JPH06295417A - 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法

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JPH06295417A
JPH06295417A JP10621893A JP10621893A JPH06295417A JP H06295417 A JPH06295417 A JP H06295417A JP 10621893 A JP10621893 A JP 10621893A JP 10621893 A JP10621893 A JP 10621893A JP H06295417 A JPH06295417 A JP H06295417A
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JP
Japan
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thin film
slider
layer
magnetic head
forming
Prior art date
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Application number
JP10621893A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeaki Shimauchi
岳明 島内
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 スライダー11内に設ける磁気記録再生素子
13と、磁気記録再生素子に接続し、スライダー上面に
設ける電極パッド39と、磁気記録再生素子と接続し、
スライダーの下面に設ける磁極37とを有する薄膜磁気
ヘッドおよびその製造方法。 【効果】 磁気記録再生素子は、従来のスライダー側面
に設けるのに比べ、スライダー中に設けることにより、
同じ大きさの磁気記録再生素子を用いた場合において薄
膜磁気ヘッドの大きさを小型化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高記録密度の磁気記録
再生電磁変換素子として優れた特性を持つ薄膜磁気ヘッ
ドの構造と、薄膜磁気ヘッドの製造方法とに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来技術における薄膜磁気ヘッドの構成
と製造方法について図2、図3、図4を用いて説明す
る。
【0003】図2の斜視図に、従来の薄膜磁気ヘッドを
示す。薄膜磁気ヘッドは、図2に示すように、スライダ
ー11の側面部に磁気記録再生素子13を設ける構造を
有している。
【0004】この薄膜磁気ヘッドは、半導体集積回路製
造プロセスで用いられるのと同様の薄膜形成法や、フォ
トリソグラフィ技術とエッチング技術とによって形成し
ている。つぎに、図3と図4とを用いて、従来の薄膜磁
気ヘッドの構造と製造方法について説明する。
【0005】図3の断面図に、図2に示す磁気記録再生
素子13の断面構造を示す。図3に示すように、基板1
5は、酸化アルミニウム−炭化チタン(アルティック)
からなる材料で構成する。
【0006】この基板15の上にスパッタリング法によ
り、酸化アルミニウムを下部保護層17として形成す
る。
【0007】この下部保護層17の上に、コバルト系ア
モルファス材料や、あるいはパーマロイ材料からなる下
層コア19をスパッタリング法やメッキ法により形成す
る。その後、下層コア19の上に酸化シリコンや酸化ア
ルミニウムなどの非磁性無機酸化物材料からなるギャッ
プ層21を形成する。
【0008】つぎに、ギャップ層21の上にレジスト
や、ポリイミド樹脂などの有機絶縁材料からなる絶縁層
23を介して、コイル25を形成する。
【0009】このコイル25は、スパッタリング法や、
あるいは真空蒸着法により形成し、コイル25材料とし
ては銅、金(Au)などの金属膜を形成する。この金属
膜をフォトリソグラフィー技術とエッチング技術とを用
いてコイルパターンに加工する。あるいは、コイル25
の別の形成方法としては、感光性材料であるレジストを
用いてコイルパターンと反転形状のレジストを形成し、
コイルパターンのみに選択的に金属膜を形成するリフト
オフ法によってコイル25を形成する方法を用いてもよ
い。
【0010】ここで、コイル25は1層から4層構造を
とり、巻き数としては12から50ターンとし、薄膜磁
気ヘッドの再生出力を考慮して形成する。
【0011】さらにコイル25上に絶縁層23を介して
上層コア27を、下層コア19と同じ材料、すなわちコ
バルト系アモルファス材料やパーマロイ材料により構成
し、この上層コア27も下層コア19と同じ形成方法で
あるスパッタリング法やメッキ法で形成する。
