JPH10249108A - フィルタープレスの濾板構造 - Google Patents

フィルタープレスの濾板構造

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JPH10249108A
JPH10249108A JP9069004A JP6900497A JPH10249108A JP H10249108 A JPH10249108 A JP H10249108A JP 9069004 A JP9069004 A JP 9069004A JP 6900497 A JP6900497 A JP 6900497A JP H10249108 A JPH10249108 A JP H10249108A
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JP
Japan
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filter plate
filter
slurry
boss
reinforcing member
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JP9069004A
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Inventor
Takeshi Hoya
武司 保谷
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TOFUKU KK
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TOFUKU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】濾板がゴム製である軽量化された大型化可能な
フィルタープレスの濾板を、稼動中の変形や位置ずれ、
濾布の破断や亀裂発生を防止し、効率的な固液分離機能
が経時的に維持出来るようにする構造とすること。 【解決手段】ゴム製のディスクタイプの濾板8の面側に
外側に六角形状の金属製の補強体39,39' を一体的
に設け、該補強体39,39' にウレタンゴム製の短円
筒状のボス本体を設定量突出状にして嵌着し、又、スラ
リー供給部32においては六角形状の補強体33の辺に
1おきの辺面にウレタンゴム製のリブ36を設置し、各
リブ36間にスラリー供給通路38を形成し、該スラリ
ー供給部32の強度剛性を保持し、濾板の固液分離作用
時において該濾板本体の変形やずれを防止し、濾布9''
の破断や亀裂を防止し、スラリー供給時におけるスラリ
ー供給部32の変形や破損を防止し、機能的に固液分離
作用効率が保持出来るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】開示技術は、各種生産工場からの
排液や建設現場からの汚泥等を含むスラリーを固液分離
するフイルタープレスの濾板の構造の技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、市民生活が著しく豊かにな
り、それに伴って産業活動も著しく隆盛になってはきた
が、これに伴って製造業、建設業等を含めて公害問題や
環境問題等も発生するようになり、就中、工場廃液や各
種作業現場からの汚泥等を含むスラリーの排出量は著し
く大量になり、そのまま廃棄すると地下水汚染や海水や
河川等の汚染をきたして甚だしい環境破壊や衛生悪化等
の公害問題を生ずるようになるために、かかるスラリー
の処理が重要視されるようになり、該スラリーの確実な
固液分離を図り、液分は無害化して河川等に排水し、有
害な固形部分は焼却埋立て処理し、又、回収して有効利
用等するようにされているが、該固液分離効率が高く、
確実なスラリー処理が可能である等の様々なメリットか
ら所謂フィルタープレスが広く用いられている。
【0003】かかるフィルタープレスは図4に示す様
に、ベース1に一対のスタンド2,3を立設し、図上一
方側のスタンド2の一側寄りに鋳物製の濾板4,4…を
ガイドレール5に沿って進退移動自在にすると共に、他
方のスタンド3に設けた油圧シリンダ6により開枠、枠
締自在にし、枠締状態での固液分離作用による濾液は排
液シュート7を介して所定に排出され、開枠によりケー
キが所定に剥離落下除去されるようにされている。
【0004】而して、該フィルタープレスにおいて、図
5に示す様に、各濾板4は上述の如くその鋳物製の濾枠
