JPH10246316A - 車速センサの異常判定装置 - Google Patents

車速センサの異常判定装置

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JPH10246316A
JPH10246316A JP9053388A JP5338897A JPH10246316A JP H10246316 A JPH10246316 A JP H10246316A JP 9053388 A JP9053388 A JP 9053388A JP 5338897 A JP5338897 A JP 5338897A JP H10246316 A JPH10246316 A JP H10246316A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温時における車速センサの異常の誤判定が
回避される車速センサの異常判定装置を提供する。 【解決手段】 車速センサ異常判定手段104により、
シフトレバー72により走行レンジが選択され且つエン
ジン回転速度NE が予め設定された判断基準エンジン回
転速度NS を超えているときに、車速センサ82から車
速が零を表す信号が出力された状態が、第2判断基準時
間変更手段92によりエンジン10の吸気温度THAの
低下に基づいて変更された第2判断基準時間β以上継続
した場合に、上記の車速センサ82が異常と判定される
ことから、低温時において、エンジンの暖機は完了した
けれども自動変速機12の作動油温度THOが未だ上昇
しない場合には、第2判断基準時間βが長くされるの
で、自動変速機12の動力伝達が十分な状態となってか
ら車速センサ82の異常判定が行われることとなり、低
温時における車速センサ82の異常の誤判定が好適に回
避される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車速センサの異常
を判定する車速センサの異常判定装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動変速機を備えた車両において、シフ
ト操作体により走行レンジが選択されてから所定の判断
基準時間が経過し、且つ原動機回転速度が予め設定され
た判断基準値を超えたときに車速センサから車速が零を
表す信号が出力されている場合には、その車速センサを
異常であると判定する車速センサの異常判定装置があ
る。しかし、これによれば、特に冷間時において、エン
ジンの駆動力が自動変速機を介して駆動輪に伝達される
までにかなりの時間がかかるため、その冷間時を考慮し
て上記判断基準時間を大きな値に設定すると、暖機後の
発進時や通常の気温での使用状態では、車速センサの異
常判定のための時間が不要に長くなるという不都合があ
った。
【0003】これに対し、上記車速センサの異常判定装
置を、エンジンの冷却水温が暖機完了を示す状態とな
り、且つエンジン回転速度および吸気圧が車両の走行を
示す値となってから上記判断基準時間よりも短く設定さ
れた時間を経過したときには、その判断基準時間が経過
したものと見なして異常判定を実行するように構成する
ことが提案されている。たとえば、特開平6−1015
61号公報に記載された車速センサの異常判定装置がそ
れである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、低温時
では、ある程度の時間が経過することによりエンジンの
暖機は完了するけれども、自動変速機の作動油温度が殆
ど上昇しない場合があり、このような場合には、自動変
速機の動力伝達にかなりの時間がかかるために動力伝達
が不十分な状態で車速センサの異常判定が行われること
により、誤判定が行われる可能性があった。特に、極め
て気温が低い極低温時には、前進レンジへ操作されてア
クセルペダルが踏み込まれても自動変速機内の油圧式摩
擦係合装置の係合が十分に行われない所謂自動変速機の
すべり現象が発生するので、上記の欠点が顕著となる。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、低温時における
車速センサの異常の誤判定が回避される車速センサの異
常判定装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、車両の自動変速機に
設けられた車速センサの異常を判定するための車速セン
サの異常判定装置であって、(a) 前記車両の原動機の吸
気温度或いは前記自動変速機の作動油温度を検出する温
度検出手段と、(b) その温度検出手段により検出された
前記原動機の吸気温度或いは前記自動変速機の作動油温
