JPH10238012A - 軽量積層板 - Google Patents

軽量積層板

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JPH10238012A
JPH10238012A JP4522497A JP4522497A JPH10238012A JP H10238012 A JPH10238012 A JP H10238012A JP 4522497 A JP4522497 A JP 4522497A JP 4522497 A JP4522497 A JP 4522497A JP H10238012 A JPH10238012 A JP H10238012A
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lightweight
core material
synthetic resin
gap
lightweight core
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JP4522497A
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Hideki Hayashi
秀樹 林
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FUOOLES KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 段ボールやペーパーコア等の軽量コア材を芯
材とし、その表面又は表裏面に表層材を装着して成る積
層板において、補強用の枠材を不要にする。 【解決手段】 軽量コア材3の表裏面に表層材2,4を
貼着して成る積層板1における長手方向の端縁部に、軽
量コア材3の一部を切り欠くと共に、表層材2のを湾曲
させることにより、両者の間に隙間を形成し、この隙間
を合成樹脂5で充填する。硬化した合成樹脂5が曲げ強
度を発現するので、補強用の枠材を不要に又は一部省略
することができ、格段の軽量化を図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芯材の表裏面に適
当な表層材を取着して成る積層板に関し、その軽量化を
図るものである。
【0002】
【従来の技術】ベニヤ板等の芯材の表裏面に、表面化粧
を施した厚みの薄い表層材を貼着することにより、美麗
な積層板を低コストで製造することが行われている。し
かし、この積層板は芯材にベニヤ板等を用いているた
め、その重量が比較的大きくなるという欠点を有してい
る。
【0003】そこで図17に示すような段ボールやペー
パーコア等の軽量なものを芯材20とし、その表裏面に
表層材10,30を貼着することにより、全体重量を低
減化した積層板が従来製作されている。但し、段ボール
やペーパーコア等は、圧縮強度は充分であってもベニヤ
板等に比べると曲げ強度がはるかに小さいので、これら
を芯材20とする場合は、補強のため、芯材20の四周
を角柱等よりなる枠材21で囲む必要があり、また所望
により中間に桟22を差し渡すこともある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】段ボールやペーパーコ
アを芯材20として長尺な積層板や厚みの大きい積層板
を製造する場合、補強用の枠材21なしでは、芯材20
の曲げ強度が低いため、自重により又は荷重により撓み
等の変形が生ずるのを避けられない。
【0005】それ故、従来、枠材20を省略することは
できないと考えられているが、枠材20の存在は、積層
板の徹底的な軽量化を図るうえでの障害となっている。
しかも、枠材20が軽量化の障害となる傾向は、積層板
を長尺にするほど、また厚みを大きくするほど顕著にな
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、軽量ではある
が曲げ強度の小さい材料、例えば段ボールやペーパーコ
ア等を芯材として積層板を製造するにあたり、従来必要
不可欠と考えられていた枠材を省略することを可能にす
る技術を提供するものである。本発明に係る軽量積層板
