JPH10241118A - 磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドおよびその製造方法

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JPH10241118A
JPH10241118A JP9043198A JP4319897A JPH10241118A JP H10241118 A JPH10241118 A JP H10241118A JP 9043198 A JP9043198 A JP 9043198A JP 4319897 A JP4319897 A JP 4319897A JP H10241118 A JPH10241118 A JP H10241118A
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JP
Japan
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bump
magnetic head
protective film
bonding
bonding pad
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JP9043198A
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English (en)
Inventor
Satoyuki Sagara
智行 相良
Toshihiko Fukushima
稔彦 福島
Masaru Riyouno
勝 稜野
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤーボンディングの保護用の接着剤の流
れ込みを防止するとともにボンディングパッド部の構造
を簡単にする。 【解決手段】 磁気ヘッドの基板3上に形成された電極
10上に機械的に形成されたバンプ22bと、該バンプ
22bを覆うように形成された保護膜12とからなり、
該保護膜12の一部を除去してバンプを露出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は浮上型磁気ヘッド
(HDD)等の磁気記録装置に用いられる磁気ヘッドお
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術における浮上型磁気ヘッドの構
成と製造方法について図9,10,11を用いて説明す
る。
【0003】浮上型磁気ヘッド50は、図9に示すよう
に、レール面51aを有するスライダー51の側面部に
磁気記録再生素子52を設ける構造からなる。この浮上
型磁気ヘッド50は、半導体集積回路製造プロセスで用
いられるのと同様の薄膜形成法や、フォトリソグラフィ
技術とエッチング技術とによって形成される。
【0004】つぎに図10を用いて、従来の浮上型磁気
ヘッドの構造と製造方法について説明する。
【0005】(a)表面平滑性を有する非磁性材料から
なる基板53の上にAl23 等の絶縁層54を形成す
る。
【0006】(b)絶縁層上に下部磁極材料としてコバ
ルト系アモルファスやパーマロイをスパッタリング法に
より全面に形成し、その後フォトエッチング処理を行う
ことにより、下部磁極55を形成する。
【0007】(c)ギャップ層56となるAl23
の絶縁層を形成する。
【0008】(d)レジストやポリイミド樹脂などによ
る絶縁層57を介してコイル58を形成する。複数層の
コイル58を形成するときは、絶縁層57の形成と、コ
イル58の形成とを交互に行う。このコイルは、スパッ
タリング法あるいは真空蒸着法により、銅(Cu)や金
(Au)などの金属膜を形成し、そしてこれら金属膜を
フォトエッチング処理により、所定のコイルのパターン
形状に加工する。コイル58の形成方法は、感光性材料
であるレジストでコイルのパターン形状と反転したパタ
ーン形状を形成し、コイルパターンのみに選択的に金属
膜を形成するリフトオフ法によって形成することも可能
である。ここで、コイルの形状は、渦巻状のソレノイド
コイル形状や、あるいはジグザグ状のスパイラルコイル
形状のどちらを用いても良い。
【0009】(e)レジストやポリイミド樹脂からなる
絶縁層57上に、下層磁極55と同じ材料からなる上部
磁極をスパッタリング法により全面に形成し、しかる
後、フォトエッチング処理を行い上層磁極59を形成す
る。次にコイルと後工程で形成する電極パッドとを接続
する引き出し電極60を形成する。
