JP2000292862A - レンチキュラーレンズシートの製造方法およびその装置 - Google Patents

レンチキュラーレンズシートの製造方法およびその装置

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JP2000292862A
JP2000292862A JP11102319A JP10231999A JP2000292862A JP 2000292862 A JP2000292862 A JP 2000292862A JP 11102319 A JP11102319 A JP 11102319A JP 10231999 A JP10231999 A JP 10231999A JP 2000292862 A JP2000292862 A JP 2000292862A
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light
lens sheet
resist layer
exposure
lenticular lens
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JP11102319A
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English (en)
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Isoroku Watanabe
辺 一十六 渡
Yoshiyuki Yamashita
下 禎 之 山
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンチキュラーレンズシートとともに透過型
スクリーンを構成するフレネルレンズシートに拡散剤が
混入される場合やフレネルレンズシートの観察側が集光
系として設計される場合であっても透過率(輝度)の低
下を招くことがないレンチキュラーレンズシートの製造
方法およびその装置を提供する。 【解決手段】 入射角度が異なる複数の平行光A,B,
Cを露光光線Lとして照射し、フィルム基材21の入光
側に設けられた各入光レンズ22を介してフィルム基材
21の出光側の表面に形成されたネガ型レジスト層を露
光する。露光光線Lは入射角度が±5〜10゜程度の平
行光(A,C)を含むことが好ましい。このような入射
角度の平行光を含む露光光線Lをフィルム基材21に照
射した場合には、露光光線Lの集光点が出光側の表面上
で複数存在することとなり、ネガ型レジスト層の露光領
域を比較的広くとって開口率を上げることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は背面投射型プロジェ
クションテレビ等で用いられる透過型スクリーンを構成
するレンチキュラーレンズシートに係り、とりわけ出光
側の表面に設けられるストライプ状の遮光パターン(ブ
ラックストライプ)をレジスト材料の露光および現像に
より形成するレンチキュラーレンズシートの製造方法お
よびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、赤、緑および青の3本のCR
T(Cathode Ray Tube)からなる光源と、この光源から
の画像を投影するための透過型スクリーンとを備えた背
面投射型プロジェクションテレビが知られており、この
うち透過型スクリーンとしては一般に、フレネルレンズ
シートとレンチキュラーレンズシートとを組み合わせた
ものが用いられている。ここで、このようなレンチキュ
ラーレンズシートとしては、入光側に複数の入光レンズ
が設けられ、出光側の表面のうち各入光レンズの集光領
域以外の領域にブラックストライプが設けられたものが
一般的に用いられており、光を広範囲に拡散させるとと
もにブラックストライプにより外光の影響を低減させて
コントラストを向上させることができるようになってい
る。
【0003】ところで、このようなプロジェクションテ
レビにおいては、CRTの代わりにLCD(Liquid Cry
stal Display)やDMD(Digital Micro-mirror Devic
e )等の光源を用いたものも開発されており、データプ
ロジェクタやコンピュータ用モニタ、デジタルテレビ放
送等の分野で広く用いられるようになってきている。し
かしながら、光源としてLCDやDMD等を用いたプロ
ジェクションテレビにおいては、LCDやDMD等のセ
ル構造に起因する格子パターンが透過型スクリーン上に
投影されるので、周期的な構造を有するレンチキュラー
レンズシート上に画像を投影して観察すると、レンチキ
ュラーレンズシートのサンプリング効果によりモアレが
発生する可能性がある。
【0004】このため、光源としてLCDやDMD等を
用いたプロジェクションテレビにおいては、モアレの発
生を効果的に低減するため、従来において一般的に用い
られていた0.6〜1.0mmのレンズピッチのレンチ
キュラーレンズシートに代わって、0.3mm以下の小
さなレンズピッチのレンチキュラーレンズシートが必要
とされるようになってきている。なお、上述したような
出光側の表面にブラックストライプが設けられるレンチ
キュラーレンズシートにおいては、上述したような光の
拡散特性およびコントラスト等を実現するため、レンズ
ピッチを小さくするにつれてレンチキュラーレンズシー
トの厚さを薄くする必要がある。
