JPH1024546A - レーザ製版装置及びレーザ製版方法 - Google Patents

レーザ製版装置及びレーザ製版方法

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JPH1024546A
JPH1024546A JP8180879A JP18087996A JPH1024546A JP H1024546 A JPH1024546 A JP H1024546A JP 8180879 A JP8180879 A JP 8180879A JP 18087996 A JP18087996 A JP 18087996A JP H1024546 A JPH1024546 A JP H1024546A
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JP
Japan
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laser
plate
period
lens
focus
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Application number
JP8180879A
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English (en)
Inventor
Tatsumi Ito
達巳 伊藤
Yasushi Sato
寧 佐藤
Shinji Okuda
晋次 奥田
Toshimi Fukuoka
敏美 福岡
Hideki Haijima
秀樹 朏島
Minoru Horii
実 堀井
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Sony Corp
Tektronix Japan Ltd
Original Assignee
Sony Corp
Sony Tektronix Corp
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Publication date
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  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザ製版装置にオートフォーカス機能の導
入に伴いフォーカスサーボをON/OFF制御するため
発生する問題点を解決し、オートフォーカス機能が連続
的に且つ円滑に機能することを目的とする。 【解決手段】 フォーカス付きレーザ製版装置が、版胴
に巻かれれた樹脂製シートにセルを形成する比較的高出
力のレーザビームを発する手段と、比較的低出力のオー
トフォーカス用レーザビームを発する手段と、オートフ
ォーカス用ビームを高出力レーザビームに合成する手段
と、合成された両レーザビームを集光するレンズ手段
と、オートフォーカス用ビームの樹脂製シートによる反
射光を利用してフォーカスエラー量を検出する手段と、
レンズ手段の位置を検出するレンズ位置検出手段と、版
胴の一回転の内、第1の期間にはフォーカスエラー量に
対応してフォーカス調整する手段と、版胴の一回転の
内、第2の期間にはレンズ位置検出手段により検出され
たレンズ位置に対応してフォーカス調整する手段とを備
え、版胴の一回転の期間に亘って連続的にフォーカスサ
ーボが機能している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グラビア印刷時に
使用される刷版を作成するレーザ製版装置及びレーザ製
版方法に関する。
【0002】本出願は、相前後して出願する「オートフ
ォーカス機能を備えたレーザ製版装置及びオートフォー
カス検出用レーザの外乱を除去する方法」(出願人同
一,発明者同一)と技術的に関連する。両出願の関係
は、本出願が、レンズ位置センサを備えてフォーカスサ
ーボを連続的に行う技術的事項に関して権利化すること
を目的とし、一方、関連出願である「オートフォーカス
機能を備えたレーザ製版装置及びオートフォーカス検出
用レーザの外乱を除去する方法」が、オートフォーカス
機能付きレーザ製版装置及びオートフォーカス戻りビー
ムに混入する外乱除去に関する技術的事項に関して権利
化することを目的とする。
【0003】
【従来の技術】
[レーザ製版装置] (構成の概要)本発明が対象とするレーザ製版装置の一
般的な事項に付いて簡単に説明する。レーザ製版装置
は、電子グラビアシステム製版装置とも呼ばれ、グラビ
ア印刷時に使用される刷版(凹版)を作成する装置であ
る。
【0004】従来、グラビア印刷では、印刷に使用され
る刷版(凹版)として、例えば銅製からなる金属製版シ
ートを用い、この金属シートに画像の濃淡を写真製版し
エッチング技術を用いて微小な凹部(「セル」ともい
う。)の集合からなる2次元の網点画像板を形成してい
た。次の印刷段階では、この刷版をインク溜に浸した
後、ドクターブレードと呼ばれる刃状部材で余分なイン
クを掻き落とし、紙面に圧着して、印刷が仕上がる。現
在、グラビア印刷は、数百枚〜数千枚の印刷が容易に出
来るため多用されている。
【0005】このような電子グラビアシステム製版装置
において、近年、金属製の刷版の代わりに、樹脂製シー
トを使用する電子グラビア技術が実用化されている。こ
のタイプの製版装置は、製版のためレーザビームを使用
し、樹脂製シートに画像の濃淡に対応した凹部(セル)
の集合を形成している。樹脂製シートとしては、例え
ば、表面層に変性ポリエステル等の熱可塑性樹脂がコー
ティングしたものが用いられている。
【0006】図9に、このような樹脂シートを製版する
レーザ製版装置の概略斜視図を示す。なお、以下の説明
において、図9に示す版胴1の回転方向A又はBを「主
走査方向」とし、レール22の延在方向(即ち、版胴1
の軸方向)C又はDを「副走査方向」として定義する。
図9に示すように、レーザ製版装置は、樹脂製の版シー
ト2を巻き付けて回転駆動する版胴1と、レーザブロッ
ク21と、レーザブロック21を副走査方向に駆動する
副走査方向駆動部8とを備えている。レーザブロック2
1は、その内部に高出力半導体レーザ,光学系,オート
フォーカス検出光学系,対物レンズ駆動系等を有する。
副走査方向駆動部8は、レーザブロック移動用モータ2
4,レール22,ボールネジ26,移動子27等を有す
る。
【0007】(レーザ製版装置の動作)版胴1は、版胴
回転用モータ7の軸に接続されたプーリ6と版胴1の軸
とにベルト掛けされたタイミングベルト5を介して、版
胴回転用モータ7に駆動連結され、主走査方向A又はB
に回転運動する。レーザブロック21は、副走査方向駆
動部8によって副走査方向に直線運動する。即ち、副走
査方向駆動部8では、レーザブロック移動用モータ24
の回転軸にボールネジ26が軸連結され、このボールネ
ジの回転運動はボールネジに螺合された移動子27の直
線運動に変換される。この移動子27はレール22によ
って精確に軌道を規定されており、移動子27上にはレ
ーザブロック21が配置されている。従って、レーザブ
ロック移動用モータ24の回転運動に対応して、レーザ
ブロック21がレール22に沿って副走査方向C又はD
に精確に直線運動する。
【0008】(製版動作)このようなレーザ製版装置に
よる製版動作は、先ず、樹脂製の版シート2を版胴1の
周囲に巻き付ける。版胴回転用モータ7により版胴1を
主走査方向に1回転しながら、レーザブロック21から
版シート2に向かって所定の画素(ドット)位置にレー
ザを照射して、照射スポット箇所の樹脂を溶融飛散及び
昇華させて、版シート2に凹部(セル)を形成する。
【0009】版胴1が1回転して樹脂シート2に一周に
亘って凹部が形成された後、副走査方向駆動部によりレ
ーザブロック21を1画素分だけ副走査方向に移動す
る。再び、版胴1を主走査方向に回転しながら、レーザ
ブロック21により版シート2に向かって所定の画素位
置にレーザを照射して版シート2に凹部を一周に亘って
形成する。以下、所定の副走査方向に至るまで、この動
作を繰り返して、所望の面積にわたり、画像データに対
応したセルの集合を形成する。
【0010】レーザ製版装置は、このように、版胴回転
用モータ7による版胴1の回転と、レーザブロック移動
用モータ24によるレーザブロック21の直線運動とを
同期させながら、レーザブロック21から樹脂製の版シ
ート2に向かって版加工用レーザビームを照射し、版シ
ート2上に印刷すべき画像に対応する凹部(セル)の集
合を形成する装置である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このようなレーザ製版
