JPH10246697A - 光学的検査方法及び光学的検査装置 - Google Patents

光学的検査方法及び光学的検査装置

Info

Publication number
JPH10246697A
JPH10246697A JP9061763A JP6176397A JPH10246697A JP H10246697 A JPH10246697 A JP H10246697A JP 9061763 A JP9061763 A JP 9061763A JP 6176397 A JP6176397 A JP 6176397A JP H10246697 A JPH10246697 A JP H10246697A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
inspection
inspected
optical
backscattered
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9061763A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Uchikawa
清 内川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP9061763A priority Critical patent/JPH10246697A/ja
Publication of JPH10246697A publication Critical patent/JPH10246697A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体内に光吸収係数の大きな領域が存在する
場合でも、その光吸収の強い領域とその下部構造を正確
に可視化しうる光学的検査装置を提供する。 【解決手段】 光学的検査装置1は、異なる中心波長を
有する検査光を、被検物体12内に分布する複数の場所
に走査させながら共軸に入射する手段を有する。検査光
4は、半透鏡7で位相特性を保持したまま分割され、光
路長可変の参照光光路21を通過する。被検物体12か
らの後方散乱光27を、参照光20と干渉させて干渉光
を形成し、被検物体12の各場所についての干渉光の信
号を処理し画像表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生物組織に代表さ
れる光学的散乱体(被検物体)の内部構造を無侵襲に計
測する光学的検査方法及び光学的検査装置に関する。特
には、高いコントラストで被検物体の内部構造を検査・
表示することのできる光学的検査方法及び光学的検査装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】生体組織の解剖学的情報や病理・生理学
的情報を無侵襲に計測できる方法として、X線CTやM
RI、超音波断層、PET等が実用化されている。さら
に、これらの測定技術でも可視化することができない組
織構造変化を光波を用いて可視化する試みも行われてい
る。この技術分野は一般に光CT技術と呼ばれている
(応用物理、第62巻第1号、p10-17等参照)。
【0003】光CTには大別すると2つの手法があり、
一つは前方散乱透過光を検出する方法、他は後方散乱光
を検出する方法である。光CTでは、通常、比較的生体
内における吸収が少ない可視光から近赤外光にかけての
電磁波が入射光(検査光)として用いられるが、この領
域の電磁波は、X線や電波(MRI)などに比べると、
生体内における散乱が強く、またその散乱過程が非常に
複雑である(例えば、The Journal of Investigative D
ermatology, Vol. 77, No. 1, p13-19(1981)等参照)。
前方散乱透過光を検出することにより、精度の高い内部
構造を可視化するためには、散乱過程をどのように数学
的に処理するかが困難な課題として残されている。一
方、後方散乱光を検出することにより、組織表層の構造
を可視化する試みは、時間的コヒーレンスの短い光源と
干渉光学系を用いて行われ、比較的精度の高い内部像が
得られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような方法の一例
として、Science, Vol. 254, p1178-1181(1991) 等に
は、時間的コヒーレンスの短い光波を被検物体に入射す
る以前に位相特性を保持したまま2分割し、分割された
一方の光波を物体に入射し、他方を参照面で反射させた
