JPH10245354A - アセタール化合物の製造方法 - Google Patents

アセタール化合物の製造方法

Info

Publication number
JPH10245354A
JPH10245354A JP9048024A JP4802497A JPH10245354A JP H10245354 A JPH10245354 A JP H10245354A JP 9048024 A JP9048024 A JP 9048024A JP 4802497 A JP4802497 A JP 4802497A JP H10245354 A JPH10245354 A JP H10245354A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon atoms
alkyl group
alcohol
reaction
unsaturated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9048024A
Other languages
English (en)
Inventor
Takanobu Takeda
隆信 武田
Takeshi Kitahara
武 北原
Shiyuusuke Watanabe
秀典 渡▲なべ▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP9048024A priority Critical patent/JPH10245354A/ja
Publication of JPH10245354A publication Critical patent/JPH10245354A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケトン、アルデヒド官能基のアセタール化反
応の手法として、基本的に、必要とされるアルコール及
び、触媒以外用いない単純かつ安価な方法を提供する。 【解決手段】 アルデヒド化合物を、触媒量の酢酸パラ
ジウム存在下、アルコールと反応させることによるアセ
タール化合物の製造方法を提供し、また、ケトン化合物
を、触媒量の酢酸パラジウム存在下、アルコールと反応
させることによるアセタール化合物の製造方法を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機合成化学工業
において非常に重要な反応であるカルボニル化合物、な
かでもケトン、アルデヒド官能基のアセタール化反応に
おいて、アセタール化合物の新しい製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機合成化学反応において、カルボニル
化合物、なかでもケトン、アルデヒド官能基のアセター
ル化反応の手法は、現在までに多種多彩な反応が開発さ
れている(F.A.J.Meskens,Synthesis 501(1981) を参
照)。一般的な方法としては、当量もしくは触媒量の酸
を用いるものである。酸として、パラトルエンスルホン
酸等の有機酸、硫酸、塩化水素等の無機プロトン酸、ア
ルミニウムクロライド等のルイス酸が主に用いられてい
る。
【0003】しかしながら、これら高い酸性度下の反応
には問題点がある。まず、第一にアセタール化反応が、
特に非環状アセタールの場合、定量的に反応が進行しに
くいことである。第二に、α,β−不飽和アルデヒド及
びケトンのアセタール化反応の場合、酸性条件下でのア
ルコールの1,4−付加反応が競争反応として進行する
可能性があることである。第三に、同一分子内に酸性条
件に弱い別の官能基が存在する場合、反応が行えないこ
とである。第四に、同一分子内に二つ以上のアルデヒド
及び、ケトンが存在する場合、アセタール化の選択性が
出にくいことである。以上のような問題点が挙げられ
る。現在、これらの問題を解決する手段として、オルト
エステルとのアセタール交換反応等が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題を解決するケトン、アルデヒド官能基のアセタール化
反応の手法として、基本的に、必要とされるアルコール