の特徴とするところは、表層材と軽量コア材とから成
り、少なくとも一端縁部に隙間が形成され、当該隙間を
合成樹脂又は棒材と合成樹脂とで充填したことである。
【0007】表層材は、軽量コア材の表裏両面に装着す
るほか、表面のみに装着するものであってもよい。
【0008】なお、積層板の一端縁部に隙間を形成する
手段としては、表層材を湾曲させる方法、軽量コア材の
一部を切除する方法、軽量コア材の一部を切除して当該
軽量コア材を湾曲させる方法、及びこれらを併用する方
法等、さまざまな手法が考えられる。さらに軽量コア材
の一部を切除する手順についても、表層材を貼り合わせ
る前にあらかじめ切削する方法と、表層材を貼り合わせ
てから切削する方法のいずれも可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施形態〕図1は、本発明に係る積層板1の一
例を示すものである。この積層板1は、紙製ハニカムコ
アからなる軽量コア材3を芯材とし、その表裏面に厚み
の薄い板材などからなる表層材2,4を貼着し、端縁部
において表面側の表層材2と軽量コア材3との間に形成
した隙間へ合成樹脂5を充填し硬化させて成る。
【0010】前記積層板1の製造手順は、まず図2の
(A)に示すように、芯材となる軽量コア材3の表裏両
面に表層材2,4を貼着した積層板1Aを用意する。つ
いで、この積層板1Aの一方又は両方の端縁部を切削し
て、表層材2、軽量コア材3それぞれに同図(B)に示
すような切欠2a,3aを形成する。なお表層材2が充
分な可撓性を備えているときは、表層材2の切欠2aは
不要である。続いて、図(C)のように表面側の表層材
2の端縁部を湾曲させて側端面に貼着し、表層材2の湾
曲させた部分と軽量コア材3の切欠3aとの間に隙間D
を形成する。
【0011】あるいは図3に示す製造手順によることも
できる。芯材となる軽量コア材3、表面側及び裏面側の
表層材2,4を用意し、表面側の表層材2及び軽量コア
材3それぞれの両側端部に、あらかじめ図(A)に示す
ような切欠2a,3aを形成しておく。次に、これらを
図(B)の如く貼り合わせたのち、図(C)のように表
面側の表層材2の端縁部を湾曲させて側端面に貼着し、
表層材2の湾曲させた部分と軽量コア材3の切欠3aと
の間に隙間Dを形成する。
【0012】なお、表層材2の端縁部のうち、軽量コア
材3の側端面へ貼着したときに裏面側へ突出する部分が
有るときは、トリミングにより切除する。
【0013】続いて、前記隙間Dへ合成樹脂を充填す
る。充填方法は、図4に示すように、積層板1を起立さ
せ、長手方向に沿って端縁部に形成されている隙間Dの
下端を栓Sで閉塞し、上端の開口からノズルNなどで合
成樹脂5を注入することにより行われる。
【0014】しかるのち、前記隙間Dに充填した合成樹
脂5を硬化させることにより、目的とする軽量積層板1
が得られる。
【0015】段ボールやペーパーコア等よりなる軽量コ
ア材3は曲げ強度が小さいため、これのみを芯材にして
長尺の積層板を製造すると、自重又は荷重により撓み等
の変形をきたすことは、すでに述べた。しかるに本発明
では、表層材2と軽量コア材3との間に形成した隙間D
を合成樹脂5で充填することにより、硬化後の合成樹脂
5によって積層板1に曲げ強度が付与される。すなわ
ち、硬化した合成樹脂5があたかも枠材を付設したのと
同等の作用を示す。つまり、自重や多少の荷重では、容
易に変形することがなくなる。従って、積層板1におけ
る長手方向に隙間Dを形成し、この隙間Dを合成樹脂5
で充填して硬化させることにより、芯材に軽量コア材3
を用いて、所要の曲げ強度を備えた長尺の積層板を製造
することが可能となる。
【0016】ところで、表層材2と軽量コア材3との間
の隙間Dへ合成樹脂5を注入したときに、軽量コア材3
が合成樹脂を吸収すると共に、空隙が多いために合成樹
脂が拡散して、合成樹脂の使用量が極度に増大するので
はないかと懸念されるが、実際には、軽量コア材3によ
る吸収及び空隙への拡散による合成樹脂の使用量の増大
は懸念されるほどではない。むしろ、合成樹脂が隙間D
の領域外へ多少拡散することにより、合成樹脂5と軽量
コア材3との結合性が高まり、また合成樹脂の使用量が
