JPH10241907A - 回路保護装置 - Google Patents

回路保護装置

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JPH10241907A
JPH10241907A JP4568497A JP4568497A JPH10241907A JP H10241907 A JPH10241907 A JP H10241907A JP 4568497 A JP4568497 A JP 4568497A JP 4568497 A JP4568497 A JP 4568497A JP H10241907 A JPH10241907 A JP H10241907A
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JP
Japan
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ptc element
conductive particles
protection device
ptc
circuit protection
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Application number
JP4568497A
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English (en)
Inventor
Hideo Horibe
英夫 堀邊
Itsuo Nishiyama
逸雄 西山
Osamu Hiroi
治 廣井
Tatsuya Hayashi
龍也 林
Tomoe Takahashi
知恵 高橋
Sadajiro Mori
貞次郎 森
Shiro Murata
士郎 村田
Kenichi Nishina
健一 仁科
Manabu Sogabe
学 曽我部
Masahiro Ishikawa
雅廣 石川
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Priority to TW086113346A priority patent/TW344828B/zh
Priority to DE69736512T priority patent/DE69736512D1/de
Priority to EP19970116074 priority patent/EP0866471B1/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常の通電時は低抵抗で導電性が良好で、し
かも限流性能に優れ、繰り返し安定に動作する安全性、
信頼性の高い回路保護装置を得る。 【解決手段】 有機重合体1に融点が2000℃以上の
導電粒子、タングステン粒子2を分散させてPTC素子
を形成し、これに少なくとも2つの電極を圧接により電
気的に接続して設ける。導電粒子としては平均粒径が
0.01〜50μmのものを、組成物に対して50〜9
9wt%含ませる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度上昇に伴って
比較的狭い温度領域で電気抵抗が急増する性質[PTC
特性(Positive Temperature Coefficient)]を有する
PTC素子を用いた遮断器等に利用される回路保護装置
に係わるものであって、特に限流性能の向上、繰り返し
安定性の改善を図るものである。
【0002】
【従来の技術】回路保護装置は、前述のPTC特性を有
するPTC素子に少なくとも2つの電極を電気的に接続
して構成され、一般に、ヒータ、正特性サーミスタ、感
熱センサ、電池などを含む回路が短絡したとき回路の電
流を制限し、他方その短絡の原因が取り除かれたとき回
路を復帰させる遮断器として利用されている。この回路
保護装置における過電流保護メカニズムは下記のとおり
である。回路保護装置を構成するPTC素子の常温時の
抵抗率(ρL )は十分に低いため、通常は回路に電流が
流れる。ところが、短絡事故等により回路に高電流が流
れた場合、その高電流によりPTC素子にジュール熱が
発生し、素子の温度が上昇し、抵抗率が上昇するため
(PTC特性の発現)、素子に電流が流れなくなり回路
が保護される(これを限流性能とよぶ)。このように回
路保護装置の特性は、そのPTC素子の特性に大きく影
響される。従って、このPTC素子は、高電圧下におい
ても、繰り返し使用可能な限流性能を有することが必要
である。また、初期抵抗率(ρL )を充分に低下させ、
かつ有効なPTC特性(ρH/ρLが大)を有し、限流性
能を向上させることが必要である。ρH はPTC曲線に
おける高温時のピーク抵抗率である。
【0003】PTC素子としては、種々の物質が開発さ
れており、その一つとして、BaTiO3 に1価または