及び、触媒以外用いない単純かつ安価な方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルデヒド化
合物を、触媒量の酢酸パラジウム存在下、アルコールと
反応させることによるアセタール化合物の製造方法を提
供する。また、本発明は、アルデヒド化合物を、触媒量
の酢酸パラジウム存在下、アルコールR1 OH(R
1 は、炭素数1〜5の直鎖状アルキル基、炭素数3〜5
の分岐鎖状アルキル基、α,β不飽和となる炭素数2〜
5のアルキル基、またはα,β不飽和となる炭素数3〜
5の分岐鎖状アルキル基を表す。)と反応させることに
よるアセタール化合物の製造方法を提供する。さらに、
本発明は、一般式、(1) R2 CHO …(1) (上式中、R1 は、炭素数1〜10の直鎖状アルキル
基、炭素数3〜8の分岐鎖状アルキル基、α,β不飽和
となる炭素数2〜10のアルキル基、α,β不飽和とな
る炭素数3〜8の分岐鎖状アルキル基、またはアリール
基を表す。)で表わされるアルデヒド化合物を、アルコ
ールまたはアルコールR1 OH(R1は、炭素数1〜5
の直鎖状アルキル基、炭素数3〜5の分岐鎖状アルキル
基、α,β不飽和となる炭素数2〜5のアルキル基、ま
たはα,β不飽和となる炭素数3〜5の分岐鎖状アルキ
ル基を表す。)と、触媒量の酢酸パラジウム存在下、反
応させることにより、一般式(2) R2 CH(OR1 2 …(2) で表されるアセタール化合物の製造方法を提供する。
【0006】本発明は、ケトン化合物を、触媒量の酢酸
パラジウム存在下、アルコールと反応させることによる
アセタール化合物の製造方法を提供する。また、本発明
は、ケトン化合物を、触媒量の酢酸パラジウム存在下、
アルコールR1 OH(R1 は、炭素数1〜5の直鎖状ア
ルキル基、炭素数3〜5の分岐鎖状アルキル基、α,β
不飽和となる炭素数2〜5のアルキル基、またはα,β
不飽和炭素数3〜5の分岐鎖状アルキル基を表す。)と
反応させることによるアセタール化合物の製造方法を提
供する。さらに、本発明は、一般式(3) R3 COR4 …(3) (上式中、R3 、R4 は、炭素数1〜10の直鎖状アル
キル基、炭素数3〜8の分岐鎖状アルキル基、α,β不
飽和となる炭素数2〜10のアルキル基、α,β不飽和
となる炭素数3〜8の分岐鎖状アルキル基、アリール
基、または炭素数3〜9のシクロ環を形成するアルキル
鎖を表す。)で表わされるケトン化合物を、アルコール
またはアルコールR1 OH(R1 は、炭素数1〜5の直
鎖状アルキル基、炭素数3〜5の分岐鎖状アルキル基、
α,β不飽和となる炭素数2〜5のアルキル基、または
α,β不飽和となる炭素数3〜5の分岐鎖状アルキル基
を表す。)で表されるアルコールと、触媒量の酢酸パラ
ジウム存在下、反応させることにより、一般式(4)
【化2】 で表されるアセタール化合物の製造方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明する。
本発明で用いるアルデヒド化合物は、特に限定されず、
広い範囲のアルデヒド化合物が対象となる。好ましく
は、一般式(1)で表される。 R2 CHO …(1) ここで、R2 は、炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、
炭素数3〜8の分岐鎖状アルキル基、α,β不飽和とな
る炭素数2〜10のアルキル基、α,β不飽和となる炭
素数3〜8の分岐鎖状アルキル基、またはアリール基を
表す。
【0008】本発明で用いるケトン化合物は、特に限定
されず、広い範囲のケトン化合物が対象となる。好まし
くは、一般式(3)で表われる。 R3 COR4 …(3) ここで、R3 、R4 は、炭素数1〜10の直鎖状アルキ
ル基、炭素数3〜8の分岐鎖状アルキル基、α,β不飽
和となる炭素数2〜10のアルキル基、α,β不飽和と
なる炭素数3〜8の分岐鎖状アルキル基、アリール基、
または炭素数3〜9のシクロ環を形成するアルキル鎖を
表す。
【0009】本発明で用いるアルコールは、特に限定さ
れず、広い範囲のアルコールが対象となる。好ましく
は、R1 OHである。ここで、R1 は炭素数1〜5の直
鎖状アルキル基、炭素数3〜5の分岐鎖状アルキル基、
