JPH10237236A - 電子材料封止用組成物 - Google Patents

電子材料封止用組成物

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JPH10237236A
JPH10237236A JP4343597A JP4343597A JPH10237236A JP H10237236 A JPH10237236 A JP H10237236A JP 4343597 A JP4343597 A JP 4343597A JP 4343597 A JP4343597 A JP 4343597A JP H10237236 A JPH10237236 A JP H10237236A
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JP
Japan
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sealing
composition
electronic material
ethylene
phosphate
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JP4343597A
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Inventor
Akihisa Inoue
明久 井上
Masashi Nakano
正志 中野
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Kurabo Industries Ltd
Kurashiki Spinning Co Ltd
Original Assignee
Kurabo Industries Ltd
Kurashiki Spinning Co Ltd
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子材料用封止材として不可欠な接着性、透
明性、防水防湿性等の特性を損なうことなく、難燃性を
備えた電子材料封止用組成物を提供する。 【解決手段】 エチレン系共重合体、シランカップリン
グ剤、有機過酸化物あるいは光増感剤および難燃剤を含
んでなる電子材料封止用組成物。本組成物には更に架橋
助剤および/または防錆剤を含むことができる。更にま
た電子材料の封止材として上記の封止用組成物を用いた
電子材料モジュール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶、太陽電池、
エレクトロルミネッセンス、プラズマディスプレー等の
電子材料を封止するための封止用組成物および該封止用
組成物を封止材として用いた電子材料モジュールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】太陽電池等の電子材料は、一般に半導体
等の素子を上下から保護材料で挟んでモジュールとして
使用されているが、モジュールにおいては素子を湿気お
よび機械的破損から防止すると共に、各構成材を接着一
体化するために素子の上下に封止材が挿入されている。
このような封止材には、接着性、透明性、防水防湿性が
基本的に必要とされ、更に耐候性および弾力性も不可欠
な特性である。これらの特性をもつ封止用材料として、
特開昭58−60579号公報および特公平6−355
75号公報には、エチレン系共重合樹脂、特にエチレン
酢酸ビニル共重合体をベースとして、これにシラン系等
のカップリング剤、有機過酸化物あるいは光増感剤を配
合した封止用組成物が開示されている。しかしこれらの
封止用組成物はいずれも燃焼性を有しており、難燃性が
必要とされる用途には使用できない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電子
材料用封止材として不可欠な上記特性を損なうことな
く、難燃性を備えた電子材料封止用組成物を提供するこ
とである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、エチレン系共
重合体、シランカップリング剤、有機過酸化物あるいは
光増感剤および難燃剤を含んでなる電子材料封止用組成
物に関する。また本発明は、架橋助剤を更に含む上記電
子材料封止用組成物に関する。更にまた本発明は、防錆
剤を更に含む上記電子材料封止用組成物に関する。加え
て本発明は、電子材料の封止材として上記の封止用組成
物を用いた電子材料モジュールに関する。本発明の電子
材料封止用組成物は、接着性、透明性、柔軟性、耐久性
および難燃性に優れた特性を備えている。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に使用できるエチレン系共
重合体としては、光透過率が約80%以上、好ましくは
約90%以上で、引張弾性率が約1〜30MPa、好ま
しくは約3〜12MPaのものが、好適な共重合樹脂と
して用いられる。具体的には、例えばエチレンと酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステルとの共
重合体、エチレンとアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチルなどの不飽
和脂肪酸エステルとの共重合体、エチレンとプロピレ
ン、ブテン-1、4-メチル-ペンテン-1などのα-オレ
フィンとの共重合体、更にはエチレン-ビニルエステル-
不飽和脂肪酸3元共重合体、エチレン-不飽和脂肪酸エ
ステル-不飽和脂肪酸3元共重合体またはそれらの金属
塩(アイオノマー樹脂)などが用いられる。これらの中
