JPH10239042A - 三次元測定機 - Google Patents

三次元測定機

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JPH10239042A
JPH10239042A JP4116897A JP4116897A JPH10239042A JP H10239042 A JPH10239042 A JP H10239042A JP 4116897 A JP4116897 A JP 4116897A JP 4116897 A JP4116897 A JP 4116897A JP H10239042 A JPH10239042 A JP H10239042A
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Hiroshi Koike
宏 小池
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Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動部材と他の部材とが高速で衝突するのを
未然に回避して、意図しない損傷事故の発生を防止す
る。 【解決手段】 操作盤3のジョイスティック31と座標
値入力スイッチ32とを使用してプローブ17の移動可
能範囲内に存在するワーク等の物体の周囲の領域を制限
領域として設定し、制限領域レジスタ26に記憶する。
移動速度制限部27は、現在位置レジスタ24に記憶さ
れたプローブ17の現在位置と、制限領域レジスタ26
に記憶された制限領域の情報と、移動方向・速度決定部
25で決定されたプローブ17の移動方向及び速度に基
づいて、プローブ17が制限領域に近づいたときにプロ
ーブ17の移動速度を制限する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プローブ等の可
動要素と固定要素の高速での衝突による装置の破損を防
止するようにした三次元測定機に関する。
【0002】
【従来の技術】三次元測定機を使用して測定を行う方法
として、CNCによる方法と、マニュアル操作による方
法の2通りがある。CNCによる方法は、ホストコンピ
ュータからの指令により、プローブを予め設定されたプ
ログラムによって自動的に駆動する方法である。また、
マニュアルによる方法には、駆動機構を有するCNC三
次元測定機でジョイスティック等が取り付けられた操作
盤を使用してプローブを手動操作により移動させる方法
と、プローブを直接手で移動させる方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
三次元測定機は、いずれの方法においても、プローブを
移動させたときの操作ミスや意図しない障害物の存在等
によってプローブがワークや他の障害物に高速で衝突し
てプローブやワークが破損するという可能性があった。
【0004】最も典型的な例は、ジョイスティックによ
る操作ミスが挙げられる。即ち、ジョイスティックによ
る測定は、通常、ジョイスティックボックスと呼ばれる
操作盤上に設けられたジョイスティックレバーをプロー
ブの移動方向に対応させて傾け、その傾きに応じたプロ
ーブ移動速度を実現するように駆動機構が制御される。
ジョイスティックによる操作では、操作する場所と測定
機本体の位置とが離れているため、作業者が十分操作に
習熟していないと、誤ってプローブをワークに高速で衝
突させてしまうことがある。また、操作盤をスタンドか
ら外してワークのそばまで移動させて操作することもあ
るが、この場合にはジョイスティックの傾斜方向とプロ
ーブの移動方向とが一致しないことがあり、誤操作の原
因になる。また、ワークをテーブルに対して傾けて設置
した場合も、やはりジョイスティックの傾斜方向とワー
クの座標系とが一致しないため、誤操作を引き起こし易
い。
【0005】プローブが意図した速度よりも高速で移動
してしまう原因としては、ジョイスティックの傾斜角度
に対する不感帯の存在が挙げられる。即ち、この種の操
作盤では、ジョイスティックの傾斜をポテンショメータ
で検出して傾斜角に対応した電圧を発生させるように構
成されているが、ジョイスティックの自重による僅かな
傾きやポテンショメータの調整誤差及び温度ドリフト等
の影響により誤った移動指令が発生しないように、ジョ
イスティックの中立位置を中心としてある範囲を不感帯