α,β不飽和となる炭素数2〜5のアルキル基、または
α,β不飽和となる炭素数3〜5の分岐鎖状アルキル基
を表す。本発明で用いるアルコールは、目的物として望
むアセタールとなるアルコールを選択する。
【0010】本発明のアルコールは、対象となる反応の
化学量論に基づく量、または過剰に用いることができ、
または、溶媒として用いることもできる。好ましくは、
溶媒として用いる。溶媒として用いる場合のアルコール
の使用量は、原料となるアルデヒドまたは、ケトンが
0.5〜5.0mol/リットルまでの濃度となる範囲が望
ましく、1.0〜2.0mol/リットルにするのがより好
ましい。
【0011】本発明では、触媒として酢酸パラジウム
(Pd(OAc)2 )を加える。使用する酢酸パラジウ
ムの量は、原料となるアルデヒド、またはケトンに対し
て、0.0001〜0.1当量の範囲である。反応を迅
速に進行させるためには、0.01当量程度使用するの
が効果的である。
【0012】本発明で用いる溶媒は、アルコールを溶媒
として用いる場合の他、反応に影響を与えない不活性溶
媒を用いることができる。不活性溶媒としては、特に限
定しないが、たとえば、エーテル系(ジメチルエーテ
ル、THF、ジ−n−ブチルエーテル、1,4−ジオキ
サン等)、炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クメン等)、塩素系(塩化メ
チレン、クロロホルム、四塩化炭素)、極性溶媒(N,
N−ジチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,
N’,N''−テトラメチルホスホリックアミド等)、エ
ステル類(酢酸エステル、ギ酸エステル、プロピオン酸
エステル等)等を単独または二種以上併用することがで
きる。また、アルコールとの併用も可能である。
【0013】反応温度は、原料となる基質の種類によっ
て異なるが、0〜70℃の範囲内で行なう。好ましく
は、70℃付近で行なった方が反応が短時間で終了す
る。反応は、通常、窒素雰囲気下で行われる。反応終了
後、得られた反応溶液は、フロリジル、セライトを用い
てろ過し、ろ液を濃縮するか、もしくは、有機溶媒、好
ましくはヘキサン、ペンタンと水を用いて、アルコー
ル、水混合層から抽出し、乾燥、濃縮操作を行なって、
一般式(2)または一般式(4)で表わされる目的化合
物を得ることができる。 R2 CH(OR1 2 …(2)
【化3】
【0014】本発明を用いれば、アセタール化反応が非
環状アセタールの場合であっても、定量的に反応が進行
しにくいという問題点が解消できる。例えば、本発明を
用いたアルデヒドからアセタール化合物の合成例とし
て、以下の反応を検討する。
【化4】 この場合の収率を表1に示す。このように、非環状アセ
タールの場合であっても、高い収率が得られている。
【表1】
【0015】次に、本発明を用いたケトン化合物からア
セタール化合物の合成例として、以下の反応を検討す
る。
【化5】 この場合の収率を表2に示す。このように、非環状アセ
タールの場合であっても、高い収率が得られている。
【表2】
【0016】本発明に用いれば、α,β−不飽和アルデ
ヒド及びケトンのアセタール化反応の場合、酸性条件下
でのアルコールの1,4−付加反応が競争反応として進
行するという問題点が解消できる。アクロレインからア
クロレインジエチルアセタールを合成する場合を例に挙
げれば、現在までの合成法では、エチルオルソホルメイ
トを用いることが有効とされている(J.A.Vanallan,Or
g.Synthesis.4,21(1963) を参照)。そこで、本発明に
よるアクロレインジエチルアセタールを合成とこれまで
のエチルオルソホルメイトを用いない方法(C.G.Albert
i,R.Sollazzo,Org.Synthesis.3,371(1955)を参照)との
比較を示す。
【化6】
【0017】本発明を用いれば、同一分子内に酸性条件
に弱い別の官能基が存在する場合でも反応が行えないと
いう問題点が解消できる。具体例を挙げて説明する。2
−ヒドロキシテトラヒドロピランから2−エトキシテト
ラヒドロピランの合成例、アルコールの重要な保護基の
