JP2007033349A - 形状計測方法およびそのシステム - Google Patents

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孝典 三好
Kazuhiko Terajima
寺嶋  一彦
Tetsuo Miyake
哲夫 三宅
Tamaki Ogawa
環 小川
Masatoshi Iwama
正俊 岩間
Masaru Yamanashi
勝 山梨
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Abstract

【課題】計測時間の短縮化を図ることを可能にするとともに、測定対象物の色や傾斜による制約を排除することのできる形状計測方法およびそのシステムを提供する。
【解決手段】撮像手段により測定対象物を撮影して得られた撮像データと上記測定対象物のCADデータとを比較照合することにより、上記測定対象物の位置・姿勢を推定して上記測定対象物の位置・姿勢推定データを取得し、上記取得した位置・姿勢推定データに基づいて、上記測定対象物における計測点間では接触式プローブを高速で移動させ、上記測定対象物が存在すると推定される位置の近傍に上記接触式プローブが到達すると減速を開始し、上記接触式プローブを低速で上記測定対象物に接触させ、上記接触式プローブが上記測定対象物に接触すると上記接触式プローブを停止させて計測を開始するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、形状計測方法およびそのシステムに関し、さらに詳細には、物体の3次元形状を計測するための形状計測方法およびそのシステムに関する。
従来より、物体の3次元形状を計測するための手法として、例えば、接触式プローブシステムを用いる手法が知られている。
この接触式プローブシステムを用いた物体の3次元形状の形状計測は、3次元形状を計測する対象の物体(以下、「測定対象物」と適宜に称する。)へ向けて接触式プローブシステムを構成する接触式プローブを移動して、当該接触式プローブの測定対象物への接触を確認したならば当該接触式プローブを減速して停止させ、その後に測定対象物の計測を開始するという手順で行われるものであり、現在広く一般に用いられている物体の3次元形状を計測するための手法である。
しかしながら、上記した接触式プローブシステムを用いた物体の3次元形状の形状計測においては、接触式プローブが測定対象物へ接触したことを確認した後に当該接触式プローブの減速を行うため、接触式プローブが測定対象物に当接開始してから実際に停止するまでには長い停止距離が必要となるものであった。
従って、接触式プローブが測定対象物と当接することに伴う破壊を回避するためには、接触式プローブの移動速度をあまり高速にすることができないという制約あった。
このため、特に、接触式プローブシステムを用いて測定対象物の多数の計測点において測定する多点計測を行う際には、各計測点間において接触式プローブを高速で移動することができず、計測に長時間を要するという問題点があった。

また、実際の生産ラインを流れる製品の計測を行う際には、測定対象物となる製品は生産ラインを構成するベルトコンベア上に無造作に置かれた状態、即ち、様々な位置や姿勢の状態で生産ラインを流れてくる。
こうしたベルトコンベア上に無造作に置かれた状態の製品を測定対象物として、接触式プローブシステムを用いて3次元形状を計測する際においても、上記の場合と同様に、やはり、接触式プローブの測定対象物たる製品への接触を確認した後に減速、停止、計測開始という手順で処理が行われるため、上記と同様に計測に長時間を要するという問題点があった。

一方、上記したような接触式プローブシステムを用いた手法とは異なり、接触式プローブを使用せずに、画像処理技術を用いて物体の3次元形状を高速に計測する手法が知られており、この手法によれば計測に長時間を要さずに短時間での計測が実現できるものであった。
しかしながら、この画像処理技術を用いて物体の3次元形状を高速に計測する手法によれば、高速計測は可能であるが、画像計測の特性上、測定対象物の色や傾斜に制約があり、また、測定対象物の照明の状況によって計測精度が変化するなどの問題点があった。