でエチレン-酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと略称
する)が好ましい。特に酢酸ビニル含量が5〜50重量
%のものが、接着性、透明性および耐候性の点で優れて
いる。特に好ましい酢酸ビニル含量は15〜40重量%
である。酢酸ビニル含量が5重量%より少ない場合EV
Aは耐候性および透明性が不十分であり、モジュールを
形成した場合、半導体素子への光線透過率が低くなっ
て、例えば太陽電池の場合発電効率が悪くなる。一方、
酢酸ビニル含量が50重量%より多くなるとEVAの機
械的性質が低下して、またべとつきが増して組成物をフ
ィルムやシートにした場合、ブロッキングが生じる。
【0006】エチレン系共重合樹脂と電子材料素子およ
び表面の各保護材との接着性を向上させるために本発明
の組成物はシランカップリング剤を含有する。シランカ
ップリング剤は市販のものをいずれも使用できるが、好
ましいシランカップリング剤は、ビニルトリエトキシラ
ン、ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、γ-
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルト
リアセトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシ
シラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチル
トリメトキシシラン、γ-クロロプロピルメトキシシラ
ン、ビニルトリクロロシラン、γ-メルカプトプロピル
トリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシ
シラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルト
リエトキシシランなどである。これらシランカップリン
グ剤を単独でまたは2種以上を混合してEVA100重
量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.01
〜5重量部の割合で添加する。
【0007】エチレン系共重合体は架橋により透明性が
向上し、且つ機械的特性が改良されて、電子材料用封止
材として一層好適な特性を発現することができる。エチ
レン系共重合体、特にEVA樹脂を加熱架橋するには有
機過酸化物、特にモジュール貼り合わせ過程の加熱温度
で分解することのできる有機過酸化物が適当である。使
用可能な有機過酸化物としては、例えば2,5-ジメチル
ヘキサン-2,5-ジヒドロパーオキサイド、2,5-ジメ
チル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン-3、
ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオ
キサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α′-ビ
ス(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n-
ブチル-4,4-ビス(t-ブチルパーオキシ)バレレー
ト、2,2′-ビス(t-ブチルパーオキシ)ブタン、1,
1′-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、
1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメ
チルシクロヘキサン、t-ブチルパーオキシベンズエー
ト、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシ
アセテート、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパ
ーオキシ)ヘキサン-3、メチルエチルケトンパーオキ
サイド、2,5-ジメチルヘキシル-2,5-ビスパーオキ
シベンゾエート、t-ブチルハイドロパーオキサイド、
p-メンタンハイドロパーオキサイド、p-クロルベンゾ
イルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシイソブチレ
ート、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、クロルヘキ
サノンパーオキサイドなどが挙げられる。これら過酸化
物は少なくとも1種または2種以上を混合して使用され
る。過酸化物の添加量はEVA100重量部当たり5重
量部またはそれ以下で十分である。
【0008】エチレン系共重合体を光で架橋させる場合
は、過酸化物に代えて光増感剤が使用できる。使用可能
な光増感剤としては、例えばベンゾイン、ベンゾフェノ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイ
ソブチルエーテル、ジベンジル、5-ニトロアセナフテ
ン、ヘキサクロロシクロペンタジエン、パラニトロジフ
ェニル、パラニトロアニリン、2,4,6-トリニトロア
ニリン、1,2-ベンズアントラキノン、3-メチル-1,
3-ジアザ-1,9-ベンザンスロンなどがある。これら光
増感剤は少なくとも1種または2種以上を混合して使用
される。光増感剤の添加量はEVA100重量部当たり
5重量部またはそれ以下で十分である。
【0009】本発明の電子材料用封止材には難燃剤が含
まれる。本発明に使用できる難燃剤は以下に例示するリ
ン系化合物、塩素系化合物、臭素系化合物、メラミン、
無機化合物および反応型難燃剤である。特に好ましい難
燃剤はリン酸エステルおよびリン化合物ならびに塩素系
化合物であり、これらを使用することにより、多くの電
