JPH1177257A - 連続鋳造用浸漬ノズル - Google Patents
連続鋳造用浸漬ノズルInfo
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Abstract
術では解決することができないアルミナ付着による浸漬
ノズルの閉塞を防止することができる浸漬ノズルを提供
することにある。 【解決手段】 本発明の段差付き連続鋳造用浸漬ノズル
は、ノズル内孔部に一段あるいは複数の段差構造を有す
る連続鋳造用浸漬ノズルにおいて、溶鋼と接する内孔部
の少なくとも一部がカーボン含有量5重量%以下の耐火
材料で構成されていることを特徴とする。
Description
ズル(以下、単に「浸漬ノズル」と記載する)のアルミナ
閉塞を防止すると共に、浸漬ノズル内の溶鋼偏流を抑
え、鋳片品質の向上を図ることができる浸漬ノズルに関
するものである。
ドに連結されて使用される耐火物であり、溶鋼の酸化防
止、モールド内での溶鋼流量制御、スラグ巻き込み防止
等の働きがある。従来、これらの浸漬ノズルとしてはア
ルミナ−黒鉛質あるいはアルミナ−溶融石英−黒鉛質の
ものが一般的に使用されてきた。
ルを使用してアルミキルド鋼を鋳造した場合、溶鋼中の
酸化物系介在物が浸漬ノズル内面に付着、堆積してしば
しば閉塞する現象があり、連続鋳造操業の大きな障害と
なっている。
注入する場合の流量制御はスライドゲートを用いて行う
ことが多い。このスライドゲートは常時全開で使用され
るわけではなく、通常は絞った状態で使用され、このよ
うな場合、スライドゲート下部では溶鋼の偏流が生じ、
浸漬ノズル内においてもこの溶鋼偏流は解消されない。
このような溶鋼偏流が発生すると吐出孔からの溶鋼の片
流れ現象が生じて鋳型内流動に悪影響を及ぼし鋳片欠陥
の増加やブレークアウト等の操業阻害をもたらす。ま
た、溶鋼偏流が発生するとアルミナ付着も生じ易くな
る。
止のために、これまでに種々の対策が採られてきた。例
えば、アルミナ付着防止に対して最も効果的なのは浸漬
ノズルや上ノズル等からのガス吹きであり、広く普及し
ている。しかし、この方法はガス気泡によるピンホール
欠陥が生じ易いという欠点がある。
は、浸漬ノズル内孔部にCaO−ZrO2−C系材質を
配設する手法が一般的である。これは溶鋼中のアルミナ
とカルシウムジルコネート中のCaOとを反応させて低
融点化合物を生成させて付着防止を図る方法である。例
えば、特公平2−23494号公報には、重量比でCa
Oを16〜35重量%、元素周期律表のIII族及びIV族
元素の酸化物から選ばれた一種又は二種以上を0.5〜
5重量%、鉱物組成としてCaZrO3を主成分とする
カルシウムジルコネート系クリンカー20〜95重量
%、黒鉛5〜50重量%、金属シリコン1重量%以下か
らなる混合物に有機バインダーを添加し成形後、悲酸化
性雰囲気で焼成することを特徴とするZrO2−CaO
含有連続鋳造用浸漬ノズルの製造方法が開示されてい
る。該公報に記載された方法により得られた浸漬ノズル
もアルミナ付着防止に対して効果が認められるが、内孔
部の溶損が大きい、熱スポールに弱い等の欠点を有して
いる。
耐火材料を配設して付着防止を図る手法が開発されてい
る。例えば、特開平3−243258号公報には、タン
ディッシュ内溶鋼を鋳型内に連続注入するための浸漬ノ
ズルおよびこの浸漬ノズルの上部に接続される中間ノズ
ルの一方または両方の内面を、(a)5重量%を超えるS
iO2を含まず、Al2O3が90重量%以上のカーボン
レス高アルミナ質耐火物;(b)5重量%を超えるSiO
2を含まず、MgOが90重量%以上のカーボンレス高
マグネシア質耐火物;(c)5重量%を超えるSiO2を
含まず、ZrO2が90重量%以上のカーボンレス高ジ
ルコニア質耐火物のいずれか一種または二種以上を組み
合わせた耐火物材料で構成した連続鋳造用ノズルが開示
されている。
は、アルミナ含有量99重量%以上のアルミナクリンカ
ーを主成分とし、アルミナ含有量が70重量%以上、カ
ーボン含有量が1重量%未満、シリカ含有量が1重量%
未満の耐火物組成を有し、かつ、0.21mm以下の粒
度が20〜70%を占める粒度構成を有する連続鋳造用
