JPH10242747A - 無線通信装置 - Google Patents

無線通信装置

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JPH10242747A
JPH10242747A JP9043230A JP4323097A JPH10242747A JP H10242747 A JPH10242747 A JP H10242747A JP 9043230 A JP9043230 A JP 9043230A JP 4323097 A JP4323097 A JP 4323097A JP H10242747 A JPH10242747 A JP H10242747A
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健一 森
Hitoshi Takai
均 高井
Yoshio Urabe
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の端末間の通信に使用される(準)ミリ
波帯等の波長の短い周波数帯での無線通信において、親
機を介することなく、端末間での無線通信を行うことが
できる無線通信装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 信号を送受信するための送受信器10
と、電波を送信あるいは受信するアンテナ12と、前記
アンテナ12に対応して設けられた空気よりも比重の軽
い浮遊反射物11と、前記浮遊反射物11を前記アンテ
ナ12の上方に支持するための支持線13とを具備し、
前記浮遊反射物11において電波を反射させることによ
り通信を行うことを特徴とする無線通信装置を用いるこ
とにより、親機を必要とすることのない簡易かつ安価な
回路構成の無線通信装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(準)ミリ波帯等
の波長の短い電波を使用して複数の端末間で無線通信を
行う無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のマルチメディア化の流れに伴い、
オフィス内ではローカルエリアネットワーク(LAN)
の構築が盛んに行われているが、現在一般的に用いられ
ているLANの方法はケーブル敷設工事などが煩雑であ
ることや、その工事に高い経費を必要とする。そのた
め、それらの必要性がない無線伝送を用いて各端末間を
接続する、ローカルエリアネットワークシステム(無線
LAN)が注目を浴び始めている。現在、その主たる使
用周波数帯は準マイクロ波帯であり、この周波数帯で伝
送可能な通信速度は256Kbpsから2Mbps程度
である。今後、さらに高速の伝送通信をこの周波数帯で
考えた場合、広い周波数帯の割り当てが難しいため、そ
の発展展開は困難である。
【0003】これに対して(準)ミリ波帯等の波長の短
い周波数帯においては、さらに高速の伝送が可能であ
る。しかし、その波長の特性から、低い周波数帯に比べ
て電波の直進性が高く、回折効果が少ないため、伝搬路
上の障害物により伝搬路が遮断され、著しい通信信頼性
の低下を招くという問題点を有している。
【0004】従来、見通しのきく伝搬路を確保するた
め、例えば、準ミリ波帯において、無線で端末間を接続
する装置として、特開平5−304526号公報が開示
されている。これによると、その装置は図9に示される
ような装置である。図9において、90と98は机、9
1と97は子機、92と96はそれぞれ子機91、97
のアンテナであり、93は親機、94は親機93のアン
テナ、95は天井である。この装置において通信を行う
際の動作原理を簡単に説明すると、机90等の低位置に
設置された子機91に接続されたアンテナ92から放射
された電波は、天井95等の高位置に設置されたアンテ
ナ94と親機93を介して、別の子機97のアンテナ9
6において受信されることにより、無線通信装置間での
通信を行っているものであった。このような親機を必要
とする無線通信装置の問題点としては、後述するような
三つの問題点が挙げられる。
【0005】第一の問題点は、親機によって通信速度や
通信信頼性が決定されてしまうという点である。この通
信速度の問題点とは、通信速度が子機の性能に関わら
ず、親機の性能により決定されしまうという点である。
そして、通信信頼性については、親機が故障した場合、
その親機に付随する全ての子機が不通になってしまうと
いう問題点が挙げられる。
【0006】第二の問題点は、子機が所属する親機を決
定するための手段が、必ず必要であるという点である。
これは、通信を行う際には、必ず親機を必要とするた
め、どの子機が、どの親機に属しているのかを、常に親
機が認識していなければならないために生じる。
【0007】そして、第三の問題点は、見通し伝搬路を
確保するため、親機と子機の設置位置を考慮したり、ま
た、その設置方法を工夫しなければならない点である。
このため、無線通信装置を新たに設置したり移動させた