【0005】ここで、従来におけるレンチキュラーレン
ズシートの製造方法としては、(1)押出し成形により
表裏両面の形状(入光レンズおよびブラックストライ
プ)を一度に成形する方法や、(2)PET(ポリエチ
レンテレフタレート)等からなるフィルム基材の両面に
紫外線硬化性樹脂等の放射線硬化性樹脂によりレンズお
よびブラックストライプを成形する方法(特開平1−1
59627号公報、特開平3−64701号公報および
特開平3−127041号公報参照)が提案されてい
る。
【0006】しかしながら、上述した従来の製造方法の
うち、上記(1)の方法では、上述したような0.3m
m以下の小さなレンズピッチに対応する薄いレンチキュ
ラーレンズシートをアクリルやスチレン等の樹脂を用い
て成形することとなるので、機械的な強度が不十分とな
り、実用化が難しい。また、上記(2)の方法では、フ
ィルム基材の片面の形状(例えば入光レンズ)のみを成
形する場合には問題がないが、フィルム基材の両面の形
状(入光レンズおよびブラックストライプ等)を成形す
る場合には、フィルム基材の両面での位置合わせが困難
となり、また製造設備が押出し成形用の押出し機等に比
べて非常に高価なものとなるので、上記(1)の方法と
同様に実用化が難しい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような事情から、
レンズピッチの小さいレンチキュラーレンズシートの実
用的な製造方法としては、フィルム基材の片面の形状
(入光レンズ)については紫外線硬化性樹脂等の放射線
硬化性樹脂を用いて成形し、フィルム基材の他面の形状
(ブラックストライプ)についてはフォトリソグラフィ
法を用いて精度良く形成するという方法が提案されてい
る。なお、ここでいうフォトリソグラフィ法とは、フィ
ルム基材に対してフィルム基材の入光側から平行光を照
射し、入光レンズを介してフィルム基材の出光側の表面
に形成されたレジスト層を露光および現像することによ
りブラックストライプを形成するものである(特許第9
4332号明細書、特開昭49−66135号公報およ
び特開昭50−136028号公報参照)。
【0008】しかしながら、上述したフォトリソグラフ
ィ法を用いた製造方法では、レジスト層を露光するため
の露光光線として、フィルム基材21の法線方向に垂直
な平行光が用いられているので、図9に示すように、フ
ィルム基材21の入光側に設けられた入光レンズ22に
よる露光光線Lの集光点が出光側の表面のうち比較的狭
い領域に集中することとなり、これに伴ってレジスト層
の露光領域(ブラックストライプ23が形成されない開
口領域)も比較的狭い領域に集中することとなる。
【0009】ところで、上述した従来の方法により製造
されたレンチキュラーレンズシートは、フレネルレンズ
シートとともに透過型スクリーンを構成するが、このフ
レネルレンズシートにおいては、光源としてLCDやD
MD等が用いられるときにシンチレーションの発生を防
止するために拡散剤が混入されることが多く、このため
フレネルレンズシートを通してレンチキュラーレンズシ
ートに入射する映像光は平行光と拡散光とが混在したも
のとなることが多い。また、フレネルレンズシートにお
いては、観察側からレンチキュラーレンズシートに向か
って出射する映像光が完全な平行光ではなく周辺部にお
いて若干集光するよう集光系として設計されることが多
い。
【0010】このため、このようにして製造されたレン
チキュラーレンズシートから構成される実際の透過型ス
クリーンにおいては、レンチキュラーレンズシートに入
射する映像光に拡散光が混在している場合に、この映像
光がフィルム基材の出光側の表面に形成されたブラック
ストライプで蹴られ、その結果、透過型スクリーンの透
過率(輝度)が低下するという問題がある。また、フレ
ネルレンズシートの観察側が集光系として設計されてい
る場合に、図10に示すように、透過型スクリーンのう
ち特に周辺部においてフレネルレンズシートから出射さ
れた映像光L′の方向とレンチキュラーレンズシート2
0の入光レンズ22の光軸とが一致せず、映像光L′が
フィルム基材21の出光側の表面に形成されたブラック
ストライプ23で蹴られ、その結果、透過型スクリーン
の周辺部の透過率(周辺輝度)が低下するという問題が
ある。
【0011】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、レンチキュラーレンズシートとともに透過
型スクリーンを構成するフレネルレンズシートに拡散剤
が混入される場合やフレネルレンズシートの観察側が集
光系として設計される場合であっても透過率(輝度)の
低下を招くことがないレンチキュラーレンズシートの製
造方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はその第1の解決
手段として、入光側に複数の入光レンズが設けられると
ともに出光側の表面にレジスト層が形成された基材に対
して、入射角度(基材の法線方向に対する角度)が異な
る複数の平行光を露光光線として照射させることによ
り、前記基材の前記各入光レンズを介して前記レジスト
層を露光する工程と、前記レジスト層を現像して前記レ
ジスト層のうち露光領域または未露光領域のレジスト材
料を除去することにより、前記基材の出光側の表面のう
ち前記各入光レンズの集光領域以外の領域に光吸収層を
形成する工程とを含むことを特徴とするレンチキュラー
レンズシートの製造方法を提供する。
