JPH10247584A - セラミックシーズヒータ及びこれを用いた流体加熱装置 - Google Patents

セラミックシーズヒータ及びこれを用いた流体加熱装置

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JPH10247584A
JPH10247584A JP9046791A JP4679197A JPH10247584A JP H10247584 A JPH10247584 A JP H10247584A JP 9046791 A JP9046791 A JP 9046791A JP 4679197 A JP4679197 A JP 4679197A JP H10247584 A JPH10247584 A JP H10247584A
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昭郎 阿久根
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Abstract

(57)【要約】 【課題】万一セラミックス体にクラックが生じたような
場合でも、漏電や感電を防止する。 【解決手段】金属製の有底筒状体3中に、絶縁性粉体2
を介在させて、発熱抵抗体12を埋設したセラミックス
体11を挿入固定して成るセラミックシーズヒータにお
いて、上記セラミックス体11にクラックが生じた時の
発熱抵抗体12と有底筒状体3間の抵抗値を104 Ω以
上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属製の有底筒状
体にセラミックヒータを挿入してなるセラミックシーズ
ヒータ、及びこれを用いた液体加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、セラミックス体中に発熱抵抗
体を埋設したセラミックヒータがさまざまな分野で使用
されている。そして、浴槽用温水器等の液体加熱用のヒ
ータとして用いる場合は、上記セラミックヒータを直接
水の中に入れて、加熱することが行われている。
【0003】しかし、セラミックヒータの途中までしか
水がないような場合、水の無い部分が異常発熱してクラ
ックが生じたり、あるいは水垢等の付着により発熱が不
均一となってヒートショックによりクラックが生じやす
かった。あるいは、アルカリ溶液中等に浸漬した場合
は、セラミックスが浸食される恐れもあった。
【0004】このように、クラックや浸食が生じると発
熱抵抗体が剥き出しとなって漏電や感電事故を起こすと
いう問題があった。
【0005】そこで、上記セラミックヒータを金属製の
有底筒状体で覆うようにしたセラミックシーズヒータが
用いられている。これは、例えば特開昭57−1511
87号、特開昭60−127689号公報等に示すよう
に、セラミックス体中に発熱抵抗体を埋設してなる棒状
のセラミックヒータを、金属製の有底筒状体中に挿入
し、両者の間に粉体を充填したものである。
【0006】このような構造とすることによって、セラ
ミックヒータが直接水と触れることを防止し、クラック
の発生を防ぐことができる。
【0007】また、セラミックヒータと金属製有底筒状
体との間に充填する粉体としては、熱伝導性を高くする
ために金属粉末を用いることが一般的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
なセラミックシーズヒータであっても、使用条件等によ
っては、発熱抵抗体を埋設したセラミックス体にクラッ
クが生じることがある。このような場合、発熱抵抗体に
印加した電流が、粉体と有底筒状体を通じて水中に流
れ、漏電や感電の恐れがあるという問題があった。
【0009】即ち、従来のセラミックシーズヒータにお
いては、セラミックヒータ自体が絶縁性が高いため、有
底筒状体との間に介在させる粉体としては、金属粉末等
の絶縁性の低い粉体を用いている。そのため、万一セラ
ミックヒータにクラックが生じたような場合は、電流の
漏れを防止する効果が乏しいものであった。
【0010】また、従来のセラミックシーズヒータで
は、セラミックヒータと有底筒状体の間に充填した粉体
の密度が低く、熱伝達が悪いという問題もあった。さら
に、繰り返し使用時に、有底筒状体中でのセラミックヒ
ータの位置がずれやすいという問題もあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の発明
は、金属製の有底筒状体中に、絶縁性粉体を介在させ
て、発熱抵抗体を埋設したセラミックス体を挿入固定し
