JPH10242187A - 電子部品の樹脂封止成形用金型 - Google Patents

電子部品の樹脂封止成形用金型

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JPH10242187A
JPH10242187A JP6202197A JP6202197A JPH10242187A JP H10242187 A JPH10242187 A JP H10242187A JP 6202197 A JP6202197 A JP 6202197A JP 6202197 A JP6202197 A JP 6202197A JP H10242187 A JPH10242187 A JP H10242187A
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JP
Japan
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resin
mold
resin material
passage
cull
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JP6202197A
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English (en)
Inventor
Michio Osada
長田道男
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TOWA KK
Original Assignee
TOWA KK
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Publication date
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、樹脂材料供給用のポット32に対向
配置した溶融樹脂材料分配移送用のカル部36から上型樹
脂通路37に移送される溶融樹脂材料40中にボイドが巻き
込まれるのを防止してキャビティ(33・34) 内で成形され
る樹脂封止成形体にボイドや欠損部が形成されるのを効
率よく防止することを目的とする。 【構成】 上記したカル部36に、該溶融樹脂材料40の一
部を該カル部36から迂回させて上型樹脂通路37に移送す
る迂回移送部41を設けて構成すると共に、上記したカル
部36から上型樹脂通路37に乱れて移送される溶融樹脂材
料40、即ち、上記上型樹脂通路37内にその中央部先端よ
り先に移送される該中央部先端の両外側に移送される溶
融樹脂材料40を、上記した迂回移送部41(41a) に迂回移
送させることにより、上記した上型樹脂通路37内で上記
した中央部先端及び両外側先端を整合させて該溶融樹脂
材料40を移送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、リードフレ
ームに装着したIC、LSI、ダイオード、コンデンサ
ー等の電子部品を樹脂材料にて封止成形する電子部品の
樹脂封止成形用金型の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、トランスファモールド法によ
って電子部品を樹脂材料にて封止成形することが行われ
ているが、この方法は、通常、図10・図11に示す樹脂封
止成形用の金型を用いて、次のようにして行われてい
る。
【0003】即ち、予め、上記した金型における固定上
型1及び可動下型2を加熱手段にて樹脂成形温度にまで
加熱すると共に、上記した上下両型(1・2) を型開きす
る。次に、電子部品3を装着したリードフレーム4を下
型2の型面における所定位置に供給セットすると共に、
樹脂材料を下型ポット5内に供給する。次に、上記下型
2を上動して、該上下両型(1・2) を型締めする。このと
き、電子部品3とその周辺のリードフレーム4は、該上
下両型(1・2) の型面に対設した上下両キャビティ(6・7)
内に嵌装セットされることになり、また、上記ポット5
内の樹脂材料は加熱されて順次に溶融化されることにな
る。次に、上記下型ポット5内で加熱溶融化された樹脂
材料をプランジャ8にて加圧して上記した上型1に設け
られたカル部9にて該溶融樹脂材料25を分配移送すると
共に、上記した上型1の樹脂通路10及び下型2の樹脂通
路11を通して該溶融樹脂材料25を上記した上下両キャビ
ティ(6・7) に注入充填させると、該両キャビティ(6・7)
内の電子部品3とその周辺のリードフレーム4は、該両
キャビティ(6・7) の形状に対応して成形される樹脂封止
成形体(モールドパッケージ)内に封止されることにな
る。従って、上記溶融樹脂材料の硬化に必要な所要時間
の経過後に、上記上下両型(1・2) を型開きすると共に、
上記上下両キャビティ(6・7) 内の樹脂封止成形体とリー
ドフレーム4及び樹脂通路(10・11) 内の硬化樹脂を該両
型に設けられたエジェクターピン(図示なし)により夫
々離型するようにしている。
【0004】また、従来より、例えば、図11に示すよう
に、上記した上型面側から見て、円形状のカル部26に、
所定の幅を有する長矩形状の上型樹脂通路(10)を連通接
続した構成が検討されている。この場合、図示はしてい
ないが、上記カル部26内における溶融樹脂材料は、上記
した上型面側から見て、上記カル部26の中心から円周方
向に均等に流れると共に、該溶融樹脂材料は上記した長
矩形状上型樹脂通路(10)に移送されるように構成されて
いる。また、上記したカル部26等の構成を採用した場
合、上記したカル部26内にて硬化する製品(樹脂封止成