ノスル内孔体が開示されている。
本体をカーボン源を含有する耐火材料によって形成し、
溶鋼が通過する部位および溶鋼と接触する部位をカーボ
ン源を含有しない耐火材料によって被覆した連続鋳造用
ノズルにおいて、前記カーボン源を含有しない耐火材料
による被覆部位が内孔直胴部、内孔下底部、吐出孔部及
び溶鋼に浸漬する外周部であり、前記被覆部位がカーボ
ン源を含有しない耐火材料の円筒状体によって形成さ
れ、且つ、前記円筒状体が前記直胴部では0.5〜2.0
mm厚の目地を介して、また、前記内孔下底部および吐
出孔部では1〜5mm厚の目地を介して設けられている
ことを特徴とする連続鋳造用ノズルが開示されている。
カーボン質含有耐火物によって形成したノズル本体の内
孔部の不活性ガス吐出部分を、通気性を有し、且つ、カ
ーボン源を含有しない耐火物によって積層したことを特
徴とする連続鋳造用の浸漬ノズルが開示されている。
は、浸漬ノズルを構成する耐火材料中からカーボンを除
去する、あるいは極力少なくすることにより、カーボン
と耐火材料の反応による酸性化ガスの発生を抑制し、鋼
中のAlの酸化を抑えてAl2O3の生成を防止するもの
である。これらの浸漬ノズルもAl2O3付着防止に効果
があり、実炉での使用例も増加している。しかし、これ
らの浸漬ノズルを用いても、溶鋼中介在物が非常に多い
非清浄鋼を鋳造したり、多連鋳化が進むとAl2O3の付
着を生ずるという欠点がある。
き浸漬ノズルの使用によるアルミナ付着防止手法があ
る。例えば実公平7−23091号公報には、連続鋳造
用浸漬ノズルの溶鋼流通孔に複数の段差部を設け、前記
溶鋼流通孔が本管内径dに対して前記段差部内径がd1
>d2>d3>d4であり、該段差部d1〜d3それぞれの
間に本管内径dを配設してなる連続鋳造用複数段差付浸
漬ノズルが開示されている。
て効果的であるが、鋳造時間が長くなると段差部が損耗
して効果が減少したり、溶鋼種類や鋳造条件によっては
効果がない場合もある。
は、上記で示すような従来の技術では解決することがで
きないアルミナ付着による浸漬ノズルの閉塞を防止する
ことができる浸漬ノズルを提供することにある。
内孔部に一段あるいは複数の段差構造を有する浸漬ノズ
ルにおいて、溶鋼と接する内孔部の少なくとも一部がカ
ーボン含有量5重量%以下の耐火材料で構成されている
ことを特徴とする段差付き浸漬ノズルにある。
施態様を図1に示す。図1(a)及び(b)に示すように浸
漬ノズルの内孔部に段差構造を設けると、段差構造の効
果により浸漬ノズル内孔部での偏流を防止して管内流速
を均一化することができるため、著しく流速の遅い部分
が解消される。なお、ストレート形状の浸漬ノズルで
は、一般的に側面側の流速が遅く、その部分でアルミナ
付着が進行し易いが、段差構造を設けることによりこの
ようなアルミナ付着を防止できる。ここで、図1(a)及
び(b)においては、段差構造が2段の浸漬ノズルを示し
たが、段差構造の数は、特に限定されるものではなく、
1段または複数段で形成することが可能である。なお、
偏流防止効果、アルミナ付着防止効果を高めるためには
複数の段差構造を設けることが好ましい。
耐火材料(例えばアルミナ−黒鉛質耐火物等)で段差構造
を形成した場合、特に、溶鋼流量が少ない場合や溶鋼の
流速が遅いと段差構造の効果が少なく、段差付き浸漬ノ
ズルを使用してもアルミナ付着が生じ易い。また、長時
間鋳造すると、段差構造が溶損されて消滅し、段差構造
の効果がなくなる場合もある。これは段差構造を形成す
る耐火材料中の黒鉛が溶鋼によって溶解し、脆化が生じ
ると共に、溶鋼流自体により摩耗して段差構造がなくな
るためと推定される。
に、浸漬ノズルの溶鋼と接する内孔部の少なくとも一部
に、カーボン含有量5重量%以下の耐火材料(3)を適用
した。このような耐火材料は、溶鋼との反応が生じにく
く、鋼中のAlを酸化させるカーボン源が非常に少ない
ためにAl2O3の生成が抑制され、アルミナ付着が生じ
にくいという特徴がある。
(3)を本発明の段差付き浸漬ノズルの内孔部の少なくと
も一部に適用することによって、段差の効果と相俟って
アルミナ付着防止効果を著しく高めることができる。
配設位置は、溶鋼と接する内孔部の全部あるいは一部で