て成るセラミックシーズヒータにおいて、上記セラミッ
クス体にクラックが生じた時の発熱抵抗体と有底筒状体
間の室温での抵抗値を104 Ω以上としたことを特徴と
するものである。
【0012】即ち、有底筒状体とセラミックス体中に介
在させる粉体の絶縁性を高くしておくことにより、万一
セラミックス体にクラックが生じたような場合でも、漏
電や感電を防止するようにした。
【0013】また、請求項2の発明は、上記絶縁性粉体
が、熱伝導率0.06cal/cm・sec・℃以上の
窒化ホウ素、窒化珪素、窒化アルミニウム、炭化珪素の
一種以上からなることを特徴とする。
【0014】これらの材質からなる粉体を用いれば、絶
縁性が高く、かつ熱伝導性に優れることから、漏電や感
電を防止するとともに、熱効率のよいセラミックシーズ
ヒータとできる。
【0015】さらに、請求項3の発明は、金属製の有底
筒状体中に、粉体を介在させて、発熱抵抗体を埋設した
セラミックス体を挿入固定して成るセラミックシーズヒ
ータにおいて、上記有底筒状体の開口部とセラミックス
体の間に粉体を押圧する部材を配置したことを特徴とす
る。
【0016】即ち、加圧部材で粉体を加圧して充填密度
を向上させるとともに、有底筒状体とセラミックス体と
の位置ずれを防止するようにした。
【0017】また、請求項4の発明は、発熱抵抗体を埋
設した筒状のセラミックス体を、該セラミックス体の内
周面及び外周面を同時に覆うような二重の有底筒状体に
挿入し、両者の間に粉体を介在させるともに、上記有底
筒状体の内面側及び外面側の両方に流体を通過させて流
体加熱装置を構成したことを特徴とする。
【0018】即ち、セラミックシーズヒータ自体を筒状
に形成し、その内面側と外面側の両方に流体を通過させ
ることによって、効率的に流体を加熱できるようにした
ものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、請求項1の発明の実施形態
を図によって説明する。
【0020】図1、2に示すように、本発明のセラミッ
クシーズヒータは、円柱状のセラミックヒータ1を金属
製の有底筒状体3に挿入し、両者の間に絶縁粉体2を介
在させ、セラミックヒータ1の後端部は金属製のカバー
4を配置して、有底筒状体3の後端部でかしめて構成し
たものである。上記セラミックヒータ1は、円柱状のセ
ラミックス体11中に発熱抵抗体12を埋設し、該発熱
抵抗体12の後端部をリード線13に接続したものであ
り、リード線13間に通電することによって、発熱抵抗
体12を発熱させることができるようになっている。
【0021】このセラミックシーズヒータを浴槽用温水
器等の水加熱用に使用する場合は、有底筒状体3部分を
水中に浸漬し、リード線13に通電することによってセ
ラミックヒータ1を発熱させ、この熱を伝えることによ
って水を加熱することができる。この時、セラミックス
体11が直接水に触れることがないため、クラック等の
発生を防止することができる。
【0022】このようなセラミックシーズヒータにおい
て、絶縁粉体2は、セラミックヒータ1と有底筒状体3
間の緩衝材を成すとともに、熱を伝達する作用を成す。
しかし、本発明で最も大切な点は、万一セラミックス体
11にクラック等が生じたような場合でも、発熱抵抗体
12の電流が有底筒状体3に流れることを防止できるよ
うに、絶縁粉体2に充分な絶縁性を持たせていることで
ある。
【0023】具体的には、セラミックス体11にクラッ
クが生じた場合でも、発熱抵抗体12と有底筒状体3と
の間の室温での抵抗値Rが104 Ω以上となるようにし
ておけば良い。これは、家庭用電圧100Vを印加した
時に、上記抵抗値Rを104Ω以上としておけば、万一
漏れ電流が生じても10mA以下となり、人体に悪影響
を及ぼさないレベルとできるためである。
【0024】好ましくは漏れ電流は0.5mA以下が良
く、そのためにはセラミックス体11にクラックが生じ
た場合でも、発熱抵抗体12と有底筒状体3との間の室
温での抵抗値Rを2×105 Ω以上としておけば良い。
【0025】なお、上記抵抗値Rを測定する場合は、予
めセラミックシーズヒータに規定以上の電圧を印加して
セラミックス体1にクラックを発生させ、この状態で発
熱抵抗体12と有底筒状体3間の抵抗値Rを室温で測定
すれば良い。
【0026】このような絶縁粉体2としては、窒化ホウ
素(BN)、窒化珪素(Si3 4)、窒化アルミニウ
ム(AlN)、炭化珪素(SiC)の一種以上を用い
る。これらは、表1に示すように、いずれも体積固有抵
抗が大きく、絶縁性を高くすることができる。
【0027】同時に、絶縁粉体2は伝熱性を良くする必
