JPH10238812A - 空調システム - Google Patents

空調システム

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JPH10238812A
JPH10238812A JP6017797A JP6017797A JPH10238812A JP H10238812 A JPH10238812 A JP H10238812A JP 6017797 A JP6017797 A JP 6017797A JP 6017797 A JP6017797 A JP 6017797A JP H10238812 A JPH10238812 A JP H10238812A
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JP
Japan
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air
duct
air supply
room
supply duct
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JP6017797A
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Hiroyasu Ito
裕安 伊藤
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Fujita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 独立した電気室等の発熱空間で発生する熱
を、他の空調された居住空間内から排出される空調空気
を利用することによって、効率良く除去する。 【解決手段】 高温となる電気室Bに、空調機11で冷
房された居住室Aからの低温の空気a2 を送気ダクト3
を通じて送り、電気室Bで昇温した空気a4 を換気排出
ダクト7から建物外部へ排出することにより、電気室B
で発生した熱を効率良く除去する。送気ダクト3に、送
気ダクト3を通る空気中に水を噴霧して蒸発させること
により潜熱として熱を吸収して空気を冷却する水噴霧式
加湿器13を介装し、これによって電気室Bの冷却を一
層効率良く行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物における空気
調和技術に属するものであって、特に、電気室や機械設
備室等のように熱を発生する発熱空間内を空気調和する
のに有効な空調システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建物における空気調和は、建物の
用途(例えば事務所、病院、ホテル、展示場、公共施設
など)や規模等によって、最適な空調システムが選択さ
れている。このシステムには、ダクトによる集中方式の
ものと、個別に設置されるパッケージ方式のものとがあ
り、近年は後者が主流になっている。
【0003】このうちパッケージ方式の空調システムの
場合は、図4に示すように、建物内の各居住空間N(居
住室、店舗、展示室等)の外部に、個別に空調機111
が設置されている。空調機111の吸入口には外気補給
ダクト101が、また吐出口には給気ダクト102が接
続され、この給気ダクト102が居住空間Nの所定箇所
に開口している。居住空間Nにおける給気ダクト102
の開口箇所と異なる箇所からは送気ダクト103が延び
ており、この送気ダクト103からは排気ダクト104
及び還流ダクト105が分岐し、このうち排気ダクト1
04は建物外部に開放され、還流ダクト105は外気補
給ダクト101に接続されている。外気補給ダクト10
1における還流ダクト105との合流部の上流側には給
気ファンFa が介装され、送気ダクト103及び排気ダ
クト104には送気ファンFb 及び排気ファンFc がそ
れぞれ介装されている。
【0004】すなわち居住空間Nの空気調和において
は、空調機111によって温度調節(冷房又は暖房)さ
れた空気(空調空気)が給気ダクト102を介して居住
空間Nに供給される一方、これと同量の室内空気が、居