後に前記の物体から後方散乱された一方の光波と光学的
に干渉させることにより、物体表層の内部構造を可視化
する方法が開示されている。しかしながら、この方法で
は、例えば、物体表層に強く光を吸収する層が存在する
と、その光吸収層より物体の内部からの信号が著しく減
衰する。従って、光吸収層の厚み、あるいは光吸収層下
部の構造を知ることが困難であった。
【0005】本発明は、物体内に光吸収係数の大きな領
域が存在する場合でも、その光吸収の強い領域とその下
部構造を正確に可視化しうる光学的検査方法及び光学的
検査装置を提供することを目的とする。また、より一般
的には、生物組織に代表される光学的散乱体(被検物
体)の内部構造を無侵襲に計測するために有用な、高い
コントラストで被検物体の内部構造を検査・表示するこ
とのできる光学的検査方法及び光学的検査装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の光学的検査方法は、空間的に不均一に分布
する光吸収特性及び/又は光散乱特性を有する被検物体
に対して検査光を照射し、該被検物体からの後方散乱光
を測定して該被検物体内における光吸収特性及び、又は
光散乱特性についての情報を得る光学的検査方法であっ
て; 異なる中心波長を有し、かつ自己可干渉距離が被
検物体の空間的広がりより短い複数の検査光を被検物体
に入射するとともに、 該検査光を、被検物体手前で、
位相特性を保持したまま分割して別途設定した光路長可
変の参照光光路を通過させ、 被検物体から後方に反射
される異なる中心波長を有する複数の後方散乱光を、上
記参照光光路を通過した光(参照光)と干渉させて干渉
光を形成し、 該干渉光を上記光路長を変化させながら
検出し、 各光路長についての該複数の後方散乱光と参
照光の干渉光の相対的関係を算出することを特徴とす
る。
【0007】参照光の光路長を変えることにより自己干
渉の対象となる後方散乱光の被検物体内における散乱点
の深さを変えることができ、被検物体内の任意の深さの
散乱点についての光学的情報を得ることができる。異な
る中心波長を有する複数の検査光を用いるのは、各検査
光単独の情報に基づく被検物体の光学的特性を対象とす
るよりも、複数の検査光の相対的な関係を対象としたほ
うが、より明確な光学的特性に関する情報(コントラス
トの高い画像情報等)を得ることができる場合があるか
らである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の光学的検査方法において
は、上記検査光を、上記被検物体内に分布する複数の場
所に走査させながら照射し、各複数の場所について上記
各光路長についての複数の後方散乱光と参照光の干渉光
の相対的関係を算出し、算出した値を上記各場所及び光
路長に対応させて画像表示することが好ましい。
【0009】また、上記複数の検査光のうちの1つが上
記被検物体内に存在する光吸収体の吸収係数が比較的低
い光であり、上記複数の検査光のうちの他の1つが上記
被検物体内に存在する光吸収体の吸収係数が比較的高い
光であることが好ましい。これは、後方散乱光の減衰
を、光波伝播経路に存在する光吸収体による減衰と光散
乱過程に起因する減衰とに分割することを容易とする。
以下の実施例で述べるように、測定の対象となる光吸収
物質に応じて、入射波長は変化させる。
【0010】本発明においては、上記検査光又は参照光
を周期的に位相変調させ、上記干渉光を示す信号のう
ち、上記位相変調の周波数と同期する信号のみを増幅す
ることが好ましい。
【0011】検査光及び参照光の強度に対し、干渉光
(成分)が非常に弱い場合、干渉光の強度は位相変調手
段により簡便に検出される。すなわち、位相変調周波数
に同期する出力成分のみを増幅して、S/N比を高める
ことができる。
【0012】本発明の光学的検査装置は、 空間的に不
均一に分布する光吸収特性及び/又は光散乱特性を有す
る被検物体に対して検査光を照射し、該被検物体からの
後方散乱光を測定して該被検物体内における光吸収特性
及び/又は光散乱特性についての情報を得る光学的検査
装置であって; 異なる中心波長を有し、かつ自己可干
渉距離が被検物体の空間的広がりより短い複数の検査光
を、上記被検物体内に分布する複数の場所に走査させな
がら共軸に入射する手段と、 該検査光を、被検物体手
前で、位相特性を保持したまま分割する手段と、 分割
された検査光が通過する光路長可変の参照光光路と、
被検物体から後方に反射される異なる中心波長を有する
複数の後方散乱光を、上記参照光光路を通過した光(参
照光)と干渉させて干渉光を形成する手段と、 該干渉