【0013】本発明はその第2の解決手段として、入光
側に複数の入光レンズが設けられるとともに出光側の表
面にレジスト層が形成された基材に対して前記基材の入
光側から露光光線を出射する露光装置を備え、前記露光
装置は前記基材に対する入射角度が異なる複数の平行光
を出射する露光光源を有し、これら複数の平行光により
前記基材の前記各入光レンズを介して前記レジスト層を
露光することにより、前記基材の出光側の表面のうち前
記各入光レンズの集光領域以外の領域に光吸収層を形成
することを特徴とするレンチキュラーレンズシートの製
造装置を提供する。
【0014】本発明の第1および第2の解決手段によれ
ば、基板に対して、入射角度が異なる複数の平行光を露
光光線として照射させることにより、基材の入光側に設
けられた各入光レンズを介して基材の出光側の表面に形
成されたレジスト層を露光するので、基材の入光側に設
けられた入光レンズによる露光光線の集光点が出光側の
表面上で複数存在することとなり、レジスト層の露光領
域を比較的広くとって開口率(基材の出光側の表面に占
める光吸収層が形成されていない開口領域の割合)を上
げることができ、このためレンチキュラーレンズシート
とともに透過型スクリーンを構成するフレネルレンズシ
ートに拡散剤が混入される場合であっても透過率(輝
度)の低下を招くことがないレンチキュラーレンズシー
トを得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1乃至図8は本発明によ
るレンチキュラーレンズシートの製造方法およびその装
置の一実施の形態を説明するための図である。
【0016】まず、図1により、レンチキュラーレンズ
シートの製造装置の主要部の構成について説明する。
【0017】図1に示すように、製造装置1は、連続し
たフィルム状の基材(以下「フィルム基材」という)2
1を供給する給紙ロール2と、レンチキュラーレンズ
(入光レンズ)の逆形状が形成された成型ロール3と、
成型ロール3に紫外線硬化性樹脂等の放射線硬化性樹脂
を塗布する塗工ユニット4と、成型ロール3に対して放
射線硬化性樹脂を挟んでフィルム基材21をニップする
ニップロール5と、成型ロール3のロール面上に塗布さ
れた放射線硬化性樹脂に紫外線等の放射線を照射する放
射線ランプ6と、入光側の表面に複数の入光レンズ22
が成形されたフィルム基材21を成型ロール3から離型
する離型ロール7と、入光側の表面に複数の入光レンズ
22が成形されたフィルム基材21を連続送りにて搬送
する引取ロール8,8とを備えている。
【0018】また、製造装置1は、フィルム基材21の
出光側の表面にネガ型レジスト層を形成するためのレジ
スト形成装置9として、ネガ型レジスト用ドライフィル
ム23′を供給する給紙ロール10と、フィルム基材2
1の出光側の表面にネガ型レジスト用ドライフィルム2
3′をラミネート加工するための押圧ロール11と、ネ
ガ型レジスト用ドライフィルム23′の裏面に貼り合わ
されたピールPET(ポリエチレンテレフタレート)2
3″を剥離するための剥離ロール12と、剥離ロール1
2により剥離されたピールPET23″を排出する排紙
ロール13とを備えている。
【0019】さらに、製造装置1は、フィルム基材21
の入光側に配置されフィルム基材21に対して入射角度
(フィルム基材21の法線方向に対する角度)が異なる
複数の平行光を露光光線として出射する露光装置14を
備え、フィルム基材21の各入光レンズ22を介してフ
ィルム基材21の出光側の表面に形成されたネガ型レジ
スト層を露光することにより、フィルム基材21の出光
側の表面のうち各入光レンズ22の集光領域以外の領域
にブラックストライプ(光吸収層)23(図3参照)を
形成する。
【0020】次に、図1および図2により、本実施の形
態に係るレンチキュラーレンズシートの製造方法につい
て説明する。
【0021】まず、塗工ユニット4により成型ロール3
のロール面上に放射線硬化性樹脂を塗布し、この放射線
硬化性樹脂が塗布された成型ロール3に対してニップロ
ール5を用いて、給紙ロール2から供給されたフィルム
基材21をニップする。その後、フィルム基材21の表
面(放射線硬化性樹脂が塗布された面)が成型ロール3
に当接している間に、放射線ランプ6により、フィルム
基材21の裏面側から放射線を照射して放射線硬化性樹
脂を硬化させ、フィルム基材21の入光側の表面に複数
の入光レンズ22を成形する(工程101)。なお、こ
のようにして入光レンズ22が成形されたフィルム基材
21は、離型ロール7により成型ロール3から離型さ
れ、引取ロール8,8により連続送りにて次工程へ搬送
される。
【0022】次に、入光レンズ22が成形されたフィル
ム基材21の出光側の表面に対して、給紙ロール10に
より供給されたネガ型レジスト用ドライフィルム23′
を押圧ロール11によりラミネート加工し、フィルム基
材21の出光側の表面にネガ型レジスト層を形成する
(工程102)。なお、ネガ型レジスト用ドライフィル
ム23′の裏面に貼り合わされたピールPET23″は
剥離ロール12により剥離された後、排紙ロール13に
より排出される。
【0023】そして、露光装置14により、フィルム基
材21に対して、入射角度が異なる複数の平行光を露光
光線として照射させることにより、フィルム基材21の
入光側に設けられた各入光レンズ22を介してフィルム
基材21の出光側の表面に形成されたネガ型レジスト層
を露光する(工程103)。