【0010】(f)銅からなる電極パッド61をメッキ
法を用いて形成する。
【0011】(g)Al23 ,SiO2 膜等の無機絶
縁膜によって15〜30μm程度の膜厚の保護膜62を
形成する。
【0012】(h)保護膜62を研削、研磨等の機械加
工を行い、銅からなる電極パッド61を露出させる。そ
して密着層63としてのNiをメッキ等で形成した後、
ボンディングパッド層64としてAuをメッキ等で形成
することにより磁気記録再生素子52は完成する。
【0013】このようにして作製されたボンディングパ
ッド層64にワイヤー66をボンディングした状態を図
11に示す。通常、ワイヤーボンディングの接合強度は
弱いためボンディング箇所に保護接着剤65を塗布して
硬化し、その後の組立作業等におけるワイヤー引き回し
時のワイヤー66の剥離を防止する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】図9において、浮上型
磁気ヘッド50は、スライダ51の小型化に伴い膜面
(スライダ基板端面)の面積が小さくなる。このため、
保護接着剤65の塗布量にばらつきがある場合、図11
に示すように保護接着剤65がレール面51aに流れ込
むことがあった。レール面51aは鏡面に仕上げられ、
記録媒体(ディスク)との対向面として特に高い精度が
要求される部分であり、わずかの汚れに対しても不良の
原因となる。このため、保護接着剤65がレール面51
aに流れ出した場合は不良品としていた。
【0015】特開平7−302420公報では、ワイヤ
ボンディングの接合強度を高めるための接着剤がレール
面に流れ込むのを防止した浮上型磁気ヘッドが提案され
ているが、次のような問題点があった。
【0016】(1)Cuメッキ等で嵩上げしワイヤーボ
ンディング圧着材を形成して保護膜を形成し、パッドが
露出するように研磨を行っているがワイヤーボンディン
グ圧着材はNiとAuの積層膜であるため、保護膜の研
磨によってAu層がなくなる恐れがあるため研磨量を高
精度に制御する必要がある。
【0017】(2)Cuメッキ等で嵩上げした後にNi
とAuの積層膜からなるワイヤーボンディング圧着材を
形成するため、成膜および、パターニング工程が非常に
煩雑となる。
【0018】本発明はワイヤボンディングの接合強度を
高めるための接着剤がレール面に流れ込むのを防止する
ために、浮上型磁気ヘッドのボンディングパッド層の高
さが保護膜の表面と同じ高さあるいはそれ以下の高さに
なるようなワイヤボンディングパッド形成面の構造を提
供しようとするものであり、保護膜の研磨量を高精度に
制御する必要がなく、さらに成膜,パターニング工程を
簡略化することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、磁気ヘッドの基板上に形成された電極上に機械的に
形成されたバンプと、該バンプを覆うように形成された
保護膜とからなり、該保護膜の一部を除去してバンプを
露出させた磁気ヘッドである。
【0020】請求項2に記載の発明は、前記バンプはA
uバンプであることを特徴とする請求項1に記載の磁気
ヘッドである。
【0021】請求項3に記載の発明は、前記Auバンプ
の一部を除去することにより、前記Auバンプを前記保
護膜の表面よりも低い位置にすることを特徴とする請求
項2に記載の磁気ヘッドである。
【0022】請求項4に記載の発明は、浮上型磁気ヘッ
ドの基板上に形成された電極上に機械的にバンプを形成
する工程と、保護膜を全面に形成する工程と、前記保護
膜の一部を除去してバンプを露出させる工程とを少なく
とも含む磁気ヘッドの製造方法である。
【0023】請求項5に記載の発明は、前記バンプはA
uバンプからなり、該Auバンプはボールボンディング
で機械的に形成することを特徴とする、請求項4に記載
の磁気ヘッドの製造方法である。
【0024】請求項6に記載の発明は、前記バンプはA
uバンプからなり、該Auバンプは転写バンプ方式で機
械的に形成することを特徴とする、請求項4に記載の磁
気ヘッドの製造方法である。
【0025】請求項7に記載の発明は、前記バンプはA
uバンプからなり、王水によるウェットエッチングによ
り、前記Auバンプの一部を除去することにより、前記
Auバンプを前記保護膜の表面よりも低い位置にするこ
とを特徴とする、請求項4に記載の磁気ヘッドの製造方
法である。
【0026】請求項8に記載の発明は、前記バンプはA
uバンプからなり、回転刃を使用した機械加工を行うこ
とにより、前記Auバンプを前記保護膜の表面よりも低
い位置にすることを特徴とする、請求項4に記載の磁気