住空間Nから送気ダクト103に排出されるが、この送
気ダクト103にいったん排出された空調空気のうちの
約80%は還流ダクト105を介して空調機111の上流
側に還流され、他の約20%が排気ダクト104を介して
建物外部へ放出される。そして、この放出量に相当する
量の外気が外気補給ダクト101から補給され、還流ダ
クト105から還流される空気と合流して空調機111
で再び温度調節され、居住空間Nに供給される。
【0005】一方、建物内に電力を供給するための電気
設備が配設された電気室(変電室)あるいは給排水装置
や防災機器等が設置された機械設備室等のような、発熱
空間Mにおいては、居住空間Nとは別系統の独立した冷
房システムとし、特に変圧器等が設置された電気室にお
いては、前記変圧器等からの発熱によって室内が高温と
なり、放置していると過熱による事故を招来する恐れが
あるので、冷房専用の空調機、すなわち冷房機112を
室内に設置すると共に、それぞれ換気吸入ファンFd
び換気排出ファンFe を介装した換気吸入ダクト106
や換気排出ダクト107を介して換気を行うことによっ
て室内の熱を建物外部へ放出し、室温を一定に調整して
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のパッケージ
方式による空調システムにおいては、次のような問題が
指摘される。 (1) 一般の居住空間Nの空調においては、居住空間N内
の空調空気は、いったん送気ダクト103に排出された
後、還流ダクト105から空調機111を介して再び居
住空間Nに還流されるが、送気ダクト103に排出され
た空調空気のうち約20%は換気のためにそのまま外部へ
排出されてしまうので不経済である。 (2) 発熱空間Mには外気を取り入れて空調するので、夏
季のように外気温が高い場合を考慮して冷房機112に
は規模の大きなものを用いなければならず、その運転に
も大きな電力を必要とするので、イニシャルコスト及び
ランニングコスト共に増大する。
【0007】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その技術的課題とするところは、高温とな
る電気室や設備室内の熱を、他の空調された居住空間内
から排出される空調空気を利用することによって、効率
良く建物外部へ放出することの可能な空調システムを提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
本発明に係る空調システムは、建物内部の居住空間とこ
の居住空間とは独立した発熱空間とを互いに連通する送
気ダクトと、前記居住空間に空調空気を供給する空調機
と、前記送気ダクトに介装されて空気を前記居住空間か
ら前記発熱空間へ送る送気ファンと、前記発熱空間から
延びて建物外部へ開放された換気排出ダクトとを備え
る。なお、ここでいう「空調空気」とは、冷房又は暖房
された空気のことであり、「居住空間」とは、先に説明
したように例えば居住室、店舗、展示室等のように日常
的に人間が入室使用し夏季等に冷房される室であって、
冷房を必要としない倉庫や車庫等は含まない。また、
「発熱空間」とは、典型的には電気室や機械設備室のよ
うに、通常は継続的に人間が入室使用することはないが
熱を発生するために冷房あるいは換気による熱除去を必
要とする空間のことである。
【0009】本発明の空調システムによれば、電気室や
機械設備室のような発熱空間に、空調機によって冷房さ
れた居住空間からの低温の室内空気を送気ダクトを通じ
て送ると共に、前記発熱空間内の空気を換気排出ダクト
から建物外部へ排出することによって、この発熱空間で
発生した熱を効率良く除去することができる。
【0010】この場合一層好ましい構成としては、送気
ダクトに、発熱空間へ送られる空気を水の蒸発により冷
却する加湿冷却装置が介装される。ここでいう「加湿冷
却装置」には、空気中に水を噴霧して蒸発させる方式
や、あるいは水で濡らした加湿材に空気を通すことによ
って水を蒸発させる方式等があり、いずれも、水が蒸発
する際の潜熱として空気から熱を吸収することによっ
