JPH10241702A - 固体電解質型電気化学セルの燃料極 - Google Patents

固体電解質型電気化学セルの燃料極

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JPH10241702A
JPH10241702A JP9045167A JP4516797A JPH10241702A JP H10241702 A JPH10241702 A JP H10241702A JP 9045167 A JP9045167 A JP 9045167A JP 4516797 A JP4516797 A JP 4516797A JP H10241702 A JPH10241702 A JP H10241702A
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Japan
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fuel electrode
solid electrolyte
electrode
stabilized zirconia
thermal expansion
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JP9045167A
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Masakazu Miyaji
正和 宮地
Hiroichi Yamamoto
博一 山本
Yasuhiko Tsuru
靖彦 水流
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • H01M4/90Selection of catalytic material
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    • H01M4/9066Metals or alloys specially used in fuel cell operating at high temperature, e.g. SOFC of metal-ceramic composites or mixtures, e.g. cermets
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    • H01M8/12Fuel cells with solid electrolytes operating at high temperature, e.g. with stabilised ZrO2 electrolyte
    • H01M2008/1293Fuel cells with solid oxide electrolytes
    • HELECTRICITY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体電解質との熱膨張の整合性および高導電
率性を維持しながらも、電極反応性の向上および還元時
の収縮性の抑制を図ることができる固体電解質型電気化
学セルの燃料極を提供する。 【解決手段】 Ni、Coまたはこれらの合金からなる
金属部2aと、YSZなどのような安定化ジルコニア部
2dと、YSZなどのような安定化ジルコニアからなる
固体電解質3よりも熱膨張率の小さい酸化化合物部2b
と、空孔2cとを有するサーメットで燃料極2を構成す
ることにより、電気化学反応を生じる三相界面S3 の表
面積を大幅に増やすと共に、還元時の収縮を強固な安定
化ジルコニア部2dで抑えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解質型燃料
電池や固体電解質型水蒸気電解装置などに用いられる固
体電解質型電気化学セルの燃料極に関する。
【0002】
【従来の技術】固体電解質型燃料電池の電気化学セル
は、多孔質性の燃料極および空気極で固体電解質を挟
み、これを多孔質性の板状または管状をなす基体上に上
記燃料極を当接させるように複数配設した構造となって
いる。
【0003】このような電気化学セルでは、基体の外側
に空気や酸素などの酸化ガスを流通させ、基体の内側に
水素やメタンなどの燃料ガスを流通させる一方、温度を
約1000℃まで上昇させると、燃料ガスが基体および
燃料極を透過すると共に、酸化ガスが空気極を透過し
て、これらガスが固体電解質で電気化学的に反応し、電
力を得ることができるようになっている。