装置において、本発明者等は、レーザブロック21から
版シート2に向けて発せられる版加工用レーザビームの
焦点合わせのために、レーザ製版装置にオートフォーカ
ス(AF)機能を導入することを検討してきた。また、
オートフォーカス機能の導入を具体的に検討し始める
と、幾つかの問題点が発生することも分かった。
【0012】本発明は、オートフォーカス機能の導入を
検討した際に摘出されたフォーカスサーボをON/OF
F制御する際に発生する問題点を解決し、版加工時に、
オートフォーカス機能が連続的に且つ円滑に機能するレ
ーザ製版装置及びレーザ製版方法を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係るオートフォ
ーカス付きレーザ製版装置は、版胴の一回転の期間の
内、第1の期間はフォーカスエラー量に基づきフォーカ
スサーボをかけ、第2の期間は予め検出されたレンズ位
置に基づきフォーカスサーボをかけて、上記版胴の一回
転の期間を通して連続的にサーボ制御を行っている。
【0014】更に、本発明に係るオートフォーカス付き
レーザ製版装置は、版胴に巻かれれた樹脂製シートにセ
ルを形成する比較的高出力のレーザビームを発する手段
と、比較的低出力のオートフォーカス用レーザビームを
発する手段と、上記オートフォーカス用ビームを上記高
出力レーザビームに合成する手段と、合成された両レー
ザビームを集光するレンズ手段と、上記オートフォーカ
ス用ビームの上記樹脂製シートによる反射光を利用して
フォーカスエラー量を検出する手段と、上記レンズ手段
の位置を検出するレンズ位置検出手段と、上記版胴の一
回転の内、第1の期間には上記フォーカスエラー量に対
応して上記レンズ手段のフォーカスを調整する手段と、
上記版胴の一回転の内、第2の期間には上記レンズ位置
検出手段により検出されたレンズ位置に対応して上記レ
ンズ手段のフォーカスを調整する手段とを備え、上記版
胴の一回転の期間に亘って連続的にフォーカスサーボが
機能している。
【0015】更に、本発明に係るレーザ製版方法は、比
較的高出力のレーザビームを使用して版胴に巻かれれた
樹脂製シートにセルを形成するレーザ製版方法におい
て、比較的低出力のオートフォーカス用レーザビームを
発し、上記オートフォーカス用ビームを上記高出力レー
ザビームに合成し、合成された両レーザビームを集光し
てレンズ手段に向け、上記オートフォーカス用ビームの
上記樹脂製シートによる反射光を利用してフォーカスエ
ラー量を検出し、製版動作中の上記レンズ手段の位置を
検出し、上記版胴の一回転の内、第1の期間には上記フ
ォーカスエラー量に対応して上記レンズ手段のフォーカ
スを調整し、上記版胴の一回転の内、残りの第2の期間
には上記レンズ位置検出手段により検出されたレンズ位
置に基づいて上記レンズ手段のフォーカスを調整する諸
段階を含んでいる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るレーザ製版装
置の実施例に付き、添付の図面を参照しながら詳細に説
明する。なお、図面で示す同一の要素には同じ符号を付
して、重複した説明を省略する。
【0017】この実施例の説明では、最初に、本発明者
等が開発したオートフォーカス機能を備えたレーザ製版
装置を第1の実施例として説明する。次に、このレーザ
製版装置を種々の状態で試運転した結果摘出されたオー
トフォーカス機能が有する問題点を説明し、次の実施例
して、この問題点を解決した改良型オートフォーカス機
能を備えたレーザ製版装置を第2の実施例として説明す
る。
【0018】[第1の実施例のレーザ製版装置のブロッ
ク図] (構成) (図9との関係)図1は、第1の本実施例に係るオート
フォーカス機能を備えたレーザ製版装置のブロック図で
ある。このレーザ製版装置は、外観的に見ると図9に示
したレーザ製版装置とほぼ同様である。図9との関連に
おいて、図1の各ブロックを説明すると、版胴1の周囲
に版シート2が巻かれている。版シート1の上端部及び
下端部は、版胴1のチャッキングプレート3によって係
止されている。
【0019】版胴1には、版胴回転用モータ7が連結さ
れ、このモータによって主走査方向に回転駆動される。
版胴1の回転軸には主走査エンコーダ4が配置され、版
胴1の回転にしたがって回転角度信号をチャッキングプ
レート検出回路18に送る。チャッキングプレート検出
回路18は、チャッキングプレート3がレーザビーム照
射領域を通過する期間を表すチャッキングプレート検出
信号を、DSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)
制御回路40に送る。DSP制御回路40は、マイクロ
コンピュータに類似するもので、種々のディジタル信号
を高速で処理し得る制御装置である。
【0020】版胴1の版シート2に向けてレーザビーム
を発するレーザブロック21が配置されている。このレ
ーザブロック21は、レーザブロック移動用モータ24
により副走査方向に直線的に移動される。レーザブロッ
ク21には副走査エンコーダ23が備えられ、レーザブ
ロック21の副走査方向位置信号を、マイクロコンピュ
ータ(CPU)30に送る。以上が、図1で示した要素
と関連する図2のブロック要素である。
【0021】(画像データ)図1に示すレーザ製版装置
に付いて改めて説明する。このレーザ製版装置全体の動
作を制御するマイクロコンピュータ(CPU)30が備
えられている。CPU30には、製版すべき画像データ
が蓄積されたデータRAM32と、このデータRAMか
ら読み出された画像データに基づいて、画素毎にレーザ
照射時間及びレーザ強度等を決定する非線形変換テーブ
ルが内蔵されたガンマテーブル34とが接続されてい
る。データRAM32に蓄積された画像データは、カラ
ー印刷の場合は、例えば、C(シアン),M(マゼン
タ),Y(イエロー),BK(ブラック)のディジタル
画像データである。レーザ製版装置は、C,M,Y,B
Kの各色毎に、版シート2を作成する。CPU30は、
データRAM32より画像データを読み取り、ガンマテ
ーブル34によりレーザビーム照射時間及びレーザビー
ム強度の画像データに変換し、これら画像データを高出
力LDAPC(レーザダイオード・オートマティック・
コントロール)回路36に送る。
【0022】(主走査方向制御関係ブロック)主走査方
向制御関係のブロック要素として、CPU30に接続さ
れた版胴回転用モータドライバ(モータ駆動装置)38
と、この版胴回転用モータドライバに接続された版胴回
転用モータ7と、版胴1の軸に接続された主走査エンコ
ーダ4と、チャッキングプレート検出回路18と、主走
査エンコーダに接続されたDSP制御回路40等とを有
する。CPU30から版胴回転用モータドライバ38に
対して版胴回転パルスが送られ、版胴回転用モータドラ
イバ38は版胴回転用モータ7に対して主走査方向回転
信号を出力して、版胴回転用モータ7を回転する。版胴
1が回転するにつれて、版胴1の回転角度が主走査エン
コーダ4により検出され、この角度検出信号がチャッキ
ングプレート検出回路18に送られる。
【0023】チャッキングプレート検出回路18は、キ
ャッチングプレート3がレーザビーム照射領域(焦点位
置)を通過する期間を表すチャッキングプレート検出信
号をDSP制御回路40に送る。同時に、主走査エンコ
ーダ4は、版胴1の主走査方向の角度信号をレーザブロ
ック移動用モータドライバ42及びCPU30に送って
いる。
【0024】(副走査方向制御関係ブロック)副走査方
向制御関係のブロック要素として、レーザブロック移動
用モータドライバ(モータ駆動装置)42と、レーザブ
ロック移動用モータ24と、副走査エンコーダ23等と
を有している。CPU30からレーザブロック移動用モ
ータドライバ(モータ駆動装置)に対して、版胴1が1
回転する毎にレーザブロック移動パルスが送られ、レー
ザブロック移動用モータドライバ42はレーザブロック
移動用モータ24に副走査方向移動信号を出力して、レ
ーザブロック21を副走査方向に1画素分だけ移動す
る。レーザブロック21の副走査位置は、ボールネジ2
6に接続した副走査エンコーダ23(図1参照)により
検出され、副走査エンコーダ23からレーザブロック位
置信号がCPU30に送り返される。
【0025】このレーザ製版装置では、版シート2加工
用の高出力レーザビームと、この高出力レーザビームの
自動焦点合わせのために採用された比較的低出力のオー
トフォーカス用レーザビームとの2つのレーザビーム源
が用いられている。これら2つのレーザビームは、AF
駆動ブロック14内のPBS55において合成されてい
る。
【0026】(版加工用レーザ関係ブロック)版加工用