増大するだけ曲げ強度の上昇が期待される。
【0017】〔第2の実施形態〕本発明に係る軽量積層
板は、図12に示すように、表層材2と軽量コア材3と
の間に形成した隙間を、合成樹脂5と棒材6とで充填す
る構成を採用することも可能である。かかる構成によ
り、合成樹脂5の使用量を節約できるという利点が得ら
れる。
【0018】図12に例示する軽量積層板1の端縁部構
造を形成する方法の一つは、前記第1実施形態と同様に
して、表層材2と軽量コア材3との間に隙間Dを形成
し、この隙間Dへ棒材6を挿入したのち、この棒材6の
周囲へ合成樹脂5を注入して隙間Dを充填するという手
法が挙げられる。
【0019】また別の手法として、図13に示すよう
に、表面に接着剤を塗布した棒材6を表層材2と軽量コ
ア材3との間の切欠部3aに配置したのち、表層材2を
この棒材6の表面に巻きつけるという手法も考えられ
る。
【0020】〔第3の実施形態〕積層板1において隙間
Dが形成されない方の端縁部(図1の積層板にあっては
短手方向の端縁部)に適当な補助材を取り付けることに
より、製造上の利点を得ることができる。図14に示す
如く、短手方向の側端部に角材等よりなる補助材7,7
を取り付けた軽量コア材3を用意し、その表裏面に表層
材2,4を貼着して、図15の(A)に示す如き積層体
1Aを得る。次に、当該積層体1Aの長手方向の端縁部
を、同図(B)(C)の如く切削する。このとき補助材
7,7に対しても、軽量コア材3と同様の切削加工を施
す。次いで、こうして得られた積層体1Aの表層材2を
湾曲させて端縁部に隙間Dを形成したのち、この隙間D
へ図4に示す要領で合成樹脂を注入する。その際、本実
施形態では、積層板1Aに補助材7を配したから、図1
6に示すように、隙間Dの開口部を閉塞する栓体Sの押
さえ板7を、釘,鋲,ピン等で打ちつけて固定するのに
役立つ。押さえ板8を確実に固定できることにより、栓
体Sが樹脂硬化時の膨張力で外へ飛びだすのを防止する
ことができる。なお栓体Sは、隙間Dの少なくとも一方
の開口部を閉塞すればよい。
【0021】また前記補助材7は、表層材2を湾曲させ
又は折り曲げて軽量コア材3の端面へ貼着する際に、表
層材2を釘,鋲,ピンなどで打ちつけて係止するのに役
立てることができる。これにより、接着強度が充分に発
現するまで、表層材2を保持することが可能である。
【0022】なお補助材7は、必要に応じ最終工程で切
除してもよく、あるいは切除せずに残して、折り戸の接
合部として活用することもできる。
【0023】
【実施例】本発明に係る軽量積層板の具体的な実施例
を、項目別に述べる。
【0024】〔軽量コア材〕本発明において、芯材に利
用する軽量コア材には、軽量で、ある程度の保形性を有
する材料が使用される。但し、芯材として従来使用され
ているベニヤ板ほどの曲げ強度は要求されない。具体的
には、紙,プラスチック,アルミ等の軽金属などの素材
が挙げられる。
【0025】紙を使用する場合の形態としては、図5
(A)に例示するようなハニカムコア3(A)、同図
(B)に示す多数の短冊片を起立させて並列させたペー
パーコア3(B)、同図(C)のように複数枚の紙を積
層して成るペーバーコア3(C)などが挙げられる。な
お図面には、セル形状が六角形のハニカムコア3(A)
を示したが、これ以外にセル形状が三角形,平行四辺
形,矢羽根形その他のハニカムコアがあり、適宜のもの
を選択することができる。また紙の種類としては、段ボ
ールのほか、ボール紙、樹脂を含浸させた強化紙などが
挙げられる。
【0026】プラスチックを利用する場合、その形態と
しては図5(A)のハニカムコア状にするほか、発泡体
又は多孔体を所定の形状に成形したものも可能である。
【0027】アルミ等の軽金属を用いる場合は、ハニカ
ムコアに代表される空隙の多い形態で用いることが望ま
しい。
【0028】さらに本発明は、空隙率が非常に大きいパ
ーチクルボード等の軽量木質材や、スラグや火山灰とガ
ラス繊維とのプレス成形品等の軽量不燃材など、軽量で
あって且つ曲げ強度が比較的小さい材質からなる軽量コ
ア材を適用対象とする。
【0029】なお、厚みの大きい積層板を製造する場
合、厚みの大きい軽量コア材を使用してもよく、複数の
