JPH10242550A - レーザ用定電流電源装置及びレーザ加工装置 - Google Patents
レーザ用定電流電源装置及びレーザ加工装置Info
- Publication number
- JPH10242550A JPH10242550A JP3927097A JP3927097A JPH10242550A JP H10242550 A JPH10242550 A JP H10242550A JP 3927097 A JP3927097 A JP 3927097A JP 3927097 A JP3927097 A JP 3927097A JP H10242550 A JPH10242550 A JP H10242550A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- current
- lamp
- limit value
- laser
- switch circuit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Lasers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 大電流容量で、スイッチング周波数の高いス
イッチング素子を使用することなく、電流リップルの値
を抑えること。 【解決手段】 励起ランプ4に供給する電流の上限値及
び下限値を設定する電流閾値設定器11は、励起ランプ
4に供給するランプ電流Iの上限値及び下限値及びシマ
ー電流Isの上限値及び下限値の設定を自在とし、電流
閾値設定器11で設定されたランプ電流Iまたはシマー
電流Isの上限値及び下限値と励起ランプ4に流れる電
流を検出する電流検出器6の出力とを上限下限比較回路
9で比較し、その出力でランプ電流Iまたはシマー電流
Isの導通をスイッチ回路2,2aでオン・オフ制御
し、直流電源1からスイッチ回路2,2a及びリアクト
ル3,3aを介して励起ランプ4に供給する。
イッチング素子を使用することなく、電流リップルの値
を抑えること。 【解決手段】 励起ランプ4に供給する電流の上限値及
び下限値を設定する電流閾値設定器11は、励起ランプ
4に供給するランプ電流Iの上限値及び下限値及びシマ
ー電流Isの上限値及び下限値の設定を自在とし、電流
閾値設定器11で設定されたランプ電流Iまたはシマー
電流Isの上限値及び下限値と励起ランプ4に流れる電
流を検出する電流検出器6の出力とを上限下限比較回路
9で比較し、その出力でランプ電流Iまたはシマー電流
Isの導通をスイッチ回路2,2aでオン・オフ制御
し、直流電源1からスイッチ回路2,2a及びリアクト
ル3,3aを介して励起ランプ4に供給する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電流瞬時値制御
のチョッパ回路で構成された固体レーザ発振器のランプ
励起用定電流電源装置及びそのランプ励起用定電流電源
装置を用いたレーザ加工装置に関するものである。
のチョッパ回路で構成された固体レーザ発振器のランプ
励起用定電流電源装置及びそのランプ励起用定電流電源
装置を用いたレーザ加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は従来の固体レーザ発振器のレーザ
用定電流電源装置の構成を示すブロック図である。ま
た、図8は従来の固体レーザ発振器のレーザ用定電流電
源装置の動作を模式的に表したタイミングチャートであ
る。図において、1は直流電源であり、通常、交流の商
用電源を適当な整流素子及びコンデンサ等(いずれも図
示しない)を用いて整流・平滑して得ている。2はトラ
ンジスタ等のスイッチング素子からなる電子的スイッチ
からなるスイッチ回路、3はリアクトル、4はこの電源
装置の負荷となる励起ランプ、5は転流ダイオード、6
は電流検出器で、検出電流を検出電流に比例した電圧と
して出力する。7は電流検出器6で検出した電流の閾値
を設定する電流設定器、8は電流検出器6で検出した電
流と電流設定器7の閾値とを比較するオペアンプ等の演
算器、9は上限下限比較回路で、9aは第1のコンパレ
ータ、9bは第2のコンパレータ、9cは正の電流誤差
(+ΔIr)の設定器、9dは負の電流誤差(−ΔI
r)の設定器である。10はフリップフロップ回路であ
る。第1のコンパレータ9aの出力端子は、フリップフ
ロップ回路10のリセット端子(R)に接続され、第2
のコンパレータ9bの出力端子は、フリップフロップ回
路10のセット端子(S)に接続されている。フリップ
フロップ回路10の出力端子(Q)は、スイッチ回路2
に接続されている。
用定電流電源装置の構成を示すブロック図である。ま
た、図8は従来の固体レーザ発振器のレーザ用定電流電
源装置の動作を模式的に表したタイミングチャートであ
る。図において、1は直流電源であり、通常、交流の商
用電源を適当な整流素子及びコンデンサ等(いずれも図
示しない)を用いて整流・平滑して得ている。2はトラ
ンジスタ等のスイッチング素子からなる電子的スイッチ
からなるスイッチ回路、3はリアクトル、4はこの電源
装置の負荷となる励起ランプ、5は転流ダイオード、6
は電流検出器で、検出電流を検出電流に比例した電圧と
して出力する。7は電流検出器6で検出した電流の閾値
を設定する電流設定器、8は電流検出器6で検出した電
流と電流設定器7の閾値とを比較するオペアンプ等の演
算器、9は上限下限比較回路で、9aは第1のコンパレ
ータ、9bは第2のコンパレータ、9cは正の電流誤差
(+ΔIr)の設定器、9dは負の電流誤差(−ΔI
r)の設定器である。10はフリップフロップ回路であ
る。第1のコンパレータ9aの出力端子は、フリップフ
ロップ回路10のリセット端子(R)に接続され、第2
のコンパレータ9bの出力端子は、フリップフロップ回
路10のセット端子(S)に接続されている。フリップ
フロップ回路10の出力端子(Q)は、スイッチ回路2
に接続されている。
【0003】次に、従来の固体レーザ発振器のレーザ用
定電流電源装置の動作について説明する。直流電源1か
ら供給される直流電流は、スイッチ回路2及びリアクト
ル3を介して励起ランプ4に通電され、励起ランプ4を
発光させてレーザ発振器(図示しない)を励起する。通
常、励起ランプ4の電源としては定電流方式の電源が用
いられている。次に、従来のレーザ用定電流電源装置の
定電流動作を説明する。リアクトル3と励起ランプ4の
間に配置された電流検出器6は、ランプ電流Iを検出
し、ランプ電流Iに比例した電圧からなる検出電流If
を発生する。一方、電流設定器7は所望のレーザ出力に
対応する特定のランプ電流値に相当する電圧からなる電
流指令値Irefを指定する。演算器8は電流検出器6
と電流設定器7に接続されており、ランプ電流Iに比例
した検出電流Ifから特定のランプ電流値に相当する電
圧Irefの減算を行い、その偏差信号Ierrを得
る。偏差信号Ierrは上限下限比較回路9内の第1の
コンパレータ9aと第2のコンパレータ9bとに入力さ
れる。第1のコンパレータ9aの一方の入力端子には設
定器9cにより正の電流誤差(+ΔIr)が、第2のコ
ンパレータ9bの一方の入力端子には、設定器9dによ
り負の電流誤差(−ΔIr)がそれぞれ与えられてい
る。
定電流電源装置の動作について説明する。直流電源1か
ら供給される直流電流は、スイッチ回路2及びリアクト
ル3を介して励起ランプ4に通電され、励起ランプ4を
発光させてレーザ発振器(図示しない)を励起する。通
常、励起ランプ4の電源としては定電流方式の電源が用
いられている。次に、従来のレーザ用定電流電源装置の
定電流動作を説明する。リアクトル3と励起ランプ4の
間に配置された電流検出器6は、ランプ電流Iを検出
し、ランプ電流Iに比例した電圧からなる検出電流If
を発生する。一方、電流設定器7は所望のレーザ出力に
対応する特定のランプ電流値に相当する電圧からなる電
流指令値Irefを指定する。演算器8は電流検出器6
と電流設定器7に接続されており、ランプ電流Iに比例
した検出電流Ifから特定のランプ電流値に相当する電
圧Irefの減算を行い、その偏差信号Ierrを得
る。偏差信号Ierrは上限下限比較回路9内の第1の
コンパレータ9aと第2のコンパレータ9bとに入力さ
れる。第1のコンパレータ9aの一方の入力端子には設
定器9cにより正の電流誤差(+ΔIr)が、第2のコ
ンパレータ9bの一方の入力端子には、設定器9dによ
り負の電流誤差(−ΔIr)がそれぞれ与えられてい
る。
【0004】ここで、偏差信号IerrがIerr>0
(即ち、If>Iref)で、かつ、正の電流誤差(+
ΔIr)よりも大きいとき、第1のコンパレータ9aは
その出力信号CMP+としてデジタル信号“1”を出力
し、フリップフロップ回路10をリセットし、フリップ
フロップ回路10の出力端子(Q)は、デジタル信号
“0”を出力する。この時、フリップフロップ回路10
の出力端子(Q)に接続されたスイッチ回路2はオフに
なり、ランプ電流Iは、転流ダイオード5、リアクトル
3を通って還流し、その電流値は減少する。一方、偏差
信号Ierrが、Ierr<0(即ち、If<Ire
f)で、かつ、負の電流誤差(−ΔIr)よりも小さい
とき、第2のコンパレータ9bはその出力信号CMP−
としてデジタル信号“1”を出力し、フリップフロップ
回路10をセットするので、フリップフロップ回路10
は、デジタル信号“1”を出力する。この時、フリップ
フロップ回路10の出力端子(Q)に接続されたスイッ
チ回路2はオンになり、ランプ電流Iは直流電源1、ス
イッチ回路2、リアクトル3を通って流れ、その電流値
は増加する。また、偏差信号Ierrが、−ΔIr<I
err<+ΔIrの場合は、第1のコンパレータ9a、
第2のコンパレータ9bは、共にデジタル信号“0”を
出力するため、フリップフロップ回路10はセットもリ
セットもされず、フリップフロップ回路10の出力端子
(Q)は変化しない。
(即ち、If>Iref)で、かつ、正の電流誤差(+
ΔIr)よりも大きいとき、第1のコンパレータ9aは
その出力信号CMP+としてデジタル信号“1”を出力
し、フリップフロップ回路10をリセットし、フリップ
フロップ回路10の出力端子(Q)は、デジタル信号
“0”を出力する。この時、フリップフロップ回路10
の出力端子(Q)に接続されたスイッチ回路2はオフに
なり、ランプ電流Iは、転流ダイオード5、リアクトル
3を通って還流し、その電流値は減少する。一方、偏差
信号Ierrが、Ierr<0(即ち、If<Ire
f)で、かつ、負の電流誤差(−ΔIr)よりも小さい
とき、第2のコンパレータ9bはその出力信号CMP−
としてデジタル信号“1”を出力し、フリップフロップ
回路10をセットするので、フリップフロップ回路10
は、デジタル信号“1”を出力する。この時、フリップ
フロップ回路10の出力端子(Q)に接続されたスイッ
チ回路2はオンになり、ランプ電流Iは直流電源1、ス
イッチ回路2、リアクトル3を通って流れ、その電流値
は増加する。また、偏差信号Ierrが、−ΔIr<I
err<+ΔIrの場合は、第1のコンパレータ9a、
第2のコンパレータ9bは、共にデジタル信号“0”を
出力するため、フリップフロップ回路10はセットもリ
セットもされず、フリップフロップ回路10の出力端子
(Q)は変化しない。
【0005】このようにして、図7のブロック図で示さ
れたレーザ用定電流電源装置は、ランプ電流Iが所望の
電流値に対して指定された正負の偏差の範囲内に維持さ
れるように動作する。更に、図8を用いて、具体的動作
について詳述する。電流指令値Irefが、図8(a)
のように、急激に立上り所定の率で電流値が増加し、そ
して、電流が急激に遮断されるものとする。時間t0 で
電流指令値Irefが、急激に立上ると、直流電源1よ
り供給される直流電流は、電源の応答性等によって追随
され、図8(b)のように、検出電流Ifとして検出さ
れる。演算器8で検出電流Ifと電流指令値Irefと
の出力が比較され、図8(c)のように、偏差信号Ie
rrとなって出力される。時間t0 では偏差信号Ier
rが、If<Irefであるから、Ierr<0とな
り、かつ、負の電流誤差(−ΔIr)よりも小さいか
ら、第2のコンパレータ9bは、図8(e)のように、
その出力信号CMP−としてデジタル信号“1”でフリ
ップフロップ回路10をセットし、フリップフロップ回
路10の出力端子(Q)に接続されたスイッチ回路2
は、図8(f)のように、オンになり、ランプ電流Iは
直流電源1、スイッチ回路2、リアクトル3を通って流
れ、その電流値は増加する。
れたレーザ用定電流電源装置は、ランプ電流Iが所望の
電流値に対して指定された正負の偏差の範囲内に維持さ
れるように動作する。更に、図8を用いて、具体的動作
について詳述する。電流指令値Irefが、図8(a)
のように、急激に立上り所定の率で電流値が増加し、そ
して、電流が急激に遮断されるものとする。時間t0 で
電流指令値Irefが、急激に立上ると、直流電源1よ
り供給される直流電流は、電源の応答性等によって追随
され、図8(b)のように、検出電流Ifとして検出さ
れる。演算器8で検出電流Ifと電流指令値Irefと
の出力が比較され、図8(c)のように、偏差信号Ie
rrとなって出力される。時間t0 では偏差信号Ier
rが、If<Irefであるから、Ierr<0とな
り、かつ、負の電流誤差(−ΔIr)よりも小さいか
ら、第2のコンパレータ9bは、図8(e)のように、
その出力信号CMP−としてデジタル信号“1”でフリ
