JPH1024351A - 鋼の連続鋳造用ノズル - Google Patents

鋼の連続鋳造用ノズル

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JPH1024351A
JPH1024351A JP8182429A JP18242996A JPH1024351A JP H1024351 A JPH1024351 A JP H1024351A JP 8182429 A JP8182429 A JP 8182429A JP 18242996 A JP18242996 A JP 18242996A JP H1024351 A JPH1024351 A JP H1024351A
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真 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、Al23介在物付着の抑制
効果及び耐スポーリング性を同時に具備する鋼の連続鋳
造用ノズルを提供することにある。 【解決手段】 本発明の鋼の連続鋳造用ノズルは、ノズ
ル全体がAl2372〜90重量%、SiO210〜2
8重量%及び不可避不純物5重量%以下の化学組成を有
し、且つ主要鉱物相がムライト、ムライト及びコランダ
ム及び/またはβ−アルミナであるAl23・SiO2
系耐火材料より構成されていることを特徴とする。ま
た、他の態様によれば、本発明の鋼の連続鋳造用ノズル
は、ノズルの内孔部及び/または溶鋼に接する部分が、
Al2372〜90重量%、SiO210〜28重量%
及び不可避不純物5重量%以下の化学組成を有し、且つ
主要鉱物相がムライト、ムライト及びコランダム及び/
またはβ−アルミナであるAl23・SiO2系耐火材
料より構成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浸漬ノズル、ロン
グノズル等の鋼の連続鋳造用ノズルに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術・課題】Alキルド鋼の鋳造に際しては、
従来から、耐食性及び耐スポール性に優れたAl23
SiO2−C質ノズルが最も広く用いられている。しか
し、鋼中のAl脱酸により生じたAl23介在物の付着
によるノズル内管の閉塞が問題となっている。閉塞のメ
カニズムは、まず、高温の耐火物中において、耐火原料
として使用されているSiO2とCとの間に(1)式の反
応が起こる。そして生成したSiO(気体:以下、
「g」と記載する)及びCO(g)が、ノズルと溶鋼の界
面に拡散し、溶鋼中のAlと(2)式、(3)式の反応を起
こしてノズルの稼働面でアルミナを生成、ノズル表面に
融着してAl23介在物付着の発端となる。
【0003】
【化1】 SiO2(s)+C(s)=SiO(g)+CO(g) (1)
【化2】 3SiO(g)+2Al=Al23(s)+3Si (2)
【化3】 3CO(g)+2Al=Al23(s)+3 (3) [上記式中、(s)は固体を表し、AlSi及びは、
溶鋼に溶解状態のAl、Si及びCをそれぞれ表す]
【0004】アルミナ付着が進行すると、ノズルの閉塞
が進行する。これは、ノズルの耐用性を短縮させるだけ
ではなく、連鋳操業上の支障になるので、その抑制は重
要な課題である。
【0005】上記問題を解決するため、(1)式の反応を
解消する目的で、浸漬ノズルの内孔部をCを含まない耐
火物で被覆する方法、即ち、浸漬ノズルの湯道表層部に
Al23、MnO2、MgO、CaO、SiO2を単独ま
たは複合して添加した耐火物を配設した連続鋳造用の浸
漬ノズルが、特開昭51−54836号公報に開示されてい
る。しかしながら、該公報で好ましいとされるSiO2
90〜99重量%の領域では、(4)式に示す反応によ
り、(1)〜(3)式と同様にノズルの稼働面でアルミナを
生成し、ノズル表面に融着して鋼中のAl23介在物付
着の発端となる。
【0006】
【化4】 3SiO2(s)+4Al=2Al23(s)+3Si (4)
【0007】対応策として、5重量%を超えるSiO2
を含まず、Al23(あるいはMgO、ZrO2)が90
重量%以上のカーボンレス高アルミナ質耐火物が特開平
3−243258号公報に開示されている。また、特開平5−
154628号公報には、アルミナ含有量99重量%以上のア
ルミナクリンカーを主成分とし、アルミナ含有量が70
重量%以上、カーボン含有量が1重量%未満、シリカ含
有量が1重量%未満の耐火物組成を有し、且つ0.21