なお、本願出願人が特許出願のときに知っている先行技術は、文献公知発明に係る発明ではないため、記載すべき先行技術文献情報はない。
本発明は、上記したような従来の技術の有する種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、計測時間の短縮化を図ることを可能にするとともに、測定対象物の色や傾斜による制約を排除することのできる形状計測方法およびそのシステムを提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、画像処理技術と接触式プローブ技術とを統合して、高速での形状計測を可能にしたものである。
即ち、本発明においては、撮像手段により測定対象物を撮影して得られた撮像データと測定対象物のCADデータとを比較照合することにより、測定対象物の位置・姿勢を推定して測定対象物の位置・姿勢推定データを取得し、この取得した位置・姿勢推定データに基づいて、測定対象物における各計測点間では接触式プローブを高速で移動させるが、測定対象物が存在すると推定される位置の近傍に接触式プローブが到達すると減速を開始するようにして、接触式プローブを低速で測定対象物に接触させ、接触式プローブが測定対象物に接触すると接触式プローブを停止させて、その後に計測を開始するようにしたものである。
また、本発明は、画像撮影システムと接触式プローブシステムとを設けて両者を統合し、画像撮影システムにおいて撮像手段により測定対象物を撮影して得られた撮像データと測定対象物のCADデータとを比較照合することにより、測定対象物の位置・姿勢を、例えば、数mmオーダーおよび数度オーダーの精度で予め推定して測定対象物の位置・姿勢推定データを取得し、測定対象物の各計測点間においては接触式プローブシステムを構成する接触式プローブを高速で移動させることになるが、上記位置・姿勢推定データに基づいて、測定対象物が存在すると推定される位置の近傍から前もって接触式プローブの移動速度の減速を開始し、接触式プローブを低速で測定対象物に接触させ、接触式プローブが測定対象物に接触すると速やかに停止させて、その後に計測を開始するようにしたものである。
従って、本発明によれば、測定対象物における多点間の計測において接触式プローブを安全に高速で移動させることが可能となり、形状計測の高速化ならびに処理時間の短縮化を実現することができる。
また、本発明によれば、測定対象物の位置と姿勢とを同定することができるため、無造作に置かれた測定対象物でも同様に高速に計測することができるようになる。
さらに、本発明によれば、計測そのものは接触式プローブで行うため、測定対象物の色や傾斜による制約を受けることがない。

即ち、上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、撮像手段により測定対象物を撮影して得られた撮像データと上記測定対象物のCADデータとを比較照合することにより、上記測定対象物の位置・姿勢を推定して上記測定対象物の位置・姿勢推定データを取得し、上記取得した位置・姿勢推定データに基づいて、上記測定対象物における計測点間では接触式プローブを高速で移動させ、上記測定対象物が存在すると推定される位置の近傍に上記接触式プローブが到達すると減速を開始し、上記接触式プローブを低速で上記測定対象物に接触させ、上記接触式プローブが上記測定対象物に接触すると上記接触式プローブを停止させて計測を開始するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項2に記載の発明は、測定対象物を撮影して上記測定対象物の撮影データを取得するための撮像手段を備えた画像撮影システムと、上記測定対象物に対して移動自在に配設されるとともに上記測定対象物に接触することにより接触点の3次元位置を計測する接触式プローブを備えた接触式プローブシステムと、上記画像撮影システムにおいて取得された撮像データと上記測定対象物のCADデータとを比較照合することにより、上記測定対象物の位置・姿勢を推定した位置・姿勢推定データに基づいて上記接触式プローブシステムを制御し、上記測定対象物における計測点間では上記接触式プローブを高速で移動させ、上記測定対象物が存在すると推定される位置の近傍に上記接触式プローブが到達すると減速を開始し、上記接触式プローブを低速で上記測定対象物に接触させ、上記接触式プローブが上記測定対象物に接触すると上記接触式プローブを停止させるように制御する制御手段とを有するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項3に記載の発明は、測定対象物を撮影する撮像手段と、上記撮像手段により上記測定対象物を撮影して得られた撮像データと上記測定対象物のCADデータとを比較照合することにより、上記測定対象物の位置・姿勢を推定して上記測定対象物の位置・姿勢推定データを取得する位置・姿勢推定データ取得手段と、上記測定対象物に対して移動自在に配設されるとともに上記測定対象物に接触することにより接触点の3次元位置を計測する接触式プローブと、上記接触式プローブを移動する移動手段と、上記測定対象物における計測点間では上記接触式プローブを高速で移動させ、上記測定対象物が存在すると推定される位置の近傍に上記接触式プローブが到達すると減速を開始し、上記接触式プローブを低速で上記測定対象物に接触させ、上記接触式プローブが上記測定対象物に接触すると上記接触式プローブを停止させるように、上記位置・姿勢推定データ取得手段により取得された位置・姿勢推定データに基づいて上記移動手段を制御する移動制御手段とを有するようにしたものである。
本発明は、計測時間の短縮化を図ることができるとともに、測定対象物の色や傾斜による制約がないという優れた効果を奏する。
以下、添付の図面に基づいて、本発明による形状計測方法およびそのシステムの実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。

