JP2001242742A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001242742A
JP2001242742A JP2000053322A JP2000053322A JP2001242742A JP 2001242742 A JP2001242742 A JP 2001242742A JP 2000053322 A JP2000053322 A JP 2000053322A JP 2000053322 A JP2000053322 A JP 2000053322A JP 2001242742 A JP2001242742 A JP 2001242742A
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JP2000053322A
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English (en)
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Kuniharu Hayashi
邦治 林
Tsutomu Yamane
勉 山根
Masamitsu Nagamine
雅光 長峰
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Data Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷媒体の定着処理を連続して実行する場合
に、加熱ローラの外周表面の温度が低下して定着不良を
発生しない画像形成装置を提供する。 【解決手段】 加熱ローラ1と、発熱手段2と、加圧ロ
ーラ20と、加熱ローラ1端部の印刷媒体70又は80
が接触しない部分に接触するように設置された接触温度
検出手段30と、加熱ローラ1中央部の印刷媒体70又
は80が必ず接触する部分に接触しないように近接させ
て設置された非接触温度検出手段40と、接触温度検出
手段30から出力される接触検出値を用いる接触温度制
御方法と非接触温度検出手段40から出力される非接触
検出値を用いる非接触温度制御方法とを印刷媒体70又
は80の幅寸法の違いに対応させて切り替える温度制御
手段400と、を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式によ
り印刷用紙上に画像を形成するレーザープリンタ等の画
像形成装置に関し、特に、印刷用紙上に形成した画像を
定着させる定着装置の温度制御を行う温度制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置において
は、例えば、感光体ドラム上にレーザー光等により静電
潜像を形成し、その静電潜像をトナーにより現像してト
ナー像とし、感光体ドラム上のトナー像を印刷用紙上に
転写し、印刷用紙上のトナー像を定着装置により定着し
て排紙する。
【0003】以下に図を用いて従来の画像形成装置につ
いて説明する。
【0004】図12は従来の画像形成装置の一例の定着
部及び制御ブロックを示す図である。
【0005】図12の右側に示した画像形成装置の定着
部100は、印刷媒体である例えばA5サイズ用紙(印
刷媒体70)或いはA4サイズ用紙(印刷媒体80)に
転写されたトナー像を加熱して定着させる加熱ローラ1
と、加熱ローラ1に熱を供給する発熱体2と、加熱ロー
ラ1の外周表面の定着位置に圧接するように設置される
と共に回転軸となるシャフト22により支持される加圧
ローラ20と、加圧ローラ20のシャフト22を加熱ロ
ーラ1方向に付勢することにより加圧ローラ20を加熱
ローラ1に圧着させる加圧バネ21と、加熱ローラ1の
外周表面の温度を検出するために加熱ローラ1の外周表
面に接触するように設置される接触温度検出部30とか
らなる。
【0006】加熱ローラ1は、印刷媒体70又は80上
に形成されたトナー像を均等に加熱して定着させるため
に高熱伝導率の金属材料を用いて中空円筒形状(パイプ
形状)に形成された金属パイプの外周表面上に、耐熱性
及び離型性に優れたゴムを樹脂コーティングを施して形
成され、図12の矢印90の回転方向に回転される。
【0007】発熱体2は、例えばハロゲンランプ等であ
り、加熱ローラ1の長手方向に平行に且つ非接触である
ように加熱ローラ1の内部に設置されて加熱ローラ1に
熱を供給する。
【0008】加圧ローラ20は、加熱ローラ1の定着位
置に圧接するゴムローラであり、図12の矢印91の回
転方向に回転され、加熱ローラ1との圧接部に印刷媒体
70又は80が導かれるように、印刷媒体70又は80
を矢印92の方向に搬送する。
【0009】接触温度検出部30は、例えば温度検出用
サーミスタであり、加熱ローラ1にて定着可能な最大幅
の印刷媒体であるA4サイズ用紙(印刷媒体80)が搬
送される際に接触しない加熱ローラ1の長手方向の片端
部の外周表面と接触するように設置されて温度を検出す
る。接触温度検出部30の設置される位置は、例えば、
加熱ローラ1におけるA4サイズ用紙80上のトナー像
を定着させるために使用されるA4サイズ定着使用部1
bの片側端から距離L2(0mm〜10mm)分だけ外
側(定着不使用部1c側)の位置である。A4サイズ定
着使用部1bの外側に配置するのは下記の理由による。
即ち、例えば、本接触温度検出部30を加熱ローラ1の
外周表面における印刷媒体70又は80等の接触範囲内
に接触するように設置した場合には、定着処理を実行し
た時に印刷媒体70又は80上から加熱ローラ1上に微
量のトナーが移行し、その微量のトナーが接触温度検出
部30に付着し、その付着量は、定着部100の使用量
の増加と共に増加し、最終的には、付着したトナーが熱
抵抗体となることから接触温度検出部30によって温度
を正確に検出できなくなる。従って、この接触温度検出
部30へのトナーの付着を避けるために、接触温度検出
部30は、加熱ローラ1の定着不使用部1c内に配置さ
れる。
【0010】図12の左側に示した画像形成装置の温度
制御手段である制御ブロック200は、発熱体2への電
力の供給、印刷媒体70又は80の搬送、加圧ローラ2
0の駆動等を制御する主制御部11と、接触温度検出部
30にて検出したアナログ値の温度データを主制御部1
1にて処理可能なデジタル値に変換するアナログ/デジ
タル(A/D)変換部12と、主制御部11からの指示
により電源部14から発熱体2に供給される電力をオン
あるいはオフに切り替える出力切替部13と、加圧ロー
ラ20を回転駆動するための例えばモータ等である駆動
部16を主制御部11からの指示により制御する駆動制
御部15と、主制御部11にて用いられる制御用プログ
ラム等のソフトウエアおよび制御用のデータ等を記憶す
る記憶部17と、画像形成装置の操作者が画像形成しよ
うとする印刷用紙のサイズあるいは印刷濃度等を設定す
ることができる操作入力部18b及び現在の設定状況あ
るいは操作者へのメッセージ等を表示することができる
表示部18aとを備えた操作部18と、を有している。
【0011】従来の画像形成装置の予熱(ウォームアッ
プ)動作は、以下のように行われる。
【0012】例えば、図示していない画像形成装置の主
電源スイッチが操作者によりオンされた場合、予熱処理
が開始され、主制御部11の指示により出力切替部13
がオフ側からオン側に切り替えられることにより、電源
部14から発熱体2への電力供給が開始される。また、
発熱体2への電力供給が開始されると共に、主制御部1
1の指示により駆動制御部15に指示が出力されて駆動
部16が駆動され、加圧ローラ20及び加熱ローラ1が
各々矢印90、91の方向に回転を開始する。予熱処理
においては、接触温度検出部30において検出される温
度が予め設定された定着処理が実行可能な温度(設定温
度:例えば170度等)に達したら電源部14から発熱
体2への電力供給が中止され、以後は、接触温度検出部
30において検出される温度が設定温度を維持するよう
に、接触温度検出部30→A/D変換部12→主制御部
11→出力切替部13→発熱体2→加熱ローラ1の制御
ループを用いてフィードバック制御が行われる。
【0013】次に、例えば、画像形成装置がホスト装置
側から印刷データを受信した場合の動作について説明す