mm以下の粒度が20〜70%を占める粒度構成を有す
る連続鋳造用ノズル内孔体が開示されている。
【0008】これらの内孔体を作成するには、内孔面の
原料配合物とノズル本体の原料配合物とを同時に加圧成
形する方法、あるいは先に成形されたノズル本体に内孔
面の原料配合物を内装充填する方法とがある。何れの方
法においても、内装充填される内孔面カーボンレス質材
質の熱膨張率は、ノズル本体のカーボン含有材質の熱膨
張率と比較すると格段に大きく、ノズル母体に予熱中や
使用中に亀裂を生じる問題がある。
【0009】これを解決するために、後者の製造方法に
おいて、本体をカーボン源を含有する耐火材料によって
形成し、溶鋼が通過する部位及び溶鋼と接触する部位を
カーボン源を含有しない耐火材料によって被覆した連続
鋳造用ノズルにおいて、前記カーボン源を含有しない耐
火材料による被覆部位が内孔直胴部、内孔下底部、吐出
孔部及び溶鋼に浸漬する外周部であり、前記被覆部位が
カーボンを含有しない耐火材料の円筒形状によって形成
され、且つ前記円筒状体が前記直胴部では0.5〜2.0
mm厚の目地を介して、また、前記内孔下底部及び吐出
孔部では1〜5mm厚の目地を介して設けられているこ
とを特徴とする連続鋳造用ノズルが特開平8−57601号
公報に開示されている。しかしながら、この場合、目地
部分からの溶鋼侵入が生じ、鋳造途中に内孔体が欠落し
易い欠点がある。
【0010】従って、本発明の目的は、Al23介在物
付着の抑制効果及び耐スポーリング性を同時に具備する
鋼の連続鋳造用ノズルを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の鋼の連続
鋳造用ノズルは、ノズル全体がAl2372〜90重量
%、SiO210〜28重量%及び不可避不純物5重量
%以下の化学組成を有し、且つ主要鉱物相がムライト、
ムライト及びコランダム及び/またはβ−アルミナであ
るAl23・SiO2系耐火材料より構成されているこ
とを特徴とする。
【0012】更に、本発明の鋼の連続鋳造用ノズルは、
ノズルの内孔部及び/または溶鋼に接する部分が、Al
2372〜90重量%、SiO210〜28重量%及び
不可避不純物5重量%以下の化学組成を有し、且つ主要
鉱物相がムライト、ムライト及びコランダム及び/また
はβ−アルミナであるAl23・SiO2系耐火材料よ
り構成されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の鋼の連続鋳造用ノズル(以下、単に「ノズル」
と記載する)は、ノズル全体、またはノズルの内孔部及
び/または溶鋼に接する部分が、Al2372〜90重
量%、SiO210〜28重量%及び不可避不純物5重
量%以下の化学組成を有し、且つその主要鉱物相がムラ
イト、あるいはムライト及びコランダム及び/またはβ
−アルミナからなるAl23・SiO2系耐火材料から
構成されるものである。
【0014】なお、Al23・SiO2系耐火材料にお
いて、Al23含有量が、90重量%を超えると耐火物
中のアルミナ系原料の割合が多くなり、耐スポール性が
低下するために好ましくない。また、Al23含有量
が、72重量%未満ではムライト、アルミナ系原料以外
に、SiO2鉱物(石英、クリストバライト等)やシリカ
系ガラスが共存するようになり、(4)式の反応が進行し
てアルミナ付着が大きくなるために好ましくない。同様
に、SiO2量が28重量%を超える場合には、SiO2
鉱物、シリカ系ガラスが共存するために好ましくなく、
10重量%未満では耐スポール性が低下するために好ま
しくない。なお、Al23・SiO2系耐火原料には、
原料配合物を成形する際に配合されるバインダー等に起
因する不可避不純物(炭素、CaO等)や、出発原料に起
因する不可避不純物(TiO2、MgOや、β−アルミナ
に起因するNa2O、K2O等)が存在することがある
が、この不可避不純物は5重量%以下の量であれば許容
できる。
【0015】即ち、本発明のノズルにおいて、少なくと
も溶鋼と接する部分を構成するAl23・SiO2系耐
火材料は実質上Al23及びSiO2から構成されてお
り、炭素は実質上不在であるので、上記(1)〜(3)式の
反応を抑制することができ、それによってアルミナ介在
物によるノズルの閉塞を防止することができる。
【0016】更に、本発明の耐火材料においては、Si
2を単体の形ではなく、ムライト(Al23・SiO2)
として含有するため、SiO2の活量が顕著に小さくな
り、溶鋼中Alと耐火材料中SiO2との反応性も、