3価の金属酸化物を添加したものが従来から知られてい
る。ところが、これにはPTC特性が発現した直後にN
TC特性を発現するため1msec.以下で電流が流れ
てしまうという問題点があった。このため、ポリエチレ
ン(PEと略記する),ポリプロピレンあるいはエチレ
ン−アクリル酸共重合体などの有機重合体に、カーボン
ブラック(CBと略記する),カーボンファイバー,グ
ラファイトあるいは金属微粒子などの導電粒子を分散さ
せたものが開発された。このPTC素子は、一般的に、
有機重合体として用いる1種またはそれ以上の樹脂に、
必要量の導電粒子を添加して混練した組成物を成形する
ことにより製造される。導電粒子として、CB,カーボ
ンファイバーあるいはグラファイトを用いた場合は、導
電粒子を有機重合体に最密充填を行ってもPTC素子の
ρL は0.1Ωcm以下には低下せず、また、PTC素
子のρL が0.1Ωcmと最も低下したときには、ρH
/ρLが小さくなり約100くらいしか示さない。よっ
て十分に限流性能を向上させることができない。一方、
金属粒子自身の抵抗率は10-6Ωcmのオーダで、CB
自身の0.05Ωcmに比較して非常に低い。このた
め、Cu,Niなどの金属粒子を用いることにより、P
TC素子のρL の低下が予想されるにも関わらず、従来
より、PTC素子用の導電粒子として、金属粒子はCB
ほどには使用されていない。その大きな理由の一つは、
従来の既知の金属粒子を含有するPTC素子は大電流・
高電圧下で使用すると、内部アーク現象(導電粒子間に
微小アークが発生する)を起こし、素子が電気破壊を起
こすためである。内部アーク現象が起こると、PTC素
子中の金属粒子が溶融して金属粒子同士が結合し、局部
的に導電回路が形成され、大電流が素子の一部に集中し
て素子が破壊に至るためである。また、素子と電極界面
の微小空隙部分に放電が起りやすく、放電部分の樹脂が
劣化・分解し、それがために劣化が早くなり、時には爆
発を起こすという不具合があった。特に数十ボルト以上
の電圧では顕著であった。そのため、自己復帰型過電流
保護素子用の回路保護装置には使用されていない。ま
た、導電粒子としてCBと金属粒子とをともに含むPT
C素子が、特開昭64−53503号公報に開示されて
いる。金属粒子を含有させているのはPTC素子の熱伝
導性を向上させるためである。
【0004】また、回路保護装置においては、最良の電
気的接触を実現してコンタクト抵抗を最小にするように
PTC素子と電極とは一般に熱融着により接合されてい
る(この電極を融着電極方式と呼ぶ)。例えばPTC素
子に銅箔を熱融着したものがある。PTC素子と電極と
の接触抵抗が少なくなり、全体としての抵抗が少なくな
るという長所があるが、過電流遮断時のピーク電流(限
流波高値:Ip )を充分に小さくできず、限流性能が不
十分であった。また何度も短絡電流が流れた場合、初期
と同じ条件で遮断できない、繰り返し安定性に欠けると
いう欠点があった。これに対して、特開平4−2660
01号公報に、PTC素子に単に両側から圧力をかけて
電極を接触させ電気的に接続したものが開示されている
(この電極を圧接電極方式と呼ぶ)。この圧接電極方式
の回路保護装置は、限流波高値(Ip )を小さくでき、
優れた限流性能を有し、しかも繰り返し安定に動作する
という優れた長所を有している。ところが、融着電極方
式のものと比較すると、PTC素子と電極との接触抵抗
が大きく、通常の抵抗が大きくなり、導電性が少し劣る
という欠点があった。通常の導電性を損なわず、良好な
導電性を得るためには、常温時の抵抗率(ρL )が充分
に小さいPTC素子が必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、PTC
素子に圧接電極方式で電極を設けた回路保護装置は、限
流性能に優れ、繰り返し安定に動作するが、通常の抵抗
が大きくなり、導電性が少し劣る。その導電性を改善す
るために常温時の抵抗率が充分に小さいPTC素子が必
要となる。一方、PTC素子の導電粒子として、金属粒
子自体はCBに比べると抵抗率が非常に低く、PTC素
子の常温時の抵抗率(ρL )を低下させることができ、
通常は良好な導電性を発現すると予想されるが、従来の
既知の金属粒子を含有するPTC素子は、大電流・高電
圧下で使用すると、内部アーク現象を起こし、金属粒子
が溶融して局部的に導電回路が形成され、PTC素子が
破壊に至る等、安全性、信頼性に欠け、過電流から回路
を繰り返し良好に保護できないという欠点があった。
【0006】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、通常の通電時には低抵抗で導電性
が良好で、しかも限流性能に優れ、繰り返し安定に動作
する回路保護装置を得ることを目的とする。即ち、通常
の通電時には低抵抗で導電性が良好で、しかも大電流・