1つであるテトラヒドロピラン(THP)の脱保護反応
を、同一分子内にt−ブチルジメチルエーテルが存在す
る基質に適応して行なった例を、現在知られているテト
ラヒドロピラン(THP)の脱保護反応例(G.Bauduim,
Y.Pietrasanta,Tetrahedron.29,4225(1973) 参照)を比
較して以下に示した。
【化7】
【0018】本発明を用いれば、同一分子内に二つ以上
のアルデヒド及び、ケトンが存在する場合でも、アセタ
ール化の選択性が高い。Wieland-Miesher ケトンの非共
役ケトンの選択的アセタール化を例に挙げ、本発明の方
法と現在知られている選択的アセタール化例(G.Baudui
m,Y.Pietrasanta,Tetrahedron.29,4225(1973) 参照)を
比較して以下に示す。
【化8】
【0019】以上示したように、本発明によるアルデヒ
ドまたはケトンのアセタール化反応は、現在までに知ら
れている手法での、高い酸性度条件下の反応における問
題点を、必要とされるアルコールと、酢酸パラジウムを
触媒量用いることにより解決できる新手法である。
【0020】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げて本発明をさら
に詳しく説明するが、これに限定されるものではない。 実施例1 1,1−ジメトキシオクタンの合成 デシルアルデヒド4.7g(30.0mmol)、メタ
ノール30mLを50mL反応容器に入れ、窒素雰囲気
下、酢酸パラジウム(Pd(OAc)2 )67mg
(0.01eq.)を加え、オイルバスを使用して70
℃まで加熱し1時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷
却して、フロリジル5g、セライト10gを用いて油層
を直接ろ過し、濃縮操作を行なうか、ヘキサン30m
L、水30mLを用いて抽出し、得られた油層を硫酸マ
グネシウムで乾燥、濃縮操作を行ない、シリカゲルクロ
マトグラフィーで精製して、1,1−ジメトキシオクタ
ン5.9gを得た。(収率97%) なお、1,1−ジメトキシオクタンは、NMRおよびI
R等により同定した。1 HNMR(90MHz,CDCl3 ) δ0.80〜
0.92(3H,m),1.25〜1.61(16H,
m),3.35(6H,s),4.34(1H,t)p
pm IR(KBr disc) νmax 2860(s),2
824(s),1461(m),1382(m),11
95(m),1115(s),1159(s),951
(m)cm-1
【0021】実施例2 デシルアルデヒドエチレンアセタールの合成 デシルアルデヒド4.7g(30.0mmol)、エチ
レングリコール30mLを50mL反応容器に入れ、窒
素雰囲気下、酢酸パラジウム(Pd(OAc) 2 )67
mg(0.01eq.)を加え、オイルバスを使用して
70℃まで加熱し1時間攪拌した。反応終了後、室温ま
で冷却して、ヘキサン30mL、水30mLを用いて抽
出し、得られた油層を硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮操
作を行ない、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し
て、デシルアルデヒドエチレンアセタール6.2gを得
た。(収率99%) なお、デシルアルデヒドエチレンアセタールの同定は、
NMRおよびIR等を用いて行った。1 HNMR(90MHz,CDCl3 ) δ 0.75〜
0.92(3H,m),1.20〜1.68(16H,
m),3.87〜3.91(4H,m),4.82(1
H,t)ppm IR(KBr disc) νmax 2925(s),2
854(s),1466(m),1408(m),11
44(m),1038(m),943(m)cm-1
【0022】実施例3 ベンズアルデヒドのジメチルアセタール化を、実施例1
と同様の実験装置により行なった。(収率96%) なお、ベンズルアルデヒドジメチルアセタールの同定
は、NMR、IR等を用いて行った。1 HNMR(90MHz,CDCl3 ) δ 3.34
(6H,s),5.41(1H,s),7.30〜7.