(4)式に示した反応により著しく小さくなる。その結
果、ムライトをノズル材質に適用すると、溶鋼と耐火材
料の反応に起因するアルミナの付着が顕著に低減され
る。また、Al23・SiO2系耐火材料の溶鋼と接す
る側の極表面では反応によるSiO2溶脱後のアルミナ
部により溶鋼は遮断され、Al23・SiO2系耐火材
料の内部まで反応は進行しない。この場合、溶鋼中Al
と耐火材料中SiO2との反応も解消される。
【0017】本発明のノズルに使用するAl23・Si
2系耐火材料は、上述のようにロングノズル、浸漬ノ
ズル等の連続鋳造用ノズル全体に使用しても良く、ま
た、内孔部及び/または溶鋼と接する部分のみに適用す
ることもできる。
【0018】ノズル全体をAl23・SiO2系耐火材
料のみで構成する場合には、耐火原料をフェノール樹脂
や糖蜜等のような多糖類をバインダーとして混練し、C
IP等により所定のノズル形状に成形、乾燥後、焼成し
て製造することができる。また、耐火原料を流し込み成
形、圧入成形、乾燥、場合によっては焼成して製造する
こともできる。
【0019】なお、バインダーの種類によっては、例え
ばフェノール樹脂のようにバインダーに起因する炭素
や、セメントに起因するCaOが混入することがある
が、その量は少なく、不可避不純物と見なすことができ
る。なお、これらの不可避不純物は3重量%以下の量で
あれば特に問題はない。
【0020】内孔部及び/または溶鋼と接する部分に、
Al23・SiO2系耐火材料を使用する場合、内孔体
及び/または溶鋼と接する部分の作成は、これらの部分
を構成するAl23・SiO2系耐火材料の原料配合物
と、ノズル本体を構成する耐火材料の原料配合物とを同
時に加圧成形して所定のノズル形状に成形する方法(同
時成形法)、あるいは予め成形されたノズル本体に、内
孔面及び/または溶鋼と接する部分を構成するAl23
・SiO2系耐火原料の原料配合物を内装充填する方法
(内装法)の何れでも良い。ノズル本体(母材)を構成する
耐火材料として従来用いられているアルミナ−カーボン
質耐火材料、ジルコニア−カーボン質耐火材料等の材料
を使用することができる。
【0021】なお、本発明のノズルにおける耐火材料の
配材パターンを図1〜4に示す。ここで、図1〜3は、
浸漬ノズルのパウダーライン部にZrO2−C系耐火材
料を配したものである。パウダーライン部は、浸漬ノズ
ル使用中に侵食性の大きいモールドパウダーと接する帯
域であり、このためノズル本体を構成するAl23−C
系耐火材料を耐食性に優れたZrO2−C系耐火材料で
このパウダーライン部を補強した構成のものである。な
お、Al23−C系耐火材料やZrO2−C系耐火材料
は慣用の組成のものを使用することができ、Al23
C系耐火材料にあっては、例えばAl2330〜90重
量%、SiO20〜35重量%、C10〜35重量%の
組成を有するものを使用することができ、また、ZrO
2−C系耐火材料にあっては、例えばZrO266〜88
重量%、CaO2〜4重量%及びC10〜30重量%の
組成を有するものを使用することができる。なお、Zr
2原料としては通常CaO安定化ZrO2が広く使用さ
れているが、この他にMgO安定化ZrO2、Y23
定化ZrO2、バデライト等を用いることができる。
【0022】なお、同時成形する場合には、フェノール
樹脂や糖蜜のような多糖類をバインダーとして混練した
アルミナ−カーボン等のノズル本体を構成する耐火材料
の原料配合物と、内孔部及び/または溶鋼と接する部分
を構成するAl23・SiO2系耐火材料の原料配合物
とを型枠の所定の位置に充填、CIP等により成形し、
乾燥後、不焼成品とするか、または焼成して製造するこ
とができる。
【0023】また、内装法による場合、慣用の方法によ
り予め作成されたノズル本体に、セメントや珪酸塩ソー
ダ、リン酸塩ソーダのような水溶性バインダーを用い、
混練原料配合物を流し込み成形、圧入成形した後、乾
燥、場合によっては焼成し製造しても良いし、慣用の方
法により予め作成したノズル本体(母体部)に、加圧成
形、流し込みあるいは圧入成形した内装部(内孔部及び
/または溶鋼と接する部分)を装填しても良い。
【0024】本発明の浸漬ノズルを構成するAl23
SiO2系耐火材料を形成するために使用原料として
は、シリカ系原料(クリストバライト、石英、シリカガ
ラス等)、ムライト原料、アルミナ系原料(コランダム、
β−アルミナ)を使用できる。どの原料とも電融原料、
焼結原料の何れを使用しても良い。
【0025】本発明の浸漬ノズルをAl23・SiO2
系耐火材料のみで作成する場合、または同時成形法によ