度の低下に基づいて判断基準時間を延長側へ変更する判
断基準時間変更手段と、(c) シフト操作体により走行レ
ンジが選択され且つ前記原動機の回転速度が予め設定さ
れた判断基準値を超えているときに、前記車速センサか
ら車速が零を表す信号が出力された状態が、前記判断基
準時間変更手段により前記原動機の吸気温度或いは前記
自動変速機の作動油温度の低下に基づいて変更された判
断基準時間以上継続した場合に、該車速センサの異常と
判定する異常判定手段とを、含むことにある。
【0007】
【発明の効果】このようにすれば、異常判定手段によ
り、シフト操作体により走行レンジが選択され且つ原動
機の回転速度が予め設定された判断基準値を超えている
ときに、前記車速センサから車速が零を表す信号が出力
された状態が、前記判断基準時間変更手段により前記原
動機の吸気温度或いは前記自動変速機の作動油温度の低
下に基づいて変更された判断基準時間以上継続した場合
に、上記の車速センサが異常と判定される。判断基準時
間変更手段により、前記原動機の吸気温度或いは前記自
動変速機の作動油温度の低下に基づいて前記判断基準時
間が延長側へ変更されることから、低温時において、エ
ンジンの暖機は完了したけれども自動変速機の作動油温
度が未だ上昇しない場合には、前記判断基準時間が長く
されるので、自動変速機の動力伝達が十分な状態となっ
てから車速センサの異常判定が行われることとなり、低
温時における車速センサの異常の誤判定が好適に回避さ
れる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0009】図1は、本発明の一実施例の車速センサ異
常判定装置を含む動力伝達装置の制御装置を示してい
る。図において、エンジン10の出力は、自動変速機1
2に入力され、その自動変速機12の出力軸に連結され
たドライブシャフト14、差動歯車装置16、および一
対の車軸18を介して左右の駆動輪20へ伝達されるよ
うになっている。
【0010】上記自動変速機12は、たとえば図2に示
すように、トルクコンバータ22を入力側に備えてい
る。このトルクコンバータ22は、エンジン10のクラ
ンク軸24に連結されたポンプ翼車26と、自動変速機
12の入力軸28に連結されたタービン翼車30と、そ
れらポンプ翼車26およびタービン翼車30の間を直結
する直結クラッチ32と、一方向クラッチ34によって
一方向の回転が阻止されているステータ36とを備え、
ポンプ翼車26に入力された動力が流体或いは直結クラ
ッチ32を介してタービン翼車30へ伝達されるように
なっている。
【0011】上記自動変速機12は、同軸上に配設され
た3組のシングルピニオン型の遊星歯車装置38,4
0,42を、前記入力軸28と、遊星歯車装置42のリ
ングギヤとともに回転する出力軸44との間に備えてい
る。それら遊星歯車装置38,40,42の構成要素の
一部は互いに一体的に連結されるだけでなく、3つのク
ラッチC0 ,C1 ,C2 によって互いに選択的に連結さ
れている。また、上記遊星歯車装置38,40,42の
構成要素の一部は、4つのブレーキB0 ,B1 ,B2
3 によってハウジング48などの非回転部材に選択的
に連結されるとともに、さらに、構成要素の一部は3つ
の一方向クラッチF0 ,F1 ,F2 によってその回転方
向により相互に若しくはハウジング48と係合させられ
るようになっている。なお、図2においては入力軸28
の回転軸線の下側或いは出力軸44の回転軸線の上側を
省略して示してある。
【0012】上記クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキ
0 ,B1 ,B2 ,B3 は、例えば多板式のクラッチや
1本または巻付け方向が反対の2本のバンドを備えたバ
ンドブレーキ等にて構成され、且つそれぞれ油圧アクチ
ュエータによって作動させられる油圧式摩擦係合装置で
あり、後述の変速用電子制御装置84によりそれ等の油
圧式摩擦係合装置の作動がそれぞれ選択的に制御される
ことにより、図3に示されているように変速比I(=入
力軸28の回転速度/出力軸44の回転速度)がそれぞ
れ異なる前進4段・後進1段の変速段が得られる。図3
において、○印は係合状態を示し、「1st」,「2n
d」,「3rd」,「O/D(オーバドライブ)」は、それぞ
れ前進側の第1速ギヤ段,第2速ギヤ段,第3速ギヤ
段,第4速ギヤ段を表しており、上記変速比は第1速ギ
ヤ段から第4速ギヤ段に向かうに従って順次小さくな
る。また、後述のシフトレバー72が、非走行レンジす
なわちPレンジ或いはNレンジへ操作されている場合に