ヘッドの製造方法である。
【0027】
【発明の実施の形態】従来の浮上型磁気ヘッドにおい
て、保護用接着剤の流れ出しが起きやすいのは、保護膜
の表面よりもボンディングパッド層の高さが高いことが
原因しているものと思われる。したがって接着剤の流れ
出しを防止するためにはボンディングパッド層の高さを
保護膜の表面と同じかまたは低くすることが有効であ
る。
【0028】本発明は、以上の考えに基づきなされたも
のであり、請求項1の発明によれば、磁気ヘッドの基板
上に形成された電極上に機械的に形成されたバンプと、
前記バンプを覆うように形成された保護膜であって、前
記保護膜の一部を除去してバンプを露出させた磁気ヘッ
ドであり、バンプを高速で形成することができる。ま
た、メッキ等によるバンプの作製と比較して作製装置が
簡単であり、作製工程も簡略化することが可能となるた
め磁気ヘッドの製造コストを下げることができる。
【0029】請求項2の発明によれば、前記バンプはA
uバンプであることを特徴とする請求項1に記載の磁気
ヘッドであり、ボンディングパッド層が露出するように
保護層を研磨した場合、Auバンプの高さが高いため研
磨量をシビアにコントロールする必要がなく容易にボン
ディングパッド層を露出させることができる。
【0030】また、バンプがAuであるためボンディン
グパッド層を露出させた後に直接ボンディングを行うこ
とが可能となり、従来のようにボンディング圧着材等を
成膜する必要がないため工程の簡略化が可能である。
【0031】請求項3の発明によれば、前記Auバンプ
の一部を除去することにより、前記Auバンプを前記保
護膜の表面よりも低い位置にすることを特徴とする請求
項2に記載の磁気ヘッドであり、Auバンプの一部を除
去することにより、前記Auバンプを前記保護膜の表面
よりも低い位置にすることにより、ボンディングパッド
層の高さが保護層の高さよりも低くなるため接着剤が、
より流れ出しにくくなる。
【0032】請求項4の発明によれば、磁気ヘッドの基
板上に形成された電極上に機械的にバンプを形成する工
程と、保護膜を全面に形成する工程と、前記保護膜の一
部を除去してバンプを露出させる工程とを少なくとも含
む磁気ヘッドの製造方法であり、バンプを高速で形成す
ることができる。また、メッキ等によるバンプの作製と
比較して作製装置が簡単であり、作製工程も簡略化する
ことが可能となるため磁気ヘッドの製造コストを下げる
ことができる。
【0033】請求項5の発明によれば、請求項4に記載
の磁気ヘッドの製造方法であり、ボンディングパッド層
が露出するように保護層を研磨した場合、Auバンプの
高さが高いため研磨量をシビアにコントロールする必要
がなく容易にボンディングパッド層を露出させることが
できる。また、バンプがAuであるためボンディングパ
ッド層を露出させた後に直接ボンディングを行うことが
可能となり、従来のようにボンディング圧着材等を成膜
する必要がないため工程の簡略化が可能である。さら
に、Auバンプをボールボンディングで機械的に形成す
ることによって、浮上型磁気ヘッドのリード引き出しに
用いられるボンディング装置をそのまま利用してAuバ
ンプを形成することが可能であり、新たな設備投資を必
要としなくてもよい。
【0034】請求項6の発明によれば、前記Auバンプ
は転写バンプ方式で機械的に形成することを特徴とする
請求項4に記載の磁気ヘッドの製造方法であり、Auバ
ンプを転写バンプ方式で機械的に形成することにより、
Auバンプ形成工程は浮上型磁気ヘッドの工程とは別工
程で作製することが可能であるために引き出し電極にA
uバンプを転写するだけでよい。さらにこの転写バンプ
は他社から購入することが可能であり、転写バンプの作
製工程を考えなくても良い。
【0035】請求項7の発明によれば、前記Auバンプ
の一部を除去することにより、前記Auバンプを前記保
護膜の表面よりも低い位置にすることを特徴とする請求
項4に記載の磁気ヘッドの製造方法であり、Auバンプ
の一部を除去することにより、前記Auバンプを前記保
護膜の表面よりも低い位置にすることにより、ボンディ
ングパッド層の高さが保護層の高さよりも低くなるため
接着剤が、より流れ出しにくくなる。しかも、前記Au
バンプの一部の除去を王水によるウェットエッチングで
行うものであり、Auバンプの一部の除去を王水による
ウェットエッチングで行うことによりAuバンプのみを
選択的にエッチングすることが可能である。
【0036】請求項8の発明によれば、請求項4に記載
の磁気ヘッドの製造方法において、Auバンプの一部の