としている。このため、作業者が作業に熟練していない
と、必要以上にジョイスティックを傾斜させて意図しな
い速度でプローブが移動しまうのである。
【0006】また、このような問題は、通常のマニュア
ル操作でも各軸方向の慣性が大きいため、操作に習熟し
ていないと十分に起こりうることである。更に、CNC
三次元測定機による自動送り中にも発生し得る。自動送
りの場合、予めティーチング操作やCADデータによっ
て生成されたパートプログラムによってプローブがワー
クに対して自動送りされるが、ワークの加工ミス、取り
付けミス、ワークや測定テーブル上に置かれた他の部材
の存在等によって、本来は存在しないはずのプローブ移
動経路上に意図しない障害物が存在することがある。こ
の場合、プローブが障害物に高速で衝突して部材が破損
するという可能性がある。
【0007】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、三次元測定機において、可動部材と他の部材とが
高速で衝突するのを未然に回避して、意図しない部材の
破損事故が発生するのを防止することができる三次元測
定機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る三次元測定
機は、被測定物に対して相対的に可動要素が移動するこ
とによって前記被測定物の測定を行う三次元測定機にお
いて、前記可動要素の移動可能範囲内に存在する物体の
周囲の領域を制限領域として設定するための制限領域設
定手段と、この制限領域設定手段で設定された制限領域
の情報を記憶する制限領域情報記憶手段と、前記可動要
素の現在位置と前記制限領域記憶手段に記憶された制限
領域の情報とを比較して前記可動要素が前記制限領域に
近づいたときに前記可動要素の移動速度を制限する移動
速度制限手段とを備えたことを特徴とする。なお、ここ
で可動要素は、それ自身が移動する場合の他、被測定物
を支持する支持台側が可動要素に対して移動する場合が
あり、この場合、可動要素は実際には固定状態となる
が、支持台から見れば可動要素が相対的に移動している
ことになるので、以後、説明の都合上、このような場合
にも可動要素と表現することにする。
【0009】本発明に係る三次元測定機のより具体的な
態様は、被測定物に接触して接触信号を出力するプロー
ブと、このプローブの位置を移動操作するための手動操
作手段と、この手動操作手段の操作情報に基づいて前記
プローブを駆動するプローブ駆動手段と、このプローブ
駆動手段によって駆動されたプローブの位置を検出する
位置検出手段とを備え、前記プローブから出力される接
触信号と前記位置検出手段で検出されたプローブの位置
とに基づいて前記被測定物に対する測定結果を求める三
次元測定機において、前記プローブの移動可能範囲内に
存在する物体の周囲の領域を制限領域として設定するた
めの制限領域設定手段と、この制限領域設定手段で設定
された制限領域の情報を記憶する制限領域情報記憶手段
と、前記プローブの現在位置と前記制限領域記憶手段に
記憶された制限領域の情報とを比較して前記プローブが
前記制限領域に近づいたときに前記プローブの移動速度
を制限する移動速度制限手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0010】なお、移動速度制限手段は、例えば、前記
プローブが前記制限領域に近づいている場合、前記手動
操作手段により与えられる移動速度指令に拘わらず、プ
ローブが、その位置から減速して前記制限領域に到達し
たときに丁度停止可能な位置に達したら減速を開始し、
前記制限領域に達したら前記プローブを停止させるよう
に前記プローブの移動速度を制限するものである。
【0011】本発明によれば、制限領域設定手段によっ
て可動要素の移動可能範囲内に存在する物体の周囲の領
域を制限領域として設定し、この設定された制限領域の
情報を制限領域情報記憶手段に記憶しておくと、移動速
度制限手段が、可動要素の現在位置と前記制限領域記憶
手段に記憶された制限領域の情報とを比較して可動要素
が制限領域に近づいたときに可動要素の移動速度を制限
するので、速度指令により可動要素が高速で固定要素や
他の部材に近づいている場合でも、制限領域では低速と
なるように可動要素の速度が制限され、可動要素が他の
部材に高速で衝突するのを回避することができる。
【0012】特に、手動操作手段によって可動要素とし
