JPH10240245A - 音源付き自動演奏装置 - Google Patents

音源付き自動演奏装置

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Publication number
JPH10240245A
JPH10240245A JP9055483A JP5548397A JPH10240245A JP H10240245 A JPH10240245 A JP H10240245A JP 9055483 A JP9055483 A JP 9055483A JP 5548397 A JP5548397 A JP 5548397A JP H10240245 A JPH10240245 A JP H10240245A
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JP
Japan
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string
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sound
note
track
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Application number
JP9055483A
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English (en)
Inventor
Kazunari Inaba
一成 稲葉
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 一つのトラックに集約して記録されている弦
楽器の各弦の演奏データを読み出して解析処理する際
に、ノートナンバに基づいて発音可能な最適な弦を選択
し、選択された弦とノートナンバに応じた音色で発音を
制御することにより、各弦毎に異なる微妙な音色の違い
が表現できる音源付き自動伴奏装置。 【解決手段】 各弦楽器の各弦毎に発音可能なノートナ
ンバの上限値及び下限値と、各弦のノートナンバ毎に選
択された弦番号とノートナンバに応じて発音を制御する
制御データを記憶する。所定のタイミングになるとトラ
ックに記憶されている演奏データを順次読み出し、読み
出されたノートナンバに対応して発音可能な弦が複数検
出された際に、前回発音された弦番号、または前回発音
された弦番号に最も近い弦を選択し、選択された弦番号
及びノートナンバに基づき記憶されている制御データを
読み出して発音を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弦楽器の各弦の演
奏データを1つのトラックに集約して記憶するシーケン
サ等の音源付きの自動演奏装置において、読み出された
演奏データをノートナンバに基づいて解析処理して、発
音させる最適な弦を選択して演奏させることにより、各
弦毎に異なる微妙な音色やニュアンスの違いが表現でき
る音源付き自動演奏装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特定の楽器の場合、音域によって著しく
音色の異なるものがある。また、例えばアコウスティッ
クなギター等の弦楽器の場合は、どの弦を弾いたかによ
って同じ音高でも音色が微妙に異なっており、多様な表
現が可能になっている。
【0003】しかしながら、従来の音源付き自動演奏装
置は、図9(a)に例示するように、弦楽器に割り当て
られた一つのトラックに該弦楽器の各弦の演奏データが
集約されて記憶されており、どの弦が弾かれても同じ音
色で制御されているため一律のニュアンスでしか表現で
きず表現力が乏しかった。
【0004】このため、例えば音源付き自動演奏装置の
ギターの音色のように、低音域では何れの弦の音も良好
な音色で演奏できるのに、高音域では著しく音色が異な
ってしまうことがあり、アコウスティックな弦楽器の微
妙な音の違いを表現するためには、演奏者は様々な弾き
方をする必要があり、操作が難しくなっている。
【0005】係る問題点を解消するため、図9(b)及
び図10に例示するように弦楽器の各弦に対応した独立
したトラックを設け、それぞれのトラックに各弦(音