ある。ここで、アルミナの付着形態には、溶鋼メニスカ
スより下部で顕著な場合と、内孔部全体にほぼ均等に付
着する2通りがある。前者の場合には、図1(a)に示す
ようにアルミナ付着の多いメニスカスより下部にカーボ
ン含有量5重量%以下の耐火材料を配設すれば良く、後
者の場合には、図1(b)に示すように内孔部全体に配設
すれば良い。
カーボン含有量5重量%以下の耐火材料は、酸化物のみ
またはカーボン及び酸化物から構成されるもので、特
に、酸化物のみからなるものが好ましい。その場合、酸
化物がアルミナ、マグネシア、スピネル、ムライト、シ
リカ、ジルコニア等から選択される1種または2種以上
の組み合わせからなることが好ましい。
物を含有させることも可能である。通常、浸漬ノズル
は、所定の形状に成形後、非酸化性雰囲気中1000℃
〜1200℃で焼成して製品とすることができるが、上
記耐火原料はこの温度範囲内では焼結し難く、成形体を
緻密化することが困難である。そこで、焼結助剤的な役
割をもたせるために少量のガラス相形成成分等を添加す
ることも可能である。このようなガラス相形成成分とし
ては例えば酸化カルシウム、コーディエライト、スポジ
ューメン、ユークリプタイト、酸化硼素、ウォラストナ
イト、粘土、金属Si等が上げられる。
と接する内孔部の少なくとも一部に配設される耐火材料
のカーボン含有量が5重量%を超えるとアルミナ付着量
が多くなるために好ましくない。
火材料は、浸漬ノズル製造時に成形性を付与するために
有機バインダーを添加するのが一般的であるが、この有
機バインダーは焼成後も一部はカーボンとして残留す
る。本発明の段差付き浸漬ノズルにおいても、このよう
な形態のカーボンは不可避的に存在するが、その量は上
記カーボン含有量に包含される。なお、不可避的に存在
するカーボン含有量は1.5重量%以下が好ましい。ま
た、有機バインダーの種類によっては焼成後にほぼ全量
が分解して残炭分がゼロに近くなることもあるが、この
ような有機バインダーも好適に使用することができる。
なお、カーボン含有量5重量%以下の耐火材料には、鱗
状黒鉛、カーボンブラック、ピッチ等もカーボン源とし
て使用することができる。
材料の粒径は、最大420μmであることが望ましい。
これは、最大粒径が420μmを超えると、特に、段差
構造を当該耐火材料で構成した時に角欠け等が生じ易く
なったり、耐火材料自体の強度が低下する恐れがあるた
めである。
材料の配設厚さについては、段差構造のない部位では、
2〜12mmの範囲が好ましい。該厚さが2mm未満で
あるとカーボン含有量5重量%以下の耐火材料の剥離や
溶損の危険性が高くなるために好ましくない。また、該
厚さが12mmを超えると浸漬ノズル自体の耐熱スポー
ル性が大きく低下して浸漬ノズルに割れが生じたり、該
耐火材料に亀裂が生じるなどの危険性が高くなるために
好ましくない。
ボン含有量5重量%以下の耐火材料の配設厚さは、3〜
17mmの範囲内が好ましい。段差構造を有する部位
は、溶鋼通過による損耗の影響が大きく、この部分につ
いては3mm以上の厚さがあることが好ましい。一方、
17mmを超える厚さがあると、段差構造のない部位と
同様に熱スポールによる割れが発生する危険性が高くな
り好ましくない。
−黒鉛質耐火物よりなるパウダーライン部用耐火物であ
り、(2)は、ノズル本体を構成するアルミナ−黒鉛質耐
火物(浸漬ノズル等に用いられる通常の材料)である。こ
こで、ジルコニア−黒鉛質耐火物は、通常ジルコニア7
0〜90重量%及び黒鉛10〜30重量%の組成を有
し、アルミナ−黒鉛質耐火物は、通常Al2O320〜8
0重量%及び黒鉛15〜35重量%程度の組成(シリカ
を含むものであっても良い)を有するものである。な
お、本発明の段差付き浸漬ノズルの配材パターンは、図
1に記載されているものに限定されるものではないこと
を理解されたい。
て、段差構造を有する部位の内径d(mm)は、浸漬ノズ
ル内孔部の段差構造のない部位の最小内径をD(mm)と
した時に、
差構造の内径は、浸漬ノズルの上部側の段差構造から
ない部位の最小内径D(mm)は、浸漬ノズル内の溶鋼通
過量M(トン/分)と相関があり、Mを大きくとる必要が