【0004】ところで、燃料極の材料には、固体電解質
の材料のYSZ(Y2 3 が固溶した安定化ジルコニ
ア)との熱膨張率の整合性を図るため、NiとYSZと
を混合したサーメットが主に使用されている。このサー
メットは、一般に、そのNi含有量が30〜50%の範
囲であることから、高導電性を得にくいものであった。
このため、例えば、Ni−3Al2 3 ・2SiO2
サーメット等(特願平3−41855号等)、Ni−T
2 5 系サーメットやNi−ZrSiO4 系サーメッ
ト等(特願平7−308773号等)などのように、Y
SZよりも低熱膨張率の酸化化合物(セラミックス)を
用いてNi含有量を増大させたサーメットを燃料極に用
いることにより、固体電解質との熱膨張の整合性と高導
電性とを両立させることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】例えば、高エネルギ密
度の得られる形状として期待される平板型の固体電解質
型燃料電池の電気化学セルでは、スケールアップ(大面
積化)に伴って、作製時や運転時に燃料極と固体電解質
との界面に多大に加わるようになった熱応力をできるだ
け緩和させるため、燃料極と固体電解質との熱膨張率の
厳密な整合性が検討されていると共に、内部抵抗が増大
するのをできるだけ抑えるため、燃料極の高導電性化が
種々検討されている。その結果、Ni−3Al2 3
2SiO2系サーメット等(特願平3−41855号
等)、Ni−Ta2 5 系サーメットやNi−ZrSi
4 系サーメット等(特願平7−308773号等)な
どのサーメットを燃料極に用いることが提案されてい
る。
【0006】しかしながら、電気化学セルの内部抵抗に
は、電極の導電性に依存するオーミックな抵抗と電極反
応に伴う分極抵抗とがあるものの、3Al2 3 ・2S
iO 2 、Ta2 5 、ZrSiO4 などのような酸化化
合物には、電極反応の促進作用がないため、このような
酸化化合物を用いたサーメットからなる燃料極では、電
気化学セルの性能のさらなる向上が困難となっていた。
【0007】また、上述したようなサーメットを燃料極
に用いた電気化学セルでは、運転時に燃料極が燃料ガス
で還元される際に当該燃料極が収縮してしまう場合があ
った。例えば、Ni−40vol.%MgAl2 4 (熱膨
張率:約10×10-6/℃,導電率:約2000S/c
m)からなるサーメットでは、図11に示すように、還
元開始直後から大きく収縮してしまう。このようなサー
メットを燃料極に用いると、運転時に燃料極の近傍が変
形しまい、発電性能の低下を引き起こしてしまう虞があ
るだけでなく、最悪の場合にはセルを損傷してしまう虞
がある。
【0008】このような収縮の原因は、NiOがセル運
転時に還元されてNiになる際に、骨材である酸化化合
物を引き込みながら体積収縮(約40%)するためと考
えられる。このため、骨材となる酸化化合物の骨格が強
固であれば、NiOからNiに還元される際の収縮分が
そのまま間隙として残り、ガス透過性を有する多孔質体
となるものの、骨材となる酸化化合物を引き込みながら
体積収縮してしまうことから、NiOからNiに還元さ
れる際の収縮分が間隙としてあまり残らず、ガス透過性
が低くなってしまうという問題も生じてしまう。
【0009】上述したような問題は、固体電解質型燃料
電池の電気化学セルの燃料極に限らず、固体電解質型水
蒸気電解装置の電気化学セルの燃料極など、固体電解質
型電気化学セルの燃料極であれば、上述と同様にして起
こり得ることである。
【0010】以上のことから、本発明は、固体電解質と
の熱膨張の整合性および高導電率性を維持しながらも、
電極反応性の向上および還元時の収縮性の抑制を図るこ
とができる固体電解質型電気化学セルの燃料極を提供す
ることを目的とした。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、本発明による固体電解質型電気化学セルの燃料
極は、Ni、Coまたはこれらの合金と、安定化ジルコ
ニアと、前記安定化ジルコニアよりも熱膨張率の小さい
酸化化合物とのサーメットからなることを特徴とする。
【0012】上述の固体電解質型電気化学セルの燃料極
において、前記酸化化合物が金属酸化物と酸化珪素との
珪酸塩化合物であることを特徴とする。
【0013】[作用]燃料極と固体電解質との界面で
は、下記のような反応を生じる。
【化1】 H2 + 1/2 O2- → H2 O + e-
【0014】つまり、燃料極の空孔を透過した燃料ガス
中の水素と、空気極の空孔を透過して固体電解質(安定