りする場合には、非常に煩雑な作業を要することにな
る。さらに、親機は、一般的に天井等の高位置に設けら
れた支持物上に設置されるが、その支持物からの反射波
が子機に及ぼす影響を低減するため、場合によっては、
その支持物に当該使用周波数を吸収する層を設ける必要
性が生じるという問題点も有している。
【0008】このように、従来の無線通信装置において
は、親機を必要とすることにより様々な問題点を有して
いた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
の装置では親機が不可欠なため、通信速度や通信信頼性
が親機によって決定されてしまうという問題点を有して
いた。更に、子機の所属する親機の決定方法や、無線L
AN装置を構築する上での、親機、子機の設置位置およ
び設置方法などの問題点も有していた。
【0010】本発明は、親機を介することのない簡易か
つ安価な回路構成で、端末間の無線通信を行うことがで
きる無線通信装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の無線通信装置は、電波を送信あるいは受信
するアンテナと、前記アンテナに対応して前記アンテナ
の上方に設けられた空気よりも比重の軽い浮遊反射物
と、前記浮遊反射物を前記アンテナ上方に設置するため
の支持線と、信号を送信あるいは受信するための送受信
器とを備え、前記浮遊反射物において電波を反射させる
ことにより通信を行うことを特徴とする無線通信装置で
ある。
【0012】また、本発明の無線通信装置は、前記浮遊
反射物が複数存在する場合、前記複数の浮遊反射物がど
の三つをとっても同一直線上に乗らないように配置され
ていることを特徴とするものである。
【0013】この無線通信装置において、前記浮遊反射
物は、空気よりも比重の軽い気体で充填された風船と、
電波を反射させる反射板を備えるもの、あるいは、前記
浮遊反射物は、空気よりも比重の軽い気体で充填された
風船と、電波を反射させる物質から成る反射層を備えた
ものである。
【0014】また、この無線通信装置において、前記反
射板および前記反射層は錐体の形状を有することを特徴
とするものであり、前記支持線は、少なくとも3本以上
の支線を用いて前記浮遊反射物を支持することを特徴と
するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1から図9を用いて説明する。
【0016】(実施の形態1)図1は、本発明の一実施
の形態である無線通信装置単体を説明するための概略図
を示している。図1において、10は送受信器、11は
浮遊反射物、12は送信あるいは受信を行うためのアン
テナ、13は支持線である。この図1に示されているよ
うに、この無線通信装置は、電波を送信あるいは受信す
るアンテナ12と、アンテナ12に対応してアンテナ1
2の上方に、支持線13を介して設けられた空気よりも
比重の軽い浮遊反射物11を備えることを特徴とする無
線通信装置である。
【0017】次に、図1に示された無線通信装置を用い
て通信を行う場合の様子を、図2を用いて説明する。図
2において、20は送受信器、21は浮遊反射物、22
はアンテナ、23は支持線、24は障害物である。無線
通信装置間で通信を行う場合の例として、一方の送受信
器20で送信信号が発生され、アンテナ22よりその送
信信号が電波として放射されたとする。その放射された
電波は、その上方の浮遊反射物21で反射され伝搬して
いく。そして、その電波が他方の無線通信装置20に備
えられた浮遊反射物21とアンテナ22を介して、無線
通信装置20において受信されることにより無線通信装
置間での通信が可能となる。この時、図2に示すよう
に、各無線通信装置の浮遊反射物21を、電波を送受信
する上で問題となる障害物24よりも十分高い位置に設
置することが重要である。このような位置に浮遊反射物
を設置することにより、天井等の高位置に設置された親
機を必要とすることなく、より確実に見通しのきく伝搬
路を確保することができる。
【0018】以上のように、浮遊反射物を用いることに
より、親機を設置することなく、無線通信に適した見通
し伝搬路を確保することができる。また、親機および親
機支持物が不必要となることから、従来の問題点の一つ
である、親機支持物に当該使用周波数帯を吸収するため
の層を設けなければならないという必要性を削除するこ
とができる。従って本発明の無線装置は、従来のような
親機の存在による問題点を解決することができるととも
に、親機を介さない無線通信を可能とし、通信速度や通
信信頼性の向上を図ることができる。
【0019】(実施の形態2)図3は本発明の実施の形
態2における、図1で示した無線通信装置を複数用いた
無線通信装置を説明するための概略図を示している。図
3において、30は送受信器、31は浮遊反射物、32
はアンテナ、33は支持線、34は机である。親機を設
けることなく、複数の無線通信装置間での通信を可能に
するために、図3に示すように、各浮遊反射物31はど
の三つをとっても同一直線上に乗らないように配置され
