JPH10244536A - 廃棄樹脂製包装用容器の回収・造粒方法及び装置。 - Google Patents

廃棄樹脂製包装用容器の回収・造粒方法及び装置。

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JPH10244536A
JPH10244536A JP4826597A JP4826597A JPH10244536A JP H10244536 A JPH10244536 A JP H10244536A JP 4826597 A JP4826597 A JP 4826597A JP 4826597 A JP4826597 A JP 4826597A JP H10244536 A JPH10244536 A JP H10244536A
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JP
Japan
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resin material
recovered
crushed pieces
packaging container
resin
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JP4826597A
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English (en)
Inventor
Sadao Nishibori
貞夫 西堀
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AIN KOSAN KK
Original Assignee
AIN KOSAN KK
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Publication date
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Separation Of Solids By Using Liquids Or Pneumatic Power (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】熱可塑性樹脂製包装用容器の付着物を分離かつ
除去し、樹脂材料として回収し再利用を図り得るように
する。 【解決手段】熱可塑性樹脂製包装用容器を複数の破砕片
に破砕し、前記破砕された個々の破砕片に対して、衝撃
摩砕力を付加すると共に遠心力を作用させることによ
り、例えば油類の付着物では衝撃摩砕力、主として衝撃
力により破砕片が叩かれて油が分離し、かつ破砕片とそ
の表面の油とに遠心作用がかかると、破砕片の遠心力は
衝撃摩砕力のために抑えられるが油の遠心力は抑えられ
ないため、この遠心力の差により油は破砕片から容易に
分離し、破砕片を洗浄する。この過程で、前記衝撃力に
より破砕片を造粒し、熱可塑性樹脂製包装用容器の樹脂
材料を整粒し素材化された回収樹脂材料とする。また、
油以外の他の付着物を破砕片から分離、除去すること
は、油より容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃棄樹脂製包装用容器
の回収・造粒方法及び装置に関するものである。
【0002】本発明の適用分野として、より詳細には、
天麩羅油、ゴマ油、サラダ油等の油類の製品の包装用容
器、さらにはソース、ドレッシング、ミリン等の粘性を
持った内容物用の包装用容器(以下、「粘性液体用容
器」という)、さらには清涼飲料、シャンプー、洗剤、
目薬、食酢、醤油、酒、ビール等の各種製品の包装用容
器として多量に使用され、廃棄された使用済の熱可塑性
樹脂製(本明細書において、単に、「樹脂製」ともい
う。)の包装用容器を処理対象にして、この廃棄樹脂製
包装用容器からアルミニウム製のキャップ等金属部分を
除去した後、粗砕もしくは広義において破砕して複数の
破砕片もしくはより小さい被処理小片にした上で、各破
砕片又は各被処理小片に付着した油類、粘性液体、ある
いは嗜好飲料水、その他の日用品などの残留内容物や雨
水、露、泥、土、砂、ゴミ等の付着物を分離かつ除去
し、且つ、前記容器外周に貼着された熱可塑性樹脂材料
のフィルムに印刷を施して成るラベルを分離回収し、
又、前記ラベルと容器本体を個別に分級して回収して再
利用可能な樹脂ごとに分離され素材化された樹脂材料と
して回収し、且つ造粒する方法およびこれらの方法を実
施する装置に係わるものである。併せて、この素材化さ
れた樹脂材料を整粒して所定粒径範囲内の整粒物として
の素材化された整粒樹脂材料として回収・造粒すること
により、該回収・造粒され素材化された樹脂材料をその
まま繊維、その他の成形品に成形し、あるいはペレット
に成形加工して再利用を図り得るようにした方法および
これらの方法を実施する装置に係るものである。
【0003】なお、前記樹脂製包装用容器には、例えば
ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート;PET)
製のボトル(以下「PETボトル」という。)又はポリ
エチレン(PE)のボトル(以下「PEボトル」とい
う。)又は塩化ビニル(PVC)製のボトル(以下「P
VCボトル」という。)等がある。
【0004】
【従来の技術】従来より上記樹脂製包装容器たとえば、
PETを原料としたPETボトルは油類、粘性液体、あ
るいは嗜好飲料水、その他の日用品など各種製品の包装
用容器として使用されており、特に近年の延伸吹込技術
の発達により、比較的安価かつ高性能なPETボトルの
製造が可能となったことから、炭酸飲料等の包装用容器
として多量に使用され且つ廃棄されている。このPET
ボトルの廃棄量は、月間10,000t とも言われ、このよう
に多量に廃棄されたPETボトルの再利用が社会的に要
請されている。
【0005】また、この種廃棄樹脂製包装用容器である
吹込成形などにより成形された熱可塑性樹脂製包装用容
器を形成する塩化ビニル(PVC)、ポリエステル(P
ET)、ポリエチレン(PE)等の熱可塑性樹脂は、内
容物の消費による使い捨てにより廃棄され、泥、土、
砂、ゴミ等の付着物が付着しており、これら回収された
樹脂製包装用容器は、付着物を水洗浄した後、乾燥し、
微粉砕して、繊維あるいは、吹込成形(ブロー成形)な
どで木杭の代替品などとして成形され再利用されてい
た。
【0006】また、前記樹脂製包装用容器は、それぞれ
に耐水性、耐候性に優れ、腐敗し難いなどの特長を有す
る反面、例えば、とくに、PVCにおいては、廃棄処分
のための焼却炉による焼却に際しては、多量の有害ガス
とか排煙などを発生して社会環境上、好ましくないこと
がよく知られている。加えて、焼却時に溶融された樹脂
材料が炉内に付着して該炉自体を損傷するおそれがある
などの不利を有している。そこで、この不利を避けるた
めに廃棄樹脂包装用容器を地中に埋設処理したとして
も、長期間に亘って腐敗せずに残存することから、環境
破壊の一因になるものとされている。
【0007】一方、この種の樹脂資材に関しては、資源
的にも年々枯渇化の傾向にあり、使用後の樹脂材料を廃
棄せずに再利用することが要請されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来、樹脂製包装用容
器は、表面の付着物を水洗浄して再生処理されていた
が、この処理には大量の水を必要とする洗浄工程と乾燥
工程が必須であるので、前記水洗浄処理及び乾燥処理に
多大な設備を要し、水資源及びエネルギー資源を浪費す
るという問題点があった。
【0009】特に、天麩羅油、ゴマ油、サラダ油等の油
類の製品の包装用容器の廃棄樹脂製包装用容器において
は、前記油類の付着物が他の種類の付着物に比べて樹脂
製包装用容器の表面から分離することが難しく、上記の
水洗浄処理では包装用容器の表面に付着した油類を除去
することができないために、油分を分離するための洗浄
液を使用しなければならず、界面活性剤等の有害物質を
含有する洗浄液にあっては河川等を汚染するため浄化処
理しなければ排水できず、浄化処理の設備及び運転費は
高価となるという問題点があった。
【0010】さらには粘性液体用容器内のソース、ドレ
ッシング、ミリン等の粘性液体は、上述の油類よりは分
離しやすいが、粘性を有しているので、やはり内容物に
よっては上記の水洗浄処理では容易に除去できないとい
う問題点があった。
【0011】また、上述した油類及び粘性液体以外の清
涼飲料、シャンプー、洗剤、目薬、食酢、醤油、酒、ビ
ール等の各種製品の包装用容器の廃棄樹脂製包装用容器
は、水洗いして洗浄して浄化処理できるものがあるが、
洗剤のように界面活性剤等の有害物質を含有する内容物
の廃棄樹脂製包装用容器にあっては、上述したように浄
化処理するための浄化処理の設備及び運転費は高価とな
るという問題点があった。この有害物質を付着する洗浄
液における問題点と、水洗浄処理可能な残留内容物であ
っても上述したように水洗浄処理及び乾燥処理における
多大な設備費と水資源及びエネルギー資源の浪費という
問題点と併せた理由で、殆どの樹脂製包装用容器は、再
利用されることなく廃棄処分されていた。
【0012】また、PETボトルなどのボトルは、胴部
本体、ネジ溝を有するネック部、及び商標などの印刷さ