高電圧下でも局部的に導電回路が形成されたりせず、P
TC特性の発現により抵抗が上昇し、過電流から回路を
保護でき、自己復帰型過電流保護素子として良好に動作
するPTC素子を用いるとともに、圧接電極方式で電極
を設け、通常は導電性が良好で、しかも限流性能に優
れ、繰り返し安定に動作する安全性、信頼性の高い回路
保護装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の回路保護装置の
第1の構成は、有機重合体に融点が2000℃以上の導
電粒子を分散させてなるPTC素子と、このPTC素子
に圧接され、これと電気的に接続する少なくとも2つの
電極とを備えるものである。
【0008】本発明の回路保護装置の第2の構成は、第
1の構成において、平均粒径が0.01〜50μmの導
電粒子を用いるものである。
【0009】本発明の回路保護装置の第3の構成は、第
1または第2の構成において、導電粒子を組成物に対し
て50〜99wt%含ませるものである。
【0010】本発明の回路保護装置の第4の構成は、第
1ないし第3のいずれかの構成において、導電粒子とし
て、金属、金属炭化物、金属ホウ化物、金属ケイ素化
物、および金属窒化物の少なくともいずれか1種以上を
含む粒子を用いるものである。
【0011】本発明の回路保護装置の第5の構成は、第
4の構成における金属としてタングステンを用いるもの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の回路保護装置は、有機重
合体に融点が2000℃以上の導電粒子を分散させてな
るPTC素子に、少なくとも2つの電極を圧接により電
気的に接続して設けたものである。PTC素子と電極と
を圧接電極方式で電気的に接続しているので、上述のよ
うに限流波高値(Ip )を小さくでき、優れた限流性能
を有し、しかも繰り返し安定に動作する。また、このP
TC素子は、大電流・高電圧下で使用し、内部アークが
発生した場合にも、含まれる導電粒子が2000℃以上
の高い融点を有しているため溶融しないので、従来の金
属粒子を用いた場合のように、素子本体に局部的に導電
回路が形成されることがなく、電気破壊に至ることがな
い。而して、大電流が流れるとPTC素子の温度が上昇
し、抵抗が上昇するので過電流から回路を保護できる。
さらに、常温時の抵抗率(ρL )が低く、素子の初期抵
抗を充分に小さくできる。即ち、大電流・高電圧下でも
導電粒子が溶融して局部的に導電回路が形成されること
がなく、しかも常温時の抵抗率(ρL )を充分に小さく
でき、通常の通電時には良好な導電性を示すとともに、
高温時のピーク抵抗率(ρH )を大きく、即ちρH/ρL
を大きくでき、大電流が流れたときに確実に電流を遮断
でき、回路を保護できる。優れた限流性能を有し、安全
で信頼性が高く、自己復帰型過電流保護素子として良好
に機能する。従って、本発明の回路保護装置は、通常の
通電時には低抵抗で導電性が良好で、しかも限流波高値
(Ip )を小さくでき、限流性能に優れ、繰り返し安定
に動作する。なお、抵抗率が低くPTC素子のρL を低
下させ得るが、内部アーク現象を起こし、不具合を生じ
させるおそれののある金属粒子ではあるが、その融点が
2000℃以上と高いものを導電粒子として用いること
により、内部アーク現象を起こさずに、ρH を大きくで
き、過電流保護素子になりうる優れたPTC素子が得ら
れるという知見は、本発明者らが鋭意検討し、種々実験
の結果明らかにされたものである。また、CBは融点を
持たない昇華性の物質であり、本発明の導電粒子の範疇
には含まない。
【0013】また、導電粒子としては平均粒径が0.0
1〜50μmの粒子を用いるのが好ましく、0.1〜3
0μmの粒子を用いるのがより望ましい。平均粒径が小
さい導電粒子は有機重合体に充填するとき、粒子分布が
小さく嵩高くなるため充填量を多くできず、PTC素子
の常温抵抗率が増加する。また、平均粒径が大きいもの
は、重合体への充填量が同じ場合にはPTC素子の常温
抵抗率が増加する。図1はPTC素子に含まれるタング
ステンの粒径とPTC素子の常温抵抗率との関係を示す
特性図であり、●(黒丸)はタングステンの充填量が9
0wt%の場合、○(中ぬき丸)はタングステンの充填
量が95wt%の場合を示しており、平均粒径が大きく
なるにつれPTC素子の常温抵抗率が増加していること
がわかる。上記平均粒径の導電粒子を用いることによ
り、常温抵抗率の小さいPTC素子が得られる。PTC
素子の用途、所望の特性に応じて種々の粒径のものを適
宜選択することができる。
【0014】また、導電粒子の含有量はPTC素子に対
して50〜99wt%にするのが好ましく、70〜97
wt%とするのがより望ましい。導電粒子の含有量が少
なくなると常温抵抗率が高くなる。また、導電粒子の含
有量が多くなると、有機重合体との混練時の混練トルク