ている。ただし、浮遊反射物31を配置する際、実施の
形態1で述べたように、全ての浮遊反射物31を、見通
し伝搬路を確保するために、通信を行う上で問題となる
障害物よりも十分高い位置に設置することが重要であ
る。この浮遊反射物の設置高は、支持線33の長さを調
節することにより容易に決定できる。そして、その調節
にかかる作業は、支持線33を紐等の軽量で容易に変形
できるもを用いることにより、より簡便なものになる。
【0020】以上のように、各浮遊反射物31を、どの
三つをとっても同一直線上に乗らないように配置するこ
とにより、浮遊反射物31自身が通信を行う上での障害
物になることを防ぐことが可能となる。従って、どの浮
遊反射物31からも、他の浮遊反射物31への見通し伝
搬路を確保することができる。
【0021】(実施の形態3)図4は本発明の実施の形
態3における、図1に示された浮遊反射物11を詳細に
説明するための概略図を示し、図4において、41は風
船、42はアンテナ、43は支持線、44は反射板であ
る。図4に示したように、前記浮遊反射物は風船41と
反射板44とを備えるものである。
【0022】この風船41は、内部に充填された、空気
よりも比重の軽い気体を自由に抜いたり、封入したりす
ることが可能であることを特徴とする風船である。従っ
て、風船41の内部の気体の出し入れにより、浮遊反射
物の浮力を調節することが可能である。
【0023】反射板44としては、反射物体を用いて形
成する方法が一例として考えられる。この方法を用いる
場合、反射板44は、アルミ箔等の軽量な材料を用い
て、内部を空洞にした立体構造にすることが望ましい。
このような、構造にすることにより、浮遊反射物をより
軽量なものにすることができるとともに、反射板44を
浮遊させておくのに必要な風船の浮力を低減することが
可能となる。
【0024】なお、浮遊反射物の構成の仕方としては、
図4に示したような、浮遊反射物を風船41と反射板4
4とから構成するのではなく、反射板44を省き、電波
を反射させる物質から成る反射層を風船41に設ける方
法を用いる方がさらに望ましい。このような構造をとる
ことにより、反射層を風船41と一体化することが可能
となる。その結果、反射板を用いる方法よりも、浮遊反
射物をさらに軽量にできるとともに、浮遊反射物の収納
性、機動性が向上する。
【0025】その反射層の製作方法としては、風船41
上に電波を反射する物質を、蒸着する方法や、風船41
上に塗布する方法などが例として挙げられる。これは、
反射板44を用いて浮遊反射物を製作する方法に比べる
と、その製作が非常に容易である。
【0026】以上のように浮遊反射物の構造を形成する
ことにより、製作や収納が容易で、軽量な機動性に優れ
た浮遊反射物を得ることができる。
【0027】(実施の形態4)図5は本発明の実施の形
態4における、図1に示された浮遊反射物11および浮
遊反射物11を支持するために設けられた支持線13の
詳細を説明するための概略図を示し、図5において、5
1は浮遊反射物、52はアンテナ、53は支持線、54
は支線である。図5に示すように、支持線53は、少な
くとも3本以上の支線54を用いて浮遊反射物51をア
ンテナ52の上方に支持することを特徴とする支持線で
ある。このように浮遊反射物51を3本以上の支線54
から成る支持線53で支えることにより、浮遊反射物5
1が、アンテナ52の上方で大きく揺らぐのを防ぐこと
が可能となる。これにより、アンテナ52から放射され
た電波の放射メインローブが、浮遊反射物51で効率的
に反射されないために生じる、通信信頼性の低下を抑制
することが可能となる。
【0028】なお、この支持線53の構成の仕方とし
て、図5に示した例以外に、前述したような3本以上の
支線54を用いて浮遊反射物51を支持するのは同じで
あるが、図6のようにその支線54を、途中から1本の
線に束ねるて支持する方法や、図7のように、支線54
を最後に1つに束ねて支持する方法でもよい。
【0029】(実施の形態5)図8は本発明の実施の形
態5における、図4に示された浮遊反射物の反射板44
の詳細を説明するための概略図を示している。図8にお
いて、82はアンテナ、83は支持線、84は風船、8
5は反射板、86はアンテナと浮遊反射物の中心を結ぶ
軸、αは反射板の頂角である。反射板85は、垂直方向
に指向性を持つアンテナ82の中心と浮遊反射物の中心
とを結ぶ軸86に対してなす角αを、頂角とするような
錐体の形状を有することを特徴とする反射板である。こ
のように反射板85を錐体の形状を有するものにし、か
つその角度αを適当な角度にすることにより、浮遊反射
物の下方にあるアンテナ82から垂直上方に放射された
電波は、反射板85で反射され、主に水平方向に伝搬し
ていくことになる。
【0030】このように、電波が水平方向に効率的に反
射され伝搬して行くことにより、反射板85において、
不要な方向に反射されることにより形成されるマルチパ
スを、相対的に低減することができる。従って、より信