本体を一体的に有する濾板本体8の両側面に濾液ガイド
溝9,9…が放射状、或いは、上下方向に設定数所定態
様で刻設されて下側の濾液排出口10に接続され、その
表裏面に添設される濾布11に対しスラリー供給口12
から濾板本体8,8間のスラリー室12' に供給される
スラリーを枠締時に所定の高圧で該スラリー室12' で
押圧させて固液分離させ、濾布11より分離される濾液
を濾板本体8の濾液ガイド溝9を介して濾液排液口10
に導いて排液処理するようにして固液分離するようにさ
れている。
【0005】したがって、各濾板4に於ては高圧で供給
されるスラリーに対向するための油圧シリンダ6による
該各濾板4に対する枠締時の締付け圧が大きいことによ
り、相当の強度と剛性を有しておらねばならず、又、操
作時は勿論のこと、保守,点検,整備等や交換時に損傷
が生じて固液分離機能に著しい障害を及ぼすことがない
ようにするために、上述した如く一般には濾枠を一体に
有する濾板本体8が強固な鋳物製にされており、したが
って、相当の重量であり、取り扱いに大きな動力や労力
を要して作業性が煩瑣であるという欠点があるうえに、
開枠、枠締時の油圧シリンダ6の使用電力が高く、又、
製造は勿論のこと、組付けにも多大な工数がかかり、コ
スト高になる不利点があるうえに、メンテナンスがし難
いという難点があった。
【0006】これに対処するに、出願人の先願発明であ
る特開平2−268804号公報発明等があって、ゴム
製の短円筒状の濾枠を用いることによりフィルタープレ
スの製造が容易であるばかりでなく、その断面円形の耐
圧性を利用して大押圧力による固液分離が行われ、開枠
や締枠もし易く、ランニングコストが低く、メンテナン
ス性も良いという利点があるフィルタープレスが実用化
されるようになってはきている。
【0007】しかしながら、該種フィルタープレスにお
いては濾枠がゴム製の断面円形のリング状の短円筒状に
されているために、金網等のメッシュ体や濾布の添設が
し難いという不都合さがあった。
【0008】これに対し、同じく出願人の先願発明であ
る特開平3−202105号公報発明においては、上記
断面円形の短円筒状の濾枠に対しその周辺のフランジに
対し濾布の縁部分をオーバーハング状に全体的にカバー
し、スラリーに対するシール性を良好にし、又、剥奪操
作がし易いようにした技術も開示してあるが、該濾布が
円形の平面状であることから濾枠のフランジに対するカ
バーする際に相対向する濾布のホチキス等による縫い付
けがし難いばかりでなく、皺等が発生し易く完全なカバ
ー状態が現出され難いというマイナス点があった。
【0009】更に、濾板がゴム製のディスク状に形成さ
れているために、枠締の際のスラリーの高圧により該濾
板が変形し易いというネックがあり、開枠や枠締の際に
濾板や濾枠が位置ずれを起こすというデメリットがあっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】これに対処するに、出
願人の先願発明である特願平8−118179号(この
出願の発明の時点においては未だ未公開)に示す様に、
図4の(ヌ),(ル),(オ)に示す如くゴム製のディ
スク状の濾板8' の両側面にボス22を周方向に所定間
隔をおいて一体的に突出させ、金属製の濾枠15の排液
ノッチ13には該濾板8' の周縁部に設けたフランジ1
4にT型の排液パイプ27を設けてフィルタープレスの
稼動時の枠締時においては該濾板8' の中央部に設けた
スラリー供給部のスラリー供給パイプ23のスリーブの
スリット25からスラリーをスラリー室12' に供給
し、各濾板8' を濾枠15を介し枠締して所定圧で加圧
し、相隣る濾板8' の各相対向するボス22を当接する
ようにし、該スラリー室12'内における圧力変動等が
生じても当該各濾板8' の変形や歪み等が生ぜず、濾布
9' を介しT型の固液分は排液パイプ27を介し濾枠1
5の排液ノッチ13から所定に排液するようにされるよ
うにしていた。
【0011】当該先願発明にあっては各濾板8' に植設
突設させた各ボス22が該濾板8'と同一材質であり、
一体的に植設されているために、上述した如く、スラリ
ー室12' の圧力変動があると(又、該スラリー室12
' 内における圧力は該ボス22に対し各方向から印加さ
れるために)、該ボスが変形したり、歪んだりして濾布
9' が破断したりする虞があり、設計通りの固液分離が
図れないという欠点があった。
【0012】又、開枠時に相互に濾板8' が離反してケ
ーキを剥離するプロセスにおいて濾布9' が濾板8' か
ら容易に剥離せず、したがって、ケーキが確実に剥離落
