JPH10231696A - 止水装置付セグメント及びその組立方法 - Google Patents

止水装置付セグメント及びその組立方法

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JPH10231696A
JPH10231696A JP9036334A JP3633497A JPH10231696A JP H10231696 A JPH10231696 A JP H10231696A JP 9036334 A JP9036334 A JP 9036334A JP 3633497 A JP3633497 A JP 3633497A JP H10231696 A JPH10231696 A JP H10231696A
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tunnel
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stop
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Kazuo Kurihara
和夫 栗原
Toru Watanabe
徹 渡辺
Haruo Iso
陽夫 磯
Yasushi Kuwabara
康 桑原
Souichirou Ueda
奏一朗 上田
Akio Taomo
昭緒 田面
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Nishimatsu Construction Co Ltd
Mutsubushi Rubber Co Ltd
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Nishimatsu Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本線部トンネルから分岐部トンネル等を設
ける場合におけるつなぎ目部の曲線面等の止水におい
て、取り付けが簡単で、且つ、止水性の高い止水装置付
セグメントを提供することである。 【解決手段】 トンネルの発進口側に位置する発進口
側リング2と、トンネルの切羽側に位置する切羽側リン
グ4と、発進口側リング2と切羽側リング4との間に取
り付けられた止水部3とから構成し、切羽側リング4中
に設けられた拡径ボルト41によって拡径バー42が押
し出されて、この拡径バー42の押し出しにより、組立
時にエンドレス環体となる止水シール31が拡径して外
部面と当接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド工事等に
おける止水に使用される止水装置付セグメント及びその
組立方法に関し、特に、分岐トンネル工事における分岐
部で用いられる止水装置付セグメント及びその組立方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】トンネル工事においては、本線部トンネ
ルから分岐する分岐部トンネルを設ける場合がある。図
12は、地下茎工法により本線部トンネルの側面に本線
部トンネル坑内から分岐用シールド機が発進して分岐部
トンネルを構築した場合のトンネル構造の一例を示す斜
視図である。
【0003】図12に示すトンネル構造は、本線用シー
ルド機aで築造する本線部トンネルAの坑内から分岐用
シールド機bを発進して分岐部トンネルBを構築するこ
とにより形成される。この地下茎工法においては、分岐
用シールド機bの発進口となる開口部に中胴部Cを予め
設けている。また、本線部トンネルAのセグメントを所
要の形状に切断除去することにより、直接、開口部を設
けているものもある。
【0004】図13、図14は分岐部トンネル構築時の
本線部トンネルと分岐部トンネルのつなぎ目部の分岐部
トンネル方向の側面図である。このトンネル内からの発
進では、図13、或いは図14に示すように、本線部ト
ンネルAの開口部内側に鋼製の円筒管Dを取り付け、そ
の円筒管D内を分岐用シールド機bが掘進して分岐部ト
ンネルBを構築する。この際、円筒管Dと分岐用シール
ド機b、及び円筒管Dと分岐部トンネルBとのすき間E
から土砂、地下水等が坑内に漏出するのを防止するた
め、図14に示す加圧型パッキンe等による止水を図る
ことが施工上重要である。しかし、トンネルの機能上、
本線部トンネルA仕上げ面の内側(図14の破線部より
本線部トンネルA坑内側)に位置する円筒管Dを撤去す
るが、その際、前記のパッキンe等も撤去されるため、
高水圧下では本線部トンネルAの部材幅内で止水しなけ
ればならない。このすき間Eの止水方法としては、図1
5に示す特開平4−76197号で開示された「止水セ
グメント」を用いた止水方法が知られている。この方法
は、止水装置付セグメント100に押圧ボルト101を