る。
【0014】画像形成装置がホスト装置側から印刷デー
タを受信すると、主制御部11は、出力切替部13に指
示を出力することにより予熱処理状態であった発熱体2
へ必要に応じて電力供給を開始すると共に、駆動制御部
15に指示を出力して加圧ローラ20及び加熱ローラ1
等を回転駆動する。次に、主制御部11の指示により不
図示の給紙トレイから印刷媒体70又は80が供給され
て、不図示の画像形成部において形成されたトナー像が
印刷媒体70又は80上に転写される。トナー像が転写
された印刷媒体70又は80は、不図示のレジストロー
ラ等により図12の白抜き矢印方向に搬送されて加圧ロ
ーラ20に突き当たる。すると、印刷媒体70又は80
は、回転する加圧ローラ20により加圧ローラ20の回
転方向(矢印91の方向)に導かれて、加圧ローラ20
と加熱ローラ1との当接部に挟み込まれて両ローラ間を
通過する。印刷媒体70又は80が両ローラ間の当接部
を通過する際に、印刷媒体70又は80上に転写された
トナーは、加熱ローラ1からの熱を吸収して溶融した状
態となり加圧ローラ20からの押圧力により印刷媒体7
0又は80上に圧着されて定着する。トナーが定着した
印刷媒体70又は80は不図示の搬送装置等により画像
形成装置から排紙される。
【0015】上記したように、従来の画像形成装置の定
着部を温度制御するための手段である制御ブロック20
0では、加熱ローラ1の外周表面上の定着不使用部1c
に接して設けられた接触温度検出部30から得られる接
触温度検出値が所定の設定値と一致するように発熱体2
(発熱手段)への電力供給をオンあるいはオフに切替る
制御方法を用いている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
印刷媒体70又は80上のトナー像を定着させるために
両ローラ間を印刷媒体70又は80が通過する際には、
トナーを溶融させるために加熱ローラ1から印刷媒体7
0又は80が熱を吸収して温度を低下させているので、
加熱ローラ1上の印刷媒体70又は80が通過する部分
と印刷媒体70又は80が通過しない部分との間では温
度差が生じてしまう。
【0017】例えば、加熱ローラ1の外周部にて定着可
能な最大幅の印刷媒体であるA4サイズ用紙(印刷媒体
80)が搬送される際には、印刷媒体80による加熱ロ
ーラ1のA4サイズ定着使用部1bの温度が低下して定
着不使用部1cとの間に温度差を生じる。しかし、A4
サイズ定着使用部1bと定着不使用部1cとの間の距離
L2は前記したように0〜10mm程度の近距離である
ことから、A4サイズ定着使用部1bと定着不使用部1
cとの間の温度差は大きくならない。従って、定着不使
用部1cに設置された接触温度検出部30により検出さ
れた温度を用いたフィードバック制御によりA4サイズ
定着使用部1bの温度を略所定の温度に保つことができ
る。
【0018】ところが、加熱ローラ1の外周表面にて定
着可能な最大用紙(この場合はA4サイズ)幅よりも小
さい印刷媒体であるA5サイズ用紙(印刷媒体70)が
搬送される際には、印刷媒体70による加熱ローラ1の
A5サイズ定着使用部1aの低下した温度は、定着不使
用部1cとの間の距離L1が遠いためすぐには定着不使
用部1cに伝導されず、従って、A5サイズ定着使用部
1aと定着不使用部1cとの間の温度差が大きくなる。
このため、定着不使用部1cにおける検出温度は設定温
度を満足しているにもかかわらず、A5サイズ定着使用
部1aの温度が低下して定着処理に不適切な温度になっ
てしまう。すなわち、上記した従来の制御方法では、加
熱ローラ1の外周表面にて定着可能な最大用紙幅よりも
小さい(幅狭な)印刷媒体であるA5サイズ用紙(印刷
媒体70)等の定着処理を連続して実行する場合には、
加熱ローラ1の定着不使用部1cの温度が設定温度に維
持されていても、A5サイズ定着使用部1aの温度は低
下して定着不良を発生してしまうことがあった。
【0019】本発明は、上述した如き従来の問題を解決
するためになされたものであって、加熱ローラの外周表
面にて定着可能な最大の印刷媒体の用紙幅よりも幅狭な
印刷媒体の定着処理を連続して実行する場合であって
も、加熱ローラの外周表面の温度が低下して定着不良が
発生することのない画像形成装置を提供することを目的
とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、請求項1に記載した本発明の画像形成装置は、印刷
媒体上に転写されたトナー像を加熱する加熱ローラと、
加熱ローラの内部に配置されて加熱ローラに熱を供給す
る発熱手段と、加熱ローラの外周表面に圧接して該圧接
部を印刷媒体が通過することによりトナー像を印刷媒体
に定着させる加圧ローラと、加熱ローラの端部の前記印
刷媒体が接触しない部分に接触させて設置された接触温
度検出手段と、加熱ローラの略中央部の前記印刷媒体が
必ず接触する部分に接触しないように近接させて設置さ
れた非接触温度検出手段と、前記接触温度検出手段から
出力される接触検出値が所定の接触側設定値に一致する
ように発熱手段へ供給される電力をオン/オフ制御する
接触温度制御方法と、前記非接触温度検出手段から出力
される非接触検出値が所定の非接触側設定値に一致する
ように発熱手段へ供給される電力をオン/オフ制御する
非接触温度制御方法と、を前記印刷媒体の幅寸法の違い
に対応させて切り替える温度制御手段と、を備えること
を特徴とし、画像形成装置内を搬送される印刷媒体の寸
法幅の違いにより、温度制御手段は接触温度制御方法と
非接触温度制御方法を切り替えて制御を実施する。
【0021】請求項2の本発明は、請求項1に記載した
画像形成装置において、前記非接触側設定値としては、
前記接触検出値が前記接触側設定値と一致した時の非接
触検出値を設定することを特徴とし、接触温度制御方法
による制御中に接触検出値が前記接触側設定値と一致し
た時に、非接触温度検出手段から非接触検出値を出力
し、その時の非接触検出値を非接触温度制御方法におけ
る非接触側設定値として設定する。
【0022】請求項3の本発明は、前記請求項1または
2に記載した画像形成装置において、前記温度制御手段
は、印刷媒体の幅寸法が所定値よりも大きい場合には接
触温度制御方法に切り替え、印刷媒体の幅寸法が所定値
よりも小さい場合には非接触温度制御方法に切り替える
ことを特徴とし、温度制御手段は、画像形成装置内を搬
送される印刷媒体の寸法幅が所定値よりも大きい場合に
は、接触温度制御方法により制御を実施し、搬送される
印刷媒体の寸法幅が所定値よりも小さい場合には、温度
制御手段は非接触温度制御方法により制御を実施する。
【0023】請求項4の本発明は、前記請求項1乃至3
の何れか1項に記載した画像形成装置において、前記温
度制御手段は、接触温度制御方法を用いて制御中に前記
非接触検出値が所定値未満に低下した場合には、非接触
温度制御方法に切り替えることを特徴とし、温度制御手
段は、接触温度制御方法を用いて接触検出値に基づく制
御を実施中に非接触検出値が所定値未満の値であること
を検出した場合には、接触温度制御方法を用いることを
中止して非接触温度制御方法を用いる。
【0024】請求項5の本発明は、前記請求項1乃至4
の何れか1項に記載した画像形成装置において、前記温
度制御手段は、非接触温度制御方法を用いて制御中に前
記接触検出値が所定値以上に上昇した場合には、画像形
成処理を中断し、前記接触検出値が接触側設定値まで低
下した場合には、画像形成処理を再開始することを特徴
とし、温度制御手段は、非接触温度制御方法を用いて非
接触検出値に基づく制御を実施中に接触検出値が所定値
以上の値であることを検出した場合には、画像形成処理
を中断して温度を低下させ、接触検出値が接触側設定値
まで低下したら画像形成処理を再開始する。
【0025】請求項6の本発明は、前記請求項1乃至4
の何れか1項に記載した画像形成装置において、前記温
度制御手段は、非接触温度制御方法を用いて制御中に前
記接触検出値が所定値以上に上昇した場合には、前記印
刷媒体の搬送速度を遅くし、前記接触検出値が接触側設
定値まで低下した場合には、前記印刷媒体の搬送速度を
元の速度に復帰させることを特徴とし、温度制御手段
は、非接触温度制御方法を用いて非接触検出値に基づく
制御を実施中に接触検出値が所定値以上の値であること