色)毎のデータを記憶させ、それぞれの弦に応じた音色
で制御する方法がある。
【0006】この方法によれば、各弦毎に異なる微妙な
音色の違いは表現できるが、例えばギターのデータ入力
の場合、6弦分のデータを各弦毎に異なる別々のトラッ
クに分けて入力する必要があり、データ入力等の取扱い
操作は非常に複雑・面倒で、多くの時間や労力を要する
ので非効率的であった。
【0007】しかも、この方法によれば各弦毎にトラッ
クを設けるため、例えばシーケンサの場合、16トラッ
ク中の6トラックがギターの演奏データの記録に消費さ
れてしまうので、残余のトラック数は10トラックとな
り、他の機能のために使用できるトラック数が制限され
るので、機能的な制約を受け他機能への影響も大であっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は係る事情に鑑
みなされたものであり、従来と同様、弦楽器の各弦の演
奏データが一つのトラックに集約して記録されている弦
楽器において、各弦の演奏データを読み出した際にノー
トナンバに基づいて解析処理して、発音可能な最適な弦
を選択し、選択された弦のノートナンバに応じた音色で
発音制御することにより、各弦毎に異なる微妙な音色の
違いが表現でき、しかも、トラックの消費量が少なくて
入力が容易な表現力の豊かな音源付き自動伴奏装置を提
供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、弦楽器の各弦
毎の演奏データを、弦楽器用に割り当てられた一つのト
ラックに、発音のタイミング順に記録する音源付き自動
演奏装置において、各弦楽器の各弦毎に発音可能なノー
トナンバの上限値及び下限値を記憶する弦データ記憶手
段24と、発音のために選択された弦番号とノートナン
バに応じて発音を制御する際の制御データを各弦のノー
トナンバ毎に記憶する音色制御データ記憶手段25と、
を有し、所定のタイミングになると前記トラック26に
記憶されている演奏データを順次読み出し、前記弦デー
タ記憶手段24を参照して読み出されたノートナンバに
応じて発音可能な弦を検出する弦検出手段21と、前記
弦検出手段21の検出結果、所定のノートナンバに対応
して発音可能な弦が複数検出された際に、前回発音され
た弦番号、または前回発音された弦番号に最も近い弦を
選択する弦選択手段22と、前記弦検出手段21または
弦選択手段22により選択された弦番号及びノートナン
バに基づき、前記音色制御データ記憶手段25から発音
のための制御データを読み出して発音を制御する制御手
段23とを有して構成される。
【0010】前記弦データ記憶手段24が各弦毎に記憶
する発音可能なノートナンバの上限値及び下限値は、任
意に設定可能なように構成される。
【0011】
【作用】図8に例示する本発明の音源付き自動演奏装置
は、図9(a)の従来技術と同様、弦楽器用に割り当て
られた一つのトラック26にタイミング順に入力されて
いる演奏データを使用するが、発音の際には読み出され
た演奏データのノートナンバに基づいて解析処理して最
適な弦番号を選択する。
【0012】選択された弦番号とノートナンバに応じた
制御値を音色制御データ記憶部25より読み出して、該
制御値に基づいて発音を制御することにより、各弦毎に
異なる微妙なニュアンスを表現するものである。
【0013】このため、本発明の音源付き自動演奏装置
は、トラック26より読み出された演奏データが弦楽器
の場合、該演奏データのノートナンバに基づいて、弦検
出手段21が弦データ記憶手段24に記憶されている各
弦の発音可能なノートナンバの上限値や下限値と比較し
て、該ノートナンバで発音可能な弦を検出する。
【0014】更に、上記弦番号の検出で、所定のノート
ナンバで発音可能な弦が複数検出された場合は、弦選択
手段22が、検出された複数の弦番号と、予め記憶され
ている前回の発音に使用された弦番号を比較する。
【0015】その結果、一致した場合は前回発音した弦
番号を、一致しなかった場合は、選択された複数の弦番
号のうち前回の発音に使用された弦番号に最も近い弦番
号を選択して、今回発音する弦番号を選択する。
【0016】これにより、各弦毎に異なる音色の特性を
生かした発音の制御が可能となるとともに、発音可能な