図1には、本発明による形状計測システムの実施の形態の一例の概略構成説明図が示されている。
この形状計測システム10は、画像撮影システム20と接触式プローブシステム30とを設けて両者を統合し、画像撮影システム20において撮像手段たる左ビデオカメラ21および右ビデオカメラ22により測定対象物100を撮影して得られた撮像データと測定対象物100のCADデータとを比較照合することにより、測定対象物100の位置・姿勢を数mmオーダーおよび数度オーダーの精度で予め推定して測定対象物100の位置・姿勢推定データを取得し、測定対象物100における各計測点間は接触式プローブシステム30を構成する接触式プローブ31を高速で移動させることになるが、上記位置・姿勢推定データに基づいて、測定対象物100が存在すると推定される位置の近傍から前もって接触式プローブ31の移動速度の減速を開始し、接触式プローブ31を低速で測定対象物100に接触させ、接触式プローブ31が測定対象物100に接触すると接触式プローブ31を速やかに停止し、その後に計測を開始するようにしたものである。
より詳細には、形状計測システム10は、画像撮影システム20と、接触式プローブシステム30と、画像撮影システム20と接触式プローブ30とを含む全体の動作の制御を行うパーソナルコンピュータ40とを有して構成されている。
ここで、画像撮影システム20は、測定対象物100に向かって左側に位置する左ビデオカメラ21と測定対象物100に向かって右側に位置する右ビデオカメラ22とからなる2台のビデオカメラと、測定対象物100を照明するための光源23と、左ビデオカメラ21と右ビデオカメラ22により測定対象物100を撮影して得られた撮像データを入力して処理する画像処理ボード24と、画像処理ボード24により処理された画像を観察するためのモニター25とを有して構成されている。
また、接触式プローブシステム30は、物体に接触することにより当該接触点の3次元位置を計測する接触式プローブ31と、リニアモーターの駆動により接触式プローブ31をXYZ直交座標系におけるX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に任意に移動可能なリニアモーター3軸ステージ32と、リニアモーター3軸ステージ32のリニアモーターの駆動を制御するコントローラー33とを有して構成されている。
ここで、リニアモーター3軸ステージ32は、測定対象物100に対して接触式プローブ31を高速・高加速度で移動可能に構成されており、従来より公知のものを用いることができる。
なお、後述する実験においては、リニアモーター3軸ステージ32としては、図2に示す仕様のものを用いており、形状計測システム10を構築するのに十分な精度(エンコーダ分解能(Encoder resolution)78.125[nm])とスピード(最高速度(Maximum velocity)1.0[m/s]、最大加速度(Maximum accel.)9.8[m/s]を有している。
また、パーソナルコンピュータ40のメモリには、測定対象物100のCADデータが予め記憶されており、パーソナルコンピュータ40は、左ビデオカメラ21および右ビデオカメラ22により測定対象物100を撮影して得られた撮像データとメモリに記憶してある測定対象物100のCADデータとを比較照合することにより、測定対象物100の位置・姿勢を数mmオーダーおよび数度オーダーの精度で予め推定して測定対象物100の位置・姿勢推定データを取得する。
そして、パーソナルコンピュータ40は、位置・姿勢推定データに基づいてコントローラー33を制御する。このパーソナルコンピュータ40によるコントローラー33の制御の内容は、コントローラー33によりリニアモーター3軸ステージ32の駆動を制御し、測定対象物100における各計測点間では接触式プローブ31を高速で移動させ、測定対象物100が存在すると推定される位置の近傍に接触式プローブ31が到達すると減速を開始し、接触式プローブ31を低速で測定対象物100に接触させ、接触式プローブ31が測定対象物100に接触すると接触式プローブ31を速やかに停止させ、接触式プローブ31の停止の後に計測を開始させるというものである。

