JPH10232581A - 画像形成装置の定着装置 - Google Patents

画像形成装置の定着装置

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JPH10232581A
JPH10232581A JP3628097A JP3628097A JPH10232581A JP H10232581 A JPH10232581 A JP H10232581A JP 3628097 A JP3628097 A JP 3628097A JP 3628097 A JP3628097 A JP 3628097A JP H10232581 A JPH10232581 A JP H10232581A
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JP
Japan
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temperature
lower limit
heating roller
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JP3628097A
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Yoshiaki Hiranaka
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設定下限温度を実際下限温度に近づけること
で、定着不良を起こすことなく、しかも、画像形成の中
止等をせず、簡単な装置で定着ローラ表面の温度制御を
行うことができる画像形成装置の定着装置を提供する。 【解決手段】 加熱手段を備えた加熱ローラを有する一
対のローラと、上記加熱ローラの表面温度を検知する温
度検知手段と、標準の記録材に関して設定した設定温度
と下限設定温度とを記憶する記憶手段と、上記温度検知
手段が検知した検知温度と上記設定温度とに基づいて上
記加熱ローラの加熱手段を制御する温度制御手段とを備
え、記録材がローラ間を通過する際にトナー像を記録材
に定着させる定着装置において、前記記憶手段が標準の
記録材に関して設定した基準温度勾配を記憶し、加熱ロ
ーラの表面温度の温度勾配を演算する温度変化演算手段
と、上記温度変化演算手段が算出した加熱ローラの表面
温度の温度勾配を、前記基準温度勾配と比較し、その結
果に基づいて下限設定温度を変更する下限温度変更手段
とを備えていることを特徴とする画像形成装置の定着装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を採
用するレーザープリンタ、ファクシミリ、複写機等の画
像形成装置の定着装置、さらに詳細には、定着装置の加
熱ローラの温度低下を検知する検知手段の改良に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置において、
良好な画質の画像を得るための一つの条件として、転写
された未定着トナーを融解させ、記録材にトナーを定着
させることが必要である。このために、加熱ローラの表
面の温度を検知する検知手段とその検知した温度に応じ
て、制御手段が加熱ローラ内の発熱体の電源をオン・オ
フすることによって、表面をある範囲内の温度に保った
加熱ローラと加圧ローラを互いに対峙させ、その間を未
定着トナー像を有する記録材を通過させ、加熱、加圧す
ることによって未定着トナーを記録材に定着させること
が一般的に行われている。
【0003】しかしながら、中高速機の場合、連続して
画像形成を行うと、前記制御手段によって発熱体の電源
を「オン」状態にしているにもかかわらず、加熱ローラ
の表面温度が低下してしまう。そして、加熱ローラの表
面温度がある温度を下まわり、定着が不十分となるた
め、結果として画質不良が生じてしまう。また、加熱ロ
ーラの表面温度が低くなると、直接的には画質不良に繋
がらなくても、目に見えない程の微小なトナーが記録材
に定着しきれず、加熱ローラに付着してしまう。定着ロ
ーラに付着したトナーは、加熱ローラよりも加圧ローラ
の方が離型性が悪いため、互いに接して回転する際に加
圧ローラに再付着する。この微量のトナーは、ウエッブ