【0012】さらに磁気記録再生素子の最上部には、上
部保護層29を酸化アルミニウムにより構成する。この
上部保護層29はスパッタリング法で形成する。
【0013】そして、磁気記録再生素子を形成した基板
15は、図2に示すようなスライダー11形状に機械加
工する。この機械加工について、図4(a)〜図4
(d)の斜視図を用いて以下に説明する。
【0014】図4(a)に示すように、基板15に、磁
気記録再生素子13を複数個形成する。
【0015】この複数個の磁気記録再生素子13を形成
した基板15を図4(b)に示すように、一列に磁気記
録再生素子13が並ぶように、機械加工により切り出
す。
【0016】そしてさらに、浮上面(Air Bear
ing Surface)31に、図4(c)に示すよ
うに、浮上用レール33を形成する。
【0017】その後、図4(d)に示すように、浮上面
31を研磨することにより磁極37を露出させ、そして
さらに、磁気記録再生素子13を一対ずつ切り出す。そ
の結果、基板15をスライダー11とする。以上説明し
たこれらの過程を経て、薄膜磁気ヘッドが得られる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】近年、薄膜磁気ヘッド
は、小型化と記録再生特性の向上とが要求されてきてい
る。
【0019】薄膜磁気ヘッドの小型化において、スライ
ダーが従来の大きさの50%や35%のナノスライダー
と呼ばれるものも登場してきている。これまでは、フォ
トリソグラフィー技術とエッチング技術を基に、磁気記
録再生素子を小型化することで、薄膜磁気ヘッドの小型
化に対応してきた。しかしながら、従来のスライダー側
面に磁気記録再生素子を形成する構造では、小型化や製
造歩留まりの向上を達成することは厳しくなってきてい
る。
【0020】またさらに、浮上面を研磨して所定のポー
ルハイトを得る工程において、以下に記載する問題点が
発生する。すなわち図5に示すように、基板15と、下
部保護層17と、下層コア19と、ギャップ層21と、
上層コア27と、上部保護層29とを同時に研磨加工し
て図4(d)に示す磁極37を露出させるポールハイト
35を制御する工程にて、これらの材料が異なることに
より、それぞれの研磨量が異なり、磁極37領域に段差
が生じてしまう。
【0021】この段差が原因となり漏洩磁界が発生し、
薄膜磁気ヘッドの記録再生特性に悪影響を及ぼすという
課題が発生する。
【0022】本発明の目的は、上記課題を解決して、小
型化が可能な薄膜磁気ヘッド構造とその製造方法とを提
供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の薄膜磁気ヘッド構造とその製造方法は、下記
記載の手段を採用する。
【0024】本発明の薄膜磁気ヘッド構造は、スライダ
ー内に設ける磁気記録再生素子と、この磁気記録再生素
子に接続し、スライダー上面に設ける電極パッドと、磁
気記録再生素子と接続し、スライダーの下面に設ける磁
極とを有することを特徴とする。
【0025】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、基
板上に浮上面形状を有する剥離層を形成する工程と、剥
離層上に下部保護層を形成し、フォトエッチングにより
下部保護層を磁極形状にパターニングする工程と、その
後磁極材料を全面に形成し、フォトエッチングにより磁
極と下層コアとを形成する工程と、その後金属材料から
なるコイルと絶縁層とを形成する工程と、上層コア材料
を全面に形成し、フォトエッチングにより上層コアを形
成する工程と、その後電極パッドを形成し、さらに上部
保護層を形成する工程と、剥離層を除去する工程とを有
することを特徴とする。
【0026】
【実施例】以下図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。
【0027】図1は、本発明の薄膜磁気ヘッドの構造を
示す斜視図である。磁気記録再生素子13はスライダー
11の中に設ける。この磁気記録再生素子13から引き
出し電極64を介して接続する電極パッド39は、スラ
イダー11の上面に設け、さらに、磁極37はスライダ
ー11下面の浮上面31に設ける構造を有する。
【0028】磁気記録再生素子13の構造は、磁極37
がスライダー11下面の浮上面31に設けている点を除
けば、従来の薄膜磁気ヘッドとほぼ同じ構造である。
【0029】すなわち、薄膜磁気ヘッドは図14に示す
ように、下層コア57とギャップ層55aと上層コア6
3とにより磁極37を構成し、さらにこの上層コア63
と下層コア57との間に絶縁層59を介してコイル61
を設け、さらにまた、引き出し電極64を介してコイル
61と接続する電極パッド65を設けるという構造を有
する。そして磁極37と電極パッド65とは、薄膜磁気