形体)としては不要となる樹脂が大量に発生することか
ら、図11に示すように、上記したカル部26より小さいカ
ル部9に上型樹脂通路10を連通接続した構成を採用し
て、上記したカル部26内の不要硬化樹脂を減少させるこ
とが行われている。また、図11に示すように、上記した
上型樹脂通路10におけるカル部9側と連通接続する部分
にはテーパ部27が設けられて構成されると共に、該テー
パ部27は、上記上型面側から見て、上記カル部9側に向
かって幅広状に形成されている。従って、上記したカル
部9内の溶融樹脂材料は、上記した上型樹脂通路10にお
けるテーパ部27の幅広側から所定幅の上型樹脂通路10を
通して上記上下両キャビティ(6・7) に移送することがで
きるように構成されている。
【0005】なお、図10及び図11は、上記したカル部9
から上型樹脂通路10に溶融樹脂材料25を分配移送すると
きの移送状態を示している。また、図10に示す上型1の
断面は、図11に示す上型1の型面におけるC−D線で示
す断面である。また、図11に示す上型1の型面は、型締
状態の上下両型(1・2) をパーティングライン面( P.L
面)にて切断した上型面である(図10に示すA−B線参
照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10及
び図11に示すように、上記下型ポット5内で加熱溶融化
された樹脂材料を上記プランジャ8にて上記カル部9に
押圧して上記カル部9から上記テーパ部27を含む上型樹
脂通路10に溶融樹脂材料25を分配移送する過程におい
て、上記した上型樹脂通路10に移送される溶融樹脂材料
25の流れに乱れが発生して該溶融樹脂材料25の先端側が
整合されない(揃わなくなる)ので、後述するように、
該溶融樹脂材料25中に気泡(ボイド)16を巻き込むこと
になる。即ち、上記カル部9から上記上型樹脂通路10に
該溶融樹脂材料25を分配移送したとき、まず、上記した
上型樹脂通路10に移送される溶融樹脂材料25の中央部の
先端12より、上記中央部先端12の両外側の溶融樹脂材料
25の先端(13・14) が、先に進行して、上記上型樹脂通路
10に最初に移送されることになる。従って、その後、上
記した溶融樹脂材料25の中央部の先端12が上記上型樹脂
通路10に移送されることになる(図11参照)。次に、上
記した上型樹脂通路10において、上記した先に進行した
両外側の先端(13・14) の溶融樹脂材料25が互いに接合さ
れることにより、溶融樹脂材料の接合先端17が形成され
ることになる。このとき、上記した溶融樹脂材料25の中
央部先端12の進行方向前方、即ち、上記中央部先端12の
上下両キャビティ(6・7) 側に存在する空間部15が閉鎖さ
れて該空間部15の空気等を巻き込むことになるので、該
溶融樹脂材料25中にボイド16が発生することになる。即
ち、上記した上型樹脂通路10に移送される溶融樹脂材料
25の中央部先端12及びその両外側先端の上型樹脂通路10
への移送時期が異なることに起因して、上記上型樹脂通
路10に移送される溶融樹脂材料25の先端側(12・13・14)が
整合しないことにより、該先端側に乱れが発生すると共
に、該溶融樹脂材料中に空気等を巻き込んで、該溶融樹
脂材料25中にボイド16が発生することになる。なお、22
は上記中央部を流れる溶融樹脂材料の移送経路を示すと
共に、23は上記両外側を流れる移送経路を示している。
【0007】また、図11に示すように、上記したカル部
9から上記したテーパ部27を含む上型樹脂通路10に溶融
樹脂材料25を移送した場合、上記上型面側から見て、上
記したカル部9内の溶融樹脂材料25は上記円形状カル部
9の中心から円周方向に流れる(移送される)ことにな
る。例えば、図11において、上記カル部9の中心から上
記上型樹脂通路10の方向とは直角方向に進行する溶融樹
脂材料25の流れ(図11に示す図例では移送経路24で示
す)は、上記カル部9の側面壁に衝突することにより、
上記カル部9の側面壁及び上記テーパ部27の側面壁に沿
って上記した両上型樹脂通路10に移送されると共に、上
記上型樹脂通路10において、上記した中央部の外側を移
送される溶融樹脂材料25(図11に示す図例では移送経路
23で示す)をその後部から押圧する(押し出す)ことに
なるので、上記した両外側の溶融樹脂材料25の先端(13・
14) が上記中央部先端12(図11に示す図例では移送経路
22で示す)より先に進行することになる。その結果、上
述したように、上記した中央部先端12の前方に存在する
空間部15を閉鎖して該溶融樹脂材料25中にボイド16(空
気等)を巻き込むことになる。
【0008】即ち、上記した溶融樹脂材料25中に巻き込
まれたボイド16はそのまま上記上下両キャビティ(6・7)
内に注入充填されるので、上記溶融樹脂材料25中のボイ
ド16に起因して上記上下両キャビティ(6・7) 内で成形さ
れる樹脂封止成形体に内部ボイド及び外部欠損部が形成
されると云う弊害がある。また、上記した樹脂封止成形
体にボイドや欠損部が形成されることにより、製品(樹
脂封止成形体)の耐湿性や外観を損なって、この種の製
品に強く要請されけている高品質性・高信頼性を得るこ
とができないと云う弊害がある。
【0009】従って、本発明は、電子部品の樹脂封止成
形用金型において、上記金型のキャビティ内で成形され
る樹脂封止成形体にボイドや欠損部が形成されるのを効
率よく防止することを目的とする。また、本発明は、カ
ル部に溶融樹脂材料の迂回させて該カル部に接続された
樹脂通路に移送する迂回移送部を設けた構成にて、上記
したカル部から樹脂通路に移送される溶融樹脂材料中に
ボイドが巻き込まれるのを防止して、樹脂封止成形体に