等もすり抜け、加圧ローラの剥離爪に蓄積する。この蓄
積されたトナーが、ある一定の量を越えると、剥離爪か
らこぼれ、加熱ローラと加圧ローラ対から記録材に付着
し、記録材を汚してしまう。
【0004】加熱ローラの表面温度が低下する要因は、
まず、記録材そのものが加熱ローラーの熱を奪うためで
ある。記録材は加熱ローラを通過する際に加熱ローラか
ら熱を奪うため、高速でしかも連続して画像形成を行う
場合など、記録材に奪われる熱が供給される熱よりも多
くなり、加熱ローラの表面温度が低下してしまう。ま
た、同じ一枚の記録用紙にトナーを定着させる場合であ
っても、記録用紙の材質、厚み、大きさ等によって、加
熱ローラから奪う熱の量は大きく異なる。つまり、厚い
記録材の方が薄い記録材よりも多くの熱を奪い、小さい
記録材よりも大きい記録材の方が多くの熱を奪う。特
に、最近では、環境問題が大きな社会問題となってお
り、記録材に再生紙を使用する場合が多くなってきた。
この再生紙は普通紙に比べて厚めに作られている。した
がって、このような再生紙を使用する場合も普通紙の場
合よりも多くの熱を加熱ローラから奪うことになる。
【0005】また、印字面積の大きさ、印字濃度も加熱
ローラから奪う熱の量に影響する。これは、トナーが融
解され、定着する際に加熱ローラからこの融解熱を奪う
ためである。特に、最近では文字のみの画像ではなく、
文字と絵や写真、イラスト等が混在した画像を形成する
ことが多くなってきた。このような画像は、一般的に従
来の文字のみの画像に比べて記録材に定着されるトナー
の量は格段に多くなり、それ故、加熱ローラから奪う熱
の量も多くなる。これは、濃い印字濃度で画像形成し、
トナーの量が多い場合でも同様である。
【0006】また、記録材そのものの温度、画像形成装
置が設置される環境の温度も加熱ローラから奪う熱の量
に影響する。例えば、冬の暖房装置のない倉庫等、低い
温度環境で保管された記録材をすぐに使用する場合に
は、記録材によってより多くの熱が奪われることにな
る。また、朝一番のまだ暖房が効いていない事業所等で
画像形成を行う場合、加熱ロール周辺の冷えた空気によ
っても熱を奪われてしまう。
【0007】一方、加熱ローラの表面温度が低下する他
の要因は、加熱ローラに供給される熱量が限られている
ためでもある。画像形成装置に供給される電力は、一般
的に100Vのコンセントから供給させるものであり、
その電力には限りがある。さらに、都心の雑居ビル等で
はコンセントからの電圧が100Vに達しない場所も存
在し、そのような場所においても安定して画像形成装置
を稼働させるためには、より少ない消費電力で稼働する
ことが求められる。この限られた電力を帯電装置、除電
装置、各種の駆動モーター等へ配分されるものであるた
め、加熱ローラの熱源に供給させる電力には自ずと限界
がある。特に最近では、自動原稿送り装置、後処理装置
のようなオプションを画像形成装置に取り付けて使用す
ることが多いため、一層加熱ローラに供給される電力は
相対的に少なくなってしまい、加熱ローラの表面温度が
低下してしまう。
【0008】このように、加熱ローラの表面温度が低下
しやすい状況の中で、定着不足による画質不良が生じる
前に何らかの措置を採るべく、従来から様々な技術が提
案されている。例えば、標準的な記録材にトナーを定着
させるために必要な加熱ローラの表面温度の下限温度
(以下、「標準下限温度」という)を予め固定的に設定
しておき、その標準下限温度と実際の加熱ローラの表面
温度を比較し、実際の加熱ローラの表面温度が標準下限
温度以下になった場合に、画像形成を一時的に中止する
措置をとるもの、画像形成のスピードを遅くする措置を
とるものが提案されている(特開昭60−220379
号公報、特開昭62−44785号公報)。図6に、加
熱ロールの表面温度が予め設定しておいた標準下限温度
に達すると、一時的に画像形成を中止し、一定の温度に
回復すると再び画像形成をスタートする制御を行う定着
装置の加熱ローラの表面温度を示した。
【0009】しかし、上記技術は標準的な厚みの記録材
を使用した場合の加熱ローラの表面温度の下限温度を基
準として固定的に設定するものであるが、これでは記録
材の厚みの違いによる加熱ローラからの吸熱量の違いに
応じた適切な制御を行うことができない。つまり、標準