52(5H,m)ppm IR(KBr disc) νmax 2915(s),2
861(s),1459(m),1240(s),11
49(m),705(m)cm-1
【0023】実施例4 trans−シンナムアルデヒドのジメチルアセタール
化を、実施例1と同様の実験装置により行なった。(収
率80%、原料回収17%) なお、t−シンナムアルデヒドジメチルアセタールの同
定は、NMR、IR等を用いて行った。1 HNMR(90MHz,CDCl3 ) δ 3.39
(6H,s),4.97(1H,s),6.16(1
H,dd),6.75(1H,d),7.26〜7.3
9(5H,m)ppm IR(KBr disc) νmax 2915(s),2
861(s),1459(m),1240(s),11
49(m),705(m)cm-1
【0024】実施例5 4−t−ブチルジメチルシロキシブチルアルデヒドのジ
メチルアセタール化を、実施例1と同様の実験装置によ
り行なった。(収率83%) なお、4−t−ブチルジメチルシロキシ−n−ブタナー
ルジエチルアセタールの同定は、NMR、IR等で行っ
た。1 HNMR(90MHz,CDCl3 ) δ 0.16
(6H,s),0.86(9H,s),1.17(6
H,t),1.58〜1.64(4H,m),0.39
〜3.69(6H,m),4.48(1H,t)ppm IR(KBr disc) νmax 2960(s),2
852(s),1468(m),1380(s),12
59(m),1100(s),1002(s),828
(s),778(s)cm-1
【0025】実施例6 1,1−ジメトキシ−4−n−ペンチルシクロヘキサン
の合成 4−n−ペンチルシクロヘキサノン5.1g(30.0
mmol)、メタノール30mLを50mL反応容器に
入れ、窒素雰囲気下、酢酸パラジウム(Pd(OAc)
2 )67mg(0.01eq.)を加え、オイルバスを
使用して70℃まで加熱し2時間攪拌した。反応終了
後、室温まで冷却して、フロリジル5g、セライト10
gを用いて油層を直接ろ過し、濃縮操作を行なうか、ヘ
キサン30mL、水30mLを用いて抽出し、得られた
油層を硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮操作を行ない、シ
リカゲルクロマトグラフィーで精製して、1,1−ジメ
トキシ−4−n−ペンチルシクロヘキサン6.1gを得
た。(収率95%) なお、1,1−ジメトキシ−4−n−ペンチルシクロヘ
キサンの同定は、NMR、IR等を用いて行った。1 HNMR(90MHz,CDCl3 ) δ 0.86
(3H,br t),1.23〜2.02(17H,
m),3.15(6H,d)ppm IR(KBr disc) νmax 2921(s),2
845(s),1460(m)、1110(s),10
59(s),902(m)cm-1
【0026】実施例7 4,4−ジフェニル−4−シラシクロヘキサノンのジメ
チルアセタール化を、実施例1及び、実施例2と同様の
実験操作により行なった。(収率98%) (スペクトルデータ)なお、1,1−ジメトキシ−4,
4−ジフェニルシラシクロヘキサンの同定は、NMR、
IR等で行った。1 HNMR(90MHz,CDCl3 ) δ 1.13〜
1.31(4H,m),1.91〜2.08(4H,
m),3.24(6H,s),7.38〜7.56(1
0H,m)ppm IR(KBr disc) νmax 3075(m),2
940(s),1413(s),1208(m),10
98(s),1059(s),816(s),732
(s),707(s)cm-1
【0027】実施例8 6−ウンデカノンのエチレンアセタール化を、実施例1
及び、実施例2と同様の実験操作により行なった。(収
率60%、原料回収40%) なお、6−ウンデカノンエチレンアセタールの同定は、
NMR、IR等で行った。1 HNMR(90MHz,CDCl3 ) δ 0.86
(6H,t),1.24〜1.53(16H,m),
3.89(4H,s)ppm IR(KBr disc) νmax 2980(s),2
869(s),1440(m),1390(s),10
41(s),852(m)cm-1
【0028】実施例9 5−メチル−2−ヘキサノンのエチレンアセタール化
を、実施例1及び、実施例2と同様の実験操作により行
なった。(収率90%) なお、5−メチル−2−ヘキサノンエチレンアセタール
の同定は、NMR、IR等で行った。1 HNMR(90MHz,CDCl3 ) δ 0.84
(6H,d)1.26〜1.69(3H,m),3.8
8(4H,s)ppm IR(KBr disc) νmax 2978(s),2
866(s)、1468(m)、1380(s)、11
00(s)、860(m)cm-1
【0029】実施例10 アクロレインジエチルアセタールの合成 アクロレイン(90%)7.4mL(100.0mmo
l)、エタノール25mLを50mL反応容器に入れ、
窒素雰囲気下氷水バスを使用して5℃まで冷却し酢酸パ
ラジウム(Pd(OAc)2 )112mg(0.005
eq.)を加え、20時間攪拌した。反応終了後、ヘキ
サン40mL、水30mLを用いて抽出し、得られた油
層を硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮操作を行ない、蒸留
操作で精製して、アクロレインジエチルアセタール9.