軽量コア材を重ね合わせて用いてもよい。
【0030】〔表層材〕表層材の種類には特に制限はな
く、使用目的に沿って、強度や美観性を考慮して適当な
材質が選択される。具体的には、木板(木質単板又は合
板等),繊維板(インシュレーションボード,MDF
等),段ボール等を圧縮成形した紙製板,これらに合成
樹脂を含浸させて強化又は難燃化したもの、石膏ボード
等の準不燃板,火山灰やスラグ等とガラス繊維等の補強
材とを成形してなる不燃板などが挙げられる。さらに
は、軽量コア材の表面へ合成樹脂や塗料などを塗布した
ものを表層材とすることもできる。
【0031】また表層材の美観性や表面硬度を高めるた
め、その表面に化粧を施したものなど、多層構造の表層
材を用いることも行われる。すなわち前述の各材料を基
材とし、その表面に、紙(無地紙,単色紙,印刷紙
等)、合成樹脂シートもしくはフィルム(塩化ビニー
ル,PET,メラミン樹脂,DAP等)、木質の薄板、
布(織布,不織布)、金属箔もしくは薄板、又は、予め
これらに印刷や合成樹脂の塗布を施したもの、さらには
合成樹脂を含浸させたものを化粧材として貼着したもの
などである。
【0032】あるいは、化粧材を貼着するのに代え、前
述の表層材へ直接、印刷・合成樹脂の塗布・合成樹脂の
含浸などを施してもよい。
【0033】〔端縁部形状及びその形成方法〕積層板の
端縁部形状は、隙間の形状によって決められる。積層板
の端縁部に隙間を形成する手段は大別して、次の4通り
が考えられる。
【0034】軽量コア材の一部、又は軽量コア材と表
層材両方の一部を切り欠いたのち、表層材を湾曲させる 表層材のみ湾曲させる 軽量コア材の一部を切り欠き、表層材を折り曲げる 軽量コア材の一部を切り欠いて当該軽量コア材を湾曲
させる 図6は前記の手段に対応する端縁部形状を例示するも
のであって、図(A)では、軽量コア材3の側端部に直
角の切欠3aを設けると共に、表層材2を湾曲させるこ
とによって、両者の間に4分の1円の隙間Dを形成して
いる。図(B)では、軽量コア材3の側端部において表
裏面それぞれに直角の切欠3a,3aを設けることによ
り、積層板1の端縁部における表裏面それぞれに4分の
1円の隙間Dを形成している。
【0035】図7は、前記の手段に対応するものであ
って、この例では、表層材2を湾曲させて軽量コア材3
との間に半円状の隙間Dを形成している。
【0036】図8は、前記の手段に対応する例を示す
ものである。図(A)は、軽量コア材3の側端部に矩形
の切欠3aを設け、表層材2の端縁を直角に折り曲げて
軽量コア材3の端面に貼着したものである。また図
(B)は、軽量コア材3の側端部に直角の切欠3aを設
け、表層材2の端縁を45°だけ折り曲げて、軽量コア
材3の端面に貼着したものである。いずれの例も、表層
材2を湾曲させずに折り曲げて、軽量コア材3との間に
隙間Dを形成している。
【0037】図9は、前記の手段に対応するものであ
り、図(A)の軽量コア材3自体が加工可能な場合は、
図(B)のように端縁部に切欠3aを形成したのち、軽
量コア材3の薄肉部3bを湾曲させて図(C)のように
隙間Dを形成する。しかるのち、表面に適当な表層材2
を貼着する。
【0038】図10は、積層板の端縁部に湾曲面を形成
するための若干異なる手法を示すものである。表層材
2,4と軽量コア材3とを貼り合わせて成る積層体1A
における側端面からやや離れた位置に、同図(A)の如
き切欠段部3bを裏面側から形成する。そして、これを
同図(B)の如く直角に折り曲げ、軽量コア材3の切欠
段部3bを突き合わせることにより、表層材2と軽量コ
ア材3との間に隙間Dを形成することができる。
【0039】表層材2と軽量コア材3との間に形成する
隙間の断面積が大きいほど、ここに充填される合成樹脂
量が多くなり、その結果、完成後の積層板の曲げ強度が
増大することは言うまでもない。しかしながら使用量の
多少にかかわらず、合成樹脂の存在により、積層板の曲
げ強度を向上させることができる。すなわち、図11に
示す如く、表層材2と軽量コア材3との間に形成する隙
間Dの断面積が小さい場合でも、該隙間Dを合成樹脂5
で充填することにより、曲げ強度の向上が得られる。従