てのプローブを操作する場合において、手動操作手段を
誤って操作した場合でも、移動速度制限手段が制限領域
に近づいたことを検出してプローブの移動速度を制限す
るので、プローブがワークなどに高速で衝突するのを避
けることができる。
【0013】この場合、移動速度制限手段は、プローブ
が制限領域に近づいている場合には、そのプローブ位置
から減速して制限領域に到達したときに丁度停止可能な
位置に達したら減速を開始するようにすると、無理なく
プローブを制限領域で停止させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
好ましい実施の形態について説明する。図1は、この発
明の一実施例に係るCNC三次元測定機の構成を示す斜
視図である。この三次元測定機は、三次元測定機本体1
と、この三次元測定機本体1を駆動制御すると共に三次
元測定機本体1から必要な測定値を取り込むためのコン
トローラ2と、このコントローラ2を介して三次元測定
機1を手動操作するための操作盤3と、コントローラ2
を介して取り込まれた測定値を処理するためのホストシ
ステム4とから構成されている。
【0015】三次元測定機本体1は、次のように構成さ
れている。即ち、除振台10の上には、定盤11がその
上面をベース面として水平面と一致するように載置さ
れ、この定盤11の両側端から立設されたアーム支持体
12a,12bの上端でX軸ガイド13を支持してい
る。アーム支持体12aは、その下端がY軸駆動機構1
4によってY軸方向に駆動され、アーム支持体12b
は、その下端がエアーベアリングによって定盤11上に
Y軸方向に移動可能に支持されている。X軸ガイド13
は、垂直方向に延びるZ軸ガイド15をX軸方向に駆動
する。Z軸ガイド15には、Z軸アーム16がZ軸ガイ
ド15に沿って駆動されるように設けられ、Z軸アーム
16の下端に接触式のプローブ17が装着されている。
このプローブ17が定盤11上に載置されたワーク5に
接触したときに、プローブ17からコントローラ2にタ
ッチ信号が出力され、そのときのXYZ座標値をコント
ローラ2が取り込むようになっている。
【0016】図2は、この三次元測定機のブロック図で
ある。三次元測定機本体1には、プローブ17をXYZ
軸方向に駆動するためのXYZ軸モータ18と、XYZ
軸の移動に伴って各軸方向の移動パルスを出力するXY
Z軸エンコーダ19とが内蔵されている。操作盤3に
は、三次元測定機本体1のプローブ17をXYZ軸方向
に手動操作により駆動するための手動操作手段としての
ジョイスティック31と、現在のプローブ17の位置の
XYZ座標値をコントローラ2に入力するための座標値
入力スイッチ32とが設けられている。
【0017】コントローラ2には、CPU21が設けら
れ、このCPU21によってプローブ17の駆動制御や
計測値の取り込み制御などを行う。即ち、CPU21の
指令によってXYZ軸駆動制御部22が三次元測定機本
体1のXYZ軸モータ18を駆動し、XYZ軸エンコー
ダ19からの各軸に対応したパルス信号をXYZ軸カウ
ンタ23がカウントして現在位置を求めてCPU21に
フィードバックする。この現在位置は、現在位置レジス
タ24に順次格納される。CPU21は、このフィード
バック情報に基づいてプローブ17の駆動制御を行う。
また、CPU21は、プローブ17からのタッチ信号に
応動してXYZ軸モータ18を停止させる。
【0018】操作盤3からは、ジョイスティック31の
傾斜方向及び傾斜角に応じた各軸に対応するポテンショ
メータの電圧値が出力され、これら各軸の電圧値に応じ
てコントローラ2の移動方向・速度決定部25がプロー
ブ17の移動方向と移動速度とを決定する。制御領域レ
ジスタ26には、予め設定されたワーク5の位置及び大
きさに応じた制限領域の情報が記憶される。移動速度制
御部27は、現在位置レジスタ24に記憶された現在位
置、制限領域レジスタ26に記憶された制限領域及び移
動方向・速度決定部25で決定された移動方向及び速度
の情報に基づいて、プローブ17の移動速度を指定され
た速度よりも制限するかどうかを判断し、移動速度を制
限すべきであると判断した場合には、制限した速度情報
をCPU21に出力する。
【0019】また、ホストシステム4は、ホストコンピ
ュータ41、モニタ42、プリンタ43及びキーボード
44等によって構成されている。
【0020】次に、このように構成されたCNC三次元
測定機の動作について説明する。この三次元測定機で