ボイドや欠損部が形成されるのを効率よく防止すること
ができる電子部品の樹脂封止成形用金型を提供すること
を目的とする。また、本発明は、カル部から樹脂通路に
移送される溶融樹脂材料中にボイドが巻き込まれるのを
防止して、樹脂封止成形体にボイトや欠損部が形成され
るのを効率よく防止することにより、高品質性・高信頼
性を備えた製品を得ることができる電子部品の樹脂封止
成形用金型を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記したような技術的な
課題を解決するための本発明に係る電子部品の樹脂封止
成形用金型は、固定型と、該固定型に対向配置した可動
型と、該両型の一方の型面に設けられた樹脂材料供給用
のポットと、該ポット内に嵌装された樹脂加圧用のプラ
ンジャと、上記したポットに対向して該両型の他方の型
面に設けられた溶融樹脂材料分配移送用のカル部と、該
両型の型面に対設された樹脂成形用のキャビティと、上
記したカル部から溶融樹脂材料を上記キャビティ内に移
送する樹脂通路とから構成すると共に、上記したポット
内で加熱溶融化された樹脂材料を上記プランジャにて加
圧することにより、該溶融樹脂材料を上記したカル部か
ら上記樹脂通路に移送して上記キャビティ内に注入充填
する電子部品の樹脂封止成形用金型であって、上記した
カル部に、該溶融樹脂材料の一部を該カル部から迂回さ
せて上記樹脂通路に移送する迂回移送部を設けると共
に、上記した迂回移送部に溶融樹脂材料の一部を迂回さ
せて上記樹脂通路に移送することにより、上記樹脂通路
に移送される溶融樹脂材料の先端を整合するように構成
したことを特徴とする。
【0011】また、上記した技術的課題を解決するため
の本発明に係る電子部品の樹脂封止成形用金型は、固定
型と、該固定型に対向配置した可動型と、該両型の一方
の型面に凹設された溶融樹脂材料分配移送用のカル部
と、該カル部と同じ一方の型に該カル部と連通接続して
設けられた樹脂材料供給用のポットと、該ポット内に嵌
装された樹脂加圧用のプランジャと、該両型の型面に対
設された樹脂成形用のキャビティと、上記したカル部か
ら溶融樹脂材料を上記キャビティ内に移送する樹脂通路
とから構成すると共に、上記したポット内で加熱溶融化
された樹脂材料を上記プランジャにて加圧することによ
り、該溶融樹脂材料を上記したカル部から上記樹脂通路
に移送して上記キャビティ内に注入充填する電子部品の
樹脂封止成形用金型であって、上記したカル部に、該溶
融樹脂材料の一部を該カル部から迂回させて上記樹脂通
路に移送する迂回移送部を設けると共に、上記した迂回
移送部に溶融樹脂材料の一部を迂回させて上記樹脂通路
に移送することにより、上記樹脂通路に移送される溶融
樹脂材料の先端を整合するように構成したことを特徴と
する。
【0012】また、上記した技術的課題を解決するため
の本発明に係る電子部品の樹脂封止成形用金型は、上記
した迂回移送部を、カル部の底面側に設けたことを特徴
とする。
【0013】また、上記した技術的課題を解決するため
の本発明に係る電子部品の樹脂封止成形用金型は、上記
した迂回移送部を、カル部の側面側に設けたことを特徴
とする。
【0014】また、上記技術的課題を解決するための本
発明に係る電子部品の樹脂封止成形用金型は、固定型
と、該固定型に対向配置した可動型と、該両型の一方の
型面に設けられた樹脂材料供給用のポットと、該ポット
内に嵌装された樹脂加圧用のプランジャと、上記したポ
ットに対向して該両型の他方の型面に設けられた溶融樹
脂材料分配移送用のカル部と、該両型の型面に対設され
た樹脂成形用のキャビティと、上記カル部に連通接続し
て該両型の他方の型面に設けられた樹脂通路と、上記キ
ャビティに連通接続して該両型の一方の型面に設けられ
た樹脂通路とから構成すると共に、上記した両型の型締
時に、上記した他方の型面に設けられた樹脂通路におけ
るカル部とは反対側の端部と、上記した一方の型面に設
けられた樹脂通路におけるキャビティとは反対側の端部
とを連通接続させることにより、上記ポット内で加熱溶
融化された樹脂材料を、上記した他方の樹脂通路の端部
から上記した一方の樹脂通路の端部に移送する電子部品
の樹脂封止成形用金型であって、上記した他方の樹脂通
路の端部を、上記した移送溶融樹脂材料の流動先端部の
形状に合致させて構成すると共に、上記した一方の樹脂
通路の端部の形状を、上記した移送溶融樹脂材料の流動
先端部の形状に合致させて構成したことを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明によれば、樹脂材料供給用の下型ポット
に対向して上型に設けられたカル部に、該溶融樹脂材料
の一部を該上型カル部から迂回させて上型樹脂通路に移
送する迂回移送部を設けた構成であるので、上記カル部
から樹脂通路に溶融樹脂材料を移送するとき、上記した
迂回移送部に溶融樹脂材料の一部を迂回移送させること
により、上記した樹脂通路に、上記した溶融樹脂材料の
一部を遅延させて移送することができる。また、上記し
たカル部から上記樹脂通路に乱れて移送される溶融樹脂
材料、例えば、上記樹脂通路内において、該溶融樹脂材
料の中央部より先に移送される該中央部の両外側に移送
される溶融樹脂材料を、上記した迂回移送部に迂回移送
させることにより、上記したカル部から樹脂通路に移送
される溶融樹脂材料の中央部先端及び両外側先端の移送
時期を一致させて、上記した樹脂通路に移送される溶融
樹脂材料の中央部先端及び両外側先端を整合することが
できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例図に基づいて詳細に説