が高くなり混練が不可能になる、あるいはたとえ可能で
あってもPTC素子の弾性が低く耐衝撃性の弱い素子と
なり、実用化が困難になる。図2はタングステンの充填
量とPTC素子の常温抵抗率との関係を示す特性図で、
タングステンの充填量が少なくなるにつれ、PTC素子
の常温抵抗率が増加していることがわかる。図3はタン
グステンの充填量と混練時のトルクとの関係を示す特性
図で、タングステンの充填量の増加とともに混練時のト
ルクが増加していることがわかる。測定はラボプラスト
ミル装置を用い、200℃,50rpmの混練条件で行
った。
【0015】また、導電粒子としては、融点が2000
℃以上のもので、PTC素子として良好な電気伝導性、
熱伝導性および微小アークに対する耐溶融性を有し、優
れたPTC特性を提供することができるものが望まし
い。金属、金属炭化物、金属ホウ化物、金属ケイ素化
物、および金属窒化物の粒子が用いられる。PTC素子
の用途、所望の特性に応じて、単独,2種以上を組み合
わせた混合物等、適宜選択して用いることができる。例
えば、金属粒子としてはタングステン(W)がある。金
属炭化物としては、TiC,ZrC,VC,NbC,T
aC,Mo2C,WC がある。金属窒化物としては、T
iN,ZrN,VN,NbN,TaN,Cr2N があ
る。金属ケイ素化物としては、TaSi2,MoSi2
WSi2 がある。金属ホウ化物としては、TiB2,Z
rB2,NbB2,TaB2,CrB,MoB,WBがあ
る。(Ti:チタン、Zr:ジルコニウム、V:バナジ
ウム、Nb:ニオブ、Ta:タンタル、Mo:モリブデ
ン、Cr:クロム)
【0016】特に、タングステン、およびタングステン
の炭化物,ホウ化物,ケイ素化物,窒化物の粒子を用い
るのが好ましい。タングステンは金属粒子の中で最も融
点が高い金属(3410℃)であり、しかもタングステ
ンおよびタングステン化合物は所望の粒径のものが安定
に供給されており、入手し易いためである。
【0017】本発明に係る有機重合体としては、ポリエ
チレン,ポリエチレンオキサイド,ポリブタジエン,ポ
リエチレンアクリレート,エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体,エチレン−アクリル酸共重合体,ポリエス
テル,ポリアミド,ポリエーテル,ポリカプロラクタ
ム,フッ素化エチレン−プロピレン共重合体,塩素化ポ
リエチレン,クロロスルホン化エチレン,エチレン−酢
酸ビニル共重合体,ポリプロピレン,ポリスチレン,ス
チレン−アクリロニトリル共重合体,ポリ塩化ビニル,
ポリカーボネート,ポリアセタール,ポリアルキレンオ
キシド,ポリフェニレンオキシド,ポリスルホン,フッ
素樹脂が用いられ、これらが単独で、あるいはこれらの
うちから選ばれた少なくとも2種以上を混合したブレン
ドポリマーが用いられる。有機重合体の種類、組成比な
どは、所望の性能、用途などに応じて適宜選択するとよ
い。
【0018】PTC素子を形成する組成物の調製に際し
ては、上記の有機重合体、導電粒子以外に、必要に応じ
て種々の添加剤を混合してもよい。添加剤としては、例
えば、アンチモン化合物,リン化合物,塩素化合物,臭
素化合物などの難燃剤,酸化防止剤,安定剤などがあ
る。PTC組成物は、有機重合体,導電粒子,その他添
加剤を所定の割合で配合・混練して調製される。有機重
合体に導電粒子、または同時に両者を配合・混練して調
製してもよい。有機重合体と導電粒子との配合割合は、
目的組成物の導電粒子含有量、有機重合体の種類、およ
びバンバリーミキサー,加圧ニーダー,ロールミルなど
の混練機の種類に応じて適宜選択することができるが、
導電粒子の充填量は、このPTC組成物中の50〜99
重量%の範囲を越えてはならない。
【0019】
【実施例】以下、実施例を示し本発明の回路保護装置を
具体的に説明するが、勿論これらにより本発明が限定さ
れるものではない。 実施例1.有機重合体として高密度ポリエチレン(HD
PEと略す。三菱化学製HJ560)10重量部、導電
粒子としてタングステン(日本新金属製W−1、平均粒
径0.88μm、融点3410℃)90重量部およびフ
ェノール系酸化防止剤(チバガイギー社製、イルガノッ
クス1010)2部をラボプラストミル装置(東洋精機
製)にて200℃で、15分間混練してPTC組成物を
調製した。このPTC組成物を熱プレスで40×60×
1mm厚の板状に成形しPTC素子を作製した。遮断時
の絶縁を行うため、このPTC素子の周囲20mmにポ
リエチレンの枠を射出成形により作製した。次に枠を形
成したPTC素子を電極で挟み両側から圧力をかけて素
子と電極を電気的に接続し(圧接電極方式)回路保護装
置本体を作製し、得られた回路保護装置本体の過電流遮
断試験を行った。図4の特性図に、この回路保護装置本
体の温度と抵抗率との関係を表すPTC曲線を示す。常
温抵抗率(ρL )は0.01Ωcm、ピーク抵抗率(ρ
