JPH10234A - 注入用接続器具およびそれを備えた注入容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】薬液の輸液回路内への注入や配合を安全で簡単
な方法で行う。 【解決手段】テーパー状内形部４にシリンジ等の注入容
器８の排出部９を挿入した注入用接続器具１のテーパー
状外形部３を、輸液回路等のメステーパー状の注入部１
０に液密に嵌合させ、薬液１１を輸液回路等内１２へ注
入する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、シリンジ等の医療
用注入容器と他の医療器具とを接続する注入用接続器
具、および当該注入用接続器具を備えた医療用注入容器
に関する。

【０００２】

【従来の技術】シリンジ等の医療用注入容器を用いて、
薬液をアンプルから吸引し、輸液回路内にメステーパー
状の注入部から注入し、輸液等に配合させる場合、注入
に先立って医療用注入容器のオステーパー状の排出部に
接続されている吸引に使用した針等を取り外し、オステ
ーパー状の排出部とメステーパー状の注入部とを嵌合さ
せて注入操作を行っている。しかしながら、この方法で
は針等を取り外す操作が不可欠であることから、作業時
間が長くなることや、取り外した針等を別個に廃棄しな
ければならないことなどの問題が生じる。また手指で針
等に触れるため、細菌汚染や異物の混入等や、針等の手
指への誤刺の虞れがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した問題
点を鑑みて、薬液の輸液回路内への注入や配合を安全で
簡単な方法で短時間に行うことができる注入用接続器具
およびそれを備えた注入容器を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、シリンジ等の
医療用注入容器の排出部と他の医療器具に設けられてい
る注入部とを接続する注入用接続器具において、一端に
前記注入容器の排出部に嵌合する開口部と、他端に前記
開口部と連通する細管が設けられたハブからなり、前記
ハブの外面は前記細管から前記開口部方向に向けて外径
が大きくなるテーパー状に形成されており、前記医療用
具の注入部に液密に接続されることを特徴とする注入用
接続器具である。また本発明は、上記の注入用接続器具
が接続されてなる医療用注入容器である。本発明におい
て他の医療器具とは、輸液・輸血回路等が挙げられ、更
に詳しくは前記輸液・輸血回路の一部もしくは接続され
た他の薬液等を注入・配合させるための器具などが挙げ
られる。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明の注入用接続器具およびそ
れを備えた注入容器を具体的に説明する。図１は本発明
の注入用接続器具の一例の縦断面図、図２は本発明の注
入用接続器具の他例の縦断面図、図３は注入容器に備え
られた注入用接続器具の部分縦断面図、図４は注入容器
に備えられた注入用接続器具が輸液回路のメステーパー
状の注入部に接続された縦断面図を示す。

【０００６】図１に示すように、本発明の注入用接続器
具１は、テーパー状外形部３と医療用注入容器の排出部
が嵌合されるテーパー状内形部４と前記テーパー状内形
部４の端部に設けられる開口部６が設けられたハブに、
円筒状の細管２が一体に成形されている。また前記最終
端部５から前記開口部６に貫通する流路７より設けられ
ている。前記最終端部５の少なくとも一部は開口してお
り流路７に連通している。また、最終端部５の形状は図
２に示すように先端が針状に形成され、その先端の脇部
分が開口している形状であっても良い。この形状である
と薬液の入ったアンプルから当該薬液を注入容器に取り
出す際に、当該アンプルの栓体に容易に刺さるため作業
が容易に行える。本発明の医療用注入容器としては、特
に限定されず、市販されているプラスチック製シリン
ジ、ガラス製シリンジ、スポイド状の容器などが挙げら
れ、オステーパー状の排出部が設けられているものであ
れば良い。

【０００７】注入用接続器具１の材質としては、特に限
定しないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチ
レン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ−（４−メチルペンテン−１）アクリル樹脂、
アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポ
リエチレンテレフタレート等のポリエステル、ブタジエ
ン−スチレン共重合体、環状ポリオレフィン、ポリアセ
タール、変性ポリフェニレンエーテル、フッ素系樹脂、
ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスル
ホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルラクトン、液
晶ポリエステル、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリ
エーテルニトリル、ポリフェニレンサルファイド等の熱
可塑性樹脂、あるいはエポキシ樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、
ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられるが、成
形上利点から熱可塑性樹脂が好ましい。また、細管２に
おいては上記熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の他に、例え
ばステンレス鋼、チタン、アルミニウム等の金属材料、
またはガラス、アルミナ等のセラミックス材料などで構
成されていても良い。

【０００８】次に、本発明の注入用接続器具１の使用方
法を説明する。まず、図３に示すように注入用接続器具
１のテーパー状内形部４に、シリンジ形状の医療用注入
容器８（図示しないがシリンジ内に押子を有する）のオ
ステーパー状の排出部９を液密に嵌合させる。この状態
から最終端部５から薬液入りアンプルやバイアル中に差
し込み医療用注入容器８の押子を引き、医療用注入容器
８内に薬液を吸引する。次に、注入用接続器具１を外す
ことなく図４に示すように、輸液回路のメステーパー状
の注入部１０にテーパー状外形部３を液密に嵌合させ、
薬液１１を押子を押すことにより流路７を介して輸液回
路内１２に注入する。また、予め医療用注入容器内に薬
液を充填しておき、アンプルやバイアルから薬液を吸引
する作業を省いても良い。本発明において、薬液には各
種ビタミン剤、抗生物質、解熱鎮痛消炎剤、解毒剤など
の溶液が挙げられる。

【０００９】本発明において、テーパー状外形部３の形
状、例えば、テーパーの角度、縦軸方向の長さ、最小ま
たは最大外径等を任意に設定することにより、各種の輸
液・輸血回路等の医療器具に対応することができる。ま
た、医療用注入容器と注入用接続器具は操作直前に接合
するのではなく、予め接合し高圧蒸気滅菌等の熱滅菌に
より滅菌処理をしておくと、衛生面からより効果的であ
る。

【００１０】

【発明の効果】以上述べたように、本発明の注入用接続
器具およびそれを備えた注入容器により、輸液・輸血回
路内に他の薬液を注入・配合する作業を安全で簡単な方
法で短時間に行うことができる。更に詳しく述べると、
操作中に注入容器から注入用接続器具を取り外さないた
め、注入用接続器具及び薬液が手指等に触れず細菌汚染
や異物の混入等が少なくなり、また針等を手指等に誤刺
する虞れもなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の注入用接続器具の一例の縦断面図を
示す。

【図２】 本発明の注入用接続器具の他例の縦断面図を
示す。

【図３】 注入容器に備えられた注入用接続器具の部分
縦断面図を示す。

【図４】 注入容器に備えられた注入用接続器具が輸液
回路のメステーパー状の注入部に接続された縦断面図を
示す。

【符号の説明】

１・・・注入用接続器具、２・・・細管、３・・・テーパー状外
形部、４・・・テーパー状内形部、５・・・最終端部、６・・・
開口部、７・・・流路

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】シリンジ等の医療用注入容器の排出部と他
   の医療器具に設けられている注入部とを接続する注入用
   接続器具において、 一端に前記注入容器の排出部に嵌合する開口部と、他端
   に前記開口部と連通する細管が設けられたハブからな
   り、前記ハブの外面は前記細管から前記開口部方向に向
   けて外径が大きくなるテーパー状に形成されており、前
   記医療用具の注入部に液密に接続されることを特徴とす
   る注入用接続器具。
2. 【請求項２】請求項１に記載の注入用接続器具が接続さ
   れてなる医療用注入容器。