JPH10241903A - チップ抵抗器 - Google Patents
チップ抵抗器Info
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- JPH10241903A JPH10241903A JP9059820A JP5982097A JPH10241903A JP H10241903 A JPH10241903 A JP H10241903A JP 9059820 A JP9059820 A JP 9059820A JP 5982097 A JP5982097 A JP 5982097A JP H10241903 A JPH10241903 A JP H10241903A
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Abstract
格段に高い許容電力を実現することのできるチップ抵抗
器を提供する。 【解決手段】回路基板Sに搭載されて接続されるととも
に、所定の抵抗値を生ずるチップ抵抗器において、絶縁
基板1と、絶縁基板1上に薄膜で形成された接合層2
1,22と、接合層21,22の上にメッキされた抵抗
体5とを備えることを特徴とする。
Description
属する。
示されるようにセラミックやガラス等の絶縁基板101
と、絶縁基板101上にスパッタリング技術や蒸着技術
を用いてNi−Cr薄膜で形成された抵抗体105と、
抵抗体105の両端にCu−Ni薄膜で形成された電極
(図示省略)とを備えている。電極としては、低抵抗金
属の銅が望ましいが、耐候性をもたせる事を主にニッケ
ルとの合金で用いられている。そして、抵抗体105の
表面を樹脂の保護膜106で覆った後、回路基板Sへ半
田109で取り付けるために絶縁基板101の両端面や
底面にもNi−Cr薄膜を介してCu薄膜又はCu−N
i薄膜からなる電極(図示省略)が設けられ、これら電
極全体がNiメッキ膜108で被覆された上、そのNi
メッキ膜に半田がメッキされている。
基板に抵抗体が如何に安定に密着しているかに大きく依
存する。この点、上記のように真空着膜されたNi−C
r等の金属薄膜は、セラミックと密着するとともに、汎
用の抵抗値10Ω−1MΩを得るのに十分である。
して、例えばコンピューターのハードディスクに流れる
電流を検出するための負荷抵抗がある。その中で検出値
の誤差をより少なくしたり検出可能な電流値をより高く
したりする等のために、1.25mm×2.0mmサイ
ズの基板で、抵抗値0.02Ω−10Ω、定格許容電力
0.1W以上という低抵抗高電力性能が要請されるもの
がある。しかも抵抗の温度係数を小さくすることも要請
されている場合には、抵抗体として使用できる金属が限
られており、抵抗値を下げるために厚みを増すしかな
い。
抵抗体を真空着膜法で設けようとする場合、厚い膜を得
るために、(1)長い着膜時間を必要とする、(2)薄
膜材料となる金属ターゲット等の消耗品の交換寿命が短
くなる、等の理由により、工業的に量産することが困難
である。また、抵抗器はそれ自体が発熱し、そのために
電力の制限を受けるにもかかわらず、上記従来のチップ
抵抗器においては格別の放熱手段が設けられていない。
適した低抵抗のチップ抵抗器を提供することにある。第
二の目的は、従来より格段に高い許容電力を実現するこ
とのできるチップ抵抗器を提供することにある。
に、発明者は「抵抗体は真空着膜されるべき」との固定
観念から脱し、メッキ技術で抵抗体を形成した。すなわ
ち、この発明のチップ抵抗器は、回路基板に搭載されて
接続されるとともに、所定の抵抗値を生ずるチップ抵抗
器において、絶縁基板と、絶縁基板上に薄膜で形成され
た接合層と、接合層の上にメッキされた抵抗体とを備え
ることを特徴とする。
に薄膜の接合層が存在するので、抵抗体は絶縁基板に強
固に接着される。そして、抵抗体自体はメッキで形成さ
れるので、抵抗値を下げるために容易に厚みを増すこと
ができ、且つメッキ可能な種々の金属から材質を選択す
ることができる。従って、抵抗の温度係数を小さくした
い場合、抵抗体としてNi−P等のニッケル合金を選択
すると良い。また、薄膜の接合層が存在するので、絶縁
基板としてもアルミナ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素
等のセラミックのほか、銅やアルミニウム等の放熱性に
優れた金属の表面に酸化シリコン膜等の絶縁皮膜を有す
るものなど種々適用可能である。