ップフロップ回路10をセットし、フリップフロップ回
路10の出力端子(Q)に接続されたスイッチ回路2
は、図8(f)のように、オンになり、ランプ電流Iは
直流電源1、スイッチ回路2、リアクトル3を通って流
れ、その電流値は増加する。
【0006】時間t1 では偏差信号Ierrが、If<
Irefでなくなり、負の電流誤差(−ΔIr)よりも
小さくなくなったとき、第2のコンパレータ9bは、図
8(e)のように、出力信号CMP−はデジタル信号
“0”となりフリップフロップ回路10のセットの信号
をなくす。しかし、フリップフロップ回路10の出力端
子(Q)に接続されたスイッチ回路2は、図8(f)の
ように、オンを継続し、ランプ電流Iは直流電源1、ス
イッチ回路2、リアクトル3を通って流れ、その電流値
は更に増加する。時間t2 では偏差信号Ierrが、I
f>Irefとなり、Ierr>0で、かつ、正の電流
誤差(+ΔIr)よりも大きくなると、第1のコンパレ
ータ9aは、図8(d)のように、その出力信号CMP
+としてデジタル信号“1”を出力し、フリップフロッ
プ回路10をリセットする。この時、フリップフロップ
回路10の出力端子(Q)に接続されたスイッチ回路2
はオフになり、ランプ電流Iは、転流ダイオード5、リ
アクトル3を通って還流し、その電流値は減少する。
Irefでなくなり、負の電流誤差(−ΔIr)よりも
小さくなくなったとき、第2のコンパレータ9bは、図
8(e)のように、出力信号CMP−はデジタル信号
“0”となりフリップフロップ回路10のセットの信号
をなくす。しかし、フリップフロップ回路10の出力端
子(Q)に接続されたスイッチ回路2は、図8(f)の
ように、オンを継続し、ランプ電流Iは直流電源1、ス
イッチ回路2、リアクトル3を通って流れ、その電流値
は更に増加する。時間t2 では偏差信号Ierrが、I
f>Irefとなり、Ierr>0で、かつ、正の電流
誤差(+ΔIr)よりも大きくなると、第1のコンパレ
ータ9aは、図8(d)のように、その出力信号CMP
+としてデジタル信号“1”を出力し、フリップフロッ
プ回路10をリセットする。この時、フリップフロップ
回路10の出力端子(Q)に接続されたスイッチ回路2
はオフになり、ランプ電流Iは、転流ダイオード5、リ
アクトル3を通って還流し、その電流値は減少する。
【0007】しかし、ランプ電流Iが転流ダイオード
5、リアクトル3を通って還流し、その電流値が減少す
るとき、時間t3 では偏差信号Ierrが、負の電流誤
差(−ΔIr)よりも小さくなると、第2のコンパレー
タ9bは、図8(e)のように、その出力信号CMP−
としてデジタル信号“1”でフリップフロップ回路10
をセットし、フリップフロップ回路10の出力端子
(Q)に接続されたスイッチ回路2は、図8(f)のよ
うに、再度オンになり、ランプ電流Iは直流電源1、ス
イッチ回路2、リアクトル3を通って流れ、その電流値
は増加する。このような繰返し動作で、電源装置1から
ランプ電流Iが、所望の電流指令値Irefに対して指
定された正負の電流誤差(±ΔIr)の範囲内に維持さ
れるように動作し、時間t10でスイッチ回路2はオフに
なり、ランプ電流Iは、転流ダイオード5、リアクトル
3を通って還流し、その電流値は減少し、ゼロになる。
5、リアクトル3を通って還流し、その電流値が減少す
るとき、時間t3 では偏差信号Ierrが、負の電流誤
差(−ΔIr)よりも小さくなると、第2のコンパレー
タ9bは、図8(e)のように、その出力信号CMP−
としてデジタル信号“1”でフリップフロップ回路10
をセットし、フリップフロップ回路10の出力端子
(Q)に接続されたスイッチ回路2は、図8(f)のよ
うに、再度オンになり、ランプ電流Iは直流電源1、ス
イッチ回路2、リアクトル3を通って流れ、その電流値
は増加する。このような繰返し動作で、電源装置1から
ランプ電流Iが、所望の電流指令値Irefに対して指
定された正負の電流誤差(±ΔIr)の範囲内に維持さ
れるように動作し、時間t10でスイッチ回路2はオフに
なり、ランプ電流Iは、転流ダイオード5、リアクトル
3を通って還流し、その電流値は減少し、ゼロになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来のレーザ
用定電流電源装置においては、上限下限比較回路9のヒ
ステリシス幅、即ち、リップルの幅となる所望の電流指
令値Irefに対して指定された正負の電流誤差(±Δ
Ir)が一定、言い換えれば、ランプ電流Iの電流リッ
プルが一定である。この種の固体レーザ励起用に用いら
れる定電流電源装置の仕様の一つには、ランプ電流Iの
電流リップルの値がある。従来例で示す電流瞬時値制御
によるチョッパ回路からなるレーザ用定電流電源装置で
は、電流リップルを小さくすればするほどスイッチング
素子のオン・オフ頻度が増えることになる。即ち、電流
容量が大きく、許容スイッチング周波数の高いスイッチ
ング素子を使用する必要があり、それだけコストが高く
なる。また、同じ出力電流値であれば、電流リップルを
小さくすればするほど、即ち、スイッチング周波数が大
きくなればなるほど、スイッチング時の発熱による損失
が増大し、スイッチング素子の冷却に必要なコストが増
加し、運転時の電力損失も増大する。
用定電流電源装置においては、上限下限比較回路9のヒ
ステリシス幅、即ち、リップルの幅となる所望の電流指
令値Irefに対して指定された正負の電流誤差(±Δ
Ir)が一定、言い換えれば、ランプ電流Iの電流リッ
プルが一定である。この種の固体レーザ励起用に用いら
れる定電流電源装置の仕様の一つには、ランプ電流Iの
電流リップルの値がある。従来例で示す電流瞬時値制御
によるチョッパ回路からなるレーザ用定電流電源装置で
は、電流リップルを小さくすればするほどスイッチング
素子のオン・オフ頻度が増えることになる。即ち、電流
容量が大きく、許容スイッチング周波数の高いスイッチ
ング素子を使用する必要があり、それだけコストが高く
なる。また、同じ出力電流値であれば、電流リップルを
小さくすればするほど、即ち、スイッチング周波数が大
きくなればなるほど、スイッチング時の発熱による損失
が増大し、スイッチング素子の冷却に必要なコストが増
加し、運転時の電力損失も増大する。
【0009】このようなことから、従来の固体レーザ発
振器のレーザ用定電流電源装置では、次のような問題点
があった。まず、励起ランプ4はレーザを発振していな
い時にも励起ランプ4の点灯を維持するため、レーザ発
振を発生させる電流の閾値よりも小さい電流(このとき
の電流を「シマー電流」と呼び、固体レーザ励起用フラ
ッシュランプでは、通常、1〜3A程度)を通電する必
要がある。シマー電流における電流リップルは、点灯を
安定に維持するために小さいことが必要である。即ち、
許容スイッチング周波数が比較的高いスイッチング素子
が必要である。また、レーザを発振している時の電流値
は、シマー電流に比べてはるかに大きい。例えば、平均
出力数100W級の固体レーザでパルス励起の場合、ピ
ーク出力発振時には、ランプ電流は数100Aにもな
る。したがって、シマー電流値における電流リップルの
値を基準にして回路設計した場合、大電流で、スイッチ
ング周波数の高いスイッチング素子が必要となり、装置
のコストが非常に高くなる。
振器のレーザ用定電流電源装置では、次のような問題点
があった。まず、励起ランプ4はレーザを発振していな
い時にも励起ランプ4の点灯を維持するため、レーザ発
振を発生させる電流の閾値よりも小さい電流(このとき
の電流を「シマー電流」と呼び、固体レーザ励起用フラ
ッシュランプでは、通常、1〜3A程度)を通電する必
要がある。シマー電流における電流リップルは、点灯を
安定に維持するために小さいことが必要である。即ち、
許容スイッチング周波数が比較的高いスイッチング素子
が必要である。また、レーザを発振している時の電流値
は、シマー電流に比べてはるかに大きい。例えば、平均
出力数100W級の固体レーザでパルス励起の場合、ピ
ーク出力発振時には、ランプ電流は数100Aにもな
る。したがって、シマー電流値における電流リップルの
値を基準にして回路設計した場合、大電流で、スイッチ
ング周波数の高いスイッチング素子が必要となり、装置
のコストが非常に高くなる。
【0010】また、従来の定電流電源装置においては、
出力電流の電流リップルが一定、即ち、スイッチング周
波数が一定であるから、比較的大きなランプ電流を長時
間出力する場合には、レーザ加工の際のスイッチ回路の
損失(発熱)により、スイッチング素子の内部温度が許
容温度を超えてスイッチング素子が破損し、装置が停止
してしまうことがあった。そして、レーザ発振器の励起
用に使用されるレーザ用定電流電源装置の電流リップル
の大きさは、レーザ発振器から出力され、加工等の熱源
に使用されるレーザビーム出力のリップルに影響を与
え、特に、レーザ加工時においては、レーザ加工の諸条
件(例えば、被加工物の材質、形状、加工速度、レーザ
出力のピーク値、繰り返し周波数、デューティ比等)に
応じて、レーザ出力のリップルの大きさを選定すること
が必要である。このように、従来のレーザ用定電流電源
装置においては、出力電流の電流リップルが一定であ
り、レーザ加工中にレーザ出力のリップルの大きさが加
工条件に対して適切でないと、加工状態が不安定にな
り、結果的に、被加工物の加工品質が悪くなり、それを
補正することができない。
出力電流の電流リップルが一定、即ち、スイッチング周
波数が一定であるから、比較的大きなランプ電流を長時
間出力する場合には、レーザ加工の際のスイッチ回路の
損失(発熱)により、スイッチング素子の内部温度が許
容温度を超えてスイッチング素子が破損し、装置が停止
してしまうことがあった。そして、レーザ発振器の励起
用に使用されるレーザ用定電流電源装置の電流リップル
の大きさは、レーザ発振器から出力され、加工等の熱源
に使用されるレーザビーム出力のリップルに影響を与
え、特に、レーザ加工時においては、レーザ加工の諸条
件(例えば、被加工物の材質、形状、加工速度、レーザ
出力のピーク値、繰り返し周波数、デューティ比等)に
応じて、レーザ出力のリップルの大きさを選定すること
が必要である。このように、従来のレーザ用定電流電源
装置においては、出力電流の電流リップルが一定であ
り、レーザ加工中にレーザ出力のリップルの大きさが加
工条件に対して適切でないと、加工状態が不安定にな
り、結果的に、被加工物の加工品質が悪くなり、それを
補正することができない。
【0011】そこで、この発明はかかる問題点を解決す
るためになされたもので、大電流容量で、スイッチング
周波数の高いスイッチング素子を使用することなく、電
流リップルの値を抑えたレーザ用定電流電源装置の提供
を第1の課題とするものである。また、被加工物の加工
条件に応じて電流リップルの値を変更でき、良好な加工
品質を得ることができるレーザ加工装置の提供を第2の
課題とするものである。
るためになされたもので、大電流容量で、スイッチング
周波数の高いスイッチング素子を使用することなく、電
流リップルの値を抑えたレーザ用定電流電源装置の提供
を第1の課題とするものである。また、被加工物の加工
条件に応じて電流リップルの値を変更でき、良好な加工
品質を得ることができるレーザ加工装置の提供を第2の
課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかるレーザ
用定電流電源装置は、励起ランプに供給するランプ電流
の上限値及び下限値を電流閾値設定器で設定し、その上
限値と下限値の範囲内で特定された電流を、直流電源よ
りスイッチ回路及びリアクトルを介して励起ランプに供
給するレーザ用定電流電源装置において、前記励起ラン
プに供給する電流の上限値及び下限値を設定する電流閾
値設定器は、前記励起ランプに供給するランプ電流の上
限値及び下限値及びシマー電流の上限値及び下限値の設
定を自在とし、前記電流閾値設定器で設定されたランプ
電流またはシマー電流の上限値及び下限値と前記励起ラ
ンプに流れる電流を検出する電流検出器の出力とをコン
パレータ回路で比較し、前記コンパレータ回路の出力で
前記ランプ電流または前記シマー電流の導通をスイッチ
回路で制御するものである。
用定電流電源装置は、励起ランプに供給するランプ電流
の上限値及び下限値を電流閾値設定器で設定し、その上
限値と下限値の範囲内で特定された電流を、直流電源よ
りスイッチ回路及びリアクトルを介して励起ランプに供
給するレーザ用定電流電源装置において、前記励起ラン
プに供給する電流の上限値及び下限値を設定する電流閾
値設定器は、前記励起ランプに供給するランプ電流の上
限値及び下限値及びシマー電流の上限値及び下限値の設
定を自在とし、前記電流閾値設定器で設定されたランプ
電流またはシマー電流の上限値及び下限値と前記励起ラ
ンプに流れる電流を検出する電流検出器の出力とをコン
パレータ回路で比較し、前記コンパレータ回路の出力で
前記ランプ電流または前記シマー電流の導通をスイッチ
回路で制御するものである。
【0013】請求項2にかかるレーザ用定電流電源装置
の前記電流閾値設定器で設定されたランプ電流とシマー
電流は、各独立したスイッチ回路及びリアクトル及び転
流ダイオードからなるランプ電流供給回路及び他のスイ
ッチ回路及びリアクトル及び転流ダイオードからなるシ
マー電流供給回路を具備するものである。
の前記電流閾値設定器で設定されたランプ電流とシマー
電流は、各独立したスイッチ回路及びリアクトル及び転
流ダイオードからなるランプ電流供給回路及び他のスイ