光を上記光路長を変化させながら検出する手段と、 各
複数の場所について上記各光路長についての複数の後方
散乱光と参照光の干渉光の相対的関係を算出し、算出し
た値を上記各場所及び光路長に対応させて画像表示する
手段と、 を具備することを特徴とする。
【0013】図1は、本発明の光学的検査装置の構成を
概念的に示す図である。光学的検査装置1は、光源2a
及び2bを有する。この光源2a及び2bは、異なる中
心波長を有し、かつ自己可干渉距離が被検物体の空間的
広がりより短い2種類の検査光4a及び4bを発する。
2本の検査光4a及び4bは、ミラー3a、3bによっ
て、共軸に合波される。合波された検査光4は、アイソ
レータ5を通り、ミラー6によって図の下方に反射さ
れ、半透鏡7に入射する。半透鏡7において、検査光
は、非選択的に被検物体照射光8と参照光20に分波さ
れる。分波の際に検査光の位相特性が大きく変化しない
ように適当な半透鏡の材料を選択する。
【0014】被検物体照射光8は位相変調器9に入り、
位相変調を受ける。位相変調器9は、参照光と被検物体
からの後方散乱との干渉信号を検出する際に必要な装置
である。位相変調器9を出た被検物体照射光は半透鏡1
0を透過して下方に進み、被検物体12中に入射し、被
検物体12中の任意の場所(観測点15を含む)で後方
散乱する。なお、被検物体12中の符号13は、光吸収
物質である。被検物体で後方散乱した光11は、図の上
方に進み半透鏡10で図の右方向に反射(後方散乱光2
7)される。
【0015】一方、半透鏡7で分波された参照光20
は、光遅延装置21に入り、その移動鏡23で反射され
て光遅延装置21から出てくる。この移動鏡23は、参
照光20の光軸に平行な方向に任意の位置をとることが
でき、参照光20の通過する光路長を可変としている。
光遅延装置21を出た光は、ミラー25で図の下方に偏
向される。
【0016】参照光20と後方散乱光27とは、半透鏡
29で合波される。合波された光(干渉光31)は分光
器33に入射し、光源2における二つの検査光の異なる
中心波長を有する光波に分波される。各波長の干渉光3
5、39は光検出器37、40に入射し、両干渉光の強
度信号(干渉信号)が検出される。
【0017】符号41(図1の下部)は、被検物体12
を二次元的に走査するための移動手段である。移動鏡2
3及び移動手段41を動かしながら、上記光検出器3
7、40の出力を観察すれば、以下に述べる原理によ
り、被検物体12の内部構造を三次元的に知ることがで
きる。
【0018】本発明では、入射光として波長の異なる複
数の光波を用いる。それぞれの光波が物体中に存在する
光吸収体を透過する際の吸収による減衰は、光波の波長
に依存する。一方、散乱による光波の減衰の波長依存性
は比較的緩慢である。例えば、人体の皮層における後方
散乱係数は、600nmの光で850nmの光での高々2倍
程度である。一方、メラニンの吸収係数は、600nmの
光で850nmの光の5倍にも達する。したがって、この
ような2波長における後方散乱光の差(あるいは商等)
を測定すれば、光波伝播経路中の光吸収体による光吸収
量を、高いS/Nで測定することが可能となる。
【0019】本発明では、入射光(検査光)として、異
なる中心波長を有し、かつ自己可干渉距離が被検物体の
空間的大きさよりも十分短い少なくとも2つの光波を用
いる。そして、被検物体からの後方散乱光と、該被検物
体に入射する以前に検査光をその位相特性を保持するよ
うに分割し予め設定した光路長可変の光路を通過させた
後の光波(参照光)とを干渉させる。この干渉により生
じた干渉信号を、該光路長の変化に応じて各中心波長の
光波ごとに測定することによって、物体中の吸収体分布
を測定する。
【0020】図2に示すような、被検物体12の表面に
垂直な方向をZ軸とし、Z軸に沿って光波11を入射す
る場合を考える。被検物体12に入射する二種類の検査
光A光とB光のうち、A光は物体中の斜線領域(光吸収
物質13)にある程度吸収され、非斜線領域14では吸
収されない。また、A光B光はともに両領域13、14
で同じ散乱特性を持つと仮定する。
【0021】A光とB光の被検物体12からの後方散乱
光を、上記参照光と干渉させ、その干渉信号が参照光光
路長の変化に応じて変化する様子を簡単なモデルを用い
て計算した結果を図3に示す。図3において、縦軸は後
方散乱直進光と参照光との干渉信号の対数を表し、横軸
は参照光の光路長変化あるいはそれに対応する検査点1
5のZ軸位置を表す。図3の横軸上の点Oは、物体表面
からの反射光と参照光が干渉する時の参照光の光路長の