を検出した場合には、印刷媒体の搬送速度を低下させ、
接触検出値が接触側設定値まで低下したら印刷媒体の搬
送速度を元の速度に復帰させる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示した実施形態
に基づいて説明する。
【0027】図1(a)は、本発明の第1の実施形態の
画像形成装置における定着部及び制御ブロックを示す図
であり、図1(b)は、図1(a)のA−A’断面図で
ある。
【0028】尚、図1(a)、(b)において、図12
に示した従来の画像形成装置と同じ機能の部分について
は同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
【0029】図1(a)に示した実施形態の定着部30
0が図12に示した従来例における定着部100と異なる
点は、加熱ローラ1のA5サイズ定着使用部1aの外周
表面に接触しないように且つ該表面に近接させて、例え
ば温度検出用サーミスタからなる非接触温度検出部40
が設置されて、温度を検出している点である。非接触温
度検出部30の設置される位置は、例えば、加熱ローラ
1のA5サイズ定着使用部1aの略中央位置であって、
且つ、図1(b)に示したように加熱ローラ1の外周表
面から1mm離隔させた位置である。これは、非接触温
度検出部40の場合には、トナーの付着を避けるために
接触温度検出部30の如く印刷媒体70又は80が搬送
される際に接触しない位置に設けることができないた
め、加熱ローラ1の外周表面から離隔させるようにした
ものである。
【0030】この非接触温度検出部40は、加熱ローラ
1のA5サイズ定着使用部1aの略中央位置でなくとも
A5サイズ定着使用部1a内、例えば、A5サイズ定着
使用部1aの略中央位置に設置されている。
【0031】また、非接触温度検出部40の加熱ローラ
1の外周表面からの離隔量(ギャップ)は、上記した1
mmに限らず、加熱ローラ1と一定のギャップを保って
対向した位置であれば良い。このギャップは、小さい値
であるほうが望ましいが、加熱ローラ1の回転時の振動
等により非接触温度検出部40が接触すると、上記した
トナーの移行により非接触温度検出部40による温度の
検出が不正確になる可能性があるため、非接触温度検出
部40の取り付け誤差も考慮して1mmとした。
【0032】また、非接触温度検出部40にて検出した
検出出力は、接触温度検出部30からの検出出力と共
に、A/D変換部12に入力するように接続する。
【0033】また、図1の実施形態では、印刷媒体70
又は80の搬送経路上に、例えばフォトカプラ等からな
る紙サイズ検出部50および60を設け、紙サイズ検出
部50および60の検出出力は主制御部11に入力する
ように接続する。主制御部11では、この紙サイズ検出
部50および60の検出入力を判別することにより、搬
送される用紙の幅寸法がA4サイズであるかA5サイズ
であるか識別する。例えば、紙サイズ検出部50は紙
(印刷媒体)の存在を検出しているが紙サイズ検出部6
0は紙(印刷媒体)の存在を検出していない場合にはA
5サイズ用紙であると識別し、双方の紙サイズ検出部5
0及び60が紙(印刷媒体)の存在を検出している場合
にはA4サイズであると識別する。
【0034】図1(a)に示した実施形態の制御ブロッ
ク400が図12に示した従来例における制御ブロック
200と異なる点は、A/D変換部12への入力が接触
温度検出部30からの検出出力と非接触温度検出部40
の検出出力との2系統に増加していることから、主制御
部11において実行される制御内容(制御方法)が異な
り、記憶部17内の記憶領域17aに記憶される制御用
プログラム(ソフトウエア)が異なる点と、記憶部17
内に、接触温度検出部30用の設定温度等を格納する記
憶領域17bと共に、非接触温度検出部40用の設定温
度等を格納する記憶領域17cを備えている点である。
【0035】図2は、本発明の第1の各実施形態におけ
る予熱処理(ウォームアップ)のフローチャートであ
る。
【0036】ステップS1では、操作者が画像形成装置
の主電源スイッチをオンすること等により発熱体2への
通電が開始され、接触温度検出部30と非接触温度検出
部40による温度検出が開始される。ステップS2で
は、接触温度検出部30の検出温度t1が接触温度検出
部30用の設定温度t10以上であるか否かの判断が行
われる。接触温度検出部30用の設定温度t10は、例
えば、印刷媒体の搬送速度が2インチ/秒であるときに
は170℃とするが、用紙速度が4インチ/秒であると
きには設定温度t20よりも高温の200℃等に設定さ
れる。用紙速度が4インチ/秒であるときの設定温度を
t60とする。接触温度検出部30の検出温度t1が接
触温度検出部30用の設定温度t10以上である場合
(ステップS2:Yes)には、ステップS3に進み、
接触温度検出部30の検出温度t1が接触温度検出部3
0用の設定温度t10以上でない場合(ステップS2:
No)には、再びステップS2の判断を行う。ステップ
S3では、接触温度検出部30の検出温度t1が接触温
度検出部30用の設定温度t10と同一である時の非接
触温度検出部40による検出温度t2を記憶部17内の
記憶領域17cに非接触温度検出部40用の設定温度
(t20)として記憶する。なお、設定温度t20を記
憶領域17cに記憶する場合は、用紙速度が2インチ/
秒時であり、用紙速度が4インチ/秒時には、設定温度
t20に代えて設定温度t70を記憶領域17cに記憶
する。ステップS2では、接触温度検出部30の検出温
度t1が接触温度検出部30用の設定温度t10以上で
あるか否かを判断しているが、ステップS2は短い時間
間隔で実行しているので、接触温度検出部30の検出温
度t1が接触温度検出部30用の設定温度t10と「同
一」の時の非接触温度検出部40による検出温度t2を
記憶部17内の記憶領域17cに非接触温度検出部40
用の設定温度t20(又はt60)として記憶すること
になる。ステップS4では、発熱体2への通電を中断す
る。ステップS5では、接触温度検出部30の検出温度
t1が接触温度検出部30用の設定温度t10未満であ
るか否かの判断が行われる。接触温度検出部30の検出
温度t1が接触温度検出部30用の設定温度t10未満
である場合(ステップS5:Yes)には、ステップS
6に進み、接触温度検出部30の検出温度t1が接触温
度検出部30用の設定温度t10未満でない場合(ステ
ップS5:No)には、再びステップS5の判断を行
う。ステップS6では、接触温度検出部30の検出温度
t1が接触温度検出部30用の設定温度t10未満にな
ったことから、発熱体2への通電を開始し、再びステッ
プS2に戻る。
【0037】この図2のフローチャートに示された予熱
処理では、接触温度検出部30の検出温度t1が接触温
度検出部30用の設定温度t10と一致するようにフィ
ードバック制御が行われ、接触温度検出部30の検出温
度t1が接触温度検出部30用の設定温度t10と一致
する際の非接触温度検出部40による検出温度t2によ
り、非接触温度検出部40用の設定温度t20(又はt
60)を設定できると共に、予熱処理中の加熱ローラ1
の外周表面の温度を一定に維持することができる。
【0038】図3は、本発明の第1の実施形態の画像形
成装置における定着部の温度制御処理を示すフローチャ
ートである。
【0039】ステップS11では、操作部18の操作入
力部18bに印字のための指示入力があったか否かを判
断する。指示入力があった場合(ステップS11:Ye
s)には、ステップS12に進み、指示入力がない場合
(ステップS11:No)には、ステップS11の判断
を繰り返す。ステップS12では、画像形成装置内を搬
送される印刷媒体(用紙)のサイズがA4サイズ(最大
幅の印刷媒体)であるか否(幅狭の印刷媒体)かを判断
する。用紙サイズがA4サイズである場合(ステップS
12:Yes)には、ステップS13に進み、用紙サイ
ズがA4サイズでない場合(ステップS12:No)に
は、ステップS23に進む。すなわち、このステップS
12において、温度制御手段である主制御部11等によ
り、接触温度検出手段である接触温度検出部30から出
力される接触検出値(検出温度)t1が所定の接触側設