弦が複数検出された際には前回の発音に最も近い弦が選
択されるので、音の繋がりがよくなり、しかも、各弦毎
に異なる微妙な音色の違いが表現ができるので、自然で
違和感のない楽音が得られる。
【0017】また、各弦毎の演奏データは各弦楽器用の
一つのトラック26に集約して記録されるので、各弦毎
のデータ入力する必要はなくデータ入力が容易であり、
必要とするトラック数は少なく、高機能で扱いやすい音
源付き自動演奏装置が提供できる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の音源付き自動演
奏装置の全体的な構成を示す概略ブロック図である。以
下、図面を参照しながら、本発明の音源付き自動演奏装
置の全体構成について説明する。
【0019】図において、10はCPUであり、11は
ROM,12はRAM、13は表示部である。また、1
はデータ入力部、2は操作パネル、3はパネルスキャン
回路、4は楽音信号発生部、5は波形メモリ、6はD/
A変換器、7は増幅器、8はスピーカである。
【0020】CPU10は、ROM11のプログラムメ
モリ部に記憶されている制御プログラムに従って当該電
子楽器の各部を制御するとともに、発音条件をチェック
してROM11上に設けられた音色制御データ記憶部2
5より制御パラメータを読み出して楽音信号発生部4に
送り発音を制御する。
【0021】このため該CPU10には、弦検出部2
1、弦選択部22、制御部23が設けられている。な
お、これらの各部の制御機能は何れもプログラムにより
実現されるものである。
【0022】弦検出部21は、トラック26から読み込
まれた演奏データのノートナンバに基づき、弦データ記
憶部24に記憶されている各弦の発音可能な音域を示す
ノートナンバの上限値や下限値と比較することにより、
当該ノートナンバで発音可能な弦を検出するものであ
る。
【0023】弦選択部22は、上記弦検出部21がノー
トナンバに基づいて検出した発音可能な弦が複数あった
際に、これらの複数の弦のうち何れの弦に発音を割り当
てるかを選択するものである。
【0024】このため、該弦選択部22は、上記弦検出
部21の検出した複数の弦の弦番号を、前回の発音に使
用された弦の弦番号と比較し、前回の発音に使用された
弦、または、前回の発音に使用された弦に最も近い弦番
号の弦を選択する。これにより、繋がりのよい音が発音
可能となる。
【0025】制御部23は、弦検出部21や弦選択部2
2の機能の制御や、選択された弦番号とノートナンバに
基づく制御データやパラメータの読み出し、及び楽音信
号発生部4への展開、手動による弦データ記憶部24に
記憶されている各弦の上限値や下限値の設定変更や、表
示部13への状態の表示を制御するものである。
【0026】ROM11は、CPU10を動作させるプ
ログラムを格納したプログラムメモリ部や、楽音成分信
号を形成するためのデータである周波数ナンバ、波形ナ
ンバ、エンベロープ波形ナンバ、モードデータ等が記憶
されている音色データメモリ部等を有している他、種々
の固定データが記憶されている。
【0027】弦データ記憶部24は、各弦楽器の各弦毎
に発音可能な音域を、ノートナンバの上限値や下限値と
して記憶するものであり、トラック26から読み込まれ
たノートナンバに基づいて発音可能な弦を検出する際に
参照される。
【0028】音色制御データ記憶部25は、弦検出部2
1または弦選択部22により選択された弦の音色とノー
トナンバに基づいて発音させる際の制御データやパラメ
ータを記憶するものであり、例えばエレクトリックギタ
ーやアーコスティックギター等の弦楽器の種類別に、各
弦の弦番号とノートナンバに応じた制御値やパラメータ
が記憶されている。
【0029】RAM12には、上述したCPU10を動
作させるプログラムの他、CPU10の作業用領域、当
該電子楽器を制御するための各種レジスタ、カウンタ、
フラグ、バッファ等が定義されている他、ROM11に
記憶されているデータのうち必要なデータが転送されて
一時格納されるデータエリアや、作業用のワークエリア
を有している。
【0030】また、操作パネル2の各キーやスイッチの
設定状態に対応して放音に必要なデータがセットされた
複数のレジスタ、楽音信号発生部4の各楽音発生回路を
未使用チャンネルに割り付けるためのデータを記憶する
