JPH10240185A - 蛍光表示管の電源回路 - Google Patents

蛍光表示管の電源回路

Info

Publication number
JPH10240185A
JPH10240185A JP4776797A JP4776797A JPH10240185A JP H10240185 A JPH10240185 A JP H10240185A JP 4776797 A JP4776797 A JP 4776797A JP 4776797 A JP4776797 A JP 4776797A JP H10240185 A JPH10240185 A JP H10240185A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
display tube
fluorescent display
transistor
filament
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4776797A
Other languages
English (en)
Inventor
Norio Miyahara
紀夫 宮原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jeco Corp
Original Assignee
Jeco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Jeco Corp filed Critical Jeco Corp
Priority to JP4776797A priority Critical patent/JPH10240185A/ja
Publication of JPH10240185A publication Critical patent/JPH10240185A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光表示管のフィラメントの温度を一定にす
ることができ、ノイズや蛍光表示管のうなり音を低減で
きる高効率の電源回路を提供する。 【解決手段】 蛍光表示管3のフィラメント3cをパル
ス駆動する電力制御回路は定電圧回路4とスイッチング
回路5からなる。発振回路6aからのパルス信号VIの
基本周波数を30〜500Hzの範囲で設定し、出力電
圧VOのデューティー比が12.5〜50%の範囲とな
るように信号VIのデューティー比を設定することで、
出力電圧VOに含まれる高調波成分を低減する。こうし
て、表示管3のうなり音の発生を防止でき、ラジオ等に
対するノイズの発生を防止できる。デューティー比の増
加に伴って増えた電力については、抵抗R2で消費させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車載用表示
装置として用いられる蛍光表示管の電源回路に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車に搭載される機器(例
えば、時計)には、蛍光表示管が用いられている。蛍光
表示管は、セグメント(アノード)とグリットとフィラ
メント(カソード)とからなり、フィラメントに電力を
供給してフィラメントを発熱させることで熱電子を発生
させ、グリッドにより該熱電子を加速し、セグメントの
蛍光体と熱電子が衝突することで発光する表示素子であ
る。
【0003】この蛍光表示管のフィラメントの長さは、
表示意匠とフィラメントの保持装置の寸法により決ま
り、フィラメントの抵抗値とフィラメントの定格温度に
より定格電圧が定まる。また、フィラメントの本数は、
仕様により定まる輝度と意匠の面積により決まり、フィ
ラメントの定格電流はフィラメントの本数により定ま
る。そして、蛍光表示管の発光原理から、フィラメント
は適度な温度としなければならない。すなわち、フィラ
メントの温度が低い場合は輝度低下や輝度むらとなり、
温度が高い場合はフィラメントの劣化を伴う。したがっ
て、フィラメントに印加する電力を常に一定とすること
が蛍光表示管を利用する上で重要である。また、蛍光表
示管は、フィラメントとグリッド・セグメントとの間の
電圧でも輝度が決まる。フィラメントとグリッド・セグ
メント間の電位差は10V程度が一般的である。フィラ
メントの抵抗値が高い場合、フィラメントの左右で電位
差が大きくなる。つまり、フィラメントとグリッド・セ
グメント間電圧が左端と右端で異なり、輝度の左右差が
生ずる。したがって、フィラメントは可能な限り、低抵
抗とするのが一般的である。
【0004】以上のような蛍光表示管のフィラメントを
駆動する電源回路には、シリーズレギュレータを用いる