子材料用途に必要とされる透明性を損なうことなく優れ
た難燃性を有する封止材料を得ることができる。これら
の難燃剤はエチレン系共重合体100重量部に対し、1
〜50重量部、好ましくは5〜40重量部の割合で含有
される。
【0010】リン系化合物にはトリス(クロロエチル)
ホスフェート、トリス(モノクロロプロピル)ホスフェ
ート、トリス(β-クロロエチル)ホスフェート、トリ
ス(β-クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジク
ロロプロピル)ホスフェート、テトラキス(2-クロロ
エチル)エチレンジホスフェート、β-クロロエチルア
シッドホスフェート、クロロアルキルホスフェート、β
-クロロプロピルホスフェート、トリス(ジブロモフェ
ニル)ホスフェート、トリス(トリブロモフェニル)ホ
スフェート、トリス(2-クロロエチル)オルトリン酸
エステル、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェ
ート、エチレンビストリス(2-シアノエチル)ホスホ
ニウムブロマイド、トリフェニルホスフェート、トリメ
チルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチ
ルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリアリ
ルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブト
キシエチルホスフェート、トリキシレニルホスフェー
ト、トリ(2-エチルヘキシル)ホスフェート、ジフェ
ニルクレジルホスフェート、ジメチルメチルホスフォネ
ート、ジブチルヒドロキシエチルホスフォネート、ジ
(ブトキシ)ホスフィニルプロピルアミド、ジ(ポリオ
キシエチレン)ヒロドキシメチルホスフォネート、ジエ
チル-N,N-ビス(2-ヒロドキシエチル)アミノメチル
ホスフォネート、クレジルジフェニルホスフェート、イ
ソデシルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニ
ルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニル)ホ
スフェート、グリシジル-α-メチル-β-ジ(ブトキシ)
ホスフィニルプロピオネート、アルキルアリルホスフェ
ート、ブチルピロホスフェート、ブチルアシッドホスフ
ェート、ブトキシエチルアシッドホスフェート、2-エ
チルヘキシルジフェニルホスフェート、2-エチルヘキ
シルアシッドホスフェート、トリス(2,6-ジメチルフ
ェニル)ホスフェート、トリス(3-ヒドロキシプロピ
ル)ホスフィンオキシド、ジエチレングリコールビス
(クロロプロピル)ホスフェート、ビスフェノールAビ
ス(ジクレジルホスフェート)、ジエトキシ-ビス-(2-
ヒドロキシエチル)-アミノメチルホスホネート、フェ
ニルホスフォン酸、フェニルホスフォン酸ジクロリド、
ジエチルフェニルホスフォネート、ジメチルフェニルホ
スホネート、ジ(イソプロピル)N,N′-ビス(2-ヒド
ロキシエチル)アミノメチルホスフォネート、ジブチル
ビス(2-ヒドロキシプロピル)ピロホスフェート、芳
香族縮合リン酸エステル類、含ハロゲン縮合リン酸エス
テル類、ポリリン酸アンモニウム、ポリクロロホスフォ
ネート、メラミンリン酸塩、赤リン系トリス(2-クロ
ロエチル)オルトリン酸エステル等が含まれる。
【0011】塩素系難燃剤には、塩素化パラフィン、塩
素化ポリオレフィン、パークロロシクロペンタデカン等
が含まれる。
【0012】透明性を必要としない電子材料の用途、例
えばモジュールの下面として封止材料を使用する場合等
には上記以外の以下の難燃剤を使用することもできる。
臭素系化合物難燃剤には、ヘキサブロモベンゼン、デカ
ブロモジフェニルオキシド、ポリジブロモフェニレンオ
キシド、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、エチレ
ンビスジブロモノルボルナンジカルボキシイミド、エチ
レンビステトラブロモフタルイミド、エチレンビスペン
タブロモジフェニル、ジブロモエチルジブロモシクロヘ
キサン、ジブロモネオペンチルグリコール、トリブロモ
ネオペンチルグリコール、トリブロムフェノール、トリ
ブロモフェノールアリルエーテル、ビス(2,4,6-ト
リブロモフェノキシ)エタン、テトラブロモシクロオク
タン、テトラブロモビスフェノールS、テトラデカブロ
モジフェノキシベンゼン、トリス-(2,3-ジブロモプ
ロピル-1)-イソシアヌレート、2,2-ビス(4-ヒド
ロキシ-3,5-ジブロモフェニル)プロパン、2,2-ビ
ス(4-ヒドロキシエトキシ-3,5-ジブロモフェニル)
プロパン、ペンタブロモフェノール、ペンタブロモトル
エン、ペンタブロモジフェニルオキシド、ヘキサブロモ
シクロドデカン、ドデカクロロオクタヒドロジメタノジ
ベンゾシクロオクテン、ドデカクロロオクタヒドロジメ
タノジベンゾフラン、テトラブロモエタン、テトラデカ
ブロモ-p-フェノキシジフェニルエーテル、ヘキサブロ
モシクロドデカン、エチレンビスペンタブロモジフェニ
ル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、オクタブロモフ
ェノールエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、
オクタブロモジフェニルオキシド、ジブロモネオペンチ
ルグリコールテトラカルボナート、ビス(トリブロモフ
ェニル)フマルアミド、N-メチルヘキサブロモジフェ
ニルアミン、ジブロモスチレン、臭素化エポキシ樹脂、