下しないという難点があった。
【0013】又、当該図4の(ル),(オ),(ヨ)に
示す様に、濾板8' における排液性を有効に保つため
に、該濾板の表面にメッシュ体11' を一旦添設し、該
メッシュ体11' の表面に濾布9' を添設していたため
に、当該図4の(オ)に示す様に、該メッシュ体91の
ボス22に相当する部位に孔22' を設けておく必要が
あり、製作工程や該メッシュ体11' や濾布9' のセッ
トが煩瑣な工程をたどるという不具合があった。
【0014】又、濾布9' の濾板8' に対するセット時
において該濾板8' のフランジ14部分に濾枠15と一
体的に共締するべく、ネジボルト18を介して作業をせ
ねばならず、当該セット作業が著しく煩瑣で非能率的で
あるという不具合もあった。
【0015】このようにスラリー室12' における枠締
時の圧力変動は稼動時のさまざまな条件によって変動
し、それがゴム製の軽量で経済的で製造が容易であるゴ
ム製の濾板のメリットはあるものの、該濾板の稼動や歪
や変形が避けられず、設計通りの固液分離が出来ないと
いう問題があった。
【0016】
【発明の目的】この出願の発明の目的は上述従来技術に
基づく潜在的に鋳物製等の重量増大に伴う濾板の問題に
対処して現出されたゴム製の濾板本体の稼動中における
ボスの変形等の解決すべき技術的課題とし、軽量で可撓
性を有するゴム製の濾板の弱点を補い、スラリー室の添
加圧の均一な分布が図られ、設計通りのスラリーの固液
分離が図れる出願人の先述先願発明の濾板構造の利点を
生かしながら、該ボスのスラリーの偏圧等による変形や
ずれを防止し、ボスのへたり等を防止し、大容量で効率
的なスラリーの固液分離が出来るようにして化学機械装
置を用いる産業における固液分離技術利用分野に益する
優れたフィルタープレスの濾板構造を提供せんとするも
のである。
【0017】
【課題を解決するための手段】各種製造産業や農産業に
おける処理工程において排出されるスラリーの固液分離
を図るに際し、相隣って併設し、前後にスライド自在に
された円形ディスク状のゴム製の濾板本体の中心部にス
ラリー供給部を濾板間に形成されているスラリー室に連
通させて形成し、円周部の一部には排液孔を形成され、
該濾板本体の面側表面に先端部がフラットな単円筒状の
ボスが少くとも1つ一体的に所定ピッチを介し円周状等
に配列されて濾板に一体的に形成され、濾板に濾布が添
設されている構造においてボスが濾板本体に一体的に鋳
込まれた金属製の多角形等の補強体と該補強体の外側に
ゴム製の円形等のボス本体が同芯的に一体化されて該ボ
ス本体が内側の柱状の補強体の先部側よりも数mm程度
突出状にされ、或いは、外側の金属製の補強体の内側に
筒状のボス本体が同芯状に添設され、該ボス本体が補強
体よりもそのフラットの先端部が僅かに突出され、濾布
を濾板に添設するに際しては濾板の周縁部の濾枠にO−
リングを一体的に共締め的に嵌着することにより、ワン
タッチ的に添設され、又、スラリー供給部は濾板の中心
部に設けられ、濾板に鋳込み的に筒状の多角形の金属製
の補強体と該補強体の外面の少くとも1つおきの辺面に
該補強体より突出して密着状に装着しているゴム製のリ
ブより形成され、或いは、補強体とリブの内外配置が逆
にされ、上記ボスとリブを金属製の濾板等により緊締状
態に装着されているようにした技術的手段を講じたもの
である。
【0018】
【作用】而して、スラリーをフィルタープレスにより固
液分離するに際し、濾板の中心部に設けた多角形状の金
属製の補強体を介して供給され、その際、該補強体の外
側の少くとも1つおきの辺面に補強体より突設して密着
状に装着されているゴム製のリブの相隣る濾板体のリブ
として密着状にしてスラリーの供給がリークなく供給さ
れ、その際、濾板は金属製の弛緩止めリングにより相互
に密着状態を保持され、相隣るリブの間隙部より略濾板
相互間のスラリー室に供給されて10トン,20トン等
の高圧で印加され、その場合、濾板の表面に一体的に形
成されたボスは対向する濾板のボスと該ボスのボス本体
の先端のフラット部分が密着当接し、スラリーは各ボス
間の間隙を介してスラリー室に充満され、その時、該ス
ラリー室のスラリーの高圧によって偏圧が生じてもボス
本体に同芯的に装着されている金属製の補強体が初期状
態保持を図り、ボスのへたりや変形をなくし、したがっ
て、濾板の変形や歪等が生ぜす、該濾板に添設されてい
る濾布が破断や亀裂等を生ぜず、固液分離が図れ、液体
分は濾布を通過して濾板の表面から流下し、該濾板の周
縁部の外部に設けた排液孔から所定に排液され、開枠時