ねじ込んでエントランスパッキン102と一体の各分割
リング103を均等に突出させることにより、突出され
たエントランスパッキン102の先端部が鋼製円筒管D
に圧接して、両者間の止水が図れる構造になっている。
また、分割リング103を突出する際、エントランスパ
ッキン102の両裾部がシール材104の厚肉部に密着
するため、シール材104とエントランスパッキン10
2間の止水が同時に図れるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記説
明した特開平4−76197号に開示された「止水セグ
メント」の場合、以下に示す問題点を有する。 (1)エントランスパッキン102は円環体であるた
め、本線部トンネルAに分岐部トンネルBを構築する場
合のように、つなぎ目部が3次元曲面形状を有している
場合では適用することが出来ない。 (2)本構造による止水面のパッキン材の押圧力保持
は、エントランスパッキン102と分割リング103と
の部分的な貼着力とエントランスパッキン102の材質
の形状保持特性に依存しているため、貼着部が小さい場
合、また特に分割リング間では、エントランスパッキン
102を支持していない箇所があるため押圧力が不十分
となりやすく、高い止水性を確保することが難しい。 (3)分割リング103を保持する機構は、専らシール
材104との接触に依存しているため、高水圧下でボイ
ドが大きい場合、ボイドに突き出したエントランスパッ
キン102に作用する大きな横方向の圧力に対して、断
面的にエントランスパッキン102が変位(倒れ)を起
こした場合、高い止水性を確保することが難しい。ま
た、この対策としてエントランスパッキン102の高さ
を高くして溝105に残る量を大きくすると、設置すべ
きセグメント高さとの関係で、組立後のセグメントジャ
ッキ推力を伝達するための構造として本体部だけで対応
しきれない恐れがある。
【0006】そこで、本発明は、上記課題を解決するた
めに為されたものであって、本線部トンネルから分岐部
トンネル等を設ける場合における曲線面等の止水におい
て、取り付けが簡単で、且つ、止水性の高い止水装置付
セグメントを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
シールド工事等におけるトンネルとトンネル外部面との
間の止水を目的として用いられる円環体を複数分割した
止水装置付セグメントであって、前記トンネルの発進口
側に取り付けられる発進口側リングと、前記トンネルの
切羽側に取り付けられる切羽側リングと、前記発進口側
リングと前記切羽側リングとの中間に取り付けられる止
水部と、から構成され、前記止水部は、前記円環体に組
み立てた時の外周面にエンドレス環体となり、拡径した
場合に、前記外部面と当接可能な止水シールを備え、前
記切羽側リングは、前記止水シールの内周部に分割して
設けられ、押し出すことにより前記止水シールを押し拡
げて拡径することが可能な拡径バーと、前記拡径バーの
押し出し、あるいは引き込みが可能な押し出し手段と、
からなる拡径部を備えたことを特徴としている。
【0008】請求項1記載の発明によれば、トンネルの
発進口側に位置する発進口側リングと、トンネルの切羽
側に位置する切羽側リングと、発進口側リングと切羽側
リングとの間に取り付けられた止水部とから構成された
止水装置付セグメントは、切羽側リング中に設けられた
押し出し手段によって拡径部の拡径バーが押し出されさ
れ、この拡径バーの押し出しにより、この止水装置付セ
グメント組立時にエンドレス環体となる止水シールが拡
径して外部面と当接される。従って、止水装置付セグメ
ントと外部面のすき間は、止水シールによって止水され
るとともに、押し出し手段の所定の操作により押上圧を
一定に保持することが出来る。
【0009】また、本発明の止水装置付セグメントは、
発進口側リング、止水部、及び切羽側リングで分割して
構成されているので、例えば、分岐トンネル工事におい
て掘進終了後、本線部トンネル坑内にはみ出した発進口
側リングを止水の機能に影響を及ぼすことなく撤去する
ことが出来る。
【0010】ここで、発進口側リングとは、止水部を取
り付けるためのトンネル発進口側のセグメントのことを
いい、セグメントの材質としては、鋼製或いはコンクリ
ート製が代表的であるが、これに限るものではない。ま
た、この発進口側リングはトンネル坑内側で仕上げ時に
支障となる箇所を、撤去できる構成とすることも可能で
ある。
【0011】切羽側リングは、止水部を取り付けるため
の切羽側のセグメントのことをいい、セグメントの材質
としては、鋼製或いはコンクリート製が代表的である
が、これに限るものではない。
【0012】止水シールは、拡径バーの押し出し力によ
り拡径可能で、且つ、外部の面と接した場合に密着性の
あるものを用いる。例えば、ゴムのようなものである。