変化に対応する値である。光路長は一般に図1に示した
移動鏡23の位置で代用される。図中の上の実線は、B
光についての干渉信号を示す。このB光の干渉信号は、
被検物体12の散乱の影響で、検査点(移動鏡の位置に
対応して干渉現象により選択された測定対象光散乱点)
のZ軸位置が深くなるほど直線的に低下する。一方、図
中の真中の破線はA光の干渉信号を示す。A光の干渉信
号の線は、三本の折れ線51、53、55となってい
る。これは、両側の折れ線51、55が散乱のみの領域
(図2の符号14)に対応しており、中央の折れ線53
がA光の光吸収物質(斜線領域13)に対応している。
中央の折れ線53は、光吸収物質のA光吸収の影響で、
両側の折れ線51、55よりも後方散乱光の低下が激し
い。
【0022】図3の一番下の点線はA/B(A光の干渉
信号とB光の干渉信号の対数差)を示す。この線A/B
も、折れ線61、63、65となっているが、各折れ線
61、63、65の境界部の曲がり具合(各線の傾斜の
差)が、A光の線(破線)よりも明確となっている。そ
して、折れ線63の対応部分(Z軸のqからr)が、光
吸収物質13に対応する領域であることがわかる。集光
点を二次元あるいは三次元点に走査しながら、この折れ
線63に対応する領域を画像表示すれば、生物体中にお
ける特異な光吸収物質領域をCT表示できる。
【0023】次に図1の態様の光学的検査装置の個々の
機能部分について説明する。光源2としては複数のレー
ザーを用いることが最も簡便である。キセノンランプ等
のインコヒーレント光源からの光を回折格子等で分光し
て用いることも可能であるが、輝度が低い点が不利であ
る。また、必要に応じて、単一レーザーの基本波と高調
波、あるいはパラメトリック発振等も利用できる。
【0024】被検物体に光波を入射させる際に、集光レ
ンズや反射鏡などからなる入射光学系を用いて光波を導
くことができる。この場合には、これらの入射光学系
を、半透鏡7と被検物体12の間に配置する。またこの
場合には、半透鏡10と半透鏡29との間に空間フィル
ターを配置することによって、被検物体中の焦点位置か
らの後方散乱光を選択的に検出することも可能である。
入射光と被検物体の相対的な位置の移動は、被検物体を
移動するか、あるいは必要に応じて入射光の波数ベクト
ルを変化させる。
【0025】位相変調器9として、結晶の電気光学的効
果を利用した装置や、反射板などを光路内で機械的に振
動させることによって光路長を変調する装置、あるいは
光路の一部に光学的ファイバーを用い、その光ファイバ
ーに周期的な力を加える装置等を用いることができる。
【0026】分光器31として、回折格子、プリズム等
の分散媒質、多層膜反射鏡、色ガラスフィルター等を用
いることができる。光検出器37、40の出力は、ロッ
クインアンプのような同期検出装置に入力し、位相変調
器9の変調周期と同期する信号成分(干渉光信号)のみ
増幅され記録される。この時、複数各波長における干渉
信号は、移動鏡23の位置、及び入射光と被検物体の相
対位置とともに記録され、数値的解析がなされる。必要
に応じて、半透鏡29と光検出器37、40の間に、偏
光板や位相板を配する。また、各波長の光波の干渉信号
の検出に対し複数の光検出器を配することもできる。さ
らに必要に応じて、検出器の出力は電気回路において演
算することも可能である。数値解析、及び演算結果から
吸収体の存在領域が推定される。
【0027】
【実施例】図4に本発明の一実施例に係る光学的検査装
置の構成を示す。光源として、モード同期アルゴンレー
ザー励起DCM色素レーザー(中心波長630nm、パル
ス幅500fs)2aとアルゴンレーザー励起チタンサフ
ァイヤレーザー(波長850nm、パルス幅500fs)2
bを用いた。両方のレーザーはダイクロイックミラー3
aで共軸に合波された。符号5は反射波遮断用のアイソ
レータである。共軸に合波された後のレーザー光4は、
半透鏡7で分波される。分波された後の一方の光波8は
直角ミラー9bとピエゾ素子9aで構成された位相変調
器9に入射した。ピエゾ素子に10kHz の交流電場を印
加することにより、直角ミラー9を図の左右に振動さ
せ、レーザー光を10kHz で位相変調した。この変調光
はサンプル12に入射された。
【0028】サンプル12は表層部分にメラノーマ(悪
性黒色腫、光吸収物質13)が存在する人体組織サンプ
ルである。630nmにおけるメラノーマの光吸収係数
は、850nmにおけるその吸収係数よりも3倍以上大き
い。一方、630nmにおけるメラノーマ及び通常の人体
組織における光散乱係数は、850nmのそれの高々1.