て、空気の温度を低下させるものである。したがって、
居住空間からの冷房空気が送気ダクトを通って発熱空間
へ送られる過程で、前記冷房空気は加湿冷却装置によっ
て更に温度が低下するので、発熱空間の冷房を一層効率
良く行うことができる。
【0011】また、本発明において更に好ましい構成と
しては、送気ダクトに介装された送気ダンパと、前記送
気ダンパの上流側で前記送気ダクトから分岐して外気へ
開放されると共に排気ファン及び排気ダンパが介装され
た排気ダクトと、前記送気ダンパの下流側で前記送気ダ
クトに合流されると共に換気吸入ファン及び換気吸入ダ
ンパが介装された換気吸入ダクトとを備える。この構成
によれば、夏季においては、送気ダンパを開放すると共
に排気ダンパ及び換気吸入ダンパを閉塞することによっ
て、居住空間からの冷房された室内空気を送気ダクトを
介して発熱空間へ供給するが、夏季以外には、送気ダン
パを閉塞すると共に排気ダンパ及び換気吸入ダンパを開
放し、換気吸入ダクトから低温の外気を供給すると共
に、昇温した空気を換気排出ダクトから排出することに
よって換気を行い、発熱空間で発生した熱を放出除去す
る。そしてこの場合も、換気吸入ダクトから取り入れた
外気を必要に応じて加湿冷却装置により冷却すれば良
い。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る空調システ
ムの好ましい一実施形態を示すもので、参照符号Aは居
住空間としての建物内の居住室であり、Bは建物内に電
力を供給するための変圧器等の各種電気設備が配設され
た、発熱空間としての電気室である。各居住室A(図で
は一室のみ示す)の外部には、冷暖房兼用の空調機11
が個別に設置されており、この空調機11の吸入口には
外気補給ダクト1が、また吐出口には給気ダクト2が接
続され、この給気ダクト2は居住室Aの所定箇所に開口
している。
【0013】居住室Aにおける給気ダクト2の開口箇所
と異なる箇所からは送気ダクト3が延びており、その下
流側の端部は、電気室Bの所定箇所に開口している。送
気ダクト3からは、その上流側から下流側へ向けて順
に、排気ダクト4と、還流ダクト5と、換気吸入ダクト
6が分岐しており、このうち排気ダクト4の下流側の端
部及び換気吸入ダクト6の上流側の端部は建物外部に開
放され、還流ダクト5の下流側の端部は外気補給ダクト
1に接続されている。また、電気室Bにおける送気ダク
ト3の開口箇所と異なる箇所からは換気排出ダクト7が
延びており、その下流側の端部は建物外部に開放されて
いる。
【0014】外気補給ダクト1における還流ダクト5と
の合流部の上流側には、給気ファンF1 が介装されてい
る。送気ダクト3における還流ダクト5の分岐部の上流
側には送気ファンF2 が介装され、同じく送気ダクト3
における還流ダクト5の分岐部と換気吸入ダクト6の分
岐部との間の位置には送気ダンパD1 が介装され、更に
換気吸入ダクト6の分岐部より下流側にはフィルタ12
及び水噴霧式加湿器13が介装されている。排気ダクト
4には排気ファンF3 及び排気ダンパD2 が介装されて
おり、還流ダクト5には還流ダンパD3 が介装されてい
る。また、換気吸入ダクト6には換気吸入ファンF4
び換気吸入ダンパD4 が介装されており、換気排出ダク
ト7には換気排出ファンF5 が介装されている。
【0015】水噴霧式加湿器13は、良く知られている
ように、高速で回転する回転盤の表面に供給した清水を
遠心力で空気中に飛散させて霧化し、これをファンで空
気中に供給する遠心式のものや、水中に配置したセラミ
ック系振動子に高周波電力を印加して発振させることに
より水に超音波振動を与え、その水面から微小水滴を飛
び出させる超音波式のものや、ベンチュリ管に圧縮空気
を送ることによって、吸い上げた水と圧縮空気を同時に
吹き出して霧化する圧縮空気式のもの等があり、これら
の中から適宜に選択される。この種の水噴霧式加湿器1
3は、空気中に無数の微細水滴(霧粒)を放出して混合
させ、この微細水滴の蒸発によって空気を加湿するもの
であるが、前記微細水滴が蒸発する際には空気の熱エネ
ルギを潜熱として吸収するため、水噴霧式加湿器13を