H )は105Ωcm、ρH/ρLは107であった。また、
その初期抵抗が1.2mΩの場合、300V,50kA
の過電流に対する遮断電流は7.5kA、3.5mΩの
場合、4kAと非常に良い特性を示した。PTC素子の
サイズを変え、初期抵抗を変えて、PTC素子の抵抗と
回路保護装置本体の過電流遮断時のピーク電流(限流波
高値:Ip )との関係を調べた。その結果を図5の特性
図の特性線aに示す。後記の比較例の融着電極方式、導
電粒子としてCBを用いたものの結果もともに示す。図
5において、初期抵抗が小さいときにIp が小さくなる
(図5では線が左下に向かう)ほど、限流性能が優れて
いることになる。この図からも本実施例1の回路保護装
置の限流性能が優れていることがわかる。また、図6は
この回路保護装置を構成するPTC素子の導電粒子であ
るタングステン粒子の分散状態を示す光学顕微鏡写真の
模式図で、同図(a)は遮断(限流)試験前、(b)は
遮断試験後を示している。遮断試験後も試験前と変化は
なく、タングステン粒子2は同様に有機重合体1中に均
一に分散していることがわかる。
【0020】実施例2.有機重合体としてHDPE(三
菱化学製HJ560)5重量部とポリプロピレン(三菱
化学製MA03)5重量部を混合し、導電粒子として金
属炭化物のWC(日本新金属製WC−10、平均粒径
0.7μm、融点2785℃)90重量部およびフェノ
ール系酸化防止剤(チバガイギー社製、イルガノックス
1010)2部をラボプラストミル装置(東洋精機製)
にて200℃で、15分間混練してPTC組成物を調製
した。このPTC組成物を熱プレスで40×60×1m
m厚の板状に成形しPTC素子を作製した。このPTC
素子の周囲20mmに遮断時の絶縁を行うためにポリエ
チレンの枠を射出成形により作製した。次に枠を形成し
たPTC素子を電極に挟んで両側から押圧して(圧接電
極方式)回路保護装置を作製し、実施例1と同様にして
過電流遮断試験を行った。この回路保護装置本体の初期
抵抗が1.5mΩの場合、300V,50kAに対する
遮断電流は8kAを示した。
【0021】実施例3.有機重合体としてエチレン酢酸
ビニル共重合体10重量部、導電粒子として金属窒化物
のZrN(日本新金属製ZrN、平均粒径1μm、融点
2980℃)90重量部およびフェノール系酸化防止剤
(チバガイギー社製,イルガノックス1010)2部を
ラボプラストミル装置(東洋精機製)にて200℃で、
15分間混練しPTC組成物を調製した。このPTC組
成物を熱プレスで40×60×1mm厚の板状に成形し
PTC素子を作製した。このPTC素子の周囲20mm
に遮断時の絶縁を行うためにポリエチレンの枠を射出成
形により作製した。次に枠を形成したPTC素子を電極
に挟んで両側から押圧して(圧接電極方式)回路保護装
置を作製し、実施例1と同様にして過電流遮断試験を行
った。この回路保護装置本体の初期抵抗が1.1mΩの
場合、300V,50kAに対する遮断電流は8.5k
Aを示した。
【0022】実施例4.HDPE(三菱化学製HJ56
0)10重量部、導電粒子として金属ケイ素化物のWS
2(日本新金属製WSi2、平均粒径1μm、融点21
60℃)90重量部およびフェノール系酸化防止剤(チ
バガイギー社製、イルガノックス1010)2部をラボ
プラストミル装置(東洋精機製)にて200℃で、15
分間混練してPTC組成物を調製した。このPTC組成
物を熱プレスで40×60×1mm厚の板状に成形しP
TC素子を作製した。このPTC素子の周囲20mmに
遮断時の絶縁を行うためにポリエチレンの枠を射出成形
により作製した。次に枠を形成したPTC素子を電極に
挟んで両側から押圧して(圧接電極方式)回路保護装置
を作製し、実施例1と同様にして過電流遮断試験を行っ
た。この回路保護装置本体の初期抵抗が1.3mΩの場
合、300V,50kAに対する遮断電流は8kAを示
した。
【0023】実施例5.HDPE(三菱化学製HJ56
0)10重量部、導電粒子として金属ホウ化物のWB
(日本新金属製WB、平均粒径1μm、融点3700
℃)90重量部およびフェノール系酸化防止剤(チバガ
イギー社製,イルガノックス1010)2部をラボプラ
ストミル装置(東洋精機製)にて200℃で、15分間
混練しPTC組成物を調製した。このPTC組成物を熱
プレスで40×60×1mm厚の板状に成形しPTC素
子を作製した。このPTC素子の周囲20mmに遮断時
の絶縁を行うためにポリエチレンの枠を射出成形により
作製した。次に枠を形成したPTC素子を電極に挟んで
両側から押圧して(圧接電極方式)回路保護装置を作製
し、実施例1と同様にして過電流遮断試験を行った。こ
の回路保護装置本体の初期抵抗が1.2mΩの場合、3
00V,50kAに対する遮断電流は8kAを示した。
【0024】実施例6.有機重合体としてポリプロピレ
ン(三菱化学製MA03)10重量部、導電粒子として
