JPH10246804A - ブラックマトリックス基板の製造方法 - Google Patents

ブラックマトリックス基板の製造方法

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JPH10246804A
JPH10246804A JP9050432A JP5043297A JPH10246804A JP H10246804 A JPH10246804 A JP H10246804A JP 9050432 A JP9050432 A JP 9050432A JP 5043297 A JP5043297 A JP 5043297A JP H10246804 A JPH10246804 A JP H10246804A
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light
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photosensitive
black
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JP9050432A
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Tomoko Mikami
友子 三上
Motoyuki Suzuki
基之 鈴木
Tetsuo Uchida
哲夫 内田
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明基板がプラスチックフィルムなどの表面性
が良好でないものである場合においても、均一性が高
く、ブラックマトリックスが、光学要素と対応するな
ど、所望の位置に正確に設けられたブラックマトリック
ス基板を効率的に製造する方法を提供する。 【解決手段】透明基板上の一方の面に遮光性を有する遮
光層を設けたブラックマトリックス基板の製造方法であ
って、該遮光層が少なくとも1層の感光性層を有し、透
明基板側から求めるブラックマトリックスのパターンに
対応した光学要素を介してエネルギー線を照射し、所望
のパターンを有するブラックマトリックスを形成するこ
とを特徴とするブラックマトリックス基板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブラックマトリック
ス基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラックマトリックス基板は、液晶表示
素子に使用されるカラーフィルター、CCDなどのイメ
ージャーになどに採用されている。また、近年、背面投
写型(リアプロジェクション型とも呼ばれる)スクリー
ンに使用されるレンチキュラーレンズスクリーンの画像
コントラストを向上させることを目的として、成形した
レンズアレイシートに黒色塗料を印刷するなどしてブラ
ックマトリックスを形成する、さらには液晶ディスプレ
イの視野角依存性を低減させるためのマイクロレンズア
レイシートの外光の反射を抑制するためにブラックマト
リックスを構成する場合などがある。
【0003】ブラックマトリックスを形成する一般的な
方法としては、薄い金属膜で形成する方法や、カーボン
ブラック等の顔料を分散、あるいは黒色染料などの染料
を溶解させた感光性樹脂膜を基板上に形成し、それをフ
ォトマスクなどを介して露光する方法などが知られてい
る。
【0004】一方、マイクロレンズアレイシートを装着
した液晶ディスプレイにおいて、上記のような外光の反
射、すなわち外光がマイクロレンズアレイ内部で再帰反
射することによって液晶ディスプレイの表示コントラス
トが劣化する問題を、マイクロレンズアレイを構成する
各単位レンズに対して相応の位置に遮光層、すなわちブ
ラックマトリックスを設けることによって解決する方法
(特開平6−27454号公報)が提案されている。
【0005】それ以外に、指向性の高い背面光源を用
い、観察面側に光拡散板を装着する方法(特開平6−9
5099号公報)なども提案されている。
【0006】さらに、背面投写型スクリーンに用いられ
るブラックマトリックスを形成したレンチキュラーレン
ズスクリーンは、マイクロレンズとブラックマトリック
スの配列パターンが正確に対応するレンズアレイシート
に類するものであり、この製造法としては押出成形や射
出成形が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ブラッ
クマトリックスがマイクロレンズなどの光学要素(以
下、単に光学要素と言うことがある)と正確に対応する
位置関係に設けられたブラックマトリックス基板を効率
的に得る方法は提供されていなかった。
【0008】例えば、上記のような、LCDの視野角を