れた胴部外周に貼着された胴部本体と異種の熱可塑性樹
脂たとえばPPで成形されているラベルから成り、前記
ラベルと胴部本体との分級回収が困難であると共に、廃
棄されたボトルには、まま前記ネック部の根元に幅2mm
程度のキャップ本体から切断されたアルミニウムのキャ
ップの残滓が残ることがあり、リサイクル工程における
破砕に用いられるクラッシャー、カッターミルなどの切
断刃は、前記付着物より簡単に磨耗し、あるいは、破損
する。さらに、前記ネック部は、胴部本体と、異種のこ
ともあり、又、胴部本体と比較してキャップに螺合する
ネジ溝を有するためやや厚く形成され、リサイクル工程
において前記アルミニウムのキャップの残滓と、胴部本
体と同種又は異種のネック部との分級回収及び前記胴部
本体と、この胴部本体とは異種の分級回収が困難とな
る。又、前記ネジ溝に食い込んだ土、残留内容物の物の
固化した付着物は、その剥離ないし分離除去がきわめて
困難である。従って、リサイクル工程以前の問題とし
て、前記ネック部の切断除去、前記アルミニウムのキャ
ップの残滓、又、胴部本体と異種のラベルを剥がす等の
煩雑な作業を強いられることになる。
【0013】〔目的〕本発明は叙上の問題点を解決する
ために開発されたもので、比較的簡単かつ容易な手段に
より、処理対象の樹脂製包装用容器から、残留内容物、
泥、土、砂、ゴミ等の付着物を分離かつ除去し、かつ胴
部本体と異種のラベルを分級し、又、前記アルミニウム
を分離回収すると共に、前記樹脂製包装用容器を所定の
粒径範囲内に整粒され素材化された樹脂材料として効率
良く・回収、また、造粒し、再利用し得るようにした回
収・造粒方法および装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の廃棄樹脂製包装用容器の回収・造粒方法に
おいては、処理対象を、熱可塑性樹脂製包装用容器と
し、この熱可塑性樹脂製包装用容器を複数の破砕片に破
砕する工程と、前記破砕片を攪拌すると共に温風雰囲気
で加熱・乾燥し、前記攪拌による衝撃力により、処理対
象中から付着物を分離し、この分離された付着物を随時
に除去し、前記攪拌により、前記乾燥された処理対象中
の沈降速度の遅い破砕片を浮遊させ、該浮遊した破砕片
を吸引して回収すると共に、浮遊しない破砕片を個別に
回収する工程と、前記回収された破砕片に対して、衝撃
摩砕力を付加して樹脂材料又は、樹脂材料と金属材料か
ら付着物を分離し、樹脂材料又は、樹脂材料と金属材料
を整粒し素材化された回収樹脂材料又は、回収樹脂材料
と回収金属材料とする工程と、且つ分離された付着物を
随時に除去し、少なくとも樹脂材料を回収することを特
徴とする。
【0015】前記破砕後の乾燥分級により回収された破
砕片をさらに複数の各被処理小片に粗砕する工程を少な
くとも含む。
【0016】また、処理対象が、ボトル本体胴部、ネジ
部を有するネック部、及び金属材料から成るキャップの
残滓を含む熱可塑性樹脂製のボトルの場合、前記整粒し
素材化された回収樹脂材料は、数種の熱可塑性樹脂材料
又は前記熱可塑性樹脂材料と、金属材料を含む混合物か
らなるが、該混合物を篩選別する工程と、篩選別された
大きさの異なる各混合物からそれぞれ本体胴部の回収樹
脂材料と、回収樹脂材料及び回収金属材料を風力選別し
て回収する風力選別工程と、風力選別された回収樹脂材
料と回収金属材料を含む混合物から水中において回収樹
脂材料のみを比重選別する工程とを少なくとも含む。
【0017】また、前記ボトルを処理対象としたとき
に、前記整粒し素材化された回収樹脂材料は、数種の熱
可塑性樹脂材料又は前記熱可塑性樹脂材料と、回収金属
材料を含む混合物からなるが、この混合物を篩選別し、
篩選別された大きさの異なる各混合物からそれぞれ本体
胴部の回収樹脂材料又は、回収樹脂材料と回収金属材料
する風力選別工程と、前記風力選別された数種の熱可塑
性樹脂材料の混合物を水中において樹脂材料毎に比重選
別することにより樹脂材料毎にに回収できる。さらに、
前記処理対象の熱可塑性樹脂製包装用容器が印刷面を有
するプラスチックフィルムを巻き掛けたまま破砕した破
砕片を含む。
【0018】また、本発明装置は、処理対象を、熱可塑
性樹脂製包装用容器とし、この熱可塑性樹脂製包装用容
器を複数の破砕片に破砕する破砕手段と、前記破砕片の
投入される乾燥室と、該乾燥室内に温風を供給する温風
供給源を備え、前記乾燥室内に投入された破砕片を攪拌
する攪拌手段と、該攪拌手段による攪拌及び前記温風供
給源による温風の供給により破砕片中より分離された付
着物を随時に除去する手段と、前記破砕片中の気流中に
おける沈降速度の遅い破砕片を温風供給源による温風の
供給及び攪拌手段による攪拌により乾燥し、かつ、乾燥
室中を浮遊させ前記気流中における沈降速度の遅い破砕
片を吸引し、回収する手段と、前記回収した破砕片の供
給投入口部に中心部を連通した固定円盤上にあって、複
数の回転軌跡上で各固定ピンを順次に植設した固定側洗
浄・分離・分級・整粒手段と、前記固定円盤に対向して
回転駆動可能に設けた可動円盤上にあって、前記各固定
ピンとは異なる複数の回転軌跡上で各可動ピンを順次に
植設した可動側洗浄・分離・分級・整粒手段と、前記各
固定ピンと各可動ピンとの組み合せ外周部にあって、分
離された付着物を排出するための排出口に連通した分級
手段、および所望粒度以上の回収樹脂材料を取出し口に
取出す取出し手段とを備え、前記各固定ピンと各可動ピ
ンとの相互間で、衝撃摩砕力と遠心作用により樹脂材料
と付着物を分離・分級し、前記樹脂材料を整粒し得るよ
うに構成した洗浄・分離・分級・整粒手段とから成るこ
とを特徴とする。
【0019】前記乾燥室における攪拌、吸入により回収
された破砕片を複数の各被処理小片に粗砕する手段を含
む。また、前記洗浄・分離・分級・整粒手段を経た回収
樹脂材料は、数種の熱可塑性樹脂材料又は前記熱可塑性
樹脂材料と、回収金属材料を含む混合物からなるとき、
該混合物を多段で篩選別する篩選別手段と、篩選別され
た大きさの異なる各混合物からそれぞれ本体胴部の回収
樹脂材料又は、回収樹脂材料と回収金属材料する風力選
別機から成る風力選別手段とを含む。さらに、前記風力
選別された熱可塑性樹脂材料と回収金属材料を含む混合
物から水中において回収樹脂材料を比重選別する比重選
別手段とを含む。
【0020】
【発明の実施の形態】
(対象廃棄樹脂製包装用容器)本発明の実施の形態の対
象廃棄樹脂製包装用容器は、天麩羅油、ゴマ油、サラダ
油等の油類の製品の包装用容器として使用され廃棄され
たPETボトルであり、実際、油類の製品の包装用容器
のPETボトルからその表面に付着している油を分離か
つ除去し、素材化された樹脂材料として回収し、且つ造
粒できるのであれば、他の各種製品の内容物を分離且つ
除去することは容易である。したがって、対象廃棄樹脂
製包装用容器としては、油類の製品の包装用容器の他
に、ソース、ドレッシング、ミリン等の粘性を持った内
容物の粘性液体用容器、さらには清涼飲料、シャンプ
ー、洗剤、目薬、食酢、醤油、酒、ビール等の各種製品
の包装用容器として使用され廃棄された使用済のPET
ボトルを対象廃棄樹脂製包装用容器とすることもでき
る。
【0021】また、対象廃棄樹脂製包装用容器を構成す
る樹脂材料としては、ポリエチレン(PE)の他、ポリ
エステル(PET)で成る使用済のPETボトル、塩化
ビニル(PVC;軟質)などで成る使用済のPVCボト
ルなどであり、このPETボトル、PETボトル又はP
VCボトル(以下、これらの容器を単に、「ボトル」と
いう。)の表面には残留内容物、泥、土、砂、ゴミ等の
付着物が付着している。
【0022】なお、上記のボトルは、形状、構造、材質
等の形態が様々であり、例えば、(1)袴部の有無、(2)キ
ャップが金属製又は樹脂製、(3)キャップを緊締するネ
ジ溝を有するネック部、本体胴部、袴部等を形成する樹
脂素材がそれぞれ、異種あるいは同種、(4)樹脂素材が
透明又は有色、等の形態で成る。
【0023】したがって、本発明の実施の形態において
は、廃棄ボトルの残留内容物の種類やボトルを構成する
各部の樹脂素材の種類によって処理条件を選定したり、
後述する各工程を組み合わせて効率良く処理することが
望ましい。
【0024】図1は、対象廃棄樹脂製包装用容器として
は、袴部が付いてないボトルや袴部を有し、キャップ、
ネジ溝を有するネック部、本体胴部、袴部等を形成する
樹脂素材がそれぞれ異種又は同種で、商標など印刷面を
有するラベルのあるボトルを処理対象とする処理系統の
概略を示すものである。なお、廃棄ボトルはPET製の
容器本体からキャップを外して残留内容物を廃棄し、又
キャップはアルミニウムなど金属製であれば外して別途
収集し、樹脂素材で成るキャップ、ネジ溝を有するネッ
ク部、本体胴部、袴部等は、同時に〔分別工程〕、〔破
砕工程〕、〔乾燥・分級工程〕、〔粗砕工程〕、〔洗浄
・分離・分級・整粒工程〕または、前記キャップの残滓
が混入している場合、ネック部、袴部がPPの場合等処
理対象に応じて、これらの工程に続いて、〔篩選別工
程〕、〔風力選別工程〕、〔比重選別工程〕にかけられ
る。これらの工程の機器構成は、それぞれ、一例として
クラッシャー、乾燥分級機、カッターミル、セパレー
タ、自動3段篩、風力選別機、比重選別機である。
【0025】例えば、炭酸飲料用のPETボトルにおけ
る袴部、キャップを緊締するネジ溝を有するネック部及