ッチ回路及びリアクトル及び転流ダイオードからなるシ
マー電流供給回路を具備するものである。
【0014】請求項3にかかるレーザ用定電流電源装置
の前記電流閾値設定器で設定されたランプ電流とシマー
電流は、同一スイッチ回路によって制御するものであ
る。
の前記電流閾値設定器で設定されたランプ電流とシマー
電流は、同一スイッチ回路によって制御するものであ
る。
【0015】請求項4にかかるレーザ用定電流電源装置
は、励起ランプに供給するランプ電流の上限値及び下限
値を電流閾値設定器で設定し、その上限値と下限値の範
囲内で特定されたランプ電流を、直流電源よりスイッチ
回路及びリアクトルを介して励起ランプに供給するレー
ザ用定電流電源装置において、前記電流閾値設定器で設
定されたランプ電流の上限値及び下限値は、スイッチ回
路の負担に応じて変更するものである。
は、励起ランプに供給するランプ電流の上限値及び下限
値を電流閾値設定器で設定し、その上限値と下限値の範
囲内で特定されたランプ電流を、直流電源よりスイッチ
回路及びリアクトルを介して励起ランプに供給するレー
ザ用定電流電源装置において、前記電流閾値設定器で設
定されたランプ電流の上限値及び下限値は、スイッチ回
路の負担に応じて変更するものである。
【0016】請求項5にかかるレーザ用定電流電源装置
の前記スイッチ回路の負担は、前記スイッチ回路に配設
された温度検出器の出力としたものである。
の前記スイッチ回路の負担は、前記スイッチ回路に配設
された温度検出器の出力としたものである。
【0017】請求項6にかかるレーザ用定電流電源装置
の前記スイッチ回路の負担は、前記スイッチ回路の消費
電力としたものである。
の前記スイッチ回路の負担は、前記スイッチ回路の消費
電力としたものである。
【0018】請求項7にかかるレーザ加工装置は、励起
ランプに供給するランプ電流の上限値及び下限値を電流
閾値設定器で設定し、その上限値と下限値の範囲内で特
定された電流を、直流電源よりスイッチ回路及びリアク
トルを介して励起ランプに供給し、レーザ発振器からレ
ーザビームを出力させ、出力された前記レーザビームを
加工機に導き、前記加工機から出力される前記レーザビ
ームで被加工物を加工するレーザ加工装置において、前
記加工機の速度指令、前記ランプ電流の電流指令、シマ
ー電流の電流指令、被加工物の材質及び形状のうちの1
つ以上の加工条件によって、前記電流閾値設定器で設定
するランプ電流の上限値及び下限値を変更するものであ
る。
ランプに供給するランプ電流の上限値及び下限値を電流
閾値設定器で設定し、その上限値と下限値の範囲内で特
定された電流を、直流電源よりスイッチ回路及びリアク
トルを介して励起ランプに供給し、レーザ発振器からレ
ーザビームを出力させ、出力された前記レーザビームを
加工機に導き、前記加工機から出力される前記レーザビ
ームで被加工物を加工するレーザ加工装置において、前
記加工機の速度指令、前記ランプ電流の電流指令、シマ
ー電流の電流指令、被加工物の材質及び形状のうちの1
つ以上の加工条件によって、前記電流閾値設定器で設定
するランプ電流の上限値及び下限値を変更するものであ
る。
【0019】請求項8にかかるレーザ加工装置の前記ラ
ンプ電流の電流指令は、ピーク電流値、繰り返し周波
数、デューティ比からなるものである。
ンプ電流の電流指令は、ピーク電流値、繰り返し周波
数、デューティ比からなるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を用いて説明する。なお、図中、従来例及び各実施
の形態と同一符号及び記号は、従来例及び各実施の形態
の構成部分と同一または相当する構成部分を示すもので
ある。
て図を用いて説明する。なお、図中、従来例及び各実施
の形態と同一符号及び記号は、従来例及び各実施の形態
の構成部分と同一または相当する構成部分を示すもので
ある。
【0021】実施の形態1.図1は本発明の第一の実施
の形態の固体レーザ発振器のレーザ用定電流電源装置を
示すブロック図で、図2は図1の実施の形態で使用する
固体レーザ発振器のレーザ用定電流電源装置に用いられ
た上限下限閾値設定器を示すブロック図である。図にお
いて、1は商用電源を図示しない整流素子及びコンデン
サ等を用いて整流・平滑して得ている直流電源、2はト
ランジスタ等のスイッチング素子またはスイッチング回
路等からなるスイッチ回路、3は誘導コイルからなるリ
アクトル、4はこの直流電源1の負荷となる励起ラン
プ、5は転流ダイオード、6は電流検出器で、検出電流
をその検出電流に比例した電圧として出力する。7は電
流検出器6で検出した電流の閾値を設定する電流設定器
で、ポテンショメータで設定する場合、または、コント
ローラのD/A変換器の出力とする場合等がある。8は
電流検出器6で検出した電流と電流設定器7の閾値とを
比較するオペアンプ等からなる演算器、9はウインドコ
ンパレータ等からなる上限下限比較回路で、9aは比較
回路としての第1のコンパレータ、9bは比較回路とし
ての第2のコンパレータである。10Aはゲート回路及
びフリップフロップ回路からなる論理ゲート回路、論理
ゲート回路10Aはフリップフロップ回路10a及びA
NDゲート10b、ANDゲート10c、インバータ1
0dより構成されている。また、スイッチ回路2a、リ
アクトル3a及び転流ダイオード5aが、スイッチ回路
2、リアクトル3及び転流ダイオード5に対して並列的
(並列接続ではない)に接続されている。これら独立し
たスイッチ回路2及びリアクトル3及び転流ダイオード
5からなるランプ電流供給回路30を構成し、また、他
のスイッチ回路2a及びリアクトル3a及び転流ダイオ
ード5aからなるシマー電流供給回路40を構成してい
る。
の形態の固体レーザ発振器のレーザ用定電流電源装置を
示すブロック図で、図2は図1の実施の形態で使用する
固体レーザ発振器のレーザ用定電流電源装置に用いられ
た上限下限閾値設定器を示すブロック図である。図にお
いて、1は商用電源を図示しない整流素子及びコンデン
サ等を用いて整流・平滑して得ている直流電源、2はト
ランジスタ等のスイッチング素子またはスイッチング回
路等からなるスイッチ回路、3は誘導コイルからなるリ
アクトル、4はこの直流電源1の負荷となる励起ラン
プ、5は転流ダイオード、6は電流検出器で、検出電流
をその検出電流に比例した電圧として出力する。7は電
流検出器6で検出した電流の閾値を設定する電流設定器
で、ポテンショメータで設定する場合、または、コント
ローラのD/A変換器の出力とする場合等がある。8は
電流検出器6で検出した電流と電流設定器7の閾値とを
比較するオペアンプ等からなる演算器、9はウインドコ
ンパレータ等からなる上限下限比較回路で、9aは比較
回路としての第1のコンパレータ、9bは比較回路とし
ての第2のコンパレータである。10Aはゲート回路及
びフリップフロップ回路からなる論理ゲート回路、論理
ゲート回路10Aはフリップフロップ回路10a及びA
NDゲート10b、ANDゲート10c、インバータ1
0dより構成されている。また、スイッチ回路2a、リ
アクトル3a及び転流ダイオード5aが、スイッチ回路
2、リアクトル3及び転流ダイオード5に対して並列的
(並列接続ではない)に接続されている。これら独立し
たスイッチ回路2及びリアクトル3及び転流ダイオード
5からなるランプ電流供給回路30を構成し、また、他
のスイッチ回路2a及びリアクトル3a及び転流ダイオ
ード5aからなるシマー電流供給回路40を構成してい
る。
【0022】このシマー電流供給回路40からなるスイ
ッチ回路2a、リアクトル3a及び転流ダイオード5a
は、シマー電流Is通電時に動作するものであり、ラン
プ電流供給回路30を構成するスイッチ回路2、リアク
トル3及び転流ダイオード5に比べて、電流容量は小さ
な素子が使用されている。スイッチ回路2aには、スイ
ッチ回路2と同様に、フリップフロップ回路10aの出
力信号(Q)が接続され、スイッチ回路2とスイッチ回
路2aはインバータ10dにより互いに動作が逆とな
る。また、電流設定器7と上限下限比較回路9及び論理
ゲート回路10Aには、上限閾値及び下限閾値を設定す
る電流閾値設定器11が接続されている。本実施の形態
では、図2に示すように、電流閾値設定器11は、演算
器(非反転演算増幅器)11a、演算器(反転演算増幅
器)11b、コンパレータ11d、シマー電流Isに相
当する基準電位Isimを設定するシマー電流設定器1
1e、正電源11f、アナログスイッチ回路11g、直
並列回路によって分圧された電位を変更する抵抗器11
h、11i、11jから構成されている。因に、アナロ
グスイッチ回路11gが開のとき、演算器11aの入力
は低く、アナログスイッチ回路11gが閉のとき、演算
器11aの入力は高くなる。
ッチ回路2a、リアクトル3a及び転流ダイオード5a
は、シマー電流Is通電時に動作するものであり、ラン
プ電流供給回路30を構成するスイッチ回路2、リアク
トル3及び転流ダイオード5に比べて、電流容量は小さ
な素子が使用されている。スイッチ回路2aには、スイ
ッチ回路2と同様に、フリップフロップ回路10aの出
力信号(Q)が接続され、スイッチ回路2とスイッチ回
路2aはインバータ10dにより互いに動作が逆とな
る。また、電流設定器7と上限下限比較回路9及び論理
ゲート回路10Aには、上限閾値及び下限閾値を設定す
る電流閾値設定器11が接続されている。本実施の形態
では、図2に示すように、電流閾値設定器11は、演算
器(非反転演算増幅器)11a、演算器(反転演算増幅
器)11b、コンパレータ11d、シマー電流Isに相
当する基準電位Isimを設定するシマー電流設定器1
1e、正電源11f、アナログスイッチ回路11g、直
並列回路によって分圧された電位を変更する抵抗器11
h、11i、11jから構成されている。因に、アナロ
グスイッチ回路11gが開のとき、演算器11aの入力
は低く、アナログスイッチ回路11gが閉のとき、演算
器11aの入力は高くなる。
【0023】次に、本実施の形態の電流瞬時値制御のチ
ョッパ回路で構成された固体レーザ発振器のレーザ用定
電流電源装置の動作について説明する。電流閾値設定器
11内のコンパレータ11dの一方の入力には電流設定
器7で与えられた電流指令Irefが入力され、他方の
入力にはシマー電流設定器11eで設定されたシマー電
流Isに相当する基準電位Isimが入力されている。
コンパレータ11dは二つの入力を比較し、コンパレー
タ11dの出力、即ち、図中A点の電位はIref>I
simの場合に“1”、Iref≦Isimの場合に
“0”となる。アナログスイッチ回路11gは、入力信
号が“1”でオン、入力信号が“0”でオフとなる。し
たがって、正電源11f、アナログスイッチ回路11
g、抵抗器11h、抵抗器11i、抵抗器11jから構
成されている回路において、演算器11aの入力、即
ち、図中B点の電位を仮に、Iref>Isimの場合
をV1、Iref≦Isimの場合をV0とすると、V
1>V0となる。また、B点の電位は演算器11aで非
反転増幅されて出力信号+ΔIrとなる。なお、この+
ΔIrはB点の電位と同符号の電位であり、従来例の図
7における正の電流誤差9cに相当するものである。ま
た、演算器11bは反転演算増幅器として動作するの
で、演算器11bの出力には信号−ΔIrを得る。した
がって、電流閾値設定器11の出力電位+ΔIr及び−
ΔIrは、電流設定器7で与えられる電流指令Iref
の値が、シマー電流Is値以下の時は小さく、シマー電
流Is値を越えた場合には大きくなる。即ち、ランプ電
流Iの電流指令値が小さいときには電流リップルが小さ
くなり(スイッチング周波数が大)、ランプ電流の電流
指令値が大きいときには電流リップルが大きくなる(ス
イッチング周波数が小)。
ョッパ回路で構成された固体レーザ発振器のレーザ用定
電流電源装置の動作について説明する。電流閾値設定器
11内のコンパレータ11dの一方の入力には電流設定
器7で与えられた電流指令Irefが入力され、他方の
入力にはシマー電流設定器11eで設定されたシマー電
流Isに相当する基準電位Isimが入力されている。
コンパレータ11dは二つの入力を比較し、コンパレー
タ11dの出力、即ち、図中A点の電位はIref>I
simの場合に“1”、Iref≦Isimの場合に
“0”となる。アナログスイッチ回路11gは、入力信
号が“1”でオン、入力信号が“0”でオフとなる。し
たがって、正電源11f、アナログスイッチ回路11
g、抵抗器11h、抵抗器11i、抵抗器11jから構
成されている回路において、演算器11aの入力、即
ち、図中B点の電位を仮に、Iref>Isimの場合
をV1、Iref≦Isimの場合をV0とすると、V
1>V0となる。また、B点の電位は演算器11aで非
反転増幅されて出力信号+ΔIrとなる。なお、この+
ΔIrはB点の電位と同符号の電位であり、従来例の図
7における正の電流誤差9cに相当するものである。ま
た、演算器11bは反転演算増幅器として動作するの
で、演算器11bの出力には信号−ΔIrを得る。した
がって、電流閾値設定器11の出力電位+ΔIr及び−
ΔIrは、電流設定器7で与えられる電流指令Iref
の値が、シマー電流Is値以下の時は小さく、シマー電
流Is値を越えた場合には大きくなる。即ち、ランプ電
流Iの電流指令値が小さいときには電流リップルが小さ
くなり(スイッチング周波数が大)、ランプ電流の電流
指令値が大きいときには電流リップルが大きくなる(ス
イッチング周波数が小)。
【0024】次に、論理ゲート回路10Aの動作を説明