タングステン(日本新金属製W−1、平均粒径0.88
μm、融点3410℃)90重量部およびフェノール系
酸化防止剤(チバガイギー社製、イルガノックス101
0)2部をラボプラストミル装置(東洋精機製)にて2
00℃で、15分間混練しPTC組成物を調製した。こ
のPTC組成物を熱プレスで40×60×1mm厚の板
状に成形しPTC素子を作製した。このPTC素子の周
囲20mmに遮断時の絶縁を行うためにポリエチレンの
枠を射出成形により作製した。次に枠を形成したPTC
素子を電極に挟んで両側から押圧して(圧接電極方式)
回路保護装置を作製し、実施例1と同様にして過電流遮
断試験を行った。この回路保護装置本体のPTC特性
は、常温抵抗率(ρL )が0.01Ωcm、ピーク抵抗
率(ρH )が105Ωcm、ρH/ρLは107であった。
また、その初期抵抗が1.2mΩの場合、300V,5
0kAの過電流に対する遮断電流は7.5kAを示し
た。
【0025】比較例1.HDPE(三菱化学製HJ56
0)40重量部、導電粒子としてCB(デグサ製ランプ
ブラック101、平均粒径0.095μm)を60重量
部およびフェノール系酸化防止剤(チバガイギー製、イ
ルガノックス1010)2部を混練してPTC組成物を
調製した。この有機PTC組成物を35μm厚のニッケ
ルメッキ銅箔で挟み、熱プレス(140℃、1分間)で
40×60×総厚1mmに熱圧着し(融着電極方式)、
さらにこのPTC素子の周囲20mmに遮断時の絶縁を
行うためにポリエチレンの枠を射出成形により作製し、
回路保護装置を作製した。実施例と同様に、得られた回
路保護装置を試験用電極に挟んで過電流遮断試験を行っ
た。PTC素子のサイズを変え、初期抵抗を変えて、P
TC素子の抵抗(R)と回路保護装置本体の過電流遮断
時のピーク電流(限流波高値:Ip )との関係を調べ
た。その結果を図5の特性図の特性線bに示す。限流性
能がかなり劣っていることがわかる。また、この回路保
護装置本体の室温抵抗が1.2mΩの場合、300V,
50kAに対する遮断電流は28kAとなり、室温抵抗
が2.8mΩでは9kAとなり、タングステンを含有し
たPTC素子を用いた実施例1に比較し非常に悪い特性
を示した。
【0026】比較例2.HDPE(三菱化学製HJ56
0)40重量部、導電粒子としてCB(デグサ製ランプ
ブラック101、平均粒径0.095μm)を60重量
部およびフェノール系酸化防止剤(チバガイギー製、イ
ルガノックス1010)2部を混練してPTC組成物を
調製した。この有機PTC組成物を熱プレスで40×6
0×総厚1mm板状に成形しPTC素子を作製し、PT
C素子の周囲20mmに遮断時の絶縁を行うためにポリ
エチレンの枠を射出成形により作製した。さらに上記実
施例と同様にPTC素子の両側に電極を圧接して(圧接
電極方式)回路保護装置を作製し、これの過電流遮断試
験を行った。PTC素子のサイズを変え、初期抵抗を変
えて、PTC素子の抵抗と回路保護装置本体の過電流遮
断時のピーク電流(Ip )との関係を調べた。その結果
を図5の特性図の特性線cに示す。また、この回路保護
装置本体の室温抵抗が1.3mΩの場合、300V,5
0kAに対する遮断電流は15kAとなり、室温抵抗が
2.3mΩでは9kAとなり、室温抵抗が3.8mΩで
は7kAとなり、タングステンを含有したPTC素子を
用いた実施例1に比較し悪い特性を示した。
【0027】比較例3.HDPE(三菱化学製HJ56
0)10重量部、導電粒子としてタングステン(日本新
金属製W−1、平均粒径0.88μm、融点3410
℃)90重量部およびフェノール系酸化防止剤(チバガ
イギー社製、イルガノックス1010)2部をラボプラ
ストミル装置(東洋精機製)にて200℃で、15分間
混練しPTC組成物を調製した。このPTC組成物を3
5μm厚のニッケルメッキ銅箔で挟み、熱プレス(14
0℃、1分間)で40×60×総厚1mmに熱圧着し
(融着電極方式)回路保護装置を作製した。この装置本
体の周囲20mmに遮断時の絶縁を行うためにポリエチ
レンの枠を射出成形により作製し、これを試験用電極に
挟んで過電流遮断試験を行った。この回路保護装置本体
の初期抵抗が0.9mΩの場合、300V,50kAの
過電流に対する遮断電流は13kA、また、室温抵抗が
2.2mΩでは8kAとなった。この値はCBを含有し
たPTC素子を用いた場合に比べると良いが、タングス
テンを含有したPTC素子を用いた圧接電極方式の実施
例1,6に比較すると悪い特性を示した。また、PTC
素子のサイズを変え、初期抵抗を変えたときの、PTC
素子の抵抗と回路保護装置本体の過電流遮断時のピーク
電流(Ip )との関係を図5の特性線dに示した。
【0028】比較例4.導電粒子として銀粒子(ノバメ
ット社Ag、融点960.5℃)を90重量部、HDP
E10重量部およびフェノール系酸化防止剤(チバガイ