びラベル等がPET、すなわち、同種の場合、あるいは
異種の熱可塑性樹脂、例えばネック部はPP、ラベルは
PEにより形成されているものもあり、PETのみで構
成されているものでないこともある。本発明においては
本体胴部を形成する樹脂素材以外の熱可塑性樹脂材料で
形成された袴部、ネジ溝を有するネック部、ラベルの場
合にもこれらの部位を除去することなく、PETより成
る部分と共に後述の処理を行うこともできる。なお、こ
のPETボトルの表面の各部には残留内容物、泥、土、
砂、ゴミ等の付着物が付着している。
【0026】以下、このボトルからPET、PP、PE
など樹脂材料及びアルミニウムのキャップの残滓を回収
する手段について説明する。
【0027】キャップ用のネジ溝を有するネック部、本
体胴部、商標など印刷面を有するラベルから成るボトル
は、ネック部から金属製キャップを外して除去し、(但
し、ネック部の根元に環状に残されたアルミニウムのキ
ャップの残滓はそのままである。)残留内容物が廃棄さ
れたのち、準備工程としての〔分別工程〕、リサイクル
工程としての〔破砕工程〕、〔乾燥・分級工程〕、〔粗
砕工程〕、〔分離、分級、整粒工程〕、又は前記工程に
引き続き、〔篩選別工程〕、〔風力選別工程〕、〔比重
選別工程〕にかけられる。
【0028】〔分別工程〕準備工程であるこの工程で、
PET/PVCなど樹脂素材別、透明又は有色、袴付き
か袴のないものかに分別される。なお、有色の容器にあ
っては、色彩ごとに分別することが好ましい。
【0029】また、前記ネジ溝を有するネック部及び/
又は袴部を胴部より、袴部の場合には、これが取り付け
られている胴部を形成する容器本体(以下、実施例にお
いて、「ボトル本体」という。)の樹脂と共に、切断し
て、胴部、ネジ溝を有するネック部及び袴部をそれぞれ
単独で、処理することもできる。通常、最近のPETボ
トル、そして従来からのPVCボトルは、ネジ溝を有す
るネック部を含め同一樹脂素材で形成され、また、袴部
を有しない。ネジ溝を有するネック部は、ボトル一般に
多く形成されている。したがって、効率的な処理を行う
には、上記分別工程は、樹脂素材別に分別した後、透明
又は有色に分別し、PETボトルについて、袴部を有す
るものと有しないものに分別するのみでもよい。
【0030】〔破砕工程〕廃棄されたボトルを、図4に
示す破砕手段110を用いて適当な大きさの断片に切
断、もしくは広義に破砕し、例えば20×20mm〜30
×30mm程度の大きさの破砕片81を形成する。
【0031】破砕手段は、本実施例において、クラッシ
ャ110を用いた。なお、この時点では各破砕片81の
表面には、前述した付着物が付着し、略黒色を呈してい
る。
【0032】クラッシャ110は、上部に被破砕物の投
入口を有するクラッシャ本体内に互いに内向きに回転す
る2軸を平行に設け、各軸に複数枚の回転刃を所定間隔
に設けると共に、各軸の各回転刃外周で互いに噛み合っ
て且つ各回転刃の外周面に等角度を成すよう突設した3
個の爪刃で廃棄ボトルを適宜大の断片から成る破砕片に
切断するように設けている。
【0033】上部の投入口から投入された廃棄ボトル
は、互いに内向きに回転する2軸の回転刃の爪刃により
内部に引き込まれ、噛み合った状態で回転する回転刃の
外周エッジ間に、連続的に作用する剪断力でスリットし
ながら引込みのときに作用する圧縮力によって破砕され
切断され、破砕片81が形成される。この時点では各破
砕片81の表面には、残留内容物であるサラダ油の付着
物が付着している。
【0034】なお、破砕手段は、上記のクラッシャに限
定されず、後述粗砕工程におけるカッターミルを始め、
例えば、(株)ホーライ社製のガイナックスクラッシ
ャ、又は(株)奈良機会製作所製のロールクラッシャ
等、種々のモノカッタ、シュレッダー、クラッシャ等の
破砕手段を用いることができる。
【0035】なお、破砕手段としては、図5に示すよう
に、上記クラッシャ110を上下方向2段に配置し、被
破砕物を2段階で破砕する手段を用いて、処理容量の飛
躍的な増大と処理時間の短縮を図ることができる。
【0036】すなわち、上記クラッシャ110を上下方
向2段に配置し、2段階での粗砕手段を示すもので、軸
線を水平方向に配置したクラッシャ210aに対して下
段のクラッシャ210bの軸線は、45°傾斜してい
る。これにより、処理容量の飛躍的な増大と、処理時間
の短縮を図ることができる。
【0037】なお、好ましくは、クラッシャ110の筐
体下方には、解砕機211が配置され、粗砕された容器
を解砕し、上記破砕片81として形成し易くすると共
に、廃棄包装用容器中の小石、砂などを容易に取り出し
やすくし、また、解砕機211下方には、上下方向に約
45°傾斜して帯状の網から成るネットコンベア212
を設け、前記破砕片81中の小石、砂などを篩い落と
す。さらに、好ましくは、前記ネットコンベア212の
進行方向先端下方に磁力選別機213を設け、破砕片8
1中に含まれているキャップ等の金属片、鉄錆びを分別
する。さらに、必要に応じて、金属片、鉄錆びの除去さ
れた破砕片81を金属の網から成る回転篩215を通過
させ、微少な小石、砂、金属粉などの異物を分離する。
【0038】〔乾燥・分級工程〕図5から図11中、1
0は本発明の乾燥・分級装置を示し、この乾燥・分級装
置10は破砕片81が投入され、該破砕片81を攪拌し
ながら乾燥するための乾燥室15を備える。
【0039】乾燥室15内には、乾燥室15内に投入さ
れた前記破砕片81を攪拌する攪拌翼が配置されてお
り、また、前記乾燥室15は、前記乾燥室15内に、5
0〜90℃の温風を発生する火炉40と、前記乾燥室1
5の上方より乾燥室15内の空気を吸引し、気流を発生
するブロワー等の吸引・回収手段に連通されている。
【0040】前記乾燥室15の形状は特に限定されない
が、本実施の形態にあっては縦断面において縦長矩形状
に形成され、その底部22を下方に向かって突出する円
弧状に形成し、該底部22の全面又は一部にパンチング
メタル、金網、その他所定径例えば、φ3〜15mmの開
孔が形成されたスクリーン54を形成して、比較的粒径
の小さい又は乾燥されて破砕された付着物84’が前記
スクリーン54を通過して乾燥室15外の収集箱44
に、例えばこの収集箱に連通するブロワにより吸引され
排出されるよう構成している。
【0041】このスクリーン54の大きさは、乾燥され
て剥離・破砕された破砕片81中の泥や砂、粉状となっ
たアルミニウムその他残留飲料等の付着物84’は通過
するが、破砕片81の主体を成すPETボトル本体の破
砕片81や前記PETボトル本体の表面に貼付されたラ
ベル85等は通過しない大きさに形成したものであれば
よい。
【0042】また、前記乾燥室15の上方を台形状に形
成して上方に向かって幅狭の形状と成し、該上端部にお
いて図示せざるブロワに連結された配管43を連結し、
乾燥室15内に気流を発生させ、また乾燥室内に浮遊す
る被回収樹脂材料としてのラベル85等の沈降速度の遅
い物質を乾燥室15外に吸引する吸引口56としてい
る。
【0043】また、前記乾燥室15の側壁には、火炉4
0等の温風供給源に連通し、この火炉40より導入され
た温風を導入する温風導入口42と、破砕片81その他
付着物及び異物の混合物を投入するための投入口28が
形成される。
【0044】なお、前記温風の導入口42及び破砕片の
投入口28とは別に、外気の導入口を設け、該外気導入
口より強制的に導入された外気を破砕片81に吹き付け
て破砕片81の乾燥及びラベル85等の破砕片81中の
沈降速度の遅い物質の浮遊をより好適に行い得るように
構成してもよく、また、前記温風導入口42を乾燥室1
5の底部22に設け、破砕片81の下方より温風を吹き
付けて破砕片81中のラベル85がより乾燥室15内を
浮遊し易いように構成することもできる。
【0045】前述のように円弧状に形成された乾燥室1
5の底部22の上方であって、前記温風導入口42及び
破砕片の投入口28が対峙する下方には、前述の攪拌翼
29が配置され、乾燥室15内に投入された破砕片81
を攪拌翼29により攪拌しつつ万遍なく温風に曝し得る
ように構成している。
【0046】本実施形態にあっては、図7に示すように
乾燥室15内に水平方向に配置された回転自在のシャフ
ト32に放射状に各攪拌翼29を植設しており、該攪拌
翼29が前記シャフト32の回転に伴って、シャフト3
2を中心として垂直方向に旋回するように配置してい
る。
【0047】好適には、前記攪拌翼29の先端は前述の
乾燥室15内に形成された底部22の表面に沿って、僅
かな隙間を介して移動するように配置する。
【0048】このように、攪拌翼29による破砕片81
の攪拌により、乾燥室15内の破砕片81が前記攪拌翼
29の旋回により万遍なく温風に曝されて乾燥されると
共に、破砕片81中に含まれる気流中における沈降速度
の遅い被回収樹脂材料としてのプラスチック製のラベル
85等が前記攪拌翼29の旋回及び前記乾燥室15の上
方に配管43を介して連結されているブロワを介して行
われる前記乾燥室15内の前記吸引により乾燥室内に発
生した気流によって乾燥室15内に舞い上げられて浮遊
する。
【0049】また、破砕片81中に混在する砂、泥、残
留飲料等の付着物84が温風により乾燥され、一部が蒸
発すると共に前記攪拌翼29による攪拌により細かく破
砕されて乾燥室15の底部22に形成されたスクリーン