明する。図1は、本発明に係る樹脂封止成形用金型であ
る。図2は、図1に対応する上型面である。また、図1
に示す上型の断面は、図2に示す上型面におけるE−F
線で示す断面である。図3は図1に対応して、また、図
4は図2に対応して、上型カル部から上型樹脂通路に溶
融樹脂材料を分配移送するときの移送状態を示してい
る。なお、図3に示す上型の断面は、図4に示すJ−K
線による断面である。また、図4は、型締状態の上下両
型をパーティングライン面( P.L面)にて切断した上型
面であって、溶融樹脂材料の移送状態を上型面側から見
た図である(図3に示すG−H線参照)。
【0017】即ち、図1・図2に示す金型は、固定上型
30と、該上型30に対向配置された可動下型31とから構成
されている。また、上記下型31の型面には、樹脂材料39
を投入するポット32が所要数設けられると共に、上記し
たポット32の側方位置には樹脂成形用の下キャビティ33
が夫々設けられ、上記した各ポット32には樹脂加圧用の
プランジャ35が夫々嵌装されている。また、上記した上
型30の型面には、上記下型ポット32に対向して溶融樹脂
材料分配移送用のカル部36が設けられると共に、上記下
キャビティ33に対向して上キャビティ34が設けられてい
る。従って、上記上下両型(30・31) の型締時に、上記上
下両キャビティ(33・34) 内にリードフレーム45に装着さ
れた電子部品46を嵌装セットすることができるように構
成されている。また、上記カル部36には上型樹脂通路37
が連通接続されると共に、上記下キャビティ33には下型
樹脂通路38が連通接続されている。即ち、上記上下両型
(30・31) の型締時に、上記したカル部36と上下両キャビ
ティ(33・34) とは、上記した上型樹脂通路37及び下型樹
脂通路38を通して連通接続するように構成されている。
また、上記した上型樹脂通路37のカル部36側にはテーパ
部49が設けられると共に、該テーパ部49は上記カル部36
側に向かって幅広状に形成されている。また、上記下型
ポット32内で加熱溶融化された樹脂材料を上記プランジ
ャ35にて上記上型カル部36に押圧することにより、該溶
融樹脂材料40を上記カル部36から上記したテーパ部49を
含む上型樹脂通路37に分配移送すると共に、該溶融樹脂
材料40を上記した下型樹脂通路38を通して上記した上下
両キャビティ(33・34) に注入充填することができる。従
って、上記上下両キャビティ(33・34) 内に嵌装セットさ
れた電子部品46とその周辺のリードフレーム45とを上記
上下両キャビティ(33・34) の形状に対応した樹脂封止成
形体(モールドパッケージ)内に封止成形することがで
きるように構成されている。なお、上記上下両型(30・3
1) の型締時に、上記した上型樹脂通路37におけるカル
部36とは反対側の端部43と、上記した下型樹脂通路38に
おける上下両キャビティ(33・34) とは反対側の端部44と
を連通接続することができるように構成されると共に、
上記した上型樹脂通路37の端部43から上記した下型樹脂
通路38の端部44に溶融樹脂材料を移送することができる
ように構成されている(図5参照)。
【0018】即ち、まず、図1及び図2に示す上下両型
(30・31) において、上記下型ポット32に樹脂材料39を投
入すると共に、上記下型面の所定位置にリードフレーム
45を供給セットして上記上下両型(30・31) を型締めす
る。このとき、上記電子部品46及びその周辺のリードフ
レーム45は、上記上下両キャビティ(33・34) 内に嵌装セ
ットされることになる。次に、上記下型ポット32内で加
熱溶融化された樹脂材料を上記プランジャ35にて加圧す
ることにより、上記上型カル部36の底面に押圧して、該
上型カル部36から上記上型樹脂通路37に分配移送すると
共に、該上型樹脂通路37から上記下型樹脂通路38を通し
て上記上下両キャビティ(33・34) 内に該溶融樹脂材料を
注入充填する(図3・図4参照)。即ち、上記溶融樹脂
材料の硬化に必要な所要時間の経過後に、上記した上下
両型(30・31) を型開きすると共に、上記上下両キャビテ
ィ(33・34) 内の樹脂封止成形体とリードフレーム45及び
上記したカル部36・樹脂通路(37・38) 内の硬化樹脂を該
両型に設けられたエジェクターピン(図示なし)により
夫々離型するようにしている。従って、上記したリード
フレーム45上の電子部品46を上記した上下両キャビティ
(33・34) の形状に対応した樹脂封止成形体内に封止成形
することができる。
【0019】また、上記上型30に設けられたカル部36に
は、該カル部36から上記上型樹脂通路37に溶融樹脂材料
40を分配移送するときに、該溶融樹脂材料40の一部を迂
回させて上記上型樹脂通路37に移送する適宜な形状の迂
回移送部41(凹部)が所要数個設けられて構成されてい
る。即ち、上記カル部36から上記上型樹脂通路37に移送
される溶融樹脂材料40の一部を上記した迂回移送部41内
を通過させて迂回させることにより、上記上型樹脂通路
37内に該溶融樹脂材料の一部を遅延させて移送すること
ができる。また、上記上型樹脂通路37内において、上記
カル部36から上記上下両キャビティ(33・34) 方向に移送
される溶融樹脂材料40の流れには、上記上型樹脂通路37
の中央部に移送されて流れる溶融樹脂材料40の流れと、
上記の中央部の両外側に移送されて流れる溶融樹脂材料
40の流れとがある。即ち、上記上型樹脂通路37内でその
中央部の両外側を移送される溶融樹脂材料(即ち、図11
に示す上型樹脂通路10内で上記した中央部先端12より先
に移送される両外側先端(13・14) の溶融樹脂材料25に相