する。論理ゲート回路10Aのフリップフロップ回路1
0aの動作は、従来例と同一である。フリップフロップ
回路10aの出力信号(Q)は、ANDゲート10b及
び10cの入力の一方に接続される。また、電流閾値設
定器11の出力の分岐された出力GATEは、前述のコ
ンパレータ11dの出力(図中A点の電位)であり、I
ref>Isimの場合に“1”、Iref≦Isim
場合に“0”となる。この電流閾値設定器11の出力G
ATEは、ANDゲート10bに直接、また、インバー
タ10dを介してANDゲート10cの入力に接続され
ている。この結果、フリップフロップ回路10aの出力
信号Qは、Iref>Isimとなるピーク出力発振時
の電流指令の場合、ANDゲート10bを通って信号Q
1として出力され、スイッチ回路2をオン・オフ動作さ
せる。一方、Iref≦Isimとなるシマー電流指令
の場合、フリップフロップ回路10aの出力信号Qは、
ANDゲート10cを通って信号Q2として出力され、
スイッチ回路2aをオン・オフ動作させる。
する。論理ゲート回路10Aのフリップフロップ回路1
0aの動作は、従来例と同一である。フリップフロップ
回路10aの出力信号(Q)は、ANDゲート10b及
び10cの入力の一方に接続される。また、電流閾値設
定器11の出力の分岐された出力GATEは、前述のコ
ンパレータ11dの出力(図中A点の電位)であり、I
ref>Isimの場合に“1”、Iref≦Isim
場合に“0”となる。この電流閾値設定器11の出力G
ATEは、ANDゲート10bに直接、また、インバー
タ10dを介してANDゲート10cの入力に接続され
ている。この結果、フリップフロップ回路10aの出力
信号Qは、Iref>Isimとなるピーク出力発振時
の電流指令の場合、ANDゲート10bを通って信号Q
1として出力され、スイッチ回路2をオン・オフ動作さ
せる。一方、Iref≦Isimとなるシマー電流指令
の場合、フリップフロップ回路10aの出力信号Qは、
ANDゲート10cを通って信号Q2として出力され、
スイッチ回路2aをオン・オフ動作させる。
【0025】このように、本実施の形態では、励起ラン
プ4に供給するランプ電流Iの出力電位+ΔIrからな
る上限値及び出力電位−ΔIrからなる下限値を電流閾
値設定器11で設定し、その上限値と下限値の範囲内で
特定された電流を、直流電源1よりスイッチ回路2,2
a及びリアクトル3,3aを介して励起ランプ4に供給
するレーザ用定電流電源装置において、励起ランプ4に
供給する電流の上限値及び下限値を設定する電流閾値設
定器11は、励起ランプ4に供給するランプ電流Iの上
限値及び下限値及びシマー電流Isの上限値及び下限値
の設定を自在とし、電流閾値設定器11で設定されたラ
ンプ電流Iまたはシマー電流Isの上限値及び下限値と
励起ランプ4に流れる電流を検出する電流検出器6の出
力とを上限下限比較回路9からなるコンパレータ回路で
比較し、コンパレータ回路の出力でランプ電流Iまたは
シマー電流Isの導通をスイッチ回路2,2aで制御す
るものである。
プ4に供給するランプ電流Iの出力電位+ΔIrからな
る上限値及び出力電位−ΔIrからなる下限値を電流閾
値設定器11で設定し、その上限値と下限値の範囲内で
特定された電流を、直流電源1よりスイッチ回路2,2
a及びリアクトル3,3aを介して励起ランプ4に供給
するレーザ用定電流電源装置において、励起ランプ4に
供給する電流の上限値及び下限値を設定する電流閾値設
定器11は、励起ランプ4に供給するランプ電流Iの上
限値及び下限値及びシマー電流Isの上限値及び下限値
の設定を自在とし、電流閾値設定器11で設定されたラ
ンプ電流Iまたはシマー電流Isの上限値及び下限値と
励起ランプ4に流れる電流を検出する電流検出器6の出
力とを上限下限比較回路9からなるコンパレータ回路で
比較し、コンパレータ回路の出力でランプ電流Iまたは
シマー電流Isの導通をスイッチ回路2,2aで制御す
るものである。
【0026】特に、図1に示した本実施の形態では、電
流閾値設定器11で設定されたランプ電流Iとシマー電
流Isは、各独立したスイッチ回路2及びリアクトル3
及び転流ダイオード5からなるランプ電流供給回路30
及び他のスイッチ回路2a及びリアクトル3a及び転流
ダイオード5aからなるシマー電流供給回路40を具備
するものである。
流閾値設定器11で設定されたランプ電流Iとシマー電
流Isは、各独立したスイッチ回路2及びリアクトル3
及び転流ダイオード5からなるランプ電流供給回路30
及び他のスイッチ回路2a及びリアクトル3a及び転流
ダイオード5aからなるシマー電流供給回路40を具備
するものである。
【0027】本実施の形態では、シマー電流Isの通電
時には、シマー電流Isの上限値及び下限値を小さく設
定することにより、電流リップルを小さくして、小電流
でスイッチング周波数の高いスイッチ回路2aを動作さ
せる。したがって、シマー電流Isがランプ電流Iより
も小さいから、その上限値及び下限値を小さく設定して
も小電流であり、スイッチング周波数の高いスイッチン
グ素子を用いても、高価なスイッチ回路2aとならな
い。一方、ランプ電流Iには、電流リップルは比較的大
きくし、大電流で許容スイッチング周波数の比較的低い
スイッチング素子からなるスイッチ回路2aを動作させ
る。
時には、シマー電流Isの上限値及び下限値を小さく設
定することにより、電流リップルを小さくして、小電流
でスイッチング周波数の高いスイッチ回路2aを動作さ
せる。したがって、シマー電流Isがランプ電流Iより
も小さいから、その上限値及び下限値を小さく設定して
も小電流であり、スイッチング周波数の高いスイッチン
グ素子を用いても、高価なスイッチ回路2aとならな
い。一方、ランプ電流Iには、電流リップルは比較的大
きくし、大電流で許容スイッチング周波数の比較的低い
スイッチング素子からなるスイッチ回路2aを動作させ
る。
【0028】そして、安価に実現可能なシマー電流供給
回路40を付加し、かつ、スイッチ回路2とスイッチ回
路2aを切替えるような構成とすることにより、シマー
電流Isの値における電流リップルの値を基準にして設
計された従来例のような装置に比べて、コストが安くで
きる効果がある。本実施の形態では、ランプ電流供給回
路30とシマー電流供給回路40に、ランプ電流Iとシ
マー電流Isを独立して通電するものであるから、電流
値に応じてリアクトル3またはリアクトル3aの値を設
定できるので、電流リップルをより小さく設定できる。
しかし、図1の実施の形態では、ランプ電流供給回路3
0及びシマー電流供給回路40を具備するものである
が、ランプ電流供給回路30のみで実施をすることもで
きる。
回路40を付加し、かつ、スイッチ回路2とスイッチ回
路2aを切替えるような構成とすることにより、シマー
電流Isの値における電流リップルの値を基準にして設
計された従来例のような装置に比べて、コストが安くで
きる効果がある。本実施の形態では、ランプ電流供給回
路30とシマー電流供給回路40に、ランプ電流Iとシ
マー電流Isを独立して通電するものであるから、電流
値に応じてリアクトル3またはリアクトル3aの値を設
定できるので、電流リップルをより小さく設定できる。
しかし、図1の実施の形態では、ランプ電流供給回路3
0及びシマー電流供給回路40を具備するものである
が、ランプ電流供給回路30のみで実施をすることもで
きる。
【0029】実施の形態2.図3は本発明の第二の実施
の形態の固体レーザ発振器のレーザ用定電流電源装置を
示すブロック図である。なお、図中、従来例並びに図1
及び図2の実施の形態と同一符号及び記号は、従来例、
第一の実施の形態の構成部分と同一または相当する構成
部分を示すものであるから、ここでは重複する説明を省
略する。図3の構成においては、ANDゲート10b、
ANDゲート10c、インバータ10dを有しないもの
であり、また、スイッチ回路2a、リアクトル3a及び
転流ダイオード5aも有していない。また、論理ゲート
回路10Aはフリップフロップ回路10aのみとなって
おり、従来例のフリップフロップ回路10に相当する。
フリップフロップ回路10は直接スイッチ回路2を開閉
している。
の形態の固体レーザ発振器のレーザ用定電流電源装置を
示すブロック図である。なお、図中、従来例並びに図1
及び図2の実施の形態と同一符号及び記号は、従来例、
第一の実施の形態の構成部分と同一または相当する構成
部分を示すものであるから、ここでは重複する説明を省
略する。図3の構成においては、ANDゲート10b、
ANDゲート10c、インバータ10dを有しないもの
であり、また、スイッチ回路2a、リアクトル3a及び
転流ダイオード5aも有していない。また、論理ゲート
回路10Aはフリップフロップ回路10aのみとなって
おり、従来例のフリップフロップ回路10に相当する。
フリップフロップ回路10は直接スイッチ回路2を開閉
している。
【0030】このように、本実施の形態では、励起ラン
プ4に供給するランプ電流Iの出力電位+ΔIrからな
る上限値及び出力電位−ΔIrからなる下限値を電流閾
値設定器11で設定し、その上限値と下限値の範囲内で
特定された電流を、直流電源1よりスイッチ回路2及び
リアクトル3を介して励起ランプ4に供給するレーザ用
定電流電源装置において、励起ランプ4に供給する電流
の上限値及び下限値を設定する電流閾値設定器11は、
励起ランプ4に供給するランプ電流Iの上限値及び下限
値及びシマー電流Isの上限値及び下限値の設定を自在
とし、電流閾値設定器11で設定されたランプ電流Iま
たはシマー電流Isの上限値及び下限値と励起ランプ4
に流れる電流を検出する電流検出器6の出力とを上限下
限比較回路9からなるコンパレータ回路で比較し、コン
パレータ回路の出力でランプ電流Iまたはシマー電流I
sの導通をスイッチ回路2で制御するものである。特
に、図3に示した本実施の形態では、シマー電流Isの
通電時には、シマー電流Isの上限値及び下限値を小さ
く設定することにより、電流リップルを小さくして、小
電流でスイッチング周波数を高くしてスイッチ回路2を
動作させる。したがって、シマー電流Isがランプ電流
Iよりも小さいから、その上限値及び下限値を小さく設
定しても小電流であり、スイッチング周波数の高いスイ
ッチング素子を用いても、高価なスイッチ回路2となら
ない。一方、ランプ電流Iには、電流リップルは比較的
大きく、大電流でスイッチング周波数を低くする。
プ4に供給するランプ電流Iの出力電位+ΔIrからな
る上限値及び出力電位−ΔIrからなる下限値を電流閾
値設定器11で設定し、その上限値と下限値の範囲内で
特定された電流を、直流電源1よりスイッチ回路2及び
リアクトル3を介して励起ランプ4に供給するレーザ用
定電流電源装置において、励起ランプ4に供給する電流
の上限値及び下限値を設定する電流閾値設定器11は、
励起ランプ4に供給するランプ電流Iの上限値及び下限
値及びシマー電流Isの上限値及び下限値の設定を自在
とし、電流閾値設定器11で設定されたランプ電流Iま
たはシマー電流Isの上限値及び下限値と励起ランプ4
に流れる電流を検出する電流検出器6の出力とを上限下
限比較回路9からなるコンパレータ回路で比較し、コン
パレータ回路の出力でランプ電流Iまたはシマー電流I
sの導通をスイッチ回路2で制御するものである。特
に、図3に示した本実施の形態では、シマー電流Isの
通電時には、シマー電流Isの上限値及び下限値を小さ
く設定することにより、電流リップルを小さくして、小
電流でスイッチング周波数を高くしてスイッチ回路2を
動作させる。したがって、シマー電流Isがランプ電流
Iよりも小さいから、その上限値及び下限値を小さく設
定しても小電流であり、スイッチング周波数の高いスイ
ッチング素子を用いても、高価なスイッチ回路2となら
ない。一方、ランプ電流Iには、電流リップルは比較的
大きく、大電流でスイッチング周波数を低くする。
【0031】本実施の形態の固体レーザ発振器のレーザ
用定電流電源装置では、シマー電流Isでは、電流リッ
プルを小さくして、小電流でスイッチング周波数を高く
してスイッチ回路2を動作させる。また、ランプ電流I
では、電流リップルは比較的大きくして、大電流でスイ
ッチ回路2を動作させる。このように安価なスイッチン
グ回路2の電流及び繰り返し周波数を切替えることによ
り、シマー電流Isの値における電流リップルの値を基
準にして設計された従来例のような装置に比べて、コス
トが安くできる効果がある。特に、本実施の形態では、
ランプ電流供給回路30及びシマー電流供給回路40を
共通化するものであるから、廉価となる。特に、電流値
に応じてリアクトル3の値を選択できなくなるが、電流
値の小さいシマー電流Isのとき、スイッチング周波数
を高くするものであるから、所定の電流及び繰り返し周
波数範囲で共通化が可能であり、このとき、特に、廉価
にすることができる。
用定電流電源装置では、シマー電流Isでは、電流リッ
プルを小さくして、小電流でスイッチング周波数を高く
してスイッチ回路2を動作させる。また、ランプ電流I
では、電流リップルは比較的大きくして、大電流でスイ
ッチ回路2を動作させる。このように安価なスイッチン
グ回路2の電流及び繰り返し周波数を切替えることによ
り、シマー電流Isの値における電流リップルの値を基
準にして設計された従来例のような装置に比べて、コス
トが安くできる効果がある。特に、本実施の形態では、
ランプ電流供給回路30及びシマー電流供給回路40を
共通化するものであるから、廉価となる。特に、電流値