ある場合にはDも大きくする必要があり、Mが小さくて
も良い場合には、Dも小さくすることができる。この場
合、DがMに対して大き過ぎるとアルミナ付着が生じ易
い傾向にある。このことは、段差構造のないストレート
形状の浸漬ノズルで顕著であるが、段差付き浸漬ノズル
を使用した場合においても同様のことが言え、Dが大き
過ぎるとアルミナ付着防止効果が著しく低減する。
ノズルの内孔部に段差構造を有し、更に、内孔部の少な
くとも一部にカーボン含有量5重量%以下の耐火材料を
適用した段差付き浸漬ノズルにおいて、MとDが次の式
を満たす範囲にある場合、閉塞防止効果が更に高まるこ
とを見出した:
性が増し、アルミナ付着防止効果が高くなる。なお、こ
の時、D<30、D>100、M<1及びM>7.5の
条件は現実的ではなく、本発明の範囲としては適してい
ない。
は、内孔部の横断面形状が必ずしも円形である必要はな
く、例えば浸漬ノズル上部側の横断面形状が円形であ
り、下部側の横断面形状が楕円あるいはその他の形状を
有する構造とすることもできる。更に、浸漬ノズルの内
孔部全体の横断面形状を非円形とすることもできる。こ
のような場合、浸漬ノズルの内孔部の段差構造を有する
部位の横方向の最小断面積S(cm2)が次の関係を満た
すことが好ましい:
が増し、アルミナ付着防止効果が高まる。なお、この
時、
いない。そして、浸漬ノズルの内孔部の段差構造のない
部位の横断面方向における最小内径D(mm)としたと
き、段差構造を有する部位の内径d(mm)は、
であるため、内径D及びdは各横断面で最も長さが長い
部分の数値を表すものとする。
て、段差構造を有する部位の長さ及び配設位置は特に限
定されるものではないが、段差構造が1段の場合には、
その配設位置として浸漬ノズルの中央部が好ましい。
方法は、特に限定されるものではないが例えば次のよう
にして製造することができる。まず、酸化物、カーボン
等から構成されるカーボン含有量5重量%以下の耐火材
料にバインダーを添加し、ウェットパン等のミキサーを
用いて混練して内孔部形成用混練物を得る。また、浸漬
ノズル本体を構成する耐火材料についても同様の方法で
混練して成形用混練物を得る。次に、これらの混練物を
成形用枠の中に充填するが、内孔部のカーボン含有量5
重量%以下の耐火材料の配設部位や段差構造の配設厚さ
を調節するために成形用ジグを用いて行う。そして、充
填後にジグを除去し、その後、CIP成形、機械プレス
等により成形を行う。得られた成形体は乾燥し、続いて
非酸化性雰囲気中で焼成する。焼成後、必要に応じて加
工して最終形状とする。
発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により
限定されるものではないことを理解されたい。 実施例1 以下の表1に記載する本発明品及び比較品の浸漬ノズル
を製作し、実炉での鋳造テストを行った。製作した浸漬
ノズルの形状を図2に示す。内孔部に適用したカーボン
含有量5重量%以下の耐火材料(以下、「カーボンレス
耐火材料」という)は、アルミナ99.3重量%、カーボ
ン0.7重量%の組成を有し、粒径420μm以下のア
ルミナ粒よりなるものであった。なお、浸漬ノズル本体
の耐火物には、アルミナ50重量%、黒鉛30重量%及
びシリカ20重量%の組成を有するものを使用し、パウ
ダーライン部の耐火物には、ジルコニア85重量%及び
黒鉛15重量%の組成を有するものを使用した。
及び長さを表し、d2、h2は下部段差構造の内径及び長
さを表す。
ズルを用いて鋳造テストを行った後、使用後の浸漬ノズ
ルを回収してアルミナ付着状況を確認した。鋳造テスト
に用いた連鋳機は2ストランドタイプであり、1ストラ
ンドに本発明品を、2ストランドに比較品を取り付けて
鋳造を行った。鋳造した鋼は、C:約0.01重量%、
Mn:約0.2重量%、Al:約0.04重量%、N:約
0.003重量%の平均組成を有するものであった。ま
た、鋳造テストを行った連鋳機においては溶鋼通過量M
は平均3.5トン/分であり、この溶鋼通過量でもアル
ミナ付着を防止できるように、本発明品の浸漬ノズルの
段差構造のない部位の最小内径Dを設定した。一方、比