当するもの)を、上記迂回移送部41内を通過させて迂回
させることにより、上記上型樹脂通路37に移送される時
期を遅延させて、上記上型樹脂通路37に移送すると共
に、上記した中央部の先端とその両外側の先端とを一致
させて整合させることができる。従って、上記した迂回
移送部41は、上記上型樹脂通路37に移送される溶融樹脂
材料40の一部を遅延させる溶融樹脂材料の迂回遅延作用
を有すると共に、上記上型樹脂通路37に移送される溶融
樹脂材料40の先端を一致させて整合する溶融樹脂材料の
先端整合作用を有するものである。
【0020】例えば、図1〜図4に示す図例では、上記
下型ポット32内で加熱溶融化された樹脂材料が上記した
プランジャ35にて押圧される上型カル部36の面に、即
ち、上記カル部36の底面側に、上記した4個の迂回移送
部41(41a・41b・41c・41d) が凹設されている。また、例え
ば、図3及び図4に示すように、上記上型カル部36から
上記上型樹脂通路37(37a) 側に溶融樹脂材料を移送する
とき、上記した上型樹脂通路37(37a) 内で中央部の両外
側を移送される溶融樹脂材料を、上記した迂回移送部41
(41a) 及び迂回移送部41(41b) を夫々通過させて迂回さ
せると共に、上記上型樹脂通路37(37a) 内に当該溶融樹
脂材料を遅延させて移送することができる。また、図3
及び図4に示すように、上記上型カル部36から上記上型
樹脂通路37(37a) 側に溶融樹脂材料を移送するとき、上
記した上型樹脂通路37(37a) 内で中央部を移送される樹
脂材料を、上記したカル部36を通過して上記上型樹脂通
路37(37a) 内に移送することができる。また、図3及び
図4において、上記した迂回移送部41を通過する溶融樹
脂材料の移送経路を47で示すと共に、上記したカル部36
を通過する溶融樹脂材料の移送経路を48で示し、更に、
上記上型樹脂通路37内で整合された溶融樹脂材料の整合
先端を42で示している。なお、図3においては、図面に
向かって右側に、上記した迂回移送部41(41a)及びカル
部36の断面を示すと共に、図面に向かって左側に、上記
カル部36の断面を示している。
【0021】即ち、図1〜図4に示す図例において、ま
ず、上記下型ポット32内で加熱溶融化された樹脂材料を
上記プランジャ35にて加圧することにより、上記カル部
36に押圧する。次に、上記した上型樹脂通路37内で中央
部の両外側に移送される溶融樹脂材料を上記迂回移送部
41(41a・41b・41c・41d) に通過させて迂回させると共に、
上記した上型樹脂通路37内に遅延移送する。また、上記
した上型樹脂通路37内で中央部に移送させる溶融樹脂材
料を上記カル部36のみを通過させて上記した上型樹脂通
路37内に移送する。このとき、上記した迂回移送部41(4
1a・41b・41c・41d) による溶融樹脂材料の遅延作用と先端
整合作用とが作用することになる。即ち、上記した上型
樹脂通路37内において、上記上型樹脂通路37内に移送さ
れる中央部及びその両外側の溶融樹脂材料を、同時に、
上記上型樹脂通路37内に移送することにより、上記した
中央部及びその両外側の各先端を整合させて整合先端42
とすることができるので、上記上型樹脂通路37内に移送
される溶融樹脂材料の先端が乱れることはない。従っ
て、上記した上型樹脂通路37内で溶融樹脂材料40中にボ
イドが巻き込まれるのを防止することができる。また、
上記した上型樹脂通路37内で該溶融樹脂材料40にボイド
が巻き込まれるのを防止することができるので、上記し
た上下両キャビティ(33・34) 内で成形される樹脂封止成
形体の内外にボイド及び欠損部が発生することを防止す
ることができる。従って、上記した樹脂封止成形体にボ
イドや欠損部が形成されるのを効率よく防止することに
より、高品質性・高信頼性を備えた製品を得ることがで
きる
【0022】次に、図6・図7・図8・図9に示す他の
実施例について説明する。また、図6に示す上型の断面
は、図7に示す上型面におけるL−M線で示す断面であ
る。図8は図6に対応して、また、図9は図7に対応し
て、上型カル部から上型樹脂通路に溶融樹脂材料を分配
移送するときの移送状態を示している。また、図8に示
す上型の断面は、図9に示したQ−R線による断面であ
る。また、図9は、型締状態の上下両型をパーティング
ライン面( P.L面)にて切断した上型面であって、溶融
樹脂材料の移送状態を上型面から見た図である(図8に
示すN−R線参照)。なお、図6〜図9に示す金型の基
本的な構成は、図1〜図4に示す金型の構成と同じであ
る。
【0023】即ち、図6〜図9に示す金型は、固定上型
50と、該固定上型50に対向配置してた可動下型51とから
構成されている。また、上記した下型51には樹脂材料供
給用のポット52が設けられると共に、該ポット52には樹
脂加圧用のプランジャ53が設けられている。また、上記
上型50の型面には上記下型ポット52に対向配置してカル
部54が設けられると共に、上記上下両型面には樹脂成形
用の上下両キャビティ(55・56) が対設されている。ま
た、上記した上下両キャビティ(55・56) と上記カル部54
とは上型50の樹脂通路57を通して連通接続されて構成さ
れると共に、上記した樹脂通路57のカル部54側にはテー
パ部66が該カル部54に向かって幅広状に設けられてい
る。即ち、上記した実施例と同様に、まず、上記下型ポ
ット52内に樹脂材料58を供給して上記した上下両キャビ
ティ(55・56) 内にリードフレーム59上の電子部品60を嵌
装セットする。次に、上記上下両型(50・51) を型締めし
て上記下型ポット52内で加熱溶融化された樹脂材料を上