レーザ関係のブロック要素として、高出力LDAPC
(レーザダイオード自動出力制御)回路36と、レーザ
ブロック21の内の製版LD(レーザダイオード)ブロ
ック12と、同じくAF(オートフォーカス)駆動ブロ
ック14等とを有する。CPU30からの版加工用レー
ザビーム発光パルスが高出力LDAPC回路36に送ら
れ、高出力LDAPC回路36からのレーザ発光信号が
製版LDブロック12に送られ、製版LDブロック12
から発せられる版加工用高出力レーザがAF駆動ブロッ
ク14を通って版胴1に巻かれた版シート2に向かって
照射される。
【0027】版加工用高出力レーザビームの出力調整用
として、製版LDブロック12内に高出力LD(レーザ
ダイオード)用FM(フロントモニタ)のPD(フォト
ダイオード)54が設けられ、版加工用レーザビームの
一部が高出力LDAPC回路36にフィードバックさ
れ、高出力LDAPC回路3はレーザビームの出力を一
定又は所定の調整する。
【0028】(オートフォーカス関係ブロック)オート
フォーカス関係のブロック要素として、レーザブロック
21の内のAF(オートフォーカス)駆動ブロック14
と、同じくAF(オートフォーカス)検出ブロック16
と、I−V変換器45と、非点収差マトリクス回路44
と、DSP制御回路40と、検出用LDAPC(レーザ
ダイオード自動出力制御)回路46と、高周波変調回路
48等とを有している。AF検出ブロック14の検出用
LD(レーザダイオード)56から発せられたオートフ
ォーカス用レーザビームは、AF駆動ブロック14を通
って、版胴1に巻かれた版シート2に到達して、ここで
反射して同じルートを戻ってAF検出ブロック16のN
PBS(非偏光ビームスプリッタ)58に戻る。
【0029】オートフォーカス用ビームとして、レーザ
ビームの一部はNPBS58で反射して非点収差マトリ
クス回路44で、FE(フォーカスエラー)信号及びR
F(レファレンス)信号を算出し、これらの信号がDS
P制御回路40に送られる。DSP制御回路40は、こ
れらの信号に基づきフォーカスエラー量を算出し、これ
に基づきレンズ位置移動信号をレンズ駆動回路20に送
り、レンズ位置駆動回路20はレンズ位置移動信号に対
応してムービングコイル(MC)71を付勢して、OL
(対物レンズ)52のレンズ位置をジャストフォーカス
の位置に調整する。これが対物レンズのフォーカスサー
ボ系である。
【0030】また、オートフォーカス用レーザビームの
出力強度調整用として、AF検出ブロック16内の検出
LD用FM(フロントモニタ)のPD(フォトダイオー
ド)59が設けられ、検出されたオートフォーカス用レ
ーザビームの一部がNPBS58で反射して、PD59
で検出されて、オートフォーカスビーム強度検出信号が
検出用LDAPC回路46に送られる。検出用LDAP
C回路46は、オートフォーカス用ビーム制御信号を、
高周波変調回路48を介して、検出用LD56に送り、
検出用LD56から発せられるオートフォーカス用レー
ザビームの出力調整を行っている。
【0031】高周波変調回路48は、検出用LD56の
発振信号を例えば400MHzで変調する回路で、オー
トフォーカス検出用ビームがNPBS58から検出用L
D56に戻ってくる(戻り光量の)ために生じる検出用
LD56の戻り光雑音を抑えるためのものであり、本発
明に直接には関係ない。
【0032】(レーザブロック)次に、レーザブロック
21内部の各要素に関して説明する。レーザブロック2
1は、大別して、製版LD(レーザダイオード)ブロッ
クと、AF(オートフォーカス)駆動ブロック14と、
AF(オートフォーカス)検出ブロック16とを有す
る。版加工用高出力レーザビームは、製版LDブロック
12及びAF駆動ブロック14に含まれる光学要素を利
用し、オートフォーカス用レーザビームは、AF検出ブ
ロック16及びAF駆動ブロック14に含まれる光学要
素を利用している。
【0033】(製版LDブロック)製版LDブロック2
1は、加工用高出力レーザを発する高出力LD(レーザ
ダイオード)10と、CL(コリメータレンズ)50
と、ANM(アナモルフィックプリズム)51と、高出
力LD用フロントモニタ用のPD54とを有している。
【0034】高出力LD10が、P偏光の版加工用高出
力レーザビームを放射し、レーザビームはCL50に入
射する。高出力LDブロック21は、例えば高出力半導
体レーザ、例えば近赤外レーザダイオードであり、現在
市販されている中でも比較的高出力の2〔W〕で、波長
λは例えば約800〔nm〕で、TAPS(taperedstr
ipe)のレーザビームを放射する。
【0035】ここで、「P偏光」とは、一般に試料面に
入射する電気ベクトルの振動方向が入射面(試料面の法
線と波面法線(ビームの進行方向)を含む面)内に含ま
れる直線偏光であり、これに対する「S偏光」とは、一
般に試料面に入射する光の電気ベクトルの振動方向が入
射面(試料面の法線と波面法線(ビームの進行方向)を
含む面)に垂直な直線偏光であり、両者は直交する関係
にある。
【0036】CL(コリメータレンズ)50は、所定の
焦点距離を有し、高出力LD10からのレーザビームの
光束を光軸に対して平行光にコリメート(「視準」とも
いう。)するよう作用する光学素子である。
【0037】CL50でコリメートされたレーザビーム
は、ANM(アナモルフィックプリズム)51に入射す
る。
【0038】ANM(「アナモフィックプリズム」とも
表記される。)51は、ビーム形状を整形するための光
学素子であり、このため像面上で垂直方向と水平方向の
倍率が異なる像を生ずるように作用する光学素子であ
る。ANM51は、例えば2個の3角柱状プリズムを組
み合わせた構造を持ち、一方の3角柱状プリズムの斜面
側面に入射し屈折して底面から出射して、他方の3角柱
状プリズムの斜面側面に入射し屈折して高さ側面から出
射して、AF駆動ブロック14内のPBS55に向か
う。
【0039】なお、一部のビームは、他方の3角柱状プ
リズムの斜面側面で反射して、高出力LD用FMのPD
(フォトダイオード)54でビーム強度が検出され、検
出ビーム強度信号が高出力LDAPC回路36にフィー
ドバックされ、一定の又は所定のビーム強度になるよう
にビーム強度が制御される。
【0040】PBS(偏光ビームスプリッタ)55は、
複屈折性結晶を用いて二光線束に分離する光学素子であ
り、入射P偏光を透過し又は入射S偏光を角度90度方
向に反射するよう作用する。このため、ANM51から
のP偏光レーザビームはPBS55を透過して、OL5
2に向かう。
【0041】OL(対物レンズ)52は、所定の焦点距
離を有し、PBS55からのP偏光レーザビームの光線
束をCG(カバーガラス)53を通って、版胴1に取り
巻かれた版シート2上に収束して、版シート2に所定の
凹部(セル)を形成する。
【0042】(AF駆動ブロック及びAF検出ブロッ
ク)AF(オートフォーカス)駆動ブロック14は、P
BS(偏光ビームスプリッタ)55と、OL(対物レン
ズ)52と、CG(カバーガラス)53と、OL(対物
レンズ)52と、CG(カバーガラス)53を版方向に
遠近方向に駆動するMC(移動用コイル)71とを有し
ている。
【0043】AF(オートフォーカス)検出ブロック1
6は、オートフォーカス用レーザビームを発する検出用
LD(レーザダイオード)56と、CL(カバーレン
ズ)57と、NPBS(非偏光ビームスプリッタ)58
と、オートフォーカス検出用ビームを処理する非点収差
光学系DL,ML及び4分割PD(フォトダイオード)
62と、I−V変換器45と、検出LD(レーザダイオ
ード)用FM(フロントモニタ)として機能するPD
(フォトダイオード)59とを有している。非点収差光
学系は、集光作用を奏するDL(複合レンズ)60及び
ビーム整形作用を有するシリンドリカルレンズからなる
ML(マルチレンズ)61を持っている。NPBS(非
偏光ビームスプリッタ)58は、偏光に関係なく、一定
の方向からの入射ビームを或る一定の割合で角度90度
方向に反射する光学要素である。
【0044】検出用LD56から約10〔mW〕と比較
的低出力のS偏光のオートフォーカス用レーザビームが
発せられる。このレーザビームは、CL57を通ってコ
リメートされ、NPBS58をそのまま通過し、AF駆
動ブロック14内のPBS55に入射する。S偏光であ
るビームは、角度90度反射して、版加工用高出力レー
ザビームに並進して(又は合成されて)OL52とCG
53を通って版シート2に達する。オートフォーカス検
出用ビームは版シート2で反射した後、PBS55に戻
り、角度90度反射して、AF検出ブロック16に向か
い、NPBS58に達する。NPBS58で角度90度