以上の構成において、形状計測システム10の画像撮影システム20においては、光源23により測定対象物100を照明した状態で左ビデオカメラ21と右ビデオカメラ22とにより測定対象物100を撮像すると、当該撮像にかかる撮像データが画像処理ボード24へ出力される。なお、左ビデオカメラ21と右ビデオカメラ22とにより撮像された測定対象物100の映像は、モニター25により観察することができる。
画像処理ボード24は、左ビデオカメラ21と右ビデオカメラ22とから出力された撮像データを時分割処理して、順次にパーソナルコンピュータ40へ出力し、パーソナルコンピュータ40は、公知の技術を用いて、画像処理ボード24から出力された測定対象物100の撮像データと予めメモりに記憶されている測定対象物100のCADデータとを比較照合し、測定対象物100の位置・姿勢を数mmオーダーおよび数度オーダーの精度で推定した結果の位置・姿勢推定データを生成する処理(以下、この位置・姿勢推定データを生成する処理を「位置・姿勢推定データ生成処理」と適宜に称する。)を行う。なお、位置・姿勢推定データ生成処理の詳細については後述する。
従って、形状計測システム10においては、測定対象物100がどのように配置されていても、測定対象物100の存在する位置を数mmの精度で推測することができる。
そして、パーソナルコンピュータ40は、生成した位置・姿勢推定データをコントローラー33へ出力し、当該位置・姿勢推定データに基づいてコントローラー33を制御して、コントローラー33により位置・姿勢推定データに基づきリニアモーター3軸ステージ32の駆動を制御させ、測定対象物100における各計測点間では接触式プローブ31を高速で移動させ、測定対象物100が存在すると推定される位置の近傍に接触式プローブ31が到達すると減速を開始し、接触式プローブ31を低速で測定対象物100に接触させ、接触式プローブ31が測定対象物100に接触すると接触式プローブ31を速やかに停止させてその後に計測を開始するという計測処理(以下、この位置・姿勢推定データに基づく計測処理を「計測処理」と適宜に称する。)を実行する。なお、計測処理の詳細については後述する。

以下に、形状計測システム10により実行される上記した位置・姿勢推定データ生成処理および計測処理の詳細について、測定対象物100として図3(a)(b)(c)(d)に示す形状ならびに寸法の測定対象物100の測定を行う場合を例として、本願発明者による実験内容およびその結果とともに説明する。
なお、図3(a)は測定対象物100の正面図であり、図3(b)は測定対象物100の平面図であり、図3(c)は測定対象物100の右側面図であり、図3(d)は測定対象物100の斜視図である。
また、本願発明者による実験においては、測定対象物100におけるa〜hの8個の測定ポイント(図3(d)参照)を接触式プローブ31の接触点とし、特に、測定対象物100の短尺方向、即ち、ab−ef間の寸法を測定した。
なお、上記した実験においては、左ビデオカメラ21ならびに右ビデオカメラ22としてSony(登録商標)XC−75を用い、画像処理ボード24としてはHITACHI(登録商標)IP5000を用い、パーソナルコンピュータ40のCPUとしてはPentium(登録商標)4 1.5[GHz]を用いた。