アサイナメモリ、楽音情報を一時的に記憶する記憶領域
等も該RAM12に設けられている。
【0031】なお、該RAM12には、各楽器の演奏デ
ータを記憶するトラック26や、前回の発音に使用され
た弦の弦番号を記憶するオールドバッファ28、各弦の
発音可能な音域を演奏者が手動で設定する際に、弦デー
タ記憶部24からコピーされて使用される補正用データ
記憶部27が設けられている。
【0032】データ入力部1は、発生すべき楽音を指定
するための演奏情報を入力するものであり、例えば、鍵
盤、MIDI装置、FD,CD−ROM等と接続されて
おり、該データ入力部1から送られた信号は、制御部2
3の制御のもとに所定のトラック26に記録され、ある
いは、楽音信号発生部4に送られる。
【0033】なお、当該データ入力部1から入力された
演奏データは、RAM12の所定のエリアに一時記憶さ
れ、所要に応じて制御部23により読み出されて、楽音
信号発生部4に伝えられ、または、トラック26に記録
される。
【0034】操作パネル2は、再生、編集、録音の操作
を行なったり、音色の変更等を指示するものであり、電
源スイッチの他、音色選択スイッチ、モード指定スイッ
チ、メロディ選択スイッチ、リズム選択スイッチ等の各
種のスイッチや、各種情報を表示するための表示部13
が設けられている。
【0035】該操作パネル2の各スイッチのセット/リ
セット状態は内部に含まれるパネルスキャン回路3によ
って検出されるようになっており、このパネルスキャン
回路3で検出したスイッチのセット状態に関するデータ
は制御部23の制御の下にRAM12上の所定の領域に
記憶される。
【0036】また、各操作子の設定状態や、編集時の設
定モード、自動演奏の状態等を表示する表示部13は該
操作パネル2に設けられており、制御部23により制御
されて、各種設定モードや編集の際の画面が表示され
る。
【0037】楽音信号発生部4は、CPU10から送ら
れた信号に対応する楽音波形データ及びエンベロープデ
ータを波形メモリ5から読み出し、読み出された楽音波
形データにエンベロープを付加して楽音信号として出力
するものである。
【0038】この楽音信号発生部4が出力した楽音信号
はD/A変換器6でアナログ変換されたのち増幅器7に
供給される。このため、楽音信号発生部4には波形デー
タやエンベロープデータを記憶する波形メモリ5が接続
されている。
【0039】波形メモリ5は、例えばROM11で構成
されており、楽音の波形データや楽音成分に応じた種々
のエンベロープデータを記憶するものであり、弱打、中
打、強打等の波形データや、楽音成分選択レジスタの内
容をアドレスとして選択されるエンベロープデータが記
憶されている。
【0040】D/A変換器6は、入力されたデジタル楽
音信号をアナログ楽音信号に変換するものであり、D/
A変換器6でアナログ信号に変換された楽音信号は、増
幅器7に供給されるようになっている。
【0041】増幅器7は、D/A変換器6から供給され
るアナログ楽音信号を所定の利得で増幅するものであ
る。この増幅器7の出力はスピーカ8に供給されるよう
になっている。
【0042】スピーカ8は、増幅器7より送られた電気
信号としてのアナログ楽音信号を音響信号に変換するも
のである。つまり、発生された楽音信号に応じて楽音を
放音するものである。
【0043】図2は本発明の音源付き自動演奏装置の弦
楽器用トラック26に記録される各弦の演奏データの構
成を示す図である。
【0044】図のように、本発明の音原付自動演奏装置
の弦楽器用トラック26に記録される演奏データは、図
9(a)に例示する従来技術のトラックと同様、各弦の
演奏データがグループ化されたパケットごとに、発音の
タイミング順に順次記録されている。
【0045】従って、各弦の音色に応じた発音の制御
は、読み込まれた演奏データ中に記録されているノート
ナンバに基づき最適の弦番号を決定して、該弦番号とノ
ートナンバに応じた制御データやパラメータを音色制御
データ記憶部25から読み出して発音を制御することに
なる。
【0046】なお、ノートナンバに応じた最適な弦番号
を決定する要領については図6及び図7の説明で詳述す
る。
【0047】図3は、トラック26に発音順にグループ
化されて記録される各演奏データ、即ち、データパケッ