化したジルコニア)を流れてきた酸化ガス中の酸素イオ
ンとが反応して、水蒸気と電子とが生じ、水蒸気が燃料
ガスと共に燃料極の空孔を透過して外部へ放出される一
方、電子が燃料極の金属部分を流れることにより電力を
得ることができるのである。このため、上記反応は、水
素および水蒸気の流通する燃料極の空孔と、酸素イオン
の流通する安定化ジルコニア部分と、電子の流れる燃料
極の金属部分との三相界面で生じる、すなわち、従来の
燃料極においては、図2(b)に示すように、燃料極2
の空孔2cと、固体電解質(YSZ)3と、燃料極2の
金属(Ni)部2aとの三相界面S3 で生じている。な
お、図2(b)中、2bは固体電解質3よりも熱膨張率
の小さい酸化化合物部である。
【0015】そこで、図2(a)に示すように、YSZ
などのような安定化ジルコニア部2dをさらに有する燃
料極2を用いるようにすれば、上述の三相界面S3 の表
面積が大幅に増えるので、電極反応性を大幅に向上させ
ることができる。
【0016】また、安定化ジルコニア部2dを有する燃
料極2では、NiOが運転時に還元されてNiとなる場
合でも、安定化ジルコニア部2dが強固であることか
ら、大きく収縮してしまうことがないので、還元時の収
縮性を大幅に抑制することができる。
【0017】このため、上述した燃料極2においては、
NiOからNiに還元される際の収縮体積分がそのまま
間隙として残って空孔2cが確実に形成されるようにな
るので、燃料ガスなどの透過性が高くなり、電極反応性
をさらに向上させることができる。
【0018】なお、上述した金属部2aの材料として
は、Ni以外に、Coや、NiとCoとの合金などが挙
げられる。また、安定化ジルコニア部2dとしては、Y
SZに限らず、立方晶に完全または部分的に安定化され
たジルコニアであればよい。また、酸化化合物部2bと
しては、金属酸化物と酸化珪素との珪酸塩化合物である
と好ましく、特に、HfSiO4 ,Y2 SiO5 ,Zn
2 SiO4 ,SrAl(SiO4)2 などのような、金属
酸化物と酸化珪素との珪酸塩化合物や、Yb 2 Si
5 ,Er2 SiO5 ,Dy2 SiO5 ,Gd2 SiO
5 などのような、ランタノイド系金属酸化物と酸化珪素
との珪酸塩化合物などであるとさらに好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明による固体電解質型電気化
学セルの燃料極を固体電解質型燃料電池の電気化学セル
の燃料極に適用した場合の実施の形態を図1を用いて説
明する。なお、図1は、その要部の概略構造図である。
【0020】図1において、1は基体、2は燃料極、3
は固体電解質、4は空気極、5は中間接続子(インタコ
ネクタ)である。
【0021】基体1は、多孔質性であり、板状または管
状をなしている。燃料極2は、多孔質性であり、先の作
用の説明で用いた図2(a)に示すように、Ni、Co
またはこれらの合金からなる金属部2aと、YSZ(Y
2 3 が固溶した安定化ジルコニア)などのような安定
化したジルコニアからなる安定化ジルコニア部2dと、
この安定化ジルコニア部2cよりも熱膨張率の小さい酸
化化合物からなる酸化化合物部2bと、空孔2cとを有
するサーメットからなり、基体1上に所定の間隔で複数
設けられている。固体電解質3は、YSZなどのような
安定化ジルコニアからなり、燃料極2上にそれぞれ設け
られている。空気極4は、多孔質性であり、高温の酸化
雰囲気下でも安定した高い導電性を発現するペロブスカ
イト型複合酸化物などからなり、固体電解質3上にそれ
ぞれ設けられている。中間接続子5は、La−Cr系ペ
ロブスカイト型複合酸化物などからなり、上記燃料極
2、固体電解質3、空気極4からなる単素子間を電気的
に接続するように当該単素子間にそれぞれ設けられてい
る。
【0022】このような電気化学セルでは、基体1の外
側、すなわち、空気極4側に空気や酸素などの酸化ガス
12を流通させ、基体1の内側、すなわち、燃料極2側
に水素やメタンなどの燃料ガス11を流通させる一方、
温度を約1000℃まで上昇させると、燃料ガス11が
基体1および燃料極2を透過すると共に、酸化ガス12
が空気極4を透過して、これらガス11,12が固体電
解質3で電気化学的に反応し、電力を得ることができ
る。
【0023】この電気化学反応の際、燃料極2は、安定
化ジルコニア部2dを有していることから、先の作用で
説明したように、燃料極2の空孔2cと、燃料極2の安
定化ジルコニア部2dまたは固体電解質3と、燃料極2