記プランジャ53にて上記カル部54に押圧することによ
り、上記したテーパ部66を含む樹脂通路57を通して上記
上下両キャビティ(55・56) 内に該溶融樹脂材料62を注入
充填することができるように構成されている。従って、
上記上下両キャビティ(55・56) 内に嵌装セットされたリ
ードフレーム59上の電子部品60を該上下両キャビティ(5
5・56) の形状に対応した樹脂封止成形体内に封止成形す
ることができるように構成されている。
【0024】また、上記実施例と同様に、上記したカル
部54には、上述したような溶融樹脂材料の迂回遅延作用
と先端整合作用を有する迂回移送部61が設けられてい
る。即ち、上記カル部54の側面側には、4個の迂回移送
部61(61a・61b・61c・61d) が設けられると共に、上記した
カル部54から溶融樹脂材料62の一部を上記した迂回移送
部61(61a・61b・61c・61d) を夫々通過させて上記樹脂通路
57に夫々移送することができるように構成されている。
例えば、図9に示すように、上記樹脂通路57(57a) 側の
中央部の両外側を移送される溶融樹脂材料62を、上記し
た迂回移送部61(61a) と迂回移送部61(61b) とを通過さ
せて上記した樹脂通路57(57a) 側に遅延移送させること
ができるように構成されている。また、図9に示すよう
に、上記上型カル部54から上記した樹脂通路57(57a) 側
に溶融樹脂材料62を移送するとき、上記した樹脂通路57
(57a) 内で中央部を移送される樹脂材料を、上記したカ
ル部54を通過して上記した樹脂通路57(57a) 内に移送す
ることができる。
【0025】なお、図8及び図9において、上記した迂
回移送部61を通過する溶融樹脂材料の移送経路を63で示
すと共に、上記したカル部54を通過する溶融樹脂材料の
移送経路を64で示し、更に、上記樹脂通路57内で整合さ
れた溶融樹脂材料の整合先端を65で示している。また、
図8に示す図例においては、向かって右側に、上記迂回
移送部61(61a)の断面を示すと共に、向かって左側に、
上記カル部54の断面を示している。
【0026】即ち、図6〜図9に示す実施例において、
まず、上記下型ポット52内で加熱溶融化された樹脂材料
を上記プランジャ53にて加圧することにより、上記カル
部54に押圧する。次に、上記した樹脂通路57内で中央部
の両外側に移送される溶融樹脂材料62を上記迂回移送部
61に夫々通過させて迂回させると共に、上記した樹脂通
路57内に移送する。また、上記した樹脂通路57内で中央
部に移送させる溶融樹脂材料62を上記カル部54を通過さ
せて上記した樹脂通路57内に移送する。このとき、上記
した迂回移送部61による溶融樹脂材料の迂回遅延作用と
先端整合作用とが作用することになる。即ち、上記した
樹脂通路61内において、上記樹脂通路61内に移送される
中央部及びその両外側の溶融樹脂材料62を、同時に、上
記樹脂通路57内に移送することにより、上記した中央部
及びその両外側の各先端を整合させて整合先端65とする
ことができるので、上記樹脂通路57内に移送される溶融
樹脂材料の先端が乱れることはない。従って、上記した
樹脂通路57内で溶融樹脂材料62中にボイドが巻き込まれ
るのを防止することができる。また、上記樹脂通路57内
で該溶融樹脂材料62にボイドが巻き込まれるのを防止す
ることができるので、上記上下両キャビティ(55・56) 内
で成形される樹脂封止成形体の内外にボイド及び欠損部
が発生することを防止することができる。従って、上記
した樹脂封止成形体にボイドや欠損部が形成されるのを
効率よく防止することにより、高品質性・高信頼性を備
えた製品を得ることができる
【0027】また、上記した各実施例において、上記上
型(30・50) 側のカル部(36・54) と、上記下型(31・51) の
ポット(32・52) とから成る構成を例示したが、上記した
下型(31・51) 側において、該下型面に、上記した溶融樹
脂材料分配移送用の下型カル部を凹設すると共に、上記
下型カル部の下部側に該カル部に連通接続した樹脂材料
供給用の下型ポットを設ける構成を採用することができ
る。例えば、上記下型(31)の型面に、上記下型カル部を
凹設すると共に、該下型カル部の下部側に下型ポット(3
2)を設け、更に、上記した下型カル部と上下両キャビテ
ィ(33・34) とを下型樹脂通路(38)を通して連通接続する
ように構成することができる(図1及び図3参照)。即
ち、上記下型ポット内で加熱溶融化された樹脂材料をプ
ランジャにて加圧することにより、該溶融樹脂材料を上
記下型カル部から上記下型樹脂通路に移送することがで
きるように構成されている。また、上記下型カル部の底
面側、即ち、上記上型(30)の型面に上記迂回移送部(41)
を設けて構成すると共に、上記上型面の迂回移送部に該
溶融樹脂材料の一部を迂回して上記下型樹脂通路に移送
することができるように構成されている。従って、上記
した下型カル部から上記迂回移送部に該溶融樹脂材料の
一部を迂回移送することにより、上記した下型カル部か
ら上記した下型樹脂通路内に移送された溶融樹脂材料の
先端を整合することができる。
【0028】また、例えば、上記下型(51)側に、下型カ
ル部と、該下型カル部の下部側に設けられるポットと、
上記下型カル部と上下両キャビティ(55・56) とを連通接
続する下型樹脂通路とを設ける構成を採用することがで
きると共に、上記した下型カル部の側面側に、上記迂回
移送部(61)を設けて構成することができる(図6及び図
7参照)。従って、上記した実施例と同様に、上記した
下型カル部から上記下型の迂回移送部に該溶融樹脂材料