頼性の高い通信を行うための伝搬路を確保することがで
きる。更に、反射された電波が効率的に水平方向に伝搬
して行くことにより、伝送距離をのばすことができる。
【0031】以上のように、浮遊反射物の反射板85を
錐体の形状を有するものにすることにより、実施の形態
1および2で得られる効果よりも、さらに優れた効果を
得ることができる。
【0032】なお、この反射板85は、頂角αが45度
であるような完全な円錘体にするのが望ましいが、その
円錐の近似として三角錐体や四角錐体などの多角形を用
いた錐体にしてもよい。更に、反射板85を用いる代わ
りに、風船84を、錐体の形状をした、電波を反射させ
る物質からなる反射層を有する風船にする方法でもよ
い。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明の無線通信装置に
よれば、従来のような親機を介した通信を行わずに、直
接、他の無線通信装置間との通信が可能であるため、従
来の無線通信装置よりも、通信信頼性や通信速度の向
上、無線通信装置の設置位置および設置方法の簡便化を
図ることが可能となる。また、親機が不必要となること
から、装置の回路構成が安価かつ簡易になるという効果
も得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無線通信装置の概略図
【図2】本発明の第1の実施形態における無線通信装置
間の通信を説明するための概略図
【図3】本発明の第2の実施形態による無線通信装置を
複数用いて通信を行う場合の説明をするための概略図
【図4】本発明の第3の実施形態による浮遊反射物を示
す概略図
【図5】本発明の第4の実施形態による支持線を示す概
略図
【図6】本発明の第4の実施形態による支持線を示す概
略図
【図7】本発明の第4の実施形態による支持線を示す概
略図
【図8】本発明の第5の実施形態による浮遊反射物の反
射板を示す概略図
【図9】従来の無線通信装置を示す概略図
【符号の説明】
10,20,30 送受信器 11,21,31,51,61,71 浮遊反射物 12,22,32,42,52,62,72,82,9
2,94,96 アンテナ 13,23,33,43,53,63,73,83 支
持線 24 障害物 34,90,98 机 41,84 風船 44,85 反射板 54,64,74 支線 86 軸 91,97 子機 93 親機 95 天井 α 頂角

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電波を送信あるいは受信するアンテナと、
    前記アンテナに対応して前記アンテナの上方に設けられ
    た空気よりも比重の軽い浮遊反射物と、前記浮遊反射物
    を前記アンテナ上方に設置するための支持線と、信号を
    送信あるいは受信するための送受信器とを具備し、前記
    浮遊反射物において電波を反射させることにより通信を
    行うことを特徴とする無線通信装置。
  2. 【請求項2】前記浮遊反射物は複数存在し、かつ、複数
    の前記浮遊反射物はどの三つをとっても同一直線上に乗
    らないように配置されていることを特徴とする請求項1
    記載の無線通信装置。
  3. 【請求項3】前記浮遊反射物は、空気よりも比重の軽い
    気体で充填された風船と、電波を反射させる反射板とを
    具備して成ることを特徴とする請求項1または2に記載
    の無線通信装置。
  4. 【請求項4】前記浮遊反射物は、空気よりも比重の軽い
    気体で充填された風船であり、かつ、前記風船は電波を
    反射させる物質から成る反射層を具備して成ることを特
    徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
  5. 【請求項5】前記支持線は、少なくとも3本以上の支線
    を用いて前記浮遊反射物を支持することを特徴とする請
    求項1から4のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  6. 【請求項6】前記反射板は、錐体の形状を有することを
    特徴とする請求項3記載の無線通信装置。
  7. 【請求項7】前記反射層は、錐体の形状を有することを
    特徴とする請求項4記載の無線通信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012120752A1 (ja) 2011-03-08 2012-09-13 パナソニック株式会社 エポキシ樹脂硬化物の分解方法
JP2012533256A (ja) * 2009-07-14 2012-12-20 トップコン ジーピーエス,エルエルシー マルチパス拒否用ブロードバンド凸形接地面
JP2018098555A (ja) * 2016-12-09 2018-06-21 ソフトバンク株式会社 無給電中継装置及び無線中継システム

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