は、ジョイスティック31の操作によりプローブ17を
移動させて、プローブ17の先端球をワーク5の各部に
接触させることにより、ワーク5の各部を測定するもの
であるが、プローブ17が高速で固定部分に衝突するの
を避けるため、予め速度制限領域を設定する。この例で
は、最も典型的な例としてワーク5の周囲の領域(ワー
ク範囲)を制限領域として設定する。図3は、制限領域
の設定操作の手順を示すフローチャートである。まず、
プローブ17を移動させて(S1)、ワーク5の各部の
位置のXYZ座標を座標入力スイッチ32の操作により
CPU21に入力し(S2)、指定個数が入力されるま
でXYZ座標を記憶する(S3,S4)。
【0021】指定個数は、この例では縦型測定機である
ため、図4のように〜の5点、横型測定機の場合6
点とするが、作業効率や認識精度等に応じて任意の数に
設定可能である。各点により、CPU21は、ワーク5
の位置を次のように認識する。 X軸−側入力 Y軸+側入力 X軸+側入力 Y軸−側入力 Z軸+側入力 なお、縦型測定機の場合、Z軸−側入力=0とする。
【0022】指定個数の入力が終了したら、制限領域
(XYZ座標)を計算する(S5)。制限領域は、例え
ば図5に示すように、入力されたワーク5の位置を示す
範囲に図中ハッチングで示したマージンを加えた領域と
する。
【0023】以上のような設定操作で制限領域が設定さ
れたのちの制限領域外でのプローブ17の移動操作につ
いてはジョイスティック31で設定された速度(例えば
最高速度90mm/s)で、また制限領域内でのプロー
ブ17の移動操作についてはジョイスティック31によ
る指示に拘わらず、低速(例えば20mm/s)での移
動とする。制限領域内から制限領域外に移動した場合に
は、高速移動に戻すことも考えられるが、この実施例で
は、操作に不慣れな作業者が操作中に急に高速移動に変
化することの危険性を回避するため、制限領域外へ移動
した場合でも低速移動を保つようにしている。また、図
5に示すように、A点から制限領域にプローブ17が高
速で近づいているときには、その速度から減速して制限
領域に達したときに丁度停止できる位置Bを減速開始位
置とし、この位置Bから制限領域に達した位置Cとの間
を減速範囲とする。この場合、プローブ17が制限領域
に達するC点でプローブ17が一旦停止するようにし、
以後、ジョイスティック31を一旦中立位置に戻さない
とプローブ17が移動しないようにする。
【0024】図6は、このような移動制御を実現するた
めのコントローラ2の処理手順を示すフローチャートで
ある。ジョイスティック31が操作されると、図6の処
理が起動される。まず、ジョイスティック31のレバー
の傾きから移動方向及び移動速度が移動方向・速度決定
部25で決定される(S11)。移動速度制限部27
は、現在位置レジスタ24からプローブ17の現在位置
を読み取り(S12)、プローブ17が制限領域内に存
在するかどうかを判定する(S13)。制限領域内であ
る場合には、低速駆動指示をCPU21に出力し(S1
4)、以後、ジョイスティック31のレバーが中立位置
に戻るまで低速出力を続行する(S15)。ジョイステ
ィック31のレバーが中立位置に戻ったら、プローブ1
7を停止させるため、停止処理を実行する(S16)。
【0025】一方、ステップS13でプローブ17が制
限領域外であると判定されたときには、プローブ17が
制限領域の方向に向かって移動しているかどうかを判定
する(S17)。これは、現在位置レジスタ24に記憶
された現在位置と移動方向・速度決定部25で決定され
た移動方向との関係によって判断することができる。も
し、プローブ17が制限領域の方向に向かっていない場
合には、ジョイスティック31で指示された速度指令を
CPU21に出力し、指示された速度での移動制御を行
う(S18)。この過程で、ジョイスティック31のレ
バーが中立位置に戻ったら(S19)、停止処理を実行
する(S16)。また、プローブ17が制限領域の方向
に移動している場合には、後述する接近処理を実行する
(S20)。
【0026】図7は、接近処理(S20)の詳細を示す
フローチャートである。まず、ジョイスティック31の
レバーの傾きから移動方向及び移動速度が移動方向・速
度決定部25で決定される(S21)。移動速度制限部
27は、現在位置レジスタ24からプローブ17の現在
位置を読み取る(S22)。指示された移動速度が低速