って、用途によっては、図11に示すような端縁部構造
を採用することにより、合成樹脂の使用量を節減するこ
とが可能である。なお同図(A)は、積層板1の表面側
だけに湾曲面を形成した例、同図(B)は積層板1の端
縁部全体を湾曲面とした例、同図(C)は積層板1の表
面側と裏面側とで曲率の異なる湾曲面を形成した例であ
る。
【0040】積層板1の端縁部の形状は、図示の例に限
定されるものではなく、所望に応じて適宜変更すること
ができる。実際には、軽量コア材3に設ける切欠3aの
形態や、表層材2を湾曲させる態様などを変えることに
より、端縁部形状の変更が可能である。
【0041】また隙間を形成するのは、積層板における
少なくとも一方の端縁部であればよく、望ましくは長手
方向の一方又は二方の端縁部とする。
【0042】〔樹脂充填〕表層材2と軽量コア材3との
間に形成する隙間Dを合成樹脂で充填する手段として
は、例えば図4の注入方法が採用される。すなわち、端
縁部に隙間Dを形成した積層板1を起立させ、下側の開
口部を栓Sで閉塞し、上側の開口部から合成樹脂5をノ
ズルN等を用いて注入する。注入方式は、図示のよう
に、上方から合成樹脂を自然流下させるほか、適度の圧
力を加える加圧注入も可能であり、この場合、栓体Sを
上、注入口を下として、樹脂を下方から加圧注入する態
様や、積層板を横に置いて樹脂を水平方向に加圧注入す
る態様が可能である。
【0043】隙間を充填する合成樹脂の種類は特に限定
されないが、ウレタン樹脂が好適と考えられる。また、
表層材2を湾曲させて隙間を形成する場合は、発泡性の
合成樹脂を用いることにより、表層材2に適度の張力を
与えることができる。
【0044】〔棒材〕表層材と軽量コア材との間に形成
した隙間を充填するに際し、棒材を挿入することができ
る。すなわち、図12に例示する如く、表層材2と軽量
コア材3との間に形成した隙間D内に棒材6を挿入し、
その周囲を合成樹脂5で充填する。これにより、合成樹
脂の使用量を節減することができる。
【0045】棒材6の材質は、特に限定されないが、木
質・プラスチック・ゴム・金属・セラミックなどが考え
られる。これらのうち、軽量化の面では、木製や発泡プ
ラスチック製のものが有利であり、強度の面では金属・
セラミック製のものが有利である。
【0046】棒材6は、表層材2を湾曲させるなどして
軽量コア材3との間に隙間Dを形成したのち(図2参
照)、この隙間Dへ挿入する。そして図4に示す方法に
より、棒材6の周囲へ合成樹脂を注入すればよい。
【0047】あるいは、図13に示す如く、表層材2を
軽量コア材3に貼着する際に、棒材6を両者の間へ配設
する手法も採用できる。例えば、同図(A)に示すよう
に、表層材2と軽量コア材3との間に形成する隙間形状
に対応する形状の棒材6を準備し、同図(B)のよう
に、周面に接着剤を塗布した棒材6を、軽量コア材3の
切欠3aへ配設する。引き続いて同図(C)の如く、表
層材2の端縁部を棒材6の周面に巻きつける。隙間が残
った場合は、合成樹脂を補充する。かかる手法によって
も、表層材2と軽量コア材3との隙間を棒材6と合成樹
脂(接着剤)とで充填する構造を得ることができる。
【0048】なお棒材6の表面に表層材2を巻きつける
具体的な手順は、端縁部に形成する形状に応じ、適当に
変更することができる。
【0049】〔その他〕以上述べたようにして製作され
る本発明に係る積層板は、隙間を形成して合成樹脂を注
入した端縁部以外の端縁部に、所望により板材を貼着し
て仕上げ加工を施す。板材の貼着により、美観性及び強
度の向上が得られる。
【0050】また、本発明により長尺な積層板を製作
し、これを適当に切断して製品とすることがある。この
場合も、切断面その他の必要な小口面に板材を貼着する
ことができる。
【0051】表層材,軽量コア材の材質は、用途に応じ
適宜選択される。例えば、軽量コア材をアルミ製ハニカ
ムコアとし、表層材を不燃板,準不燃板とすれば、不燃
性,準不燃性の軽量積層板が得られる。
【0052】さらに表層材の表面へ、金属粉を混入した
合成樹脂を塗布することにより表面硬度を高めて硬質の
製品としたり、有機系又は無機系の防虫剤・防止カビ剤
・抗菌剤を配合した合成樹脂や塗料を表層材に塗布した