反射して、DL60で集光され、次いでML61でビー
ム整形されて、4分割PD62に達する。
【0045】この4分割PD62は、通常の光ディスク
の分野でフォーカスエラー信号を得る非点収差法として
知られる方法で用いられるものと同じでよい。簡単に説
明すると、4分割PD62は上下左右に配置された4つ
の受光面A,B,C,Dを持ち、ジャストフォーカス状
態の時、受光面A,B,C,Dの分割線中心にビームが
入射して円形の照射面を形成して、ビームが各受光面に
均等に且つ平均的に入射する。このため、ジャストフォ
ーカス状態の時、次式(1)及び(2)で求めるフォー
カスエラー(FE)信号はゼロになる。また、レファレ
ンス(RF)信号は、所定の基準値となる。
【0046】 FE(フォーカスエラー信号)=(A+C)−(B+D)………(1) RF(レファレンス信号)=A+B+C+D………(2)
【0047】しかし、アンダーフォーカス状態又はオー
バフォーカス状態になると、ビームの照射面は長径が角
度約+45度又は約−45度方向に傾いた楕円形状とな
り、対角線上にある受光面A,C又はB,Dのいずれか
一方に相対的に大きいビームが入射し、他方に相対的に
小さいビームが入射することになり、この結果、フォー
カスエラー(FE)信号は、正又は負の値をとり、また
レファレンス(RF)信号も所定の基準値から外れるこ
とになる。このため、4分割PD62は、ジャストフォ
ーカス状態,アンダーフォーカス状態又はオーバフォー
カス状態がその程度を含めて検出できる。
【0048】4分割PD62の受光面A,B,C,Dか
らの各信号が、I−V変換器45でI−V変換されて、
非収差マトリクス回路44に送られる。非収差マトリク
ス回路44では、上式(1)及び(2)にしたがって、
FE信号及びRF信号が算出される。これらFE信号及
びRF信号が、DSP制御回路40に送られる。DSP
制御回路40は、レンズ駆動回路20にレンズ移動パル
スを送り、FE信号がゼロになり、RF信号が所定の基
準値になるようにOL52を移動してフォーカス調整す
る。レンズ駆動回路20は、レンズ移動パルスに対応し
てレンズ移動信号をMC(ムービングコイル)71に送
り、これを付勢してOL52をジャストフォーカス位置
に調整する。
【0049】(MCによる対物レンズOLの位置調整の
詳細)対物レンズOL52は、版胴1に巻かれた版シー
ト2に対する距離を遠近調整することにより、フォーカ
ス調整される。図2は、このフォーカス調整機構の詳細
を説明する図である。対物レンズOL52は、例えばP
BT(ポリブチレンテレフタレート)のような樹脂製の
円筒状部材のボビン70の一方の開口端に固定されてい
る。ボビン70は、その周囲がハウジング75から伸縮
性且つ可撓性をもつダンパ(例えば、板バネ)72によ
って吊り下げられている。実際には、ダンパ72は、ハ
ウジング75からボビン70に向かって延在する渦巻き
板バネであってよい。このため、ボビン70は、外部要
因による何らかの力が加わらない限り中立位置に静止す
るが、何らかの外力が加わるとその程度に応じて図で見
て左又は右に移動する。
【0050】ボビン70の他方の開放端近傍の周囲に
は、MC(ムービングコイル)71が巻回されている。
このMC(ムービングコイル)71は、スピーカの分野
で使用されているボイスコイルモータと同じ原理の部材
であり、マグネット73を備えた断面形状が略C字状の
ヨーク74の間隙の中に位置する。このような構成を採
用することにより、MC71に流れる電流の方向と大き
さによって、ボビン70及び対物レンズOL52は、版
シート2の方向に向かってその距離が遠近移動される。
【0051】(レーザ製版装置の製版動作)再び図1を
参照すると、CPU30は、版胴1の1回転に対してレ
ーザブロック21が1画素分だけ副走査方向に同期して
移動するように、主走査方向移動パルスを版胴回転用モ
ータドライバ38に対して出力し、また、副走査方向移
動パルスをレーザブロック移動用モータドライバ42に
対し出力し、夫々版胴回転用モータ7及びレーザブロッ
ク移動用モータ24を回転駆動し、版胴1の1回転終了
毎にレーザブロック21を版胴1に対して副走査方向に
同期移動させる。
【0052】また、CPU30は、データRAM32に
蓄積された画像データを逐次読み出して、ガンマテーブ
ル34と比較して、読み出された画像データに対応した
形状の凹部(セル)を版シート2上に形成するに必要な
レーザ強度及び発光時間の値を決定する。このレーザ強
度データ及び発光時間データを、高出力LDAPC回路
36に送り、この高出力LD10を発光させる。
【0053】版加工用の高出力レーザビームは、CPU
30からのパルスにしたがって、高出力LDAPC回路
36が高出力LD10を駆動し、高出力LDが版加工用
高出力レーザビームを発し、このレーザビームは、順
次、CL50,ANM51,PBS55,OL52,C
G53を通過して、版シート2上に収束され、版シート
2に凹部を形成する。版加工用の高出力レーザビームの
出力調整は、高出力LD用FMであるPD54から高出
力LDAPC回路36に検出信号をフィードバックする
ことにより行っている。
【0054】一方、オートフォーカス用レーザビーム
は、検出用LD56から発せられ、このレーザビーム
は、順次、CL57,NPBS58,PBS55,OL
52,CG53を通過して、版シート2で反射し、同一
経路を、順次、CG53,OL52,PBS55,NP
BS55,NPBS58に達し、ここで角度90度反射
して、DL60,ML61を通って、4分割PD62に
達する。4分割PD62空の信号により、非点収差マト
リクス回路44はFE信号及びRF信号を発生して、D
PP制御回路40に送る。DSP制御回路でOL52の
オートフォーカスのコントロール量を算出して、このコ
ントロール量をレンズ駆動回路20に送り、レンズ駆動
回路20はMC71によりOL52を移動する。こうし
て、加工用高出力レーザビームが版シート2に対してジ
ャストフォーカス状態になるように、フォーカスサーボ
機能を果たしている。オートフォーカス用レーザビーム
の出力調整は、検出LD用FMであるPD59から検出
LDAPC回路46に検出信号をフィードバックするこ
とにより行っている。
【0055】(チャッキングプレート通過時のオートフ
ォーカスのON/OFF制御)図3を用いて、チャッキ
ングプレート通過時のオートフォーカス機能のON/O
FF制御に付いて説明する。版シート2は版胴1の周囲
に巻き付けられ、その上端部及び下端部をチャッキング
プレート3により係止されている。版シート2とカバー
ガラスCG53を介して対抗する位置に、対物レンズ5
2がある。チャッキングプレート3は、版胴1の周面上
で版シート2より半径方向に突出した形状となってい
る。そのため、チャッキングプレート通過時にもオート
フォーカス機能を働かせると、対物レンズ52の位置制
御範囲を外れてしまう。このため、チャッキングプレー
ト3がレーザビーム照射位置(焦点位置)を通過する期
間は、オートフォーカスサーボをOFFにする必要があ
る。
【0056】図3Aは、静止状態の対物レンズ52の位
置を示す図である。対物レンズ52は、ダンパ72で定
まる中立位置にある。
【0057】図3Bは、版胴1が回転を開始し、製版動
作が開始された状態を示している。製版動作中は、上述
したオートフォーカス機能が働き、加工用高出力レーザ
ビームは版シート2上にジャストフォーカス状態に維持
されている。
【0058】図3Cは、着版状態が悪く、版シート2に
版胴1からの浮きがある状態を示している。このような
状態でも、オートフォーカスサーボが働き、ジャストフ
ォーカス状態が維持される。
【0059】図3Dも、着版状態が悪く、版シート2に
版胴1からの浮きがある。このような状態でも、オート
フォーカスサーボが働き、ジャストフォーカス状態が維
持される。また、たとえ、版胴1に偏心があっても、同
様に、ジャストフォーカス状態が維持される。更に図3
Dは、チャッキングプレート3が、レーザビーム照射位
置(焦点位置)に入る直前である。この時点で、版胴1
に接続された主走査エンコーダ4(図1及び2参照)か
らの角度信号により、チャッキングプレート検出回路1
8がチャッキングプレート3の通過開始を検出し、DS
P制御回路40に対してチャッキングプレート検出信号
を送る。DSP制御回路40は、レンズ駆動回路20に
対するレンズ位置駆動信号を送ることを停止する。即
ち、オートフォーカス機能を停止する。
【0060】図3Eは、オートフォーカスサーボが停止
されたため、ダンパ72に吊り下げられた対物レンズ5
2が、減衰振動をしながらダンパ72で定まる中立位置
まで復帰(又は移動)する。