のが一般的である。自動車時計の蛍光表示管を例にとる
と、フィラメント電圧は1.5V、フィラメント電流は
100mA程度である。そして、その電源(バッテリ)
は通常12Vなので、12Vから1.5Vに定電圧化す
るシリーズレギュレータを例にとり、その損失Pcを計
算すると次式となる。 Pc=(12−1.5)×0.1=1.05W ・・・(1) この損失はすべて熱となり、装置の発熱が大きな問題と
なる。
【0005】近年、この発熱の解決策として、パルス駆
動方式の電源回路が提案されている(実願平5−538
79号)。図4にパルス駆動方式の電源回路のブロック
図を示す。電源電圧VCCを入力とする定電圧電源部1
は、クロックIC2に電圧VDD(5V)を供給すると共
に、蛍光表示管3のグリッド3bにグリッド電圧(12
V)を供給する。そして、クロックIC2は、図示しな
い内部の水晶発振子などの発振手段によって時間経過を
カウントし、蛍光表示管3のセグメント3aを駆動する
ことにより、蛍光表示管3に時刻を表示させる。蛍光表
示管3のフィラメント3cにパルス状の出力電圧を印加
する電力制御回路は、定電圧回路4とスイッチング回路
5からなり、トランジスタTr2から構成されるスイッ
チング回路5は、発振回路6からのパルス信号に応じて
定電圧回路4のトランジスタTr1をオン/オフする。
こうして、フィラメント3cがパルス駆動される。
【0006】このようなパルス駆動方式を用いる場合、
蛍光表示管内部の部材が振動して、うなり音が発生して
しまうので、パルス駆動の基本周波数(つまり、パルス
信号の周波数)を可聴帯域外である16KHz以上とす
るのが一般的である。しかし、パルス駆動の基本周波数
を可聴帯域外とすると、この表示装置から輻射されるノ
イズでラジオ等の装置に妨害を与える可能性が高くな
り、またフィラメント3cに印加する電力にばらつきが
生じ、フィラメント3cの温度を一定にすることが難し
くなる。以下、印加電力のばらつきについて説明する。
【0007】まず、自動車の電源電圧(バッテリの端子
電圧)VCCを12V、フィラメント3cの定格電圧VF
を1.5V、定電圧ダイオードD1のツェナー電圧VZ
を10.6Vとすると、フィラメント3cに印加される
パルスの波高値V1は、次式のように表すことができ
る。 V1=VZ −VBE=10.6−0.6=10V ・・・(2) VBEはトランジスタTr1のベース−エミッタ間電圧で
ある。これにより、フィラメント3cに印加されるパル
スのデューティー比Dを計算すると、次式となる。 D=VF /V1=1.5/10=0.15 ・・・(3) そして、パルスの基本周波数F0を16kHzとする
と、トランジスタTr1がオンしているオン時間tonは
次式となる。 ton=D/F0=9.375μsec ・・・(4)
【0008】オン時間tonが9.375μsecと短い
場合、トランジスタTr1の応答速度が問題となる。ト
ランジスタTr2がオン状態となってトランジスタTr
1がオン状態からオフ状態に変わるときについては、ト
ランジスタTr1のキャリアがトランジスタTr2を経
由して急速に放出されるため、トランジスタTr1の遅
れ時間は少なく問題は少ない。一方、トランジスタTr
2がオフ状態となってトランジスタTr1がオフ状態か
らオン状態に変わるときについては、抵抗R1を経由し
てトランジスタTr1にキャリアが注入されるために、
抵抗R1のインピーダンスとトランジスタTr1の応答
速度に依存してトランジスタTr1のオンが遅れる。こ
の遅れはトランジスタTr1のばらつきや温度に依存
し、フィラメント供給電力のばらつきに影響を与える。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のようにシリーズ
レギュレータを用いる従来の電源回路では、電力損失が
大きく、発熱が大きいという問題点があった。また、パ
ルス駆動方式を用いる従来の電源回路では、パルス駆動
の基本周波数を可聴帯域外とすると、ラジオ等の装置に
妨害を与える可能性が高くなり、フィラメントに印加す
る電力にばらつきが生じてフィラメントの温度を一定に
することが難しくなるという問題点があった。また、パ
ルス駆動の基本周波数を可聴帯域内とすると、蛍光表示
管内部の部材が振動して、うなり音が発生してしまうと
いう問題点があった。本発明は、上記課題を解決するた
めになされたもので、蛍光表示管のフィラメントの温度
を一定にすることができ、かつノイズや蛍光表示管のう
なり音を低減することができる高効率の電源回路を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載のように、所定の電圧をパルス信号に応じてオン/オ
フし、このパルス制御された出力電圧を蛍光表示管のフ