拡大するマイクロレンズと、このマイクロレンズによる
外光の再帰反射を抑えるための、個々のマイクロレンズ
に対応した遮光層を組み合わせる方法は、遮光層パター
ンとマイクロレンズが正確な位置関係にあって初めてそ
の機能を発揮するものであり、すなわち遮光層パターン
がマイクロレンズの配列パターンに正確に対応して形成
されることによって相補的に機能を発揮するものである
が、このようなブラックマトリックスと光学要素をそれ
ぞれ従来の方法によって全く独立した別々の工程で形成
したり、マイクロレンズなどの光学要素の大きさが数十
μmといった微小な単位である場合、それらの正確な位
置合わせが極めて困難なものとなったり、制度を確保す
るためには、製造プロセスが複雑または非効率的になる
など、機能上、コスト上の欠点を抱えていた。
【0009】一般に高精度のブラックマトリックスを得
るためには、フォトリソグラフィ法が用いられる。従来
のフォトリソグラフィ法においては、透明基板上に感光
性層を設けた後、該感光性層が設けられた側の表面から
エネルギー線を照射するものであった。
【0010】これは、用いるフォトマスクと感光性層の
距離を最小限にすることによって、パターン精度を向上
させるには有効な方法と考えられているが、特に透明基
板がプラスチックフィルムなど平面性があまり良好でな
い基板である場合には、極端にパターン精度が悪くなる
という欠点があった。また、さらにパターン精度を向上
させるために、フォトマスクと感光性層を密着してエネ
ルギー線を照射する場合には、黒色であることから蓄熱
して表面が粘着化するなどの問題が生じるため、感光性
層の表面を非粘着性化する必要があるなど、工程負担が
大きくなると言う欠点もあった。
【0011】背面投写型表示装置の表示スクリーンに用
いられる押出成形や射出成形では、数百μm以上の比較
的大きなサイズのマイクロレンズが配列されたレンズア
レイシートの製造法としては実用的なものではあるが、
昨今の高精細化に対する要求や、上述したような液晶表
示装置などの用途に対応するマイクロレンズの大きさが
数十μmであるような場合、上記欠点を解決することは
困難である。
【0012】すなわち、ブラックマトリックスのパター
ンと光学要素の配列パターンとの位置関係の変動は数μ
m以下に抑えることが必要になってくるが、一般的な押
出成型法や射出成形法で製造しようとすると、小さな面
積のものは比較的効率的に得ることができたとしても、
数十センチメートル四方以上といった大型のものを得よ
うとすると、極めて高精度な制御が必要になり、その結
果、非常に製造効率が悪くなるという欠点がある。
【0013】本発明の目的は、上記のような欠点を解消
し、プラスチックフィルムなど、表面性が良好でない基
板を用いた場合においても、均一性が高く、ブラックマ
トリックスが、マイクロレンズなどの光学要素と対応す
るなど、所望の位置に正確に設けられたブラックマトリ
ックス基板を効率的に製造する方法を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
ブラックマトリックス基板の製造方法は、透明基板上の
一方の面に遮光性を有する遮光層を設けたブラックマト
リックス基板の製造方法であって、該遮光層が少なくと
も1層の感光性層を有し、透明基板側から求めるブラッ
クマトリックスのパターンに対応した光学要素を介して
エネルギー線を照射することで所望のパターンを有する
ブラックマトリックスを形成することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法におけるブラッ
クマトリクス基板においては、透明基板の一方の面に遮
光性を有する遮光層が設けられる。
【0016】本発明における透明基板とは、少なくとも
可視光に透明な基板のことをいい、材質の例としてはガ
ラスや、プラスチックなどが挙げられ、本発明のブラッ
クマトリックス基板の製造方法においては、後述するよ
うに、透明基板としてプラスチックシートまたはプラス
チックフィルムを採用したときに従来のものでは得られ
なかった優れた特性を示し、取り扱いやすいという点か
らも、プラスチックシートまたはプラスチックフィルム
が好ましく用いられる。
【0017】ここでプラスチックフィルムとしては、ア
クリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン、ポリエス
テル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリエーテル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、
ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、マレイミド
樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステ
ル、メラミン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ノル
ボルネン樹脂などが挙げられる。さらにこれらの共重合
体やブレンド物やさらに架橋したものを用いることもで
きるが、これらのうち透明性などの光学特性と機械強度
のバランスの点からポリエステルフィルム、中でも2軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましく用
いられる。
【0018】本発明における遮光性を有する遮光層と
は、光線を吸収および/または反射して光線を遮断する
層のことをいい、具体的には、金属膜およびその酸化
物、顔料や染料を添加した樹脂組成物等の公知の材質に
よって構成することができるが、これらのうち顔料や染
料などの黒色を呈する着色剤を添加した樹脂組成物によ
って構成されることが、例えば液晶表示装置に装着した
時に可視光を吸収するものであることから好ましい。
【0019】また遮光層の色調としては実質的に可視光
に黒色であることが好ましい。「可視光に黒色である」
とは、可視光全域にわたって光を吸収および/または反
射することであり、さらに、背面投写型スクリーンや液
晶ディスプレイなどに採用されているレンチキュラーレ
ンズやマイクロレンズアレイシートに用いるブラックマ
トリックス基板を製造する場合、紫外光の一部を吸収お
よび/または反射することが好ましい。ここで、紫外光
の一部とは、採用されるディスプレイの使用環境によっ
て異なるが、220〜450nmの波長を有する光線の
ことを言う。このような色調を得るためには、カーボン
ブラック、チタンブラック等の顔料、あるいは黒色の染
料等を樹脂組成物に分散あるいは溶解させたものが好ま
しく用いられる。さらにここで染料を用いる場合には耐
光性などの点から日光堅牢度が5以上の黒色染料を使用
することが好ましく、さらには分散性、樹脂との相溶
性、汎用性などの点からアゾ系の黒色染料を使用するの
が最も好ましい。
【0020】また該顔料、染料を分散あるいは溶解する
のに用いる樹脂成分は、公知の樹脂例えばアクリル樹
脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ノボラック樹
脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0021】本発明における遮光層は少なくとも1層の
感光性層を有するものである。
【0022】ここで感光性層とは、エネルギー線(例え
ば電子線、紫外線、可視光線)によって溶媒に対する溶
解度が上昇する樹脂(ポジ型感光性樹脂)組成物層、あ
るいは重合するなどして硬化する樹脂(ネガ型感光性樹
脂)組成物層などのことをいう。
【0023】本発明において、遮光層は、それ自体が遮
光性の感光性樹脂層である1層構成、あるいは、少なく
とも1層の感光性樹脂層と、遮光性の樹脂組成物層の積
層構成のいずれであってもよい。後者の具体的な方法と
しては以下のようなものが挙げられる。
【0024】(1)露光する側から第1層、第2層....
とした時、少なくとも第1層として感光性樹脂層、第2
層あるいはそれ以降に遮光性の樹脂組成物層を設ける方
法。
【0025】(2)第1層として遮光性の樹脂組成物
層、第2層以降に少なくとも1層の感光性樹脂層を設け
る方法。
【0026】上記のうち、(1)の方法が現像が容易で
あるという点から好ましく、さらに(1)の方法におい
ては、遮光性の樹脂組成物が感光性樹脂の現像液に溶解
するものであることが、感光性樹脂層と遮光性樹脂層の
現像を同時に行うことができ、生産性に優れる点で好ま
しい。
【0027】ここで、透明基板上に遮光層を形成する方
法は特に限定されるものではなく、公知のコーティング
技術、例えばリバースコート法、グラビアコート法、ダ
イコート法、アプリケーターコート法、バーコート法、
スピンコート法などが適宜用いられる。
【0028】また、本発明において使用されるエネルギ
ー線は、コストなどの理由から紫外線であることが好ま
しい。
【0029】本発明において、現像液は、ポジ型では感
光部分の溶解性が極めて高いが、未感光部分の溶解性が
低いか全く溶解しない、ネガ型では未感光部分の溶解性
が極めて高いが、感光部分のよう改正が低いか全く溶解
しないものであり。具体的な現像液の例としては、メタ
ケイ酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ムなどの無機アルカリ、テトラアルキルアンモニウムヒ
ドロキシドなどの有機アルカリのアルカリ水溶液、エタ
ノールアミンのあるコース溶液、アルコールなどの有機