の金属部2aとの三相の接する三相界面S3 の表面積が
増大しているので、電極反応性が非常に高くなる。
【0024】また、安定化ジルコニア部2dが強固であ
ることから、先に説明したように、運転時に還元される
場合でも、大きく収縮してしまうことがないので、還元
時の収縮性が非常に小さくなる。
【0025】このため、還元時の収縮体積分がそのまま
間隙として残って空孔2cが確実に形成されているの
で、燃料ガス11などの透過性が高くなり、電極反応性
がさらに高くなる。
【0026】したがって、このような燃料極2によれ
ば、固体電解質3との熱膨張の整合性および高導電率性
を維持しながらも、電極反応性の向上および還元時の収
縮性の抑制を図ることができる。
【0027】なお、本実施の形態では、固体電解質型燃
料電池の電気化学セルの燃料極に適用した場合について
説明したが、固体電解質型水蒸気電解装置の電気化学セ
ルの燃料極など、固体電解質型電気化学セルの燃料極で
あれば、本実施の形態の場合と同様にして適用すること
ができ、本実施の形態の場合と同様な効果を得ることが
できる。
【0028】
【実施例】本発明による固体電解質型電気化学セルの燃
料極の最適な組成比を求めるため、次のような実験を行
った。
【0029】[実験例1:NiO−Y2 SiO5 −YS
Z系材料] <試験片の作製>NiO、Y2 SiO5 、YSZの各原
料粉末を各種の配合量で混合し、乾燥して150μm以
下に分級した後、一軸プレス成形し、1400℃で4時
間熱処理して焼結し、これを3×4×14mmのサイズ
に切り分けて試験片を得た。
【0030】<実験方法> 熱膨張率の測定方法 大気中で行い、基準温度を25℃とし、1000℃での
伸び率から熱膨張率を算出した。
【0031】導電率の測定方法 直流四端子法により、1000℃の水素還元雰囲気中で
導電率を測定し、測定値が変動しなくなった時点(数時
間後)での値を求めた。
【0032】電極反応抵抗の測定方法 ドクタブレード法により成形した固体電解質を燃料極に
貼り合わせた後に1400℃で焼結したものを交流イン
ピーダンス法により測定し、この測定結果をコールプロ
ット法でプロットすることにより、その時に現れる円弧
の大きさを電極反応抵抗の値とみなした。
【0033】長さ変化率の測定方法 熱膨張率の測定で用いた試験片を1000℃で5時間還
元処理し、還元処理前後での長さの変化率を求めた。
【0034】<実験結果> 熱膨張率の測定結果 熱膨張率の測定結果を図3に示す。図3からわかるよう
に、Y2 SiO5 の配合量が増えると、熱膨張率は、次
第に小さくなり、特に、Y2 SiO5 の配合量が30vo
l.%であると、YSZの熱膨張率(約10×10-6
℃)と略等しくなる。
【0035】導電率の測定結果 導電率の測定結果およびその際の熱膨張率を図4に示
す。図4からわかるように、NiO−30vol.%Y2
iO5 系でYSZを10vol.%配合すると、YSZを配
合しない場合に比べて、導電率が小さくなってしまう
(約2000S/cm)ものの十分な大きさを有すると
共に、熱膨張率がほとんど変わらないことが判明した。
【0036】電極反応抵抗の測定結果 電極反応抵抗の測定結果を図5に示す。図5からわかる
ように、NiO−30vol.%Y2 SiO5 系でYSZを
10vol.%配合すると、電極反応抵抗は、YSZを配合
しない場合(約3Ω・cm2 )に比べて半減する(約
1.5Ω・cm2 )ことが判明した。
【0037】長さ変化率の測定結果 長さ変化率の測定結果を図6に示す。図6からわかるよ
うに、NiO−30vol.%Y2 SiO5 系でYSZを1
0vol.%配合すると、長さ変化率は、非常に小さく
(0.1%以下)、還元収縮を生じないことが判明し
た。
【0038】以上の結果から、セルの大きさや形状によ
って異なってくる部分があるものの、固体電解質がYS
Zの場合、NiOの配合量を約60vol.%とし、Y2
iO 5 の配合量を約30vol.%とし、YSZの配合量を
約10vol.%とすれば、固体電解質との熱膨張の整合性
および高導電率性を維持しながらも、電極反応性の向上
および還元時の収縮性の抑制を最も効率よく図れる燃料
極が得られると判断される。
【0039】[実験例2:NiO−HfSiO4 −YS
Z系材料] <試験片の作製>NiO、HfSiO4 、YSZの各原
料粉末を各種の配合量で混合し、前述した実験例1の場
合と同様にして試験片を得た。
【0040】<試験方法> 熱膨張率の測定方法 前述した実験例1と同様にして熱膨張率を求めた。