除去方法として回転刃を使用した機械加工を行うことに
より、バンプ部付近のみ前記保護膜を除去することが可
能であるため、研削、研磨等により、一旦Auバンプと
保護膜との高さを同一高さに加工する工程を省略するこ
とができる。
【0037】実施例1 本発明の第1実施例を以下に説明する。図1は本発明の
浮上型磁気ヘッドの斜視図である。
【0038】浮上型磁気ヘッドは、図1に示すように、
レール面1aを有するスライダー1の側面部に磁気記録
再生素子2を設ける構造を有している。この浮上型磁気
ヘッド30は、半導体集積回路製造プロセスで用いられ
るのと同様の薄膜形成法や、フォトリソグラフィ技術と
エッチング技術とによって形成している。
【0039】次に、図2を用いて、従来の浮上型磁気ヘ
ッドの構造と製造方法について説明する。
【0040】(a)表面平滑性を有する非磁性材料から
なる基板3の上にAl23 等の絶縁層4を2〜4μm
形成する。
【0041】(b)絶縁層4上に下部磁極材料としてコ
バルト系アモルファスやパーマロイを、スパッタリング
法により全面に形成し、その後フォトエッチング処理を
行うことにより、下部磁極5を形成する。
【0042】(c)ギャップ層6となる絶縁層を形成す
る。
【0043】(d)レジストやポリイミド樹脂などによ
る絶縁層7を介してコイル8を形成する。複数層のコイ
ルを形成するときは、絶縁層7の形成と、コイル8の形
成とを交互に行う。このコイル8は、スパッタリング法
や、あるいは真空蒸着法により、銅(Cu)や、金(A
u)などの金属膜を形成し、そしてこれら金属膜をフォ
トエッチング処理により、所定のコイルのパターン形状
に加工する。コイル8の形成方法としては、感光性材料
であるレジストでコイルのパターン形状と反転したパタ
ーン形状を形成し、コイルパターンのみに選択的に金属
膜を形成するリフトオフ法によって形成することも可能
である。ここで、コイル8の形状は、渦巻状のソレノイ
ドコイル形状や、あるいはジグザグ状のスパイラルコイ
ル形状のどちらを用いても良い。
【0044】(e)レジストやポリイミド樹脂からなる
絶縁層7上に、下層磁極5と同じ材料からなる上部磁極
をスパッタリング法により全面に形成し、その後、フォ
トエッチング処理を行い上層磁極9を形成する。つぎ
に、コイル8と、後工程で形成するAuバンプ22bか
らなるボンディングパッド層13とを接続する引き出し
電極10を形成する。この引き出し電極10は、コイル
8と同一材料であり、スパッタリング法や、あるいは真
空蒸着法により、銅(Cu)や、金(Au)などの金属
膜を形成し、そしてこれら金属膜をフォトエッチング処
理により作製する。
【0045】(f)Auバンプ22bからなるボンディ
ングパッド層13をボンディング装置により形成する。
このボンディングパッド層13の形成方法を図3に示
す。
【0046】このボンディングパッド層13の形成方法
は、ワイヤーボンディング方式であるボールボンディン
グ装置でバンプを形成する方式であり、(a)に示すよ
うにキャピラリー20の先端のAuワイヤー21にAu
ボール22aを形成する。次に(b)に示すように、A
uボール22aに超音波を引加しながら、引き出し電極
10上にボンディングする。次に、(c)に示すよう
に、ボンディングした状態でキャピラリー20をそのま
ま横滑りさせて、Auボール22aのネック部分でAu
ワイヤー21を切断させる。このようにして形成したA
uバンプ22bは、使用するAuワイヤー径が30μm
の場合は約110μm径のバンプとなり、バンプ高さは
40μm程度である。
【0047】Auボールボンディングは通常Al電極、
Au電極に対してはボンディング性は良好であるが、C
u電極に対してはボンディング性は良くない。これはC
u電極の酸化膜の進行によるものである。Al表面の酸
化膜の深さは表面から約200Åであるためボンディン
グにより酸化膜は破壊され、Alの新生面が露出し、こ
の新生面とAuボールとで金属間化合物が形成され接合
されるが、Cuの酸化膜は、時間とともに膜厚方向に進
行するためにボンディングにより酸化膜を破壊すること
ができない場合がある。したがって、引き出し電極がC
uの場合には、Cu表面にAlをスパッタ等によって3
000Å程度形成し、ボンディングによりAuバンプ2
2bからなるボンディングパッド層13を形成する。
【0048】(g)Al23 ,SiO2 膜等の無機絶
縁膜によって15〜30μm程度の膜厚の保護膜12を
形成する。
【0049】(h)保護膜12を研削、研磨等の機械加
工を行い、Auバンプ22bによって形成されたボンデ