また、止水シールの強度を確保するため、ゴムに鋼板を
入れたものなどを用いてもよい。
【0013】押し出し手段は、拡径バーを押し出した
り、引き入れさせることが出来るものであればよく、例
えば、ボルトやジャッキなどを用いる。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の止
水装置付セグメントにおいて、前記止水部は、止水シー
ルが拡径した場合に、前記外部面に当接するように、当
該外部面の形状に対応して設けられていることを特徴と
している。
【0015】請求項2記載の発明によれば、止水部は、
止水シールが拡径した場合に、この止水シールが前記外
部面に当接するように、外部面の形状に対応して設けら
れているので、例えば、本線トンネルに分岐トンネルを
設けた場合のつなぎ目の取り合い部のような3次元的曲
線面に対しても、その曲線面に対応して止水部が取り付
けられることとなって、止水部が曲線面に当接しない箇
所がなく、確実に止水することが出来る。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1〜2記載
の止水装置付セグメントにおいて、前記拡径バーの前記
止水シールと当接する面が円弧形状であることを特徴と
している。
【0017】請求項3記載の発明によれば、拡径バーの
止水シールと当接する面が円弧形状であるので、拡径バ
ーによる押上力が均等に止水シールに働くこととなっ
て、確実に止水を行うことが出来るとともに、高水圧下
においてもボイド等が発生することなく、確実に止水す
ることが出来る。
【0018】また、止水シールとして、例えば、ゴム等
を用いた場合には、止水シールに常に均一の押圧力がか
かるので、特定箇所に押圧力が作用してゴムが損傷して
しまうようなことがない。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項1〜3何れ
かに記載の止水装置付セグメントの組立方法であって、
前記発進口側リングを所定の位置に取り付ける第1の工
程と、前記発進口側リングに前記止水部を取り付ける第
2の工程と、前記発進口側リング或いは前記止水部に前
記切羽側リングを取り付ける第3の工程と、からなるこ
とを特徴とする。
【0020】請求項4記載の発明によれば、この止水装
置付セグメントの組立は、発進口側リングを所定の位置
に組み立てる工程と、発進口側リングに止水部を取り付
ける工程と、発進口側リング或いは止水部に切羽側リン
グと取り付ける工程と、から構成し、セグメントの組立
中に止水部を取り付けることが出来るので、取り付けが
容易となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図11を参照して本
発明に係る止水装置付セグメントの実施の形態を詳細に
説明する。図1は、本発明を好適に実施した止水装置付
セグメントの正面図(a)〜(g)、底面図(h)〜
(n)、図2は、図1の(k)のL−L’部の矢視断面
図、図3は、図1の(k)のH−H’部の矢視断面図で
ある。
【0022】図1に示す止水装置付セグメント1(1a
〜1g)は、発進口側リング2(2a〜2g)、止水部
3(3a〜3g)、切羽側リング4(4a〜4g)に大
別される。発進口側リング2は、止水部3を取り付ける
ための鋼製のセグメントであり、図2に示すように、ス
キンプレート21と縦材22,23とから構成される。
縦材22には、止水部3と連結を図るためのシール取り
付け用ボルト締結孔24や、リング継手ボルト締結孔2
5が数カ所設けられている。また、スキンプレート21
は止水部3側にやや張り出した伸び押さえ部26を有し
ている。これは、止水シール31の角部が水圧により坑
内側に変形するのを抑えるためのものである。
【0023】止水部3は、図2に示すように、鋼板を短
冊状にした補強部31aとゴム部31bを一体化した止
水シール31で構成され、この止水シール31が拡径し
て図示しないトンネルつなぎ目部の面と当接することに
よって止水する。また、止水シール31は、断面がL字
型になっていて、縦材22の側面に設けたボルト締結孔
24(図2)にシール押さえプレート31cを介してシ
ール取り付け用ボルト31dによって取り付けられてい
る。切羽側リング4は、止水シール31を押し拡げする
拡径部を有する鋼製のセグメントであり、図2に示すよ
うに、拡径ボルト41、拡径バー42、ナットプレート
43、シールドケース44、プレート45からなる拡径
部50と、スキンプレート46、縦材47,48、あて
板49等から構成されている。
【0024】拡径ボルト41は、先端部が球面状になっ
ている。また、回転操作時に拡径バー42との接触面を
小さくして操作を容易とするため、その先端部には、球
面状のカラーリング41aがスプリングピン41bで装
着されている。
【0025】図4に、拡径バー42の円周方向の縦断側
面図(a)、底面図(b)、及び正面図(c)を示す。
拡径バー42は、その中央部にカラーリング41aを装
着した拡径ボルト41を挿入するための円筒形の凹部4
2aを有している。拡径バー42の頂部42bは円弧形
状になっていて、拡径ボルト41(図3)による押し出
しにより止水シール31のゴム部31bを損傷すること
なく常に拡径バー42全体が止水シール31に接触する
ようになっている。また、図3に示すように、拡径バー
42が離れている箇所でも、離れ部がゴム部31bだけ
とならないように補強部31aが内蔵されているので、
均等な押し圧力を確保出来るようになっているととも
に、水圧が作用することにより外部面に密着した形状を
保持するようになっている。
【0026】ナットプレート43は、拡径ボルト41と
螺合可能なネジ加工された貫通孔43aを有している。
また、プレート45も、拡径ボルト41の貫通孔45a
を有している。そして、拡径ボルト41をナットプレー
ト43とプレート45の上下2カ所で支持することによ
り、止水装置付セグメント1の外径方向へのねじ込みが
可能になっている。
【0027】シールドケース44は、拡径ボルト41を
外周方向に押し出す時のガイドとしての役割を果たすも
のであり、止水シール31側からトンネル坑内への漏水
を防止するためOリング44a等の止水材が装着されて
いる。そして、このシールケース44は、貫通孔45a
外部に溶接等により取り付けられている。
【0028】縦材47は、ナットプレート43、プレー
ト44の一端と溶着されている。また、ナットプレート
43、プレート44の反対側の端は、あて板49と溶着
されている。そして、あて板49の貫通孔49aとリン
グ継手ボルト締結孔25にボルト49bを通して発進口
側リング2の縦板22と締結される。
【0029】次に、上記止水装置付セグメント1(1a
〜1g)の組立工程について説明する。図5は、止水装
置付セグメントを組み立てたときの円周方向の断面図で
ある。図6は、止水装置付セグメント1を分岐部トンネ
ルBに装着したときの分岐部トンネルBの側面図と本線
部トンネルAの円周方向の断面図である。
【0030】図5に示す円筒型に組み立てた止水装置付
セグメントは、合計13個の分割された止水装置付セグ
メント1(1a〜1g)を組み立てることにより構成さ
れている。この止水装置付セグメント1(1a〜1g)
を組み立てる順序は、図6に示すように、先ず、分岐部
トンネルBの繋ぎ目部に発進口側リング2(2a〜2
g)を装着する。
【0031】次に、止水部3(3a〜3g)を取り付け
る。具体的には、止水シール31を縦材22のシール取
り付け用ボルト締結孔23にシール押さえプレート31
cを介してシール取り付け用ボルト31dによって締結
する。続いて、切羽側リング4(4a〜4g)を取り付
ける。具体的には、予め拡径部50を取り付けた切羽側
リング4のあて板49の貫通孔49aとリング継手ボル
ト締結孔25にボルト49bを通して縦板22と締結す
る。従って、現場においては、止水部3と切羽側リング
4の取り付けは、シール取り付け用ボルト締結孔23と
リング継手ボルト締結孔25に各々シール取り付け用ボ
ルト31dとボルト49bを通して締結することにより
簡単に組み立てることが出来る。このとき、止水シール
31がスキンプレート46によって折れ曲ってトンネル
B外周面からはみ出すことがないように、スキンプレー
ト46の高さをスキンプレート21のそれよりも低くし
ている。また、図1に示す各止水装置付セグメント1
(1a〜1g)の止水部3(3a〜3g)は、図6に示
すように、本線部トンネルAのつなぎ目の曲面部に止水
シール31が当接するように曲面部の形状に合わせて配
置されている。これにより、本線部トンネルと分岐部ト
ンネルのつなぎ目部の止水を確実に行うことが出来る。
【0032】次に、本発明に係る止水装置付セグメント
による止水の動作について図7から図11を用いて説明
する。図7は、シール前における分岐部トンネル頂部
(天端部)の縦断方向の断面図、同じく、図8は、シー
ル後の断面図である。図9は、シール前における分岐部
トンネル側部の水平方向の断面図、同じく、図10は、
シール後の断面図である。また、図11は、シール後に
おけるつなぎ目部の分岐部トンネルの円周方向の断面図
である。
【0033】トンネル天端部の止水装置付セグメント
(即ち、図1の1aの止水装置付セグメント)において
は、図7に示す通常状態から、図8に示すように、拡径
ボルト41を押し込むことにより、拡径バー42が押し
出されて止水シール31を押し拡げられる。そして、押
し拡げられた止水シール31が本線部トンネルAと当接
することにより、すき間部Eの止水が出来る。トンネル
天端部の止水装置付セグメント1の場合、本線部トンネ
ルBの開口部形状に合わせて発進口側リング2aが小さ
く、切羽側リング4aが大きくなっている。
【0034】同様に、トンネル側部の止水装置付セグメ
ント(即ち、図1の1dの止水装置付セグメント)にお
いては、図9に示す通常状態から、図10に示すよう
に、拡径ボルト41を押し込むことにより、拡径バー4
2が押し出されて止水シール31を押し拡げられる。そ
して、押し拡げられた止水シール31が本線部トンネル
Aと当接することにより、すき間部Eの止水が可能とな
る。トンネル側部の止水装置付セグメントの場合、本線
部トンネルBの開口部形状に合わせて発進口側リング2
が大きく、切羽側リング3が小さくなっている。
【0035】また、上記動作を分岐部トンネルの円周方
向の断面側から見ると、図11に示すように、拡径ボル
ト41を押し込むことにより、拡径バー42が押し出さ
れて止水シール31を押し拡げる。そして、押し拡げら
れた止水シール31が本線部トンネルAと当接すること
により、すき間部Eの止水が可能となる。
【0036】以上説明した止水装置付セグメント1によ
れば、止水装置付セグメント1と本線部トンネルAのす
き間Eは、止水シール31によって止水されるととも
に、拡径ボルト41(押し出し手段)の調整で押上圧を
一定に保持することが出来る。
【0037】また、止水装置付セグメント1は、発進口
側リング2、止水部3、及び切羽側リング4で分割され
て構成されているので、例えば、分岐トンネル工事にお
いて掘進終了後、本線部トンネルA坑内にはみ出した発
進口側リング2を止水の機能に影響を及ぼさないで撤去
することが出来る。
【0038】また、止水部3は、止水シール31が拡径
した場合に、この止水シール31がトンネル外部面に一
様に当接するように、トンネル外部面の形状に対応して
設けられているので、本線トンネルAに分岐トンネルB
を設けた場合のつなぎ目のような3次元的曲線面に対し
ても、その曲線面に対応して止水部3が取り付けられる
こととなって、止水部3が曲線面に当接しない箇所が無
く、止水を確実に行うことが出来る。
【0039】また、拡径バー42の止水シール31と当
接する面が円弧形状であるので、拡径バー42による押
上力が均等に止水シール31に働くこととなって、確実
に止水を行うことが出来るとともに、高水圧下において
もボイド等が発生することなく、確実に止水することが
出来る。
【0040】また、止水シール31に常に均一の押圧力
がかかるので、特定箇所に押圧力がかかってゴム31b
が損傷してしまうようなことがない。
【0041】また、この止水装置付セグメント1の組立
は、発進口側リング2を分岐部トンネルBの本線部トン
ネルAのつなぎ目部に組み立てる工程と、発進口側リン
グ2に止水部3を取り付ける工程と、止水部3に切羽側
リング4と取り付ける工程と、から構成し、セグメント
の組立中に止水部3を取り付けることが出来る。
【0042】なお、発進口側リング2の材質として、本
実施例では鋼製のものを用いたが、これ以外、例えば、
コンクリート製等でもよいことは勿論である。切羽側リ
ング4の材質として、本実施例では鋼製のものを用いた
が、これ以外、例えば、コンクリート製でもよいことは
勿論である。また、止水装置付セグメントの分割個数
は、上記実施例では13個としたが、これに限るもので
はなく、トンネルの規模に合わせて適宜変更可能なこと
は無論である。止水シールは、本実施例では、ゴムに鋼
板を入れて補強したものを用いたが、ゴム単体であって
もよく、また、それ以外でも、拡径バーの押し拡げ力に
より拡径可能で、且つ、外部の面と接した場合に密着性
のあるものであればよい。
【0043】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、止水装置
付セグメントと外部面のすき間は、止水シールによって
止水されるとともに、押し出し手段の調整で押上圧を一
定に保持することが出来る。また、本発明の止水装置付
セグメントは、発進口側リング、止水部、及び切羽側リ
ングで分割して構成されているので、例えば、分岐トン
ネル工事において掘進終了後、本線部トンネル坑内には
み出した発進口側リングを止水の機能に影響を及ぼさな
いで撤去することが出来る。
【0044】請求項2記載の発明によれば、止水部は、
止水シールが拡径した場合に、この止水シールが前記外
部面に当接するように、外部面の形状に対応して設けら
れているので、例えば、本線トンネルに分岐トンネルを
設けた場合のつなぎ目の取り合い部のような3次元的曲
線面に対しても、その曲線面に対応して止水部が取り付
けられることとなって、止水部が曲線面に当接しない箇
所が無く、確実に止水することが出来る。
【0045】請求項3記載の発明によれば、拡径バーに
よる押上力が均等に止水シールに働くこととなって、確
実に止水を行うことが出来るとともに、高水圧下におい
てもボイド等が発生することなく、確実に止水すること
が出来る。また、止水シールとして、例えば、ゴム等を
用いた場合には、止水シールに常に均一の押圧力がかか
るので、特定箇所に押圧力がかかってゴムが損傷してし
まうようなことがない。
【0046】請求項4記載の発明によれば、セグメント
の組立中に止水部を簡単に取り付けることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を好適に実施した止水装置付セグメント
の正面図(a)〜(g)、底面図(h)〜(n)であ
る。
【図2】図1の(k)のL部のセグメントの矢視断面図
である。
【図3】図1の(k)のH部のセグメントの矢視断面図
である。
【図4】拡径バー33の円周方向の縦断側面図(a)、
底面図(b)、及び正面図(c)である。
【図5】止水装置付セグメントを分岐トンネル部に装着
したときの分岐部トンネルBの側面図と本線部トンネル
Aの円周方向の断面図である。
【図6】止水装置付セグメントを組み立てたときの円周
方向の断面図である。
【図7】シール前における分岐部トンネル頂部(天端
部)の縦断方向の断面図である。
【図8】シール後における分岐部トンネル頂部(天端
部)の縦断方向の断面図である。
【図9】シール前における分岐部トンネル側部の水平方
向の断面図である。
【図10】シール後における分岐部トンネル側部の水平
方向の断面図である。
【図11】シール後におけるつなぎ目部の分岐部トンネ
ルの円周方向の断面図である。
【図12】地下茎工法により本線部トンネルの側面に本
線部トンネル坑内から分岐用シールドが発進して分岐部
トンネルを構築した場合のトンネル構造の一例を示す斜
視図である。
【図13】分岐用シールド発進時の本線部トンネルと分
岐部トンネルのつなぎ目部の分岐部トンネル方向の側面
図である。
【図14】分岐トンネル構築時の本線部トンネルと分岐
部トンネルの繋ぎ目部の分岐部トンネル方向の側面図で
ある。
【図15】特開平4−76197号で開示された「止水
セグメント」のトンネル縦断方向の断面図である。
【符号の説明】
1 止水装置付セグメント 2 発進口側リング 3 止水部 4 切羽側リング 31 止水シール 41 拡径バー 42 拡径ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯 陽夫 神奈川県大和市下鶴間2570−4 西松建設 株式会社技術研究所内 (72)発明者 桑原 康 神奈川県平塚市大神3072 西松建設株式会 社平塚製作所内 (72)発明者 上田 奏一朗 兵庫県神戸市長田区若松町9丁目1−30 六菱ゴム株式会社内 (72)発明者 田面 昭緒 兵庫県神戸市長田区若松町9丁目1−30 六菱ゴム株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド工事等におけるトンネルとトン
    ネル外部面との間の止水を目的として用いられる円環体
    を複数分割した止水装置付セグメントであって、 前記トンネルの発進口側に取り付けられる発進口側リン
    グと、 前記トンネルの切羽側に取り付けられる切羽側リング
    と、 前記発進口側リングと前記切羽側リングとの中間に取り
    付けられる止水部と、 から構成され、 前記止水部は、 前記円環体に組み立てた時の外周面にエンドレス環体と
    なり、拡径した場合に、前記外部面と当接可能な止水シ
    ールを備え、 前記切羽側リングは、 前記止水シールの内周部に分割して設けられ、押し出す
    ことにより前記止水シールを押し拡げて拡径することが
    可能な拡径バーと、 前記拡径バーの押し出し、あるいは引き込みが可能な押
    し出し手段と、 からなる拡径部を備えたことを特徴とする止水装置付セ
    グメント。
  2. 【請求項2】 前記止水部は、前記止水シールが拡径し
    た場合に、前記トンネル外部面に当接するように、当該
    外部面の形状に対応して設けられていることを特徴とす
    る請求項1に記載の止水装置付セグメント。
  3. 【請求項3】 前記拡径バーは、前記止水シールと接す
    る面が円弧形状であることを特徴とする請求項1〜2何
    れかに記載の止水装置付セグメント。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3何れかに記載の止水装置付
    セグメントの組立方法であって、 前記発進口側リングを所定の位置に取り付ける第1の工
    程と、 前記発進口側リングに前記止水部を取り付ける第2の工
    程と、 前記発進口側リング或いは前記止水部に前記切羽側リン
    グを取り付ける第3の工程と、 からなる止水装置付セグメントの組立方法。
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