トの構成の一例を示す図である。
【0048】図のように、発音順に記録される各データ
パケット内の個々のデータは、小節頭からの時間データ
を示すタイムデータ、発音する音のノートナンバを示す
ノートデータ、発音の強さを示すベロシティ値を記憶す
るベロシティデータで構成される。
【0049】なお、本発明で発音させる弦番号の決定に
使用されるノートナンバには、各データパッケット内の
ノートデータが使用される。
【0050】図4は本発明に係る音源付き自動演奏装置
の全体動作を説明するメインルーチンである。以下、図
面を参照しながらメインルーチンの動作について説明す
る。
【0051】操作パネル2に設けられている電源スイッ
チが投入されるか、または、リセットスイッチが押下さ
れると初期化処理が行われる(ステップS11)。
【0052】この初期化処理は、CPU10内部のレジ
スタやRAM12内のデータのクリアや初期値のセッ
ト、ROM11に記憶されている所定データやプログラ
ムのRAM12への移動、音色ポインタの初期化、初期
音色の設定、楽音信号発生部4のLSI、各種I/Oポ
ートの初期化等を行う処理である。
【0053】次いで、パネル処理を行う(ステップS1
2)。このパネル処理では、操作パネル2のパネルスキ
ャン回路3で検出された各パネルスイッチの設定状態や
トラック26から読み込まれたパネル設定に関するデー
タに基づいてパネルイベントの有無を判断し、この判断
結果に基づいて各スイッチのオン/オフ情報を作成しR
AM12に記憶する処理である。
【0054】このため、該パネル処理においては、前回
操作パネル2やMIDI装置、トラック26等から取り
込んだ各スイッチのオン/オフ状態(RAM12の所定
の領域に一時記憶されている)と、今回操作パネル2や
外部装置、トラック26等から取り込んだ各スイッチの
オン/オフ状態とを比較し、新たにオンされたスイッチ
に対応するビットのみがセットされたイベントマップが
作成される。
【0055】なお、パネル処理によって設定された音色
や音量等の表示が必要な場合は、該パネル処理に引き続
いて表示処理が行なわれる。
【0056】そして、該パネル処理で音色の設定に変化
があった場合は、設定された音色に基づいて所定数の発
音チャンネルが確保される。即ち、ギターの場合には6
チャンネルが確保される。
【0057】次いで、入力データ処理が行なわれる(ス
テップS13)。この入力データ処理とは、鍵盤処理や
MIDI処理、シーケンサからの読み出し処理等であ
り、検出または読み出されたデータをRAM12の所定
の領域に一時記憶させる処理である。
【0058】例えば、鍵盤処理の場合、記憶されている
旧鍵バッファと新鍵バッファの内容を比較することによ
り新たに設定された鍵に対応する部分がオン又はオフに
された鍵のイベントバッファが作成される。
【0059】そして、前回の楽音信号発生処理で取り込
まれているイベントバッファをサーチしてキーイベント
があったか否か、つまり押鍵又は離鍵動作があったか否
かを調べ、キーイベントに応じた発音処理や消音処理を
するための設定が行われる。
【0060】次いで、録音モードであるか否かが調べら
れる(ステップS14)。これは動作モードを示すため
にRAM12中に定義されている録音モードフラグを調
べることにより判断される。
【0061】そして、録音モードであることが判断され
るとステップS15に分岐して、上記ステップS13で
RAM12の所定の領域に一時記憶されているデータを
読み出して入力データ記録処理(ステップS15)を行
なう。
【0062】この入力データ記録処理は、MIDI装置
等の外部装置から送られた、またはキーやスイッチ等の
操作により入力され、RAM12の所定の領域に一時記
憶されているデータを所定のトラック26に発音順に記
録する処理であり、演奏情報を記録する処理である。
【0063】該入力データ記録処理では、小節データ、
音高データ、強さ、小節頭からの時間等のデータをグル
ープ化した各パケット毎のデータが、発音のタイミング
順に所定のトラックに記録され、処理が終了するとステ
ップS12に戻り、以下、同様の処理が繰り返えされ
る。
【0064】一方、上記ステップS14で、録音中でな
いと判断されると、続いて弦楽器の再生モードであるか