に応じてリアクトル3の値を選択できなくなるが、電流
値の小さいシマー電流Isのとき、スイッチング周波数
を高くするものであるから、所定の電流及び繰り返し周
波数範囲で共通化が可能であり、このとき、特に、廉価
にすることができる。
【0032】実施の形態3.図4は本発明の第三の実施
の形態の固体レーザ発振器のレーザ用定電流電源装置を
示すブロック図である。なお、図中、従来例または前述
の実施の形態と同一符号及び記号は、従来例または前述
の実施の形態の構成部分と同一または相当する構成部分
を示すものであるから、ここでは重複する説明を省略す
る。図4において、本実施の形態と従来例との相違点
は、スイッチ回路2の近傍に温度検出器12と、この温
度検出器12及び上限下限比較回路9に接続された電流
閾値設定器11Aを有している構成にある。この温度検
出器12はスイッチ回路2(例えば、IGBT)の図示
しない放熱用フィン等に配設され、スイッチ回路2の温
度を検出するものである。電流閾値設定器11Aは、演
算器11Aa及び演算器11Abからなる。本実施の形
態では、演算器11Aaは非反転演算増幅器として、演
算器11Abは反転演算増幅器として動作する。
の形態の固体レーザ発振器のレーザ用定電流電源装置を
示すブロック図である。なお、図中、従来例または前述
の実施の形態と同一符号及び記号は、従来例または前述
の実施の形態の構成部分と同一または相当する構成部分
を示すものであるから、ここでは重複する説明を省略す
る。図4において、本実施の形態と従来例との相違点
は、スイッチ回路2の近傍に温度検出器12と、この温
度検出器12及び上限下限比較回路9に接続された電流
閾値設定器11Aを有している構成にある。この温度検
出器12はスイッチ回路2(例えば、IGBT)の図示
しない放熱用フィン等に配設され、スイッチ回路2の温
度を検出するものである。電流閾値設定器11Aは、演
算器11Aa及び演算器11Abからなる。本実施の形
態では、演算器11Aaは非反転演算増幅器として、演
算器11Abは反転演算増幅器として動作する。
【0033】次に、本実施の形態の固体レーザ発振器の
レーザ用定電流電源装置の動作について説明する。温度
検出器12は、スイッチ回路2の放熱用フィンを介して
温度を検出し、温度に比例した出力電圧Tswを出力す
る。一般に、スイッチング素子として使用されるIGB
T、MOSFET等は、通電する電流が増加するほど、
また、スイッチング周波数が増加するほど損失が増加
し、その発熱量が増加する。したがって、温度検出器1
2の出力電圧Tswの値は、通電する電流が増加するほ
ど、スイッチング周波数が増すほど大きくなる。電流閾
値設定器11Aの演算器11Aaには、温度検出器12
の出力電圧Tswが入力され、演算器11Aaで非反転
増幅されて出力信号+ΔIrを得る。この+ΔIrは、
温度検出器12の出力電圧Tswに比例した同符号の電
圧であり、従来例における正の電流誤差9cに相当する
ものである。また、演算器11Abは反転演算増幅器と
して動作するので、演算器11Abの出力には信号−Δ
Irを得る。この−ΔIrは、温度検出器12の出力電
圧Tswに比例した異符号の電圧であり、従来例におけ
る負の電流誤差9dに相当するものである。
レーザ用定電流電源装置の動作について説明する。温度
検出器12は、スイッチ回路2の放熱用フィンを介して
温度を検出し、温度に比例した出力電圧Tswを出力す
る。一般に、スイッチング素子として使用されるIGB
T、MOSFET等は、通電する電流が増加するほど、
また、スイッチング周波数が増加するほど損失が増加
し、その発熱量が増加する。したがって、温度検出器1
2の出力電圧Tswの値は、通電する電流が増加するほ
ど、スイッチング周波数が増すほど大きくなる。電流閾
値設定器11Aの演算器11Aaには、温度検出器12
の出力電圧Tswが入力され、演算器11Aaで非反転
増幅されて出力信号+ΔIrを得る。この+ΔIrは、
温度検出器12の出力電圧Tswに比例した同符号の電
圧であり、従来例における正の電流誤差9cに相当する
ものである。また、演算器11Abは反転演算増幅器と
して動作するので、演算器11Abの出力には信号−Δ
Irを得る。この−ΔIrは、温度検出器12の出力電
圧Tswに比例した異符号の電圧であり、従来例におけ
る負の電流誤差9dに相当するものである。
【0034】このように、本実施の形態では、第1のコ
ンパレータ9a及び第2のコンパレータ9bに対して、
温度検出器12の出力電圧Tswに比例した正負の電流
誤差がそれぞれ与えられるので、結果的に、スイッチ回
路2の損失(発熱量)が大きくなると、電流リップルを
大きくするように動作する。即ち、スイッチング周波数
が大きくなるように動作して損失を抑制する。スイッチ
回路2の損失(発熱量)が小さくなると電流リップルを
小さくするように動作する。即ち、スイッチング周波数
が大きくなるように動作する。したがって、本実施の形
態の固体レーザ発振器のレーザ用定電流電源装置では、
比較的大きなランプ電流Iを長時間出力しているとき
に、スイッチング時の損失(発熱量)の増大により、ス
イッチング素子の内部温度が許容温度を超えて破損に至
る前に、電流リップルを大きくしてスイッチング周波数
を下げることにより損失を小さくし、スイッチング素子
の内部温度を下げることができるので、装置の信頼性を
向上させることができる。
ンパレータ9a及び第2のコンパレータ9bに対して、
温度検出器12の出力電圧Tswに比例した正負の電流
誤差がそれぞれ与えられるので、結果的に、スイッチ回
路2の損失(発熱量)が大きくなると、電流リップルを
大きくするように動作する。即ち、スイッチング周波数
が大きくなるように動作して損失を抑制する。スイッチ
回路2の損失(発熱量)が小さくなると電流リップルを
小さくするように動作する。即ち、スイッチング周波数
が大きくなるように動作する。したがって、本実施の形
態の固体レーザ発振器のレーザ用定電流電源装置では、
比較的大きなランプ電流Iを長時間出力しているとき
に、スイッチング時の損失(発熱量)の増大により、ス
イッチング素子の内部温度が許容温度を超えて破損に至
る前に、電流リップルを大きくしてスイッチング周波数
を下げることにより損失を小さくし、スイッチング素子
の内部温度を下げることができるので、装置の信頼性を
向上させることができる。
【0035】本実施の形態では、励起ランプ4に供給す
るランプ電流Iの出力電位+ΔIrからなる上限値及び
出力電位−ΔIrからなる下限値を電流閾値設定器11
Aで設定し、その上限値と下限値の範囲内で特定された
ランプ電流Iを、直流電源1よりスイッチ回路2及びリ
アクトル3を介して励起ランプ4に供給するレーザ用定
電流電源装置において、電流閾値設定器11Aで設定さ
れたランプ電流Iの上限値及び下限値は、スイッチ回路
2の負担に応じて変更するものである。したがって、比
較的大きなランプ電流Iを長時間出力しているときに、
スイッチ回路2の負担(損失)の増大により、スイッチ
ング素子の内部温度が許容温度を超えて破損に至る前
に、電流リップルを大きくしてスイッチング周波数を下
げ、結果として損失を小さくし、スイッチング素子の内
部温度を下げるものであるから、信頼性を向上させるこ
とができる。特に、本実施の形態では、スイッチ回路2
の負担をスイッチ回路2に配設された温度検出器12で
熱エネルギーとして検出するものであるから、スイッチ
ング素子が破壊される要因である内部温度に対応した検
出が可能となり、その信頼性を上げることができる。
るランプ電流Iの出力電位+ΔIrからなる上限値及び
出力電位−ΔIrからなる下限値を電流閾値設定器11
Aで設定し、その上限値と下限値の範囲内で特定された
ランプ電流Iを、直流電源1よりスイッチ回路2及びリ
アクトル3を介して励起ランプ4に供給するレーザ用定
電流電源装置において、電流閾値設定器11Aで設定さ
れたランプ電流Iの上限値及び下限値は、スイッチ回路
2の負担に応じて変更するものである。したがって、比
較的大きなランプ電流Iを長時間出力しているときに、
スイッチ回路2の負担(損失)の増大により、スイッチ
ング素子の内部温度が許容温度を超えて破損に至る前
に、電流リップルを大きくしてスイッチング周波数を下
げ、結果として損失を小さくし、スイッチング素子の内
部温度を下げるものであるから、信頼性を向上させるこ
とができる。特に、本実施の形態では、スイッチ回路2
の負担をスイッチ回路2に配設された温度検出器12で
熱エネルギーとして検出するものであるから、スイッチ
ング素子が破壊される要因である内部温度に対応した検
出が可能となり、その信頼性を上げることができる。
【0036】実施の形態4.図5は本発明の第四の実施
の形態の固体レーザ発振器のレーザ用定電流電源装置を
示すブロック図である。なお、図中、従来例または前記
実施の形態と同一符号及び記号は、従来例または前記実
施の形態の構成部分と同一または相当する構成部分を示
すものであるから、ここでは重複する説明を省略する。
図5において、本実施の形態と従来例との相違点は、ス
イッチ回路2の入力側に接続された入力側の電力を検出
する第一の電力検出器13と、スイッチ回路2の出力側
に接続された出力側の電力を検出する第二の電力検出器
14と、これら第一の電力検出器13、第二の電力検出
器14によって損失、即ち、スイッチ回路2の負担を検
出する回路及び上限下限比較回路9に接続された電流閾
値設定器11Bを有している構成にある。電流閾値設定
器11Bは、演算器11Ba、演算器11Bb及び演算
器11Bcを備えている。本実施の形態の演算器11B
aは非反転演算増幅器として、演算器11Bbは反転演
算増幅器として、演算器11Bcは演算器として動作す
る。
の形態の固体レーザ発振器のレーザ用定電流電源装置を
示すブロック図である。なお、図中、従来例または前記
実施の形態と同一符号及び記号は、従来例または前記実
施の形態の構成部分と同一または相当する構成部分を示
すものであるから、ここでは重複する説明を省略する。
図5において、本実施の形態と従来例との相違点は、ス
イッチ回路2の入力側に接続された入力側の電力を検出
する第一の電力検出器13と、スイッチ回路2の出力側
に接続された出力側の電力を検出する第二の電力検出器
14と、これら第一の電力検出器13、第二の電力検出
器14によって損失、即ち、スイッチ回路2の負担を検
出する回路及び上限下限比較回路9に接続された電流閾
値設定器11Bを有している構成にある。電流閾値設定
器11Bは、演算器11Ba、演算器11Bb及び演算
器11Bcを備えている。本実施の形態の演算器11B
aは非反転演算増幅器として、演算器11Bbは反転演
算増幅器として、演算器11Bcは演算器として動作す
る。
【0037】次に、本実施の形態の固体レーザ発振器の
レーザ用定電流電源装置の動作について説明する。第一
の電力検出器13はスイッチ回路2の入力側に設置さ
れ、検出したスイッチ回路2の入力電力に比例した電圧
信号(Win)を出力するものである。また、第二の電
力検出器14はスイッチ回路2の出力側に設置され、検
出したスイッチ回路2の出力電力に比例した電圧信号
(Wout)を出力するものである。前述の実施の形態
で既に説明したように、スイッチ回路2として使用され
るIGBT,MOSFET等のスイッチング素子は、通
電する電流が増加するほど、スイッチング周波数が増す
ほど損失が増加し、発熱量が増える。
レーザ用定電流電源装置の動作について説明する。第一
の電力検出器13はスイッチ回路2の入力側に設置さ
れ、検出したスイッチ回路2の入力電力に比例した電圧
信号(Win)を出力するものである。また、第二の電
力検出器14はスイッチ回路2の出力側に設置され、検
出したスイッチ回路2の出力電力に比例した電圧信号
(Wout)を出力するものである。前述の実施の形態
で既に説明したように、スイッチ回路2として使用され
るIGBT,MOSFET等のスイッチング素子は、通
電する電流が増加するほど、スイッチング周波数が増す
ほど損失が増加し、発熱量が増える。
【0038】したがって、所望の出力電力を得るための
入力電力が増加する。言い換えれば、効率(効率=出力
電力/入力電力、入力電力=出力電力+損失である)が
悪くなる。電流閾値設定器11Bの演算器11Bcに
は、第一の電力検出器13の出力電圧Win及び第二の
電力検出器14の出力電圧Woutが入力され、それら
の差出力Werrが出力される。この差出力Werr
は、入力電力と出力電力との差、即ち、スイッチ回路2
のスイッチング素子の損失(発熱量)=負担に相当する
ものである。この差出力Werrが演算器11Baに入
力され、非反転増幅されて出力信号+ΔIrを得る。こ
の出力信号+ΔIrは、差出力Werrに比例した同符
号の電位であり、従来例における正の電流誤差9cに相
当するものである。また、演算器11Bbは反転演算増
幅器として動作するので、演算器11Bbの出力には出
力信号−ΔIrを得る。この出力信号−ΔIは、差出力
Werrに比例した異符号の電圧であり、従来例の負の
電流誤差9dに相当するものである。
入力電力が増加する。言い換えれば、効率(効率=出力
電力/入力電力、入力電力=出力電力+損失である)が
悪くなる。電流閾値設定器11Bの演算器11Bcに
は、第一の電力検出器13の出力電圧Win及び第二の
電力検出器14の出力電圧Woutが入力され、それら
の差出力Werrが出力される。この差出力Werr
は、入力電力と出力電力との差、即ち、スイッチ回路2
のスイッチング素子の損失(発熱量)=負担に相当する