の一部を迂回移送することにより、上記した下型カル部
から下型樹脂通路内に移送された溶融樹脂材料の先端を
整合することができる。
【0029】また、図12に示すように、上記上下両型(1
・2) において、上記ポット5内で加熱溶融化された樹脂
材料を上記プランジャ8にて加圧することにより、該溶
融樹脂材料25を上記カル部9から上記した上型樹脂通路
10に移送すると共に、上記した上型樹脂通路10から下型
樹脂通路11に該溶融樹脂材料25を移送するようにしてい
る(図10・図11参照)。また、図12に示すように、上記
した上型樹脂通路10におけるカル部9とは反対側の端部
には角部18が形成されると共に、上記した下型樹脂通路
11における上記上下両キャビティ(6・7) とは反対側の端
部には角部19が形成されている。即ち、上記した上型樹
脂通路10から下型樹脂通路11に該溶融樹脂材料25を移送
すると上記した溶融樹脂材料25の流動先端部の面(例え
ば、曲面)が、上記した上型樹脂通路10の角部18及び下
型樹脂通路11の角部19に接触すると共に、上記両角部(1
8・19) に該溶融樹脂材料25との隙間(20・21) が発生する
ことになる。従って、上記した隙間(20・21) の空気を該
溶融樹脂材料25中に巻き込んで、該溶融樹脂材料25中に
気泡(ボイド)が形成されると共に、この溶融樹脂材料
中のボイドはそのまま上記上下両キャビティ(6・7) 内に
注入充填されるので、上記溶融樹脂材料25中のボイドに
起因して上記上下両キャビティ(6・7) 内で成形される樹
脂封止成形体に内部ボイド及び外部欠損部が形成され
る。また、上記した樹脂封止成形体にボイトや欠損部が
形成されることにより、製品の耐湿性や外観を損なっ
て、この種の製品に強く要請されている高品質性・高信
頼性を得ることができない。
【0030】即ち、図5に示すように、上記した上下両
型(30・31) において、上記した上型樹脂通路37における
カル部36とは反対側の端部43の形状を、溶融樹脂材料40
の流動先端部の形状に合致させて形成すると共に、上記
した下型樹脂通路38における上下両キャビティ(33・34)
とは反対側の端部44を、溶融樹脂材料40の流動先端部の
形状に合致させて形成する構成を採用することができ
る。従って、上記した上型樹脂通路37から下型樹脂通路
38に該溶融樹脂材料40を移送すると、上記した上型樹脂
通路37の端部43及び上記下型樹脂通路38の端部44におい
て、上記した溶融樹脂材料40の流動先端部と各別に合致
させることができるので、上記した溶融樹脂材料40と上
記各端部(43・44) との間に隙間が発生することはない。
また、上記各端部(43・44) に隙間が発生することがない
ので、上記した樹脂封止成形体にボイトや欠損部が形成
されることがなく、高品質性・高信頼性の製品を得るこ
とができる。
【0031】本発明は、上述した実施例のものに限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内
で、必要に応じて、任意に且つ適宜に変更・選択して採
用できるものである。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、電子部品の樹脂封止成
形用金型において、上記金型のキャビティ内で成形され
る樹脂封止成形体にボイドや欠損部が形成されるのを効
率よく防止することができると云う優れた効果を奏する
ものである。
【0033】また、本発明によれば、カル部に溶融樹脂
材料の迂回させて該カル部に接続された樹脂通路に移送
する迂回移送部を設けた構成にて、上記したカル部から
樹脂通路に移送される溶融樹脂材料中にボイドが巻き込
まれるのを防止して、樹脂封止成形体にボイドや欠損部
が形成されるのを効率よく防止することができる電子部
品の樹脂封止成形用金型を提供することができると云う
優れた効果を奏するものである。
【0034】また、本発明によれば、カル部から樹脂通
路に移送される溶融樹脂材料中にボイドが巻き込まれる
のを防止して、樹脂封止成形体にボイドや欠損部が形成
されるのを効率よく防止することにより、高品質性・高
信頼性を備えた製品を得ることができる電子部品の樹脂
封止成形用金型を提供することができると云う優れた効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る樹脂封止成形用金型を示す一部切
欠縦断面図であって、上下両型の型締状態を示してい
る。
【図2】図1に示す金型の平面図であって、上型の型面
を示している。
【図3】図1に対応して溶融樹脂材料の移送状態を示す
説明図である。
【図4】図2に対応して溶融樹脂材料の移送状態を示す
説明図である。
【図5】図1及び図2に示す金型要部を拡大して示す拡
大縦断面図である。
【図6】本発明の他の実施例の樹脂封止成形用金型を示
す一部切欠縦断面図であって、上下両型の型締状態を示
している。
【図7】図6に示す金型の平面図であって、上型の型面
を示している。
【図8】図6に対応して溶融樹脂材料の移送状態を示す
説明図である。
【図9】図7に対応して溶融樹脂材料の移送状態を示す
説明図である。
【図10】従来の樹脂封止成形用金型を示す一部切欠縦断
面図である。
【図11】従来の金型の溶融樹脂材料の移送状態を示す説
明図である。
【図12】従来の金型の要部を拡大して示す拡大縦断面図
である。
【符号の説明】