的な厚みの記録材には適当にトナーを定着させることが
できる温度でも、厚い記録材にはそれができない場合が
ある。その点に鑑みて、操作者が予め使用する記録材が
厚い記録材か否かを指示するもの、画像形成装置の定着
装置が記録材の厚みを自動的に検知してそれに見合った
定着温度を設定するものが提案されている(特開昭60
−143370号公報)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際の
定着不良による画像不良や加熱ローラや加圧ローラにト
ナー付着が生じない加熱ローラの下限温度(以下、「実
際下限温度」という)は記録材の厚みのみによって決ま
るものではなく、記録材の他の要素や定着をおこなう環
境に左右されるものである。つまり、上述したように、
記録材が加熱ローラから奪う熱の量は、その記録材の厚
みの他に、記録材の材質、大きさ、印字面積、印字濃
度、記録材の温度、画像形成装置が使用される場所の温
度等の諸条件が総合的に影響し合って決まるものであ
る。加熱ローラの表面温度は、これら奪われる熱量を考
慮して、それでもなお、記録材に転写されたトナーを融
解せしめるに足る表面温度でなければならない。
【0011】したがって、標準下限温度、あるいは記録
材の厚みに応じて設定した定着温度が実際下限温度より
も高い場合には(図6の参照)、そのまま画像形成を
続けることができるにもかかわらず、画像形成を中止、
または画像形成のスピードを落とすことになってしま
い、効率的でない。一方、設定した下限温度が実際の下
限温度よりも低い場合には(図6の参照)、加熱ロー
ラの表面温度の低下が進むと定着不良となり、画質不良
が生じてしまうにもかかわらず、画像形成を続ける結果
となる。
【0012】また、特開昭60−143370号公報に
記載の技術では、記録材の厚みを正確に検知するために
は、記録材の光の透過率を検知する手段等が必要とな
り、装置が複雑になり、経済的にも不利である。
【0013】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とすることろは、設定する下限温度
を実際下限温度にできるだけ近づけることで、定着不良
を起こすことなく、しかも、できるだけ画像形成の中止
等をせず、簡単な装置で定着ローラ表面の温度制御を行
うことができる画像形成装置の定着装置を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明では、少なくとも一方が加熱手段を備えた
加熱ローラである互いに相対峙した一対のローラと、上
記加熱ローラの表面温度を検知する温度検知手段と、標
準の記録材に関して設定した設定温度と下限設定温度と
を記憶する記憶手段と、上記温度検知手段が検知した検
知温度と上記設定温度とに基づいて上記加熱ローラの加
熱手段を制御する温度制御手段とを備え、転写された未
定着トナー像を有する記録材がこれら一対のローラ間を
通過する際にこの未定着トナー像を加熱加圧下で記録材
に定着させる定着装置において、前記記憶手段が標準の
記録材に関して設定した基準となる単位時間当たりの温
度変化量を記憶し、定着動作時に加熱ローラの表面温度
の単位時間当たりの温度変化量を演算する温度変化演算
手段と、上記温度変化演算手段が算出した加熱ローラの
表面温度の単位時間当たりの温度変化量を、前記基準と
なる単位時間当たりの温度変化量と比較し、その結果に
基づいて下限設定温度を変更する下限温度変更手段とを
備えていることを特徴とするものである。
【0015】定着装置をこのような構成とすることによ
って、画像形成(定着)のスピード、記録材の材質、厚
み、大きさ、温度、印字面積、印字濃度、画像形成装置
の設置場所の温度、供給されている電力の状況等を総合
的に反映する単位時間当たりの加熱ローラの温度低下を
検知し、その記録材に転写されたトナーを十分に融解せ
しめる実際下限温度をより正確に知ることができる。そ
の結果、不要な画像形成の中止を行わず、画像形成のス
ピードを落とすことなく、しかも、確実に定着不良を防
ぐことができるものである。
【0016】また、上記下限温度変更手段は、温度変化
演算手段で算出した単位時間当たりの温度変化量と基準
となる単位時間当たりの温度変化量との差に応じて、下