である場合には(S23)、そのままの速度指令をCP
U21に出力する(S24)が、低速でない場合には、
減速範囲を計算する(S25)。即ち、図8に示すよう
に、プローブ17が制限領域に向かって移動している場
合、制限領域Cの手前で停止するための減速カーブが図
示のようなカーブであるとすると、A点からB点の方向
に向かっている過程で、最高速度に達したプローブ17
は、B点で減速を開始しなければ制限領域のC点で停止
することはできない。同様に、A′点から移動を開始し
たプローブ17は、その加速カーブと減速カーブとの交
点に相当するB′点で減速を開始する必要がある。この
ように、プローブ17の現在位置とその移動速度とによ
って減速範囲の始まりの点B,B′が異なってくる。従
って、移動速度制限部27は、現在の速度から減速して
停止するまでに必要な距離を計算し、制限領域の始まり
の点Cから上記算出した距離だけ広げた範囲をサンプリ
ングの度に計算する。
【0027】プローブ17が減速範囲内でない場合には
(S26)、そのままの速度指令をCPU21に出力す
る(S24)。プローブ17が減速範囲内である場合に
は(S26)、制限領域内であるかどうかを判定し(S
27)、制限領域に達していない場合には、減速処理を
実行し(S28)、減速された速度指令をCPU21に
出力する(S24)。減速処理は、制限領域に入ったと
きに速度が0となるように、一定時間毎に一定速度ずつ
速度指令値を減らす処理を行えばよい。この過程で、も
しジョイスティック31のレバーが中立位置に戻された
場合には(SS29)、停止処理を実行する(S3
0)。また、プローブ17が減速処理の過程で制限領域
に達した場合には(S27)、停止処理を実行し(S3
1)、以後、ジョイスティック31のレバーが中立位置
に戻されない限り、プローブ17の移動操作ができない
ようにする(S32)。
【0028】以上の処理により、操作盤3を誤って操作
してもプローブ17とワーク5とが高速で衝突するのを
防止することができる。なお、上記実施例では、手動操
作手段として操作盤3に設けられた遠隔制御用のジョイ
スティック31を用いた例について説明したが、例えば
図9に示すように、Z軸アーム16に直に取り付けられ
た小型のジョイスティック33を操作してプローブ17
を移動操作する場合にも本発明を適用可能である。操作
ボックス34の内部には、図示しない少なくとも2個の
二次元力覚センサが設けられており、作業者がジョイス
ティック33に加えた力の大きさと方向とを二次元力覚
センサで検出して、検出された方向へ検出された力に応
じた速度でプローブ17を駆動制御する。その際、前述
したように、ジョイスティック33に加えた力の如何に
拘わらず、制限領域に近づいた場合には、減速制御→停
止処理を実行し、制限領域内での移動は低速移動とする
ように制御すれば良い。
【0029】また、上記実施例では、予めティーチィン
グ動作によってワーク5の周囲の制限領域を設定した
が、制限領域は、ワークの設計情報としてのCAD情報
に基づいて設定するようにしても良い。更に、制限領域
を画像認識により設定する方法も考えられる。図10
は、この例を示すCNC三次元測定機本体の斜視図であ
る。なお、図10において、図1と対応する部分には同
一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0030】この三次元測定機本体1は、除振台10が
定盤11よりもY軸方向前方に延びており、この延びた
除振台10の上に、第1の照明装置51が設置されてい
る。定盤11の上方には測定領域が形成され、第1の照
明装置51の上方には撮像領域が形成される。これら両
領域を連絡するように、ステージ駆動機構52が設置さ
れている。ステージ駆動機構52は、三次元測定機本体
1の定盤11と第1の照明装置51とを連絡する2本の
並行レール61と、この並行レール61に案内されて移
動するコ字状のスライドテーブル62と、このスライド
テーブル62を駆動するモータ63及びネジ形の駆動軸
64とにより構成されている。スライドテーブル62上
には、パレット53が装着される。このパレット53
は、ワーク5を載置するステージを構成するもので、透
明なガラス板71と、このガラス板71の周縁部に装着
された枠体72とで構成されている。枠体72には、位
置決め孔73が形成されており、この孔73とスライド
テーブル62に設けた位置決めボス74とが嵌合されて