は、クラッチC1 およびC2 が解放されて自動変速機1
2内の動力伝達経路が解放されるが、シフトレバー72
が、上記非走行レンジから走行レンジ(D、S、L、R
レンジ)或いは前進走行レンジ(D、S、Lレンジ)の
何れかへ操作された場合には、少なくとも上記クラッチ
1 またはC2 へ作動油の供給が開始されて所定時間後
には自動変速機12内の動力伝達経路が形成される。
【0013】図1に戻って、車両のエンジン10の吸気
配管には、エンジンの出力を制御するために、図示しな
いアクセルペダル或いはスロットルアクチュエータによ
り開度が制御されるスロットル弁50と燃料噴射弁52
が設けられている。また、エンジン10の吸気配管に
は、吸気温度THAを検出するための吸気温センサ5
4、スロットル弁50の開度θTH或いはアクセルペダル
の操作量ACCを検出するスロットルセンサ56、エンジ
ン10の吸気圧力Pを検出するための吸気圧力センサ5
8が設けられ、それら吸気温度THA、スロットル弁開
度θTH、吸気圧力Pを表す信号がエンジン用電子制御装
置60へ供給されるようになっている。
【0014】また、エンジン10の回転速度NE を検出
するエンジン回転速度センサ61、エンジン10内の冷
却水温THWを検出する冷却水温センサ62、エンジン
10の排気管には酸度濃度OXを検出するための酸素セ
ンサ64、ブレーキペダル66の操作を検出してブレー
キ信号を出力するブレーキスイッチ68、エンジン10
の振動に基づいてノッキングを検出してノッキング信号
を出力するノックセンサ70が設けられているととも
に、それら回転速度NE 、酸度濃度OXを表す信号、ブ
レーキ信号、ノッキング信号もエンジン用電子制御装置
60へ供給されるようになっている。
【0015】自動変速機12には、シフトレバー72の
操作位置PSHを検出する操作位置センサ74、自動変速
機12内の回転体たとえば入力軸28の回転速度NIN
検出する入力軸回転センサ76、油圧制御回路78の作
動油温度THOを検出する油温センサ80、出力軸44
の回転速度NOUT すなわち車速SPDを検出するための
車速センサ82が設けられており、シフトレバー72の
操作位置PSH、入力軸28の回転速度NIN、作動油温度
THO、車速SPDを表す信号が変速用電子制御装置8
4に供給されるようになっている。
【0016】エンジン用電子制御装置60は、CPU、
RAM、ROM、入出力インターフェースを備えた所謂
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、種々のエンジン制御を実
行する。たとえば、燃料噴射量制御のために燃料噴射弁
52を制御し、点火時期制御のためにイグナイタ86を
制御し、アイドルスピード制御のために図示しないバイ
パス弁を制御する。このエンジン用電子制御装置60
は、変速用電子制御装置84と相互に通信可能に接続さ
れており、一方に必要な信号が他方から適宜送信される
ようになっている。
【0017】変速用電子制御装置84も、上記と同様の
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、油圧制御回路78の各電
磁弁或いはリニヤソレノイド弁を駆動する。たとえば、
変速用電子制御装置84は、よく知られている予め記憶
された変速線図から実際のスロットル弁開度θTHまたは
アクセル操作量ACCおよび車速SPDに基づいて自動変
速機12のギヤ段を決定し、この決定されたギヤ段およ
び係合状態が得られるように油圧制御回路78に設けら
れた一対の電磁弁のソレノイドNo.1、No.2を駆動する。
【0018】図4は、上記変速用電子制御装置84の制
御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図に
おいて、第1判断基準時間変更手段90は、たとえば図
5に示す予め記憶された関係から、冷却水温センサ62
により検出されたエンジン10の冷却水温THWに基づ
いて、冷却水温THWが高くなるほど短くなるように第
1判断基準時間αを変更する。また、第2判断基準時間
変更手段92は、たとえば図6に示す予め記憶された関
係から、吸気温センサ54により検出された吸入空気温
度THA或いは油温センサ80により検出された自動変
速機12の作動油温度THOに基づいて、その吸入空気
温度THA或いは作動油温度THOが高くなるほど短く
なるように第2判断基準時間βを変更する。上記図5お
よび図6に示す関係は、車速センサ82の異常を確実且
つ速やかに検出するために予め実験的に求められたもの
である。
【0019】車速零状態判定手段94は、車速センサ8
2により検出された車速SPDが零或いは零に近い値で