通過して加湿された空気は温度が低下する。
【0016】上述の実施形態によれば、夏季のように外
気が高温である場合は空調機11によって居住室Aの冷
房を行うが、その際、図1に示すように、排気ダクト4
の排気ダンパD2 及び換気吸入ダクト6の換気吸入ダン
パD4 は閉塞すると共に、送気ダクト3の送気ダンパD
1 及び還流ダクト5の還流ダンパD3 は開放し、この状
態で空調機11、給気ファンF1 、送気ファンF2 、換
気排出ファンF5 及び水噴霧式加湿器13を運転する。
【0017】この場合の居住室Aの冷房は、先に説明し
た従来システムと基本的には同様であって、すなわち空
調機11によって冷却された空気a1 が給気ダクト2を
介して居住室Aに供給される一方、これと同量の室内空
気a2 が、居住室Aから送気ダクト3に排出される。そ
して、送気ダクト3及び還流ダクト5における空気流量
は、送気ダンパD1 及び還流ダンパD3 の開度あるいは
給気ファンF1 及び換気排出ファンF5 の送風力によっ
て適宜に制御されており、その結果、居住室Aから送気
ダクト3にいったん排出された空気a2 のうちの約80%
は還流ダクト5を介して空調機11の上流側に還流さ
れ、他の約20%は送気ダクト3を電気室Bへ向けて送気
される。そして、この電気室B側への送気量と同量の外
気a0 が外気補給ダクト1から補給され、還流ダクト5
から還流される空気a2 と合流して空調機11で冷却空
気a1 となり、居住室Aに供給される。これによって、
居住室Aはほぼ一定の温度(例えば26℃)に冷房される
と共に、徐々に外気a0 の補給による換気が行われる。
【0018】一方、還流ダクト5から空調機11へ還流
されることなく送気ダクト3を電気室B側へ向かって流
れる空気a2 は、フィルタ12を介して水噴霧式加湿器
13を通り、ここで清水の噴霧による微細水滴(霧粒)
の供給を受けて、先に述べた作用により加湿・冷却さ
れ、この加湿・冷却空気a3 が電気室Bに吐出される。
また、この電気室B内からは、前記加湿・冷却空気a3
の供給量(空調機11における冷却空気a1 の供給量の
約20%に相当する量)と同量の室内空気a4 が、換気排
出ファンF5 を介して換気排出ダクト7から建物外部へ
排出され、このような換気によって、電気室B内の変圧
器等各種電気設備から発生した熱が常に外部へ放出さ
れ、電気室B内が一定の適切な気温に保持される。
【0019】ここで、水噴霧式加湿器13による加湿・
冷却作用について更に詳細に説明する。図2は、水蒸気
を含む空気の状態変化を表す線図で、空気中の乾燥空気
に対する水蒸気の混合比である絶対湿度xを表す等絶対
湿度線と、下端の球状部分がガーゼで包まれていない温
度計で測定される乾球温度td を表し前記等絶対湿度線
に対してほぼ直交する等乾球温度線と、下端の球状部分
を水で濡らしたガーゼで包んだ温度計で測定される湿球
温度tw を表し前記等絶対湿度線に対して斜めに交差す
る右下がりの等湿球温度線と、ある温度(乾球温度)の
空気に含まれる水蒸気の密度とその温度における飽和水
蒸気密度との比率である相対湿度φを表す右上りの放物
線状の等相対湿度線等の等値線が書き込まれている。
【0020】この線図においては、例えば絶対湿度xが
一定である場合、乾球温度td が高いほど相対湿度φが
低下すること、あるいは乾球温度td が一定である場
合、相対湿度φが高いほど湿球温度計のガーゼからの水
蒸気の蒸発が抑えられるので湿球温度tw が高くなり、
相対湿度φが 100%の時には湿球温度tw が乾球温度t
d と同一(=露点温度)になるといった、空気の状態量
の種々の関係が表現されている。したがって、この線図
によれば、ある空気塊における二つの状態量(例えば乾
球温度td と絶対湿度x)が分かっている場合に、他の
状態量(例えば相対湿度φや湿球温度tw )を読み取る
ことができる。
【0021】いま、空調機11によって冷房されている
居住室Aの室温(室内空気a2 の乾球温度td )が26
℃、相対湿度φが60%であるとすると、図2の空気線図
から、空気a2 における絶対湿度xは約 13g/kgf 、湿
球温度tw は約20.4℃である。この空気a2 は、やがて