54を介してスクリーン54の下方に設けられた収集箱
44に収集される。
【0050】なお、攪拌翼29の配置位置は特に限定さ
れず、破砕片を攪拌し、これに衝撃力を加え、また、攪
拌された破砕片81中に混在するプラスチック製のラベ
ル85等を乾燥室15中で舞い上げる気流を生じさせ得
る構成であれば良く、攪拌翼29を縦方向に旋回させる
配置のもの、横方向に旋回するように配置したものいず
れであっても良い。
【0051】また、攪拌翼29の形状は、板状、鋤状、
その他プロペラやスクリュに類似の形状のもの等、前述
の如く破砕片81の攪拌と乾燥室15内における前記気
流の発生に寄与する形状のものであれば、いかなる形状
であっても良い。
【0052】前述の攪拌翼29は、図7に示すように、
4本の棒状体34を平行に突出させて鋤状に形成された
攪拌翼29に、前記棒状体34の先端間を連結する板状
の攪拌板36を取り付けている。
【0053】以上のように構成された攪拌翼29は、乾
燥室15内に水平方向に配置されたシャフト32に直交
するように植設されており、このシャフト32をモータ
21等の駆動源と連結して回転することにより、前記攪
拌翼29が乾燥室15内で旋回して被処理物81を攪拌
し得るように構成している。
【0054】本実施の形態にあっては、シャフトを中心
に181°対称の位置に配置した2枚の攪拌翼29,2
9をそれぞれ90°づつずらせて等間隔に4組配置し
て、計8枚の攪拌翼29を配置している(図7及び図8
参照)。
【0055】この攪拌翼29の形状は、前述の形状に代
えて例えば図9(A)に示すように矩形状又は円形等の
開孔が形成されたパンチングメタルや、その他中央部を
金網状に形成して該部において破砕片81を通過し得る
形状に形成することもでき、または単に棒状体34を平
行に配置して鋤状の攪拌翼29を形成することもできる
〔図9(B)〕。
【0056】また、前記攪拌翼29の先端は、種々の形
状を備えるものを用いることができ、例えば鋭利な先端
を備えた刃物状〔図10(A)〕に構成し、又は多数の
突起の突出した図10(B)に示すような形状に構成す
ることもできる。
【0057】攪拌翼29の旋回により攪拌され、破砕片
81中より分離して乾燥室15内を浮遊するPEフィル
ムのラベル85は、前記乾燥室15の上方において配管
43を介して連結された図示せざるブロワによる吸引に
より乾燥室15内に発生する気流により乾燥室内の空気
と共に吸引されて被回収材料として回収される。
【0058】このブロワは、本実施の形態にあっては
2.2kw,100m3/分の性能を有するものであり、こ
の吸引により乾燥室内に発生した気流で前記浮遊したプ
ラスチックフィルムより成るラベル85が図示せざる回
収タンク等に吸引・回収されると共に、乾燥の際に発生
した悪臭等が同時に吸引されて、火炉に循環させるなど
しの手段により脱臭処理された後に大気放出される。
【0059】一方、温風導入口42を介して火炉40よ
り乾燥室15内に導入された温風により乾燥された破砕
片81は、攪拌翼15による攪拌により残留飲料、雨
水、泥等を介して多数結合されていた各破砕片81及び
ラベル85が分離されると共に、各破砕片81及びラベ
ル85に付着していた飲料、泥などの付着物84が乾燥
し水分が蒸発し固形分となった付着物は、攪拌翼29に
よる攪拌の衝撃力で破砕片81及びラベル85の表面か
ら剥離ないし分離されて破砕される。
【0060】この攪拌翼29による攪拌により粉砕され
た泥、飲料等の付着物84’は、前述の乾燥室15の底
部に形成されたスクリーン54を通過して乾燥室15外
に排出され、前記スクリーン54の下方に配置された収
集箱44内に収集される。
【0061】なお、この収集箱44には、ブロワ等に連
結された図示せざる配管等を接続し、該収集された付着
物84’を前記ブロワ等により吸引して収集タンク等に
収集し得るように構成することもできる。
【0062】図示せざる破砕機等により、回収された処
理対象としての包装用容器、その他の樹脂製成形品を被
回収樹脂材料として一辺例えば約20〜20mm程度に破
砕し、該破砕片をバケットコンベア等により前記乾燥・
分級装置10の上方より投入口28を介して乾燥室15
内に例えば1バッチ当たりの処理量として20kgを投入
する。
【0063】投入された前記破砕片81は前記乾燥室1
5内で攪拌翼29の旋回により攪拌されると共に、火炉
40より温風導入口42を介して乾燥室15内に導入さ
れた約50〜90℃の温風に曝されて乾燥される。この
ときの乾燥室内の温度は、約42〜77℃であった。
【0064】前記乾燥室15の上方に配管43を介して
連結されているブロワにより前記乾燥室15内に発生す
る気流と、攪拌翼29による攪拌により、破砕片81中
に含まれる紙やプラスチックフィルム等のラベル85が
乾燥室15内の比較的高い位置まで浮遊し、この状態で
前記ブロワを介して、乾燥室15内の空気と共に浮遊し
ているラベル85が吸引されて回収される。
【0065】樹脂製成形品は破砕によっても、油分等に
より連続する帯状、あるいは固まりとなっている紙やプ
ラスチック製のラベル85は、該塊状の状態にあっては
風力により乾燥室15内を浮遊せず、従って回収するこ
とができないが、前記温風に曝されて軟化すると共に、
前述のように、付着物が分離されながら、攪拌翼により
攪拌されて該塊が薄片状に戻って乾燥室15中を舞い上
がる。そのため、破砕片81中に含まれるラベル85の
殆どが回収可能である。
【0066】また、前記ラベル85の回収を、乾燥室1
5内の空気の吸引と共に行うことにより、例えば食品や
飲料の包装用容器を破砕したものを乾燥・分級する場合
等において、前記容器内に残存していた腐敗した飲料、
食品等が該乾燥の際に悪臭を放っている場合や、温風の
導入による加熱により刺激臭等が生じている場合におい
ても、該悪臭等がラベル85と共に吸引されるので、該
吸引された悪臭を既知の方法により無臭化することによ
り悪臭の発生をも防止することができる。
【0067】以上のように破砕片81を温風に曝しつ
つ、攪拌翼29により乾燥すると、破砕片81に付着し
ている付着物が、飲料、醤油、雨水、泥水等のように水
分の蒸発によりそれぞれその成分が各破砕片81やラベ
ル85上に付着して固形状に乾燥された付着物84は、
攪拌翼29により攪拌される際に細かな粉末状に破砕さ
れることにより底部22上に形成されたスクリーン54
を介して乾燥室15外に排出される。
【0068】一方、付着物84がてんぷら油、サラダ油
等の食用油、エンジンオイル、その他の潤滑油等の工業
用油の場合には、該付着物である油は温風による加熱に
より流動性が増して破砕片81およびラベル85間の隙
間を通過して下方に流動して前記スクリーン54を通過
して収集箱44内に収集される。
【0069】以上のようにして、PEフィルムのラベル
85や、泥、飲料、各種食品、油類等の付着物84があ
る程度除去され、PETボトルなど樹脂製成形品本体を
成す樹脂で構成される破砕片81及び若干の付着物その
他の異物が残り、この破砕片81の混合物を乾燥室の底
部15に形成された取出手段としての取出口27を開放
して回収し、次工程の粗砕工程へ給送する。
【0070】〔試験例〕次に、乾燥・分級装置を使用し
て、破砕片の乾燥・分級を行った結果を以下に示す。
【0071】使用したPETボトルは、アルミニウム等
より成る幅約2mmのキャップの残滓と、ボトル本体と同
種のPETより成るキャップを螺合するネック部を含
み、PETボトル本体に巻き付けられたPE製のラベル
は除去していない。
【0072】また、本実験に使用したPETボトルは洗
浄等の事前処理はされておらず、内部に炭酸果汁飲料の
内容物が若干残留したままであった。
【0073】以上のPETボトルを、カッターミルによ
り一辺約20〜20mmに破砕して、該破砕された破砕片
に対して乾燥・分級を行った。
【0074】なお、本実験に使用した乾燥・分級装置の
諸条件は表1に示す通りである。
【0075】
【表1】
【0076】以上の実験装置を使用して1バッチ、約1
0kgのPETボトルの乾燥・分級を行った。 その結
果、PETボトル本体の破砕片であるPET9.4kg と、
ラベル0.43kg、PETボトルに付着していた飲料、泥、
その他の付着物が蒸発もしくは乾燥され、破砕されたア
ルミニウムのキャップの残滓を含む付着物0.12kgがそれ
ぞれ回収された。水分の蒸発が認められ、含有水分量
0.4wt% であった。
【0077】なお、色は、わずかに透明度が増している
程度。内容物の果汁臭は、ほぼ消滅していた。
【0078】回収されたPET中には、PEのラベルは
含まれておらず、また、目視可能な大きな泥や乾燥した
飲料等の付着物の付着も確認されなかった。
【0079】〔粗砕工程〕前記付着物であるラベルを分
離したボトル本体から成る破砕片81を付着物と共に、
さらに、粗砕手段を用いて、さらに細かく切断、もしく
は広義には破砕して、例えば5×5mm〜6×6mm程度の
長方形あるいは5×5mm程度の正方形ないしその他不定
形であるが、一辺が6mm程度以下の大きさの被処理小片
82を形成する。この時点においても前述した〔破砕工
程〕と同様、各被処理小片82の表面には前述した付着
物が付着している。
【0080】粗砕手段は破砕片81を切断、粗砕して適
当な大きさの被処理小片82を形成するもので、本実施