ギー社製、イルガノックス1010)2部をラボプラス
トミル装置(東洋精機製)にて200℃で、15分間混
練しPTC組成物を調製した。このPTC組成物を熱プ
レスで40×60×1mm厚の板状に成形しPTC素子
を作製し、このPTC素子の周囲20mmに遮断時の絶
縁を行うためにポリエチレンの枠を射出成形により作製
した。次に枠を形成したPTC素子を電極で挟み両側か
ら圧力をかけて素子と電極を電気的に接続し(圧接電極
方式)回路保護装置本体を作製し、これの過電流遮断試
験を行った。この回路保護装置本体の室温抵抗が1mΩ
の場合は、300V,50kAの高電圧、大電流に対し
て限流作用が発現せず、電流を遮断できなかった。遮断
が不可能であった理由は、この比較例4を構成するPT
C素子には、低融点の銀粒子が充填されており、大電流
・高電圧下で使用した際に、内部アーク現象(導電粒子
間に微小アークが発生する)を起こし、PTC素子が電
気破壊を起こしたためと考えられる。内部アーク現象が
起こるとその熱で、PTC素子中の銀粒子が溶融し、次
に銀粒子同士が結合し、結合した部分に大電流が流れ、
組成物が電気破壊に至ったと考えられる。
【0029】比較例5.導電粒子として銅(融点108
3℃、福田金属泊工業製Cu、平均粒径1.0μm)を
85重量部、HDPE15重量部およびフェノール系酸
化防止剤(チバガイギー社製、イルガノックス101
0)2部をラボプラストミル装置(東洋精機製)にて2
00℃、15分間混練しPTC組成物を調製した。この
PTC組成物を用いて、比較例4と同様にして回路保護
装置を作製し、過電流遮断試験を行った。この回路保護
装置本体の室温抵抗が3mΩの場合は、300V,50
kAの高電圧、大電流に対して限流作用が発現せず、電
流を遮断できなかった。
【0030】比較例6.導電粒子としてニッケル粒子
(融点1452℃、ノバメット社)を85重量部、HD
PE15重量部およびフェノール系酸化防止剤(チバガ
イギー社製、イルガノックス1010)2部をラボプラ
ストミル装置(東洋精機製)にて200℃で、15分間
混練してPTC組成物を調製した。このPTC組成物を
用いて、比較例4と同様にして回路保護装置を作製し、
過電流遮断試験を行った。この回路保護装置本体の室温
抵抗が1mΩの場合、300V,50kAに対して限流
作用が発現せず、電流を遮断できなかった。図7はこの
比較例6を構成するPTC素子の導電粒子であるニッケ
ル粒子の分散状態を示す光学顕微鏡写真の模式図で、同
図(a)は遮断(限流)試験前、(b)は遮断試験後の
素子が破壊した状態を示している。遮断試験前はニッケ
ル粒子3は有機重合体1中に均一に分散しているが、遮
断試験後はニッケル粒子3が溶融してニッケル粒子3同
士が結合しニッケル粒子結合部3aが形成されている。
PTC素子中のニッケル粒子3が溶融して、ニッケル粒
子結合部3a(即ち導電回路)が形成されたため、比較
例4,5と同様、過電流を遮断できず、素子が破壊に至
ったものと考えられる。
【0031】
【発明の効果】本発明の回路保護装置の第1の構成にお
いては、有機重合体に融点が2000℃以上の導電粒子
を分散させてなるPTC素子と、このPTC素子に圧接
され、これと電気的に接続する少なくとも2つの電極と
を備えるものとすることにより、通常は低抵抗で導電性
が良好で、しかも限流性能に優れ、繰り返し安定に動作
する安全性、信頼性の高い回路保護装置が得られる効果
がある。
【0032】本発明の回路保護装置の第2の構成におい
ては、第1の構成において、平均粒径が0.01〜50
μmの導電粒子を用いることにより、常温抵抗率の小さ
い回路保護装置が得られる効果がある。
【0033】本発明の回路保護装置の第3の構成におい
ては、第1または第2の構成において、導電粒子を組成
物に対して50〜99wt%含ませることにより、常温
抵抗率が小さく、実用に適した回路保護装置が得られる
効果がある。
【0034】本発明の回路保護装置の第4の構成におい
ては、第1ないし第3のいずれかの構成において、導電
粒子として、金属、金属炭化物、金属ホウ化物、金属ケ
イ素化物、および金属窒化物の少なくともいずれか1種
以上を含む粒子を用いることにより、PTC特性、限流
性能に優れた回路保護装置が得られる効果がある。
【0035】本発明の回路保護装置の第5の構成におい
ては、第4の構成における金属としてタングステンを用
いることにより、より安全で信頼性が高い、PTC特
性、限流性能に優れた回路保護装置が得られる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる導電粒子(タングステン)の
粒径とPTC素子の常温抵抗率との関係を示す特性図で
ある。
【図2】 本発明に係わる導電粒子(タングステン)の
充填量とPTC素子の常温抵抗率との関係を示す特性図
である。
【図3】 本発明に係わる導電粒子(タングステン)の