【0024】その後、フィルム基材21の出光側の表面
に設けられた露光済みのネガ型レジスト層を現像ユニッ
ト(図示せず)により現像し(工程104)、次いで、
現像済みのネガ型レジスト層のうち未露光領域(未硬化
領域)のネガ型レジスト材料を洗浄ユニット(図示せ
ず)等により洗浄または剥離して除去する(工程10
5)。
【0025】そして最後に、ネガ型レジスト材料が除去
された未露光領域に黒色インキ等の着色材料を塗布、転
写、染色または含浸等して定着させることにより、フィ
ルム基材21の出光側の表面のうち各入光レンズ22の
集光領域以外の領域にブラックストライプ23を形成す
る(工程106)。
【0026】次に、図3乃至図8により、図1および図
2に示す本実施の形態における露光工程の詳細について
説明する。
【0027】図3は図1および図2に示す露光工程の様
子を模式的に示す図であり、レンチキュラーレンズシー
ト20を搬送方向(図1のIII方向)に沿って見た図で
ある。
【0028】図3に示すように、フィルム基材21に対
しては、入射角度が異なる複数(少なくとも2以上)の
平行光が露光光線Lとして照射される。なお、図3にお
いては、露光光線Lとして、入射角度が異なる3種類の
平行光A,B,Cが照射される場合が示されている。
【0029】ここで、このような露光光線Lは入射角度
が±5〜10゜程度の平行光(図3の平行光A,C)を
含むことが好ましい。このような入射角度の平行光を含
む露光光線Lをフィルム基材21に照射した場合には、
露光光線Lの集光点が出光側の表面上で複数存在するこ
ととなり、ネガ型レジスト層の露光領域を比較的広くと
って開口率を上げることができる。
【0030】なお、このような露光光線Lの角度分布
は、図7(a)に示すようなものであり、複数の所望の
角度で強いピークが現れる。これに対し、例えば、光拡
散性微粒子を混入させた単なる拡散板を用いた場合に
は、その拡散特性は図7(b)に示すようになる。この
場合でも、ネガ型レジスト層の開口率を上げることはで
きるが、ネガ型レジスト層のうち露光領域と未露光領域
との間の境界がぼやけ、ネガ型レジスト層の感度むらや
現像時の環境条件等により開口率にばらつきが生じ、好
ましくない。
【0031】ここで、レンチキュラーレンズシートとと
もに透過型スクリーンを構成するフレネルレンズシート
に拡散剤が混入される場合を想定すると、開口率は30
%程度が好ましいが(これよりも開口率が低いと透過率
が低下し、これよりも開口率が高いとコントラストが低
下する)、上述した範囲の入射角度の平行光を含む露光
光線Lであればこのような開口率を実現することができ
る。一方、単一の平行光をフィルム基材21に対して垂
直に照射した場合には、開口率が10〜20%程度にな
り、好ましくない。
【0032】なお、このような露光光線Lの照射方法と
しては、入射角度を順次変えつつフィルム基材21に対
して平行光を複数回照射する方法や、入射角度の異なる
複数の平行光をフィルム基材21に対して同時に照射す
る方法等を採用することができる。
【0033】具体的には例えば、入射角度を順次変えつ
つフィルム基材21に対して平行光を複数回照射する方
法として、図4に示すように、露光光源として複数の光
源ユニット15を準備し、これら各光源ユニット15の
向きを変えることにより平行光の出射角度を変える方法
の他、図5に示すように、露光光源として単一の光源ユ
ニット15とプリズム16とを準備し、プリズム16の
向きを変えることにより平行光の出射角度を変える方法
等を採用することできる。なお、図5に示す方法では、
プリズム16の代わりに鏡等の任意の光学部材を用いる
ことが可能である。
【0034】一方、入射角度の異なる複数の平行光をフ
ィルム基材21に対して同時に照射する方法としては、
図6に示すように、露光光源として複数の光源ユニット
15を準備し、これら各光源ユニット15の向きをあら
かじめ変えて設置する方法の他、露光光源として単一の
光源ユニットを準備し、プリズム等の光学部材等を用い
て入射角度の異なる2以上の平行光に分割する方法等を
採用することができる。
【0035】このように本実施の形態によれば、フィル
ム基材21に対して、入射角度が異なる複数の平行光を
露光光線として照射させることにより、フィルム基材2
1の入光側に設けられた各入光レンズ22を介してフィ
ルム基材21の出光側の表面に形成されたネガ型レジス
ト層を露光するので、フィルム基材21の入光側に設け
られた入光レンズ22による露光光線Lの集光点が出光
側の表面上で複数存在することとなり(図3参照)、図
8に示すように、ネガ型レジスト層の露光領域を比較的
広くとって開口率を上げることができ、このためレンチ
キュラーレンズシート20とともに透過型スクリーンを
構成するフレネルレンズシートに拡散剤が混入される場
合であっても透過率(輝度)の低下を招くことがないレ
ンチキュラーレンズシート20を得ることができる。
【0036】なお、上述した実施の形態においては、レ
ジスト材料としてネガ型レジスト材料を用いているが、
これに限らず、透光性または遮光性のポジ型レジスト材
料を用いることも可能である。ここで、レジスト材料と
して透光性のポジ型レジスト材料(例えばポジ型レジス
ト用ドライフィルム)を用いた場合には、工程105に
おいて、現像済みのポジ型レジスト層のうち露光領域
(未硬化領域)のポジ型レジスト材料を洗浄ユニット
(図示せず)等により洗浄または剥離して除去するとと