限設定温度の変更幅を決定するものでもある。
【0017】定着装置をこのような構成とすることによ
って、よりきめ細かく設定下限温度を実際下限温度に近
づけることができ、一層、不要な画像形成の中止を行わ
ず、画像形成のスピードを落とすことなく、しかも、確
実に定着不良を防ぐことができるものである。
【0018】
【発明の実施による形態】実施例に基づいて、本発明の
好適な実施の形態を説明する。図1は、本実施例にかか
る定着装置の全体図を示したものである。相対峙した加
熱ローラ1と加圧ローラ11の間にトナー15を有した
記録材16が通過することによって、トナー15を融解
し、記録材16に定着するものである。定着された記録
材16は、剥離爪12、13によって剥離され出力され
る。また、加熱ローラ1に付着した微量のトナーは通常
ウエッブ14によって取り除かれる。また、加熱ローラ
1の内部には、加熱手段10が内蔵されておいる。加熱
ローラの表面温度を検知する温度検知手段2を有してい
る。なお、以下、基準となる単位時間当たりの温度変化
量を「基準温度勾配」と、温度変化演算手段によって演
算される単位時間当たりの温度変化量を「実測温度勾
配」という。
【0019】また、定着装置は、各種の制御をおこなう
制御装置20を有している。この制御装置20は、各種
の演算を行うCPU17(中央演算装置)、記憶手段3
としてRAM3a(ランダムアクセスメモリ)、ROM
3b(リードオンリーメモリ)を有している。また、各
種の制御プログラムを格納するROM7、各種のインタ
ーフェイス18a〜18d、それらを結ぶバス19から
なっている。RAM3aには設定下限温度31が記憶さ
れている。ROM3bには設定温度30、基準温度勾配
32が記憶されている。さらに、ROM7には、温度制
御手段4、低温検知手段5、設定下限温度変更手段6が
制御プログラムとして格納されている。この制御装置へ
の入力としては、前温度記検知手段2からの加熱ローラ
1の表面温度データ、画像形成装置のクロック発生回路
からのクロック信号がある。また、この制御装置からの
出力としては、加熱手段10のオンオフ信号がある。
【0020】この画像形成装置の定着装置の制御につい
て図2を用いて説明する。画像形成前の準備段階では、
加熱ローラ1の表面温度は、ほぼ定着装置に予め記憶し
てある設定温度30に等しい。これは、制御装置20の
温度制御手段4が、温度検知手段2からのデータに基づ
いて、加熱ローラ1の加熱手段10にオンオフ信号を送
信することによって、フィードバック制御を行っている
ためである。
【0021】連続的に画像形成を開始すると、加熱ロー
ラ1の表面温度が徐々に低下してる。すると、温度変化
演算手段5が単位時間(図2のt1〜t2間)の温度変
化(図2のT1〜T2)を演算する。この、演算した単
位時間当たりの温度変化、つまり、|(T2−T1)/
(t2−t1)|を実測温度勾配という。なお、この時
間を演算するために、定着装置の制御装置20がクロッ
ク発生回路等を有してもよいが、画像形成装置の他の制
御装置等が有しているクロック発生回路からのクロック
信号を入力して利用したほうが経済的に有利である。
【0022】次に、設定下限温度変更手段6がその実測
温度勾配と定着装置の制御装置20が記憶している基準
温度勾配32と比較する。この基準温度勾配32は、画
像形成(定着)のスピード、記録材の材質、厚み、大き
さ、温度、印字面積、印字濃度、画像形成装置の設置場
所の温度、供給されている電力等、最も標準的な環境で
画像形成を行い、実験的に求められるものである。した
がって、画像形成装置の種類、定着装置の性能等によっ
てそれぞれ値が異なる。
【0023】図3の実測温度勾配のように、基準温度
勾配32よりも大きい場合には、画像形成(定着)のス
ピード、記録材の材質、厚み、大きさ、温度、印字面
積、印字濃度、画像形成装置の設置場所の温度、供給さ
れている電力等が総合的に定着に適さない状況であると
考えられる。したがって、この場合には、設定下限温度
変更手段6が図2の設定下限温度Tlをのように上げ
る。反対に、図3の実測温度勾配のように、基準温度
勾配32よりも小さい場合には、画像形成(定着)のス
ピード、記録材の材質、厚み、大きさ、温度、印字面
積、印字濃度、画像形成装置の設置場所の温度、供給さ