ィラメントに印加する電力制御回路と、基本周波数が可
聴帯域内でデューティー比が所定値のパルス信号を電力
制御回路に出力する発振回路と、電力制御回路の出力と
蛍光表示管のフィラメント間に直列に接続された、フィ
ラメントに印加される電力を制限する電力制限回路とを
有するものである。電力制御回路は、発振回路から出力
されるパルス信号に応じて所定の電圧をオン/オフし、
このパルス制御された出力電圧を蛍光表示管のフィラメ
ントに印加する。このとき、パルス信号の基本周波数を
可聴帯域内とし、かつデューティー比を所定値とするこ
とにより、出力電圧に含まれる高調波成分を低減するこ
とができ、増加した電力については、電力制限回路で制
限することにより、フィラメントに一定の電力を供給す
ることができる。また、請求項2に記載のように、電力
制限回路は、電力制御回路の出力と蛍光表示管のフィラ
メント間に直列に接続された抵抗である。また、請求項
3に記載のように、電力制御回路は、コレクタが電源
(Vcc)に接続されエミッタが出力となる第1のトラン
ジスタ(Tr1)、一端が第1のトランジスタのベース
に接続され他端が電源に接続された抵抗(R1)、及び
アノードが接地されカソードが第1のトランジスタのベ
ースに接続された定電圧ダイオード(D1)を有する定
電圧回路(4)と、コレクタが第1のトランジスタのベ
ースに接続されエミッタが接地されベースにパルス信号
が入力される第2のトランジスタ(Tr2)を有するス
イッチング回路(5)とからなるものである。
【0011】また、請求項4に記載のように、所定の電
流をパルス信号に応じてオン/オフし、このパルス制御
された出力電流を蛍光表示管のフィラメントに印加する
電力制御回路と、基本周波数が可聴帯域内でデューティ
ー比が所定値のパルス信号を電力制御回路に出力する発
振回路と、蛍光表示管のフィラメントと並列に接続され
た、フィラメントに印加される電力を制限する電力制限
回路とを有するものである。電力制御回路は、発振回路
から出力されるパルス信号に応じて所定の電流をオン/
オフし、このパルス制御された出力電流を蛍光表示管の
フィラメントに印加する。このとき、パルス信号の基本
周波数を可聴帯域内とし、かつデューティー比を所定値
とすることにより、出力電流に含まれる高調波成分を低
減することができ、増加した電力については、電力制限
回路で制限することにより、フィラメントに一定の電力
を供給することができる。また、請求項5に記載のよう
に、電力制限回路は、蛍光表示管のフィラメントと並列
に接続された抵抗である。また、請求項6に記載のよう
に、電力制御回路は、一端が電源(VCC)に接続された
第1の抵抗(R3)、エミッタが第1の抵抗の他端に接
続されコレクタが出力となる第1のトランジスタ(Tr
3)、アノードが第1のトランジスタのベースに接続さ
れカソードが電源に接続された定電圧ダイオード(D
2)、及び一端が第1のトランジスタのベースに接続さ
れ他端が接地された第2の抵抗(R4)を有する定電流
回路(4a)と、エミッタが接地されベースにパルス信
号が入力される第2のトランジスタ(Tr4)、一端が
第2のトランジスタのコレクタに接続された第3の抵抗
(R5)、及びベースが第3の抵抗の他端に接続されエ
ミッタが電源に接続されコレクタが第1のトランジスタ
のベースに接続された第3のトランジスタ(Tr5)を
有するスイッチング回路(5a)とからなるものであ
る。また、請求項7に記載のように、パルス信号の基本
周波数は、30〜500Hzの範囲で設定され、デュー
ティー比は、電力制御回路の出力電圧のデューティー比
が12.5〜50%の範囲となるように設定される。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施
の形態を示す蛍光表示管の電源回路のブロック図であ
る。定電圧電源部1は、クロックIC2に電圧VDD(5
V)を供給すると共に、蛍光表示管3のグリッド3bに
グリッド電圧(12V)を供給する。そして、クロック
IC2は、図示しない内部の水晶発振子などの発振手段
によって時間経過をカウントし、蛍光表示管3のセグメ
ント3aを駆動することにより、蛍光表示管3に時刻を
表示させる。
【0013】蛍光表示管3のフィラメント3cにパルス
状の出力電圧を印加する電力制御回路は、定電圧回路4
とスイッチング回路5からなり、定電圧回路4は、トラ
ンジスタTr1、定電圧ダイオードD1、抵抗R1から
なる。スイッチング回路5を構成するトランジスタTr
2がオフのとき、トランジスタTr1のベース電圧は、
定電圧ダイオードD1のツェナー電圧VZ によって決ま
る。これにより、電力制御回路の出力電圧VO、すなわ
ち定電圧回路4の出力電圧であるトランジスタTr1の