もに未露光領域のポジ型レジスト材料を突出部として残
し、工程106において、この残された突出部上に黒色
インキ等の着色材料を塗布、転写、染色または含浸等し
て定着させることにより、フィルム基材21の出光側の
表面のうち各入光レンズ22の集光領域以外の領域にブ
ラックストライプ23を形成することができる。一方、
レジスト材料として遮光性のポジ型レジスト材料(例え
ばポジ型レジスト用ドライフィルム)を用いた場合に
は、工程105において、現像済みのポジ型レジスト層
のうち露光領域(未硬化領域)のポジ型レジスト材料を
洗浄ユニット(図示せず)等により洗浄または剥離して
除去するとともに未露光領域のポジ型レジスト材料を残
すことにより、フィルム基材21の出光側の表面のうち
各入光レンズ22の集光領域以外の領域にブラックスト
ライプ23を形成することができる。なお、この場合に
は、工程106の処理は省略することができる。
【0037】また、上述した実施の形態においては、レ
ジスト材料をドライフィルムの形態で供給し、フィルム
基材21の出光側の表面にラミネート加工するようにし
ているが、これに限らず、ウェット状のレジスト樹脂を
フィルム基材21の出光側の表面にコーティング加工す
るようにしてもよい。
【0038】さらに、上述した実施の形態において、工
程106に続いて、現像済みのネガ型レジスト用ドライ
フィルムのうち露光領域(硬化領域)のネガ型レジスト
材料を洗浄または剥離により除去してフィルム基材21
の出光側の表面のうちブラックストライプ23以外の部
分を露出させるようにしてもよく、これによりさらに透
過率を向上させることができる。また、レジスト層(ま
たはフィルム基材21の出光側の表面の露出部分)およ
びブラックストライプ23上にネガ型レジスト材料また
はポジ型レジスト材料よりも透過率の高いクリア層をラ
ミネート加工またはコーティング加工してもよく、これ
によりさらに良好なコントラストを得ることができる。
さらに、フィルム基材21の出光側の表面には剛性のあ
るプラスチックシート等をラミネート加工してもよく、
またプラスチックシートの表面(観察側表面)には反射
防止処理、低反射処理、傷つき防止処理(ハードコート
処理)、帯電防止処理、ノングレア処理、拡散処理、汚
染防止処理等を施すようにしてもよい。
【0039】さらにまた、上述した実施の形態において
は、露光装置14とフィルム基材21との間にリニアフ
レネルレンズシートを配置し、このリニアフレネルレン
ズシートにより光を傾斜させるようにしてもよい。これ
により、レジスト層の露光領域を比較的広くとって開口
率を上げるとともにレンチキュラーレンズシート20の
表裏の適切なレジストレーション(入光レンズ22とブ
ラックストライプ23とのずれ)を形成することがで
き、このためレンチキュラーレンズシート20とともに
透過型スクリーンを構成するフレネルレンズシートの観
察側が集光系として設計される場合であっても透過率
(輝度)の低下を招くことがないレンチキュラーレンズ
シート20を得ることができる。
【0040】
【実施例】次に、上述した実施の形態の具体的実施例に
ついて述べる。
【0041】実施例1 実施例1は、上述した実施の形態のうち、透光性のポジ
型レジスト材料を用いてブラックストライプを形成する
場合に対応している。
【0042】まず、塗工ユニットからのノズル塗工によ
り成型ロールのロール面上に放射線硬化性樹脂(インク
テック社製:HRF2535)を塗布し、この放射線硬
化性樹脂が塗布された成型ロールに対してニップロール
を用いて、給紙ロールから成形ロールに沿うように供給
されたフィルム基材(東洋紡社製:A−4100、厚さ
188μm)をニップした。その後、フィルム基材の表
面(放射線硬化性樹脂が塗布された面)が成型ロールに
当接している間に、放射線ランプにより、フィルム基材
の裏面側から放射線を照射して放射線硬化性樹脂を硬化
させ、入光側の表面に複数の入光レンズが成形されたフ
ィルム基材を形成した。
【0043】次に、このようにして得られた入光レンズ
付きのフィルム基材の出光側の表面に対して、給紙ロー
ルにより供給されたポジ型レジスト用ドライフィルム
(東京応化社製:P−RZ30、厚さ5μm、解像度1
5μm)を押圧ロール(上下ロール)によりラミネート
加工し、フィルム基材の出光側の表面にポジ型レジスト
層を形成した。なお、このときのラミネート条件は、ラ
ミネート速度が1m/分、ラミネート圧が2kg、ラミ
ネート温度が上下ロールにて90℃とした。
【0044】そして、このようにして得られたポジ型レ
ジスト層付きのフィルム基材に対して、露光装置から出
射された露光光線により、フィルム基材の入光側に設け
られた各入光レンズを介して露光を行った。なお、この
ときの露光は、−10゜,0゜,+10゜の入射角度の
平行光をフィルム基材に対して3回に分けて照射するこ
とにより行った。また、露光条件は積算光量にて75m
Jとした。なお、このような露光により、ポジ型レジス
ト層は、入光レンズの集光領域(露光領域)で未硬化状
態となり、非集光領域(未露光領域)で硬化状態のまま
となった。
【0045】その後、このようにして得られた露光済み
のポジ型レジスト層付きフィルム基材を現像した。現像
条件は、1%炭酸ソーダにて1分間のディッピング後、
ブラッシング現像した。次いで、純水にて1分間の洗浄
を行い、洗浄後に1分間の乾燥を行った。なお、このよ
うな現像および洗浄により、現像済みのポジ型レジスト
層のうち露光領域(未硬化領域)のポジ型レジスト材料