否かが調べられる(ステップS16)。これは、RAM
12の所定の領域に定義されている再生モードフラグを
調べることにより判断される。
【0065】そして、弦楽器の再生モードでないことが
判断されると、例えばピアノやオルガン等、弦楽器以外
の音色の再生モードであるので、ステップS19に分岐
して、それぞれの音色のアサイン処理や発音・消音のた
めの処理が行なわれる。
【0066】一方、弦楽器の再生モードであることが判
断されると、データ解析処理が行われる(ステップS1
7)。データ解析処理では、読み込まれた演奏データが
鍵盤や操作パネル2またはMIDI装置等の外部装置か
ら読み込まれた信号であるか、あるいは、弦用トラック
26から読み込まれた信号であるかが調べられる。
【0067】その結果、トラック26から読み込まれた
データであることが判断されると、本発明の解析処理、
即ち、読み込まれたノートナンバに基づく弦番号の検出
や選択が行なわれる。
【0068】一方、その他のキーボード入力や外部装置
等からの読み込みの場合は、従来技術と同じであり解析
処理は必要ないので、該解析処理をスキップしてステッ
プS18に進む。なお、該データ解析処理の細部は図5
の説明で詳述する。
【0069】続いて、楽音信号発生部4へのデータの展
開処理が行なわれる(ステップS18)。この際、弦用
トラック26から読み込まれた演奏データの展開処理の
場合は、上記データ解析処理の結果に基づいて、制御部
23が弦番号とノートナンバに対応した音色制御データ
を音色制御データ記憶部25から読み出して、音高、強
さ、時間等の制御データを楽音信号発生部4に展開す
る。
【0070】続いて、アサイン処理が行なわれる(ステ
ップS19)。アサイン処理は、楽音信号発生部4にポ
リフォニック数分備えられている図示しない楽音生成部
のいずれを使用して楽音信号を生成するかを、空きチャ
ンネルの状況に応じて割り当てる処理である。
【0071】この際、楽音信号発生回路には、音色、タ
ッチ、音域等に応じたデータが制御部23により転送さ
れて発音開始が指示される。
【0072】続いて、楽音信号発生処理が行なわれる
(ステップS20)。この楽音信号発生処理では、上記
アサイン処理で設定されたチャンネルの音源に、データ
展開処理でセットされたデータを送り、発音や消音させ
るための処理である。
【0073】このようにして、所定の発音または消音が
行なわれた後、上記ステップS12に戻り、以下、同様
の処理が繰り返され、弦楽器の各弦に応じた音色で所望
の演奏が行われることになる。
【0074】次ぎに、図5を参照しながら、前記図4の
ステップS17で説明したデータ解析処理の動作につい
て説明する。
【0075】データの解析処理においては、先ずトラッ
クチェックが行なわれる(ステップS31)。トラック
チェックは、演奏データを読み込むトラック26が弦楽
器専用のトラックであるか否かを調べる処理であり、当
該トラック26に記録されている音色を調べることによ
り行なわれる。
【0076】その結果、弦楽器用のトラックではない場
合は、通常の演奏データの読み込みであり演奏データの
解析処理は必要ないので、そのまま分岐してメインルー
チンのデータの展開処理に戻る。
【0077】一方、上記ステップS31でトラックチェ
ックの結果、当該トラック26が弦楽器用のトラックの
場合は、続いて弦検出処理を行なう(ステップS3
2)。この弦検出処理については、図6の説明で詳述す
る。
【0078】次いで、全ての弦について弦検出処理が行
なわれたか否かが調べられる(ステップS33)。その
結果、未だ全ての弦との比較が終わっていない場合はス
テップS32に戻り、同様の処理を繰り返す。
【0079】一方、上記ステップS33で全ての弦との
比較が終わった場合は、続いて、上記ステップS32の
弦検出処理で、所定のノートナンバで発音可能な弦が複
数検出されたか否かが調べられる(ステップS34)。
【0080】その結果、複数の弦が検出されていない場
合は、検出された弦の音色でそのまま発音すればよいの
で、何もせずにメインルーチンのデータ展開処理に戻
る。
【0081】一方、、上記ステップS34で複数の弦が
検出されている場合は、いずれの弦で発音させればよい
かを決定するための絞り込み処理を行ない(ステップS
35)、発音させる弦を決定してメインルーチンに戻