例において、便宜上「カッタミル」という。
【0081】図12に粗砕手段の一例であるカッタミル
120を示す。
【0082】121はカッタミル本体で、上面開口を有
する円筒形を成すケーシングであり、前記開口を開閉自
在な蓋122で被蓋する。前記蓋122はカッタミル本
体121内に被粗砕物である破砕片81を投入する投入
口123を備えている。
【0083】また、前記カッタミル本体121内にはカ
ッタミル本体121の底面に軸承されて図示せざる回転
駆動手段で水平方向に回転するカッタ支持体124を設
け、このカッタ支持体124の外周に上下方向に長い回
転刃125を3枚設け、これらの3枚の回転刃125は
カッタ支持体124の回転方向で120度の等角度を成
すように配設し、3枚の回転刃125の刃先は同一の回
転軌跡上に位置している。さらに、前記3枚の回転刃1
25の刃先の回転軌跡に対して僅かな隙間を介して二の
固定刃126を回転刃125の刃先の回転軌跡の略対称
位置にカッタミル本体121に固定し、二の固定刃12
6とカッタ支持体124と回転刃125とでカッタミル
本体121内を二分し、投入室127と粗砕室128を
形成する。前記蓋122の投入口123は前記投入室1
27に連通する。なお、二の固定刃126と回転刃12
5とのクリアランスは被粗砕物を所望の大きさに切断、
もしくは広義には破砕できるよう自在に調整できる。本
実施例のクリアランスは0.2〜0.3mmである。ま
た、粗砕室128は前記二の固定刃126間を回転刃1
25の回転軌跡の周囲を囲むようにメッシュのスクリー
ン129で仕切っている。なお、スクリーン129は、
本実施例では一辺が10mm程度の大きさの被処理小片8
2が通過できるメッシュで形成している。また、粗砕室
128のカッタミル本体121の下端には前記被処理小
片82を排出する排出口を設けている。
【0084】以上のカッタミル120において、蓋12
2の投入口123から前述した工程1〔破砕工程〕のク
ラッシャ110で形成した20×20mm程度の大きさの
破砕片81を投入し、図示せざる回転駆動手段でカッタ
支持体124を回転すると、破砕片81はカッタ支持体
124の回転刃125と固定刃126間でスクリーン1
29を経て形状、面積は、不定であるが、略全量が10
×10mm程度以下の方形ないし不定形で、一辺が8mm程
度以下の大きさの被処理小片82に形成され前記排出口
から次工程へ排出される。
【0085】なお、粗砕手段は、上記のカッタミルに限
定されず、例えば、(株)ホーライ社製のハードクラッ
シャのように、回転刃125の回転軸は水平方向に設け
られ、二の固定刃126間のスクリーン129は下方に
設けられているものもある。この時点では各粗砕片81
の表面には、前述した泥等の付着物がやや脱落するが、
略不透明の薄い黒色を呈している。
【0086】〔洗浄・分離・分級・整粒工程〕前述した
〔破砕工程〕における破砕手段で破砕された破砕片8
1、又は必要に応じて〔粗砕工程〕における粗砕手段で
粗砕された被処理小片82に、衝撃摩砕力を付加すると
共に遠心力を作用させる。本実施の形態では〔破砕工
程〕を経て得た破砕片81を処理する場合で説明する
と、衝撃摩砕力、主として衝撃力により各破砕片81が
叩かれて付着物であるサラダ油が一部、破砕片81の表
面から分離し、さらに各破砕片81及びその表面のサラ
ダ油に遠心力が作用することにより付着物が破砕片81
の表面から容易に分離する。つまり、破砕片81に対し
て衝撃力を付加して叩くことにより、付着物の分離を促
進すると共に、この衝撃力は破砕片81に働く遠心作用
を若干抑えることになる。一方、付着物の遠心力は殆ど
抑えられないために破砕片81自体よりその表面の付着
物が外周側へ速く飛び出すので、破砕片81から付着物
を容易に分離し洗浄することになる。また、衝撃力によ
る各破砕片81との摩擦熱により表面の付着物の温度が
上昇するためサラダ油などの付着物がより一層分離し易
くなる。なお、破砕片81に対して衝撃力と摩砕力とを
兼ね備えた衝撃摩砕力を付加した場合は破砕片81が強
力に叩解され、この叩解の過程においても付着物の分離
が促進されかつ遠心作用によりサラダ油などの付着物が
破砕片81の表面から分離される。各破砕片81は、5
00〜700rpmで、約5〜6分間処理され、各破砕片
81は衝撃摩砕力により一辺2〜6mmほどの本体胴部の
PETは、フレーク状に、また、他のネック部あるい
は、袴部のPP、PET及び、アルミニウムのキャップ
の残滓は略球状の大きさに造粒、研磨、整粒される。な
お、PETボトルは衝撃摩砕力を付加するとPET自体
の性質によりフレーク状に造粒、研磨、整粒されること
が特徴である。なお、油以外の他の付着物をボトルから
分離する場合は、500〜700rpmで、約3〜4分
間程度処理することによりPETを造粒、研磨、整粒
し、回収できる。
【0087】ちなみに、1バッチの量は回転速度、エア
の有無、温度などの処理条件によって変わるが、本実施
例では要領、1, 039リットルのセパレータで、1バ
ッチを3分間で、200kg/hの生産率で処理し、造粒、
研磨、整粒し、回収されたPETのフレークは、サラダ
油の付着率が0.1wt%以下であった。実際、PETを
原材料として種々の成形品に成形する際、原材料のPE
Tにフィラーを添加する時に0.1wt%程度の油も投入
するので、本実施例で得られたPETは油の付着率が
0.1wt%以下であるのでこの程度の油の含有量まで除
去できれば問題がない。
【0088】洗浄・分離・分級・整粒手段は、廃棄樹脂
製包装用容器のボトル本体の破砕片81又は被処理小片
82から付着物を分離して除去し、破砕片81又は被処
理小片82を叩解、洗浄し、造粒、研磨、整粒し、回収
する手段で、本実施例において、便宜上「セパレータ」
という。
【0089】図13および図14において、セパレータ
130は、固定円盤131の中心部に各破砕片81又は
被処理小片82(以下、被処理小片82で説明する)を
投入する供給投入口132を連通開口させ、前記固定円
盤131に固定端板133を処理空間155を隔てゝ対
向させ、前記固定円盤131に固定端板133のそれぞ
れの外周端縁を周側板135で固定する。前記処理空間
155内には回転横軸142によって回転駆動される可
動円盤141を設け、回転横軸142は各軸受143,
143によって枢支されている。前記回転横軸142
は、図示せざるモータ等の回転駆動手段により回転駆動
される。
【0090】そして、前記固定円盤131上には、複数
の同心円上の(可動円板141に対する相対的な)回転
軌跡a1〜a6(図14)上で各固定ピン134を順次
に植設され、一方、前記可動円盤141上には、前記各
固定ピン134とは異なる複数の回転軌跡b1〜b6上
で交互に入り込む可動ピン144を順次に植設して、こ
れらの固定、可動の各ピン134,144の相互間で衝
撃摩砕力により叩解されあるいは研磨、整粒作用を得ら
れるように位置する。さらに、可動円盤141の外周側
で前記周側板135との間には、排出空間156を隔て
ゝ所望径の細孔をパンチング形成した所定メッシュのス
クリーン151を周設させ、排出空間156の下方に排
出口152を設ける。なお、前記排出口152に図示せ
ざるブロワーを連通する。なお、本実施例では前記スク
リーン151は直径1.3から1.5mmのメッシュで
あるが、通常直径1mm以下、好ましくは直径0.7m
mのメッシュである。
【0091】また、処理空間155のスクリーン151
内の下部に取出口153を設け、取出口153には開閉
制御のための三方電磁弁238を配設する。なお、前記
取出口153にセパレータ130内のエアーを吸引する
42m3/min. のブロワーを連通し、このブロワーを介し
て供給投入口132へ連通するよう設けても良い。
【0092】実際、前記固定、可動の各ピン134,1
44の相互間のクリアランスを大きくすることにより被
処理小片82に付加する摩砕力を弱め、クリアランスを
小さくすることにより摩砕力を強めることになる。被処
理小片82の付着物が液体である場合は、被処理小片8
2に対する摩砕力を弱めて衝撃力を付加するようクリア
ランスを調整することができ、これは造粒、整粒される
回収樹脂材料の粒径の所望の大きさに応じて調整され
る。
【0093】従って、上記のセパレータ130では、図
示せざる回転駆動手段により回転横軸142を回転して
可動円盤141を回転し、各被処理小片82を供給投入
口132に供給すると、各被処理小片82は、処理空間
155の中心部にあって、固定、可動の各ピン134,
144の相互間で衝撃摩砕力により叩解あるいは研磨、
整粒作用と遠心作用とを合わせて受けることになり、衝
撃摩砕力を受けて、次第に叩解あるいは研磨、整粒され
ながら外周側に接近する。この過程において各被処理小
片82が衝撃摩砕力の衝撃で叩かれて被処理小片82か
らのサラダ油の分離が促進され、さらに各被処理小片8
2及びその表面に付着しているサラダ油に遠心力が作用
するとしても被処理小片82自体は固定、可動の各ピン
134,144の相互間で衝撃摩砕力を受けるために外
周側へ飛び出す速度を抑えられ、一方、被処理小片82
の表面のサラダ油は被処理小片82ほどには抑えられな
い。したがって、この遠心力の差によって被処理小片8
2よりサラダ油の方が外周側へ速く飛び出すので、サラ
ダ油が被処理小片82から容易に分離することになる。