には各濾板が間隔を広げる際にボスのボス本体が補強体
よりも僅かに突出した状態に初期セットされていること
により、スプリングバックを介し濾布を戻し、これによ
ってケーキが濾布からスムーズに剥離されて落下されて
1回の固液分離に対する濾布の固液分離機能が充分に維
持されるようにしたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、この出願の発明の実施しよ
うとする形態を実施例の態様にして図1〜図3に基づい
て説明すれば以下の通りである。
【0020】尚、図4,図5,図6と同一態様部分は同
一符号を用いて説明するものとする。
【0021】図1の(イ)に示す態様はこの出願の発明
の要旨の中心を成すフィルタープレスの濾板であり、先
述図5に示す様なスタンド2,3間にガイドレール5を
介し周縁の所定位置に設けたスライダー5' により油圧
シリンダー6により開枠枠締が自在にされるようにされ
ており、濾板8' はウレタンゴム製の円形のディスク状
の所定厚さのものであり、その周縁部には濾枠28を成
すフランジが設けられ、該濾枠28の全周には排液溝2
9が設けられ、排液孔30が該濾枠28のフランジに外
設して嵌着された濾枠本体としての金属製のリング状の
該排液溝29に接続されて固液分離された液体分を排液
するようにされている。
【0022】そして、該濾板8' の周縁部のフランジの
濾枠28の両側面にはリング状のO−リングノッチ31
が周設されている。
【0023】そして、該濾板8' の中心部にはスラリー
供給部32が形成されており、該スラリー供給部32に
おいては断面六角状の鋼鉄製の補強体33が内部にスラ
リー供給通路34を形成し、その一側寄りの外周には同
じく六角形の補強リング33' がネジボルト35により
一体的に形成され、図2の(ハ),(ホ)に示す様に、
当該補強体33の1つおきの辺には断面長方形状のウレ
タンゴム製のリブ36が添設されて外周を金属製のリン
グ37により緊締されて各リブ36を対向する補強体3
3の各辺に密着当接させるようにされている。
【0024】尚、1つおきのリブ36の間は濾板8' 相
互の間に形成されるスラリー室12' に対するスラリー
供給通路38を形成している。
【0025】したがって、当該スラリー供給部32にお
いてはフィルタープレスの枠締時に相隣る濾板8' が近
接状態にされ、補強体33よりも僅かに突出しているリ
ブ36がその先端のフラット部分を相互に接してスラリ
ー供給通路38以外は密着されてスラリーはスラリー供
給路34間を通過し、スラリー供給通路38より該スラ
リー室12' に充満充填されるようにされている。
【0026】而して、スラリーの供給圧自体が10ト
ン,20トンと強大であり、又、スラリー室12' の圧
力は数十気圧から百気圧をオーバーするような高圧状態
になっても各リブ36は内側の補強体33、及び、リン
グ37の協働により初期セット姿勢を維持し、変形やず
れがなくスラリー供給機能を充分に維持するる 而して、図1の(イ),図2の(ハ),(ニ)に示す様
に、濾板8' の両側面にはその周縁部の濾枠を成すフラ
ンジ28の高さよりも数mm程度高いボス22' が円周
方向所定位置に所定ピッチを介して一体的に植設されて
おり、該濾板8' には正面視正六角形状の鋼鉄製の補強
体39が一体的に貫通的に植設され、該補強体39の一
方側はオス型で他方側にはメス型39' がリング43を
介して一体的に設けられており、各ボス22' は所定ピ
ッチ間隔をあけているために、スラリー室12' 内にお
けるスラリーの充満充填は充分に保証される。
【0027】そして、該補強体39の両側面には断面円
形の孔40,40が穿設され、該各孔40には断面円形
の半円筒状のウレタンゴム製のボス本体41が各補強体
39,39' の辺よりも数mm(3〜4mm)程度突出
状にその先端のフラット面41' が突出するようにネジ
ボルト42により一体的に設けられており、該ボス本体
41の補強体39の面よりの突出量を該ネジボルト42
により適宜に調節可能にされている。
【0028】そして、濾布9''の濾板8' の表面に添設
するに際しては、フランジ28をカバーしボス22' を
オーバーし、スラリー供給部32のリブ36の内部に入
りネジボルト35により共締され、又、ボス22' の補
強体39' のリング43によりワンタッチ的に装着さ
れ、又、濾枠を成すフランジ28のO−リングノッチ3
1に対する図示しないO−リングの嵌着でワンタッチ式
に装着が可能である。
【0029】又、設計により該濾板8の表面に添設する