要があるが、これらの材質は表1に示すように熱伝導率
が0.06cal/cm・sec・℃以上と高いことか
ら、セラミックヒータ1に生じる熱を効率的に有底筒状
体3に伝えることができる。
【0028】これらの絶縁粉体2は平均粒径0.5〜1
0μmのものを用い、充填した際の厚みt2 は1mm以
下とすることが好ましい。これは、厚みt2 が1mmを
超えると熱伝導性が低くなるためである。また、充填率
は50%以上となるように高密度に充填することによっ
て熱伝導性を向上できる。
【0029】さらに、絶縁粉体2に対し、シリコンオイ
ル等の耐熱性、絶縁性が良好な液体を含浸することによ
って、さらに熱伝導性を高くすることもできる。
【0030】
【表1】
【0031】一方有底筒状体3は、熱伝導性の良好な銅
やアルミニウム等の金属材を用いるが、必要に応じてス
テンレスや他の鉄系合金を用いることもできる。また、
この有底筒状体3の厚みt1 は、熱効率を高くするため
に、1mm以下とすることが好ましい。
【0032】さらに、セラミックヒータ1を成すセラミ
ックス体11としてはアルミナ、窒化珪素等のセラミッ
クスを用い、発熱抵抗体12としては、W,Mo,Mn
等の高融点金属やTiC,TiN,WC等の金属化合物
を用いる。そして、上記円柱状のセラミックヒータ1を
作製する場合は、例えばセラミックスのシート状成形体
に上記発熱抵抗体12を成す材質をペースト状として所
定パターンに塗布し、このシート状成形体を別の円柱状
成形体の周囲を覆うように重ね合わせ、全体を焼成一体
化することによって得ることができる。
【0033】なお、図では円柱状のセラミックヒータ1
と円筒状の有底筒状体3を示したが、これに限らず、角
柱状や板状等さまざまな形状とできることは言うまでも
ない。また、本発明のセラミックシーズヒータは、特に
浴槽用温水器等の液体加熱用に敵しているが、その他の
さまざまな用途にも好適に用いることができる。
【0034】次に、請求項3の発明の実施形態を説明す
る。
【0035】図3に示すセラミックシーズヒータは、基
本的に前述した実施形態と同様であるが、セラミックヒ
ータ1と有底筒状体2との接合構造に特徴がある。
【0036】即ち、有底筒状体2の開口部には、筒状の
フランジ部材20を接合してあり、このフランジ部材2
0の有底筒状体2と反対側端部において、セラミックヒ
ータ1とフランジ部材20の間に押圧部材21を配置し
てある。
【0037】この押圧部材21は、内径がセラミックヒ
ータ1の外径とほぼ一致する円筒状体であり、先端外周
にネジ部21aを備え、一方、フランジ部20側の内径
にもネジ部20aを備えている。そして、押圧部材21
をこのネジ部20aに螺着することによって、絶縁粉体
2を押圧し、充填密度を高めることができる。
【0038】また、押圧部材21の後端側には切り欠き
21bを形成し、この部分に接着剤22を充填してセラ
ミックヒータ1と接合してある。この時、接合力を高め
るために、セラミックヒータ1側のセラミックス体11
の表面に凹部14を形成しておけばより好適である。例
えば、セラミックヒータ1を作製する際に最外周のセラ
ミックグリーンシートに孔を形成しておいて積層し、図
4に示すように、表面に凹部14を形成することもでき
る。この場合、凹部14は、直径0.5mm以上、深さ
0.1mm以上とすることが好ましく、接着材22とし
て、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、又は,無機接着剤を
用いる。
【0039】このように、押圧部材21を備えたことに
よって、絶縁粉体2の充填密度を高めて熱伝導率を向上
できるとともに、有底筒状体2に対してセラミックヒー
タ1を強固に位置決めできるため、使用中にセラミック
ヒータ1の位置がずれることを防止できる。
【0040】また、上記実施形態では押圧部材21を螺
着する構造を示したが、螺着以外でも、絶縁粉体2を押
圧できるような接合構造であれば良い。
【0041】さらに、フランジ部材20には外周面側に
もネジ部20bを備えており、他部材との接合を容易に
してある。なお、この実施形態では有底筒状体2とフラ
ンジ部材20を別体として接合したが、両者を一体形成
することもできる。
【0042】また、上記セラミックヒータ1や有底筒状
体2の材質は図1、2の実施形態と同様であり、フラン
ジ部材20、押圧部材21は、有底筒状体2と同様にス
テンレス、銅、黄銅、チタン等の金属で形成する。さら
に、絶縁粉体3の材質は、図1、2の実施形態に示した
窒化ホウ素(BN)、窒化珪素(Si3 4 )、窒化ア
ルミニウム(AlN)、炭化珪素(SiC)に限らず、