4gを得た。(収率72%) なお、アクロレインジエチルアセタールの同定は、NM
R、IR等を用いて行った。1 HNMR(90MHz,CDCl3 ) δ 1.86
(6H,t),3.54(4H,dt),4.83(1
H,d),5.28(2H,dd),5.80(1H,
dt)ppm IR(KBr disc) νmax 2990(s),2
880(s),1387(m),1110(s),10
58(m),985(s),918(m)cm -1
【0030】実施例11 2−エトキシテトラヒドロピランの合成 2−ヒドロキシテトラヒドロピラン3.1g(30.0
mmol)、メタノール30mLを50mL反応容器に
入れ、窒素雰囲気下、酢酸パラジウム(Pd(OAc)
2 )67mg(0.01eq.)を加え、オイルバスを
使用して70℃まで加熱し1時間攪拌した。反応終了
後、室温まで冷却して、フロリジル5g、セライト10
gを用いて油層を直接ろ過し、濃縮操作を行なうか、ヘ
キサン30mL、水30mLを用いて抽出し、得られた
油層を硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮操作を行い、シリ
カゲルクロマトグラフィーで精製して、2−エトキシテ
トラヒドロピラン5.9gを得た。(収率99%) なお、2−エトキシテトラヒドロピランの同定は、NM
R、IR等を用いて行った。1 HNMR(90MHz,CDCl3 ) δ 1.20
(3H,t),1.47〜1.79(6H,m),3.
34〜3.88(4H,m),4.55(1H,s)p
pm IR(KBr disc) νmax 2943(s),1
373(m),1126(s),1068(s),10
36(s),733(s)cm-1
【0031】実施例12 本反応を利用してアルコールの重要な保護基の一つであ
るテトラヒドロピラン(THP)の脱保護反応を、同一
分子内にt−ブチルジメチルエーテルが存在する基質に
適応して行なった。2(4−t−ブチルメチルシロキシ
ブトキシ)−テトラヒドロピラン2.9g(10.0m
mol)、イソプロパノール30mLを50mL反応容
器に入れ、窒素雰囲気下、酢酸パラジウム(Pd(OA
c)2 )22mg(0.01eq.)を加え、オイルバ
スを使用して60℃まで加熱し30分間攪拌した。反応
終了後、室温まで冷却して、フロリジル5g、セライト
10gを用いて油層を直接ろ過し、濃縮操作を行なう
か、ヘキサン30mL、水30mLを用いて抽出し、得
られた油層を硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮操作を行な
い、シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、4−t
−ブチルジメチルシロキシ−1−ブタノール1.9gを
得た。(収率95%) なお、4−t−ブチルジメチルシロキシ−1−ブタノー
ルの同定は、NMR、IR等を用いて行った。1 HNMR(90MHz,CDCl3 ) δ 0.04
(6H,t),0.87(9H,s),1.58〜1.