エミッタ電圧VE は、Vz −VBE(VBEはトランジスタ
Tr1のベース−エミッタ間電圧)の一定値となる。
【0014】一方、トランジスタTr2がオンのとき
は、電力制御回路の出力電圧VOは0となる。そして、
このようなトランジスタTr2のオン/オフ制御(出力
電圧VOのパルス制御)を行うためのパルス信号VIが
発振回路6aから出力される。
【0015】以上の動作は図4の電源回路と同様である
が、図4の電源回路との相違は、パルス信号VIの基本
周波数F0を可聴帯域内とし、そのデューティー比を出
力電圧VOのデューティー比Dが可能な限り大きくなる
ような所定値とし、電力制御回路の出力(トランジスタ
Tr1のエミッタ)とフィラメント3cの間に電力制限
回路となる抵抗R2を直列に接続したことである。
【0016】まず、発振回路6aから出力されるパルス
信号VIの基本周波数F0は、30〜500Hzの範囲
で設定される。これは、基本周波数F0を1〜16kH
z程度にすると、上述のように蛍光表示管内部の部材が
振動して、うなり音が発生する可能性が高くなり、数H
z程度にすると、直流とほとんど変わらず、フィラメン
ト3cの寿命が問題になるからである。なお、フィラメ
ント3cの温度には、それ自身の熱慣性があるので、パ
ルス駆動の基本周波数F0を30Hz程度にしても十分
実用になる。
【0017】次に、蛍光表示管3のうなり音について
は、蛍光表示管3に印加される出力電圧VOに含まれる
高調波成分がその原因なので、出力電圧VOのデューテ
ィー比Dを従来よりも大きくすることによって高調波成
分を低減し、デューティー比Dの増加に伴って増えた電
力については、抵抗R2で消費させることにより、フィ
ラメント3cに一定の電力を供給する。ここで、出力電
圧VOのデューティー比Dについて詳細に説明する。
【0018】如何なる信号波形もフーリエ分析により正
弦波の合成によって表すことができることが知られてい
る。デューティー比が50%の方形波のフーリエ級数
は、次式によって求めることができる(参考文献:武部
幹、「回路の応答」、コロナ社、p150〜15
1)。
【0019】 f(t)=(4/π)×[cosωt−(1/3)×cos3ωt +(1/5)×cos5ωt+・・・+{(−1)n+1 /(2n−1)} ×cos(2n−1)ωt+・・・] ・・・(5) ここで、ω=2π/T(Tは方形波の周期)である。
【0020】式(5)において、第1項のcosωtが
基本波、第2項以降が高調波と呼ばれている。例えば、
100Hzの方形波には、300,500,700,9
00Hz・・・の高調波が含まれていることが分かる。
この高調波成分と蛍光表示管3の構成部材との共振によ
り、うなり音が聞こえるという現象が生じ、また高調波
成分そのものがラジオ等の装置に妨害を与える要因とな
る。
【0021】そして、同一の周波数でデューティー比を
変化させた場合のn次高調波成分のフーリエ系数k
(n)は、上記文献より次式のように計算できる。 k(n)={sin(nωτ/2)/n}=sin(nπτ)/n ・・・(6) 式(6)において、τはパルス幅(=ton)である。こ
の系数k(n)の絶対値を4次から24次(n=4〜2
4)まで加算した和で高調波成分の大きさを評価する
と、表1の結果が得られる。
【0022】
【表1】
【0023】表1の結果から明らかなように、デューテ
ィー比が50%のとき、高調波成分が最も小さいと言え
る。したがって、ノイズを最小とするには、デューティ
ー比を50%にすることが望ましいが、その反面、デュ
ーティー比を大きくすると、抵抗R2の発熱となる無駄
な電力消費が増え、フィラメント3cをパルス駆動する
ことによる低消費電力化の効果が小さくなる。
【0024】以上の点を考慮して、電力制御回路の出力
電圧VOのデューティー比Dは、12.5〜50%の範
囲で設定する。なお、本実施の形態では、図2からも分
かるように、発振回路6aから出力されるパルス信号V
I(図2(a))と出力電圧VO(図2(b))が逆相
なので、パルス信号VIのデューティー比は、出力電圧
VOのデューティー比Dが12.5〜50%の範囲とな
るように、50〜87.5%の範囲で設定すればよい。
【0025】以上のように本発明では、パルス駆動の基
本周波数F0を可聴帯域内としたことで、電力制御回路
のトランジスタの応答速度の影響を無視することがで
き、フィラメント3cに印加する電力を一定にすること
ができる。また、パルス駆動の基本周波数F0を可聴帯
域内とし、デューティー比Dを可能な限り大きくするこ
とで、パルスに含まれる高調波成分を低減することがで
き、うなり音の発生防止とラジオへの妨害防止が可能と
なる。
【0026】また、図4の電源回路と比較すると、抵抗