Al2 3 、MgOを用いることもでき、また絶縁粉体
の代わりにCu、Al等の金属粉末を用いることもでき
る。また、接着剤22としては、エポキシ系、シリコン
系等の樹脂、ガラス、無機接着剤等を用いる。
【0043】次に、本発明のセラミックシーズヒータを
用いた流体加熱装置を説明する。
【0044】図5に示す流体加熱装置は、セラミックヒ
ータ1を絶縁粉体2を介して金属製の有底筒状体3に挿
入し、この有底筒状体3と金属外管30とを接合して構
成される。また、この金属外管30には、入水ホース3
1と吐水ホース32を接合してあり、セラミックヒータ
1に通電し、加熱しながら、入水ホース31より水等の
流体を供給すれば、加熱されて吐水ホース32より外部
へ送り出すことができる。
【0045】このとき、セラミックヒータ1は有底筒状
体3で覆われているため、流体が接触しない。そのた
め、ヒートショックによるクラックの発生や、水垢の付
着を防止できる。
【0046】なお、図2では有底筒状体3の開口部をパ
ッキン33で塞いだが、図3に示すような押圧部材を備
えれば、より好適である。
【0047】次に、請求項4の発明の実施形態を説明す
る。
【0048】図6に示す流体加熱装置は、セラミックヒ
ータ1を成すセラミックス体11を筒状に形成し、この
セラミックス体11の外周面と内周面の両方を、絶縁粉
体2を介して二重の有底筒状体3で覆い、この有底筒状
体3と金属外管30を接合してある。また、上記有底筒
状体3のうち、セラミックス体11の内周面を覆う内管
3aはセラミックヒータ1の後端まで導出して、入水パ
イプ31と接合し、吐水パイプ32は金属外管30に備
えてある。
【0049】いま、セラミックヒータ1に通電し、加熱
しながら、入水ホース31より水等の流体を供給すれ
ば、内管3aを通過する際にセラミックヒータ1の内面
で加熱され、金属外管30を通過する際にセラミックヒ
ータ1の外面で加熱されることになり、効率的に加熱す
ることができる。
【0050】
【実施例】実施例1 請求項1、2の発明の実施例として、図1、2に示すセ
ラミックシーズヒータを作製した。
【0051】アルミナセラミックスからなるセラミック
ス体11に、Wからなる発熱抵抗体12を埋設し、直径
10mm、長さ120mmの円柱状セラミックヒータ1
を作製した。一方、ステンレスからなり、外径11.5
mm、内径10.5mm、長さ122mmの有底筒状体
3中に上記セラミックヒータ1を挿入して、両者が接触
しないように保持する。これらの隙間に窒化ホウ素又は
炭化珪素からなる絶縁粉体2を充填し、有底筒状体3を
振動させて絶縁粉体2の充填密度を高くする。最後に、
セラミックヒータ1のリード線13に絶縁パイプ(不図
示)を備え、後端部に金属製のカバー4を配置して、有
底筒状体3の後端部でかしめて固定した。
【0052】なお、絶縁粉体2を充填する場合は、以下
のようにすることもできる。即ち、有底筒状体3とセラ
ミックヒータ1との隙間に、絶縁粉体2を分散剤を併用
して溶媒中に分散させたスラリーを充填し、その後加熱
して溶媒を蒸発させることもできる。
【0053】以上のように、本発明実施例として、絶縁
粉体2が窒化ホウ素又は炭化珪素からなり、その充填時
の厚みt2 が0.25mmのセラミックシーズヒータを
得た。
【0054】一方比較例として、絶縁粉体2の代わりに
金属(銅)粉末を充填し、他は全て上記実施例と同様に
してシーズヒータを作製した。
【0055】これら、本発明実施例と比較例について、
100Vの電圧を印加して水加熱用に用いた場合の加熱
効率を比較した後、それぞれ規定値以上の電圧を印加し
て意識的にセラミックヒータ1にクラックを発生させ
た。この時の、発熱抵抗体13と有底筒状体3間の抵抗
値Rと、使用時に水中に発生する漏れ電流を測定した。
【0056】結果は表2に示す通りである。この結果よ
り、比較例ではクラックが生じた時の発熱抵抗体13と
有底筒状体3間の抵抗値が低く、水中に10mAを超え
る漏れ電流が流れたため、感電等の恐れがあった。
【0057】これに対し、本発明実施例では、クラック
が生じても発熱抵抗体13と有底筒状体3間の抵抗値R
が104 Ωを超えているため、水中の漏れ電流を10m
A以下とすることができ、感電の恐れはなかった。ま
た、絶縁粉体2が充分な熱伝導性を有するため、水を良
好に加熱することができた。
【0058】
【表2】
【0059】実施例2 次に、請求項4の発明の実施例として、図6に示す流体
加熱装置を試作した。外径8mm、全長120mm、発
熱部長さ85mmのアルミナ製セラミックヒータ1を、
外径12mm、内径10mmの有底筒状体3に挿入し