68(4H,m),2.86(1H,s),3.63
(4H,m)ppm IR(KBr disc) νmax 3350(s),2
942(s),2830(s),1476(s),12
59(s),1100(s),1060(m),840
(s),778(s)cm-1
【0032】実施例13 本発明による手法を用いて、Wieland-Miesher ケトンの
非共役ケトンの選択的アセタール化を行った。9−メチ
ルΔ5(10) −オクタリン−1,6−ジオン5.3g(3
0.0mmol)、エチレングリコール30mLを50
mL反応容器に入れ、窒素雰囲気下、酢酸パラジウム
(Pd(OAc)2 )67mg(0.01eq.)を加
え、オイルバスを使用して70℃まで加熱し1時間攪拌
した。反応終了後、室温まで冷却して、ヘキサン30m
L、水30mLを用いて抽出し、得られた油層を硫酸マ
グネシウムで乾燥、濃縮操作を行ない、シリカゲルクロ
マトグラフィーで精製して、目的物を5.9gを得た。
(収率89%) なお、5−5−エチレンジオキシ−10−メチル−Δ
1(9)−オクタリン−2−オンの同定は、NMR、IR等
を用いて行った。1 HNMR(90MHz,CDCl3 ) δ 1.28〜
2.34(13H,m),3.93(4H,s),5.
76(1H,s)ppm IR(KBr disc) νmax 2949(s),2
881(s),1668(s),1074(s),77
3(m)cm-1
【0033】
【発明の効果】以上示したように、本発明でのアルデヒ
ドまたはケトンのアセタール化は、実施例の結果からわ
かるように、短時間、高収率で反応が進行した。また、
利用例(実施例10〜13)の結果から、オルソエステ
ルを用いない、工業原料として重要なアクロレインジエ
チルアセタールの合成及び、天然物合成の重要な出発原
料の一つであるWieland-Miesher ケトンの非共役ケトン
の選択的アセタール化が可能になり、またアルコールの
重要な保護基の一つであるテトラヒドロピラン(TH
P)の脱保護反応の、同一分子内にt−ブチルジメチル
エーテルが存在する基質においての適応も可能であっ
た。これらのことから、現在までに知られている手法で
の、高い酸性度条件下の反応における問題点を、本発明
は、必要とされるアルコールと酢酸パラジウムを触媒量
用いることにより解決できる新手法であると考えられ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルデヒド化合物を、触媒量の酢酸パラ
    ジウム存在下、アルコールと反応させることによるアセ
    タール化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記アルコールが、R1 OH(R1 は、
    炭素数1〜5の直鎖状アルキル基、炭素数3〜5の分岐
    鎖状アルキル基、α,β不飽和となる炭素数2〜5のア
    ルキル基、またはα,β不飽和となる炭素数3〜5の分
    岐鎖状アルキル基を表す。)で表される請求項1に記載
    のアセタール化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記アルデヒド化合物が、一般式(1) R2 CHO …(1) (上式中、R2 は、炭素数1〜10の直鎖状アルキル
    基、炭素数3〜8の分岐鎖状アルキル基、α,β不飽和
    となる炭素数2〜10のアルキル基、α,β不飽和とな
    る炭素数3〜8の分岐鎖状アルキル基、またはアリール
    基を表す。)で表され、得られるアセタール化合物が一
    般式(2) R2 CH(OR1 2 …(2) で表される請求項1または請求項2に記載のアセタール
    化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 ケトン化合物を、触媒量の酢酸パラジウ
    ム存在下、アルコールと反応させることによるアセター
    ル化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記アルコールが、R1 OH(R1 は、
    炭素数1〜5の直鎖状アルキル基、炭素数3〜5の分岐
    鎖状アルキル基、α,β不飽和となる炭素数2〜5のア
    ルキル基、またはα,β不飽和炭素数3〜5の分岐鎖状
    アルキル基を表す。)で表される請求項4に記載のアセ
    タール化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記ケトン化合物が一般式(3) R3 COR4 …(3) (上式中、R3 、R4 は、炭素数1〜10の直鎖状アル
    キル基、炭素数3〜8の分岐鎖状アルキル基、α,β不
    飽和となる炭素数2〜10のアルキル基、α,β不飽和
    となる炭素数3〜8の分岐鎖状アルキル基、アリール
    基、または炭素数3〜9のシクロ環を形成するアルキル
    鎖を表す。)で表され、得られるアセタール化合物が一
    般式(4) 【化1】 で表される請求項4または請求項5に記載のアセタール
    化合物の製造方法。
JP9048024A 1997-03-03 1997-03-03 アセタール化合物の製造方法 Pending JPH10245354A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9048024A JPH10245354A (ja) 1997-03-03 1997-03-03 アセタール化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9048024A JPH10245354A (ja) 1997-03-03 1997-03-03 アセタール化合物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10245354A true JPH10245354A (ja) 1998-09-14