ィングパッド層13を露出させ磁気記録再生素子2は完
成する。このようにして作製されたボンディングパッド
層13は保護層12と同一面であるため、図4に示すよ
うにワイヤー16をボンディングした後、ボンディング
箇所に保護用の接着剤15を塗布しても接着剤の流れ出
しを抑えることができる。
【0050】実施例2 以下、本発明の第2実施例を以下説明する。
【0051】引き出し電極形成までは第1実施例と同様
であるため、図5に示すAuバンプ形成工程から説明を
行う。本実施例のAuバンプは転写バンプ方式であり、
まず、(a)Si,ポリイミド,セラミック等からなる
バンプ形成用基板23に500〜3000ÅのAu膜2
4を蒸着により形成し、次に、浮上型磁気ヘッド30の
引き出し電極10の配置と同一の配置となるように感光
性樹脂25をパターニングする。次にこの感光性樹脂2
5のパターンをマスクとして電解メッキ法によりAuバ
ンプ26を30〜40μmの厚さに形成する。
【0052】(b)不用となった感光性樹脂25を除去
し、さらにAuバンプ26周辺のAu膜24を除去する
ことによりAuバンプ26は完成する。次に図6(a)
に示すようにバンプ形成用基板23上に形成されたAu
バンプ26と浮上型磁気ヘッド30の引き出し電極10
との位置合わせを行い、加熱、加圧を行い引き出し電極
10側にAuバンプ26を転写させる。バンプ形成用基
板23とAu膜24とは比較的密着強度が小さいため容
易にAuバンプ26を引き出し電極10に転写すること
ができる。Auバンプ26の寸法は、任意に設定するこ
とが可能であるが、通常はバンプ径が120μm、バン
プ高さは30〜40μm程度である。
【0053】引き出し電極がCuの場合には、Cu表面
にAlをスパッタ等によって3000Å程度形成し、加
熱、加圧によりAuバンプ26からなるボンディングパ
ッド層11を転写する。 以上のような転写バンプ方式
において、Auバンプ形成工程はバンプ形成用基板23
を用いて作製することが可能であるために浮上型磁気ヘ
ッド30の工程とは別工程で行うことが可能である。さ
らにこのこの転写バンプはバンプ形成用基板23にAu
バンプ26を形成した状態のものを他社から購入するこ
とが可能であり、この場合は、バンプ形成用基板23上
に形成されたAuバンプ26と浮上型磁気ヘッド30の
引き出し電極10との位置合わせを行い、加熱、加圧を
行い引き出し電極10側にAuバンプ26を転写させる
だけでよく、Auバンプ26の作製工程を考えなくても
良い。
【0054】次に図6(b)に示すように、Al2
3 ,SiO2膜等の無機絶縁膜によって15〜30μm
程度の膜厚の保護膜12を形成する。
【0055】次に、同図(c)に示すように保護膜12
を研削、研磨等の機械加工を行い、Auバンプ26によ
って形成されたボンディングパッド層13を露出させ磁
気記録再生素子2は完成する。
【0056】このようにして作製されたボンディングパ
ッド層13は保護層12と同一面であるため、図4に示
すようにワイヤー16をボンディングした後、ボンディ
ング箇所に保護用の接着剤15を塗布しても接着剤の流
れ出しを抑えることができる。
【0057】実施例3 本発明の第3実施例を以下に説明する。
【0058】保護膜12を研削、研磨等の機械加工を行
い、Auバンプによって形成されたボンディングパッド
層を露出させる工程までは第1、第2実施例と同様であ
るため、図7に示すようにワイヤーボンディング方式、
あるいは転写バンプ方式により形成したAuバンプ22
b、26からなるボンディングパッド層13のエッチン
グ工程から説明を行う。
【0059】保護膜12を研削、研磨等の機械加工によ
り、ボンディングパッド層13の高さと保護膜12の高
さを同一にした後、王水に浸積させボンディングパッド
層13の表面のエッチングを行いボンディングパッド層
13の高さを保護膜12の高さよりも低くすることによ
り磁気記録再生素子2は完成する。
【0060】このようにして作製されたボンディングパ
ッド層13は保護膜12よりも低いため、図4に示すよ
うにワイヤー16をボンディングした後、ボンディング
箇所に保護用の接着剤15を塗布しても接着剤の流れ出
しを抑えることができる。
【0061】実施例4 本発明の第4実施例を以下に説明する。
【0062】実施例1,2に示す工程により図8(a)
に示すようにワイヤーボンディング方式、あるいは転写
バンプ方式により引き出し電極10にAuバンプ22
b、26を形成する。次に(b)に示すように、Al2
3 ,SiO2 膜等の無機絶縁膜によって15〜30μ
m程度の膜厚の保護膜12を形成する。次に、Auバン