定値(接触温度検出部30用の設定温度t10)に一致
するように発熱手段(発熱体2)への電力の供給を制御
する接触温度制御方法と、非接触温度検出手段である非
接触側検出部40から出力される非接触検出値(検出温
度)t2が所定の非接触側設定値(非接触温度検出部4
0用の設定温度t20)に一致するように発熱手段(発
熱体2)への電力の供給を制御する非接触温度制御方法
とを印刷に使用される印刷媒体の幅寸法の違い(最大幅
のA4サイズであるか幅狭のA5サイズであるか)に対
応させて切り替えている。印刷に使用される印刷媒体の
幅寸法の違いによる制御方法の切替処理は、例えば、印
刷媒体の幅寸法が所定値(A4サイズ幅寸法とA5サイ
ズ幅寸法の間の任意の値)よりも長い場合には接触温度
制御方法に切り替え、印刷媒体の幅寸法が所定値よりも
短い場合には非接触温度制御方法に切り替えるようにす
る。また、上記の最大幅の印刷媒体を、A4サイズに代
えてレターサイズとして画像形成装置を構成してもよ
い。
【0040】(接触温度制御方法)ステップS13で
は、接触温度検出部30の検出温度t1が接触温度検出
部30用の設定温度t10以上であるか否かの判断が行
われる。接触温度検出部30用の設定温度t10は、例
えば、印刷媒体の搬送速度が2インチ/秒であるときに
は170℃とする。接触温度検出部30の検出温度t1
が接触温度検出部30用の設定温度t10以上である場
合(ステップS13:Yes)には、ステップS14に
進み、接触温度検出部30の検出温度t1が接触温度検
出部30用の設定温度t10以上でない場合(ステップ
S13:No)には、再びステップS13の判断を行
う。ステップS14では、発熱体2への通電を中断す
る。ステップS15では、接触温度検出部30の検出温
度t1が接触温度検出部30用の設定温度t10未満で
あるか否かの判断が行われる。接触温度検出部30の検
出温度t1が接触温度検出部30用の設定温度t10未
満である場合(ステップS15:Yes)には、ステッ
プS16に進み、接触温度検出部30の検出温度t1が
接触温度検出部30用の設定温度t10未満でない場合
(ステップS15:No)には、再びステップS15の
判断を行う。ステップS16では、発熱体2への通電を
開始し、ステップS17に進む。ステップS17では、
主制御部11において、画像処理装置における定着処理
が終了したか否かの判断が行われる。定着処理が終了し
た場合(ステップS17:Yes)には図2の予熱処理
(A)に戻り、定着処理が終了していない場合(ステッ
プS17:No)にはステップS13に戻り、接触温度
検出部30の検出温度t1が接触温度検出部30用の設
定温度t10以上であるか否かの判断を行う。
【0041】(非接触温度制御方法)ステップS23で
は、非接触温度検出部40の検出温度t2が非接触温度
検出部40用の設定温度t20以上であるか否かの判断
が行われる。非接触温度検出部40用の設定温度t20
は、前記したように、図2に示した予熱処理時に接触温
度検出部30が接触温度検出部30用の設定温度t10
である時の非接触温度検出部40の検出値である。ま
た、設定温度t20の代りに、予め実験等により非接触
温度検出部40用に設定した値を用いてもよい。非接触
温度検出部40の検出温度t2が非接触温度検出部40
用の設定温度t20以上である場合(ステップS23:
Yes)には、ステップS24に進み、非接触温度検出
部40の検出温度t2が非接触温度検出部40用の設定
温度t20以上でない場合(ステップS23:No)に
は、再びステップS23の判断を行う。ステップS24
では、発熱体2への通電を中断する。ステップS25で
は、非接触温度検出部40の検出温度t2が非接触温度
検出部40用の設定温度t20未満であるか否かの判断
が行われる。非接触温度検出部40の検出温度t2が非
接触温度検出部40用の設定温度t20未満である場合
(ステップS25:Yes)には、ステップS26に進
み、非接触温度検出部40の検出温度t2が非接触温度
検出部40用の設定温度t20未満でない場合(ステッ
プS25:No)には、再びステップS25の判断を行
う。ステップS26では、発熱体2への通電を開始し、
ステップS27に進む。ステップS27では、主制御部
11において、画像処理装置における定着処理が終了し
たか否かの判断が行われる。定着処理が終了した場合
(ステップS27:Yes)には図2の予熱処理(A)
に戻り、定着処理が終了していない場合(ステップS2
7:No)にはステップS23に戻り、非接触温度検出
部40の検出温度t2が非接触温度検出部40用の設定
温度t20以上であるか否かの判断を行う。
【0042】図4は、接触温度制御方法と非接触温度制
御方法とを用いてA4サイズの印刷媒体80に定着処理
を連続実行した場合の加熱ローラ1の中央部における温
度変化を示す図であり、図5は、接触温度制御方法と非
接触温度制御方法とを用いてA5サイズ用紙の印刷媒体
70に定着処理を連続実行した場合の加熱ローラ1の中
央部における温度変化を示す図である。
【0043】図4、図5共に、横軸は印刷枚数であり、
100枚までの印刷結果を示している。縦軸は加熱ロー
ラ1の中央部の表面温度を示しており、温度測定用サー
ミスタを加熱ローラ1の中央部の表面に接触させて測定
した温度をプロットした。なお、図4、図5のデータを
得るために用いた画像形成装置の主な仕様は、印刷媒体
の搬送速度は2インチ/秒、加熱ローラ1の設定温度は
170℃、印刷可能な印刷媒体の幅寸法は最大8.5イ
ンチ(レターサイズの幅寸法)である。
【0044】図4に示したように、A4サイズの印刷媒
体80に対して100枚連続して定着処理を実行した時
に、加熱ローラ1の外周表面温度を制御するために接触
温度制御方法を用いた場合には、実際の設定温度(17
0℃)に比べてほとんど温度低下が認められなかった。
ところが、加熱ローラ1の外周表面温度を制御するため
に非接触温度制御方法を用いた場合には、実際の設定温
度(170℃)に比べて7℃の温度低下が発生してい
た。これは、印刷開始前に設定した接触温度検出部30
と非接触温度検出部40との差(15℃の差)が、印刷
枚数の増加により減少したために、非接触温度検出部4
0の検出出力は実際の加熱ローラ1の中央部における温
度よりも高く制御ブロック400(主制御部11等)に
送出される。制御ブロック400では、フィードバック
制御により高めの温度を低くする制御を行うので実際の
設定温度(170℃)に比べて7℃の温度低下が発生す
る。また、接触温度検出部30と非接触温度検出部40
との差(15℃の差)が減少する理由は、非接触温度検
出部40が加熱ローラ1と空気層(ギャップ)を挟んで
非接触の状態で対向していることから、印刷枚数の増加
により雰囲気温度(空気層の温度)が上昇し、雰囲気温
度の上昇により非接触温度検出部40の検出温度t2も
上昇するためである。
【0045】また、図4の接触温度制御方法による制御
を行った方が非接触温度制御方法による制御よりも正確
であるという結果からは、A4サイズの印刷媒体80に
連続して定着処理を実行する時には、接触温度制御方法
による制御の方が安定した定着結果を得られることがわ
かる。但し、非接触温度制御方法による制御も7℃程度
の誤差であるので、例え非接触温度制御方法による制御
を用いたとしても加熱ローラ1の定着性能を劣化させる
ことはない。
【0046】図5に示したように、A5サイズの印刷媒
体70に対して100枚連続して定着処理を実行した時
には、加熱ローラ1の外周表面温度を制御するために接
触温度制御方法を用いた場合には、実際の設定温度(1
70℃)に比べて約30℃の温度低下が発生していた。
言い換えれば、170℃に対して約30℃の温度低下に
て飽和していた。この理由は、加熱ローラ1上におい
て、A5サイズの印刷媒体70とが接触する部分では熱
が印刷媒体70に流出することによる表面温度の低下が
発生するが、非接触温度検出部40の設置される定着不
使用部1cは印刷媒体70の端部から約36mm離れて
いるため、印刷による熱の流出が少なく、結果的に温度
低下が少なくなるためである。
【0047】一方、加熱ローラ1の外周表面温度を制御
するために非接触温度制御方法を用いた場合には、図4
に示したA4サイズの印刷媒体80の場合と同様に実際