Family

ID=12791749

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9048024A Pending JPH10245354A (ja) 1997-03-03 1997-03-03 アセタール化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10245354A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005080305A1 (ja) * 2004-02-25 2005-09-01 Idemitsu Kosan Co., Ltd. アルキルアセタール化合物とその製造方法及び潤滑油組成物

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005080305A1 (ja) * 2004-02-25 2005-09-01 Idemitsu Kosan Co., Ltd. アルキルアセタール化合物とその製造方法及び潤滑油組成物
JPWO2005080305A1 (ja) * 2004-02-25 2007-10-25 出光興産株式会社 アルキルアセタール化合物とその製造方法及び潤滑油組成物
US7838692B2 (en) 2004-02-25 2010-11-23 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Alkyl acetal compound, process for producing the same, and lubricating oil composition
US8158564B2 (en) 2004-02-25 2012-04-17 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Alkyl acetal compound, process for producing the same, and lubricating oil composition
JP4926698B2 (ja) * 2004-02-25 2012-05-09 出光興産株式会社 アルキルアセタール化合物とその製造方法及び潤滑油組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2830211B2 (ja) β−ヒドロキシケトン類の製造方法
Trost et al. Pyrrole annulation onto aldehydes and ketones via palladium-catalyzed reactions
JPS632949A (ja) ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタンおよびビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−2z−エン系化合物
JP2000514809A (ja) キラルβ―アミノ酸の不斉合成
Rao et al. Base-catalyzed autoxidation of cyclic ketones
JPH10245354A (ja) アセタール化合物の製造方法
WO2017119458A1 (ja) ヒドロキシピバルアルデヒドの製造方法
JP4159001B2 (ja) メチレンノルカンファーの製造方法
KR102051783B1 (ko) 3,10-이치환 벤조풀벤 유도체의 신규 합성방법
JPH0243732B2 (ja) Shinkinaarudehidokagobutsuoyobisonoseizohoho
JP4722413B2 (ja) 不斉水素化のための改良された製法
JPS59104338A (ja) 不飽和カルボニル化合物の製造法
US6403843B1 (en) Process for the preparation of 1-(3,4-dimethoxyphenyl)ethanol
Schmoldt et al. A versatile synthesis of bicyclo [2.2. 2] octan-2-one derivatives
JPH1059892A (ja) α,β−不飽和アルデヒドの製造方法
JP2003535855A (ja) 2−クマロンおよび置換された2−クマロン類の製造方法
JP2000256244A (ja) 4−メチルテトラフルオロベンジルアルコール誘導体の製造法
JPH10195067A (ja) 4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン化合物の製造方法
JPS61118348A (ja) ヒドロキシメチレンアルコキシ酢酸エステルの製造方法
JPS6234025B2 (ja)
JPH0517911B2 (ja)
JP3227020B2 (ja) ケタール類及びその製造法
JPH07145098A (ja) アルコキシル基含有化合物
JPH0243733B2 (ja) Shinkinanitorokagobutsuoyobisonoseizohoho
SU950724A1 (ru) Способ получени третичных дифурилалкил- или фурилфенилкарбинолов