プ22b、26付近の保護膜12とAuバンプ22b、
26の一部を回転刃27によって除去しボンディングパ
ッド層13の高さを保護膜12の高さよりも低くするこ
とにより磁気記録再生素子2は完成する。
【0063】このようにして作製されたボンディングパ
ッド層13は保護膜12よりも低いため、図4に示すよ
うにワイヤー16をボンディングした後、ボンディング
箇所に保護用の接着剤15を塗布しても接着剤の流れ出
しを抑えることができる。
【0064】また、上述のようにAuバンプ22b,2
6付近のみ前記保護膜12を除去することが可能である
ため、研削、研磨等により、一旦Auバンプ22b、2
6と保護膜12との高さを同一高さに加工する工程を省
略することができる。
【0065】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、磁気ヘッドの
基板上に形成された電極上に機械的に形成されたバンプ
と、前記バンプを覆うように形成された保護膜であっ
て、前記保護膜の一部を除去してバンプを露出させた磁
気ヘッドであり、バンプを高速で形成することができ
る。また、メッキ等によるバンプの作製と比較して作製
装置が簡単であり、作製工程も簡略化することが可能と
なるため磁気ヘッドの製造コストを下げることができ
る。
【0066】請求項2の発明によれば、前記バンプはA
uバンプであることを特徴とする請求項1に記載の磁気
ヘッドであり、ボンディングパッド層が露出するように
保護層を研磨した場合、Auバンプの高さが高いため研
磨量をシビアにコントロールする必要がなく容易にボン
ディングパッド層を露出させることができる。また、バ
ンプがAuであるためボンディングパッド層を露出させ
た後に直接ボンディングを行うことが可能となり、従来
のようにボンディング圧着材等を成膜する必要がないた
め工程の簡略化が可能である。
【0067】請求項3の発明によれば、前記Auバンプ
の一部を除去することにより、前記Auバンプを前記保
護膜の表面よりも低い位置にすることを特徴とする請求
項2に記載の磁気ヘッドであり、Auバンプの一部を除
去することにより、前記Auバンプを前記保護膜の表面
よりも低い位置にすることにより、ボンディングパッド
層の高さが保護層の高さよりも低くなるため接着剤が、
より流れ出しにくくなる。
【0068】請求項4の発明によれば、磁気ヘッドの基
板上に形成された電極上に機械的にバンプを形成する工
程と、保護膜を全面に形成する工程と、前記保護膜の一
部を除去してバンプを露出させる工程とを少なくとも含
む磁気ヘッドの製造方法であり、バンプを高速で形成す
ることができる。また、メッキ等によるバンプの作製と
比較して作製装置が簡単であり、作製工程も簡略化する
ことが可能となるため磁気ヘッドの製造コストを下げる
ことができる。
【0069】請求項5の発明によれば、請求項4に記載
の磁気ヘッドの製造方法であり、ボンディングパッド層
が露出するように保護層を研磨した場合、Auバンプの
高さが高いため研磨量をシビアにコントロールする必要
がなく容易にボンディングパッド層を露出させることが
できる。また、バンプがAuであるためボンディングパ
ッド層を露出させた後に直接ボンディングを行うことが
可能となり、従来のようにボンディング圧着材等を成膜
する必要がないため工程の簡略化が可能である。さら
に、Auバンプをボールボンディングで機械的に形成す
ることによって、浮上型磁気ヘッドのリード引き出しに
用いられるボンディング装置をそのまま利用してAuバ
ンプを形成することが可能であり、新たな設備投資を必
要としなくてもよい。
【0070】請求項6の発明によれば、前記Auバンプ
は転写バンプ方式で機械的に形成することを特徴とする
請求項4に記載の磁気ヘッドの製造方法であり、Auバ
ンプを転写バンプ方式で機械的に形成することにより、
Auバンプ形成工程は浮上型磁気ヘッドの工程とは別工
程で作製することが可能であるために引き出し電極にA
uバンプを転写するだけでよい。さらにこの転写バンプ
は他社から購入することが可能であり、転写バンプの作
製工程を考えなくても良い。請求項7の発明によれば、
前記Auバンプの一部を除去することにより、前記Au
バンプを前記保護膜の表面よりも低い位置にすることを
特徴とする請求項9に記載の磁気ヘッドの製造方法であ
り、Auバンプの一部を除去することにより、前記Au
バンプを前記保護膜の表面よりも低い位置にすることに
より、ボンディングパッド層の高さが保護層の高さより
も低くなるため接着剤が、より流れ出しにくくなる。し