れている電力等が総合的に定着に適する状況であると考
えられる。したがって、この場合には、設定下限温度変
更手段6が図2の設定下限温度Tlをのように上げ
る。実測温度勾配が基準温度勾配32と等しいときは、
設定下限温度変更手段6はなにもしない。
【0024】この場合、設定下限温度31をどの程度上
げるかは、画像形成装置の特性によって異なるため、そ
れぞれに応じた温度を上げることになる。また、基準温
度勾配32と実測温度勾配との差に応じて設定下限温度
31の変化量を決定することがよりきめ細かな制御をす
る上で好ましい。
【0025】図4は、実測温度勾配が基準温度勾配32
よりも大きかったため(図3の参照)、設定下限温度
31を引き上げた例である。また、比較のためにかつて
の設定下限温度と加熱ローラの表面温度曲線は点線であ
らわされている。図4のグラフの時間軸上のTS’は、
加熱ローラの表面温度が引き上げられた設定下限温度T
l’に達した時間を示す。一般的に、加熱ローラの表面
温度が設定下限温度に達した場合には、画像形成を中止
する手段、画像形成のスピードを落とす手段、状況が許
す場合には加熱手段10により大きな電力を供給する手
段等の手段をとるものである。本発明は、これらのどの
手段にも適用することができるが、本実施例では、画像
形成を中止する場合について説明する。画像形成装置
は、記録材が詰まった場合に備えて、非常停止手段を有
している。この非常停止手段を利用して、加熱ローラ1
の表面温度が設定下限温度31を下回った場合には、画
像形成を中止させ、また、加熱ローラの表面温度が設定
温度30まで回復した場合には、画像形成を再開するこ
とができる。
【0026】このように、早めに画像形成を中止する措
置をとることによって、定着に不適当な状況で、また、
加熱ローラ1の表面温度が比較的低温での定着を行わな
いことによって、確実に定着不良による不具合を回避す
ることがでる。
【0027】図5は、実測温度勾配が基準温度勾配32
よりも小さかったため(図3の参照)、設定下限温度
31を引き下げた例である。また、比較のためにかつて
の設定下限温度と加熱ローラの表面温度曲線は点線であ
らわされている。図4のグラフの時間軸上のTS’’
は、加熱ローラ1の表面温度が引き下げられた設定下限
温度Tl’’に達した時間を示す。この時に画像形成を
中止する手段を講じる。
【0028】このように、定着に適する状況下での定着
では、定着不良の生じる心配がないため、画像形成を中
止する等の措置を遅らせることによって、できるだけ画
像形成装置を稼働させることが可能となる。つまり、従
来は、定着に適する状況のため、そのまま定着を続ける
ことができるのにも係わらず、図5の時間軸上TSで画
像形成を中止等していたが、本実施例では、TS’’ま
で画像形成を続けることができるようになる。
【0029】実際の実験の結果を紹介する。まず、比較
のために設定下限温度を変更しない場合では、設定温度
194°C、設定下限温度157°Cとし、A3サイズ
の普通紙、再生紙をそれぞれ表面の15%に印字されて
いる画像を100枚連続画像形成させた。普通紙を使用
した場合には、なにも問題は起こらなかったが、再生紙
を使用した場合には加圧ロールにトナーが付着している
のが確認された。
【0030】次に、本実施例を適応した場合には、普通
紙を使用した場合には、実測温度勾配が基準温度勾配と
ほぼ等しかったため、そのまま画像形成を続行し、10
0枚連続画像形成を行った。再生紙を使用した場合に
は、実測温度勾配が基準温度勾配よりも大きかったた
め、設定下限温度を165°Cに引き上げた。その結
果、画像形成の途中で一旦画像形成を中断したが、加圧
ロールにトナーが付着することはなかった。
【0031】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように請求項1に
記載の発明によれば、単位時間当たりの加熱ローラの温
度下降を検知し、それに応じて設定下限温度を可変にし
たことで、画像形成(定着)のスピード、記録材の材
質、厚み、大きさ、温度、印字面積、印字濃度、画像形
成装置の設置場所の温度、供給されている電力等を総合
的に勘案し、設定下限温度を実際下限温度に近づけるこ
とで、定着不良を起こすことなく、しかも、できるだけ