ヘッドの上下になるように反対方向に設けている。
【0030】図1と図14に示した本発明の薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法について、図6から図14の工程断面図
を用いて以下に説明する。
【0031】まず、図6に示すように、シリコンやガラ
スなどの表面平滑性を有する材料からなる基板51の上
にフォトレジストを回転塗布法により形成する。その
後、所定のフォトマスクを用いて露光現像処理を行い、
図1に示す浮上面31の形状にフォトレジストを形成す
る。さらにその後、真空蒸着法によりクロムを全面に形
成する。以下、このクロム層と、浮上面31の形状にパ
ターニングを施したフォトレジスト層との2つの層を合
わせて、剥離層53と呼ぶ。
【0032】つぎに、図7に示すように、剥離層53の
上にスパッタリング法により非磁性フェライトや酸化ア
ルミニウムなどを厚さ4μm形成し、これを下部保護層
55とする。その後、感光性材料であるレジストを回転
塗布法により形成し、フォトマスクを用いて露光し、さ
らに現像処理を行い、図1に示す所定の磁極37形状
に、レジストのパターニングを行う。そしてこのレジス
トをエッチングマスクにして下部保護層55をエッチン
グしてパターニングを行う。ここで、下部保護層55の
厚さにより、図5に示すポールハイト35を決定するこ
とができ、ギャップ層55aも同時に形成する。
【0033】そして、つぎに図8に示すように、希望す
る磁極形状にパターニングした下部保護層55上に、磁
極材料としてコバルト系アモルファスやパーマロイを、
スパッタリング法により全面に形成し、その後フォトエ
ッチング処理を行うことにより、磁極37と下層コア5
7とを同時に形成する。この磁極37と下層コア57と
は、フレームメッキ法により形成することもできる。
【0034】その後、図9に示すように、レジストやポ
リイミド樹脂などによる絶縁層59を介してコイル61
を形成する。複数層のコイル61を形成するときは、絶
縁層59の形成と、コイル61の形成とを交互に行えば
良い。
【0035】このコイル61は、スパッタリング法や、
あるいは真空蒸着法により、銅や、金(Au)などの金
属膜を形成し、そしてこれら金属膜をフォトエッチング
処理により、所定のコイル61のパターン形状に加工す
る。
【0036】コイル61の形成方法としては、感光性材
料であるレジストでコイル61のパターン形状と反転パ
ターン形状を形成し、コイルパターンのみに選択的に金
属膜を形成するリフトオフ法によって形成することも可
能である。
【0037】ここで、コイル61の形状は、渦巻状のソ
レノイドコイル形状や、あるいはジグザグ状のスパイラ
ルコイル形状のどちらを用いても良い。
【0038】そして、図10に示すように、レジストや
ポリイミド樹脂からなる絶縁層59上に、下層コア57
と同じ材料からなる上部コア63をスパッタリング法に
より全面に形成し、その後、フォトエッチング処理を行
い上層コア63を形成する。
【0039】つぎに図11に示すように、コイル61と
後工程で形成する電極パッド65とを接続する引き出し
電極64を形成する。
【0040】その後図12に示すように、銅からなる電
極パッド65をメッキ法を用いて形成する。なお、引き
出し電極64の代わりに、コイル61からワイヤーボン
ディングにより、コイル61から電極を取り出し、その
後、このワイヤー上に電極パッド65を形成しても良
い。
【0041】つぎに図13に示すように、印刷法により
形成する厚膜やエポキシ樹脂などのモールド材を用いて
厚さ0.4mmの上部保護層67を形成する。
【0042】その後、図14に示すように、剥離層53
をクロムのエッチング液、たとえば硝酸第2セリウムア
ンモニウムと過塩素酸との混合溶液からなる剥離剤を用
いて除去し、最終的な薄膜磁気ヘッドを得る。クロムは
前記のエッチング液でエッチングすると側面方向から容
易にエッチングされ、基板51から薄膜磁気ヘッドを簡
単に剥離することができる。
【0043】また、この薄膜磁気ヘッドの製造プロセス
は、基板51上に多数個の薄膜磁気ヘッドを形成する。
【0044】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よる薄膜磁気ヘッドの構造とその製造方法により、磁気
記録再生素子は、従来のスライダー側面に設けるのに比
べ、スライダー中に設けることにより、同じ大きさの磁
気記録再生素子を用いた場合においてスライダーの大き
さを小型化することができる。
【0045】またさらに、ポールハイトのコントロール
は、従来、研磨加工により行っていたため、漏洩磁界の
原因である保護層と、磁極と、ギャップ層との段差が発
生して、漏洩磁束が発生していた。これに対して、本発
明においては研磨加工によるポールハイトのコントロー
ルを必要としないため、保護層と、磁極と、ギャップ層