溶剤などが挙げられるが、アルカリ水溶液は均一で精度
の高いブラックマトリックス基板が得られ、さらには製
造工程の水系化が可能であるという点からも好ましく用
いられる。
【0030】本発明の製造方法においては、透明基板側
から求めるブラックマトリックスのパターンに対応した
光学要素を介してエネルギー線を照射することで感光層
を感光させ、所望のパターンを有するブラックマトリッ
クスを形成するものである。ここで光学要素としては、
フォトマスクなどのように遮光層を配設して開口部と閉
口部を持ち、開口部のみをエネルギー線が通過するも
の、あるいはマイクロレンズアレイなどのようにエネル
ギー線の進行経路を変化させることにより光学的にエネ
ルギー強度分布を持たせるものなどが挙げられる。
【0031】遮光層を感光させる際、遮光層を形成した
側からエネルギー線を照射すると、光学要素としてガラ
スマスクなどを用いる場合は、遮光層が粘着化してガラ
スマスクと接着してしまう、あるいはプラスチックフィ
ルムなどのように平面性があまり良好でない基板を用い
る場合、得られるブラックマトリックスのパターン精度
が不良となるなどの問題がある。
【0032】本発明の製造方法は透明基板側からエネル
ギー線を照射するため、前者の場合はガラスマスクと遮
光層が接触することはなく、後者の場合は、例えば、光
学要素を透明基板の遮光層を設けた面と反対の面に配設
するなどしてブラックマトリックスの形成を行った場
合、ブラックマトリックスは光学要素のセルフアライメ
ントにより形成されるため、それぞれのパターンを正確
に対応させることが容易となる。
【0033】以下、本発明によって製造されるブラック
マトリックス基板の代表的な用途の一つである「液晶デ
ィスプレイの視野角依存性を低減するマイクロレンズア
レイシートの外光の反射」を抑制するためのブラックマ
トリックス基板の例を中心に本発明を具体的に説明す
る。
【0034】液晶ディスプレイの視野角依存性を低減す
るマイクロレンズアレイシートとしては、微小単位レン
ズ配列体として機能するレンズ層(以下、MLAという
ことがある)を有するものなどが好適に用いられる。
【0035】前記のようなMLAを単に液晶セルの表面
に設けるだけでは、外光の再帰反射により表示コントラ
ストが低下するという問題がある。この問題に対し単位
レンズの凸部頂部に相当する部分が開口した遮光層を設
けることが有効であり、そのような位置に正確に遮光層
が配設されたブラックマトリックス基板を用いることが
必要となる。
【0036】外光反射の効果的な低減は、MLAと遮光
層が正確に上記のような位置関係にあって初めてその機
能を発揮するものであり、さらに言えば、このような位
置関係は得られるマイクロレンズアレイシートの光学特
性を左右する重要な因子となる。従って、マイクロレン
ズアレイシートに求められる種々の光学特性に応じてM
LAとブラックマトリックスの位置関係を正確に制御す
る必要がある。
【0037】ここで、本発明のブラックマトリックス基
板の製造方法は、透明基板上の一方の面に遮光性を有す
る遮光層を設けたブラックマトリックス基板の製造方法
であって、該遮光層が少なくとも1層の感光性層を有
し、透明基板側から求めるブラックマトリックスのパタ
ーンに対応した光学要素を介してエネルギー線を照射す
ることで所望のパターンを有するブラックマトリックス
を形成するものであり、上記のような課題に対しては、
マイクロレンズアレイシートとして、透明基板の遮光層
の他方の面に光学要素としてのMLAを形成するなどし
たものを用い、MLA側からエネルギー線を照射するこ
とで、所望の部位に遮光層を形成することができる。
【0038】このような製造方法とした時、ブラックマ
トリックスはMLAのセルフアライメントにより形成さ
れるため、ブラックマトリックスとMLAの位置関係を
容易に制御することが可能となり、かつ100平方セン
チメートル以上といった大面積のマイクロレンズアレイ
シートに用いるブラックマトリックス基板であっても当
該位置関係を正確に保つことができるため、所望の光学
特性を有するマイクロレンズアレイシートを効率的に製
造することができる。
【0039】なお、この方法は照射する紫外線などの硬
化エネルギー線と実際の使用時の可視光の光路が、ML
A形成物質およびベースフィルム物質の屈折率波長依存
性によって異なってくる場合が多く、これを補正するた
めには、露光光に適切な拡散度を与えることや、例えば
マイクロレンズアレイシート面法線方向から±10度の
範囲を走査して露光する、などの方法も併せて採用する
こともできる。
【0040】上記のようなマイクロレンズアレイシート
などに用いられる外光反射の低減のための遮光層を形成
する場合の具体的な方法としては、透明基板の一方の面
にMLAを形成し、MLAと反対の面に遮光性を有する