の設定温度(170℃)に比べて7℃程度の温度低下が
発生するのみで、30℃等の極端な温度低下は発生しな
い。このことから、A5サイズの印刷媒体70に連続し
て定着処理を実行する時には、接触温度制御方法による
制御よりも非接触温度制御方法による制御の方が安定し
ている(加熱ローラ1の中央部の表面温度の低下が少な
い)ことがわかる。また、上記したように非接触温度制
御方法による制御を行った場合の7℃程度の誤差は、加
熱ローラ1の定着性能を劣化させることはないことか
ら、A5サイズの印刷媒体70を用いて連続して定着処
理を実行する際には、非接触温度制御方法による制御を
行う方が安定した定着結果を得られることがわかる。
【0048】このように、第1の実施形態では、加熱ロ
ーラの外周表面にて定着可能な最大用紙(A4サイズの
印刷媒体80)幅よりも小さい印刷媒体(A5サイズの
印刷媒体70)の定着処理を連続して実行する場合であ
っても、加熱ローラ1の外周表面の温度が低下して定着
不良を発生しないようにできる。
【0049】ここで、加熱ローラの定着性能は、印刷媒
体へのトナーの定着率により判断することができる。こ
の定着率とは、以下のように定義される。 1.印刷媒体上にべた印刷を行った結果の任意位置の印
刷濃度を測定し、測定結果値をA1とする。 2.印刷媒体上の濃度測定位置に粘着テープを自重に任
せて置き、その粘着テープ上に円柱状の100g/cm
2の重りを載置する。 3.重りを除去し粘着テープをはがす。 4.上記1にて印刷濃度を測定した位置と同一の位置に
おける印刷濃度を再度測定し、測定結果値をA2とす
る。 5.{A2/A1×100}を計算し、その結果を定着
率とする。
【0050】定着率は、加熱ローラ1から印刷媒体70
又は80等に流入する熱量により決定されるため、定着
部300を通過する印刷媒体70又は80等の搬送速度
が一定である場合には、加熱ローラ1の外周表面の温度
により一義的に定めることができる。定着率は100%
に近いほど定着性が良いので最大値の100%であるこ
とが望ましいが、実用上90%以上であれば問題はない
が、90%未満では定着不良が発生する。
【0051】図6は、定着率加熱ローラ1の外周表面温
度に対する定着率の変化を示す図である。図6の横軸
は、加熱ローラ1の表面温度であり、縦軸は上記の定義
による定着率である。
【0052】図6に示した第1の実施形態に用いられた
画像形成装置の制御条件である印刷媒体70又は80の
搬送速度が2インチ/秒であって設定温度が170℃で
ある時には、加熱ローラ1の外周表面温度が155℃
(設定温度−15℃)未満になると、定着率が90%以
下になるので、定着不良が発生する。すなわち、第1の
実施形態では、加熱ローラの外周表面にて定着可能な最
大用紙幅よりも幅狭な印刷媒体の定着処理を実行する場
合には、非接触温度制御方法による制御を行うことによ
り、加熱ローラ1の外周表面の定着率が低下しないよう
にしていた。
【0053】ところで、第1の実施形態では、図3のス
テップS12に示したように、接触温度制御方法と非接
触温度制御方法とを印刷に使用される印刷媒体の幅寸法
の違いに対応させて切り替える判断を行っているが、印
刷媒体の幅寸法は、画像形成装置に紙サイズ検出部50
又は60の如き印刷媒体の幅寸法を検出する装置を付加
するか、予め操作者が使用する印刷媒体の幅を操作入力
部18b等を用いて入力する必要がある。印刷媒体の幅
寸法を検出する装置を付加する場合には、画像形成装置
の製造コストが高くなってしまい、予め操作者が使用す
る印刷媒体の幅を入力する場合には、操作者の工数を増
加させるので作業効率が低下し、さらに、誤入力による
再操作、再処理によって作業効率が低下する可能性があ
る。以下に説明する第2の実施形態では、上記の問題を
解決するために非接触温度検出部40の検出温度t2を
利用して、印刷媒体の幅寸法の違いに起因する加熱ロー
ラの中央部と端部の温度差に対応させて接触温度制御方
法と非接触温度制御方法とを切り替える処理を自動化す
るようにした。
【0054】第2の実施形態の装置を表すブロック図
は、図1と概して同様であるが、紙サイズ検出部50及
び60が設けられておらず、接触温度制御方法と非接触
温度制御方法とを切り替えるための制御用プログラムが
異なっている。また、第2の実施形態の予熱処理を示す
フローチャートは図2と同じである。
【0055】図7は、本発明の第2の実施形態の画像形
成装置における定着部の温度制御処理を示すフローチャ
ートである。この温度制御処理は、第1の実施形態につ
いて図3を参照して説明した処理の代りに行われる。
【0056】ステップS31の処理は第1の実施形態に
おけるステップS11の処理と同様であり、ステップS
32〜ステップS35までの非接触温度制御方法を用い
た処理は第1の実施形態におけるステップS13〜ステ
ップS16までの処理と同様であり、ステップS42〜
ステップS45までの非接触温度制御方法を用いた処理
は第1の実施形態におけるステップS23〜ステップS
26までの処理と同様であるので、説明が煩雑になるこ
とを避けるために重複する説明を省略する。
【0057】第1の実施形態と比較した第2の実施形態
の特徴的な処理としては、印刷媒体の幅寸法の違いに対
応させて接触温度制御方法と非接触温度制御方法とを切
り替える処理を行う第1の実施形態におけるステップS
12を第2の実施形態では削除し、非接触温度検出部4
0の検出温度t2を利用して、接触温度制御方法と非接
触温度制御方法とを切り替える処理を行うステップS3
6を加えたことである。
【0058】ステップS36では、非接触温度検出部4
0の検出した温度t2が非接触温度検出部40用の設定
温度t20から15℃を差し引いた値、即ちt20−1
5℃(例えば、155℃−15℃=140℃=所定値)
未満となる場合に、制御ブロック400にて用いる制御
方法を非接触温度制御方法に切り替えるようにしてい
る。非接触温度検出部40の検出した温度が140℃未
満である場合(ステップS36:Yes)にはステップ
S37に進み、非接触温度検出部40の検出した温度が
140℃未満でない場合(ステップS36:No)には
ステップS32に戻って接触温度制御方法による制御を
繰り返す。ステップS37では、主制御部11におい
て、画像処理装置における定着処理が終了したか否かの
判断が行われる。定着処理が終了した場合(ステップS
37:Yes)には図2の予熱処理(A)に戻り、定着
処理が終了していない場合(ステップS37:No)に
はステップS42に進み、制御ブロック400にて用い
る制御方法を非接触温度制御方法に切り替える。
【0059】ステップS46では、再び、主制御部11
において、画像処理装置における定着処理が終了したか
否かの判断が行われる。定着処理が終了した場合(ステ
ップS46:Yes)には図2の予熱処理(A)に戻
り、定着処理が終了していない場合(ステップS46:
No)にはステップS42に戻って非接触温度制御方法
による制御を繰り返す。
【0060】なお、ステップS36では、非接触温度検
出部40の検出温度t2を利用して、接触温度制御方法
と非接触温度制御方法とを切り替える処理を行ってい
る。これは、接触温度制御方法、即ち、接触温度検出部
30の検出温度t1を用いて加熱ローラ1の温度を制御
する場合、B5サイズ用紙等の狭幅な用紙に画像形成を
実施すると加熱ローラ1の中央部(A5サイズ定着使用
部1a)の温度が端部(定着不使用部1c)と比較して
低下するという現象が発生することから、その現象を利
用して用紙の幅がA4であるか或いはB5であるかを判
別し、用紙幅に対応させて接触温度制御方法と非接触温
度制御方法とを切り替えるようにしたものである。即
ち、検出温度t2が所定の温度(本実施形態ではt20
−15℃=140℃)未満である場合には、用紙サイズ
がB5であると認識し、接触温度制御方法を非接触温度
制御方法に切り替えるようにしたものである。
【0061】このように第2の実施形態では、非接触温
度検出部40の検出温度t2を利用することにより、印
刷媒体の幅寸法の違いに起因する加熱ローラ1の中央部
と端部の温度差に対応させて接触温度制御方法と非接触
温度制御方法とを切り替える処理を自動化することがで
きる。
【0062】図8は、本発明の第2の実施形態を用いて