30 上型 31 下型 32 ポット 33 下キャビティ 34 上キャビティ 35 プランジャ 36 カル部 37 上型樹脂通路 38 下型樹脂通路 39 樹脂材料 40 溶融樹脂材料 41(41a・41b・41c・41d) 迂回移送部 42 整合先端 43 上型樹脂通路の端部 44 下型樹脂通路の端部 45 リードフレーム 46 電子部品 47 移送経路 48 移送経路 49 テーパ部 50 上型 51 下型 52 ポット 53 プランジャ 54 カル部 55 上キャビティ 56 下キャビティ 57 樹脂通路 58 樹脂材料 59 リードフレーム 60 電子部品 61(61a・61b・61c・61d) 迂回移送部 62 溶融樹脂材料 63 移送経路 64 移送経路 65 整合先端 66 テーパ部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定型と、該固定型に対向配置した可動
    型と、該両型の一方の型面に設けられた樹脂材料供給用
    のポットと、該ポット内に嵌装された樹脂加圧用のプラ
    ンジャと、上記したポットに対向して該両型の他方の型
    面に設けられた溶融樹脂材料分配移送用のカル部と、該
    両型の型面に対設された樹脂成形用のキャビティと、上
    記したカル部から溶融樹脂材料を上記キャビティ内に移
    送する樹脂通路とから構成すると共に、上記したポット
    内で加熱溶融化された樹脂材料を上記プランジャにて加
    圧することにより、該溶融樹脂材料を上記したカル部か
    ら上記樹脂通路に移送して上記キャビティ内に注入充填
    する電子部品の樹脂封止成形用金型であって、上記した
    カル部に、該溶融樹脂材料の一部を該カル部から迂回さ
    せて上記樹脂通路に移送する迂回移送部を設けると共
    に、上記した迂回移送部に溶融樹脂材料の一部を迂回さ
    せて上記樹脂通路に移送することにより、上記樹脂通路
    に移送される溶融樹脂材料の先端を整合するように構成
    したことを特徴とする電子部品の樹脂封止成形用金型。
  2. 【請求項2】 固定型と、該固定型に対向配置した可動
    型と、該両型の一方の型面に凹設された溶融樹脂材料分
    配移送用のカル部と、該カル部と同じ一方の型に該カル
    部と連通接続して設けられた樹脂材料供給用のポット
    と、該ポット内に嵌装された樹脂加圧用のプランジャ
    と、該両型の型面に対設された樹脂成形用のキャビティ
    と、上記したカル部から溶融樹脂材料を上記キャビティ
    内に移送する樹脂通路とから構成すると共に、上記した
    ポット内で加熱溶融化された樹脂材料を上記プランジャ
    にて加圧することにより、該溶融樹脂材料を上記したカ
    ル部から上記樹脂通路に移送して上記キャビティ内に注
    入充填する電子部品の樹脂封止成形用金型であって、上
    記したカル部に、該溶融樹脂材料の一部を該カル部から
    迂回させて上記樹脂通路に移送する迂回移送部を設ける
    と共に、上記した迂回移送部に溶融樹脂材料の一部を迂
    回させて上記樹脂通路に移送することにより、上記樹脂
    通路に移送される溶融樹脂材料の先端を整合するように
    構成したことを特徴とする電子部品の樹脂封止成形用金
    型。
  3. 【請求項3】 迂回移送部を、カル部の底面側に設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子部品の樹脂封止
    成形用金型。
  4. 【請求項4】 迂回移送部を、カル部の側面側に設けた
    ことを特徴とする請求項1、又は、請求項2に記載の電
    子部品の樹脂封止成形用金型。
  5. 【請求項5】 固定型と、該固定型に対向配置した可動
    型と、該両型の一方の型面に設けられた樹脂材料供給用
    のポットと、該ポット内に嵌装された樹脂加圧用のプラ
    ンジャと、上記したポットに対向して該両型の他方の型
    面に設けられた溶融樹脂材料分配移送用のカル部と、該
    両型の型面に対設された樹脂成形用のキャビティと、上
    記カル部に連通接続して該両型の他方の型面に設けられ
    た樹脂通路と、上記キャビティに連通接続して該両型の
    一方の型面に設けられた樹脂通路とから構成すると共
    に、上記した両型の型締時に、上記した他方の型面に設
    けられた樹脂通路におけるカル部とは反対側の端部と、
    上記した一方の型面に設けられた樹脂通路におけるキャ
    ビティとは反対側の端部とを連通接続させることによ
    り、上記ポット内で加熱溶融化された樹脂材料を、上記
    した他方の樹脂通路の端部から上記した一方の樹脂通路
    の端部に移送する電子部品の樹脂封止成形用金型であっ
    て、上記した他方の樹脂通路の端部を、上記した移送溶
    融樹脂材料の流動先端部の形状に合致させて構成すると
    共に、上記した一方の樹脂通路の端部の形状を、上記し
    た移送溶融樹脂材料の流動先端部の形状に合致させて構
    成したことを特徴とする電子部品の樹脂封止成形用金
    型。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018187884A (ja) * 2017-05-10 2018-11-29 Towa株式会社 樹脂成形用成形型、樹脂成形装置、樹脂成形用成形型調整方法、及び樹脂成形品製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018187884A (ja) * 2017-05-10 2018-11-29 Towa株式会社 樹脂成形用成形型、樹脂成形装置、樹脂成形用成形型調整方法、及び樹脂成形品製造方法

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