較品の浸漬ノズルにおいては、本発明の範囲外となるよ
うに最小内径Dを設定した。回収した浸漬ノズルを縦方
向に切断し、図5に示すE、F、G及びHの4点でアル
ミナ付着厚を測定した。表2に鋳造テスト条件及びアル
ミナ付着厚を記載する。
漬ノズルへのアルミナ付着は非常に少なく、効果の大き
いことが確認された。比較品1のストレートタイプの浸
漬ノズルの場合には、内孔部全体へのアルミナ付着が多
くなった。また、比較品2の段差付きではあるが、カー
ボンレス耐火材料を配設していない浸漬ノズルの場合に
は、内孔部下端側でのアルミナ付着が多くなった。更
に、比較品3の浸漬ノズルのように、MとDの関係が本
発明の範囲外であると、アルミナ付着が多くなった。
同様の形状で、内孔部に配設するカーボン含有量5重量
%以下の耐火材料の種類を変化させた段差付き浸漬ノズ
ルを製作し、実炉での鋳造テストを行った。使用後の浸
漬ノズルは回収し、縦方向に切断してアルミナ付着厚さ
を測定した。表3に内孔部に適用した耐火材料の化学組
成を示す。
件及びアルミナ付着厚さの測定結果を示す。
トランドタイプであり、1ストランドに比較品4の浸漬
ノズル、2ストランドに本発明品の浸漬ノズルを取り付
けて鋳造テストを行った。また、鋳造した鋼種は、C:
約0.01重量%、Mn:約0.3重量%、Al:約0.
04重量%、N:約0.004重量%の平均組成を有す
るものであった。更に、鋳造テストを行った連鋳機にお
いて、溶鋼通過量Mは平均4.0トン/分であり、Mと
Dの関係は本発明の範囲内にあった。
%以下の耐火材料を内孔部へ配設した本発明品の段差付
き浸漬ノズルは、アルミナ付着が大変少ないことが明ら
かになった。一方、カーボン含有量が8.0重量%であ
る耐火材料を内孔部に配設した比較品4においては、ア
ルミナ付着が非常に多いことが判明した。
を製作し、実炉での鋳造テストを行った。製作した浸漬
ノズルの形状を図3に示す。本発明品7は、図3(a)に
示すような2段の段差構造を有し、内孔部の下部が非円
形の断面形状の段差付き浸漬ノズルであり[図3(b)は
図3(a)のA−A’断面図であり、図3(c)は図3(a)
のB−B’断面図である]、本発明品8は、図3(d)に
示すような1段の段差構造を有し、内孔部の下部が楕円
形状の浸漬ノズルである[図3(e)は図3(d)のA−
A’断面図であり、図3(f)は図3(d)のB−B’断面
図である]。比較品5は、本発明品8と同一形状を有し
ているが、溶鋼通過量Mに対する最小横断面積Sの値が
本発明の範囲外のものである。なお、鋳造テストに使用
した連鋳機の平均溶鋼通過量Mは4.2トン/分であっ
た。また、本発明品及び比較品に浸漬ノズルの内孔部に
配設したカーボン含有量5重量%以下の耐火材料は、ジ
ルコニア99.3重量%、カーボン0.7重量%の組成を
有し、粒径420μm以下のジルコニア粒よりなるもの
であった。なお、浸漬ノズル本体の耐火物には、アルミ
ナ52重量%、黒鉛30重量%及びシリカ18重量%の
組成を有するものを使用し、パウダーライン部の耐火物
には、ジルコニア83重量%及び黒鉛17重量%の組成
を有するものを使用した。
の内径及び長さを表し、d2、h2は下部段差構造の内径
及び長さを表す。
ズルを用いて鋳造テストを行った後、浸漬ノズルを回収
してアルミナ付着状況を確認した。なお、鋳造テストに
用いた連鋳機は2ストランドタイプであり、1ストラン
ドに本発明品を、2ストランドに比較品を取り付けて鋳
造を行った。鋳造した鋼は、C:約0.025重量%、
Mn:0.2重量%、Al:0.04重量%、N:0.0
03重量%の平均組成を有するものであった。回収した
浸漬ノズルは縦方向に切断し、図3(a)及び(d)に示す
I、J、Kの3点でアルミナ付着厚を測定した。表6
に、鋳造テスト時の鋳造条件及びアルミナ付着厚の測定
結果を示す。
のアルミナ付着は少なく、内孔部が非円形の断面を有す
る場合においても、本発明の段差付き浸漬ノズルのアル
ミナ付着防止効果が高いことが判明した。一方、比較品
5の浸漬ノズルのように溶鋼通過量Mと最小横断面積S
の関係が本発明の範囲外であると、アルミナ付着防止効
果が少ないことが確認された。
浸漬ノズルの内孔部の少なくとも1部にカーボン含有量