が除去され、ブラックストライプが形成されるべき未露
光領域(硬化領域)のレジスト材料のみが突出部として
残されるので、入光レンズとレジストレーションの合っ
たブラックストライプ形状を得ることができた。
【0046】そして、このようにしてフィルム基材の出
光側の表面に残された突出部上に黒色インキを塗布して
乾燥させ、フィルム基材の出光側の表面のうち各入光レ
ンズの集光領域以外の領域にブラックストライプを形成
した。また、このようにしてブラックストライプが形成
されたフィルム基材の出光側の表面に拡散剤が混入され
た樹脂を塗布し、ワイピング加工を施して乾燥させるこ
とにより、ブラックストライプが形成された突出部の間
の領域に拡散層を形成した。
【0047】その後、このようにして得られたフィルム
基材の出光側の表面の露出部分およびブラックストライ
プ上にポジ型レジスト材料よりも透過率の高い透明な粘
着層(3M社製:9483、厚さ100μm)をクリア
層としてラミネート加工した。
【0048】そして、このようにしてラミネート加工さ
れた粘着層の表面に、押出し成形により製造した厚さ2
mmのアクリル製板基材をラミネート加工した。
【0049】そして最後に、このようにしてラミネート
加工されたアクリル製板基材の表面(観察側表面)に反
射防止処理が施されたフィルムをラミネート加工した。
【0050】実施例2 実施例2は、上述した実施の形態のうち、遮光性のポジ
型レジスト材料を用いてブラックストライプを形成する
場合に対応している。
【0051】まず、上述した実施例1と同様の方法によ
り、入光側の表面に複数の入光レンズが成形されたフィ
ルム基材を形成した。
【0052】次に、このようにして得られた入光レンズ
付きのフィルム基材の出光側の表面に対して、黒色のポ
ジ型レジスト樹脂(フジレックス社製:DANREX)
をコーティング加工し、フィルム基材の出光側の表面に
黒色のポジ型レジスト層を形成した。なお、このときの
コーティング条件は、成形速度が5m/分、コーティン
グの厚さが2μm(ドライ状態)、乾燥温度が100℃
とした。
【0053】そして、このようにして得られたポジ型レ
ジスト層付きのフィルム基材に対して、露光装置から出
射された露光光線により、フィルム基材の入光側に設け
られた各入光レンズを介して露光を行った。なお、この
ときの露光は、−10゜,0゜,+10゜の入射角度の
平行光をフィルム基材に対して3回に分けて照射するこ
とにより行った。また、露光条件は積算光量にて180
mJとした。なお、このような露光により、ポジ型レジ
スト層は、入光レンズの集光領域(露光領域)で未硬化
状態となり、非集光領域(未露光領域)で硬化状態のま
まとなった。
【0054】その後、このようにして得られた露光済み
のポジ型レジスト層付きフィルム基材を現像した。ここ
では、30℃に制御されたフジレックス社指定の現像液
に約30秒間浸漬させ、次いで、現像液中でスポンジに
よりワイピング現像を約30秒間行った後、現像液から
取り出して水洗した。なお、このような現像および洗浄
により、現像済みのポジ型レジスト層のうち露光領域
(未硬化領域)のポジ型レジスト材料が除去され、ブラ
ックストライプが形成されるべき未露光領域のレジスト
材料のみが黒色の突出部として残されるので、入光レン
ズとレジストレーションの合ったブラックストライプを
得ることができた。
【0055】その後、このようにして得られたフィルム
基材の出光側の表面の露出部分およびブラックストライ
プ上にポジ型レジスト材料よりも透過率の高い透明な粘
着層(3M社製:9483、厚さ100μm)をクリア
層としてラミネート加工した。
【0056】そして、このようにしてラミネート加工さ
れた粘着層の表面に、二層押出し成形により製造した拡
散層およびクリア層の二層からなる厚さ1.5mmのア
クリル製板基材を、アクリル製板基材の拡散層(厚さ
0.3mm)を上記粘着層と向き合わせた状態でラミネ
ート加工した。
【0057】そして最後に、このようにしてラミネート
加工されたアクリル製板基材の表面(観察側表面)に低
反射処理およびハードコート処理が施されたフィルムを
ラミネート加工した。
【0058】実施例3 実施例3は、上述した実施の形態のうち、ネガ型レジス
ト材料を用いてブラックストライプを形成する場合に対
応している。
【0059】まず、上述した実施例1と同様の方法によ
り、入光側の表面に複数の入光レンズが成形されたフィ
ルム基材を形成した。
【0060】次に、このようにして得られた入光レンズ
付きのフィルム基材の出光側の表面に対して、給紙ロー
ルにより供給されたネガ型レジスト用ドライフィルム
(日合モートン社製:NCP−315、厚さ15μm、
解像度10μm)を押圧ロール(上下ロール)によりラ
ミネート加工し、フィルム基材の出光側の表面にネガ型
レジスト層を形成した。なお、このときのラミネート条
件は、ラミネート速度が1m/分、ラミネート圧が2k
g、ラミネート温度が上下ロールにて90℃とした。
【0061】そして、このようにして得られたネガ型レ
ジスト層付きのフィルム基材に対して、露光装置から出
射された露光光線により、フィルム基材の入光側に設け
られた各入光レンズを介して露光を行った。なお、この
ときの露光は、−10゜,0゜,+10゜の入射角度の
平行光をフィルム基材に対して3回に分けて照射するこ
とにより行った。また、露光条件は積算光量にて75m
Jとした。なお、このような露光により、ネガ型レジス