【0061】再び図3Bの状態に戻り、版胴1に接続さ
れた主走査エンコーダ4(図1及び2参照)からの角度
信号により、チャッキングプレート検出回路18がチャ
ッキングプレート3の通過終了を検出し、DSP制御回
路40に対してチャッキングプレート検出信号を送る。
実施例では、このチャッキングプレート通過期間は約3
0〔msec〕と非常に短い。DSP制御回路40は、
レンズ駆動回路20に対するレンズ位置駆動信号の送出
を開始する。即ち、オートフォーカス機能が再開され
る。これ以降、版胴1の1回転毎に、図3B乃至図3E
に示す動作を繰り返す。
【0062】(実施例の効果)上述したレーザ製版装置
によれば、版胴1の偏心,着版状態不良(版シートの浮
き,版シート裏のゴミ等)に影響されず、常時、版加工
用高出力レーザビームを版シート2に対してジャストフ
ォーカス状態を保持することが出来る。即ち、版加工用
高出力レーザ光が通過するPBS55,OL52,CG
53の区間は、同時に、オートフォーカス検出光学系に
よるオートフォーカス用レーザビームが並進して通過
し、オートフォーカスビームによりフォーカス状態が感
知され、OL52の位置を調整してジャストフォーカス
状態が保持される。
【0063】こうして、高出力レーザビームは版シート
2上に確実に結像して、版胴1の偏心,版シートの浮
き,版シート裏のゴミ等による着版状態不良が有ったと
してもこれに影響されず、版シート2に対しジャストフ
ォーカス状態を保持して安定した凹部を形成することが
出来る。
【0064】[第1の実施例の問題点]上述した第1の
実施例のレーザ製版装置を種々の製版に使用したとこ
ろ、幾つかの問題点が生じる可能性があることが判明し
た。
【0065】(オートフォーカス検出用ビームに外乱の
混入)再び図1のレーザ製版装置のブロック図を参照さ
れたい。高出力レーザダイオード10から出力された版
加工用レーザビームが、偏光ビームスプリッタ55,対
物レンズ52及びカバーレンズ53を介して、版シート
2上に収束される。一方、検出用レーザダイオード56
から出力されたオートフォーカス用レーザビームが、偏
光ビームスプリッタ55,対物レンズ52及びカバーレ
ンズ53を介して、版シート2上に収束され、反射し、
同じルートを戻る。
【0066】従って、版加工用レーザビームとオートフ
ォーカス用レーザビームは、偏光ビームスプリッタ55
から版シート2の区間において、同一の光学素子を通過
し、版シート2上で非常に接近した位置に夫々の焦点を
結んでいる。ここで、各光学素子はいずれも無反射(N
R)コーティング処理を施して反射の影響を極力抑えて
いる。しかし、版加工用の高出力レーザが対物レンズ後
の出力約2〔W〕であるのに対して、オートフォーカス
検出用のレーザは出力約10〔mW〕であり、版加工用
レーザに対して0.5%と相対的に非常に低い値であ
る。このために、版加工用高出力レーザの僅か1%以下
の反射光でもオートフォーカス機能に影響を与える可能
性がある。
【0067】また、版シート2上の2つのビーム焦点
は、オートフォーカス機能を充分達成するために、極め
て接近させることが要求されるが、版加工の際のセル形
成時に発生する版シート2の燃焼光が、オートフォーカ
ス検出用ビームが版シート2の面で反射して戻るのと同
じ経路を辿って、結局4分割PD62に入射して、検出
用ビームに対する外乱(ノイズ)として進入して、オー
トフォーカスのサーボ機能を乱してしまう可能性もあ
る。このような外乱を効果的に排除する必要がある。
【0068】(対物レンズ位置制御の喪失)再び図3を
参照願いたい。図3Eから図3Bに戻った時の図3B示
すチャッキングプレート通過後のオートフォーカス開始
動作は、具体的には、対物レンズ52をジャストフォー
カス位置に駆動する動作、即ち「引き込み動作」であ
る。この時、対物レンズOL52のデ・フォーカス距離
(対物レンズの焦点と版面までの距離)の検出可能な範
囲(「引き込み範囲」ともいう。)は、対物レンズOL
52とAF検出ブロック16の非点収差光学系(DL6
0,ML61)で決定される。第1の実施例に示したレ
ーザ製版装置では、この引き込み範囲は約±45〔μ
m〕である。例えば、図3Eに示すように、チャッキン
グプレート直前に版シート2の浮きがあると、この引き
込み範囲を容易に越えてしまう。従って、この引き込み
範囲を越えて対物レンズOL52がデ・フォーカス(焦
点外れ)している場合には、引き込み動作に失敗し、対
物レンOL52の位置制御機能が喪失してしまうことに
なる。
【0069】また、製版動作の際、版シート2は版胴1
に巻き付けられその端部をチャッキングプレート3で係
止している。版胴1が1回転してレーザブロック21が
このチャッキングプレート3にかかる直前に、主走査エ
ンコーダ4からチャッキンングプレート検出信号をDS
P制御回路40に送り、DSP制御回路40は、制御遮
断信号をレンズ駆動回路20に送ってオートフォーカス
機能をOFFにして、チャッキングプレエート3が通過
した直後に再びオートフォーカス機能をONにする走査
を繰り返している。
【0070】こうした場合、チャッキングプレート3で
オートフォーカスをOFFにすると、対物レンズOL5
2の制御はフリー(自由)になり、その直前の位置から
ダンパ(板バネ)72の作用によりその中立位置に向か
って自由減衰運動する。チャッキングプレート3を通過
する時間、即ちオートフォーカス機能がOFFになる時
間は約30〔msec〕と短い。このため自由減衰運動
が収束しない状態、即ち振動中に、次のオートフォーカ
ス機能がONになり、オートフォーカス動作が再開され
る。オートフォーカスの距離検出の戻り光学系は、引き
込み範囲が90〔μm〕であるため、例えば、版シート
2が版胴1に対し着版状態が悪くオートフォーカス直前
の版シートの浮きが大きい場合(図3E参照)等は、チ
ャッキングプレート3の通過中の対物レンズの振動の振
幅が大きくなり、直後にオートフォーカス機能がONに
なってもこの引き込み範囲を越えた状態にあるため、オ
ートフォーカス機能が働かないという問題を引き起こす
可能性がある。
【0071】更に、版胴1とレール22(図9参照)の
平行度がずれている場合や、版シート2の版胴1に対す
る着版状態が悪い場合には、チャッキングプレート3通
過時のオートフォーカス機能のOFF時に対物レンズO
L52の振動が発生しなくても、引き込み範囲から外れ
ればオートフォーカス機能が働かず引き込み動作に失敗
する。このような事態の発生も、効果的に排除する必要
がある。以上の問題点に対処し得る改良型のレーザ製版
装置を、第2の実施例として説明する。
【0072】[第2の実施例に係るレーザ製版装置] (レーザ製版装置の構成)図4は、第2の実施例に係る
レーザ製版装置の構成を示すブロック図である。このレ
ーザ製版装置は、図1に示した第1に実施例に係るレー
ザ製版装置と比較すると、以下の点で相違する。
【0073】上述したオートフォーカスビームに外乱が
混入する問題点に対処するため、オートフォーカス検出
用ビームの戻り通路である4分割PD62から、非点収
差マトリクス40の間に、I−V変換器45と、455
kHzBPF(帯域フィルタ)47と、同期検波回路4
9とを設けている。更に、オートフォーカスビーム強度
調整用の通路である検出LDAPC回路46から400
MHz高調波変調回路48の間に、455kHz変調回
路を設けている。これら同期検波回路49と高調波変調
回路48とに対し、455kHz発振器46が接続され
ている。
【0074】AF検出ブロック16の4分割PD62か
らの出力信号がI−V変換器45を通って電圧信号に変
換され、455kHz帯域フィルタ(BPF)47を通
って、455kHz発振器46に接続された同期検波回
路49を通って非点収差マトリクス回路40に送られ
る。また、検出用LDAPC回路46から高周波変調回
路48に送られる信号が、455kHz発振器46に接
続された455kHz変調回路44を通って変調されて
高周波変調回路48に送られる。
【0075】更に、上述した対物レンズ位置制御の喪失
の問題点に対処するため、オートフォーカス(AF)駆
動ブロック14内に、対物レンズ52の位置を検出する
レンズ位置センサ80が配置されている。このレンズ位
置センサ80によって検出されたレンズ位置信号が、D
SP制御回路40に送られる。
【0076】これ以外のブロック構成に関しては、図4
のレーザ製版装置は、図1で説明したレーザ製版装置と
同様である。
【0077】(外乱の混入の問題点に対処する動作)本
発明者等は、オートフォーカス用検出ビームに混入す
る、反射光,燃焼光等に起因する外乱の特性に関して調
査した。この結果を図8に示す。図8は、横軸に4分割