R2の損失分だけ消費電力は増してしまうが、シリーズ
レギュレータと比較すると、デューティー比Dに比例し
て消費電力が低減することは明らかである。また、パル
ス駆動の基本周波数F0を可聴帯域内としたことで、高
速化するための付属回路が不要となり、トランジスタT
r1に高速な物を選定する必要がなくなる。したがっ
て、コストを低減することができる。
【0027】図1の電源回路は、定電圧回路4をオン/
オフする構成であるが、定電流回路をオン/オフする構
成とすることもできる。図3は本発明の他の実施の形態
を示す蛍光表示管の電源回路のブロック図であり、図1
と同一の構成には同一の符号を付してある。フィラメン
ト3cにパルス状の出力電流IOを印加する電力制御回
路は、定電流回路4aとスイッチング回路5aからな
り、定電流回路4aは、トランジスタTr3、定電圧ダ
イオードD2、抵抗R3,R4からなり、スイッチング
回路5aは、トランジスタTr4,Tr5、抵抗R5か
らなる。
【0028】スイッチング回路5aのトランジスタTr
5がオフ状態のとき、トランジスタTr3のベース電圧
は、定電圧ダイオードD2のツェナー電圧VZ によりV
CC−Vzとなり定電圧化されている。トランジスタTr
3のエミッタ電圧VE は、VCC−VZ +VBE(VBEはト
ランジスタTr3のベース−エミッタ間電圧)なので、
抵抗R3の両端電圧は一定となり、IR =VE /R(R
は抵抗R3の抵抗値)の一定電流が流れる。
【0029】トランジスタTr3のhFEが10より十分
に大きいとすれば、ベース電流が無視できるので、電力
制御回路の出力電流IO、すなわち定電流回路4aの出
力電流であるトランジスタTr3のコレクタ電流はIR
と等しくなり、一定となる。一方、トランジスタTr
4,Tr5がオンのときは、トランジスタTr3のエミ
ッタ電圧VE がVCCと等しくなるので、電力制御回路の
出力電流IOは0となる。
【0030】このような定電流回路4aをパルス制御す
る電源回路においても、発振回路6aから出力されるパ
ルス信号VIの基本周波数F0を30〜500Hzの範
囲で設定し、パルス信号VIのデューティー比を出力電
流IOのデューティー比Dが12.5〜50%の範囲と
なるように50〜87.5%の範囲で設定し、デューテ
ィー比Dの増加に伴って増えた電力については、電力制
限回路となる抵抗R6で消費させればよい。ただし、抵
抗R6はフィラメント3cと並列に接続する。こうし
て、図1と同様の効果を得ることができる。
【0031】なお、以上の実施の形態では、電力制限回
路を抵抗としているが、電力制御回路の出力する電力を
フィラメント3c以外の部分で消費する回路を構成すれ
ば、同様の効果を期待できることは言うまでもない。ま
た、定電圧源あるいは定電流源をオン/オフする構成で
あれば、図1あるいは図4の回路構成に限らないことは
明らかである。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、請求項1又は4に記載
のように、蛍光表示管のフィラメントをパルス駆動する
ことにより、シリーズレギュレータを用いる電源回路よ
りも消費電力を低減することができる。また、パルス信
号の基本周波数を可聴帯域内とし、かつデューティー比
を所定値とすることにより、出力電圧又は出力電流に含
まれる高調波成分を低減することができるので、蛍光表
示管のうなり音の発生を防止することができ、ラジオ等
の装置に対するノイズの発生を防止することができる。
また、パルス信号の基本周波数を可聴帯域内としたこと
により、電力制御回路のトランジスタの応答速度を無視
することができ、蛍光表示管のフィラメントに一定の電
力を印加することができるので、フィラメントの温度を
一定にすることができる。そして、高速化するための付
属回路が不要となり、トランジスタに高速な物を選定す
る必要がなくなるので、コストを低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す蛍光表示管
の電源回路のブロック図である。
【図2】 発振回路から出力されるパルス信号と電力制
御回路の出力電圧の信号波形図である。
【図3】 本発明の他の実施の形態を示す蛍光表示管の
電源回路のブロック図である。
【図4】 従来の蛍光表示管の電源回路のブロック図で
ある。
【符号の説明】
1…定電圧電源部、2…クロックIC、3…蛍光表示
管、3a…セグメント、3b…グリッド、3c…フィラ
メント、4…定電圧回路、4a…定電流回路、5、5a
…スイッチング回路、6a…発振回路。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の電圧をパルス信号に応じてオン/