まず、位置・姿勢推定データ生成処理について説明すると、この位置・姿勢推定データ生成処理は、公知の技術、例えば、文献「著者:木村俊、荒谷真一、菅泰雄 題目:カラー情報による物体の抽出と特徴点検出による3次元形状の認識 論文名:第8回画像センシングシンポジウム,H−8,381−384,Jul.2002」に開示された技術を利用して、以下に説明するような手順で処理を行えばよい。なお、位置・姿勢推定データ生成処理における各種の操作は全て画像上での操作であり、測定対象物100を実際に移動したりするものではない。
〔位置・姿勢推定データ生成処理手順〕
ステップ1:測定対象物100のCADデータ(図4参照)を垂直軸回りに0度から360度(=0度)まで1度刻みで360回回転したときの各姿勢に関する仮想投影像たる2次元画像を生成し、生成した2次元画像について頂点の頂点番号とその座標、頂点座標の重心および頂点数を回転角度ごとに求めデータベース化する。
ステップ2:左ビデオカメラ21と右ビデオカメラ22との撮像データから、それぞれの撮像データが示す測定対象物100像の輪郭線が折れている箇所(特徴点)を物体の頂点A〜Hとしてそれぞれ抽出し、それぞれの2次元座標を求めるとともに、それぞれの頂点A〜Hの2次元座標の平均値である重心Gをそれぞれ計算する(図5(a)(b)参照)。
ステップ3:左ビデオカメラ21と右ビデオカメラ22との撮像データからそれぞれ得られる測定対象物100の頂点配置とデータベース内の頂点配置との一致度を、頂点数および頂点座標を用いて評価して評価値を得て、その評価値に基づいて、左ビデオカメラ21と右ビデオカメラ22とに関してそれぞれ独立に測定対象物100の姿勢角を推定する。なお、上記した評価ならびに姿勢角の推定は、例えば、以下のようにして行う。
即ち、データベースを参照して角度0度における仮想投影像を得て、当該仮想投影像の重心位置が重心Gの重心位置に一致するようにCADデータを平行移動する。次に、左ビデオカメラ21と右ビデオカメラ22との撮像データのそれぞれについて、撮像データが示す測定対象物100像の特徴点の1つと距離が最も近いCADデータの特徴点の1つを選びだし、2点間の距離を求める(単位は画素(pixel)である。)。撮像データが示す測定対象物100像の全ての特徴点について、同様にCADデータの特徴点との距離を求め、最後にすべての距離を積算し、その平均値を評価値とする。そして、360個の仮想投影像の全てについて上記した操作を行い、評価値(平均距離)が最も小さくなるときの角度を測定対象物100の姿勢角とする。
ステップ4:ステップ3において左ビデオカメラ21と右ビデオカメラ22とに関してそれぞれ独立に推定した測定対象物100の姿勢角が一致したときに、その角度を測定対象物100の姿勢角として最終的に決定する。
ステップ5:ステップ2で得た頂点A〜Hの頂点座標を用いて、三角測量の原理により測定対象物100の頂点の3次元位置を復元する。
ステップ6:ステップ5で得られた測定対象物100の頂点の3次元位置を示すデータたる測定対象物100の位置・姿勢データはカメラ座標系で記述されているため、これらの位置・姿勢データを接触式プローブシステム30におけるXYZ直交座標系におけるデータに変換し、この変換されたデータを位置・姿勢推定データとする。
ここで、位置・姿勢の測定精度について説明すると、測定対象物100の姿勢を0度から360度まで1度刻みで変化させたときに、上記したデータベースとの一致度の評価値がどのように変化するかを図6に示している。また、測定対象物100の姿勢を0度から360度まで30度刻みで変化させた姿勢推定実験結果を図7(a)に示し、測定対象物100の姿勢を0度から10度まで1度刻みで変化させた姿勢推定実験結果を図7(b)に示している。
これらの結果より、計測時間約0.7[s]、位置精度約1.5[mm]、姿勢角1[deg]以内で、測定対象物100の位置・姿勢推定が可能であるとの結論が得られた。

