JPH10231517A - コンクリート充填鋼管杭の杭頭コンクリート除去方法及びその装置 - Google Patents

コンクリート充填鋼管杭の杭頭コンクリート除去方法及びその装置

Info

Publication number
JPH10231517A
JPH10231517A JP3352897A JP3352897A JPH10231517A JP H10231517 A JPH10231517 A JP H10231517A JP 3352897 A JP3352897 A JP 3352897A JP 3352897 A JP3352897 A JP 3352897A JP H10231517 A JPH10231517 A JP H10231517A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
steel pipe
pipe pile
pile
cylindrical member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3352897A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhiro Imai
信宏 今井
Kazumi Sawamura
一巳 沢村
Nobuyuki Nakamura
信行 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP3352897A priority Critical patent/JPH10231517A/ja
Publication of JPH10231517A publication Critical patent/JPH10231517A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piles And Underground Anchors (AREA)
  • Foundations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 コンクリート充填鋼管杭の杭頭コンクリート
除去方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 内壁に複数の引掛け部12を有し、外壁
下部に複数の係止部13が設けられ、地盤2中に埋設さ
れた鋼管杭1より小径の円筒部材11に、上部に直接又
は補強リングを介してワイヤ等25が挿通され円筒部材
11の引掛け部12に引掛けられる引掛け穴を有し、下
部に係止部13に係止する係止穴を有する可撓性の袋部
材21を取付けたコンクリート除去装置10を、鋼管杭
1内に落下及び浮き上り防止手段14を介して挿入し、
ワイヤ等25を外部に取出す工程と、円筒部材11から
鋼管杭1内にコンクリートを打設する工程と、コンクリ
ートの打設が終ったときは、ワイヤ等25を引上げて袋
部材21の上部開口部を巾着状に締める工程と、コンク
リート除去装置10を吊上げて鋼管杭1の杭頭に空間部
を形成する工程とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物基礎構造に
おけるコンクリート充填鋼管杭の杭頭コンクリート除去
方法及びその装置に係り、さらに詳しくは、場所打ちコ
ンクリート充填の鋼管杭内に所定の深さまで上部構造物
の鉄骨柱を建て込み、これをコンクリートで一体化する
工法において、鉄骨柱を建て込むための空間部を鋼管杭
の杭頭に予め確保する際の、杭頭コンクリートを前もっ
て除去する方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】せん断抵抗性や曲げ抵抗性が鉄筋コンク
リート杭より優れた鋼管杭において、場所打ちコンクリ
ートを充填した鋼管杭の中に上部構造である鉄骨柱を建
て込み、その後コンクリートを充填することにより、鋼
管杭と鉄骨柱を一体化して地盤液状化などに対して耐震
性をより高めた基礎構造物とする工法が最近注目されて
いる。この工法における課題は、内径が1.0〜1.5
mもある鋼管杭の杭頭に存在するコンクリートを如何に
簡便に取り除いて、鉄骨柱を建て込むための深さ1.5
〜2mの空間部を確保するかにある。
【0003】ところで、場所打ちコンクリート充填鋼管
杭のコンクリートの打設は、まず、所定の深さまで鋼管
杭を打ち込んだ後、コンクリートを打ち込むためのトレ
ミー管を鋼管杭の先端部まで差し込み、トレミー管を除
々に引上げながらコンクリートの打設を行っている。当
然、コンクリートは鋼管杭の下部から打ち上がってくる
が、打ち上がってくるコンクリートの上部には、コンク
リート打設時に注入されるベントナイト溶液や泥水、コ
ンクリートと泥水が混じり合ったスライムなどのコンク
リートにとって好ましくない不純物が含まれている。鋼
管杭内のコンクリートの品質を保証するためには、これ
ら不純物をすべて鋼管杭外に排出しなければならず、こ
れら不純物を鋼管杭外にオーバーフローさせることによ
り、健全なコンクリートと置き換えている。
【0004】鋼管杭内に鉄骨柱を建て込む方法として
は、従来、杭頭部のコンクリートを除去せずに、コンク
リートが柔らかい状態で鉄骨柱を所定の深さまで建て込
む方法、あるいは、硬化した杭頭のコンクリートをはつ
り落して所定深さの空間部を確保し、この空間部に鉄骨
柱を建て込む方法が採られていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】コンクリートがまだ柔
らかい状態のときに鋼管杭中に所定の深さまで鉄骨柱を
建て込む方法は、鉄骨柱を固定するための特別な治具を
必要とし、また、鉄骨柱の建て込み時の鉄骨柱間の芯出
し精度が得にくいという問題がある。また、硬化したコ
ンクリートを所定の深さまではつり落して鉄骨柱を建て
込む方法は、鉄骨柱建て込み時の鉄骨柱間の芯出し精度
及び作業性ははるかに向上するが、反面コンクリートの
はつり落し作業に大へんな労力を要し、また、狭い鋼管
杭内で作業を強いられることもあり、作業環境上も問題
があった。
【0006】本発明は、鋼管杭の杭頭内のコンクリート
を、簡単な構造で操作が容易な部材を備えたコンクリー
ト除去装置を用いて確実に除去することにより、コンク
リート工事の省力化、省人化及び作業環境の向上をはか
り、また、上部構造物建て込みの際の施工精度を向上さ
せることのできるコンクリート充填鋼管杭の杭頭コンク
リート除去方法及びその装置を得ることを目的としたも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明に係るコンクリート充填鋼管杭の杭頭コン
クリート除去方法は、内壁に複数の引掛け部を有し外壁
下部に複数の係止部が設けられ、地盤中に埋設された鋼
管杭より小径の円筒部材に、上部に直接又は補強リング
を介してワイヤ等が挿通され前記円筒部材の引掛け部に
引掛けられる引掛け穴を有し、下部に前記係止部に係止
する係止穴を有する可撓性の袋部材を取付けたコンクリ
ート除去装置を、前記鋼管杭内に落下及び浮き上り防止
手段を介して挿入し、前記ワイヤ等を外部に取出す工程
と、前記円筒部材から鋼管杭内にコンクリートを打設す
る工程と、コンクリートの打設が終ったときは、前記ワ
イヤ等を引上げて前記袋部材の上部開口部を巾着状に締
める工程と、前記コンクリート除去装置を吊上げて前記
鋼管杭の杭頭に空間部を形成する工程とからなるもので
ある。
【0008】(2)上記(1)の鋼管杭と円筒部材との
間に10cm以上のすき間を設けた。
【0009】(3)また、本発明に係るコンクリート充
填鋼管杭の杭頭コンクリート除去装置は、内壁に複数の
引掛け部を有し外壁下部に複数の係止部が設けられ、上
部外壁に複数の張出し部が設けられた地盤中に埋設され
た鋼管杭より小径で鉄骨柱の建て込み深さとほぼ同じ長
さの円筒部材と、上部に引掛け穴を有し下部に係止穴が
設けられ、前記引掛け穴又は該引掛け穴に取付られた補
強リングにワイヤ等を挿通してその端部が外部に取出さ
れた可撓性を有する袋部材とを有し、前記円筒部材内に
袋部材を収容してその引掛け穴を前記引掛け部に引掛け
ると共に、前記係止穴を前記係止部に係止させてコンク
リート除去装置を構成し、該コンクリート除去装置を前