りすることもできる。
【0053】なお、すでに述べたとおり、合成樹脂の充
填は積層板における少なくとも一方の端縁部になされれ
ばよく、この場合、他の端縁部には棒材や角材を配設す
ることを妨げない。さらに複数の軽量コア材を、桟等を
介して連結したものを用いることもできる。
【0054】その他、本発明は、実施の態様に即して様
々に変更することを妨げない。
【0055】
【発明の効果】本発明は、表層材と軽量コア材との間に
形成した隙間へ合成樹脂、又は合成樹脂と棒材とを充填
することにより、硬化した合成樹脂が所要の曲げ強度を
発揮する。従って、曲げ強度の小さい軽量コア材を芯材
とする積層板において、従来必要不可欠と考えられてい
た周囲の枠材を不要にすることができるから、格段の軽
量化がもたらされる。軽量化の度合いは、製品が長尺に
なるほど、また厚みが大きくなるほど、顕著になる。
【0056】表層材と軽量コア材との間に形成した隙間
へ充填した合成樹脂は、例えば紙製ハニカムコア等の軽
量コア材が有する空隙へ広がって硬化する。依って、硬
化後の合成樹脂は、軽量コア材と強固に一体化すると同
時に、大きい強度を発現するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軽量積層板の一例を示す斜視図で
ある。
【図2】本発明に係る軽量積層板の製造要領の一例を示
す正面断面図である。
【図3】本発明に係る軽量積層板の製造要領の他の例を
示す正面断面図である。
【図4】本発明に係る軽量積層板の製造要領の一例を示
すものであって、合成樹脂の充填工程を示す側面断面図
である。
【図5】本発明に係る軽量積層板に用いる軽量コア材を
例示する斜視図である。
【図6】本発明に係る軽量積層板の端縁部形状を例示す
る正面断面図である。
【図7】本発明に係る軽量積層板の異なる端縁部形状を
例示する正面断面図である。
【図8】本発明に係る軽量積層板のさらに異なる端縁部
形状を例示する正面断面図である。
【図9】本発明に係る軽量積層板の端縁部に湾曲形状を
形成するための手法の一例を説明する正面断面図であ
る。
【図10】本発明に係る軽量積層板の端縁部に湾曲形状
を形成するための手法の他の例を説明する正面断面図で
ある。
【図11】本発明に係る軽量積層板の他の端縁部形状を
例示する正面断面図である。
【図12】本発明に係る軽量積層板の端縁部形状を例示
するものであって、隙間に棒材を挿入する場合の正面断
面図である。
【図13】本発明に係る軽量積層板の製造要領を例示す
るものであって、隙間に棒材を挿入する場合の異なる製
造手順を説明する正面断面図である。
【図14】本発明に係る軽量積層板の他の実施例を示す
ものであって、表層材と軽量コア材の分解斜視図であ
る。
【図15】本発明に係る軽量積層板の他の実施例を示す
ものであって、製造要領を示す斜視図である。
【図16】本発明に係る軽量積層板の他の実施例を示す
ものであって、図(A)は要部の正面図、図(B)は端
縁部の隙間へ合成樹脂を注入した後の状況を示す断面図
である。
【図17】従来の軽量積層板を例示する分解斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 軽量積層板 2 表層材(表面側) 3 軽量コア材 3a 切欠 4 表層材(裏面側) 5 合成樹脂 6 棒材 D 隙間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表層材と軽量コア材とから成る積層板であ
    って、少なくとも一端縁部に隙間が形成され、当該隙間
    が合成樹脂で充填されていることを特徴とする軽量積層
    板。
  2. 【請求項2】前記隙間が、棒材と合成樹脂とで充填され
    ている請求項1に記載の軽量積層板。
  3. 【請求項3】前記隙間は、表層材を湾曲させることによ
    り形成されている請求項1又は2に記載の軽量積層板。
  4. 【請求項4】前記隙間は、軽量コア材を一部切除するこ
    とにより形成されている請求項1乃至3のいずれかに記
    載の軽量積層板。
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