次に、計測処理について説明すると、この計測処理は、以下に示す手順により実効されるものである。
〔計測処理手順〕
ステップ1:任意の位置におかれた測定対象物100に関して、位置・姿勢推定データ生成処理により得られた位置・姿勢推定データを、接触式プローブシステム30のコントローラー33へ出力する。
ステップ2:コントローラー33は、位置・姿勢推定データに基づいて、例えば、最大0.2[m/s]、9.8[m/s]で接触式プローブ31を測定対象物100の測定ポイントのうちで第1番目の測定ポイントたる第1測定ポイント(図3(d)のa点)の近傍位置(この近傍位置は、例えば、位置・姿勢推定データが示す測定ポイントの手前1cmの位置である。)に高速移動させ、この近傍位置で接触式プローブ31の移動速度を急速に減速する。即ち、測定対象物100の存在が推定される近傍位置で接触式プローブ31の移動速度を急速に減速し、その後は接触式プローブ31を比較的低速(例えば、0.05[m/s]である。)で測定対象物100に接近し、接触式プローブ31が測定対象物100と接触すると接触式プローブ31の移動を停止し、接触式プローブ31により測定対象物100の存在する位置を同定する。
ステップ3:さらに、測定対象物100を回避しながら、接触式プローブ31を第2測定ポイント(図3(d)のb点)へ高速移動させる。
ステップ4:そして、上記した(2)〜(3)の動作と同様な動作を全測定ポイントに対して繰り返し、最後に、同定された各測定ポイントの位置から最小二乗法により測定対象物100の寸法を割り出して計測を終了する。

ここで、図8には、実験の計測結果のX−Y軸への展開図が示されている。図8において、実線が接触式プローブ31の移動軌跡を表し、破線が推測される測定対象物100の輪郭線を表している。図8の実線に注目すると、接触式プローブ31は測定対象物100を迂回しつつ移動し、かつ、ほぼ垂直に測定対象物100への接近を図っていることがわかる。また、第1測定ポイント(図3(d)のa点)、第2測定ポイント(図3(d)のb点)、第5測定ポイント(図3(d)のe点)、第6測定ポイント(図3(d)のf点)より、実物88.1[mm]に対し、88.20[mm](0.10[mm]の誤差)との測定結果を得た。
以上のことから、形状計測システム10によれば、一点平均わずか0.53[s]の計測時間であり、およそ0.10[mm]の誤差で測定対象物100の寸法を計測することができた。
即ち、形状計測システム10においては、画像撮影システム20による左ビデオカメラ21および右ビデオカメラ22の撮影と画像処理とにより、12面体の測定対象物100の位置・姿勢を1.5[mm]、1度の精度で認識することができた。
そして、無造作に置かれた測定対象物100たる12面体の寸法を誤差0.10[mm]、平均計測時間一点0.53[s]で測定できた。このスピードは従来の接触式計測器のスピードを大幅に向上するものであり、従来のシステムでは困難であった安価な量産製品に対する全数寸法計測を行うシステムを確立することが可能になる。
つまり、形状計測システム10を用いると、無造作に置かれた物体に対する多点間の計測において接触式プローブを安全に高速で移動させることが可能となり、形状計測の高速化を実現することができる。
本発明は、品質管理のための製品検査、例えば、従来困難であった安価な量産製品に対する全数寸法計測を行う際に利用することができる。
図1は、本発明による形状計測システムの実施の形態の一例の概略構成説明図である。 図2は、リニアモーター3軸ステージの仕様を示す図表である。 図3(a)(b)(c)(d)は、測定対象物の形状ならびに寸法を示す説明図であり、図3(a)は測定対象物の正面図であり、図3(b)は測定対象物の平面図であり、図3(c)は測定対象物の右側面図であり、図3(d)は測定対象物の斜視図である。 図4は、測定対象物のCADデータの説明図である。 図5(a)は、左ビデオカメラの撮像データが示す測定対象物像の輪郭線を示す画像であり、図5(b)は、右ビデオカメラの撮像データが示す測定対象物像の輪郭線を示す画像である。 図6は、測定対象物の姿勢を0度から360度まで1度刻みで変化させたときにデータベースとの一致度の評価値がどのように変化するかを示したグラフである。 図7(a)は、測定対象物の姿勢を0度から360度まで30度刻みで変化させた姿勢推定実験結果を示すグラフであり、図7(b)は、測定対象物の姿勢を0度から10度まで1度刻みで変化させた姿勢推定実験結果を示すグラフである。 図8は、実験の計測結果のX−Y軸への展開図である。
符号の説明
10 形状計測システム
20 画像撮影システム
21 左ビデオカメラ
22 右ビデオカメラ
23 光源
24 画像処理ボード
25 モニター
30 接触式プローブシステム
31 接触式プローブ
32 リニアモーター3軸ステージ
33 コントローラー
40 パーソナルコンピュータ
100 測定対象物