    オフし、このパルス制御された出力電圧を蛍光表示管の
    フィラメントに印加する電力制御回路と、 基本周波数が可聴帯域内でデューティー比が所定値の前
    記パルス信号を電力制御回路に出力する発振回路と、 電力制御回路の出力と蛍光表示管のフィラメント間に直
    列に接続された、フィラメントに印加される電力を制限
    する電力制限回路とを有することを特徴とする蛍光表示
    管の電源回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の蛍光表示管の電源回路に
    おいて、 前記電力制限回路は、電力制御回路の出力と蛍光表示管
    のフィラメント間に直列に接続された抵抗であることを
    特徴とする蛍光表示管の電源回路。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の蛍光表示管の電源回路に
    おいて、 前記電力制御回路は、コレクタが電源に接続されエミッ
    タが出力となる第1のトランジスタ、一端が第1のトラ
    ンジスタのベースに接続され他端が前記電源に接続され
    た抵抗、及びアノードが接地されカソードが第1のトラ
    ンジスタのベースに接続された定電圧ダイオードを有す
    る定電圧回路と、 コレクタが第1のトランジスタのベースに接続されエミ
    ッタが接地されベースにパルス信号が入力される第2の
    トランジスタを有するスイッチング回路とからなるもの
    であることを特徴とする蛍光表示管の電源回路。
  4. 【請求項4】 所定の電流をパルス信号に応じてオン/
    オフし、このパルス制御された出力電流を蛍光表示管の
    フィラメントに印加する電力制御回路と、 基本周波数が可聴帯域内でデューティー比が所定値の前
    記パルス信号を電力制御回路に出力する発振回路と、 蛍光表示管のフィラメントと並列に接続された、フィラ
    メントに印加される電力を制限する電力制限回路とを有
    することを特徴とする蛍光表示管の電源回路。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の蛍光表示管の電源回路に
    おいて、 前記電力制限回路は、蛍光表示管のフィラメントと並列
    に接続された抵抗であることを特徴とする蛍光表示管の
    電源回路。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の蛍光表示管の電源回路に
    おいて、 前記電力制御回路は、一端が電源に接続された第1の抵
    抗、エミッタが第1の抵抗の他端に接続されコレクタが
    出力となる第1のトランジスタ、アノードが第1のトラ
    ンジスタのベースに接続されカソードが前記電源に接続
    された定電圧ダイオード、及び一端が第1のトランジス
    タのベースに接続され他端が接地された第2の抵抗を有
    する定電流回路と、 エミッタが接地されベースにパルス信号が入力される第
    2のトランジスタ、一端が第2のトランジスタのコレク
    タに接続された第3の抵抗、及びベースが第3の抵抗の
    他端に接続されエミッタが前記電源に接続されコレクタ
    が第1のトランジスタのベースに接続された第3のトラ
    ンジスタを有するスイッチング回路とからなるものであ
    ることを特徴とする蛍光表示管の電源回路。
  7. 【請求項7】 請求項1又は4記載の蛍光表示管の電源
    回路において、 前記パルス信号の基本周波数は、30〜500Hzの範
    囲で設定され、デューティー比は、電力制御回路の出力
    電圧のデューティー比が12.5〜50%の範囲となる
    ように設定されることを特徴とする蛍光表示管の電源回
    路。
JP4776797A 1997-03-03 1997-03-03 蛍光表示管の電源回路 Pending JPH10240185A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4776797A JPH10240185A (ja) 1997-03-03 1997-03-03 蛍光表示管の電源回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4776797A JPH10240185A (ja) 1997-03-03 1997-03-03 蛍光表示管の電源回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10240185A true JPH10240185A (ja) 1998-09-11