5倍である。
【0029】符号41は、サンプル12を、入射レーザ
ーに垂直な平面内で二次元的に移動するための機構であ
り、本実施例の場合、通常のX−Yステージを用いた。
【0030】サンプル12から後方に散乱された光11
は、半透鏡10で図の右方向に偏向され、凸レンズ5
1、55とピンホール23で構成された空間フィルター
50に入射する。この空間フィルター50によって、サ
ンプル内部で著しく散乱を受けたレーザー光は除去され
る。
【0031】一方、半透鏡7において分波された他方の
レーザー光(参照光20)は、直角ミラー23と移動ス
テージで構成された光遅延装置21に入射する。参照光
20は、光遅延装置21により任意の光路長を通過した
後、ミラー25で図の下方に偏向され、半透鏡29でサ
ンプル12からの後方散乱光27と共軸に合波された。
半透鏡29で合波されたレーザー光31は、ダイクロイ
ックミラー34で、中心波長850nmのレーザー光と6
30nmのレーザー光に分離される。本実施例の場合、6
30nmのレーザー光は反射され、850nmのレーザー光
は透過する。
【0032】ダイクロイックミラー34で分離されたそ
れぞれのレーザー光35、39は、ポラライザー36、
38で元の検査光の直線偏光部分のみを取り出した後、
ホトダイオード37、40で検出された。検出された光
信号はロックインアンプ55に入力され、位相変調に同
期する干渉信号のみ増幅された。
【0033】この干渉信号は、コンピュータ57に送ら
れ、光遅延装置21の移動ステージの位置、及びX−Y
ステージ41の位置とともに記録された。光遅延装置2
1の移動ステージの位置、及びX−Yステージ41の位
置を任意に変化させることにより、サンプル12の内部
の任意の位置からの後方散乱光を測定することができ
る。したがって、例えば図2、3を用いて説明した信号
解析方法により、試料内部のメラノーマの空間分布をC
RT59上に表示することができた。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、異なる中心波長を有
し、かつ自己可干渉距離が被検物体の空間的広がりより
短い2つ以上の光波を被検物体に入射し、該被検物体よ
り散乱される後方散乱光を分光し、該被検物体に入射す
る以前にその位相特性を保持するように分割され予め設
定された光路を通過した後の光波(参照光)と干渉させ
ることにより、該被検物体中の異なる光吸収特性を有す
る物体の空間分布を容易に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学的検査装置の構成を概念的に示す
図である。
【図2】本発明の測定原理を説明するための図である。
【図3】A光とB光の被検物体からの後方散乱光を、参
照光と干渉させ、その干渉信号が参照光光路長の変化に
応じて変化する様子を簡単なモデルを用いて計算した結
果を示す。
【図4】本発明の一実施例に係る光学的検査装置の構成
を示す。
【符号の説明】
1 光学的検査装置 2 光源 3、6、25 ミラー 4 検査光 5 アイソレータ 7、29 半透鏡 8 被検物体照射光 9 位相変調器 10 半透鏡 11 光波 12 被検物体 13 光吸収物質 14 非斜線領域 20 参照光 21 光遅延装置 23 移動鏡 27 後方散乱光 31、35、39
干渉光 34 ダイクロイックミラー 37、40 光検
出器 41 移動手段 50 フィルター 51、55 凸レンズ 57 コンピュー
タ 59 CRT 51、53、55、61、63、65 折れ線

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空間的に不均一に分布する光吸収特性及
    び/又は光散乱特性を有する被検物体に対して検査光を
    照射し、該被検物体からの後方散乱光を測定して該被検
    物体内における光吸収特性及び/又は光散乱特性につい
    ての情報を得る光学的検査方法であって;異なる中心波
    長を有し、かつ自己可干渉距離が被検物体の空間的広が
    りより短い複数の検査光を被検物体に入射するととも
    に、 該検査光を、被検物体手前で、位相特性を保持したまま
    分割して別途設定した光路長可変の参照光光路を通過さ
    せ、 被検物体から後方に反射される異なる中心波長を有する
    複数の後方散乱光を、上記参照光光路を通過した光(参
    照光)と干渉させて干渉光を形成し、 該干渉光を上記光路長を変化させながら検出し、 各光路長についての該複数の後方散乱光と参照光の干渉
    光の相対的関係を算出することを特徴とする光学的検査
    方法。
  2. 【請求項2】 上記検査光を、上記被検物体内に分布す
    る複数の場所に走査させながら照射し、各複数の場所に
    ついて上記各光路長についての複数の後方散乱光と参照
    光の干渉光の相対的関係を算出し、算出した値を上記各
    場所及び光路長に対応させて画像表示することを特徴と
    する請求項1記載の光学的検査方法。
  3. 【請求項3】 上記複数の検査光を同時に同一の場所に
    照射し、上記複数の後方散乱光と参照光の干渉光を分離
    してその強度を検出することを特徴とする請求項1又は
    2記載の光学的検査方法。
  4. 【請求項4】 上記複数の検査光のうちの1つが上記被
    検物体内に存在する光吸収体の吸収係数が比較的低い光
    であり、上記複数の検査光のうちの他の1つが上記被検
    物体内に存在する光吸収体の吸収係数が比較的高い光で