る。なお、該絞り込み処理の動作の細部は図7の説明で
詳述する。
【0082】次ぎに、図6を参照しながら、弦検出部2
1の行なう弦検出処理の動作について説明する。
【0083】弦検出処理においては、先ずトラック26
から読み出したデータからノートナンバを取り出す(ス
テップS41)。該ノートナンバの取り出しは、入力デ
ータ処理(図4のステップS13)でRAM12の所定
の領域に一時記憶されているデータからノートナンバを
取り出す処理である。
【0084】続いて、取り出されたノートナンバに基づ
いて、ROM11の弦データ記憶部24から最初の弦の
発音可能な音域を示すノートナンバの上限値及び下限値
を読み込む(ステップS42)。
【0085】次いで、上記ステップS41で取り出した
ノートナンバが、ステップS42で読み込んだ弦番号の
弦の発音可能な音域を示すノートナンバの下限値より大
きいか否かが調べられる(ステップS43)。
【0086】その結果、トラック26より読み込まれた
ノートナンバが下限値より小さい場合、当該弦ではトラ
ックより読み込まれたノートナンバの音は発音できない
ので、そのまま分岐して解析処理ルーチンのステップS
33に戻る。
【0087】一方、上記ステップS43で、ノートナン
バが下限値より大きい場合は、続いて、読み込まれたノ
ートナンバが、当該弦の発音可能な音域の上限値を示す
ノートナンバより小さいか否かが調べられる(ステップ
S44)。
【0088】その結果、ノートナンバの示す音域が当該
弦の音域の上限値より大きい場合には、トラック26よ
り読み込まれたノートナンバの音域は、当該弦の発音可
能な音域の範囲外であり発音できないので、そのままス
キップして解析処理ルーチンのステップS33に戻る。
【0089】一方、上記ステップS44でトラック26
より読み込まれたノートナンバが、当該弦の上限値のノ
ートナンバより小さい場合は、読み込まれたノートナン
バの示す音は当該弦で発音可能であるので、当該弦の弦
番号をバッファに書き込み(ステップS45)、解析処
理ルーチンに戻る。
【0090】このような処理を全ての弦について繰り返
すことにより、トラック26より読み込まれたノートナ
ンバの音が発音可能な弦が全て検出される。
【0091】次ぎに、図7を参照しながら、弦選択部2
2の行なう弦の絞り込み処理について説明する。該弦の
絞り込み処理は、上記弦検出処理でトラック26より読
み込まれたノートナンバで発音可能な弦が複数検出され
た場合に、何れの弦で発音させるかを決定する処理であ
る。
【0092】絞り込み処理においては、先ず、前回の発
音処理の際に使用された弦の弦番号が、RAM12に設
けられているオールドバッファ28から読み込まれる
(ステップS51)。
【0093】続いて、上記ステップS51で読み込まれ
た前回の発音で使用された弦の番号と、図6の弦検出処
理で検出された弦番号と、一致するか否かが調べられる
(ステップS52)。その結果、一致した場合には当該
弦番号で発音すればよいので、スキップしてステップS
54に進む。
【0094】一方、前記弦検出処理で検出された弦番号
と、前回の発音で使用された弦の番号と一致しない場合
は、弦検出処理で検出されている全ての弦について同様
の処理を行ない、前回の発音に使用された弦に最も近い
弦番号の弦を選択する(ステップS53)。
【0095】続いて、選択された弦番号を、今回の発音
に使用する弦番号としてRAM12の所定の領域に記憶
させて(ステップS54)、さらにオーツドバッファ2
8に記憶されている弦番号を今回選択された弦番号に更
新して(ステップS55)、解析処理ルーチンに戻る。
【0096】これにより、指定されたノートナンバで発
音可能な弦が複数ある場合には、前回の発音に使用され
た弦。または、前回の発音に使用された弦に最も近い弦
の番号が選択されることになり、音色の変化がスムーズ
で違和感のない弦の選択が行なわれることになる。
【0097】このように、本発明によれば、一つの専用
トラックに記録されている弦楽器の演奏データを、弦楽
器の各弦毎の演奏データに変換して発音できるので、各
弦毎に専用のトラックを設ける必要はなく、限りあるト
ラックの有効利用が可能である。
【0098】各弦の演奏データは一つのトラックに記録