また、衝撃摩砕力による各被処理小片82との摩擦熱
は、被処理小片82の表面のサラダ油の温度を上昇し、
より一層被処理小片82の表面からサラダ油を分離し易
くする。なお、PETボトルはそれ自体の性質により各
被処理小片82が略フレーク状に造粒、研磨、整粒さ
れ、一方、ネック部のPP、厚みのあるPETアルミニ
ウムのキャップ残滓はほぼ球状となる。その大きさは直
径2〜6mmほどになる。前記被処理小片82から分離
したサラダ油と、微粉砕された被処理小片82の一部
は、各可動ピン144の遠心作用によりスクリーン15
1を通過して、排出空間156内に分級された後、排出
口152から52m3/min. のブロワーを経て外部へ吸
引、排出される。
【0094】なお、ここで、ねじ部のあるネック部のP
P、PETはほぼ球状に整粒されることによって、通常
除去できないネジ溝内の汚れを完全に剥離・除去するこ
とができる。
【0095】一方、スクリーン151を通過しない大き
さの球状体に研磨、整粒されたPP、PETの整粒樹脂
材料83、アルミニウムのキャップ残滓はスクリーン1
51内に留まる。しかし、三方電磁弁238を開放した
状態で、取出口153と供給投入口132とをブロアー
を介して連通しているので、取出口153から取出され
るPEの整粒樹脂材料83は供給投入口132に還流さ
れ、セパレータ130内で再び衝撃摩砕力を受けて再び
叩解あるいは研磨、整粒され、整粒樹脂材料83の表面
に残留していたサラダ油の付着物84は遠心力により整
粒樹脂材料83から分離してスクリーン151を通過
し、前述したように排出口152から外部へ排出され
る。なお、本体胴部のフレーク状PETの整粒樹脂材料
83、球状のアルミニウムのキャップの残滓の一部、ネ
ック部のPP、PETの大部分は還流されるとはいえ、
スクリーン151を通過するほどには細かく整粒されな
いものがあり、スクリーン151内に残る。
【0096】以上の如く整粒された回収PET樹脂材料
は他の粉砕されなかったアルミニウムのキャップの残
滓、ネック部のPP、PETと共に取出口153から回
収樹脂材料及び回収金属材料として取り出される。
【0097】なお、上記ブロワーとは代替的に、もしく
はこれと共に、前記セパレータ130の処理空間155
内に、圧縮空気を送り込み、固定端板133に穿設した
孔部よりパイプを介して連通する供給投入口部へ前記ス
クリーン151を通過できない大きさの整粒樹脂材料8
3を還流させてもよい。
【0098】なお、前記取出し手段としては、自動的に
回収タンク240へ回収することができる。以下、後者
の実施例について説明する。
【0099】図13において、セパレータ130は共通
の回転駆動手段で回転するように対称位置に設けられ、
各セパレータ130は前工程で処理された各破砕片81
(又は被処理小片82)を供給投入口132へ供給する
ように構成している。
【0100】セパレータ130は回収樹脂材料の取出口
153を供給投入口132に連通管235を介して連通
し、該連通管235の取出口側に、図示せざる圧縮空気
供給源からの配管236を連通する。この配管236の
連通部位に整流板を設け、圧縮空気を主として供給投入
口132側へ流れるように構成する。また、連通管23
5の供給投入口132側を分岐して整粒樹脂材料の回収
タンク240へ連通する分岐管237を設け、この分岐
管237の分岐点に、例えばタイマ回路により適宜設定
時間毎に切り換えられる三方電磁弁238を設ける。一
方、各セパレータ130の排出口152は排出管239
を介して補集タンク250へ連通し、スクリーン151
(図13)を通過した付着物を排出管239に介設した
ブロワーにより吸引し、補集タンク250へ排出するよ
うに構成することができる。
【0101】回転駆動手段によりセパレータ130を始
動し、前記連通管235の下流側を三方電磁弁238で
開放し且つ前記分岐管側を閉塞し、配管236から連通
管235へ圧縮空気を供給することにより、圧縮空気の
循環気流が連通管235から順に供給投入口132、処
理空間155、取出口153、再び連通管235へと発
生する。1バッチの各破砕片81(又は被処理小片8
2)を供給管231a,231bを介して供給投入口1
32へ供給すると、セパレータ130内で処理され被処
理小片82の表面から分離したサラダ油はスクリーン1
51を経てブロワーによって粉砕された粉状のアルミニ
ウムのキャップの残滓等他の異物と共に捕集タンク25
0へ排出され、一方、スクリーン151内に残された整
粒樹脂材料83としての本体胴部のPET、ネック部の
PP、PET、回収金属としてのアルミニウムのキャッ
プの残滓は循環気流によって連通管235へ吸引され再
び処理空間155へ給送されセパレータ130内で処理
され、この一連の工程が1バッチ内のサラダ油など付着
物を殆ど分離し除去するまで必要に応じて複数回にわた
り反復する。次いで上記の処理が終了した後に、連通管
235の下流側を三方電磁弁238で閉塞し且つ前記分
岐管側を開放することにより、スクリーン151内に残
された整粒樹脂材料83を連通管235から分岐管23
7を経て回収タンク240へ回収する。
【0102】なお、上記三方電磁弁238とは代替的
に、前記分岐管237を開閉する電磁弁と前記連通管2
35の下流側を開閉する電磁弁を設け、これらの二の電
磁弁を交互に開閉するように設けることもできる。
【0103】一例として、前述した構造の1台のセパレ
ータ130の実験機を用いて、このセパレータ130に
PETボトルの各被処理小片82を10kgを投入し、前
記可動円盤141を60Hz,600rpmの回転速度で回
転すると、3分間で各被処理小片82が直径1〜2mm程
度の略球状に丸められた形状に造粒、研磨、整粒したP
ETの整粒樹脂材料83として回収され、このPETの
整粒樹脂材料83内のサラダ油の残留量は0.1wt%以
下であった。
【0104】なお、特に油類の製品の包装用容器や粘性
液体用容器を処理する場合は、可動円盤141の回転速
度を低速にした方が、各被処理小片82の主成分樹脂で
あるPETを過度に微細に研磨、整粒しないようにで
き、また、可動円盤141の遠心作用を受けて被処理小
片82とその表面に付着している油類や粘性液体が外周
側へ飛び出す速度は、可動円盤141の回転速度を低速
にしても被処理小片82の表面に付着した油類や粘性液
体の方が被処理小片82より大きいので、可動円盤14
1の回転速度はPETをスクリーン151のメッシュ以
上の大きさに造粒、研磨、整粒できる範囲内で可能な限
り低速にした方がよい。
【0105】ネジ溝を有するネック部を含め、素材がす
べてPETのボトルの場合及び、処理対象が前記キャッ
プの残滓が混入していない場合、袴部を有しないPET
ボトルの場合又は袴部が本体胴部と同一樹脂の場合に
は、上記工程により、全ての回収が終了する。
【0106】回収樹脂材料は、袴部のPPの処理におい
ては、袴部の色彩を呈し、有色のボトル本体あるいは、
透明のボトルに施した場合は、本体の色彩あるいは、略
透明若しくは半透明の無色もしくは、薄い白色ないし、
やや薄い黄色を呈していた。
【0107】なお、以上のような各種付着物が付着した
破砕片又は被処理小片に対して衝撃摩砕力、主として衝
撃力を付加すると共に遠心力を作用させることにより、
各種付着物、破砕片又は被処理小片、並びに空気等が外
周側へ飛び出す順番は、速い方から順に空気、水分、低
粘性から順により高粘性の液体、泥や土等の固形物、油
類(高粘性の液体)、破砕片又は被処理小片であるの
で、このように外周側へ飛び出す速度の違いにより各種
付着物が破砕片又は被処理小片から容易に分離する。
【0108】〔篩選別工程〕この工程は、次の風力選別
工程を効率的に行わしめる目的で採用されるもので、図
3において、振動篩60は、上段篩、中段篩と下段篩を
互いに平行に所定間隙を設けて上下に重ね合わせると共
に、下段篩の下面に平行に所定間隙を介して底板を設け
て成り、傾斜角17度で傾斜して設けたものである。前
記底板の両側縁に側壁を立設し、該側壁を上方へ延長
し、前記篩目の一辺が5mmの上段篩、3mmの中段篩、1
mmの下段篩の両側縁に側壁を形成している。さらに、上
段篩の上面には上段篩に平行に所定間隙を介して上蓋を
設け、この上蓋を前記側壁の上端縁に被蓋して設けてい
る。
【0109】さらに、底板の下面には、振動篩の全体を
幅方向に振動させる振動手段である振動モータ67を連
結している。セパレータから回収した樹脂材料及びアル
ミニウム粒が振動篩60の上方上端上に供給される。
【0110】上段篩の上方端側の上方にバケットコンベ
アダクトの樹脂材料及びアルミニウム粒を搬出する搬出
口を臨ませると共に上段篩、中段篩と、下段篩、底板の
下方端にそれぞれ分級タンク61、62、63、64に
連通するダクトを設けている。
【0111】上記の篩選別により、1mm以上、3mm以
上、5mm以上のそれぞれの樹脂材料及びアルミニウム粒
に選別される。
【0112】〔風力選別工程〕この工程は、上記篩選別
工程で、選別された1mm以上、3mm以上、5mm以上のそ
れぞれの本体胴部から回収されたフレーク状のPET
と、球状となったネック部のPETあるいはPP及びア
ルミニウム粒を、それぞれ風力により二種に選別する工
程で、サイクロン31を付設した1.5kwのブロワ33
により例えば20m3/min.の処理が可能な図3に示す吸