パレット53がスライドテーブル62に位置決めされ
る。
【0031】パレット53上に配置されたワーク5の上
方及び側方には、ワーク5を撮像するCCDカメラ5
4,55がそれぞれ配置されている。ワーク5に対して
CCDカメラ55とは反対側には第2の照明装置56が
配置されている。照明装置51,56は、それぞれ内部
に図示しない光源を収納したケース75と、このケース
75を密閉すると共に光源からの光を均一化させる半透
明板76とにより構成される。なお、図中20は、測定
領域に設けられたプローブ自動交換装置である。
【0032】図11は、このシステムの信号・情報処理
系統を示すブロック図である。CCDカメラ54,55
で撮像された画像情報は、画像処理装置81に供給さ
れ、ここで画像認識処理によってワーク位置及びワーク
の大きさが求められる。三次元測定機データ処理装置8
2は、求められたワーク位置及びワークの大きさから制
限領域を計算してコントローラ2に供給する。コントロ
ーラ2は、ステージ駆動機構52及び三次元測定機本体
1を駆動する。
【0033】このように構成された三次元測定機によれ
ば、測定開始状態において、パレット53がCCD5
5,56による撮像が可能な撮像領域に配置される。こ
の状態で、人手又はロボット等の搬送手段によってワー
ク5がパレット53上に搬入されると、CCDカメラ5
5,56によってワーク5が撮像される。このとき、第
1の照明装置51からの照明光は、並行レール61の
間、スライドテーブル62のくり貫き部分及びパレット
53のガラス板71を透過してワーク5を下側から照明
する。CCDカメラ54は、照明装置51とは反対側の
上方からワーク5を撮像するので、ワーク5の部分は逆
光となって図12(a)に示すように、ワーク5の部分
と背景とのコントラストが強調された明確な画像情報が
得られる。同様に、第2の照明装置56からの照明光を
受光するCCDカメラ55で得られるワーク5の側面の
画像情報も、図12(b)に示すように、ワークの部分
と背景とのコントラストが強調された明確な画像情報と
なる。この画像を画像処理装置81で2値化して、その
エッジのXYZ座標からワークの位置及び大きさを求め
ればよい。
【0034】この実施例によれば、自動測定時に、ワー
ク5の加工ミスやその周囲に誤って置かれた他の部材に
起因する意図しない障害物の存在があっても、これらと
プローブ17との高速での衝突を事前に回避することが
できるという利点がある。
【0035】なお、以上の実施例では、ワーク5の周囲
に制限領域を設けたが、ワーク5を支持する治具や三次
元測定機本体1自体の一部にもプローブ移動経路との干
渉の可能性がある場合には、その部分に制限領域を設定
すればよい。更に、固定側の干渉箇所の他、可動側、例
えばプローブ、測定機本体のZ軸アームなどにも制限領
域の設定を行うことが考えられる。例えば図13に示す
ように、大きさの異なるプローブ17,17′は、それ
ぞれ干渉範囲が異なると考えられるため、使用するプロ
ーブによって可動側にも図中斜線のように制限領域を設
定し、ワーク5側の制限領域に可動側の制限領域を加え
るようにする。具体的には、ワーク5の外形領域の測定
の場合には、固定側の制限領域に可動側の制限領域を外
側にオフセットし、ワーク5の内形領域の測定の場合に
は、固定側の制限領域に可動側の制限領域を内側にオフ
セットして実際の制限領域を決定する。
【0036】また、制限領域は、上述したようにXYZ
座標系のみならず、図14に示すように、ワーク5の形
状によっては、例えば中心座標と半径rのような関数表
示によって保持しておくようにしても良い。更に、図1
5(a)に示すように、ワーク5が測定機座標系X,Y
に対して傾いて設置されるような場合や、同図(b)の
ように、ワーク5そのものが測定座標系X,Yに対して
変形している場合には、ジョイスティック31の駆動軸
を移動方向・速度決定部25でワーク座標系WX,WY
に変換して測定作業が行われることがある。このような
場合には、制限領域もワーク座標系WX,WYで設定し
ておく方が好ましい。同種のワークを繰り返し測定する
場合には、一度設定された制限領域を制限領域ライブラ
リとして保存しておくと、後の作業が楽になる。
【0037】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、制
限領域設定手段によって可動要素の移動可能範囲内に存