されるので入力操作は容易であり、しかも、各弦ごとに
異なる微妙なニュアンスの違いが表現可能である。
【0099】また、本実施例の弦データ記憶部24に記
憶されているデータを、RAM12の補正用データ記憶
部27にコピーして、エディタで該補正用データ記憶部
27に記憶されている各弦の発音可能な上限値や下限値
を演奏者が自由にセット可能にし、該補正用データ記憶
部27のデータに基づいて発音可能な弦の検出を行なう
ようにすれば、更に融通性が増し使いやすい音源付き自
動演奏装置となる。
【0100】なお、弦データ記憶部24に記憶させるデ
ータ量が少ない場合には、該データを予めプログラムに
組み込んで、プログラム中で処理を完了するように構成
してもよい。
【0101】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、弦
楽器専用の1つのトラックに記憶されている各弦毎の演
奏データを読み出した際に、ノートナンバに基づいて解
析処理して各弦毎の演奏データに区分わけして発音させ
ることにより、各弦毎に異なる微妙な音色の違いを表現
でき、しかも使用トラック数の節減ができる高機能で使
いやすい音源付き自動演奏装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音原付き自動演奏装置の全体構成を説
明する図である。
【図2】トラックに記録される演奏データのパケットの
配置を説明する図である。
【図3】パケットを構成するデータの一例を説明する図
である。
【図4】本発明の音原付き自動演奏装置のメインフロー
チャートである。
【図5】データ解析処理の動作を説明するフローチャー
トである。
【図6】弦検出部の行なう弦検出処理の動作を説明する
フローチャートである。
【図7】弦選択部の行なう絞り込み処理の動作を説明す
るフローチャートである。
【図8】本発明の基本構成を説明する図である。
【図9】従来技術の基本構成を説明する図である。
【図10】従来技術の各弦毎に演奏データを記録する場
合の、データの持ち方を説明する図である。
【符号の説明】
1 データ入力部 2 操作パネル 3 パネルスキャン回路 4 楽音信号発生部 5 波形メモリ 6 D/A変換器 7 増幅器 8 スピーカ 10 CPU 11 ROM 12 RAM 13 表示部 21 弦検出部(弦検出手段) 22 弦選択部(弦選択手段) 23 制御部(制御手段) 24 弦データ記憶部(弦データ記憶手段) 25 音色制御データ記憶部(音色制御データ記憶手
段) 26 トラック 27 補正用データ記憶部 28 オールドバッファ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弦楽器の各弦毎の演奏データを、弦楽器
    用に割り当てられた一つのトラックに、発音のタイミン
    グ順に記録する音源付き自動演奏装置において、 各弦楽器の各弦毎に発音可能なノートナンバの上限値及
    び下限値を記憶する弦データ記憶手段と、 発音のために選択された弦番号とノートナンバに応じて
    発音を制御する際の制御データを各弦のノートナンバ毎
    に記憶する音色制御データ記憶手段と、 を有し、 所定のタイミングになると前記トラックに記憶されてい
    る演奏データを順次読み出し、前記弦データ記憶手段を
    参照して読み出されたノートナンバに応じて発音可能な
    弦を検出する弦検出手段と、 前記弦検出手段の検出結果、所定のノートナンバに対応
    して発音可能な弦が複数検出された際に、前回発音され
    た弦番号、または前回発音された弦番号に最も近い弦を
    選択する弦選択手段と、 前記弦検出手段または弦選択手段により選択された弦番
    号及びノートナンバに基づき、前記音色制御データ記憶
    手段から発音のための制御データを読み出して発音を制
    御する制御手段とを有することを特徴とする音源付き自
    動演奏装置。
  2. 【請求項2】 前記弦データ記憶手段が各弦毎に記憶す
    る発音可能なノートナンバの上限値及び下限値は、任意
    に設定可能なことを特徴とする請求項1記載の音源付き
    自動演奏装置。
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