感光性樹脂組成物を塗布し、MLA凸部側から単位レン
ズ配列面の法線と平行なエネルギー線を露光してレンズ
の集光作用に由来する露光強度分布から遮光層を形成す
る方法などが遮光性維持の点で好ましく用いられる。
【0041】以上のように、本発明のブラックマトリッ
クス基板の製造方法によれば、感光性層が設けられた透
明基板表面と反対の表面に設けられた光学要素によって
ブラックマトリックスのパターンが形成されるため、透
明基板がプラスチックフィルムなどである場合など、基
板の表面性が良好でない場合においても高精度なブラッ
クマトリックスのパターンを得ることができる。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明
するが、これらに限定されるものではない。
【0043】(1)透明基板/光学要素(MLA)の作
成 曲面溝が平行に多数刻印された金型(パターンのピッチ
43μm、溝の深さ19.3μm、刻印部の大きさ30
0mm×500mmの平板状スタンパー)に紫外線硬化
樹脂(硬化後の屈折率1.49)を充填し、さらにこの
上に透明基板として厚み25μmの易接着化処理された
透明ポリエステルフィルム“ルミラー”(東レ(株)
製、幅500mm)を重ね合わせたのち、その上から金
型の稜線部がポリエステルフィルムに接するようにポリ
エステルフィルム上からゴムローラーで過剰の紫外線硬
化樹脂をしごき出し、フィルムを金型に密着させた。
【0044】次いで“ルミラー”側から高圧水銀灯によ
って紫外線を照射して仮硬化させた後金型より剥離し、
再度MLA側から紫外線を照射して十分に硬化させて1
次元MLAが形成された透明基板を得た。
【0045】なお、このMLAを構成する単位レンズの
集光点距離は、透明基板が十分に厚いと仮定したときに
おいて29μmである。
【0046】(2)ブラックマトリックスの形成 実施例1 (1)で得られた透明基板/MLAのMLAが形成され
ている反対の面に、アクリル酸共重合アクリル樹脂(非
感光性樹脂)溶液にカーボンブラック“MA−100”
(三菱化学(株)製)を樹脂固形分に対して30重量%
の割合で添加し、ホモジナイザーを用いて3000rp
mで1時間分散した黒色塗剤をリバースコート法により
乾燥後のOD値が2.0になるように塗布し、乾燥した
後、さらにこの上に透明のポジ型レジスト“MICRO
POSIT”SRC−100(シプレイ・ファーイース
ト(株)製)をリバースコーターを用いて乾燥後の膜厚
が1.5μmになるように塗布し、乾燥して、非感光性
黒色塗剤/ポジ型感光性樹脂を積層した。次にMLA側
からMLAの単位レンズ配列面の法線方向から、半値全
幅で6度の平行度を持つ紫外線を露光強度1J/cm2
で照射してポジ型レジストを感光せしめ、感光部分をテ
トラメチルアンモニウムハイドロオキサイド2.25%
水溶液によってレジストの感光部分およびレジストが開
口することによって露出した黒色塗材層を溶解除去する
ことによって、MLAの凹凸面の凸部頂部がストライプ
状に開口した帯状の遮光部を持つブラックマトリックス
が形成されたマイクロレンズアレイシートを得た。
【0047】実施例2 感光性黒色層として透明のポジ型レジスト“MICRO
POSIT”SRC−100(シプレイ・ファーイース
ト(株)製)にカーボンブラック“CX−GLF−5
0”(日本触媒(株)製)を樹脂固形分に対して15重
量%の割合で添加し、ホモジナイザーを用いて3000
rpmで1時間分散した感光性黒色塗剤をスピンコート
法により乾燥後のOD値が2.0になるように塗布し、
乾燥した。次に、実施例1と同様にして紫外線を照射し
て感光部分をテトラメチルアンモニウムハイドロオキサ
イド2.25%水溶液によって溶解除去し、MLAの凹
凸面の凸部頂部がストライプ状に開口した帯状の遮光部
を持つブラックマトリックスが形成されたマイクロレン
ズアレイシートを得た。
【0048】実施例3 透明基板として厚み25μmの易接着化処理された透明
ポリエステルフィルム“ルミラー”(東レ(株)製、幅
500mm)を用い、実施例2の感光性黒色塗剤を透明
基板の表面に、スピンコート法により乾燥後のOD値が
2.0になるように塗布し、乾燥したあと、透明基板の
感光性黒色層が形成された表面と反対の表面にストライ
プ状のフォトマスク(閉口部50μm、開口部5μm繰
り返し)を乗せ、その上から、紫外線を露光強度2J/
cm2 で照射して、感光部分をテトラメチルアンモニウ
ムハイドロオキサイド2.25%水溶液によって溶解除
去し、本発明の製造方法によるブラックマトリックス基
板を得た。
【0049】比較例 感光性黒色層の形成表面にフォトマスクを乗せる以外は
実施例3と同様にしてブラックマトリックスを形成した
ブラックマトリックス基板を得た。
【0050】(3)評価 実施例1、2において形成されたブラックマトリックス