濾布9''と濾板8' の間には図1の(ロ)に示す様な金
属製、或いは、合成樹脂製のメッシュ体11''が各ボス
22' 、及び、スラリー供給部32に対する嵌着孔4
4,44' を、そして、フィルタープレスの枠締時には
濾枠のフランジ28を介し濾板8' は相互に近接する
が、この際、各ボス22' は相対向し、ウレタンゴム製
のボス本体41が図2の(ニ)に示す様に、硬度90
度、展延率120%等のウレタンゴム製の補強体39,
39' の面よりも僅かに突出しているために、弾性的に
押圧されて濾布9''を介し該ボス22' の存在によりス
ラリー室12' の圧力がばらついたり、変動したりして
も、濾板8' の変形やずれは生ぜず、固液分離作用は設
計通りに好適になされる。
【0030】尚、この際図2の(ニ)の右半分に示す様
に、ボス本体41は補強体39の面と面一にされて相互
に濾布9''を介して面当接する。
【0031】したがって、該濾布9''はリング43を介
して面当接により位置ずれがなく破断や亀裂を生じるこ
となく、経時的に固液分離作用を確実に維持することが
出来る。
【0032】而して、開枠時には濾枠28が離反し、相
隣る濾板8' が間隔を生ずることにより、ボス22のボ
ス本体41は図2の(ニ)の左半分に示す様に、初期セ
ット時の3〜4mm補強体39から突出した量の分だけ
スプリングバックして突出し、したがって、濾布9''を
スラリー室12' に向けた膨出させケーキの剥離を確実
に、且つ、迅速に行い、開枠後の濾布の洗浄等の必要が
可及的に抑制される。
【0033】したがって、この出願の発明におけるボス
22においてはボス本体41がその先端のフラット面を
補強体39の面よりも設定量(例えば4〜5mm程度)
突出して枠締時にはその弾性により該補強体39の面と
面一になるようにされて濾布9''を狭着し、固液分離作
用を行い、該濾布9''の位置ずれや変形や破裂や破断や
亀裂を生ずることなく、又、濾板8自体の変形やずれを
防止することが出来、又、開枠時にはボス本体41のス
プリングバックにより濾布9''を突出させケーキの剥離
を容易に、且つ、迅速に行えるという効果が奏される。
【0034】又、この間スラリー供給部32においては
リブ36が補強体33の先端よりも設定量突出している
ために、弾性的に相隣る濾板8' の近接時には相互に密
着当接してスラリー供給通路34を通過供給されるスラ
リーのリークを防止、スラリー供給部32において相隣
るリブ36間のスラリー供給通路38からスラリー室1
2' に均一に供給し、可及的に該スラリー室12' の圧
力バランスを保持し、確実な固液分離作用が行えるよう
にされ、これらが相俟ってフィルタープレス機能を確実
に保持することが出来る。
【0035】上述構成において、在来態様同様に図5に
示す様に、スタンド2,3間にガイドレール5を介して
スライダー5' により装架し、所定数装架した各濾板8
' は油圧シリンダー6により枠締され図示しないスラリ
ー供給通路を介し各濾板8'の中心部に設けられたスラ
リー供給路32の内側の補強体33の1つおきの辺に密
着当接されたリブ36,36間のスラリー供給通路38
を介してスラリー室12' に供給充填される。
【0036】而して、当該枠締時において各ボス22'
の相互がボス本体41を介して密着当接されるために、
各濾板8' は勿論のこと、添設されている濾布9''の位
置姿勢のずれ等はなく、したがって、判断や亀裂等が生
ぜず、所定に固液分離が開始され、濾布9''を通過した
液分はメッシュ体11''を介し各濾板8' の表面に形成
された図示しない排液ノッチを介し下側のT型の排液孔
30を介し排液ノッチ29から所定に排液されていく。
【0037】その間、各ボス22' においてはスラリー
室12' の圧力変動や圧力の偏倚があっても補強体39
の介設により歪や変形がなく、該濾板8' 自体は勿論の
こと、濾布9''は勿論、メッシュ体11''の変形や位置
ずれもなく確実に固液分離作用がなされていく。
【0038】そして、スラリーの供給を停止し、油圧シ
リンダ6により開枠作用がなされると、各濾板8' は離
反し、各ボス22' のボス本体41も補強体39,39
' から設定量突出された量だけスプリングバックにより
補強体39,39' この面より突出して濾布9''をスラ
リー室側に膨出させ、該濾布9''に付着していたケーキ
を強制的に剥離し落下させ、所定の固液分離が終了し、
再び次回の固液分離作用に供する。
【0039】したがって、この間、固液分離の初期にて
はスラリー供給部32におけるリブ36相互の密着当接