ものである。この差出力Werrが演算器11Baに入
力され、非反転増幅されて出力信号+ΔIrを得る。こ
の出力信号+ΔIrは、差出力Werrに比例した同符
号の電位であり、従来例における正の電流誤差9cに相
当するものである。また、演算器11Bbは反転演算増
幅器として動作するので、演算器11Bbの出力には出
力信号−ΔIrを得る。この出力信号−ΔIは、差出力
Werrに比例した異符号の電圧であり、従来例の負の
電流誤差9dに相当するものである。
【0039】本実施の形態では、スイッチ回路2の負担
は、スイッチ回路2の消費電力としたものであり、具体
的には、第一のコンパレータ9a及び第二のコンパレー
タ9bに対して、差出力Werrに比例した正負の電流
誤差がそれぞれ与えられるので、結果的に、スイッチ回
路2の損失(発熱量)が大きくなると、電流リップルを
大きくするように動作する。即ち、スイッチング周波数
が小さくなるように動作して損失を抑制する。また、ス
イッチ回路2の損失(発熱量)が小さくなると電流リッ
プルを小さくするように動作する。即ち、スイッチング
周波数が大きくなるように動作する。
は、スイッチ回路2の消費電力としたものであり、具体
的には、第一のコンパレータ9a及び第二のコンパレー
タ9bに対して、差出力Werrに比例した正負の電流
誤差がそれぞれ与えられるので、結果的に、スイッチ回
路2の損失(発熱量)が大きくなると、電流リップルを
大きくするように動作する。即ち、スイッチング周波数
が小さくなるように動作して損失を抑制する。また、ス
イッチ回路2の損失(発熱量)が小さくなると電流リッ
プルを小さくするように動作する。即ち、スイッチング
周波数が大きくなるように動作する。
【0040】したがって、本実施の形態では、比較的大
きなランプ電流を長時間出力しているときに、スイッチ
ング時の損失(発熱量)の増大により、スイッチング素
子の内部温度が許容温度を越えて破損に至る前に、電流
リップルを大きくしてスイッチング周波数を下げること
により損失を小さくし、スイッチング素子の内部温度を
下げることができるので、装置の信頼性を向上させるこ
とができる。
きなランプ電流を長時間出力しているときに、スイッチ
ング時の損失(発熱量)の増大により、スイッチング素
子の内部温度が許容温度を越えて破損に至る前に、電流
リップルを大きくしてスイッチング周波数を下げること
により損失を小さくし、スイッチング素子の内部温度を
下げることができるので、装置の信頼性を向上させるこ
とができる。
【0041】実施の形態5.図6は本発明の第五の実施
の形態の固体レーザ発振器のレーザ用定電流電源装置の
使用状態を示すレーザ加工装置のブロック図である。な
お、図中、従来例または前記実施の形態と同一符号及び
記号は、従来例または前記実施の形態の構成部分と同一
または相当する構成部分を示すものであるから、ここで
は重複する説明を省略する。図6において、電流閾値設
定器11Cは演算器11Ca及び演算器11Cbを有し
ている。本実施の形態では、演算器11Caは非反転演
算増幅器として、演算器11Cbは反転演算増幅器とし
て、それぞれ動作する。15はランプ光源4を励起源と
して発振するレーザ発振器で、固体レーザの場合は固体
のレーザ媒質、共振器等で構成される。16は光ファイ
バまたはミラー等で構成されたレーザビーム伝送手段、
17は加工ヘッド、駆動装置、ガス供給装置等で構成さ
れた加工機、18は前記加工機17の駆動装置の速度指
令、本実施の形態の定電流電源装置の電流指令、被加工
物の材質、形状等の加工条件の設定及び制御等を行うコ
ントローラである。このコントローラ18は、図6のよ
うに、定電流電源内の電流設定器7及び電流設定器11
Cに接続されている。上限閾値及び下限閾値を設定する
電流閾値設定器11C及び電流設定器7は、コントロー
ラ18のD/A変換器の出力として所定のアナログ値を
出力してもよいし、ポテンショメータの出力で設定して
もよい。19はレーザビームであり、レーザ発振器15
より出射され、レーザビーム伝送手段16、加工機17
を介して被加工物20へ照射され、目的の加工に供され
る。
の形態の固体レーザ発振器のレーザ用定電流電源装置の
使用状態を示すレーザ加工装置のブロック図である。な
お、図中、従来例または前記実施の形態と同一符号及び
記号は、従来例または前記実施の形態の構成部分と同一
または相当する構成部分を示すものであるから、ここで
は重複する説明を省略する。図6において、電流閾値設
定器11Cは演算器11Ca及び演算器11Cbを有し
ている。本実施の形態では、演算器11Caは非反転演
算増幅器として、演算器11Cbは反転演算増幅器とし
て、それぞれ動作する。15はランプ光源4を励起源と
して発振するレーザ発振器で、固体レーザの場合は固体
のレーザ媒質、共振器等で構成される。16は光ファイ
バまたはミラー等で構成されたレーザビーム伝送手段、
17は加工ヘッド、駆動装置、ガス供給装置等で構成さ
れた加工機、18は前記加工機17の駆動装置の速度指
令、本実施の形態の定電流電源装置の電流指令、被加工
物の材質、形状等の加工条件の設定及び制御等を行うコ
ントローラである。このコントローラ18は、図6のよ
うに、定電流電源内の電流設定器7及び電流設定器11
Cに接続されている。上限閾値及び下限閾値を設定する
電流閾値設定器11C及び電流設定器7は、コントロー
ラ18のD/A変換器の出力として所定のアナログ値を
出力してもよいし、ポテンショメータの出力で設定して
もよい。19はレーザビームであり、レーザ発振器15
より出射され、レーザビーム伝送手段16、加工機17
を介して被加工物20へ照射され、目的の加工に供され
る。
【0042】次に、本実施の形態のレーザ加工装置の動
作について説明する。直流電源1より励起ランプ4に電
気エネルギーが供給され、光に変換される。この光エネ
ルギーを励起源として、レーザ発振器15がレーザ発振
し、レーザビーム19を発生する。レーザビーム19は
レーザビーム伝送手段16、加工機17を介して、被加
工物20へ照射され、穿孔、切断、溶接、表面改質等の
所望の加工が行われる。このとき、コントローラ18に
は、加工の目的や種類に応じて適当な加工条件が設定さ
れ、それに基づいて、加工機17及び直流電源1からの
出力が制御される。図示したように、加工条件がFD等
のメディアによってコントローラ18に与えられ、自動
的に加工が行われる場合もある。本実施の形態では、コ
ントローラ18と加工機17とが接続されているほか
に、定電流電源を構成する電流設定器7及び電流閾値設
定器11Cとも接続されている。したがって、コントロ
ーラ18にて設定した加工条件のうち、速度指令Vre
fに応じて電流閾値設定器11Cに与えるヒステリシス
指令Hrefの値を変更することができる。これによ
り、速度が速くなるほど電流リップルを小さくするよう
なことが可能である。言い換えれば、レーザ出力のリッ
プルを小さくするようなことが可能である。また、コン
トローラ18で設定した加工条件のうち、材質に応じて
電流閾値設定器11Cに与えるヒステリシス指令Hre
fの値を変更することもできる。これにより、材質に応
じて電流リップル、即ち、レーザ出力リップルを適切に
変更して設定するようなことも可能である。
作について説明する。直流電源1より励起ランプ4に電
気エネルギーが供給され、光に変換される。この光エネ
ルギーを励起源として、レーザ発振器15がレーザ発振
し、レーザビーム19を発生する。レーザビーム19は
レーザビーム伝送手段16、加工機17を介して、被加
工物20へ照射され、穿孔、切断、溶接、表面改質等の
所望の加工が行われる。このとき、コントローラ18に
は、加工の目的や種類に応じて適当な加工条件が設定さ
れ、それに基づいて、加工機17及び直流電源1からの
出力が制御される。図示したように、加工条件がFD等
のメディアによってコントローラ18に与えられ、自動
的に加工が行われる場合もある。本実施の形態では、コ
ントローラ18と加工機17とが接続されているほか
に、定電流電源を構成する電流設定器7及び電流閾値設
定器11Cとも接続されている。したがって、コントロ
ーラ18にて設定した加工条件のうち、速度指令Vre
fに応じて電流閾値設定器11Cに与えるヒステリシス
指令Hrefの値を変更することができる。これによ
り、速度が速くなるほど電流リップルを小さくするよう
なことが可能である。言い換えれば、レーザ出力のリッ
プルを小さくするようなことが可能である。また、コン
トローラ18で設定した加工条件のうち、材質に応じて
電流閾値設定器11Cに与えるヒステリシス指令Hre
fの値を変更することもできる。これにより、材質に応
じて電流リップル、即ち、レーザ出力リップルを適切に
変更して設定するようなことも可能である。
【0043】具体的には、励起ランプ4に供給するラン
プ電流Iの出力電位+ΔIrからなる上限値及び出力電
位−ΔIrからなる下限値を電流閾値設定器11Cで設
定するとき、加工機17の速度指令、ランプ電流Iの電
流指令、シマー電流Isの電流指令、被加工物20の材
質及び形状のうちの1つ以上の加工条件を格納したマッ
プから、選択に対応した電流閾値設定器11Cで設定す
るランプ電流Iの上限値及び下限値を選択させればよ
い。
プ電流Iの出力電位+ΔIrからなる上限値及び出力電
位−ΔIrからなる下限値を電流閾値設定器11Cで設
定するとき、加工機17の速度指令、ランプ電流Iの電
流指令、シマー電流Isの電流指令、被加工物20の材
質及び形状のうちの1つ以上の加工条件を格納したマッ
プから、選択に対応した電流閾値設定器11Cで設定す
るランプ電流Iの上限値及び下限値を選択させればよ
い。
【0044】また、パルス波のレーザビームを用いて加
工する場合、即ち、パルス加工の場合には、加工条件が
ピーク電流出力、繰り返し周波数、デューティ比の組み
合わせで与えられる。本実施の形態では、例えば、繰り
返し周波数に応じて電流閾値設定器11Cに与えるヒス
テリシス指令Hrefの値を変更することができる。こ
れにより、繰り返し周波数が高くなるほど電流リップ
ル、即ち、レーザ出力リップルを小さくするようなこと
が可能である。したがって、本実施の形態のレーザ加工
装置では、被加工物の加工条件に応じてリップルの幅を
変更することにより、良好な加工品質を得ることができ
る。
工する場合、即ち、パルス加工の場合には、加工条件が
ピーク電流出力、繰り返し周波数、デューティ比の組み
合わせで与えられる。本実施の形態では、例えば、繰り
返し周波数に応じて電流閾値設定器11Cに与えるヒス
テリシス指令Hrefの値を変更することができる。こ
れにより、繰り返し周波数が高くなるほど電流リップ
ル、即ち、レーザ出力リップルを小さくするようなこと
が可能である。したがって、本実施の形態のレーザ加工
装置では、被加工物の加工条件に応じてリップルの幅を
変更することにより、良好な加工品質を得ることができ
る。
【0045】このように、励起ランプ4に供給するラン
プ電流Iの出力電位+ΔIrからなる上限値及び出力電
位−ΔIrからなる下限値を電流閾値設定器11Cで設
定し、その上限値と下限値の範囲内で特定された電流
を、直流電源1よりスイッチ回路2及びリアクトル3を
介して励起ランプ4に供給し、レーザ発振器14からレ
ーザビーム16を出力させ、出力されたレーザビーム1
6を加工機17に導き、加工機17から出力されるレー
ザビーム16で被加工物20を加工するレーザ加工装置
において、加工機17の速度指令、ランプ電流Iの電流
指令、シマー電流Isの電流指令、被加工物20の材質
及び形状のうちの1つ以上の加工条件によって、電流閾
値設定器11Cで設定するランプ電流Iの上限値及び下
限値を変更するものである。
プ電流Iの出力電位+ΔIrからなる上限値及び出力電
位−ΔIrからなる下限値を電流閾値設定器11Cで設
定し、その上限値と下限値の範囲内で特定された電流
を、直流電源1よりスイッチ回路2及びリアクトル3を
介して励起ランプ4に供給し、レーザ発振器14からレ
ーザビーム16を出力させ、出力されたレーザビーム1
6を加工機17に導き、加工機17から出力されるレー
ザビーム16で被加工物20を加工するレーザ加工装置
において、加工機17の速度指令、ランプ電流Iの電流
指令、シマー電流Isの電流指令、被加工物20の材質
及び形状のうちの1つ以上の加工条件によって、電流閾
値設定器11Cで設定するランプ電流Iの上限値及び下
限値を変更するものである。
【0046】したがって、励起ランプ4に供給するラン
プ電流Iの出力電位+ΔIrからなる上限値及び出力電
位−ΔIrからなる下限値を電流閾値設定器11Cで設
定するとき、加工機17の速度指令、ランプ電流Iの電
流指令、シマー電流Isの電流指令、被加工物20の材
質及び形状のうちの1つ以上の加工条件を格納したマッ
プから、選択に対応した電流閾値設定器11Cで設定す
るランプ電流Iの上限値及び下限値を選択させるもので
あるから、ランプ電流I、シマー電流Is、被加工物2
0の材質及び形状等の加工条件に合致したランプ電流I
の上限値及び下限値を選択でき、大電流容量で、スイッ
チング周波数の高いスイッチング素子を使用することな
く、電流リップルの値を抑えたレーザ用定電流電源装置
を用いて、被加工物20の加工条件に応じて電流リップ
ルの幅を変更でき、良好な加工品質を得ることができ
る。また、ランプ電流Iの電流指令は、ピーク電流値、
繰り返し周波数、デューティ比からなるものであるか
ら、レーザ加工特性に合致した電気条件の選択ができ、
最適制御が可能となる。