あることに基づいて車速零状態を判定する。また、非停
車エンジン回転判定手段96は、エンジン回転速度セン
サ61により検出されたエンジン回転速度NE が、予め
設定された判断基準エンジン回転速度NS を超えたこと
に基づいて、一般に停車中にはあり得ないエンジン回転
速度すなわち非停車エンジン回転状態であることを判定
する。上記判断基準エンジン回転速度NS は、たとえば
図7に示す関係から実際のスロットル弁開度θTHに基づ
いて予め決定される。この図7に示す関係は、スロット
ル弁開度θTHが0%、13%、24%、30%であると
きのそれぞれについて、停車中にはあり得ないエンジン
回転速度領域の最低値が求められることにより得られて
いる。
【0020】レンジ操作判定手段98は、シフトレバー
72が非走行レンジ(P、N)レンジへ操作されている
か、或いは走行レンジ(D、S、L、またはR)レンジ
へ操作されているかを、操作位置センサ74からの操作
位置PSHを表す信号に基づいて判定する。第1判断基準
時間経過判定手段100は、レンジ操作判定手段98に
よりシフトレバー72が非走行レンジレンジから走行レ
ンジレンジへ操作されたことが判定されてからの経過時
間KTSHが、前記第1判断基準時間変更手段90により
冷却水温THWに基づいて予め決定された第1判断基準
時間αを超えたか否かを判断する。
【0021】第2判断基準時間経過判定手段102は、
レンジ操作判定手段98によりシフトレバー72が非走
行レンジレンジから走行レンジレンジへ操作されたこと
が判定され且つ非停車エンジン回転判定手段96により
エンジン回転速度NE が予め設定された判断基準エンジ
ン回転速度NS を超えているときに、前記車速零状態判
定手段94により車速零状態が判定されている状態すな
わち車速零状態が判定されてからの経過時間KTABが前
記第2判断基準時間変更手段92により予め設定された
第2判断基準時間β以上となった場合に、前記車速セン
サ82の異常すなわち故障と判定する。
【0022】本実施例では、上記車速零状態判定手段9
4、非停車エンジン回転判定手段96、第1判断基準時
間経過判定手段100、および第2判断基準時間経過判
定手段102が、シフトレバー72により走行レンジが
選択され且つエンジン回転速度NE が予め設定された判
断基準エンジン回転速度NS を超えているときに、車速
センサ82から車速が零を表す信号が出力された状態
が、第2判断基準時間変更手段92により吸気温度TH
A或いは作動油温度THOに基づいて変更された第2判
断基準時間β以上継続した場合にその車速センサ82の
異常と判定する車速センサ異常判定手段104に対応し
ている。
【0023】図8は、変速用電子制御装置84の制御作
動の要部を説明するフローチャートであり、車速センサ
82の異常を判定する異常判定ルーチンを示している。
【0024】図8において、前記レンジ操作判定手段9
8に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S
1では、シフトレバー72が非走行(P、N)レンジで
あるか否かが判断される。このS1の判断が肯定された
場合は、シフトレバー72が非走行(P、N)レンジへ
操作されている状態であるので、S13およびS14に
おいて第1タイマカウンタC1および第2タイマカウン
タC2の内容がそれぞれクリアされた後、本ルーチンが
終了させられる。
【0025】しかし、上記S1の判断が否定された場合
は、シフトレバー72が非走行レンジから走行(D、
S、L、R)レンジへ操作された状態であるので、その
操作以後の経過時間KTSHを計数するための第1タイマ
カウンタC1の内容に「1」が加算された後、S3にお
いて、エンジン10の冷却水温THWが予め設定された
判断基準温度T1以上であるか否かが判断される。冷却
水温THWが判断基準温度T1よりも高い場合には、S
3の判断が肯定されるので、S4において第1タイマカ
ウンタC1の内容がたとえば3秒程度の値である第1判
断基準時間α1以上となったか否かが判断され、冷却水
温THWが判断基準温度T1未満である場合には、S3
の判断が否定されるので、S5において第1タイマカウ
ンタC1の内容がたとえば30秒程度の値である第1判
断基準時間α2以上となったか否かが判断される。この
ように、上記S3は、冷却水温THWに基づいてその冷
却水温THWが低くなるほど第1判断基準時間αを高い
値に変更するので、前記第1判断基準時間変更手段90
に対応している。また、上記S4およびS5は、走行レ
ンジへの操作以後の経過時間KTSHがS3によって変更
された第1判断基準時間α1或いはα2以上経過したか