り焼成工程を経て作成する場合、シリカ系原料を使用で
きるが、焼成時にアルミナ系原料と、シリカ系原料とを
充分に反応させてムライトを生成する必要があるので、
1200℃以上の焼成温度が必要となる。ただ、ムライ
ト生成反応が不充分であると、シリカ系原料が残存する
可能性があるので、出発原料としてはムライト、アルミ
ナ系原料を使用することがより好ましい。この場合、こ
の場合、250℃以上で乾燥した不焼成品であれば特に
問題はない。なお、出発原料中の、MgO、TiO2
の不可避不純物量は、浸漬ノズル使用時の過焼結を防止
する目的から2重量%以下が好ましい。
【0026】使用する出発原料の粒度は、500μm以
下が好ましく、より好ましくは1〜500μmの粒度割
合が80重量%以上が良い。最大粒度が500μmを超
えるとノズル肉厚に対する最大粒径が大きくなり過ぎ、
使用時の耐火組織の脆化、粒の抜け落ち等の原因とな
る。また、1μm以下の粒度が20重量%を超えると使
用中の焼結が進行し耐スポール性が低下するので好まし
くない。
【0027】なお、Al23・SiO2系耐火材料を他
の耐火材料と貼り分けて使用する場合、Al23・Si
2系耐火材料の厚みは2〜10mmの範囲が好まし
い。該厚みが2mm未満の場合、使用中に溶損され本来
の機能を発揮できない場合があるため好ましくなく、ま
た、10mmを超えると、ノズル本体(母体)を構成する
耐火材料との熱膨張差に由来する亀裂が発生するように
なる(耐スポール性の劣化)ため好ましくない。
【0028】
【実施例】以下の実施例及び比較例の各試料に対するス
ポーリング試験、アルミナ付着試験の各試験について説
明する。実施例1及び2におけるスポーリング試験は、
試料を電気炉中で1500℃に加熱後、水冷したときの
亀裂の発生状況で評価した。試料を10個準備し、亀裂
が発生した試料の個数で評価した。アルミナ付着試験
は、1550℃の溶鋼にアルミニウムを1重量%溶解
し、これに試料を60分間浸漬した際のアルミナ付着状
況で評価した。浸漬部へのアルミナの付着厚みで評価し
た。
【0029】実施例1 以下の表1に示す出発原料の配合物に、フェノール樹脂
あるいは糖蜜をバインダーとして加えて混練後、100
0kgf/cm2でCIP成形し、次に、250℃で3
時間乾燥した後、1400℃で3時間焼成して内径30
mm、外径55mm、長さ400mmの形状を有するテ
ストサンプルを作成した。物理特性、アルミナ付着試験
並びにスポーリング試験を行い、耐火物特性を評価し
た。
【0030】
【表1】
【0031】表1中、出発原料、焼成後の鉱物相欄の記
号は、A:コランダム、β:β−アルミナ、M:ムライ
ト原料、S:シリカガラス、C:クリストバライト、
G:黒鉛をそれぞれ表す。また、バインダー欄の記号
は、F:フェノール樹脂、T:糖蜜をそれぞれ表す。ま
た、表1中の曲げ強度は、1400℃での強度を、熱膨
張率は、1000℃での値をそれぞれ記載した。
【0032】Al23量を99重量%配合したものにあ
っては、耐スポール性が著しく劣るが、SiO2が増加
するにつれ、耐スポール性が改善されることがわかる。
しかし、SiO2が28重量%を超えると、耐火物中に
シリカ相が生じ、アルミナ付着が大きくなった。
【0033】実施例2 以下の表2に示す出発原料の配合物に、フェノール樹脂
をバインダーとして加え、混練、1000kgf/cm
2でCIP成形し、250℃で3時間乾燥後、1400
℃で3時間焼成して内径30mm、外径55mm、長さ
400mmの形状を有するテストサンプルを作成した、
物理特性、アルミナ付着試験並びにスポーリング試験を
行い、耐火物特性を評価した。なお、表2中の曲げ強度
は、1400℃での強度を、熱膨張率は、1000℃で
の値をそれぞれ記載した。
【0034】
【表2】
【0035】1μm未満の出発原料の割合が、20重量
%未満であれば、耐スポール性に影響は見られなかった
が、23重量%まで増えると耐スポール性が低下するの
が判る。最大粒径が500μmを超えると、スポーリン
グ試験時に粗粒の脱落が見られた。アルミナ付着に関し
ては、粒度の影響は少なかった。なお、表2中、*印
は、耐火物粒子の脱落ありを示す。
【0036】実施例3 上記比較品3のアルミナ−カーボン系耐火材料をノズル
の本体材料とし、本発明品3を内装材質にした浸漬ノズ
ル(ノズル外径130mm、内径70mm、長さ600
mm)を、内装材質の厚みを変えて(1mm、2mm、5
mm、10mm、12mm、ただしノズル肉厚は一定)
作成した。試料はCIP成形により同時成形後、250