プ電流Iの出力電位+ΔIrからなる上限値及び出力電
位−ΔIrからなる下限値を電流閾値設定器11Cで設
定するとき、加工機17の速度指令、ランプ電流Iの電
流指令、シマー電流Isの電流指令、被加工物20の材
質及び形状のうちの1つ以上の加工条件を格納したマッ
プから、選択に対応した電流閾値設定器11Cで設定す
るランプ電流Iの上限値及び下限値を選択させるもので
あるから、ランプ電流I、シマー電流Is、被加工物2
0の材質及び形状等の加工条件に合致したランプ電流I
の上限値及び下限値を選択でき、大電流容量で、スイッ
チング周波数の高いスイッチング素子を使用することな
く、電流リップルの値を抑えたレーザ用定電流電源装置
を用いて、被加工物20の加工条件に応じて電流リップ
ルの幅を変更でき、良好な加工品質を得ることができ
る。また、ランプ電流Iの電流指令は、ピーク電流値、
繰り返し周波数、デューティ比からなるものであるか
ら、レーザ加工特性に合致した電気条件の選択ができ、
最適制御が可能となる。
【0047】この実施の形態は、簡単な構成によって、
ピーク電流値、繰り返し周波数、デューティ比からなる
ランプ電流Iの電流指令に応じてリップルの幅を変更す
ることにより、安価な装置とすることができる。また、
レーザ用定電流電源装置において、装置内のある部分の
温度または損失に応じてリップルの幅を変更することに
より、装置の破損を未然に防止することができる。更
に、このレーザ用定電流電源装置を組み込んだレーザ加
工装置において、被加工物20の加工条件に応じてリッ
プルの幅を変更することにより、良好な加工品質を得る
ことができる。なお、本発明を実施する場合の上限閾値
及び下限閾値を設定する電流閾値設定器11,11A,
11B,11C及び電流設定器7は、コントローラ18
のD/A変換器の出力として所定のアナログ値を出力し
てもよいし、ポテンショメータの出力或いはF/V変換
器の出力等で設定してもよい。
ピーク電流値、繰り返し周波数、デューティ比からなる
ランプ電流Iの電流指令に応じてリップルの幅を変更す
ることにより、安価な装置とすることができる。また、
レーザ用定電流電源装置において、装置内のある部分の
温度または損失に応じてリップルの幅を変更することに
より、装置の破損を未然に防止することができる。更
に、このレーザ用定電流電源装置を組み込んだレーザ加
工装置において、被加工物20の加工条件に応じてリッ
プルの幅を変更することにより、良好な加工品質を得る
ことができる。なお、本発明を実施する場合の上限閾値
及び下限閾値を設定する電流閾値設定器11,11A,
11B,11C及び電流設定器7は、コントローラ18
のD/A変換器の出力として所定のアナログ値を出力し
てもよいし、ポテンショメータの出力或いはF/V変換
器の出力等で設定してもよい。
【0048】ところで、上記実施の形態のレーザ加工装
置は、図6に示したレーザ加工装置のみを示している
が、そのレーザ用定電流電源装置としては、図1乃至図
5で示した実施の形態に置換し、実施することとができ
る。また、上記実施の形態の加工機17の速度指令、ラ
ンプ電流Iの電流指令、シマー電流Isの電流指令、被
加工物20の材質及び形状のうちの1つ以上の加工条件
によって、電流閾値設定器11Cで設定するランプ電流
Iの上限値及び下限値を変更するものは、当然ながら、
加工機17の速度指令、ランプ電流Iの電流指令、シマ
ー電流Isの電流指令、被加工物20の材質及び形状の
うちの1つ、または2以上の組合わせによってランプ電
流Iの上限値及び下限値を一義的に設定できればよい。
勿論、ランプ電流Iの平均値を得た後、その平均値から
上限値及び下限値を算出してもよい。そして、シマー電
流Isについてもランプ電流Iと同様に設定できる。更
に、ランプ電流Iとシマー電流Isとの関係を設定して
おいてもよい。加えて、本発明を実施する場合のランプ
電流Iの電流指令は、ピーク電流値、繰り返し周波数、
デューティ比の1以上とするものであればよく、被加工
物20の材質及び形状等の加工条件によって、レーザ加
工特性に合致した電気条件の選択ができ、最適制御が可
能となる。
置は、図6に示したレーザ加工装置のみを示している
が、そのレーザ用定電流電源装置としては、図1乃至図
5で示した実施の形態に置換し、実施することとができ
る。また、上記実施の形態の加工機17の速度指令、ラ
ンプ電流Iの電流指令、シマー電流Isの電流指令、被
加工物20の材質及び形状のうちの1つ以上の加工条件
によって、電流閾値設定器11Cで設定するランプ電流
Iの上限値及び下限値を変更するものは、当然ながら、
加工機17の速度指令、ランプ電流Iの電流指令、シマ
ー電流Isの電流指令、被加工物20の材質及び形状の
うちの1つ、または2以上の組合わせによってランプ電
流Iの上限値及び下限値を一義的に設定できればよい。
勿論、ランプ電流Iの平均値を得た後、その平均値から
上限値及び下限値を算出してもよい。そして、シマー電
流Isについてもランプ電流Iと同様に設定できる。更
に、ランプ電流Iとシマー電流Isとの関係を設定して
おいてもよい。加えて、本発明を実施する場合のランプ
電流Iの電流指令は、ピーク電流値、繰り返し周波数、
デューティ比の1以上とするものであればよく、被加工
物20の材質及び形状等の加工条件によって、レーザ加
工特性に合致した電気条件の選択ができ、最適制御が可
能となる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1は、励起
ランプに供給するランプ電流の上限値及び下限値を設定
し、その上限値と下限値の範囲内で特定された電流を、
直流電源よりスイッチ回路及びリアクトルを介して励起
ランプに供給するレーザ用定電流電源装置において、前
記励起ランプに供給する電流の上限値及び下限値を設定
する電流閾値設定器は、前記励起ランプに供給するラン
プ電流の上限値及び下限値及びシマー電流の上限値及び
下限値の設定を自在とし、前記ランプ電流またはシマー
電流の上限値及び下限値と前記励起ランプに流れる電流
を検出する電流検出器の出力とを比較し、前記比較した
出力で前記ランプ電流または前記シマー電流の導通を前
記スイッチ回路でスイッチング制御するものである。し
たがって、シマー電流の通電時には、シマー電流の上限
値及び下限値を小さく設定することにより、電流リップ
ルを小さくして、小電流でスイッチング周波数の高いス
イッチ回路として動作させることにより、シマー電流が
小電流であり、スイッチング周波数の高いスイッチング
素子を用いても、高価なスイッチ回路とならない。故
に、大電流容量で、スイッチング周波数の高いスイッチ
ング素子を使用することなく、電流リップルの値を抑え
た装置が得られる。
ランプに供給するランプ電流の上限値及び下限値を設定
し、その上限値と下限値の範囲内で特定された電流を、
直流電源よりスイッチ回路及びリアクトルを介して励起
ランプに供給するレーザ用定電流電源装置において、前
記励起ランプに供給する電流の上限値及び下限値を設定
する電流閾値設定器は、前記励起ランプに供給するラン
プ電流の上限値及び下限値及びシマー電流の上限値及び
下限値の設定を自在とし、前記ランプ電流またはシマー
電流の上限値及び下限値と前記励起ランプに流れる電流
を検出する電流検出器の出力とを比較し、前記比較した
出力で前記ランプ電流または前記シマー電流の導通を前
記スイッチ回路でスイッチング制御するものである。し
たがって、シマー電流の通電時には、シマー電流の上限
値及び下限値を小さく設定することにより、電流リップ
ルを小さくして、小電流でスイッチング周波数の高いス
イッチ回路として動作させることにより、シマー電流が
小電流であり、スイッチング周波数の高いスイッチング
素子を用いても、高価なスイッチ回路とならない。故
に、大電流容量で、スイッチング周波数の高いスイッチ
ング素子を使用することなく、電流リップルの値を抑え
た装置が得られる。
【0050】請求項2のレーザ用定電流電源装置の前記
電流閾値設定器で設定されたランプ電流とシマー電流
は、各独立したスイッチ回路及びリアクトル及び転流ダ
イオードからなるランプ電流供給回路及び他のスイッチ
回路及びリアクトル及び転流ダイオードからなるシマー
電流供給回路を具備するものであるから、請求項1に記
載の効果に加えて、ランプ電流供給回路とシマー電流供
給回路の各スイッチ回路及びリアクトルを任意に選択で
きるから、励起ランプの特性に合致した廉価な装置とす
ることができる。
電流閾値設定器で設定されたランプ電流とシマー電流
は、各独立したスイッチ回路及びリアクトル及び転流ダ
イオードからなるランプ電流供給回路及び他のスイッチ
回路及びリアクトル及び転流ダイオードからなるシマー
電流供給回路を具備するものであるから、請求項1に記
載の効果に加えて、ランプ電流供給回路とシマー電流供
給回路の各スイッチ回路及びリアクトルを任意に選択で
きるから、励起ランプの特性に合致した廉価な装置とす
ることができる。
【0051】請求項3のレーザ用定電流電源装置の前記
電流閾値設定器で設定されたランプ電流とシマー電流
は、同一スイッチ回路によって制御するものであるか
ら、請求項1に記載の効果に加えて、部品点数が少なく
とも励起ランプの特性に合致したリップルの異なったラ
ンプ電流とシマー電流を供給することができる。
電流閾値設定器で設定されたランプ電流とシマー電流
は、同一スイッチ回路によって制御するものであるか
ら、請求項1に記載の効果に加えて、部品点数が少なく
とも励起ランプの特性に合致したリップルの異なったラ
ンプ電流とシマー電流を供給することができる。
【0052】請求項4のレーザ用定電流電源装置は、励
起ランプに供給するランプ電流の上限値及び下限値を電
流閾値設定器で設定し、その上限値と下限値の範囲内で
特定されたランプ電流を、直流電源よりスイッチ回路及
びリアクトルを介して励起ランプに供給するレーザ用定
電流電源装置において、前記電流閾値設定器で設定され
たランプ電流の上限値及び下限値は、スイッチ回路の負
担に応じて変更するものである。したがって、比較的大
きなランプ電流を長時間出力してスイッチ回路の負担
(損失)が増大したとき、スイッチング素子の内部温度
が許容温度を超える可能性があるから、その破損に至る
前に、電流リップルを大きくしてスイッチング周波数を
下げ、結果としてスイッチ回路の負担損失を小さくし、
スイッチング素子の内部温度を下げるものであるから、
信頼性を向上させることができる。故に、大電流容量
で、スイッチング周波数の高いスイッチング素子を使用
することなく、電流リップルの値を抑えた装置が得られ
る。
起ランプに供給するランプ電流の上限値及び下限値を電
流閾値設定器で設定し、その上限値と下限値の範囲内で
特定されたランプ電流を、直流電源よりスイッチ回路及
びリアクトルを介して励起ランプに供給するレーザ用定
電流電源装置において、前記電流閾値設定器で設定され
たランプ電流の上限値及び下限値は、スイッチ回路の負
担に応じて変更するものである。したがって、比較的大
きなランプ電流を長時間出力してスイッチ回路の負担
(損失)が増大したとき、スイッチング素子の内部温度
が許容温度を超える可能性があるから、その破損に至る
前に、電流リップルを大きくしてスイッチング周波数を
下げ、結果としてスイッチ回路の負担損失を小さくし、
スイッチング素子の内部温度を下げるものであるから、
信頼性を向上させることができる。故に、大電流容量
で、スイッチング周波数の高いスイッチング素子を使用
することなく、電流リップルの値を抑えた装置が得られ
る。
【0053】請求項5のレーザ用定電流電源装置の前記
スイッチ回路の負担は、前記スイッチ回路に配設された
温度検出器の出力とするものであるから、請求項4に記
載の効果に加えて、スイッチ回路の負担を温度検出器で
検出するものであるから、スイッチング素子が破壊され
る要因である内部温度に密接に関係する要件によった検
出が可能となり、その信頼性を上げることができる。
スイッチ回路の負担は、前記スイッチ回路に配設された
温度検出器の出力とするものであるから、請求項4に記
載の効果に加えて、スイッチ回路の負担を温度検出器で
検出するものであるから、スイッチング素子が破壊され
る要因である内部温度に密接に関係する要件によった検
出が可能となり、その信頼性を上げることができる。
【0054】請求項6のレーザ用定電流電源装置の前記
スイッチ回路の負担は、前記スイッチ回路の消費電力と
したものであるから、請求項4に記載の効果に加えて、
常時スイッチ回路の負担の大きさを確認しながら制御で
きるから、スイッチング素子の温度上昇を予測する検出
が可能となり、その信頼性を上げることができる。
スイッチ回路の負担は、前記スイッチ回路の消費電力と
したものであるから、請求項4に記載の効果に加えて、
常時スイッチ回路の負担の大きさを確認しながら制御で
きるから、スイッチング素子の温度上昇を予測する検出
が可能となり、その信頼性を上げることができる。
【0055】請求項7のレーザ加工装置は、励起ランプ
に供給するランプ電流の上限値及び下限値を電流閾値設
定器で設定し、その上限値と下限値の範囲内で特定され
た電流を直流電源よりスイッチ回路及びリアクトルを介
して励起ランプに供給してレーザビームを出力させ、出
力された前記レーザビームを加工機に導き、前記加工機
から出力される前記レーザビームで被加工物を加工する
レーザ加工装置において、前記加工機の速度指令、前記
ランプ電流の電流指令、シマー電流の電流指令、被加工
物の材質及び形状のうちの1つ以上の加工条件によっ
て、前記電流閾値設定器で設定するランプ電流の上限値