【0041】導電率の測定方法 前述した実験例1と同様にして導電率を求めた。
【0042】電極反応抵抗の測定方法 前述した実験例1と同様にして電極反応抵抗を求めた。
【0043】長さ変化率の測定方法 前述した実験例1と同様にして長さ変化率を求めた。
【0044】<実験結果> 熱膨張率の測定結果 熱膨張率の測定結果を図7に示す。図7からわかるよう
に、HfSiO4 の配合量が増えると、熱膨張率は、次
第に小さくなり、特に、HfSiO4 の配合量が30vo
l.%であると、YSZの熱膨張率(約10×10-6
℃)と略等しくなる。
【0045】導電率の測定結果 導電率の測定結果およびその際の熱膨張率を図8に示
す。図8からわかるように、NiO−30vol.%HfS
iO4 系でYSZを10vol.%配合すると、YSZを配
合しない場合に比べて、導電率が小さくなってしまう
(約2600S/cm)ものの十分な大きさを有すると
共に、熱膨張率がほとんど変わらないことが判明した。
【0046】電極反応抵抗の測定結果 電極反応抵抗の測定結果を図9に示す。図9からわかる
ように、NiO−30vol.%HfSiO4 系でYSZを
10vol.%配合すると、電極反応抵抗は、YSZを配合
しない場合(約3Ω・cm2 )に比べて半減する(約
1.5Ω・cm2 )ことが判明した。
【0047】長さ変化率の測定結果 長さ変化率の測定結果を図10に示す。図10からわか
るように、NiO−30vol.%HfSiO4 系でYSZ
を10vol.%配合すると、長さ変化率は、非常に小さく
(約0.1%程度)、還元収縮を生じないことが判明し
た。
【0048】以上の結果から、セルの大きさや形状によ
って異なってくる部分があるものの、固体電解質がYS
Zの場合、NiOの配合量を約60vol.%とし、HfS
iO 4 の配合量を約30vol.%とし、YSZの配合量を
約10vol.%とすれば、固体電解質との熱膨張の整合性
および高導電率性を維持しながらも、電極反応性の向上
および還元時の収縮性の抑制を最も効率よく図れる燃料
極が得られると判断される。
【0049】
【発明の効果】本発明による固体電解質型電気化学セル
の燃料極では、Ni、Coまたはこれらの合金と、安定
化ジルコニアと、前記安定化ジルコニアよりも熱膨張率
の小さい酸化化合物とのサーメットからなることから、
電気化学反応を生じる三相界面の表面積が増えるように
なるので、電極反応性を向上させることができる。
【0050】また、安定化ジルコニアが強固であること
から、還元雰囲気下であっても収縮してしまうことがな
いので、還元雰囲気下での収縮性を非常に小さくするこ
とができる。
【0051】このため、還元時の収縮体積分がそのまま
間隙として残って空孔を確実に生じさせることができる
ので、燃料ガスなどの透過性を高くすることができ、電
極反応性をさらに高くすることができる。
【0052】したがって、固体電解質との熱膨張の整合
性および高導電率性を維持しながらも、電極反応性の向
上および還元時の収縮性の抑制を図ることができる。
【0053】また、酸化化合物が金属酸化物と酸化珪素
との珪酸塩化合物であれば、上述した効果をより効率的
に発現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による固体電解質型電気化学セルの燃料
極を固体電解質型燃料電池の電気化学セルの燃料極に適
用した場合の実施の形態の要部の概略構造図である。
【図2】図1の燃料極の作用説明図である。
【図3】NiO−Y2 SiO5 −YSZ系材料のY2
iO5 配合量と熱膨張率との関係を表すグラフである。
【図4】NiO−Y2 SiO5 −YSZ系材料のY2
iO5 配合量を30vol.%とした場合のYSZ配合量と
熱膨張率および導電率との関係を表すグラフである。
【図5】NiO−Y2 SiO5 −YSZ系材料のY2
iO5 配合量を30vol.%とした場合のYSZ配合量と
電極反応抵抗との関係を表すグラフである。
【図6】NiO−Y2 SiO5 −YSZ系材料のY2
iO5 配合量を30vol.%とした場合のYSZ配合量と
長さ変化率との関係を表すグラフである。
【図7】NiO−HfSiO4 −YSZ系材料のHfS
iO4 配合量と熱膨張率との関係を表すグラフである。
【図8】NiO−HfSiO4 −YSZ系材料のHfS
iO4 配合量を30vol.%とした場合のYSZ配合量と
熱膨張率および導電率との関係を表すグラフである。
【図9】NiO−HfSiO4 −YSZ系材料のHfS
iO4 配合量を30vol.%とした場合のYSZ配合量と