前記居住室Aから送気ダクト3を通って水噴霧式加湿器
13から清水の噴霧を受けることによって加湿され、絶
対湿度xが上昇するが、この場合の他の状態量は近似的
に湿球温度tw が一定となる方向、すなわち等湿球温度
線と平行に断熱変化するものと考えて良い。したがっ
て、噴霧された微細水滴の蒸発によって絶対湿度xが 1
5g/kgf に増大したとすると、湿球温度twは約20.5℃
に保存されているため、乾球温度td が21℃、相対湿度
φが95%の加湿・冷却空気a3 となって電気室Bへ供給
される。
【0022】電気室Bに供給された空気a3 は、室内の
変圧器等から発生する熱を吸収することによって乾球温
度td が上昇するが、電気室B内では水蒸気の増減はな
いから、状態量は絶対湿度xが 15g/kgf の等絶対湿度
線に沿って変化し、例えば乾球温度td が40℃、相対湿
度φが約33%の空気a4 となって換気排出ダクト7から
建物外部へ排出される。したがって、居住室Aの26℃の
空気a2 をそのまま電気室Bへ送風する場合に比較して
電気室Bにおける冷却効率が著しく高まる。
【0023】また、冬季のように、空調機11によって
暖房される居住室A内よりも外気の温度が十分に低い場
合は、図3に示すように、排気ダクト4の排気ダンパD
2 、還流ダクト5の還流ダンパD3 及び換気吸入ダクト
6の換気吸入ダンパD4 は開放し、送気ダクト3の送気
ダンパD1 は閉塞し、この状態で空調機11及びファン
1 〜F5 を運転する。
【0024】この場合の居住室Aの暖房においては、空
調機11で加熱された空気a11が給気ダクト2を介して
居住室Aに供給される一方、これと同量の室内空気a12
が、居住室Aから送気ダクト3に排出され、そのうちの
約80%は還流ダクト5から空調機11の上流側に還流さ
れ、他の約20%は、送気ダンパD1 が閉塞されているの
で電気室Bには供給されることなく、排気ダクト4を介
して建物の外部へ排出される。そして、排出量と同量の
外気a10が外気補給ダクト1から補給され、還流ダクト
5から還流される空気a12と合流して空調機11で加熱
空気a11となり、居住室Aに供給される。これによっ
て、居住室Aがほぼ一定の温度(例えば20℃)に暖房さ
れると共に、徐々に外気の補給による換気が行われる。
【0025】一方、換気吸入ファンF4 の運転によっ
て、換気吸入ダクト6からは居住室A内の空気a12より
も低温の外気a10が取り込まれ、送気ダクト3のうち送
気ダンパD1 より下流側を通って電気室B側へ供給され
る。そして、この電気室B内への外気a10の供給量に相
当する量の室内空気a14が、換気排出ファンF5 を介し
て換気排出ダクト7から建物外部へ排出され、このよう
な換気によって、電気室B内の変圧器等各種電気設備か
ら発生した熱が常に外部へ放出され、電気室B内が一定
の適切な気温に保持される。
【0026】また、夏季のように居住室Aの冷房を行わ
ず、かつ冬季のように外気が十分に低温にならない中間
季は、換気吸入ダクト6の換気吸入ダンパD4 を開放
し、送気ダクト3の送気ダンパD1 を閉塞した状態で換
気吸入ファンF4 及び換気排出ファンF5 を運転するこ
とによって電気室Bの換気を行い、必要に応じて水噴霧
式加湿器13を運転する。すなわちこの場合は、換気吸
入ファンF4 の運転によって、換気吸入ダクト6から取
り込まれた比較的低温の外気a10は、送気ダクト3のう
ち送気ダンパD1 より下流側を通って電気室B側へ供給
される過程で、水噴霧式加湿器13によって清水が噴霧
されて加湿・冷却され、この加湿・冷却空気a13が電気
室Bに吐出される。
【0027】なお、取り込まれた外気a10が低温である
ほど、その飽和水蒸気密度が低下するため、水噴霧式加
湿器13から電気室Bに供給される加湿・冷却空気a13
中には微細水滴が混在している状態が考えられるが、こ
の微細水滴は電気室B内で発生した熱を吸収して蒸発す
ることになる。
【0028】なお、本発明は、図示の実施形態によって
限定的に解釈されるものではない。例えば、送気ダクト
3に介装される加湿冷却装置としては、水噴霧式加湿器