Family

ID=12784535

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4776797A Pending JPH10240185A (ja) 1997-03-03 1997-03-03 蛍光表示管の電源回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10240185A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003029711A (ja) * 2001-07-13 2003-01-31 Noritake Itron Corp 蛍光表示管の駆動方法及び駆動回路
JP2004294727A (ja) * 2003-03-26 2004-10-21 Sanyo Electric Co Ltd 蛍光表示管駆動回路
JP2006221765A (ja) * 2005-02-14 2006-08-24 Pioneer Electronic Corp 情報記録再生装置、及び情報再生方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003029711A (ja) * 2001-07-13 2003-01-31 Noritake Itron Corp 蛍光表示管の駆動方法及び駆動回路
JP2004294727A (ja) * 2003-03-26 2004-10-21 Sanyo Electric Co Ltd 蛍光表示管駆動回路
JP2006221765A (ja) * 2005-02-14 2006-08-24 Pioneer Electronic Corp 情報記録再生装置、及び情報再生方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09289416A (ja) 水晶発振回路
US4196404A (en) Crystal oscillator having low power consumption
JP4116092B2 (ja) 蛍光ランプの調光可能な動作のための回路装置
KR100280245B1 (ko) 광도에의존하는주파수또는충격계수를변경함으로서냉음극관을제어하는압전트랜스포머에접속된광제어기
JP2000194322A (ja) Elドライバ回路
JPH10240185A (ja) 蛍光表示管の電源回路
JP2001008443A (ja) 電流駆動回路
JP2003086364A (ja) El駆動回路、制御方法及び電子機器
JPH1078765A (ja) Led駆動回路
JPH10214090A (ja) ブザー駆動回路
JPH0785989A (ja) 陰極管の周波数可変調光回路
KR100254441B1 (ko) 솔레노이드 밸브 구동장치
JP2004134580A (ja) 発光ダイオード用駆動回路
JPH11260585A (ja) 照明装置
JPH08248910A (ja) El駆動回路
JPH09152845A (ja) 蛍光表示管のフィラメント駆動回路
KR100393545B1 (ko) 인버터 잡음방지회로
US5930277A (en) Power saving device for visible laser diode apparatus
JPH06202580A (ja) プラズマ・ディスプレイ装置
JP2001103733A (ja) 直流電源装置
JPH0238807Y2 (ja)
JP2900153B1 (ja) アナログ電子時計
KR950001105Y1 (ko) 차량용 방향 지시장치
KR910008567Y1 (ko) 전자악기의 비브라토 발진회로
JPH0527836Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040115

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20050809

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050906

A521 Written amendment

Effective date: 20051101

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060104

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060126

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20060306

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20060324

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912