ト層は、入光レンズの集光領域(露光領域)で硬化状態
のままとなり、非集光領域(未露光領域)で未硬化状態
となった。
【0062】その後、このようにして得られた露光済み
のネガ型レジスト層付きフィルム基材を現像した。現像
条件は、1%炭酸ソーダにて1分間のシャワリング現像
とした。次いで、純水にて1分間の洗浄を行い、洗浄後
に1分間の乾燥を行った。なお、このような現像および
洗浄により、現像済みのネガ型レジスト層のうちブラッ
クストライプが形成されるべき未露光領域(未硬化領
域)のネガ型レジスト材料が除去され、露光領域(硬化
領域)のネガ型レジスト材料が突出部として残されるの
で、入光レンズとレジストレーションの合ったブラック
ストライプ形状を凹形状として得ることができた。
【0063】そして、このようにしてフィルム基材の出
光側の表面に黒色インキを塗布し、ワイピング加工を施
して乾燥させることにより、フィルム基材の出光側の表
面に残された突出部の間の領域(ブラックストライプ形
状に対応する領域)に黒色インキを充填させ、フィルム
基材の出光側の表面のうち各入光レンズの集光領域以外
の領域にブラックストライプを形成した。また、このよ
うにしてブラックストライプが形成されたフィルム基材
の出光側の表面に対して、3%アルカリ水溶液にて約1
〜2分間のレジスト剥離処理を施した後、純水にて1分
間の洗浄を行ってフィルム基材の出光側の表面に残され
たネガ型レジスト材料(突出部)を剥離した。これによ
り、フィルム基材の出光側の表面のうちブラックストラ
イプ以外の部分を露出させた。
【0064】その後、このようにして得られたフィルム
基材の出光側の表面の露出部分およびブラックストライ
プ上にネガ型レジスト材料よりも透過率の高い透明な粘
着層(3M社製:9483、厚さ100μm)をクリア
層としてラミネート加工した。
【0065】そして、このようにしてラミネート加工さ
れた粘着層の表面に、二層押出し成形により製造した拡
散層およびクリア層の二層からなる厚さ1.5mmのア
クリル製板基材を、アクリル製板基材の拡散層(厚さ
0.3mm)を上記粘着層と向き合わせた状態でラミネ
ート加工した。
【0066】そして最後に、このようにしてラミネート
加工されたアクリル製板基材の表面(観察側表面)に低
反射処理および帯電防止処理が施されたフィルムをラミ
ネート加工した。
【0067】比較例 比較例として、露光装置により照射角度0゜の1回の露
光のみを行った点を除いて上述した実施例3と同様の方
法により、レンチキュラーレンズシートを製造した。
【0068】評価結果 上述した実施例1〜3および比較例の方法に従って製造
された各レンチキュラーレンズシートと、観察側集光点
が12000mmのフレネルレンズシートとを組み合わ
せて4種類の透過型スクリーンを構成し、各透過型スク
リーンを光源としてLCDを用いた50インチの背面投
射型プロジェクションテレビに実装して評価した。な
お、上記フレネルレンズシートは、厚さ1.8mmの耐
衝撃性メタクリル樹脂(屈折率1.51)に平均粒径1
2μmのスチレンビーズ(屈折率1.59)を0.06
重量部(混入前の基材100重量部に対する値)混入さ
せた基材と、この基材の表面に紫外線硬化性樹脂(屈折
率1.55)により成形されたレンズとからなる。
【0069】まず、第1の評価項目として、背面投射型
プロジェクションテレビに実装された上記各透過型スク
リーンにつき、その周辺部のシェーディング(輝度む
ら)を目視にて評価した。その結果、下記表に示すよう
に、実施例1〜3の方法に従って製造されたレンチキュ
ラーレンズシートを用いたものの方が、比較例の方法に
従って製造されたレンチキュラーレンズシートに比べて
良好な結果が得られた。なお、評価は、3段階評価で行
った(下記表においては数値が大きい程良好な結果であ
ることを示している)。
【0070】次に、第2の評価項目として、上記各透過
型スクリーンの中心部および隅部から5cmの位置(4
つの位置)での輝度を、上記各透過型スクリーンから2
m離れた位置で輝度計(トプコン社製のBM−5)によ
り測定し、各透過型スクリーンの中心部での輝度に対す
る、隅部から5cmの位置での4つの輝度の平均の比
(周辺輝度比)を比較した。その結果、下記表に示すよ
うに、実施例1〜3の方法に従って製造されたレンチキ
ュラーレンズシートを用いたものの方が、比較例の方法
に従って製造されたレンチキュラーレンズシートに比べ
て良好な結果が得られた。
【0071】最後に、第3の評価項目として、上記各レ
ンチキュラーレンズシートから一部(6×6cm2 )を
切り出し、その一部を単独(単品)、または上記フレネ
ルレンズシートと組み合わせたもの(セット)につき、
その透過率と反射率とをヘイズメータ(村上色彩技術研
究所製:HR−100)で測定し、透過率(%)、反射
率(%)、および透過率/反射率(%)のそれぞれにつ
いて比較した。その結果、下記表に示すように、比較例
の方法に従って製造されたレンチキュラーレンズシート
では、単品の透過率に対してセットの透過率が1/2近
く低下するのに対し、実施例1〜3の方法に従って製造
されたレンチキュラーレンズシートでは、単品の透過率
に対してセットの透過率が1/4程度低下するに過ぎな
いことが分かる。すなわち、拡散剤が混入されたフレネ
ルレンズシートと組み合わせた場合に、実施例1〜3の
方法に従って製造されたレンチキュラーレンズシートを
用いたものの方が、比較例の方法に従って製造されたレ
ンチキュラーレンズシートに比べて、透過率(輝度)の