引型風力選別機30を用いて、前工程において分級され
たフレーク状のPETを吸引して前記ボトル胴部本体の
被処理小片82を取り出し、一方、他の球状となったネ
ック部のPETあるいはPP及びアルミニウム粒を別途
選別回収する。
【0113】実験のために、前記3種に分級された樹脂
材料及びアルミニウム粒の混合物2kg中に8gのアルミニ
ウム粒を混入した場合、それぞれ風力選別機30により
吸引されたフレーク状のPETを金属探知器により測定
した結果、1kg中0.01gの設定を全てパスした。
【0114】〔比重選別工程〕この工程は、比重選別手
段をなす液体サイクロンにより、前記吸引されたフレー
ク状のPETに一部混入している球状になっていないP
PをPETから分離し、また、アルミニウム粒と他の樹
脂を選別し、ついで、樹脂中のPETとPPを選別し、
脱水して回収する。
【0115】ネック部あるいは袴部を形成していた球状
のPP及び球状のPETからアルミニウム粒を分離し、
ついで第二段の比重選別で、前記PETをPPとを分離
する。
【0116】すなわち、樹脂材料及びアルミニウム粒の
混合物を撹拌槽の水中内に投入し、比重の軽いPPを浮
上させ、比重の重いアルミニウム粒が最初に沈殿するた
め、これを採取し、ついでPETが落下する。 そし
て、PETに対して比重の軽いPPを分離選別する。
【0117】前記比重選別機としての液体サイクロン5
0は、一例を図15に示すように、流入口19から水2
0t/hに前記〔篩選別工程〕を経た混合物を150kg/h
で混合した被処理液を圧入し、これが、加工渦流となっ
て上部サイクロン16の周壁沿いに流れる。この渦流に
より、混入している樹脂材料のうち、比重の重いアルミ
ニウム粒は最初に沈殿し、取り出され、ついでPET、
PPは遠心力により周壁にあつまり、渦流と共に下降
し、開口20から下部サイクロン17に渦流として移動
する。
【0118】かように周壁上部に移行したPET、PP
は排出口25から外部に取り出されついで、再選別にお
いて、比重の軽いPPは、上部サイクロン16内の渦流
により生じた真空状の中心核に集まり、排出管18から
取り出され、回収タンク251へ送られ、一方、PET
は、捕集タンク252へ集められる。以上の工程は、水
量を変化させ、連続的に行うこともできる。
【0119】24は液体の流出口。26は排出口で、底
部に沈澱したものを取り出す。
【0120】なお、上記の樹脂材料の処理方法以外に、
収集されたPETボトル、PEボトル、又はPVCボト
ルの状態、汚染の状況がどの程度かに応じて上記の各工
程の順序を逆にし、あるいは、粗砕工程、洗浄・乾燥工
程以外の工程を省略して樹脂材料を回収することもあり
得る。
【0121】本発明で得られた回収樹脂材料及び回収樹
脂材料のうち、〔乾燥・分級工程〕で得られたラベルの
PP(厳密には、OPP)、PE及びPVCは、両者が
混在するときは、上記〔比重選別工程〕においてPP、
PEとPVCの二種に選別し、10×10mm以下の形態
であるからそのままもしくは他の回収樹脂材料とともに
押出機等の成形機へ直接投入して他の成形品たとえば、
ポリエステル繊維、ポリエステルコットンに成形するこ
とも、成形用樹脂素材の形態であるペレットに成形する
こともでき、あるいは回収樹脂材料と同質のバージンの
樹脂材料とを混練し、例えばPVCの場合はバージンの
硬質PVCを混練してペレットを形成することも、他の
成形品に成形することもでき、さらには乾燥木粉と混練
した上記ペレットを押出機に投入して木質合成板を成形
することもできる。
【0122】また、上記の実施例ではサラダ油を内容物
とする廃棄樹脂製包装用容器を例として説明したが、他
の天麩羅油、サラダ油、ゴマ油等の油類の製品の包装用
容器として使用され廃棄された廃棄樹脂製包装用容器も
上述実施例と同様に処理される。また、油類以外の内容
物の包装用容器、例えばソース、ドレッシング、ミリン
等の粘性を持った内容物の粘性液体用容器、さらには清
涼飲料、シャンプー、洗剤、目薬、食酢、醤油、酒、ビ
ール、炭酸飲料等の各種製品の包装用容器として使用さ
れ廃棄された廃棄樹脂製包装用容器については、実際、
上述した実施例のように油類の製品の包装用容器の表面
に付着している油を分離かつ除去し、素材化された樹脂
材料として回収し、且つ造粒できるので、油以外の他の
各種製品の残留内容物は大抵の場合、包装用容器から容
易に分離且つ除去され、素材化された樹脂材料として回
収し、且つ造粒される。さらに、廃棄樹脂製包装用容器
内の残留内容物のみならず、容器に付着した泥、土、
砂、ゴミ等の付着物も本発明の方法によって包装用容器
から容易に分離且つ除去される。
【0123】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0124】比較的簡単かつ容易な手段により、乾燥、
風力分級を同時に行うことを可能とし、また、乾燥と同
時に風力分級を行うことにより、処理対象に含まれる水
分等付着物により各材料毎に分級することが困難であっ
たものについても気流中における沈降速度差別に分離・
分級し、リサイクルを容易にすることが可能となった。
【0125】特に、回収された樹脂製成形品を予備洗浄
等する必要がなく、従って該洗浄に伴う公害の発生等を
防止することができ、また、洗浄に要する工程を省略す
ることができる。
【0126】衝撃摩砕力を付加することにより処理対象
の樹脂包装用容器としての熱可塑性樹脂製包装用容器か
ら、付着物を分離かつ除去し、かつこれを所定の粒径範
囲内に整粒され素材化された樹脂材料として効率良く・
造粒し、再利用し得るようにした。さらに、廃棄樹脂製
包装用容器を構成する各部の樹脂素材が同種で、内容物
が液体の場合は、衝撃摩砕力を付加すると共に遠心力を
作用させることにより衝撃摩砕力の主として衝撃力と遠
心力との相乗効果によって、廃棄樹脂製包装用容器か
ら、特に分離が難しいとされていた油類の付着物を容易
に分離かつ除去し、かつこれを所定の粒径範囲内に整粒
され素材化された樹脂材料として効率良く造粒し、再利
用し得るようにできた。
【0127】上記の理由により、従来、行われていた熱
可塑性樹脂製包装用容器の前述水洗浄処理に要した大量
の水及び乾燥処理における多大な設備を不要とし、省資
源に寄与することができた。
【0128】特に、従来、油類の付着物を分離するため
の洗浄液を不要とし、他の種類の付着物に対する水洗浄
においても、水洗浄の排水による河川の汚染を防止する
ことができ、排水の浄化処理の設備及び運転費のコスト
を省くことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理対象の一例である熱可塑性樹脂製
包装用容器の回収・造粒方法の基本的な実施例の方法を
適用した場合の概要を原理的かつ模式的に示す処理工程
の系統説明図である。
【図2】本発明の処理対象の一例である熱可塑性樹脂製
包装用容器の回収・造粒方法の基本的な第1の実施例の
方法を適用した場合の概要を原理的かつ模式的に示す処
理工程の系統説明図である。
【図3】本発明の処理対象の一例である熱可塑性樹脂製
包装用容器の回収・造粒方法の第1の実施例に続き処理
される基本的な第2の実施例の方法を適用した場合の概
要を原理的かつ模式的に示す処理工程の系統説明図であ
る。
【図4】破砕工程における他の実施例における装置の概
要構成を模式的に示す縦断面図である。
【図5】 乾燥・分級装置の正面図。
【図6】 図5のII−II線断面図。
【図7】 図6のIII−III線断面図。
【図8】 図5のIV−IV線断面図。
【図9】 攪拌翼の変更例を示す図であり、(A)はパ
ンチングメタルで形成したもの、(B)は鋤状に形成し
たもの。
【図10】 攪拌翼の変更例を示す図であり、(A)は
先端を刃物状に形成したもの、(B)は先端部に多数の
突起を形成したもの。
【図11】 乾燥室の底部の開閉機構の一例を示す概略
図。
【図12】本発明の粗砕工程の実施例に使用するカッタ
ミル(破砕手段)の要部を示す全体斜視図である。
【図13】洗浄・分離・分級・整粒装置の概要構成を模
式的に示す縦断面図である。
【図14】図13における研磨・整粒作用を説明するた
めの正面図である。
【図15】比重選別工程の実施例に使用する選別手段の
要部を示す全体図ある。
【符号の説明】
10 乾燥・分級装置 15 乾燥室 16 上部サイクロン 17 下部サイクロン 18 排出管 19 流入口 20 開口 25 排出口 24 液体流出口 26 排出口 21 モータ(乾燥・分級装置の) 22 底部(乾燥・分級装置の) 27 破砕片(混合物)取出口(乾燥・分級装置の) 28 破砕片(混合物)投入口(乾燥・分級装置の) 29 攪拌翼 30 風力選別機 31 サイクロン 32 シャフト 33 ブロワ 34 棒状体 36 攪拌板 40 火炉 42 温風導入口 43 配管 44 収集箱 50 比重選別機(液体サイクロン) 54 スクリーン(乾燥・分級装置の) 56 吸引口(乾燥・分級装置の) 60 振動篩 61〜64 分級タンク 81 破砕片 82 被処理小片 83 整粒樹脂材料 84(84’) 付着物 85 ラベル 110 クラッシャ 120 カッタミル 121 カッタミル本体 122 蓋 123 投入口 124 カッタ支持体 125 回転刃 126 固定刃 127 投入室 128 粗砕室 129 スクリーン 130 研磨・整粒装置(セパレータ) 131 固定円盤 132 供給投入口 133 固定端板 134 固定ピン 135 周側板 141 可動円盤 142 回転横軸 143 軸受 144 可動ピン 151 スクリーン 152 排出口 153 取出口 155 処理空間 156 排出空間 210a,210b クラッシャ 211 解砕機 212 ネットコンベア 213 磁力選別機 231a,231b 供給管 235 連通管 236 配管 237 分岐管 238 三方電磁弁 239 排出管 240 回収タンク 250 補集タンク 251 回収タンク 252 捕集タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29B 13/06 B29B 13/10 13/10 B09B 5/00 ZABQ // B29K 105:26