充填量と混練時のトルクとの関係を示す特性図である。
【図4】 本発明の実施例1に係わるPTC素子の温度
と抵抗率との関係を表すPTC曲線を示す特性図であ
る。
【図5】 本発明の実施例1に係わるPTC素子の抵抗
と過電流遮断時のピーク電流(Ip )との関係を比較例
とともに示す特性図である。
【図6】 本発明の実施例1に係わるPTC素子の導電
粒子、タングステン粒子の分散状態を示す限流試験前後
の光学顕微鏡写真の模式図である。
【図7】 本発明の比較例6に係わるPTC素子の導電
粒子、ニッケル粒子の分散状態を示す限流試験前後の光
学顕微鏡写真の模式図である。
【符号の説明】
1 有機重合体、2 タングステン粒子、3 ニッケル
粒子、3a ニッケル粒子結合部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 龍也 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 高橋 知恵 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 森 貞次郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 村田 士郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 仁科 健一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 曽我部 学 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 石川 雅廣 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機重合体に融点が2000℃以上の導
    電粒子を分散させてなるPTC素子と、このPTC素子
    に圧接され、これと電気的に接続する少なくとも2つの
    電極とを備える回路保護装置。
  2. 【請求項2】 導電粒子の平均粒径が0.01〜50μ
    mである請求項1記載の回路保護装置。
  3. 【請求項3】 導電粒子が組成物に対して50〜99w
    t%含まれている請求項1または2記載の回路保護装
    置。
  4. 【請求項4】 導電粒子が金属、金属炭化物、金属ホウ
    化物、金属ケイ素化物、および金属窒化物の少なくとも
    いずれか1種以上を含む粒子である請求項1ないし3の
    いずれかに記載の回路保護装置。
  5. 【請求項5】 金属がタングステンである請求項4記載
    の回路保護装置。
JP4568497A 1997-02-28 1997-02-28 回路保護装置 Pending JPH10241907A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4568497A JPH10241907A (ja) 1997-02-28 1997-02-28 回路保護装置
TW086113346A TW344828B (en) 1997-02-28 1997-09-13 Organic positive temperature coefficient composition and a circuit protection device using such composition
DE69736512T DE69736512D1 (de) 1997-02-28 1997-09-16 Polymer-PCT-Zusammensetzung und damit hergestellte Schaltungsschutzeinrichtung
EP19970116074 EP0866471B1 (en) 1997-02-28 1997-09-16 Polymeric PTC composition and circuit protection device made from the same
KR1019970049846A KR19980069976A (ko) 1997-02-28 1997-09-30 유기 ptc 조성물 및 이를 사용하는 회로 보호장치

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010079845A (ko) * 1999-07-16 2001-08-22 하네타 유이치 정온도 계수 소자 및 그 제조 방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20010079845A (ko) * 1999-07-16 2001-08-22 하네타 유이치 정온도 계수 소자 및 그 제조 방법

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