臭素化ポリスチレン等が含まれる。
【0013】無機化合物難燃剤には、三酸化アンチモ
ン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、四酸化ア
ンチモンその他のアンチモン化合物、グアニジン化合
物、ジルコニウム化合物、水酸化アルミニウム、水酸化
マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、塩
基性炭酸マグネシウム等の水酸化物、ホウ酸亜鉛、ホウ
酸バリウム、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム等の
ホウ酸塩類、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、酸化
スズ、酸化スズの水和物等の酸化物類、炭酸亜鉛、炭酸
カルシウム、炭酸バリウム等の炭酸塩、が含まれる。
【0014】またテトラブロモビスフェノールAおよび
その誘導体、無水クロレンド酸、テトラブロモ無水フタ
ル酸、テトラブロモフタレートジオール、、テトラブロ
モフタレートエステル、テトラブロモフタレートジソジ
ウム、テトラクロロフタリックアンハイドライド、ビニ
ルブロマイド、ポリ(ペンタブロモベンジルアクリレー
ト)、ブロモフェノキシエタノール、臭素化フェノー
ル、臭素化芳香族トリアジン、ジブロモクレジルグリシ
ジルエーテル、ジブロモフェノール、ジブロモクレゾー
ル、トリブロモフェノール、ジアリル=クロレンデート
等の反応性難燃剤も使用することができる。
【0015】本発明の電子材料封止用組成物には、物性
を改良するために更に架橋助剤を添加することができ
る。このような架橋助剤としては、トリエタノールプロ
パン、ペンタエリスリトール、グリセリン等のアクリル
酸および、メタクリル酸エステル、トリアリルシアヌレ
ート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメ
リテート、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、
マレイン酸ジアリル、ジビニルベンゼン等が使用可能で
あり、これらを1種または2種以上を混合して用いるこ
とができる。架橋助剤はEVA100重量部に対して
0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の割合
で添加される。
【0016】また本発明の組成物には、更に各種アクリ
ロキシ基あるいはメタクリロキシ基含有化合物を添加す
ることができる。これに属する化合物としてはアクリル
酸あるいはメタクリル酸誘導体、例えばそのエステルお
よびアミドが最も一般的であり、エステル残基としては
メチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリルのよ
うなアルキル基以外にシクロヘキシル基、テトラヒドロ
フルフリル基、アミノエチル基、2-ヒドロエチル基、
3-ヒドロキシプロピル基、3-クロロ-2-ヒドロキシプ
ロピル基などが挙げられる。またエチレングリコール、
トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多官
能アルコールとのエステルも同様に用いられる。またア
ミドとしてはダイアセトンアクリルアミドが代表的であ
る。これらの化合物はエチレン系共重合体100重量部
に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量
部の範囲で配合するのが好ましい。
【0017】また本発明では、難燃剤により起こり得る
結線部等の発錆を防止するために、防錆剤を添加しても
よい。このような防錆剤としては、1,2,4-トリアゾ
ール、3-アミノ-1,2,4-トリアゾール、4-アミノ-
1,2,4-トリアゾール、3-メルカプト-1,2,4-トリ
アゾール、5-アミノ-3-メルカプト-1,2,4-トリア
ゾール、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、1,2,3-
ベンゾトリアゾール、1-〔N,N-ビス(2-エチルヘキ
シル)アミノメチル〕ベンゾトリアゾール等のトリアゾ
ール類、ピラゾール、3,5-ジメチルピラゾール、3-
メチル-5-ピラゾロン、1,3-ジメチル-5-ピラゾロン
等のピラゾール類、5-フェニルテトラゾール、1-フェ
ニルテトラゾール、1-フェニル-5-メルカプトテトラ
ゾール等のテトラゾール類が列挙できる。このうち好ま
しくは1,2,4-トリアゾールおよび1,2,3-ベンゾト
リアゾールである。これらの防錆剤はEVA100重量
部に対して0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜5
重量部の割合で十分な効果を発揮する。
【0018】本発明の電子材料封止用組成物は、上記の
ほか、必要に応じて紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定
剤、着色剤等を含むことができる。
【0019】本発明の電子材料モジュールにおいて、本
発明の封止材料は電子材料の表側および裏側の両方に使
用することができるが、両面には同一の組成物を使用し
てもよいし、異なる組成物を使用してもよい。例えば表
面には透明な組成物を使用し、裏面には不透明な組成物
を使用することもできる。またもう一つの態様として、
本発明の封止用組成物を電子材料素子の下側だけに使用
した電子材料モジュールも本発明に含まれる。
【0020】本発明の電子材料モジュールは、半導体等
の素子の上下両面を本発明の封止用組成物で被覆し、更
にその上面および下面に上部透明保護材および下部基板