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄樹脂製包装用容器から付着物を分離
    し、少なくとも樹脂材料を回収する方法であって、 処理対象を、熱可塑性樹脂製包装用容器とし、この熱可
    塑性樹脂製包装用容器を複数の破砕片に破砕する工程
    と、 前記破砕片を攪拌すると共に温風雰囲気で加熱・乾燥
    し、前記攪拌による衝撃力により、処理対象中から付着
    物を分離し、この分離された付着物を随時に除去し、前
    記攪拌により、前記乾燥された処理対象中の沈降速度の
    遅い破砕片を浮遊させ、該浮遊した破砕片を吸引して回
    収すると共に、浮遊しない破砕片を個別に回収する工程
    と、 前記回収された破砕片に対して、衝撃摩砕力を付加して
    樹脂材料又は、樹脂材料と金属材料から付着物を分離
    し、樹脂材料又は、樹脂材料と金属材料を整粒し素材化
    された回収樹脂材料又は、回収樹脂材料と回収金属材料
    とする工程と、且つ分離された付着物を随時に除去する
    工程とを少なくとも含む廃棄樹脂製包装用容器の回収・
    造粒方法。
  2. 【請求項2】 廃棄樹脂製包装用容器から付着物を分離
    し、樹脂材料又は、樹脂材料と金属材料を回収する方法
    であって、 処理対象を、熱可塑性樹脂製包装用容器とし、この熱可
    塑性樹脂製包装用容器を複数の破砕片に破砕する工程
    と、 前記破砕片を攪拌すると共に温風雰囲気で加熱・乾燥
    し、前記攪拌による衝撃力により、処理対象中から付着
    物を分離し、この分離された付着物を随時に除去し、前
    記攪拌により、前記乾燥された処理対象中の沈降速度の
    遅い破砕片を浮遊させ、該浮遊した破砕片を吸引して回
    収すると共に、浮遊しない破砕片を個別に回収する工程
    と、 前記回収された破砕片を複数の各被処理小片に粗砕する
    工程と、 前記粗砕された個々の各被処理小片に対して、衝撃摩砕
    力を付加して樹脂材料又は、樹脂材料と金属材料から付
    着物を分離し、樹脂材料又は、樹脂材料と金属材料を整
    粒し素材化された回収樹脂材料又は、回収樹脂材料と回
    収金属材料とする工程と、且つ分離された付着物を随時
    に除去する工程とを少なくとも含む廃棄樹脂製包装用容
    器の回収・造粒方法。
  3. 【請求項3】 処理対象を、ボトルとし、該ボトル本体
    胴部、ネジ部を有するネック部、及び金属材料から成る
    キャップの残滓を含む熱可塑性樹脂製包装用容器とし、
    前記整粒し素材化された回収樹脂材料は、数種の熱可塑
    性樹脂材料又は前記熱可塑性樹脂材料と、金属材料を含
    む混合物からなり、 該混合物を篩選別する工程と、 篩選別された大きさの異なる各混合物からそれぞれ本体
    胴部の回収樹脂材料と、回収樹脂材料及び回収金属材料
    を風力により選別回収する風力選別工程と、 風力選別された回収樹脂材料と回収金属材料を含む混合
    物から水中において回収樹脂材料を比重選別する工程と
    を少なくとも含む請求項1又は2記載の廃棄樹脂製包装
    用容器の回収・造粒方法。
  4. 【請求項4】 処理対象を、ボトルとし、該ボトル本体
    胴部、ネジ部を有するネック部、及び金属材料から成る
    キャップの残滓を含む熱可塑性樹脂製包装用容器とし、
    前記整粒し素材化された回収樹脂材料は、数種の熱可塑
    性樹脂材料又は前記熱可塑性樹脂材料と、回収金属材料
    を含む混合物からなり、 該混合物を篩選別する工程と、 篩選別された大きさの異なる各混合物からそれぞれ本体
    胴部の回収樹脂材料又は、回収樹脂材料と回収金属材料
    する風力選別工程と、 前記風力選別された数種の熱可塑性樹脂材料の混合物を
    水中において樹脂材料毎に比重選別する工程とを少なく
    とも含む請求項3記載の廃棄樹脂製包装用容器の回収・
    造粒方法。
  5. 【請求項5】 前記処理対象の熱可塑性樹脂製包装用容
    器に印刷面を有するプラスチックフィルムを巻き掛けた
    まま破砕した破砕片を攪拌すると共に温風雰囲気で加熱
    ・乾燥し、前記攪拌による衝撃力により、処理対象中か
    ら付着物を分離し、この分離された付着物を随時に除去
    し、前記攪拌により、前記乾燥された処理対象中の沈降
    速度の遅いプラスチックフィルムの破砕片を浮遊させ、
    該浮遊した破砕片を吸引して回収する工程を含む請求項
    1、2又は3記載の廃棄樹脂製包装用容器の回収・造粒
    方法。
  6. 【請求項6】 廃棄樹脂製包装用容器から付着物を分離
    し、樹脂材料又は、樹脂材料と金属材料を回収する装置
    であって、 処理対象を、熱可塑性樹脂製包装用容器とし、この熱可
    塑性樹脂製包装用容器を複数の破砕片に破砕する破砕手
    段と、 前記破砕片の投入される乾燥室と、該乾燥室内に温風を
    供給する温風供給源を備え、前記乾燥室内に投入された
    破砕片を攪拌する攪拌手段と、該攪拌手段による攪拌及
    び前記温風供給源による温風の供給により破砕片中より
    分離された付着物を随時に除去する手段と、前記破砕片
    中の気流中における沈降速度の遅い破砕片を温風供給源
    による温風の供給及び攪拌手段による攪拌により乾燥
    し、かつ、乾燥室中を浮遊させ前記気流中における沈降
    速度の遅い破砕片を吸引し、回収する手段と、 前記回収した破砕片の供給投入口部に中心部を連通した
    固定円盤上にあって、複数の回転軌跡上で各固定ピンを
    順次に植設した固定側洗浄・分離・分級・整粒手段と、 前記固定円盤に対向して回転駆動可能に設けた可動円盤
    上にあって、前記各固定ピンとは異なる複数の回転軌跡
    上で各可動ピンを順次に植設した可動側洗浄・分離・分
    級・整粒手段と、 前記各固定ピンと各可動ピンとの組み合せ外周部にあっ
    て、分離された付着物を排出するための排出口に連通し
    た分級手段、および所望粒度以上の回収樹脂材料を取出
    し口に取出す取出し手段とを備え、 前記各固定ピンと各可動ピンとの相互間で、衝撃摩砕力
    と遠心作用により樹脂材料と付着物を分離・分級し、前
    記樹脂材料を整粒し得るように構成した洗浄・分離・分
    級・整粒手段とから成ることを特徴とする廃棄樹脂製包
    装用容器の回収・造粒装置。
  7. 【請求項7】 前記乾燥室における攪拌、吸入により回
    収された破砕片を複数の各被処理小片に粗砕する手段を
    含む請求項6記載の廃棄樹脂製包装用容器の回収・造粒
    装置。
  8. 【請求項8】 前記洗浄・分離・分級・整粒手段を経た
    回収樹脂材料は、数種の熱可塑性樹脂材料又は前記熱可
    塑性樹脂材料と、回収金属材料を含む混合物からなり、 該混合物を多段で篩選別する篩選別手段と、 篩選別された大きさの異なる各混合物からそれぞれ本体
    胴部の回収樹脂材料又は、回収樹脂材料と回収金属材料
    する風力選別機から成る風力選別手段とを含む請求項8
    記載の廃棄樹脂製包装用容器の回収・造粒装置。
  9. 【請求項9】 前記風力選別された熱可塑性樹脂材料と
    回収金属材料を含む混合物から水中において回収樹脂材
    料を比重選別する比重選別とを含む請求項8記載の廃棄
    樹脂製包装用容器の回収・造粒装置。
JP4826597A 1997-03-03 1997-03-03 廃棄樹脂製包装用容器の回収・造粒方法及び装置。 Pending JPH10244536A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000153261A (ja) * 1998-11-19 2000-06-06 Miike Tekkosho:Kk 廃棄プラスチックの嵩比重を大きくする方法
JP2016153189A (ja) * 2015-02-20 2016-08-25 宇部興産株式会社 熱可塑性樹脂成形体廃棄物の粉砕物から熱可塑性樹脂成形体を製造する方法
CN114516130A (zh) * 2021-12-30 2022-05-20 临泉县安邦再生资源有限公司 一种回收塑料制备母粒用多级精选装置

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