との接続部分にまで延ばし、その接続部分の接合層の表
面に抵抗体に連なる高熱伝導性の皮膜をメッキしたもの
も含まれる。この構成によれば、抵抗体が発した熱が高
熱伝導性の皮膜を伝って回路基板側に速やかに放散す
る。高熱伝導性の皮膜が好ましくは銅Cu又はCu合金
からなる。この場合、Cuは耐半田性に劣るので、これ
をニッケルNi膜で覆うのが望ましい。
1層のものに限らず、2層以上のものもでもよい。特に
絶縁基板に強固に接着するニクロムNi−Cr合金を第
一層とし、その上にNi−Crと強固に接着し且つ抵抗
体とも強固に接着する銅Cuもしくは銅ニッケルCu−
Ni合金を第二層として設けると良い。
に一対の電極を設け、この一対の電極の中間にそれらと
孤立した島電極を抵抗体に接するように設けたものも含
まれる。この構成によれば、抵抗体の両端の電極間を流
れる電流が、途中で島電極を通過する。そして、島電極
は抵抗体よりも低抵抗の導体であるから、その部分での
発熱量は抵抗体での発熱量に比べて無視できる程に少な
い。このため、発熱部分が実質的に島電極で分割され、
各部分で発生した熱が近くの電極を介して速やかに放散
する。なお、これら電極は、それ自体の抵抗を低くする
ためと、熱放散をより速やかにするために、抵抗体をメ
ッキする前に接合層の上にメッキによって設けるのが好
ましい。
に説明する。図1は実施形態のチップ抵抗器(以下、単
に「抵抗器」という。)の要部を示す断面図、図2は同
じく平面図である。
る絶縁基板1と、絶縁基板1の表面に設けられたNi−
Crの第一接合層21と、その上に形成されたCu−N
iの第二接合層22と、その上の両端と中央に4〜30
μmの厚さにCuメッキされた電極41,42,43
と、第二接合層22及び電極41,42,43を覆うよ
うに3〜20μmの厚さにNi−Pメッキされた抵抗体
5とを備える。電極及び抵抗体の厚さは目的抵抗値に応
じて適宜設定される。各接合層は、スパッタリング、蒸
着、イオンプレーティング等の薄膜技術で形成される。
ただし、第一接合層はCrのみでもよい。また、第二接
合層はCu又はNiのみでもよい。両端の電極41,4
3は外部回路と導通接続しているが、中央の島電極42
は抵抗体5を介して接続している以外は電気的に孤立し
ている。
十分厚く形成されたNi−Pからなるので、低抵抗であ
り且つ抵抗温度係数が小さい。また、電極41,43間
に電圧を印加すると、電流は矢印のように途中で島電極
42を通過する。そして、島電極42はCuからなる導
体であるから、その部分での発熱量は抵抗体5での発熱
量に比べて無視できる程に少ない。このため、島電極4
2部分に発熱部分がない構造となり発熱部分が実質的に
島電極で分割され、各部分で発生した熱が近くの電極を
介して速やかに放散する。各電極で挟まれた抵抗体部分
51のみが実質的に抵抗体として作用する。
法で抵抗体を溶解させることにより抵抗値調整がなされ
る。本例では特に抵抗体5の中央部分52のみと接合層
21,22の対応部分とを同時に溶解除去することによ
り、図3に示すように抵抗調整時に抵抗体を分割する。
これにより島電極42による分割と併せて抵抗体が合計
4分割されることとなり、発熱部分の分散化が図られ
る。抵抗調整後、機械的損傷を防止するために、図4に
示すように抵抗体5の表面にエポキシ樹脂6が塗布さ
れ、硬化される。ただし、回路基板との導通接続のため
に両端の電極41,43に対応する表面は露出させてお
く。抵抗器10は、一般に一貫して単独で製造されるこ
とはなく、この段階までは大型の絶縁基板上に多数個分
同時に薄膜形成されメッキされた後、この段階でレーザ
ースクライブ法にて大型基板に溝を入れ、その溝に沿っ
て各個別に割られる。
基板Sに表面実装するために、Ni−Cr薄膜の第一接
合層31が絶縁基板1の側面に設けられ、その上にCu
薄膜の第二接合層32が設けられる。そして、第二接合
層の上及び露出した抵抗体5の上に18〜30μmの厚
さのCu皮膜7、3〜7μmの厚さのNi皮膜8及び3
μm以上の厚さの半田皮膜91が順にバレルメッキされ
る。これで抵抗器10が完成する。
して使用される。Ni皮膜8は、抵抗器10を回路基板
Sに半田付けするときに、半田92がCu皮膜7と反応
するのを防止するバリア層となる。使用中に抵抗体が発
した熱は、高熱伝導性のCu電極41,43及びCu皮
膜7を伝って速やかに回路基板S側に放散する。従っ
て、上記のように発熱部分が分散されることと相まって
抵抗体の劣化が防止される。従来、1.25mm×2.