PD62(図1参照)の箇所で測定したオートフォーカ
ス検出用ビーム(戻りビーム)の周波数を単位〔Hz〕
で示し、縦軸に戻り光量を単位〔W〕で示している。図
8に示すように、外乱成分の周波数は、数kHz以下の
比較的低い周波数に集中して発生していることが判明し
た。版シート2の燃焼によって発生する光は直流的なも
のであり、たとえ或る周波数を持っていても版シート2
に形成されるセルは一定のパターンを有しているため、
一定の限定された周波数である。従って、検出用ビーム
を、この低い周波数の外乱成分を含まない比較的高い周
波数にする必要があり、更に、オートフォーカスサーボ
に必要な周波数範囲をカバーできるものが要求されるこ
とになる。
【0078】外乱の影響を低減するため、具体的には、
検出用LDを外乱の周波数と離れた或る特定周波数(実
施例では455kHz)で変調し、オートフォーカス用
検出ビームの周波数スペクトルを外乱の周波数成分とは
異なる周波数領域に移動させることにより、外乱の影響
を低減させる手段を設けることにした。この特定周波数
は、必ずしも455kHzに限られないが、周波数45
5kHzはAMラジオで使用されている周波数であり、
使用部品が容易に安価に入手できるため、特定周波数と
して周波数455kHzを採用した。
【0079】図4を参照すると、オートフォーカス検出
用レーザビームは、検出用LD56からCL57により
ビーム方向が整合され平行光にされ、NPBS58によ
り一部のビームが検出LD用フロントモニタ(FM)の
PD59により光量検出され、検出用LD自動出力制御
(APC)回路46にフィードバックされる。検出用L
DAPC回路46からの出力は、455kHz発振器4
6に接続された455kHz変調回路44で変調されて
(実際の回路ではON/OFFするスイッチング回路と
なる。)、図1にも示した高周波変調回路48を介し
て、検出用LD56に送られこれを駆動する。この結
果、オートフォーカス用検出用信号は、455kHzの
キャリアの変調信号となる。但し、ON/OFF変調に
よる高調波信号も含まれている。
【0080】オートフォーカス用レーザビームは版シー
ト2の表面で反射された後、CG53,OL52,PB
S55を経て、NPBS58の反射面で反射し、DL6
0,ML61を経て、4分割PD62に達する。この4
分割PD62の出力信号A,B,C,Dは455〔kH
z〕で変調された形で出力され、I−V変換器45で電
圧変換し、455kHzBPF回路47でサーボ帯域の
み通過させた後、同期検波回路49によって同期検波に
よるゼロ周波数へのダウンコンバートを行う。この時、
455kHzBPF回路47の作用で、低周波数の反射
光,燃焼光等による外乱は排除され、その後同期検波回
路49によって、ラジオの分野でヘテロダイン検波とし
て知られる作用と同様な検波作用により、元の周波数へ
移動させている。
【0081】以上の操作で得られた検出信号(A,B,
C,D)を非点収差マトリクス回路40で用いることに
より、外乱の影響を低減したフォーカスエラー(FE)
信号及びリファレンス(RF)信号を得ることが可能と
なった。
【0082】(対物レンズ位置制御の喪失に対処する動
作)上述した対物レンズ位置制御の喪失の問題点に対処
するため、オートフォーカス(AF)駆動ブロック14
内にレンズ位置センサ80が追加されている。
【0083】図5を用いて、レンズ位置センサ80の詳
細に付いて説明する。図2と比較すると、図5に示すボ
ビン70と、対物レンズ(OL)52と、MC(ムービ
ングコイル)71と、ハウジングと、ダンパ72と、マ
グネット73とに関しては、図3の対応する各要素と実
質的に同様である。即ち、オートフォーカス駆動ブロッ
クには、例えばPBT(ポリブチレンテレフタレート)
のような樹脂製の円筒状のボビン70が配置され、この
一方の開口端に対物レンズ(OL)52が配置されてい
る。図で見てボビン70の左半分の周囲には、MC(ム
ービングコイル)71が巻回されている。ボビン70
は、その周囲を取り囲む概して円筒形ハウジングの内周
から、ダンパ72によって吊り下げられている。このた
め、マグネット73から発せられる磁束がヨーク74を
介してコイル71を通過する。コイル71に流れる電流
の向きと大きさによって、ボビン70がX方向に移動さ
れ、対物レンズ52と版シート2の間の距離が制御され
る。対物レンズ52の位置が、常時、レンズ位置センサ
80によって検出されている。
【0084】レンズ位置センサ80は、光ディスクやカ
メラの分野で一般的に使用されているPSD(position
sensitive detector )センサと呼ばれるものである。
図7に示すように、PSDセンサは、フォトダイオード
と組み合わせて使用され、PSDは或る一方向(X方
向)のどの部分に受光したか又はどの部分が遮光されて
いるかを検出し得る位置センサである。非点収差法によ
る位置検出(±45μm)より遥かに大きい位置偏差を
検出し得る。
【0085】図4に示すように、このレンズ位置センサ
80からのレンズ位置信号がDSP制御回路40に送ら
れ、DSP制御回路40は、レンズ駆動回路20にレン
ズ移動信号を送り、レンズ駆動回路20は電磁石作用を
奏するムービングコイル(MC)71を付勢する。ムー
ビングコイル71の作用により、対物レンズ52が移動
する。こうして、DSP制御回路40により対物レンズ
を、レンズ位置センサ80で検出したレンズ位置に保持
することが出来る。
【0086】第1の実施例で採用した方法は、チャッキ
ングプレート3の通過直前で対物レンズ52の位置制御
を外し(切り)、通過直後に再び位置制御を再開する方
法であった。制御系でみると、チャッキングプレート通
過時以外は、FE信号をDSP制御回路40に入力しサ
ーボをかけ、チャッキングプレート通過時は、主走査エ
ンコーダ4からの信号によってチャッキングプレート検
出回路18がDSP制御回路40にチャッキングプレー
ト検出信号を送り、DSP制御回路40がホールド信号
をレンズ駆動回路20に送って、レンズ駆動回路20に
よるレンズ位置の制御を切ってサーボ系を外していた。
【0087】この場合には、位置制御が外れた時点で、
対物レンズ52はダンパ72によって移動自在に吊られ
ているので中立位置に戻ろうとして減衰振動が発生す
る。チャッキングプレート通過時間は、実際には約30
〔msec〕と非常に短く、その直後の位置制御再開時
点で、減衰振動の状態によっては、位置制御可能範囲
(引き込み範囲)を越えていることがある。
【0088】しかし、この第2の実施例では、チャッキ
ングプレート3の通過時に、レンズ位置センサ80によ
り、その時点での対物レンズ52の位置を検出して、レ
ンズ位置センサ80からDSP制御回路40に送られた
レンズ位置検出信号を利用することが出来る。このた
め、DSP制御回路40は記憶手段(例えば、RAM)
をもって、このレンズ位置センサ80のレンズ位置出力
を記憶する。チャッキングプレート通過期間中、DSP
制御回路40は、対物レンズ52の位置の制御を外すこ
と無く、レンズ位置をRAMに記憶された「予め定めら
れた位置」に保持するサーボをかけることが出来る。こ
のため、上述のような対物レンズ52の振動は発生しな
い。
【0089】この時、対物レンズ52を保持する「予め
定められたレンズ位置」としては、チャッキングプレー
ト通過直前のレンズ位置センサ80の出力が示すレンズ
位置であってよい。或いは、前回のチャッキングプレー
ト通過直後(即ち、前ライン開始時)のレンズ位置セン
サ80の出力が示すレンズ位置であってもよい。後者の
場合、毎周のチャッキングプレート通過直後の引き込み
位置の変化量は(副走査方向に1画素分しか移動してい
ないため)非常に僅かであり、前ライン開始位置にレン
ズが保持されば、確実に引き込み動作を行うことが出来
る。いずれのレンズ位置に保持するかは、オートフォー
カス機能の連続的且つ円滑な動作を確保するため、その
レーザ製版装置の性能によって定まり、何回かの試行を
通じて決定されることになる。
【0090】いずれにしても、チャッキングプレート通
過時に、フォーカスサーボ制御をOFFにすること無
く、FE信号によるフォーカスサーボをレンズ位置セン
サ80からのレンズ位置信号によるフォーカスサーボに
切り換え、再び戻すことで連続的に行っているため、対
物レンズ52の位置は必ず引き込み範囲であることが保
証される。このため、フォーカスサーボのON/OFF
にともなって生じる減衰振動は発生せず、チャッキング
プレート通過直後のレンズ位置制御が容易に且つ円滑に
再開される。
【0091】(チャッキングプレート通過時のオートフ
ォーカス制御)図6を用いて、チャッキングプレート通