否かを判定しているので、前記第1判断基準時間経過判
定手段100に対応している。
【0026】上記S4またはS5の判断が否定された場
合は、車速センサ82の異常判断の実行は未だ尚早であ
るので、前記S14を経て本ルーチンが終了させられた
後、上記のステップが繰り返し実行される。しかし、そ
のステップの繰り返しにより、経過時間KTSHが第1判
断基準時間α1或いはα2以上となると上記S4或いは
S5の判断が肯定されるので、前記車速零状態判定手段
94に対応するS6において、車速センサ82から車速
SPDが零状態を示す信号が出力されているか否かが判
断される。このS6の判断が否定される場合は異常判定
が不要であるので前記S14を経て本ルーチンが終了さ
せられる。
【0027】しかし、上記S6の判断が肯定されると、
前記非停車エンジン回転判定手段96に対応するS7に
おいて、エンジン回転速度センサ61により検出された
実際のエンジン回転速度NE が、たとえば図7に示す関
係から実際のスロットル弁開度θTHに基づいて決定され
た判断基準エンジン回転速度NS 以上の状態であるか否
かすなわち実際のエンジン回転速度NE が車両停止中に
はあり得ない値であるか否かが判断される。このS7の
判断が否定された場合は、車両停止中の可能性が高いこ
とから異常判断の実行が不適当であるため、前記S14
を経て本ルーチンが終了させられる。
【0028】しかし、上記S7の判断が肯定された場合
は、エンジン回転速度NE から見れば車両の走行中であ
るのに車速センサ82から出力される信号が車速零を示
す状態であるので、そのような状態となってからの経過
時間KTABを計数するための第2タイマカウンタC2の
内容に「1」が加算された後、S9において、エンジン
10の吸気温度THAが予め設定された判断基準温度T
2以上であるか否かが判断される。吸気温度THAが判
断基準温度T2よりも高い場合には、S9の判断が肯定
されるので、S10において第2タイマカウンタC2の
内容がたとえば3秒程度の値である第2判断基準時間β
1以上となったか否かが判断され、吸気温度THAが判
断基準温度T2未満である場合には、S9の判断が否定
されるので、S11において第2タイマカウンタC2の
内容がたとえば10秒程度の値である第2判断基準時間
β2以上となったか否かが判断される。このように、上
記S9は、吸気温度THAに基づいてその吸気温度TH
Aが低くなるほど第2判断基準時間βを高い値に変更す
るので、前記第2判断基準時間変更手段92に対応して
いる。また、上記S10およびS11は、車両の走行中
であるのに車速センサ82から出力される信号が車速零
を示す状態の経過時間KTABがS9によって変更された
第2判断基準時間β1或いはβ2以上経過したか否かを
判定しているので、前記第2判断基準時間経過判定手段
102に対応している。
【0029】上記S10またはS11の判断が否定され
た場合は、車速センサ82の異常判断の実行は未だ尚早
であるので、本ルーチンが終了させられる。しかし、上
記ステップの繰り返しにより、経過時間KTABが第2判
断基準時間β1或いはβ2以上となると上記S10或い
はS11の判断が肯定されるので、S12において、車
速センサ82の故障すなわち異常を示すフラグFの内容
が「1」にセットされる。これにより、車速センサ82
の故障を示す出力が行われ、所定のフェールセーフルー
チンが起動される。
【0030】上述のように、本実施例によれば、車速セ
ンサ異常判定手段104(S1〜S12)により、シフ
トレバー72により走行レンジが選択され且つエンジン
回転速度NE が予め設定された判断基準エンジン回転速
度NS を超えているときに、車速センサ82から車速が
零を表す信号が出力された状態が、第2判断基準時間変
更手段92(S9)によりエンジン10の吸気温度TH
Aの低下に基づいて変更された第2判断基準時間β以上
継続した場合に、上記の車速センサ82が異常と判定さ
れる。このように、第2判断基準時間変更手段92(S
9)により、エンジン10の吸気温度THAの低下に基
づいて第2判断基準時間βが延長側へ変更されることか
ら、低温時において、エンジンの暖機は完了したけれど
も自動変速機12の作動油温度THOが未だ上昇しない
場合には、第2判断基準時間βが長くされるので、自動
変速機12の動力伝達が十分な状態となってから車速セ
ンサ82の異常判定が行われることとなり、低温時にお
ける車速センサ82の異常の誤判定が好適に回避され
る。
【0031】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0032】たとえば、前述の実施例の第2判断基準時