による濾板8' におけるスラリー供給路34までのスラ
リーのリークはなく、該スラリー供給路34においてリ
ブ36,36間のスラリー供給通路38を介しスラリー
室12' に供給充填され、この間、スラリーの供給圧が
10トン,20トンの高圧で供給されていても、先述在
来態様の如く、スラリー供給部34における変形や破壊
等が生ぜず、又、スラリーのリーク等も生ぜず、固液分
離プロセスにおいてはボス22' 相互が密着当接して濾
布9''、或いは、メッシュ体11''を初期添設セット状
態を維持し、固液分離作用に何ら支障はなく、又、濾板
8' の変形やずれ等も防止出来、又、開枠時にはボス本
体41が補強体39よりも突出する状態にされているた
めに、濾布9''がスラリー室12' 側に膨出してケーキ
を強制的に剥離落下させるという効果が奏される。
【0040】而して、上述実施例はボス22' 、スラリ
ー供給部32における構造が金属製の補強体に対する同
芯的なボス本体やリブの添設セット状態が図示の態様で
あり、例えば、ボス22' においては図3の(ヘ)の態
様であったものが上述実施例とは逆に当該図3の
(ト),(チ)に示す様に、補強体39,39' を濾板
8'に対し係止突起44を介しセットし、該補強体3
9,39' に対し外側でボス本体41'',41''をその
外面が面一よりも僅か(4〜5mm程度)突出する状態
に初期セットし、リング43で濾布9''と共締するよう
にした態様であり、又、スラリー供給部32においては
外側に補強体33' を六角形状に囲繞し、その1おきの
各辺に対しリブ36' をその内側に圧締用のリング37
' を介した上述実施例とは逆の態様であり、当該実施例
においてもその奏する作用効果は上述実施例と何ら差は
ないものである。
【0041】そして、実験によれば上述各実施例におけ
るウレタンゴム製のボス本体41やリブ36は数万回の
反復テストにおいてもその機能の劣化は生じないことが
分った。
【0042】
【発明の効果】以上、この出願の発明によれば、基本的
に固液分離作用を行う装置において著しく効果的に機能
するフィルタープレスの工場排液や建設現場から排出さ
れるスラリー等の汚泥を含む液を固液分離し、濾過液は
無害処理して河川等に排出し、ケーキ分は焼却処理して
現用化して埋設処理し有効成分は有効再利用する等に用
いる該フィルタープレスの濾板構造において濾板本体が
硬度90度、展延率120%等のウレタンゴム等のもの
にし、したがって、著しく軽量化され、全体的に大型の
フィルタープレス化することが出来、大容量のスラリー
処理の現出が可能となる基本的な効果が奏され、又、各
濾板の中心部にスラリー供給部が設けられていることに
より、各濾板間のスラリー室に供給充填されるスラリー
分の偏倚が避けられ、したがって、経時的な固液分離処
理プロセスにおける処理が設計通りに基本的に行え、濾
板の軽量化に伴うスラリー室の容量増大により大容量の
スラリーの固液分離処理が行えるという基本的な効果が
奏される濾板がゴム製のフィルタープレスにおいて該濾
板の面側に相隣る濾板本体相互が近接した際に面当接す
るボスを所定数突設されていることにより、枠締による
スラリーの押圧力が増圧した場合においても該ボス相互
が面当接圧接されて濾板本体の変形やずれ等が防止さ
れ、したがって、該濾板に添設している濾布のずれや変
形等による破断や亀裂が防止され、固液分離が経時的に
確実に防止されるという効果があるのに加えて濾板の中
心部に設けられているスラリー供給部においては多角形
状の筒状の金属製の補強体に対し該補強体の外面の少く
とも1つおきの辺面に該補強体より突出して密着状に装
着しているリブを形成させていることにより、フィルタ
ープレスの枠締時におけるスラリーの供給が濾板の中心
部におけるスラリー供給路までは相互に面当接して緊着
されるリブ相互によりリークすることなく、濾板の中心
部におけるスラリー供給路において1つおきの濾板の間
のスラリー供給通路を介してスラリー室にスラリーが供
給充填され、スラリー室全面に均一に充填されるという
優れた効果が奏される。
【0043】しかも、数トンの高圧状態で供給されるス
ラリーが濾板本体の中心部においてスラリー室に充填供
給される際に従来の如く、取り付け金具や取り付けパイ
プの圧力や変形や破断が生ぜず、したがって、耐久性が
良好で、スラリーの固液分離機能が充分に保持されると
いう優れた効果が奏される。
【0044】そして、スラリー供給部においてはパイプ
に対するスリーブ等の複雑な機構部がなく、単にリブに
よる面当接だけであるために、構造が簡単で組付製作時