保護材を一体に貼り合わせた積層体である。上部透明保
護材としては、通常ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂等が、また下部基板保護材としてはガラス、
ステンレススチール、アルミニウムやポリフッ化ビニル
樹脂を用いることができる。このような積層モジュール
は、例えば、本発明の封止用組成物をシート状に成形
し、成形した同じまたは異なるシートの間に半導体素子
などの電子材料を挟み、これを下部基板保護材の上に載
せ、更に上から上部透明保護材を載せた状態で、真空中
に置き、加熱接着して貼り合わせることにより得られ
る。この加熱により上下各保護材と素子とは封止用組成
物を介して強固に接着され、且つ封止用組成物はエチレ
ン系共重合体の架橋により優れた透明性が得られる。
【0021】
【実施例】以下実施例により本発明をより詳細具体的に
説明する。実施例 1〜7、比較例1〜2 種々の難燃剤を含有するまたは含有しない封止用組成物
を表1に示す配合比率で調製した。
【0022】〔電子材料用封止材としての組成物の評
価〕上記9種類の組成物をそれぞれドライブレンドした
のち、40mmφ押出機に入れ、樹脂温度100℃で5
00mm幅のTダイから600μm厚さのシート状に押
出成形した。燃焼性の評価: 得られたシートをポリエステルフィルム
に挟み、150℃に設定した熱プレスで20分間プレス
後、ポリエステルフィルムを剥がして架橋シートを作成
した。作成された試料の燃焼性をFMVSS302およ
びUL94の基準に準拠して評価した。透明性の評価 押出成形したシートを厚さ2mm、50mm角のフロー
トガラスに挟み、熱プレスで100℃、3kg/c
2、120秒の仮接着後、ホットプレート上で150
℃、20分間加熱して試料を作成した。作成された試料
の全光線透過率をJIS K7105に準じて測定し
た。接着性の評価: ポリエステルフィルム、押出成形したシ
ート、厚さ2mm,25mm×150mmのフロートガ
ラスの順に重ね、熱プレスで100℃、0.5kg/c
2、20秒の仮接着後、ホットプレート上で150
℃、20分間加熱して試料を作成した。ポリエステルフ
ィルムを剥がし、シートをガラス幅の25mmに揃え、
シート-ガラス間の180°剥離力を引張速度100m
m/minで測定した。評価結果を表2に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明の組成物は電子材料用封止材とし
て不可欠な接着性および透明性を低下することなく、更
に難燃性の要求される用途にも使用できる優れた難燃特
性を備えている。したがって本封止用組成物を封止材と
して用いた電子材料モジュールは自動車や住宅用途にも
安心して使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09K 3/10 C09K 3/10 C H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン系共重合体、シランカップリン
    グ剤、有機過酸化物あるいは光増感剤および難燃剤を含
    んでなる電子材料封止用組成物。
  2. 【請求項2】 更に架橋助剤を含む請求項1記載の封止
    用組成物。
  3. 【請求項3】 エチレン系共重合体が、酢酸ビニルを5
    〜50重量%含有するエチレン酢酸ビニル共重合体であ
    る請求項1または2記載の封止用組成物。
  4. 【請求項4】 更に防錆剤を含む請求項1、2または3
    いずれかに記載の封止用組成物。
  5. 【請求項5】 難燃剤がリン系化合物または塩素系化合
    物である請求項1〜4のいずれかに記載の封止用組成
    物。
  6. 【請求項6】 電子材料の封止材として請求項1〜5の
    いずれかに記載の封止用組成物を用いた電子材料モジュ
    ール。
  7. 【請求項7】 電子材料の封止材として少なくとも表面
    側が請求項1〜5のいずれかに記載の透明な封止用組成
    物を用いた電子材料モジュール。
  8. 【請求項8】 電子材料素子の上下両面を封止材で挟
    み、更にその上に透明保護材、その下に基板保護材を積
    層して一体化してなる電子材料モジュールにおいて少な
    くとも下側の封止材として請求項1〜5のいずれかに記
    載の封止用組成物を用いた電子材料モジュール。
JP4343597A 1997-02-27 1997-02-27 電子材料封止用組成物 Pending JPH10237236A (ja)

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JP4343597A JPH10237236A (ja) 1997-02-27 1997-02-27 電子材料封止用組成物

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11141245A (ja) * 1997-11-11 1999-05-25 Tsuchiya Teisuko Kk ルーバーサッシの密閉部材
JP2011021103A (ja) * 2009-07-16 2011-02-03 Daio Paper Corp 難燃性粘着シート
JP2012041466A (ja) * 2010-08-20 2012-03-01 Shikoku Chem Corp 樹脂組成物
JP2012126909A (ja) * 2004-12-28 2012-07-05 Mitsui Chemicals Tohcello Inc 太陽電池封止材

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