低下に関して良好な結果が得られた。
【表1】
【0072】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、レ
ンチキュラーレンズシートとともに透過型スクリーンを
構成するフレネルレンズシートに拡散剤が混入される場
合やフレネルレンズシートの観察側が集光系として設計
される場合であっても透過率(輝度)の低下を招くこと
がないレンチキュラーレンズシートを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるレンチキュラーレンズシートの製
造装置の一実施の形態を示す斜視図。
【図2】本発明によるレンチキュラーレンズシートの製
造方法の一実施の形態を説明するための工程図。
【図3】本発明の一実施の形態における露光工程の様子
を模式的に示す図。
【図4】露光光線の角度を変えることが可能な露光装置
の一例を示す図。
【図5】露光光線の角度を変えることが可能な露光装置
の別の例を示す図。
【図6】露光光線の角度を変えることが可能な露光装置
のさらに別の例を示す図。
【図7】フィルム基材に入射する露光光線の角度分布を
説明するための図。
【図8】本発明の一実施の形態に係る製造方法により製
造されるレンチキュラーレンズシートの特性を説明する
ための図。
【図9】従来のレンチキュラーレンズシートの製造方法
における露光工程の様子を模式的に示す図。
【図10】従来の製造方法により製造されるレンチキュ
ラーレンズシートの特性を説明するための図。
【符号の説明】
1 製造装置 2 給紙ロール 3 成型ロール 4 塗工ユニット 5 ニップロール 6 放射線ランプ 7 離型ロール 8,8 引取ロール 9 レジスト形成装置 10 給紙ロール 11 押圧ロール 12 剥離ロール 13 排紙ロール 14 露光装置 21 フィルム基材 22 入光レンズ 23 ブラックストライプ(光吸収層) L 露光光線 L′ 映像光

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入光側に複数の入光レンズが設けられると
    ともに出光側の表面にレジスト層が形成された基材に対
    して、入射角度が異なる複数の平行光を露光光線として
    照射させることにより、前記基材の前記各入光レンズを
    介して前記レジスト層を露光する工程と、 前記レジスト層を現像して前記レジスト層のうち露光領
    域または未露光領域のレジスト材料を除去することによ
    り、前記基材の出光側の表面のうち前記各入光レンズの
    集光領域以外の領域に光吸収層を形成する工程とを含む
    ことを特徴とするレンチキュラーレンズシートの製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記レジスト層はネガ型レジスト材料から
    なり、 前記レジスト層を現像して前記レジスト層のうち未露光
    領域のネガ型レジスト材料を除去し、この除去された未
    露光領域に着色材料を定着させることにより、前記基材
    の出光側の表面のうち前記各入光レンズの集光領域以外
    の領域に光吸収層を形成することを特徴とする請求項1
    記載のレンチキュラーレンズシートの製造方法。
  3. 【請求項3】前記各入光レンズの集光領域に残されたネ
    ガ型レジスト材料を除去して前記基材の出光側の表面を
    露出させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項2
    記載のレンチキュラーレンズシートの製造方法。
  4. 【請求項4】前記レジスト層は透光性のポジ型レジスト
    材料からなり、 前記レジスト層を現像して前記レジスト層のうち露光領
    域のポジ型レジスト材料を除去するとともに未露光領域
    のポジ型レジスト材料を突出部として残し、この残され
    た突出部上に着色材料を定着することにより、前記基材
    の出光側の表面のうち前記各入光レンズの集光領域以外
    の領域に光吸収層を形成することを特徴とする請求項1
    記載のレンチキュラーレンズシートの製造方法。
  5. 【請求項5】前記レジスト層は遮光性のポジ型レジスト
    材料からなり、 前記レジスト層を現像して前記レジスト層のうち露光領
    域のポジ型レジスト材料を除去するとともに未露光領域
    のポジ型レジスト材料を残すことにより、前記基材の出
    光側の表面のうち前記各入光レンズの集光領域以外の領
    域に光吸収層を形成することを特徴とする請求項1記載
    のレンチキュラーレンズシートの製造方法。
  6. 【請求項6】入光側に複数の入光レンズが設けられると
    ともに出光側の表面にレジスト層が形成された基材に対
    して前記基材の入光側から露光光線を出射する露光装置
    を備え、 前記露光装置は前記基材に対する入射角度が異なる複数
    の平行光を出射する露光光源を有し、これら複数の平行
    光により前記基材の前記各入光レンズを介して前記レジ
    スト層を露光することにより、前記基材の出光側の表面
    のうち前記各入光レンズの集光領域以外の領域に光吸収
    層を形成することを特徴とするレンチキュラーレンズシ
    ートの製造装置。
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