℃で3時間乾燥し、次に、1000℃で3時間焼成する
ことにより得た。なお、配材パターンは図4に示す通り
である。得られたノズルのテストサンプルについて、高
周波誘導炉によって1550℃で溶解したAlを1重量
%含有する鋼に3時間浸漬したときの、亀裂の発生の有
無で耐スポール性を、内管部の溶損量で耐食性を比較し
た。テストサンプルは10本準備し、耐スポール性につ
いては亀裂が発生したテストサンプルの本数で、溶損量
については、内管部の平均溶損深さで評価した。
【0037】
【表3】
【0038】この結果、内装厚みが2mm未満では、鋳
造中に内装部分が溶損してしまう可能性があり、また、
10mmを超えると耐スポール性が著しく低下すること
が判明した。
【0039】実施例4 上記比較品3のアルミナ−カーボン系耐火材料及びZr
2−C系耐火材料(CaO安定化ZrO280重量%、
黒鉛20重量%)を使用して、外径130mm、内径7
0mm、長さ600mmの形状の焼成ノズル(ノズル本
体)を作成した。この内側にコランダムを17重量%、
ムライトを75重量%(原料粒度1〜300μm)にハイ
アルミナセメント(CaO:25重量%、Al23:7
5重量%)を8重量%加え、図4に示す通り5mmの厚
みに流し込み成形した。得られた成形体を250℃で3
時間乾燥後、1000℃で3時間焼成して浸漬ノズルの
テストサンプルを作成した。なお、配材パターンは図1
の通りである。なお、得られたAl23・SiO2系耐
火材料の組成は、Al2377重量%、SiO221重
量%及びCaO2重量%であり、主要鉱物相はムライト
及びコランダムであり、Al23−SiO2−CaO系
ガラスが若干共存していた。
【0040】得られたノズルのテストサンプルは、上記
実施例3と同じ条件で溶損量と耐スポール試験で評価し
た。
【0041】
【表4】
【0042】実施例5 本発明のノズルの効果を評価するため、実機試験を行っ
た。本発明品9で作成した浸漬ノズルと、図5に示す配
材パターンを有する比較品3のAl23−C系耐火材料
と上記実施例4で使用したZrO2−C系耐火材料を組
み合わせた従来品の比較用ノズルとをテストした。テス
トは、低炭アルミキルド鋼[組成(重量%)、C:0.0
8、Si:0.03、Mn:0.2、P:0.01、S:
0.001、Al:0.03]を用いて、鋳造温度158
0℃で行った。210分間鋳造した後の内管の最大介在
物付着層の厚みは、比較用ノズルが12mmであるのに
対して、本発明品9の浸漬ノズルでは4.8mmであ
り、大幅なアルミナ付着低減効果が見られた。
【0043】
【発明の効果】本発明のノズルを使用することによっ
て、アルミキルド鋼鋳造時のAl23介在物の付着によ
るノズルの閉塞が大幅に抑制され、アルミキルド鋼の長
時間にわたる連続鋳造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のノズルの配材パターンの1実施態様を
示す図である。
【図2】本発明のノズルの配材パターンの他の実施態様
を示す図である。
【図3】本発明のノズルの配材パターンの他の実施態様
を示す図である。
【図4】本発明のノズルの配材パターンの他の実施態様
を示す図である。
【図5】従来のノズルの配材パターンを示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼の連続鋳造用ノズルにおいて、ノズル
    全体がAl2372〜90重量%、SiO210〜28
    重量%及び不可避不純物5重量%以下の化学組成を有
    し、且つ主要鉱物相がムライト、ムライト及びコランダ
    ム及び/またはβ−アルミナであるAl23・SiO2
    系耐火材料より構成されていることを特徴とする鋼の連
    続鋳造用ノズル。
  2. 【請求項2】 鋼の連続鋳造用ノズルにおいて、ノズル
    の内孔部及び/または溶鋼に接する部分が、Al23
    2〜90重量%、SiO210〜28重量%及び不可避
    不純物5重量%以下の化学組成を有し、且つ主要鉱物相
    がムライト、ムライト及びコランダム及び/またはβ−
    アルミナであるAl23・SiO2系耐火材料より構成
    されていることを特徴とする鋼の連続鋳造用ノズル。
JP08182429A 1996-07-11 1996-07-11 鋼の連続鋳造用ノズル Expired - Lifetime JP3128515B2 (ja)

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