た。この装置に、3リットルの水を流し、25℃から4
5℃まで5分間で昇温させた。
【0060】この時の平均電力は906.1Wで、熱効
率92.4%であった。なお、比較例として有底筒状体
3を備えない装置についても同様の測定を行ったとこ
ろ、平均電力902.2Wで熱効率92.8%であっ
た。この結果より、本発明の流体加熱装置は、有底筒状
体3を備えていても、従来例と同様に優れた熱効率を示
すことがわかる。
【0061】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
金属製の有底筒状体中に、絶縁性粉体を介在させて、発
熱抵抗体を埋設したセラミックス体を挿入固定して成る
セラミックシーズヒータにおいて、上記セラミックス体
にクラックが生じた時の発熱抵抗体と有底筒状体間の抵
抗値を104 Ω以上としたことによって、万一セラミッ
クス体にクラックが生じたような場合でも、漏電や感電
を防止することができる。
【0062】また、請求項2の発明によれば、上記絶縁
性粉体として、熱伝導率0.06cal/cm・sec
・℃以上の窒化ホウ素、窒化珪素、窒化アルミニウム、
炭化珪素の一種以上を用いることによって、熱伝導性を
高くして、ヒータとしての熱効率を高くすることができ
る。
【0063】さらに、請求項3の発明によれば、金属製
の有底筒状体中に、粉体を介在させて、発熱抵抗体を埋
設したセラミックス体を挿入固定して成るセラミックシ
ーズヒータにおいて、上記有底筒状体の開口部とセラミ
ックス体の間に粉体を押圧する部材を配置したことによ
って、押圧部材で粉体を加圧して充填密度を向上させる
とともに、有底筒状体とセラミックス体との位置ずれを
防止することができる。
【0064】また、請求項4の発明によれば、発熱抵抗
体を埋設した筒状のセラミックス体を、該セラミックス
体の内周面及び外周面を覆うような二重の有底筒状体で
覆い、両者の間に粉体を介在させるとともに、上記有底
筒状体の内面側及び外面側の両方に流体を通過させるよ
うにして流体加熱装置を構成したことによって、効率的
に流体を加熱することができる。
【0065】以上のように、本発明によれば、熱効率に
優れるとともに、漏電や感電を防止できる安全性の高い
セラミックシーズヒータを得ることができ、浴槽用温水
器等の流体加熱装置として好適に使用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミックシーズヒータを示す縦断面
図である。
【図2】図1中のX−X線断面図である。
【図3】本発明のセラミックシーズヒータを示す縦断面
図である。
【図4】図3に示すセラミックヒータの部分側面図であ
る。
【図5】本発明のセラミックシーズヒータを用いた流体
加熱装置の断面図である。
【図6】本発明のセラミックシーズヒータを用いた流体
加熱装置の断面図である。
【符号の説明】
1:セラミックヒータ 11:セラミックス体 12:発熱抵抗体 13:リード線 14:凹部 2:絶縁粉体 3:有底筒状体 4:カバー 20:フランジ部材 21:押圧部材 22:接着剤 30:金属外管

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属製の有底筒状体中に、絶縁粉体を介在
    させて、発熱抵抗体を埋設したセラミックス体を挿入固
    定して成り、上記セラミックス体にクラックが生じた時
    の発熱抵抗体と有底筒状体間の室温での抵抗値が104
    Ω以上であることを特徴とするセラミックシーズヒー
    タ。
  2. 【請求項2】上記絶縁粉体が、熱伝導率0.06cal
    /cm・sec・℃以上の窒化ホウ素、窒化珪素、窒化
    アルミニウム、炭化珪素の一種以上からなることを特徴
    とする請求項1記載のセラミックシーズヒータ。
  3. 【請求項3】金属製の有底筒状体中に、粉体を介在させ
    て、発熱抵抗体を埋設したセラミックス体を挿入固定し
    て成り、上記有底筒状体の開口部とセラミックス体の間
    に粉体を押圧する部材が配置してあることを特徴とする
    セラミックシーズヒータ。
  4. 【請求項4】発熱抵抗体を埋設した筒状のセラミックス
    体を、該セラミックス体の内周面と外周面を同時に覆う
    ような二重の有底筒状体に挿入し、両者の間に粉体を介
    在させるとともに、該有底筒状体の内面側及び外面側の
    両方に流体を通過させるようにしたことを特徴とする流
    体加熱装置。
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