及び下限値を変更するものである。したがって、励起ラ
ンプに供給するランプ電流を設定するとき、加工機の速
度指令、ランプ電流の電流指令、シマー電流の電流指
令、被加工物の材質及び形状のうちの1つ以上の加工条
件を選択し、加工条件に合致したランプ電流の上限値及
び下限値を選択でき、大電流容量でスイッチング周波数
の高いスイッチング素子を使用することなく、被加工物
の加工条件に応じて電流リップルの幅を変更でき、良好
な加工品質を得ることができる。よって、被加工物の加
工条件に応じて電流リップルの値を変更でき、良好な加
工品質を得ることができる。
に供給するランプ電流の上限値及び下限値を電流閾値設
定器で設定し、その上限値と下限値の範囲内で特定され
た電流を直流電源よりスイッチ回路及びリアクトルを介
して励起ランプに供給してレーザビームを出力させ、出
力された前記レーザビームを加工機に導き、前記加工機
から出力される前記レーザビームで被加工物を加工する
レーザ加工装置において、前記加工機の速度指令、前記
ランプ電流の電流指令、シマー電流の電流指令、被加工
物の材質及び形状のうちの1つ以上の加工条件によっ
て、前記電流閾値設定器で設定するランプ電流の上限値
及び下限値を変更するものである。したがって、励起ラ
ンプに供給するランプ電流を設定するとき、加工機の速
度指令、ランプ電流の電流指令、シマー電流の電流指
令、被加工物の材質及び形状のうちの1つ以上の加工条
件を選択し、加工条件に合致したランプ電流の上限値及
び下限値を選択でき、大電流容量でスイッチング周波数
の高いスイッチング素子を使用することなく、被加工物
の加工条件に応じて電流リップルの幅を変更でき、良好
な加工品質を得ることができる。よって、被加工物の加
工条件に応じて電流リップルの値を変更でき、良好な加
工品質を得ることができる。
【0056】請求項8のレーザ加工装置の前記ランプ電
流の電流指令は、ピーク電流値、繰り返し周波数、デュ
ーティ比からなるものであるから、請求項7に記載の効
果に加えて、レーザ加工特性に合致した電気条件の選択
ができ、最適制御が可能となる。
流の電流指令は、ピーク電流値、繰り返し周波数、デュ
ーティ比からなるものであるから、請求項7に記載の効
果に加えて、レーザ加工特性に合致した電気条件の選択
ができ、最適制御が可能となる。
【図1】 図1は本発明の第一の実施の形態の固体レー
ザ発振器のレーザ用定電流電源装置を示すブロック図で
ある。
ザ発振器のレーザ用定電流電源装置を示すブロック図で
ある。
【図2】 図2は図1の実施の形態で使用する固体レー
ザ発振器のレーザ用定電流電源装置に用いられた電流閾
値設定器を示すブロック図である。
ザ発振器のレーザ用定電流電源装置に用いられた電流閾
値設定器を示すブロック図である。
【図3】 図3は本発明の第二の実施の形態の固体レー
ザ発振器のレーザ用定電流電源装置を示すブロック図で
ある。
ザ発振器のレーザ用定電流電源装置を示すブロック図で
ある。
【図4】 図4は本発明の第三の実施の形態の固体レー
ザ発振器のレーザ用定電流電源装置の使用状態を示すレ
ーザ加工装置のブロック図である。
ザ発振器のレーザ用定電流電源装置の使用状態を示すレ
ーザ加工装置のブロック図である。
【図5】 図5は本発明の第四の実施の形態の固体レー
ザ発振器のレーザ用定電流電源装置を示すブロック図で
ある。
ザ発振器のレーザ用定電流電源装置を示すブロック図で
ある。
【図6】 図6は本発明の第五の実施の形態の固体レー
ザ発振器のレーザ用定電流電源装置の使用状態を示すレ
ーザ加工装置のブロック図である。
ザ発振器のレーザ用定電流電源装置の使用状態を示すレ
ーザ加工装置のブロック図である。
【図7】 図7は従来の固体レーザ発振器のレーザ用定
電流電源装置の構成を示すブロック図である。
電流電源装置の構成を示すブロック図である。
【図8】 図8は従来の固体レーザ発振器のレーザ用定
電流電源装置の動作を模式的に表したタイミングチャー
トである。
電流電源装置の動作を模式的に表したタイミングチャー
トである。
2 スイッチ回路、2a スイッチ回路、3 リアクト
ル、3a リアクトル、4 ランプ、5 転流ダイオー
ド、5a 転流ダイオード、6 電流検出器、9 上限
下限比較回路、9a 第1のコンパレータ、9b 第2
のコンパレータ、10 論理ゲート回路、11 電流閾
値設定器、11A 電流閾値設定器、11B 電流閾値
設定器、11C 電流閾値設定器、12 温度検出器、
13 第1の電力検出器、14 第2の電力検出器、1
5 レーザ発振器、17 加工機、20 被加工物。
ル、3a リアクトル、4 ランプ、5 転流ダイオー
ド、5a 転流ダイオード、6 電流検出器、9 上限
下限比較回路、9a 第1のコンパレータ、9b 第2
のコンパレータ、10 論理ゲート回路、11 電流閾
値設定器、11A 電流閾値設定器、11B 電流閾値
設定器、11C 電流閾値設定器、12 温度検出器、
13 第1の電力検出器、14 第2の電力検出器、1
5 レーザ発振器、17 加工機、20 被加工物。
Claims (8)
- 【請求項1】 励起ランプに供給するランプ電流の上限
値及び下限値を電流閾値設定器で設定し、その上限値と
下限値の範囲内で特定された電流を、直流電源よりスイ
ッチ回路及びリアクトルを介して励起ランプに供給する
レーザ用定電流電源装置において、 前記励起ランプに供給する電流の上限値及び下限値を設
定する電流閾値設定器は、前記励起ランプに供給するラ
ンプ電流の上限値及び下限値及びシマー電流の上限値及
び下限値の設定を自在とし、前記電流閾値設定器で設定
されたランプ電流またはシマー電流の上限値及び下限値
と前記励起ランプに流れる電流を検出する電流検出器の
出力とをコンパレータ回路で比較し、前記コンパレータ
回路の出力で前記ランプ電流または前記シマー電流の導
通をスイッチ回路で制御することを特徴とするレーザ用
定電流電源装置。 - 【請求項2】 前記電流閾値設定器で設定されたランプ
電流とシマー電流は、各独立したスイッチ回路及びリア
クトル及び転流ダイオードからなるランプ電流供給回路
及び他のスイッチ回路及びリアクトル及び転流ダイオー
ドからなるシマー電流供給回路を具備することを特徴と
する請求項1に記載のレーザ用定電流電源装置。 - 【請求項3】 前記電流閾値設定器で設定されたランプ
電流とシマー電流は、同一スイッチ回路によって制御す
ることを特徴とする請求項1に記載のレーザ用定電流電
源装置。 - 【請求項4】 励起ランプに供給するランプ電流の上限
値及び下限値を電流閾値設定器で設定し、その上限値と
下限値の範囲内で特定されたランプ電流を、直流電源よ
りスイッチ回路及びリアクトルを介して励起ランプに供
給するレーザ用定電流電源装置において、 前記電流閾値設定器で設定されたランプ電流の上限値及
び下限値は、スイッチ回路の負担に応じて変更すること
を特徴とするレーザ用定電流電源装置。 - 【請求項5】 前記スイッチ回路の負担は、前記スイッ
チ回路に配設された温度検出器の出力としたことを特徴
とする請求項4に記載のレーザ用定電流電源装置。 - 【請求項6】 前記スイッチ回路の負担は、前記スイッ
チ回路の消費電力としたことを特徴とする請求項4に記
載のレーザ用定電流電源装置。 - 【請求項7】 励起ランプに供給するランプ電流の上限
値及び下限値を電流閾値設定器で設定し、その上限値と
下限値の範囲内で特定された電流を、直流電源よりスイ
ッチ回路及びリアクトルを介して励起ランプに供給し、
レーザ発振器からレーザビームを出力させ、出力された
前記レーザビームを加工機に導き、前記加工機から出力
される前記レーザビームで被加工物を加工するレーザ加
工装置において、 前記加工機の速度指令、前記ランプ電流の電流指令、シ
マー電流の電流指令、被加工物の材質及び形状のうちの
1つ以上の加工条件によって、前記電流閾値設定器で設
定するランプ電流の上限値及び下限値を変更することを
特徴とするレーザ加工装置。 - 【請求項8】 前記ランプ電流の電流指令は、ピーク電
流値、繰り返し周波数、デューティ比からなることを特
徴とする請求項7に記載のレーザ加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03927097A JP3496434B2 (ja) | 1997-02-24 | 1997-02-24 | レーザ用定電流電源装置及びレーザ加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03927097A JP3496434B2 (ja) | 1997-02-24 | 1997-02-24 | レーザ用定電流電源装置及びレーザ加工装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10242550A true JPH10242550A (ja) | 1998-09-11 |
JP3496434B2 JP3496434B2 (ja) | 2004-02-09 |
Family
ID=12548466
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03927097A Expired - Fee Related JP3496434B2 (ja) | 1997-02-24 | 1997-02-24 | レーザ用定電流電源装置及びレーザ加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3496434B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011228081A (ja) * | 2010-04-19 | 2011-11-10 | Ushio Inc | 放電ランプ点灯装置 |
JP2016058504A (ja) * | 2014-09-09 | 2016-04-21 | 昭和オプトロニクス株式会社 | 半導体レーザ励起固体レーザの駆動装置及び半導体レーザ励起固体レーザ装置 |
CN106773486A (zh) * | 2016-12-30 | 2017-05-31 | 广州市力为电子有限公司 | 激光投影电源电路 |
-
1997
- 1997-02-24 JP JP03927097A patent/JP3496434B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011228081A (ja) * | 2010-04-19 | 2011-11-10 | Ushio Inc | 放電ランプ点灯装置 |
JP2016058504A (ja) * | 2014-09-09 | 2016-04-21 | 昭和オプトロニクス株式会社 | 半導体レーザ励起固体レーザの駆動装置及び半導体レーザ励起固体レーザ装置 |
CN106773486A (zh) * | 2016-12-30 | 2017-05-31 | 广州市力为电子有限公司 | 激光投影电源电路 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3496434B2 (ja) | 2004-02-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20020012367A1 (en) | Laser processing apparatus | |
CN110088996B (zh) | 激光二极管驱动用电源装置及激光加工装置 | |
JP3496434B2 (ja) | レーザ用定電流電源装置及びレーザ加工装置 | |
JP2007059690A (ja) | 高周波放電励起ガスレーザ発振器 | |
WO2018150459A1 (ja) | レーザダイオード駆動用電源及びレーザ加工装置 | |
JP3178972B2 (ja) | 自励式フライバックコンバータ | |
JPH0530734A (ja) | スイツチング式直流電源装置 | |
JP4480073B2 (ja) | 放電灯点灯装置 | |
JP2000340873A (ja) | 固体レーザ装置の光出力制御方法、固体レーザ装置及びレーザ電源装置 | |
JP3280111B2 (ja) | レーザダイオード駆動制御回路 | |
JPH10333760A (ja) | 電源回路 | |
JPH0851772A (ja) | スイッチング電源の保護回路 | |
JP2001143890A (ja) | 放電灯点灯装置の制御回路 | |
JPS58107265A (ja) | 溶接用電源装置 | |
JPS58151083A (ja) | 横流型ガスレ−ザ装置 | |
JP2000349376A (ja) | レーザ発振器用電源装置 | |
JP2022177970A (ja) | 電源装置 | |
JPH0456375A (ja) | 炭酸ガスレーザ制御方法およびその装置 | |
JPH0697857B2 (ja) | レ−ザ用光源の電源装置 | |
JP2708824B2 (ja) | 放電灯点灯装置 | |
JP3855155B2 (ja) | 放電灯点灯装置 | |
JPH1126845A (ja) | レーザ電源装置 | |
JP3186687B2 (ja) | レーザ用電源装置 | |
KR19980069084A (ko) | 롱 라이트 컨버터 시스템 | |
JPS61168280A (ja) | 出力安定化回路 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |