JPH10231711A - 内燃機関の弁駆動用の傾倒レバーまたは揺動レバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ガイドスリーブを押し込まれる構成の傾倒レバ
ーまたは揺動レバーを製作する際の仕上げコストを低減
することである。 【解決手段】 ガイドスリーブが底部とは反対の側に半
径方向で見て内向きの突出部を有し、該突出部が減径に
よって形成された外側部材の段部の背後に係合するかま
たは外側部材のみぞ内へ係合する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、液圧式遊び補償部
材を備えた、内燃機関の弁駆動用の傾倒レバーまたは揺
動レバーであって、遊び補償部材が外側部材でもって、
傾倒レバーまたは揺動レバーの受容孔内に押し込まれた
ガイドスリーブの孔内を滑動案内され、かつ内側部材で
もって軸方向に底部で支持される形式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】このような傾倒レバーはドイツ国特許公
開３１１８４６６号公報から公知である。傾倒レバーの
受容孔内へガイドスリーブが押し込まれ、ガイドスリー
ブの孔内を液圧式の遊び補償部材の外側部材が滑動案内
される。このようにして、傾倒レバーの受容孔での面倒
な加工処理を省略し、その代わりに受容孔を、単に丸み
と直径の精度に関してある程度の、しかし今日の加工機
械では容易に得られる要求が課せられるにすぎない単純
な孔として製作することが可能である。傾倒レバーに設
けられる受容孔は特別な表面品質も表面硬度も持たなく
てよい。これらはむしろ押し込まれたガイドスリーブに
よって実現される。

【０００３】ガイドスリーブはガス切り換え弁（Gaswec
hselventil）側とは反対側の端部で底部によって閉鎖さ
れ、該底部には排気弁が存在する。さらにガイドスリー
ブは下端に半径方向で見て外向きのフランジを有し、こ
のフランジでもって傾倒レバーの端面に支持される。こ
のフランジは保持部材によって背部から係合され、保持
部材は中央の孔内に液圧式遊び補償部材を受容し、こう
して遊び補償部材の傾倒レバーからの落下を阻止する。

【０００４】しかし一方でこの保持部材を付加的な部材
として製作し、組み立てなければならないこと他方でガ
イドスリーブの半径方向で見て外向きのフランジによっ
て所用構造スペースが大きくなるのが欠点である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ガイ
ドスリーブを押し込まれる構成の傾倒レバーまたは揺動
レバーを製作する際の仕上げコストを低減することであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題は、本発明に
よれば、ガイドスリーブが底部とは反対の側に半径方向
で見て内向きの突出部を有し、該突出部が減径によって
形成された外側部材の段部の背後に係合するかまたは外
側部材のみぞ内へ係合する、請求項１の特徴によって解
決される。

【０００７】

【発明の効果】本発明による手段によれば、従来必要で
あった付加的な保持部材が省略され、かつ付加的な構造
スペースも不要となる、それというのも押し込まれたガ
イドスリーブは傾倒レバーまたは揺動レバーの受容孔か
ら突出せずに端面で支持されるからである。

【０００８】本発明の他の有利な構成が請求項２および
３に記載されている。

【０００９】請求項２によれば、突出部が環状のフラン
ジとしてまたは互いに均一に間隔を置いた保持突起とし
て構成される。

【００１０】請求項３によれば、ガイドスリーブを切削
せずに形成される引き抜き部材として構成される、すな
わちガイドスリーブを唯一の製作過程で後処理、例えば
研削を必要とせずにコスト上有利に製作することができ
る。

【００１１】

【発明の実施の形態】図示の傾倒レバー１は液圧式遊び
補償部材３を受容するための受容孔２を有し、遊び補償
部材は外側部材４と内側部材５とから成る。内側部材５
は受容孔２の底部で支持板６に支持され、他方外側部材
４は容易に摺動可能にガイドスリーブ７の孔９内で案内
され、かつ下端で内燃機関のガス切り換え弁の弁シャフ
ト８と協働する。

【００１２】ガイドスリーブ７は両端で開いた中空シリ
ンダとして構成され、受容孔２の底部とは反対の側に半
径方向で見て内向きの突出部１０を有し、突出部は外側
部材４の減径によって形成された段部へ背後から係合し
ており、これにより液圧式の遊び補償部材３は傾倒レバ
ー１の受容孔２内もしくはガイドスリーブ７の孔９内に
紛失しないように保持される。

【００１３】傾倒レバー１内へ押し込まれるガイドスリ
ーブ７は、従来の公知技術とは異なり、受容孔２製作の
仕上げの手間を低減するというすでに公知の効果の他に
液圧式遊び補償部材３紛失防止のための保持機能を付加
的に果たす。このため一方で付加的な保持部材は不要と
なり、他方で受容孔２もしくは孔９から突出する液圧式
遊び補償部材３の部分の周囲に半径方向の構造スペース
を得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】液圧式遊び補償部材の挿入された傾倒レバーの
部分縦断面図である。

【符号の説明】

１ 傾倒レバー、 ２ 受容孔、 ３ 遊び補償部材、
４ 外側部材、 ５内側部材、 ６ 支持板、 ７
ガイドスリーブ、 ８ 弁シャフト、 ９孔、 １０
突出部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 液圧式遊び補償部材（３）を備えた、内
   燃機関の弁駆動用の傾倒レバーまたは揺動レバーであっ
   て、遊び補償部材が外側部材（４）でもって、傾倒レバ
   ー（１）または揺動レバーの受容孔（２）内に押し込ま
   れたガイドスリーブ（７）の孔（９）内を滑動案内さ
   れ、内側部材（５）でもって軸方向に底部で支持される
   形式のものにおいて、ガイドスリーブ（７）が底部とは
   反対の側に半径方向で見て内向きの突出部（１０）を有
   し、該突出部が減径によって形成された外側部材（４）
   の段部へ背後から係合するか、または外側部材（４）の
   みぞ内へ係合することを特徴とする、内燃機関の弁駆動
   用の傾倒レバーまたは揺動レバー。
2. 【請求項２】 突出部（１０）が環状のフランジとして
   または均一に相互間隔を置いた保持突起として構成され
   る、請求項１記載の傾倒レバーまたは揺動レバー。
3. 【請求項３】 ガイドスリーブ（７）が切削加工なしで
   形成される引き抜き部材として構成される、請求項１記
   載の傾倒レバーまたは揺動レバー。