13のほかに、例えば毛細管現象によって水を吸い上げ
る加湿材に空気を通すことによって水を蒸発させるもの
や、多量の水滴が落下する空間に空気を通すエアワッシ
ャ方式のもの等が適用可能である。
【0029】また、実際の建物への適用については、そ
の建物の用途(事務所用であるか、店舗用であるか、病
院用であるか等)や規模等によって、居住室A等の居住
空間と電気室B等の発熱空間の位置は種々異なるが、例
えば、電気室B等の発熱空間が地下にあるような場合
は、この発熱空間と、地下あるいは地上階の最寄りの空
調された居住空間(例えば店舗)との間で本発明の空調
システムを適用することができる。
【0030】
【発明の効果】本発明によると、次のような効果が実現
される。 (1) 外気温が高い場合は、電気室や機械設備室のような
発熱空間に、冷房された居住空間から排出される低温の
空調空気を送ることによって、前記発熱空間の熱を効率
良く除去することができる。 (2) 発熱空間の冷房のための専用の冷房装置を設置する
必要がない。 (3) 居住空間から発熱空間へ送られる空気を水の蒸発潜
熱により加湿冷却することによって、専用の冷房装置に
より冷房する場合に比較して低コストで、前記発熱空間
を一層効率良く冷却することができる。 (4) 外気温に応じて、居住空間からの冷房空気により発
熱空間を冷却したり、低温の外気での換気により発熱空
間を冷却するといった対応が可能であるため、冷房によ
るランニングコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空調システムの好ましい一実施形
態において、冷房された居住室から排出される低温の空
調空気で電気室を冷却する場合を示す説明図である。
【図2】水蒸気を含む空気の絶対湿度xと、乾球温度t
d と、湿球温度tw と、相対湿度φとの関係を部分的に
示す線図である。
【図3】上記実施形態において、低温の外気で電気室を
冷却する場合を示す説明図である。
【図4】従来技術に係る空調システムの一例を示す説明
図である。
【符号の説明】
3 送気ダクト 4 排気ダクト 6 換気吸入ダクト 7 換気排出ダクト 11 空調機 13 水噴霧式加湿器(加湿冷却装置) A 居住室(居住空間) B 電気室(発熱空間) D1 送気ダンパ D2 排気ダンパ D4 換気吸入ダンパ F2 送気ファン F3 排気ファン F4 換気吸入ファン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物内部の居住空間とこの居住空間とは
    独立した発熱空間とを互いに連通する送気ダクトと、 前記居住空間に空調空気を供給する空調機と、 前記送気ダクトに介装されて空気を前記居住空間から前
    記発熱空間へ送る送気ファンと、 前記発熱空間から延びて建物外部へ開放された換気排出
    ダクトと、 を備えることを特徴とする空調システム。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、 前記送気ダクトに、前記発熱空間へ送られる空気を水の
    蒸発により冷却する加湿冷却装置が介装されたことを特
    徴とする空調システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の記載において、 送気ダクトに介装された送気ダンパと、 前記送気ダンパの上流側で前記送気ダクトから分岐して
    建物外部へ開放されると共に排気ファン及び排気ダンパ
    が介装された排気ダクトと、 前記送気ダンパの下流側で前記送気ダクトに合流される
    と共に換気吸入ファン及び換気吸入ダンパが介装された
    換気吸入ダクトと、を備えることを特徴とする空調シス
    テム。
JP6017797A 1997-02-28 1997-02-28 空調システム Withdrawn JPH10238812A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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