におけるイニシャルコストが安く、保守,点検,整備等
のランニングコストもほとんど不要で耐久性が良好とな
る優れた効果が奏される。
【0045】そして、設計により補強体とリブを内外に
相対的に位置出来るような設計態様を採り得るために、
フィルタープレスの形態に応じて変形が自在であるとい
う弾力性がある点の効果も奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)はこの出願の発明の濾板の部分切截斜視
図であり、(ロ)は同メッシュ体の全体概略斜視図であ
る。
【図2】(ハ)は濾板の部分切截縦断面図であり、
(ニ)はボスの枠締時、及び、開枠時の半断面拡大図で
あり、(ホ)はスラリー供給部の正面図である。
【図3】(ヘ)はボスの模式正面図であり、(ト)は別
の実施例のボスの模式正面図であり、(チ)は(ト)の
ボスの開枠時と枠締時の模式拡大断面図であり、(リ)
は別の態様のスラリー供給部の拡大縦断面図である。
【図4】(ヌ)は従来技術に基づく濾板の部分切截斜視
図、(ル)は同濾板の半断面拡大図であり、(オ)はメ
ッシュ体の全体概略斜視図であり、(ワ)は同中心部に
設けられたスラリー供給部の部分拡大斜視図であり、
(カ)はT型の排液パイプの濾板本体の取り合い部分拡
大断面図であり、(ヨ)はメッシュ体と濾布の取り合い
状態の側面図である。
【図5】フィルタープレスの一般態様の側面図である。
【図6】在来態様のフィルタープレスの各濾板の取り合
い縦断面図である。
【符号の説明】
8' 濾板 32 スラリー供給部 12' スラリー室 30 排液孔 22' ボス 9'' 濾布 39,39' 補強体 41 ボス本体 43 緩み止めリング 33 補強体 36 リブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円形ディスク状のゴム製の濾板本体の周縁
    の一部に排液孔が形成され、又該濾板本体の中心部にス
    ラリー供給部が濾板間に形成されているスラリー室に連
    通して形成しており、該濾板本体の面側表面に先部がフ
    ラットな円筒状のボスが少くとも1つ一体的に形成され
    該ボスを含む濾板に濾布が添設されているフィルタープ
    レスの濾板構造において、上記スラリー供給部が濾板本
    体に鋳込まれた筒状の多角形の金属製の補強体と該補強
    体の外面の少くとも1つ置きの辺面に該補強体より突出
    して密着状に装着しているゴム製のリブより形成されて
    いることを特徴とするフィルタープレスの濾板構造。
  2. 【請求項2】円形ディスク状のゴム製の濾板本体の周縁
    の一部に排液孔が形成され、又該濾板本体の中心部にス
    ラリー供給部が濾板間に形成されているスラリー室に連
    通して形成しており、該濾板本体の面側表面に先部がフ
    ラットな円筒状のボスが少くとも1つ一体的に形成され
    該ボスを含む濾板に濾布が添設されているフィルタープ
    レスの濾板構造において、上記スラリー供給部が濾板本
    体に鋳込まれた筒状の多角形の金属製の補強体と該補強
    体の内面の少くとも1つ置きの辺面に該補強体より突出
    して密着状に装着しているゴム製のリブより形成されて
    いることを特徴とするフィルタープレスの濾板構造。
  3. 【請求項3】上記スラリー供給部の内側に弛緩止めリン
    グが緊締状に装着されていることを特徴とする請求項
    1,2いずれか記載のフィルタープレスの濾板構造。
  4. 【請求項4】上記濾布がスラリー供給部を外して濾板に
    添設されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか
    記載のフィルタープレスの濾板構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101278006B1 (ko) * 2011-01-20 2013-06-27 장기완 필터
CN114452692A (zh) * 2022-01-25 2022-05-10 山东德沃环保科技有限公司 一种双腔体平衡式组合滤板及压滤机

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KR101278006B1 (ko) * 2011-01-20 2013-06-27 장기완 필터
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