0mmの基板サイズの抵抗器は、定格許容電力が0.1
Wまでであったが、本例の構成によれば同じ基板サイズ
で0.25Wまで十分許容できる。
縁基板1における厚さ0.4mm、電流方向の長さ2.
0mm、それと異なる方向の長さ1.25mmのものを
10個準備した。抵抗体5の厚さは10μm、電極4
1,42,43の厚さは20μm、Cu皮膜7の厚さは
10μmとした。
層に入れ、0.158voltの定格直流電圧を印加
し、90分通電し30分切断するサイクルを繰り返し、
抵抗値の変化率を測定した。測定結果を平均して経時的
に表したグラフを図7に示す。グラフから明らかなよう
に、この例の抵抗器はほとんど抵抗体が劣化していなか
った。
に低抵抗で、放熱性に優れているから、同じサイズの従
来抵抗器の定格許容電力を大きく上回る電力を使用して
も抵抗が劣化することがない。従って、例えば、ハード
ディスクの大電流検出用に好適である。
断面図である。
図である。
説明する平面図である。
る。
れている状態を示す断面図である。
たグラフである。
Claims (7)
- 【請求項1】回路基板に搭載されて接続されるととも
に、所定の抵抗値を生ずるチップ抵抗器において、 絶縁基板と、絶縁基板上に薄膜で形成された接合層と、
接合層の上にメッキされた抵抗体とを備えることを特徴
とするチップ抵抗器。 - 【請求項2】抵抗体がニッケルリンNi−P等のニッケ
ル合金からなる請求項1に記載のチップ抵抗器。 - 【請求項3】接合層が回路基板との接続部分にまで延
び、その接続部分の接合層の表面に抵抗体に連なる高熱
伝導性の皮膜がメッキされている請求項1又は2に記載
のチップ抵抗器。 - 【請求項4】前記接続部分に対応する接合層は、ニッケ
ルクロムNi−Cr合金からなり絶縁基板に密着した第
一層とその上の銅Cuもしくは銅ニッケルCu−Ni等
の銅合金からなる第二層とで構成される請求項1〜3の
いずれかに記載のチップ抵抗器。 - 【請求項5】抵抗体の両端に一対の電極が設けられ、こ
の一対の電極の中間にそれらと孤立した島電極が抵抗体
に接して設けられている請求項1〜4のいずれかに記載
のチップ抵抗器。 - 【請求項6】前記一対の電極及び島電極は、抵抗体をメ
ッキする前にメッキによって設けられている請求項5に
記載のチップ抵抗器 - 【請求項7】高熱伝導性の皮膜が銅Cu又はCu合金か
らなりニッケルNi膜で覆われている請求項3に記載の
チップ抵抗器。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9059820A JP2963671B2 (ja) | 1997-02-26 | 1997-02-26 | チップ抵抗器 |
TW86118156A TW391016B (en) | 1997-02-26 | 1997-12-03 | Chip resistor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9059820A JP2963671B2 (ja) | 1997-02-26 | 1997-02-26 | チップ抵抗器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10241903A true JPH10241903A (ja) | 1998-09-11 |
JP2963671B2 JP2963671B2 (ja) | 1999-10-18 |
Family
ID=13124253
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9059820A Expired - Lifetime JP2963671B2 (ja) | 1997-02-26 | 1997-02-26 | チップ抵抗器 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2963671B2 (ja) |
TW (1) | TW391016B (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020010004A (ja) * | 2018-07-12 | 2020-01-16 | Koa株式会社 | 抵抗器及び回路基板 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7089555B2 (ja) * | 2020-07-03 | 2022-06-22 | 大同特殊鋼株式会社 | 電流検出用抵抗器、回路基板及び電流検出用抵抗器の製造方法 |
-
1997
- 1997-02-26 JP JP9059820A patent/JP2963671B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1997-12-03 TW TW86118156A patent/TW391016B/zh active
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JP2020010004A (ja) * | 2018-07-12 | 2020-01-16 | Koa株式会社 | 抵抗器及び回路基板 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP2963671B2 (ja) | 1999-10-18 |
TW391016B (en) | 2000-05-21 |
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