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の光学的検査
    方法。
  5. 【請求項5】 上記検査光又は参照光を周期的に位相変
    調させ、 上記干渉光を示す信号のうち、上記位相変調の周波数と
    同期する信号のみを増幅することを特徴とする請求項1
    又は2記載の光学的検査方法。
  6. 【請求項6】 空間的に不均一に分布する光吸収特性及
    び/又は光散乱特性を有する被検物体に対して検査光を
    照射し、該被検物体からの後方散乱光を測定して該被検
    物体内における光吸収特性及び/又は光散乱特性につい
    ての情報を得る光学的検査装置であって;異なる中心波
    長を有し、かつ自己可干渉距離が被検物体の空間的広が
    りより短い複数の検査光を、上記被検物体内に分布する
    複数の場所に走査させながら共軸に入射する手段と、 該検査光を、被検物体手前で、位相特性を保持したまま
    分割する手段と、 分割された検査光が通過する光路長可変の参照光光路
    と、 被検物体から後方に反射される異なる中心波長を有する
    複数の後方散乱光を、上記参照光光路を通過した光(参
    照光)と干渉させて干渉光を形成する手段と、 該干渉光を上記光路長を変化させながら検出する手段
    と、 各複数の場所について上記各光路長についての複数の後
    方散乱光と参照光の干渉光の相対的関係を算出し、算出
    した値を上記各場所及び光路長に対応させて画像表示す
    る手段と、 を具備することを特徴とする光学的検査装置。
JP9061763A 1997-03-03 1997-03-03 光学的検査方法及び光学的検査装置 Pending JPH10246697A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9061763A JPH10246697A (ja) 1997-03-03 1997-03-03 光学的検査方法及び光学的検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9061763A JPH10246697A (ja) 1997-03-03 1997-03-03 光学的検査方法及び光学的検査装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10246697A true JPH10246697A (ja) 1998-09-14

Family

ID=13180510

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9061763A Pending JPH10246697A (ja) 1997-03-03 1997-03-03 光学的検査方法及び光学的検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10246697A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002535645A (ja) * 1999-01-25 2002-10-22 ニユートン・ラボラトリーズ・インコーポレーテツド 偏光を使用する組織の画像形成
JP2004510132A (ja) * 2000-06-09 2004-04-02 マサチユセツツ・インスチチユート・オブ・テクノロジイ 位相分散式トモグラフイー
JP2005516187A (ja) * 2002-01-24 2005-06-02 ザ ジェネラル ホスピタル コーポレーション スペクトル帯域の並列検出による測距並びに低コヒーレンス干渉法(lci)及び光学コヒーレンス断層撮影法(oct)信号の雑音低減のための装置及び方法
JP2006322767A (ja) * 2005-05-18 2006-11-30 Kowa Co 光断層画像化装置
JP2008209233A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Naohiro Tanno スペクトルドメインの光コヒーレンストモグラフィー装置
JP2009025202A (ja) * 2007-07-20 2009-02-05 National Institute Of Information & Communication Technology 光干渉トモグラフィー装置,光形状計測装置
JP2010025867A (ja) * 2008-07-23 2010-02-04 Olympus Medical Systems Corp 被検体観測装置及び被検体観測方法
US9345385B2 (en) 2008-07-23 2016-05-24 Olympus Corporation Subject observation apparatus and subject observation method
KR20210044680A (ko) * 2019-10-15 2021-04-23 주식회사 아도반테스토 광학 시험용 장치 및 광학 측정 기구의 시험 방법

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002535645A (ja) * 1999-01-25 2002-10-22 ニユートン・ラボラトリーズ・インコーポレーテツド 偏光を使用する組織の画像形成
JP2004510132A (ja) * 2000-06-09 2004-04-02 マサチユセツツ・インスチチユート・オブ・テクノロジイ 位相分散式トモグラフイー