過時のオートフォーカス機能の動作に付いて説明する。
図6は、第1の実施例の図3に関連する。図に示すよう
に、版シート2は版胴1の周囲に巻き付けられ、後端部
をチャッキングプレート3により係止されている。版シ
ート2と、カバーガラスCG53を介して対抗する位置
に、対物レンズ52がある。図2と異なり、図7で説明
したように下側のダンパ72にレンズ位置センサ80が
設けられ、常時、対物レンズ位置が検出可能になってい
る。
【0092】図6Aは、静止状態の対物レンズ52の位
置を示す図である。対物レンズ52は、ダンパ72で定
まる中立位置にある。
【0093】図6Bは、版胴1が回転を開始し、製版動
作が開始された状態を示している。製版動作中は、上述
したオートフォーカス機能が働き、加工用高出力レーザ
ビームは版シート2上にジャストフォーカス状態に維持
されている。
【0094】図6Cは、着版状態が悪く、版シート2に
版胴1からの浮きがある状態を示している。このような
状態でも、オートフォーカス機能が働き、ジャストフォ
ーカス状態が維持される。
【0095】図6Dも、着版状態が悪く、版シート2に
版胴1からの浮きがある。更に、チャッキングプレート
3が、レーザビーム照射位置(焦点位置)に入る直前で
ある。この時点で、版胴1に接続された主走査エンコー
ダ4(図1及び2参照)からの角度信号により、チャッ
キングプレート検出回路18がチャッキングプレート3
の通過開始を検出し、DSP制御回路40に対してチャ
ッキングプレート検出信号を送る。DSP制御回路40
は、チャッキングプレート検出信号に応答して、それま
でのFE信号,RF信号に基づくレンズ位置駆動信号か
ら、レンズ位置センサ80によって検出したレンズ位置
に駆動するレンズ位置駆動信号に切り換えて、対物レン
ズ52の位置を所定の保持する。このレンズ位置は、上
述したように、例えば、チャッキングプレート通過直前
のレンズ位置又は前回のチャッキングプレート通過直後
のレンズ位置であってよい。
【0096】図6Eでは、対物レンズ52の位置を所定
の保持されている、第1の実施例の図4Eで説明したよ
うな対物レンズ52の減衰振動は発生せず、依然として
フォーカスサーボが機能している。
【0097】再び図6Bの状態に戻り、版胴1に接続さ
れた主走査エンコーダ4(図1及び2参照)からの角度
信号により、チャッキングプレート検出回路18がチャ
ッキングプレート3の通過終了を検出し、DSP制御回
路40に対してチャッキングプレート検出信号を送る。
DSP制御回路40は、チャッキングプレート検出信号
に応答して、それまでのレンズ位置センサ80によって
検出したレンズ位置に駆動するレンズ位置駆動信号か
ら、FE信号,RF信号に基づくレンズ位置駆動信号に
切り換えて、対物レンズ52の位置を制御する。
【0098】(実施例の効果)第2の実施例に係るレー
ザ製版装置によれば、第1の実施例のレーザ製版装置に
関連して指摘したオートフォーカス検出用ビームに混入
する、反射光,燃焼光等に起因する外乱の問題点を効果
的に排除することが出来る。
【0099】更に、第2の実施例に係るレーザ製版装置
によれば、第1の実施例のレーザ製版装置に関連して指
摘した対物レンズ位置制御の喪失の問題点を効果的に排
除することが出来る。
【0100】
【発明の効果】更に、本発明によれば、オートフォーカ
ス機能の導入を検討した際に摘出された問題点を解決
し、版加工時に、オートフォーカス機能が連続的に且つ
円滑に機能するレーザ製版装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係るレーザ製版装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】図1に示す第1の実施例に係るレーザ製版装置
のオートフォーカス(AF)駆動ブロックの詳細を示す
図である。
【図3】図1に示す第1の実施例に係るレーザ製版装置
のオートフォーカス機能のON/OFF制御を、版胴1
回転に亘って説明する図である。
【図4】実施例2に係る改良型レーザ製版装置の構成を
示すブロック図である。
【図5】図4に示す第2の実施例に係るレーザ製版装置
のオートフォーカス(AF)駆動ブロックの詳細を示す
図である。
【図6】図4に示す第2の実施例に係るレーザ製版装置
のオートフォーカス機能の制御を、版胴1回転に亘って
説明する図である。
【図7】図4に示す第2の実施例に係るレーザ製版装置
のレンズ位置センサの詳細を示す図である。
【図8】図1に示す第1の実施例に係るレーザ製版装置
において、フォーカス検出信号に混入する可能性がある
外乱の周波数及びこれを排除するため周波数移動を説明
する図である。
【図9】従来のレーザ製版装置を説明する図である。
【符号の説明】
1 版胴、2 版シート、3 チャッキングプレート、
4 主走査エンコーダ、5 タイミングベルト、6 プ
ーリ、7 版胴回転用モータ、8 副走査方向駆動部、
10 光出力レーザダイオード(LD)、12 製版L
D(レーザダイオード)ブロック、14 AF(オート
フォーカス)駆動ブロック、16 AF(オートフォー
カス)検出ブロック、18 チャッキングプレート検出
回路、20 レンズ駆動回路、21 レーザブロック、
22 レール、23 副走査エンコーダ、24 レーザ
ブロック移動用モータ、26 ボールネジ、27 移動
子、30 マイクロコンピュータ(CPU)、32 デ
ータ・ランダムアクセスメモリ(RAM)、34 ガン
マテーブル、36 高出力レーザダイオード自動出力制
御(LDAPC)回路、38 版胴回転用モータドライ
バ(モータ駆動装置)、40 DSP(Digital Signal
Processor)制御回路、42 レーザブロック移動用モ
ータドライバ(モータ駆動装置)、44 455kHz
変調回路、45 I−V変換器、46 455kHz発
振器、47 455kHzBPF(帯域フィルタ)回
路、48 高周波変調回路(400MHz)、49 同
期検波回路、50 カバーレンズ(CL)、51 アナ
モルフィックプリズム(ANManamorphic prizm)、5
2 対物レンズ(OL)、53 カバーレンズ(C
G)、54 フォトダイオード(PD)、55 偏光ビ
ームスプリッタ(PBS Polarization Beam Splitte
r)、56 検出用レーザダイオード(LD)、57カ
バーレンズ(CL)、58 非偏光ビームスプリッタ
(NPBS)、59 フォトダイオード(PD)、60
DL(複合レンズ doublet )、61 マルチレンズ
(ML)、62 4分割フォトダイオード(PD)、7
0 ボビン、71MC(Moving Coil 移動用コイル)、
72 ダンパ(板バネ)、73 マグネット、74 ヨ
ーク、75 ハウジング、80 レンズ位置センサ、8
2 LED、84 PSD(Position Sensitive Detec
ter 位置感知器)、86 遮光板、88 検出回路、
A,B 主走査方向、C,D 副走査方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥田 晋次 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 福岡 敏美 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 朏島 秀樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 堀井 実 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オートフォーカス付きレーザ製版装置に
    おいて、 版胴の一回転の期間の内、第1の期間はフォーカスエラ
    ー量に基づきフォーカスサーボをかけ、第2の期間は予
    め検出されたレンズ位置に基づきフォーカスサーボをか
    けて、上記版胴の一回転の期間を通して連続的にサーボ
    制御を行うオートフォーカス付きレーザ製版装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレーザ製版装置におい
    て、 上記第1の期間と上記第2の期間とは、上記版胴に接続
    された主走査エンコーダからの回転角検出信号により切
    り換えているオートフォーカス付きレーザ製版装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のレーザ製版装置におい
    て、 上記第1の期間は、版胴に巻かれた樹脂製シートに対し
    版加工用高出力レーザビームを照射してセルの集合を形
    成する期間であり、 上記第2の期間は、上記版加工用高出力レーザビームの