A5サイズ用紙の印刷媒体に定着処理を連続実行した場
合の加熱ローラの中央部における温度変化を示す図であ
る。
【0063】図8の横軸は印刷枚数であり、縦軸は温度
であって、図8には加熱ローラ1の中央部の表面温度と
共に接触温度検出部30および非接触温度検出部40の
検出温度t2が示されている。
【0064】図8においては、ウォームアップ後の接触
温度制御方法を用いて制御している間は、上記した理由
から加熱ローラの中央部の温度は漸減している。ところ
が、非接触温度検出部40の検出温度t2が140℃の
最低値(加熱ローラの中央部の実際の温度は155℃)
になったところで、非接触温度制御方法を用いた制御に
切り替わったため、発熱体2がオンされて加熱ローラ1
の中央部の温度は漸増するようになり、加熱ローラ1の
中央部の温度が170℃近辺で安定するようになってい
る。従って、第2の実施形態においても、A5サイズの
印刷媒体70を用いて連続して定着処理を実行する際に
安定した定着結果を得られることがわかる。
【0065】ところで、図8においては、非接触温度制
御方法を用いた制御に切り替わった後の加熱ローラ1の
中央部の温度は、170℃近辺になり定着処理を安定さ
せることができるが、加熱ローラ1の端部(定着不使用
部1c)にある接触温度検出部30の検出温度t1は1
90℃まで上昇(飽和)している。本実施形態では、図
6に示したように、この加熱ローラ1の端部の温度が2
00℃を超えるとホットオフセット現象が発生する。ホ
ットオフセット現象とは、定着時に溶融したトナーの粘
度が低下することから、溶融したトナーが加熱ローラに
付着し、溶融したトナーは加熱ローラ1が1周回転する
ことにより最終的に印刷媒体の意図しない場所に汚れと
なってトナーが付着する現象である。第2の実施形態で
は、接触温度検出部30の検出温度t1は190℃まで
しか上昇しないので、ホットオフセット現象が発生する
ことはないと考えられる。しかし、近年の高速化要求に
より印刷媒体の搬送速度を上昇させて高速化した画像形
成装置においては、加熱ローラ1と印刷媒体との接触時
間が減少するので、各温度制御方法にて用いる設定温度
あるいは最低温度等の温度設定値を上昇させる必要があ
る。
【0066】例えば、第1および第2の実施形態では2
インチ/秒であった印刷媒体の搬送速度を、4インチ/
秒に速めた場合には、加熱ローラ1の接触温度検出部3
0用の設定値を200℃まで高める必要がある。その際
に第1或いは第2の実施形態で使用されるトナーをその
まま使用すると、設定値の200℃以上でホットオフセ
ット現象が発生してしまうので、印刷媒体の搬送速度を
4インチ/秒に速めた場合には、トナー等に改良を加え
て200℃以上の温度でもホットオフセット現象が発生
しないようにする必要がある。しかし、非常に高温まで
トナーを使用可能に改良できたとしても、高温になるこ
とにより、加熱ローラ1の周辺部品に変形や加熱ローラ
軸受け部のオイルの蒸発、軸受け部品の摩耗等が発生し
やすくなるので、230℃程度までしか最高温度を上げ
ることはできない。
【0067】そこで、以下に説明する第3の実施形態で
は、接触温度検出部30の検出温度t1を利用して、印
刷媒体の搬送速度を4インチ/秒に速めた場合であって
も、ホットオフセット現象が発生しないように制御する
ようにした。
【0068】なお、第3の実施形態で用いた画像形成装
置の主な仕様は、印刷媒体の搬送速度は4インチ/秒、
加熱ローラ1の設定温度は200℃、印刷可能な印刷媒
体の幅寸法は最大8.5インチ(レターサイズの幅寸
法)である。第3の実施形態の装置を表すブロック図
は、図1と概して同様であるが、紙サイズ検出部50及
び60が設けられておらず、接触温度制御方法と非接触
温度制御方法とを切り替えるための制御用プログラムが
異なっている。また、第3の実施形態の予熱処理を示す
フローチャートは図2と同じである。
【0069】図9は、本発明の第3の実施形態の画像形
成装置における定着部の温度制御処理を示すフローチャ
ートである。この温度制御処理は、第1の実施形態につ
いて図3を参照して説明した処理、または、第2の実施
形態について図7を参照して説明した処理、の代りに行
われる。
【0070】ステップS51〜ステップS65までの処
理は第2の実施形態におけるステップS31〜ステップ
S45までの処理と同様であるので、説明が煩雑になる
ことを避けるために重複する説明を省略する。
【0071】第2の実施形態と比較した第3の実施形態
の特徴的な処理としては、接触温度検出部30の検出温
度t1が最高温度である230℃以上になったら、一旦
画像形成装置における定着部300および印刷媒体の搬
送装置等の電力供給を無くすと共に画像処理ができない
旨のアラームを表示部18a等に表示し、接触温度検出
部30の検出温度t1が設定値である200℃未満にな
ったら、画像形成装置における定着部300および印刷
媒体の搬送装置等への電力供給を再開すると共に画像処
理ができない旨のアラームを解除するステップS66〜
ステップS74を加えたことである。
【0072】ステップS66では、主制御部11におい
て、再度、画像処理装置における定着処理が終了したか
否かの判断が行われる。定着処理が終了した場合(ステ
ップS66:Yes)には図2の予熱処理(A)に戻
り、定着処理が終了していない場合(ステップS66:
No)にはステップS67に進む。ステップS67で
は、接触温度検出部30の検出した温度が接触温度検出
部30用の設定温度+30℃(200℃+30℃=23
0℃=所定値)以上となるか否かを判断する。接触温度
検出部30の検出した温度が230℃以上である場合
(ステップS67:Yes)にはステップS71に進
み、接触温度検出部30の検出した温度が230℃以上
でない場合(ステップS67:No)にはステップS6
2に戻って非接触温度制御方法による制御を繰り返す。
【0073】ステップS71では、画像形成装置におけ
る定着部300および印刷媒体の搬送装置等への電力供
給を無くすと共に画像処理ができない旨のアラームを表
示部18a等に表示する。
【0074】ステップS72では、接触温度検出部30
の検出した温度が接触温度検出部30用の設定温度(2
00℃)未満まで低下したか否かを判断する。接触温度
検出部30の検出した温度が200℃未満である場合
(ステップS72:Yes)にはステップS73に進
み、接触温度検出部30の検出した温度が200℃未満
でない場合(ステップS72:No)にはステップS7
2の処理を繰り返す。ステップS73では、画像形成装
置における定着部300および印刷媒体の搬送装置等へ
の電力供給を再開すると共に画像処理ができない旨のア
ラームを停止する。ステップS74では、再び、主制御
部11において、画像処理装置における定着処理が終了
したか否かの判断が行われる。定着処理が終了した場合
(ステップS74:Yes)には図2の予熱処理(A)
に戻り、定着処理が終了していない場合(ステップS7
4:No)にはステップS62に戻って非接触温度制御
方法による制御を繰り返す。
【0075】このように本実施形態では、接触温度検出
部30の検出温度t1を利用することにより、A5サイ
ズの印刷媒体の搬送速度を4インチ/秒に速めた場合で
あっても、加熱ローラ1の端部(定着不使用部1c)等
の温度が異常に上昇してホットオフセット現象が発生し
ないように制御することができる。
【0076】図10は、本発明の第3の実施形態を用い
てA5サイズ用紙の印刷媒体に定着処理を連続実行した
場合の加熱ローラの中央部等における温度変化を示す図
である。ただし、図10では、ウォームアップ後に最初
から非接触温度制御方法による制御をおこなうようにし
ている。
【0077】図10の横軸は印刷枚数であり、縦軸は温
度であって、図10には加熱ローラ1の中央部の表面温
度と共に接触温度検出部30および非接触温度検出部4
0の検出温度t2が示されている。
【0078】図10においては、ウォームアップ後の非
接触温度制御方法を用いて制御している間は、加熱ロー
ラの中央部の温度はほぼ一定の200℃(設定値)に維
持されているが、接触温度検出部30の検出温度t1は
定着処理(印刷)を連続実行することにより漸増してい
る。ところが、接触温度検出部30の検出温度t1が2