Claims (3)

  1. 撮像手段により測定対象物を撮影して得られた撮像データと前記測定対象物のCADデータとを比較照合することにより、前記測定対象物の位置・姿勢を推定して前記測定対象物の位置・姿勢推定データを取得し、
    前記取得した位置・姿勢推定データに基づいて、前記測定対象物における計測点間では接触式プローブを高速で移動させ、前記測定対象物が存在すると推定される位置の近傍に前記接触式プローブが到達すると減速を開始し、前記接触式プローブを低速で前記測定対象物に接触させ、前記接触式プローブが前記測定対象物に接触すると前記接触式プローブを停止させて計測を開始する
    ことを特徴とする形状計測方法。
  2. 測定対象物を撮影して前記測定対象物の撮影データを取得するための撮像手段を備えた画像撮影システムと、
    前記測定対象物に対して移動自在に配設されるとともに前記測定対象物に接触することにより接触点の3次元位置を計測する接触式プローブを備えた接触式プローブシステムと、
    前記画像撮影システムにおいて取得された撮像データと前記測定対象物のCADデータとを比較照合することにより、前記測定対象物の位置・姿勢を推定した位置・姿勢推定データに基づいて前記接触式プローブシステムを制御し、前記測定対象物における計測点間では前記接触式プローブを高速で移動させ、前記測定対象物が存在すると推定される位置の近傍に前記接触式プローブが到達すると減速を開始し、前記接触式プローブを低速で前記測定対象物に接触させ、前記接触式プローブが前記測定対象物に接触すると前記接触式プローブを停止させるように制御する制御手段と
    を有することを特徴とする形状計測システム。
  3. 測定対象物を撮影する撮像手段と、
    前記撮像手段により前記測定対象物を撮影して得られた撮像データと前記測定対象物のCADデータとを比較照合することにより、前記測定対象物の位置・姿勢を推定して前記測定対象物の位置・姿勢推定データを取得する位置・姿勢推定データ取得手段と、
    前記測定対象物に対して移動自在に配設されるとともに前記測定対象物に接触することにより接触点の3次元位置を計測する接触式プローブと、
    前記接触式プローブを移動する移動手段と、
    前記測定対象物における計測点間では前記接触式プローブを高速で移動させ、前記測定対象物が存在すると推定される位置の近傍に前記接触式プローブが到達すると減速を開始し、前記接触式プローブを低速で前記測定対象物に接触させ、前記接触式プローブが前記測定対象物に接触すると前記接触式プローブを停止させるように、前記位置・姿勢推定データ取得手段により取得された位置・姿勢推定データに基づいて前記移動手段を制御する移動制御手段と
    を有することを特徴とする形状計測システム。
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