間変更手段92に対応するS9では、吸気温度THAが
判断基準温度T2以上であるか否かが判定されていた
が、それに代えて、或いはそれに加えて前記自動変速機
の作動油温度THOが判断基準温度T3以上であるか否
かが判断されてもよい。要するに、自動変速機12内の
所定の摩擦係合装置たとえば第1速ギヤ段を達成するた
めのクラッチC0 およびC1 内に十分に油圧が供給され
て第1速の動力伝達経路が達成される第2判断基準時間
βを温度環境に応じて設定できればよいのである。
【0033】また、前述の実施例の第1判断基準時間変
更手段90に対応するS3或いは第2判断基準時間変更
手段92に対応するS9では、図5或いは図6に示すよ
うに、ステップ的に変化する関係が用いられていたが、
直線的に変化する関係であっても差し支えない。
【0034】また、前述の実施例において、スロットル
弁開度θTHが用いられていたが、それに代えて、アクセ
ルペダル操作量ACC、燃料噴射量などのエンジン負荷を
示す量が用いられ得る。
【0035】また、前述の実施例では、車両の原動機と
してエンジン10が用いられていたが、エンジンと電動
モータとのハイブリッド型原動機、或いは電動モータ単
独の原動機が用いられる車両であっても差し支えない。
【0036】また、前述の実施例では、図4或いは図8
に示す制御が変速用電子制御装置84により実行される
ように説明されていたが、エンジン用電子制御装置60
などの他の電子制御装置により実行されるものであって
も差し支えない。
【0037】また、前述の図8のフローチャートにおい
て、シフトレバー72が走行レンジへ操作されてからの
経過時間KTSHを判定するためのS2乃至S5が省略さ
れても差し支えない。このようにしても、本発明の一応
の効果が得られる。
【0038】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の車速センサ異常判定装置を
含む動力伝達装置およびその制御装置を示すブロック図
である。
【図2】図1の自動変速機の構成を説明する骨子図であ
る。
【図3】図1の自動変速機において、その油圧式摩擦係
合装置の作動の組合わせとそれにより成立するギヤ段と
の関係を示す図表である。
【図4】図1の実施例の変速用電子制御装置の制御機能
の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図5】図4の第1判断基準時間変更手段により第1判
断基準時間を変更するために用いられる関係を示す図で
ある。
【図6】図4の第2判断基準時間変更手段により第2判
断基準時間を変更するために用いられる関係を示す図で
ある。
【図7】図4の非停車エンジン回転判定手段において用
いられる判断基準エンジン回転速度を決定するために用
いる関係を示す図である。
【図8】図1の実施例の変速用電子制御装置の制御作動
の要部を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10:エンジン(原動機) 12:自動変速機 54:吸気温センサ(温度検出手段) 80:油温センサ(温度検出手段) 92:第2判断基準時間変更手段(判断基準時間変更手
段) 104:車速センサ異常判定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16H 59:34 59:42 59:72

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の自動変速機に設けられた車速セン
    サの異常を判定するための車速センサの異常判定装置で
    あって、 前記車両の原動機の吸気温度或いは前記自動変速機の作
    動油温度を検出する温度検出手段と、 該温度検出手段により検出された前記原動機の吸気温度
    或いは前記自動変速機の作動油温度の低下に基づいて判
    断基準時間を延長側へ変更する判断基準時間変更手段
    と、 シフト操作体により走行レンジが選択され且つ前記原動
    機の回転速度が予め設定された判断基準値を超えている
    ときに、前記車速センサから車速が零を表す信号が出力
    された状態が、前記判断基準時間変更手段により前記原
    動機の吸気温度或いは前記自動変速機の作動油温度の低
    下に基づいて変更された判断基準時間以上継続した場合
    に、該車速センサの異常と判定する異常判定手段とを、
    含むことを特徴とする車速センサの異常判定装置。
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