かも、前記Auバンプの一部の除去を王水によるウェッ
トエッチングで行うものであり、Auバンプの一部の除
去を王水によるウェットエッチングで行うことによりA
uバンプのみを選択的にエッチングすることが可能であ
る。
【0071】請求項8の発明によれば、請求項4に記載
の磁気ヘッドの製造方法いおいて、Auバンプの一部の
除去方法として回転刃を使用した機械加工を行うことに
より、バンプ部付近のみ前記保護膜を除去することが可
能であるため、研削、研磨等により、一旦Auバンプと
保護膜との高さを同一高さに加工する工程を省略するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な浮上型磁気ヘッドを示す斜視図であ
る。
【図2】ワイヤーボンディング方式による本発明の浮上
型磁気ヘッドの製造方法を示す断面図である。
【図3】本発明であるワイヤーボンディング方式による
バンプ形成方法を示す斜視図である。
【図4】本発明の浮上型磁気ヘッドへのボンディング後
の状態を示す斜視図である。
【図5】本発明である転写バンプ方式によるバンプ形成
方法を示す断面図である。
【図6】転写バンプ方式による本発明の浮上型磁気ヘッ
ドの製造方法を示す断面図である。
【図7】一般的な浮上型磁気ヘッドを示す斜視図であ
る。
【図8】本発明の浮上型磁気ヘッドのエッチング方法を
示す断面図である。
【図9】本発明の浮上型磁気ヘッドの回転刃を使用した
機械加工を示す断面図である。
【図10】従来の浮上型磁気ヘッドの製造方法を示す断
面図である。
【図11】従来の浮上型磁気ヘッドへのボンディング後
の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 スライダ 1a レール面 3 基板 10 引き出し電極 12 保護膜 14 ボンディングパッド層 15 接着剤 16 ワイヤー 22b Auバンプ 23 バンプ形成用基板 26 Auバンプ 27 回転刃 30 浮上型磁気ヘッド

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドの基板上に形成された電極上
    に機械的に形成されたバンプと、該バンプを覆うように
    形成された保護膜とからなり、該保護膜の一部を除去し
    てバンプを露出させた磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記バンプはAuバンプであることを特
    徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記Auバンプの一部を除去することに
    より、前記Auバンプを前記保護膜の表面よりも低い位
    置にすることを特徴とする請求項2に記載の磁気ヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 浮上型磁気ヘッドの基板上に形成された
    電極上に機械的にバンプを形成する工程と、保護膜を全
    面に形成する工程と、前記保護膜の一部を除去してバン
    プを露出させる工程とを少なくとも含む磁気ヘッドの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記バンプはAuバンプからなり、該A
    uバンプはボールボンディングで機械的に形成すること
    を特徴とする、請求項4に記載の磁気ヘッドの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記バンプはAuバンプからなり、該A
    uバンプは転写バンプ方式で機械的に形成することを特
    徴とする、請求項4に記載の磁気ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記バンプはAuバンプからなり、王水
    によるウェットエッチングにより、前記Auバンプの一
    部を除去することにより、前記Auバンプを前記保護膜
    の表面よりも低い位置にすることを特徴とする、請求項
    4に記載の磁気ヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記バンプはAuバンプからなり、回転
    刃を使用した機械加工を行うことにより、前記Auバン
    プを前記保護膜の表面よりも低い位置にすることを特徴
    とする、請求項4に記載の磁気ヘッドの製造方法。
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