電極反応抵抗との関係を表すグラフである。
【図10】NiO−HfSiO4 −YSZ系材料のHf
SiO4 配合量を30vol.%とした場合のYSZ配合量
と長さ変化率との関係を表すグラフである。
【図11】Ni−40vol.%MgAl2 4 系材料の還
元時間と膨張率との関係を表すグラフである。
【符号の説明】
1 基体 2 燃料極 2a 金属部 2b 酸化化合物部 2c 安定化ジルコニア部 2d 空孔 3 固体電解質 4 空気極 5 中間接続子 11 燃料ガス 12 酸化ガス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】また、上述したようなサーメットを燃料極
に用いた電気化学セルでは、運転時に燃料極が燃料ガス
で還元される際に当該燃料極が収縮してしまう場合があ
った。例えば、Ni−40vol.%MgAl2 4 (熱膨
張率:約10×10-6/℃,導電率:約2000S/c
m)からなるサーメットでは、図11に示すように、還
元開始直後から大きく収縮してしまう。このようなサー
メットを燃料極に用いると、運転時に燃料極の近傍が変
してしまい、発電性能の低下を引き起こしてしまう虞
があるだけでなく、最悪の場合にはセルを損傷してしま
う虞がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】また、安定化ジルコニア部2dを有する燃
料極2では、NiOが運転時に還元されてNiとなる場
合でも、安定化ジルコニア部2dが骨材の構造を維持す
る働きを有することから、大きく収縮してしまうことが
ないので、還元時の収縮性を大幅に抑制することができ
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】
【発明の実施の形態】本発明による固体電解質型電気化
学セルの燃料極を固体電解質型燃料電池の電気化学セル
の燃料極に適用した場合の実施の形態を図1を用いて説
明する。なお、図1は、その要部の概略構造図の一例
ある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】また、安定化ジルコニア部2dが骨材の構
造を維持する働きを有することから、先に説明したよう
に、運転時に還元される場合でも、大きく収縮してしま
うことがないので、還元時の収縮性が非常に小さくな
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】また、安定化ジルコニアが骨材の構造を維
持する働きを有することから、還元雰囲気下であっても
収縮してしまうことがないので、還元雰囲気下での収縮
性を非常に小さくすることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】本発明による固体電解質型電気化学セルの燃料
極を固体電解質型燃料電池の電気化学セルの燃料極に適
用した場合の実施の形態の要部の概略構造図の一例であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ni、Coまたはこれらの合金と、 安定化ジルコニアと、 前記安定化ジルコニアよりも熱膨張率の小さい酸化化合
    物とのサーメットからなることを特徴とする固体電解質
    型電気化学セルの燃料極。
  2. 【請求項2】 前記酸化化合物が金属酸化物と酸化珪素
    との珪酸塩化合物であることを特徴とする請求項1に記
    載の固体電解質型電気化学セルの燃料極。
JP9045167A 1997-02-28 1997-02-28 固体電解質型電気化学セルの燃料極 Withdrawn JPH10241702A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005285750A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Sulzer Hexis Ag 高温度燃料電池のためのアノード材料
WO2006030590A1 (ja) * 2004-09-13 2006-03-23 Kyocera Corporation 燃料電池用電極支持体
JP2006524902A (ja) * 2003-04-28 2006-11-02 バッテル・メモリアル・インスティチュート 固体酸化物型燃料電池アノード及び他の電気化学デバイスのための電極

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