画像形成の中止等をせず、簡単な装置で定着ローラ表面
の温度制御を行うことができるという効果を奏する。
【0032】また、請求項2に記載の発明によれば、よ
りきめ細かく設定下限温度を実際下限温度に近づけるこ
とで、定着不良を起こすことなく、しかも、より一層画
像形成の中止等をせず、簡単な装置で定着ローラ表面の
温度制御を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の全体をあらわしたものである。
【図2】は、定着前、連続定着時における加熱ローラの
表面温度の変化を示したものである。
【図3】は、基準温度勾配と実測温度勾配を比較したも
のである。
【図4】は、設定下限温度を引き上げた場合の加熱ロー
ラの表面温度の変化を示したものである。
【図5】は、設定下限温度を引き下げた場合の加熱ロー
ラの表面温度の変化を示したものである。
【図6】は、従来の温度制御を行った場合の加熱ローラ
の表面温度の変化を示したものである。
【符号の説明】
1…加圧ローラ、10…加熱手段、2…温度検知手段、
3…記憶手段、30…設定温度、31…設定下限温度、
32…基準温度勾配、4…温度制御手段、5…温度変化
演算手段、6…下限温度変更手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が加熱手段を備えた加熱
    ローラである互いに相対峙した一対のローラと、上記加
    熱ローラの表面温度を検知する温度検知手段と、標準の
    記録材に関して設定した設定温度と下限設定温度とを記
    憶する記憶手段と、上記温度検知手段が検知した検知温
    度と上記設定温度とに基づいて上記加熱ローラの加熱手
    段を制御する温度制御手段とを備え、転写された未定着
    トナー像を有する記録材がこれら一対のローラ間を通過
    する際にこの未定着トナー像を加熱加圧下で記録材に定
    着させる定着装置において、 前記記憶手段が標準の記録材に関して設定した基準とな
    る単位時間当たりの温度変化量を記憶し、 定着動作時に加熱ローラの表面温度の単位時間当たりの
    温度変化量を演算する温度変化演算手段と、 上記温度変化演算手段が算出した加熱ローラの表面温度
    の単位時間当たりの温度変化量を、前記基準となる単位
    時間当たりの温度変化量と比較し、その結果に基づいて
    下限設定温度を変更する下限温度変更手段とを備えてい
    ることを特徴とする画像形成装置の定着装置。
  2. 【請求項2】 上記下限温度変更手段は、温度変化演算
    手段で算出した単位時間当たりの温度変化量と基準とな
    る単位時間当たりの温度変化量との差に応じて、下限設
    定温度の変更幅を決定することを特徴とする請求項1に
    記載の画像形成装置の定着装置。
JP3628097A 1997-02-20 1997-02-20 画像形成装置の定着装置 Pending JPH10232581A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6750432B2 (en) * 2001-02-09 2004-06-15 Japan Servo Co., Ltd. Heat roller control apparatus with roller surface temperature variations determination
WO2006023293A1 (en) * 2004-08-19 2006-03-02 Eastman Kodak Company Externally heated fusing roller

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US6750432B2 (en) * 2001-02-09 2004-06-15 Japan Servo Co., Ltd. Heat roller control apparatus with roller surface temperature variations determination
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