30℃の最高値になったところで、画像形成装置におけ
る定着部300および印刷媒体の搬送装置等への電力供
給が一旦中断されるので、その印刷停止中は接触温度検
出部30の検出温度t1が自然冷却等により漸減する。
そして、接触温度検出部30の検出温度t1が200℃
の設定値t60になったところで、画像形成装置におけ
る定着部300および印刷媒体の搬送装置等への電力供
給が再開されるので、接触温度検出部30の検出温度t
1は定着処理(印刷)を連続実行することにより漸増す
る。第3の実施形態では、上記処理が繰り返し実施され
ることになる。従って、第3の実施形態においても、A
5サイズの印刷媒体70を用いて連続して定着処理を実
行する際に安定した定着結果を得られることがわかる。
【0079】しかし、第3の実施形態では、画像形成装
置における定着部300および印刷媒体の搬送装置等へ
の電力供給を一旦中断して自然冷却による加熱ローラ1
の温度低下を待つので、印刷枚数が多い場合等には、何
回も温度低下を待つことになり、実質的な印刷時間が非
常に長くなる。
【0080】そこで、以下に説明する第4の実施形態で
は、接触温度検出部30の検出温度t1を利用して、印
刷媒体の搬送速度を4インチ/秒に速めた場合であって
も、ホットオフセット現象が発生しないようにすると共
に、印刷時間が増加しないように制御するようにした。
第4の実施形態の装置を表すブロック図は、図1と概し
て同様であるが、紙サイズ検出部50及び60が設けら
れておらず、接触温度制御方法と非接触温度制御方法と
を切り替えるための制御用プログラムが異なっている。
また、第4の実施形態の予熱処理を示すフローチャート
は図2と同じである。
【0081】図11は、本発明の第4の実施形態の画像
形成装置における定着部の温度制御処理を示すフローチ
ャートである。この温度制御処理は、第1の実施形態に
ついて図3を参照して説明した処理、第2の実施形態に
ついて図7を参照して説明した処理、又は、第3の実施
形態について図9を参照して説明した処理、の代りに行
われる。
【0082】ステップS81〜ステップS97までの処
理は第3の実施形態におけるステップS51〜ステップ
S67までの処理と同様であり、また、ステップS10
2〜ステップS105までの処理は第1の実施形態にお
けるステップS23〜ステップS26までの処理と同様
であるので、説明が煩雑になることを避けるために重複
する説明を省略する。
【0083】第3の実施形態と比較した第4の実施形態
の特徴的な処理としては、接触温度検出部30の検出温
度t1が最高温度である230℃以上になったら、印刷
媒体の搬送速度を遅くすると共に画像処理速度が低下す
る旨のアラームを表示部18a等に表示し、接触温度検
出部30の検出温度t1が設定値(設定温度t10)で
ある170℃未満になったら、印刷媒体の搬送速度を速
くすると共に画像処理速度が低下する旨のアラームを解
除するようにしたステップS101〜ステップS108
である。
【0084】ステップS101では、接触温度検出部3
0の検出した温度が接触温度検出部30用の設定温度t
60+30℃(200℃+30℃=230℃=所定値)
以上となったので、印刷媒体の搬送速度を4インチ/秒
から2インチ/秒に遅くし、接触温度検出部30の検出
温度t1の設定値(設定温度)を200℃(t60)か
ら170℃(t10)にし、非接触温度検出部40の検
出温度t2の設定値を180℃(t70)から155℃
(t20)にすると共に画像処理速度が低下する旨のア
ラームを表示部18a等に表示する。
【0085】ステップS106では、接触温度検出部3
0の検出した温度が接触温度検出部30用の設定温度
(170℃)未満まで低下したか否かを判断する。接触
温度検出部30の検出した温度が170℃未満である場
合(ステップS106:Yes)にはステップS107
に進み、接触温度検出部30の検出した温度が170℃
未満でない場合(ステップS106:No)にはステッ
プS102に戻り印刷媒体の搬送速度が2インチ/秒で
ある場合の非接触温度制御方法による制御を繰り返す。
ステップS107では、接触温度検出部30の検出した
温度が170℃未満となったので、印刷媒体の搬送速度
を2インチ/秒から4インチ/秒に速くし、接触温度検
出部30の検出温度t1の設定値(設定温度)を170
℃(t10)から200℃(t60)にし、非接触温度
検出部40の検出温度t2の設定値を155℃(t2
0)から180℃(t70)にすると共に画像処理速度
が低下する旨のアラームを解除する。ステップS108
では、主制御部11において、再度、画像処理装置にお
ける定着処理が終了したか否かの判断が行われる。定着
処理が終了した場合(ステップS108:Yes)には
図2の予熱処理(A)に戻り、定着処理が終了していな
い場合(ステップS108:No)にはステップS92
に戻り印刷媒体の搬送速度が4インチ/秒である場合の
非接触温度制御方法による制御を繰り返す。
【0086】本実施形態を用いてA5サイズの印刷媒体
70に定着処理(印刷)を連続して100枚行ったとこ
ろ7分で終了し、第3の実施形態で同様な印刷を行った
場合には10分が必要であった。したがって、本実施形
態では実質的な印刷速度の改善により第3の実施形態に
比べて3分の時間短縮を達成できた。
【0087】このように本実施形態では、接触温度検出
部30の検出温度t1を利用することにより、A5サイ
ズの印刷媒体の搬送速度を4インチ/秒に速めた場合で
あっても、加熱ローラ1の端部の温度が異常に上昇して
ホットオフセット現象が発生しないように制御すること
ができ、さらに、印刷枚数が多い場合等における印刷時
間の増加を抑えることができる。
【0088】なお、本実施形態では、印刷媒体の搬送速
度が2種類必要になるため、制御用のプログラムのサイ
ズが大きくなりメモリ等の増設が必要になってコストア
ップする場合が考えられるが、その場合には、対象とな
る画像形成装置に要求されるものが、コスト重視である
か速度重視であるかに従って、上記第3の実施形態と第
4の実施形態の何れか一方を選択すればよい。
【0089】なお、本実施形態では、加熱ローラ1にて
定着可能な最大寸法の印刷媒体をA4サイズ用紙とし、
それよりも小さい寸法の印刷媒体をA5サイズ用紙とし
たが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、
A4サイズ用紙に代えてレターサイズ用紙を用いる等、
任意の寸法の印刷媒体を用いることができる。また、設
定温度あるいは所定値についても上記した140℃、1
55℃、170℃、180℃、200℃、および、23
0℃に本発明は限られるものではなく任意の温度設定を
用いることができる。
【0090】
【発明の効果】上記のように請求項1の本発明では、画
像形成装置内を搬送される印刷媒体の寸法幅の違いによ
り、温度制御手段は接触温度制御方法と非接触温度制御
方法を切り替えて制御を実施するので、加熱ローラの外
周表面にて定着可能な最大の印刷媒体の用紙幅よりも幅
狭な印刷媒体の定着処理を連続して実行する場合であっ
ても、加熱ローラの外周表面の温度が低下して定着不良
を発生することがないようにすることができる。
【0091】請求項2の本発明では、接触温度制御方法
による制御中に接触検出値が接触側設定値と一致した時
に、非接触温度検出手段から非接触検出値を出力し、そ
の時の非接触検出値を非接触温度制御方法における非接
触側設定値として設定するので、非接触温度制御方法に
用いる接触側設定値の設定を自動化することができる。
【0092】請求項3の本発明では、温度制御手段は、
画像形成装置内を搬送される印刷媒体の寸法幅が所定値
よりも大きい場合には、接触温度制御方法により制御を
実施し、搬送される印刷媒体の寸法幅が所定値よりも小
さい場合には、温度制御手段は非接触温度制御方法によ
り制御を実施するので、印刷媒体の幅寸法に最適の温度
制御方法を選択して制御を実施することができる。
【0093】請求項4の本発明では、温度制御手段は、
接触温度制御方法を用いて接触検出値に基づく制御を実
施中に非接触検出値が所定値未満の値であることを検出
した場合には、接触温度制御方法を用いることを中止し
て非接触温度制御方法を用いるので、接触温度検出部の
検出温度を利用して、印刷媒体の幅寸法の違いに起因す