との段差は発生せず、従来より優れた記録再生特性を有
する薄膜磁気ヘッドを得ることができる。
【0046】さらに、浮上面は、従来は機械加工で形成
するために、浮上用レールは、直線的な形状しか形成で
きなかった。これに対して、本発明の薄膜磁気ヘッド
は、フォトリソグラフィーとエッチング処理によって、
浮上面を形成することができるため、理想的な浮上面を
形成することができ、メディアに対する追従性のより良
いスライダーの形成が可能となる。
【0047】また、浮上面の材料に関しては、スライダ
ーの機械加工を考慮して酸化アルミニウム−炭化チタン
の材料が従来使用されている。しかし、本発明において
は機械加工を行う必要が無いため、CSS(Const
ant Start andStop)特性を考慮し
て、非磁性フェライト材料なども使用することができ
る。
【0048】さらに、磁極の断面形状に関しても、従来
の長方形ではなく、記録再生効率を考慮した形状に、フ
ォトリソグラフィー技術とエッチング技術により簡単に
制御性良く形成することができる。
【0049】なお、本発明の薄膜磁気ヘッドの構造は、
インダクティブヘッドを例に挙げて説明したが、MR−
インダクティブヘッドにも適応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜磁気ヘッドを示す斜視図である。
【図2】従来の薄膜磁気ヘッドを示す斜視図である。
【図3】従来の薄膜磁気ヘッドを示す断面図である。
【図4】従来の薄膜磁気ヘッドにおけるスライダーの加
工方法を示す斜視図である。
【図5】従来の薄膜磁気ヘッドにおけるポールハイト領
域の研磨により生じる段差を説明するための断面図であ
る。
【図6】本発明の薄膜ヘッドの製造方法を示す断面図で
ある。
【図7】本発明の薄膜ヘッドの製造方法を示す断面図で
ある。
【図8】本発明の薄膜ヘッドの製造方法を示す断面図で
ある。
【図9】本発明の薄膜ヘッドの製造方法を示す断面図で
ある。
【図10】本発明の薄膜ヘッドの製造方法を示す断面図
である。
【図11】本発明の薄膜ヘッドの製造方法を示す断面図
である。
【図12】本発明の薄膜ヘッドの製造方法を示す断面図
である。
【図13】本発明の薄膜ヘッドの製造方法を示す断面図
である。
【図14】本発明の薄膜ヘッドの製造方法を示す断面図
である。
【符号の説明】
13 磁気記録再生素子 17 下部保護層 19 下層コア 25 コイル 27 上層コア 29 上部保護層 31 浮上面 37 磁極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライダー内に設ける磁気記録再生素子
    と、この磁気記録再生素子に接続し、スライダー上面に
    設ける電極パッドと、磁気記録再生素子と接続し、スラ
    イダーの下面に設ける磁極とを有することを特徴とする
    薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 基板上に浮上面形状を有する剥離層を形
    成する工程と、剥離層上に下部保護層を形成し、フォト
    エッチングにより下部保護層を磁極形状にパターニング
    する工程と、その後磁極材料を全面に形成し、フォトエ
    ッチングにより磁極と下層コアとを形成する工程と、そ
    の後金属材料からなるコイルと絶縁層とを形成する工程
    と、上層コア材料を全面に形成し、フォトエッチングに
    より上層コアを形成する工程と、その後電極パッドを形
    成し、さらに上部保護層を形成する工程と、剥離層を除
    去する工程とを有することを特徴とする薄膜磁気ヘッド
    の製造方法。
JP10621893A 1993-04-08 1993-04-08 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法 Pending JPH06295417A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5920978A (en) * 1995-03-01 1999-07-13 Fujitsu Limited Method of making a thin film magnetic slider
US6088908A (en) * 1997-09-19 2000-07-18 Fujitsu Limited Method of making a head slider
US6115223A (en) * 1996-12-04 2000-09-05 Seagate Technology, Inc. Elongate microactuator spanning leading edge surface of slider

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