の開口状態をマイクロレンズアレイシートの幅長さ方向
にそれぞれ4点ずつ計16点をサンプリングして光学顕
微鏡によって観察したところ、いずれの点においても配
列周期は完全に単位レンズ配列周期と一致し、かつ帯状
のブラックマトリックスの中心線はマイクロレンズアレ
イシート面内方向において完全にMLAの最凹部と一致
しており、その幅は設計値である31μmに対して、2
9.7μmから31.5μmの範囲にあり、十分均一と
いえる状態に形成されていた。
【0051】MLA側からの入射光の透過特性を、半値
全幅2度の光束をMLA側のマイクロレンズアレイシー
ト法線方向から入射し、ブラックマトリックス形成面側
から種々の角度で輝度を測定したところ、その輝度およ
び拡散特性に遮光帯形成前後で有意な差は見られなかっ
た。
【0052】また、外光の反射状態を評価するために、
マイクロレンズアレイシートのMLA形成面をガラス板
側にして表面が黒色に着色されたガラス板上に置き、室
内照明下で種々の方向から目視で観察したところ、ブラ
ックマトリックス形成前はほとんどいずれの方向からも
再帰反射によってマイクロレンズアレイシートが白く観
察されたのに対し、ブラックマトリックス形成後はマイ
クロレンズアレイシートのブラックマトリックス形成面
表面の鏡面反射以外の反射は観察できなかった。
【0053】さらに、実施例3において形成されたブラ
ックマトリックスの開口状態を実施例1、2と同様にし
て観察したところ、その幅はフォトマスクの開口部5μ
mに対して4.8μmから5.2μmの範囲にあり、十
分均一と言える状態に精度良く形成されていた。
【0054】また、比較例においても実施例3と同様に
して形成されたブラックマトリックスの開口状態を観察
したところ、その幅は4.8μmから7.1μmの範囲
にあり、精度不良のものであった。
【0055】上記これらの特性から、本発明の製造方法
によれば、マイクロレンズアレイシートを構成するブラ
ックマトリックス基板全面にわたって均一に、かつマイ
クロレンズアレイシートの面内方向、厚み方向とも正確
な位置にブラックマトリックスが形成されているものと
判断できる。
【0056】
【発明の効果】本発明の製造方法によって、透明基板が
プラスチックフィルムなどの表面性が良好でないもので
ある場合においても、均一性が高く、ブラックマトリッ
クスが光学要素と対応するなど、所望の位置に正確に設
けられたブラックマトリックス基板を効率的に製造でき
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上の一方の面に遮光性を有する遮
    光層を設けたブラックマトリックス基板の製造方法であ
    って、該遮光層が少なくとも1層の感光性層を有し、透
    明基板側から求めるブラックマトリックスのパターンに
    対応した光学要素を介してエネルギー線を照射し、所望
    のパターンを有するブラックマトリックスを形成するこ
    とを特徴とするブラックマトリックス基板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記遮光層が非感光性黒色層と少なくとも
    1層の感光性層の積層構成である請求項1に記載のブラ
    ックマトリックス基板の製造方法。
  3. 【請求項3】前記積層構成は、透明基板の表面に非感光
    性黒色層を形成した後に、該非感光性黒色層の表面上に
    感光性層を形成したものである請求項2に記載のブラッ
    クマトリックス基板の製造方法。
  4. 【請求項4】前記透明基板がプラスチックフィルムであ
    る請求項1ないし3のいずれかに記載のブラックマトリ
    ックス基板の製造方法
  5. 【請求項5】前記エネルギー線が紫外線である請求項1
    ないし4のいずれかに記載のブラックマトリックス基板
    の製造方法。
JP9050432A 1997-03-05 1997-03-05 ブラックマトリックス基板の製造方法 Pending JPH10246804A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005331819A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Fujimori Kogyo Co Ltd 視野制御シート及びその製造方法
JP2006085146A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Lg Phillips Lcd Co Ltd 液晶表示装置用カラーフィルター基板及びその製造方法

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