    照射を停止して、上記版胴に樹脂製シートを係止するチ
    ャッキングプレートが上記版加工用高出力レーザビーム
    の照射領域を通過する期間であるオートフォーカス付き
    レーザ製版装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のレーザ製版装置におい
    て、上記第1の期間のサーボ制御は、 上記オートフォーカス用ビームの上記樹脂製シートによ
    る反射光を使用してフォーカスエラー量を検出する手段
    と、 上記フォーカスエラー量に対応してフォーカス調整する
    手段とを備えて、サーボ制御を行うオートフォーカス機
    能付きレーザ製版装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のレーザ製版装置におい
    て、上記第2の期間のサーボ制御は、 レンズ位置検出手段を備え、検出されたレンズ位置に基
    づいてサーボ制御を行うオートフォーカス機能付きレー
    ザ製版装置。
  6. 【請求項6】 版胴に巻かれれた樹脂製シートにセルの
    集合を形成する比較的高出力のレーザビームを発する手
    段と、 比較的低出力のオートフォーカス用レーザビームを発す
    る手段と、 上記オートフォーカス用ビームを上記高出力レーザビー
    ムに合成する手段と、 合成された両レーザビームを集光するレンズ手段と、 上記オートフォーカス用ビームの上記樹脂製シートによ
    る反射光を利用してフォーカスエラー量を検出する手段
    と、 上記レンズ手段の位置を検出するレンズ位置検出手段
    と、 上記版胴の一回転の内、第1の期間には上記フォーカス
    エラー量に対応して上記レンズ手段のフォーカスを調整
    する手段と、 上記版胴の一回転の内、第2の期間には上記レンズ位置
    検出手段により検出されたレンズ位置に対応して上記レ
    ンズ手段のフォーカスを調整する手段とを備え、上記版
    胴の一回転の期間に亘って連続的にフォーカスサーボが
    機能することを特徴とするオートフォーカス機能付きレ
    ーザ製版装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のレーザ製版装置におい
    て、 上記第1の期間は、上記版胴に巻かれた樹脂製シートに
    対し上記版加工用高出力レーザビームを照射してセルを
    形成する期間であり、 上記第2の期間は、上記版胴に樹脂製シートを係止する
    チャッキングプレートが上記版加工用高出力レーザビー
    ムの照射領域を通過する期間であるオートフォーカス付
    きレーザ製版装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載のレーザ製版装置におい
    て、 上記第1の期間と上記第2の期間とを、上記版胴に接続
    された主走査エンコーダからの回転角検出信号により切
    り換えてフォーカス調整するオートフォーカス付きレー
    ザ製版装置。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載のオートフォーカス機能
    付きレーザ製版装置において、 上記オートフォーカス用ビームを上記高出力レーザビー
    ムに合成する手段は、偏光ビームスプリッタを有するオ
    ートフォーカス機能付きレーザ製版装置。
  10. 【請求項10】 請求項6に記載のオートフォーカス機
    能付きレーザ製版装置において、 上記オートフォーカス用ビームの上記樹脂製シートによ
    る反射光を利用してフォーカスエラー量を検出する手段
    は、4分割フォトダイオードを有して非点収差法により
    上記フォーカスエラー量を検出しているオートフォーカ
    ス機能付きレーザ製版装置。
  11. 【請求項11】 請求項6に記載のオートフォーカス機
    能付きレーザ製版装置において、上記レンズ手段の位置
    を検出するレンズ位置検出手段は、 フォトダイオードとレンズ位置検出器との組み合わせを
    有するオートフォーカス機能付きレーザ製版装置。
  12. 【請求項12】 請求項6に記載のオートフォーカス機
    能付きレーザ製版装置において、更に、上記版胴に接続
    された主走査エンコーダと、ディジタル・シグナル・プ
    ロセッサ制御手段とを備え、 該ディジタル・シグナル・プロセッサ制御手段は、レン
    ズ駆動手段に接続されており、 上記第1の期間には、上記フォーカスエラー量に対応し
    て上記レンズ手段を位置決めし、 上記第2の期間には、上記検出されたレンズ手段の位置
    に基づいて上記レンズ手段を位置決めするオートフォー
    カス機能付きレーザ製版装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のオートフォーカス
    機能付きレーザ製版装置において、 上記ディジタル・シグナル・プロセッサ制御手段は記憶
    手段を有しており、上記第2の期間に、予め検出された
    所定レンズ手段の位置に基づいて上記レンズ手段を位置
    決めするオートフォーカス機能付きレーザ製版装置。
  14. 【請求項14】 請求項12に記載のオートフォーカス
    機能付きレーザ製版装置において、 上記ディジタル・シグナル・プロセッサ制御手段は記憶
    手段を有しており、上記第2の期間に、上記検出された
    上記第1の期間の最後のレンズ手段の位置に基づいて上
    記レンズ手段を保持するオートフォーカス機能付きレー
    ザ製版装置。
  15. 【請求項15】 請求項12に記載のオートフォーカス
    機能付きレーザ製版装置において、 上記ディジタル・シグナル・プロセッサ制御手段は記憶
    手段を有しており、上記第2の期間に、上記検出された
    前回の上記第1の期間の最初のレンズ手段の位置に基づ
    いて上記レンズ手段を保持するオートフォーカス機能付
    きレーザ製版装置。
  16. 【請求項16】 比較的高出力のレーザビームを使用し
    て版胴に巻かれれた樹脂製シートにセルの集合を形成す
    るレーザ製版方法において、 比較的低出力のオートフォーカス用レーザビームを発
    し、 上記オートフォーカス用ビームを上記高出力レーザビー
    ムに合成し、 合成された両レーザビームを集光してレンズ手段に向
    け、 上記オートフォーカス用ビームの上記樹脂製シートによ
    る反射光を利用してフォーカスエラー量を検出し、 製版動作中の上記レンズ手段の位置を検出し、 上記版胴の一回転の内、第1の期間には上記フォーカス
    エラー量に対応して上記レンズ手段のフォーカスを調整
    し、 上記版胴の一回転の内、残りの第2の期間には上記レン
    ズ位置検出手段により検出されたレンズ位置に基づいて
    上記レンズ手段のフォーカスを調整する諸段階を含むレ
    ーザ製版方法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載のレーザ製版方法に
    おいて、 上記第2の期間は、上記樹脂製シートを上記版胴に係止
    するチャッキングプレートがレーザビームの照射領域を
    通過する期間であり、 該第2の期間、レンズ手段を上記第1の期間の最後に位
    置するレンズ位置に保持することを特徴とするレーザ製
    版方法。
  18. 【請求項18】 請求項16に記載のレーザ製版方法に
    おいて、 上記第2の期間は、上記樹脂製シートを上記版胴に係止
    するチャッキングプレートがレーザビームの照射領域を
    通過する期間であり、 該第2の期間、レンズ手段を前回の上記第1の期間の最
    初に位置するレンズ位置に保持することを特徴とするレ
    ーザ製版方法。
JP8180879A 1996-07-10 1996-07-10 レーザ製版装置及びレーザ製版方法 Pending JPH1024546A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002127355A (ja) * 2000-07-24 2002-05-08 Heidelberger Druckmas Ag 画像形成装置、画像形成方法、印刷ユニット、および印刷機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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