在する物体の周囲の領域を制限領域として設定し、この
設定された制限領域の情報を制限領域情報記憶手段に記
憶しておくと、移動速度制限手段が、可動要素の現在位
置と前記制限領域記憶手段に記憶された制限領域の情報
とを比較して可動要素が制限領域に近づいたときに可動
要素の移動速度を制限するので、速度指令により可動要
素が高速で固定要素に近づいている場合でも、制限領域
では低速となるように可動要素の速度が制限され、可動
要素が固定要素に高速で衝突するのを回避することがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るCNC三次元測定機
の構成を示す斜視図である。
【図2】 同測定機の機能ブロック図である。
【図3】 同測定機における制限領域設定処理を示すフ
ローチャートである。
【図4】 同制限領域設定処理におけるデータ入力操作
を説明するための図である。
【図5】 同測定機における速度制限処理の概要を説明
するための図である。
【図6】 同測定機におけるジョイスティックの駆動処
理を示すフローチャートである。
【図7】 同駆動処理におけるプローブの接近処理のフ
ローチャートである。
【図8】 同駆動処理における減速範囲の決定方法を説
明するための図である。
【図9】 本発明の他の実施例に係る手動操作手段を示
す斜視図である。
【図10】 本発明の更に他の実施例に係る三次元測定
機を示す斜視図である。
【図11】 同実施例の測定機の機能ブロック図であ
る。
【図12】 同実施例における処理対象のワーク画像を
示す図である。
【図13】 本発明の更に他の実施例を説明するための
図である。
【図14】 本発明の更に他の実施例を説明するための
図である。
【図15】 本発明の更に他の実施例を説明するための
図である。
【符号の説明】
1…三次元測定機本体、2…コントローラ、3…操作
盤、4…ホストシステム、5…ワーク。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物に対して相対的に可動要素が移
    動することによって前記被測定物の測定を行う三次元測
    定機において、 前記可動要素の移動可能範囲内に存在する物体の周囲の
    領域を制限領域として設定するための制限領域設定手段
    と、 この制限領域設定手段で設定された制限領域の情報を記
    憶する制限領域情報記憶手段と、 前記可動要素の現在位置と前記制限領域記憶手段に記憶
    された制限領域の情報とを比較して前記可動要素が前記
    制限領域に近づいたときに前記可動要素の移動速度を制
    限する移動速度制限手段と、 を備えたことを特徴とする三次元測定機。
  2. 【請求項2】 被測定物に接触して接触信号を出力する
    プローブと、 このプローブの位置を移動操作するための手動操作手段
    と、 この手動操作手段の操作情報に基づいて前記プローブを
    駆動するプローブ駆動手段と、 このプローブ駆動手段によって駆動されたプローブの位
    置を検出する位置検出手段とを備え、 前記プローブから出力される接触信号と前記位置検出手
    段で検出されたプローブの位置とに基づいて前記被測定
    物に対する測定結果を求める三次元測定機において、 前記プローブの移動可能範囲内に存在する物体の周囲の
    領域を制限領域として設定するための制限領域設定手段
    と、 この制限領域設定手段で設定された制限領域の情報を記
    憶する制限領域情報記憶手段と、 前記プローブの現在位置と前記制限領域記憶手段に記憶
    された制限領域の情報とを比較して前記プローブが前記
    制限領域に近づいたときに前記プローブの移動速度を制
    限する移動速度制限手段と、 を備えたことを特徴とする三次元測定機。
  3. 【請求項3】 前記移動速度制限手段は、前記プローブ
    が前記制限領域に近づいている場合、前記手動操作手段
    により与えられる移動速度指令に拘わらず、プローブ
    が、その位置から減速して前記制限領域に到達したとき
    に丁度停止可能な位置に達したら減速を開始し、前記制
    限領域に達したら前記プローブを停止させるように前記
    プローブの移動速度を制限するものであることを特徴と
    する請求項2記載の三次元測定機。
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