5重量%以下の耐火材料を配設することにより、ノズル
内孔部へのアルミナ付着を大幅に減少することができ
る。
図である。
パターンを示す図であり、(a)は本発明品1の段差付き
浸漬ノズル、(b)は本発明品2の段差付き浸漬ノズル、
(c)は本発明品3の段差付き浸漬ノズル、(d)は比較品
1の浸漬ノズル、(e)は比較品2の段差付き浸漬ノズ
ル、(f)は比較品3の段差付き浸漬ノズルをそれぞれ表
す。
及び配材パターンを示す図であり、(b)は(a)のA−
A’断面図であり、(c)は(a)のB−B’断面図であ
り、(d)は本発明品8の段差付き浸漬ノズルの形状及び
配材パターンを示す図であり、(e)は(d)のA−A’断
面図であり、(f)は(d)のB−B’断面図である。
火物) 2 ノズル本体用耐火物(アルミナ−黒鉛質耐火物) 3 カーボン含有量5重量%以下の耐火材料
Claims (6)
- 【請求項1】 ノズル内孔部に一段あるいは複数の段差
構造を有する連続鋳造用浸漬ノズルにおいて、溶鋼と接
する内孔部の少なくとも一部がカーボン含有量5重量%
以下の耐火材料で構成されていることを特徴とする段差
付き連続鋳造用浸漬ノズル。 - 【請求項2】 カーボン含有量が5重量%以下の耐火材
料が、酸化物のみまたはカーボン及び酸化物より構成さ
れる、請求項1記載の段差付き連続鋳造用浸漬ノズル。 - 【請求項3】 カーボン含有量が5重量%以下の耐火材
料が、最大粒径420μm以下の粒子からなる、請求項
2記載の段差付き連続鋳造用浸漬ノズル。 - 【請求項4】 カーボン含有量が5重量%以下の耐火材
料の配設厚さが、段差構造のない部位において2〜12
mmの範囲内にあり、段差構造を有する部位において、
3〜17mmの範囲内にある、請求項1ないし3のいず
れか1項記載の段差付き連続鋳造用浸漬ノズル。 - 【請求項5】 溶鋼通過量M(トン/分)に対する内孔部
の段差構造のない部位の最小内径D(mm)が下記の式を
満足する、請求項1ないし4のいずれか1項記載の段差
付き連続鋳造用浸漬ノズル: 【数1】 - 【請求項6】 溶鋼通過量M(トン/分)に対する内孔部
の段差構造のない部位の最小横断面積S(cm2)が下記
の式を満足する、請求項1ないし4のいずれか1項記載
の段差付き連続鋳造用浸漬ノズル: 【数2】
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---|---|---|---|
JP24140497A JP3265239B2 (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | 連続鋳造用浸漬ノズル |
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---|---|---|---|
JP24140497A JP3265239B2 (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | 連続鋳造用浸漬ノズル |
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JPH1177257A true JPH1177257A (ja) | 1999-03-23 |
JP3265239B2 JP3265239B2 (ja) | 2002-03-11 |
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JP24140497A Expired - Lifetime JP3265239B2 (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | 連続鋳造用浸漬ノズル |
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Country | Link |
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Cited By (6)
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