る加熱ローラの中央部と端部の温度差に対応させて接触
温度制御方法と非接触温度制御方法とを切り替える処理
を自動化することができる。
【0094】請求項5の本発明では、温度制御手段は、
非接触温度制御方法を用いて非接触検出値に基づく制御
を実施中に接触検出値が所定値以上の値であることを検
出した場合には、画像形成処理を中断して温度を低下さ
せ、接触検出値が接触側設定値まで低下したら画像形成
処理を再開始するので、接触温度検出部の検出温度を利
用することにより、A5サイズの印刷媒体の搬送速度を
4インチ/秒に速めた場合であっても、加熱ローラの端
部の温度が異常に上昇してホットオフセット現象が発生
しないように制御することができる。
【0095】請求項6の本発明では、温度制御手段は、
非接触温度制御方法を用いて非接触検出値に基づく制御
を実施中に接触検出値が所定値以上の値であることを検
出した場合には、印刷媒体の搬送速度を低下させ、接触
検出値が接触側設定値まで低下したら印刷媒体の搬送速
度を元の速度に復帰させるので、接触温度検出部の検出
温度を利用することにより、印刷媒体の搬送速度を速め
た場合であっても、加熱ローラの端部の温度が異常に上
昇してホットオフセット現象が発生しないように制御す
ることができ、さらに、印刷枚数が多い場合等における
印刷時間の増加を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の第1〜第4の各実施形態の
画像形成装置における定着部及び制御ブロックを示す図
であり、(b)は(a)のA−A’断面図である。
【図2】 本発明の第1〜第4の各実施形態における予
熱処理のフローチャートである。
【図3】 本発明の第1の実施形態の画像形成装置にお
ける定着部の温度制御処理を示すフローチャートであ
る。
【図4】 接触温度制御方法と非接触温度制御方法とを
用いてA4サイズ用紙の印刷媒体に定着処理を連続実行
した場合の加熱ローラの中央部における温度変化を示す
図であり、
【図5】 接触温度制御方法と非接触温度制御方法とを
用いてA5サイズ用紙の印刷媒体に定着処理を連続実行
した場合の加熱ローラの中央部における温度変化を示す
図である。
【図6】 定着率加熱ローラ1の外周表面温度に対する
定着率の変化を示す図である。
【図7】 本発明の第2の実施形態の画像形成装置にお
ける定着部の温度制御処理を示すフローチャートであ
る。
【図8】 本発明の第2の実施形態を用いてA5サイズ
用紙の印刷媒体に定着処理を連続実行した場合の加熱ロ
ーラの中央部における温度変化を示す図である。
【図9】 本発明の第3の実施形態の画像形成装置にお
ける定着部の温度制御処理を示すフローチャートであ
る。
【図10】 本発明の第3の実施形態を用いてA5サイ
ズ用紙の印刷媒体に定着処理を連続実行した場合の加熱
ローラの中央部における温度変化を示す図である。
【図11】 本発明の第4の実施形態の画像形成装置に
おける定着部の温度制御処理を示すフローチャートであ
る。
【図12】 従来の画像形成装置の一例の定着部及び制
御ブロックを示す図である。
【符号の説明】
1 加熱ローラ、1a A5サイズ定着使用部、1b
A4サイズ定着使用部、1c 定着不使用部、2 発熱
体(発熱手段)、11 主制御部、12 A/D変換
部、13 出力切替部、14 電源部、15 駆動制御
部、16 駆動部、17 記憶部、17a〜17c 記
憶領域、18 操作部、18a 表示部、18b 操作
入力部、20 加圧ローラ、21 加圧ばね、22 シ
ャフト、30 接触温度検出部(接触側検出手段)、4
0 非接触温度検出部(非接触側検出手段)、70 印
刷媒体(A5サイズ用紙)、80 印刷媒体(A4サイ
ズ用紙)90、91、92 矢印(回転方向)100、
300 定着部、200、400 制御ブロック(温度
制御手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長峰 雅光 東京都港区芝浦4丁目11番地22号 株式会 社沖データ内 Fターム(参考) 2H027 DA12 DC10 EA12 ED16 ED25 EE03 EF09 2H033 AA02 AA09 AA24 BA30 BA32 CA09 CA17 CA27 CA36 CA45 9A001 BB06 HH23 HH34 JJ35 KK32 KK42

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷媒体上に転写されたトナー像を加熱
    する加熱ローラと、 加熱ローラの内部に配置されて加熱ローラに熱を供給す
    る発熱手段と、 加熱ローラの外周表面に圧接して該圧接部を印刷媒体が
    通過することによりトナー像を印刷媒体に定着させる加
    圧ローラと、 加熱ローラの端部の前記印刷媒体が接触しない部分に接
    触させて設置された接触温度検出手段と、 加熱ローラの略中央部の前記印刷媒体が必ず接触する部
    分に接触しないように近接させて設置された非接触温度
    検出手段と、 前記接触温度検出手段から出力される接触検出値が所定
    の接触側設定値に一致するように発熱手段へ供給される
    電力をオン/オフ制御する接触温度制御方法と、前記非
    接触温度検出手段から出力される非接触検出値が所定の
    非接触側設定値に一致するように発熱手段へ供給される
    電力をオン/オフ制御する非接触温度制御方法と、を前
    記印刷媒体の幅寸法の違いに対応させて切り替える温度
    制御手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した画像形成装置におい
    て、前記非接触側設定値としては、前記接触検出値が前
    記接触側設定値と一致した時の非接触検出値を設定する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1または2に記載した画像形
    成装置において、前記温度制御手段は、印刷媒体の幅寸
    法が所定値よりも大きい場合には接触温度制御方法を使
    用し、印刷媒体の幅寸法が所定値よりも小さい場合には
    非接触温度制御方法を使用するように切り替えて制御す
    ることを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1乃至3の何れか1項に記載
    した画像形成装置において、前記温度制御手段は、接触
    温度制御方法を用いて制御中に前記非接触検出値が所定
    値未満に低下した場合には、非接触温度制御方法に切り
    替えることを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1乃至4の何れか1項に記載
    した画像形成装置において、前記温度制御手段は、非接
    触温度制御方法を用いて制御中に前記接触検出値が所定
    値以上に上昇した場合には、画像形成処理を中断し、中
    断後に前記接触検出値が接触側設定値まで低下した場合
    には、画像形成処理を再開始することを特徴とする画像
    形成装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項1乃至4の何れか1項に記載
    した画像形成装置において、前記温度制御手段は、非接
    触温度制御方法を用いて制御中に前記接触検出値が所定
    値以上に上昇した場合には、前記印刷媒体の搬送速度を
    低下させ、搬送速度の低下後に前記接触検出値が接触側
    設定値まで低下した場合には、前記印刷媒体の搬送速度
    を元の速度に復帰させることを特徴とする画像形成装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100346241C (zh) * 2002-06-21 2007-10-31 佳能株式会社 定影装置及图像形成装置
JP2015225316A (ja) * 2014-05-30 2015-12-14 ブラザー工業株式会社 画像形成装置,シート搬送方法,およびプログラム

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