JP2005516187A (ja) * 2002-01-24 2005-06-02 ザ ジェネラル ホスピタル コーポレーション スペクトル帯域の並列検出による測距並びに低コヒーレンス干渉法(lci)及び光学コヒーレンス断層撮影法(oct)信号の雑音低減のための装置及び方法
JP2006322767A (ja) * 2005-05-18 2006-11-30 Kowa Co 光断層画像化装置
JP2008209233A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Naohiro Tanno スペクトルドメインの光コヒーレンストモグラフィー装置
JP2009025202A (ja) * 2007-07-20 2009-02-05 National Institute Of Information & Communication Technology 光干渉トモグラフィー装置,光形状計測装置
JP2010025867A (ja) * 2008-07-23 2010-02-04 Olympus Medical Systems Corp 被検体観測装置及び被検体観測方法
US9345385B2 (en) 2008-07-23 2016-05-24 Olympus Corporation Subject observation apparatus and subject observation method
KR20210044680A (ko) * 2019-10-15 2021-04-23 주식회사 아도반테스토 광학 시험용 장치 및 광학 측정 기구의 시험 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5983121A (en) Absorption information measuring method and apparatus of scattering medium
JP3107927B2 (ja) 散乱吸収体の光学情報計測装置及び方法
US8280494B2 (en) Apparatus and method to measure a spectroscopic characteristic in an object
US8364414B2 (en) Apparatus and method for processing biological information
US5451785A (en) Upconverting and time-gated two-dimensional infrared transillumination imaging
US5213105A (en) Frequency domain optical imaging using diffusion of intensity modulated radiation
JP3107914B2 (ja) 散乱吸収体内部の吸収情報計測装置及び方法
JP3433508B2 (ja) 散乱吸収体計測方法及び散乱吸収体計測装置
US20150168126A1 (en) System and method for optical coherence tomography
US9750413B2 (en) Massively parallel diffuse optical tomography
JP3142079B2 (ja) 光ct装置
US20090219544A1 (en) Systems, methods and computer-accessible medium for providing spectral-domain optical coherence phase microscopy for cell and deep tissue imaging
US9737216B2 (en) Object information acquiring apparatus and method for controlling object information acquiring apparatus
US20140247456A1 (en) Method for photoacoustic tomograpy
CN105996999B (zh) 基于oct测量样品深度分辨衰减系数的方法和系统
US20090069687A1 (en) Medical apparatus for obtaining information indicative of internal state of an object based on physical interaction between ultrasound wave and light
JPH10111238A (ja) 散乱体の吸収情報の計測方法及び装置
JPH10246697A (ja) 光学的検査方法及び光学的検査装置
JP5183406B2 (ja) 生体情報処理装置及び生体情報処理方法
JP3597887B2 (ja) 走査式光学組織検査装置
RU91517U1 (ru) Устройство диффузионной оптической томографии
Corral et al. Tissue characterization with ballistic photons: counting scattering and/or absorption centres
JPH10221248A (ja) 光学的検査方法及び光学的検査装置
JP4077477B2 (ja) 散乱体の吸収情報計測方法及び装置
JP4077476B2 (ja) 散乱体の吸収情報計測方法及び装置