記鋼管杭内に挿入してコンクリートを打設し、コンクリ
ートの打設が終ったときは前記ワイヤ等を引上げて前記
袋部材の上部開口部を閉じて前記コンクリート除去装置
を吊上げ、前記鋼管杭の杭頭に空間部を形成するように
したものである。
【0010】(4)上記(3)の円筒部材に設けた引掛
け部を、外開きのフックで構成した。 (5)上記(3)の袋部材を、厚手で丈夫な布をほぼ円
筒状に形成し、又は目の荒さがほぼ3mm以下の線材を
鎖状又は網状に編組してほぼ円筒状に形成した。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の概要を説明するた
めの模式図、図2はその平面図、図3は円筒部材の断面
図である。両図において、1は地盤中に埋設された鋼管
杭である。10は鋼管杭1の杭頭コンクリートの除去装
置(以下、単にコンクリート除去装置という)で、その
外径が鋼管杭1の内径より小径の鋼管からなる円筒部材
11と、この円筒部材11に装着された可撓性を有する
コンクリートの漏れ防止用の袋部材21とからなってい
る。
【0012】円筒部材11は、鋼管杭1内にセットした
ときに、両者の間から不純物などをスムーズに通過させ
るために、両者の間に10cm以上のすき間を生ずる外
径のものが望ましい。また、長さは、鉄骨柱を鋼管杭1
内に建て込む深さとほぼ等しい長さとなっている。この
円筒部材11の内壁の上下方向の中央部よりやや下方に
は、ほぼ等間隔で引掛け部を構成する複数本の外開き
(この場合は円筒部材11の中心部に向って開く)の引
掛けフック12が設けられており、下端部外壁には、ほ
ぼ等間隔で係止部を構成する複数本の逆L字状の係止フ
ック13が設けられている。14は円筒部材11の上部
外壁に放射状に設けられた複数本の張出し部材で、円筒
部材11を鋼管杭1内にセットしたときに鋼管杭1の上
端部に載置され、円筒部材11の落下を防止する。
【0013】袋部材21は、図4の展開図及び図5の斜
視図に示すように、例えば、厚手で丈夫な布、あるい
は、目の荒さがほぼ3mm以下の、金属、合成樹脂系等
からなる線材を、可撓性をもたせるために鎖状に編組し
た材料で構成したものである。そして、上部には、横方
向に円筒部材11の引掛けフック12に引掛けるため
の、周囲が補強された複数の引掛け穴22が設けられて
おり、下部には、横方向に円筒部材11の係止フック1
2に係止するための、周囲が補強された複数の係止穴2
3が設けられている。
【0014】24は引掛け穴22にそれぞれ装着された
補強リングで、この補強リング24にはワイヤ、ロープ
等25(以下ワイヤ等といい、破線で示す)が挿通さ
れ、その両端部がほぼ対向位置から外部に取出される。
なお、このワイヤ等25は、一端を補強リング24に固
定し、順次補強リング25に挿通したのち、他端を外部
に取出すようにしてもよい。この袋部材21は両端部が
接合されて円筒状に形成されており、ワイヤ等25の両
端部を引張ると、補強リング24が引寄せられて巾着状
に締り、上部開口部が閉じられる。
【0015】上記のような袋部材21は、図6に示すよ
うに、円筒部材11の下方に位置させてその係止穴23
をそれぞれ係止フック13に係止させる。そして、下部
を内側に折曲げて円筒部材11内に収容し、図7に示す
ように、引掛け穴22をそれぞれ引掛けフック12に引
掛ける。このとき、補強リング24に挿通されたワイヤ
等25の端部は、円筒部材11の外部に取出される。な
お、袋部材21を円筒部材11内に収容して引掛け穴2
2を引掛けフック12に引掛け、その下部を外方に折曲
げて係止穴23を係止フック13に係止させるようにし
てもよい。これにより、コンクリート除去装置10の組
立てを完了する。なお、この組立作業は工事現場で簡単
に行うことができる。
【0016】次に、本発明に係る杭頭コンクリートの除
去方法の一例について説明する。 (1)コンクリート除去装置10を工事現場に運搬し、
図1に示すように、地盤中に埋設してある鋼管杭1内に
挿入し、その張出し部材14を鋼管杭1の上端部に載置
して鋼管杭1内に懸垂する。
【0017】(2)鋼管杭1と円筒部材11との間に、
複数個の角材の如き位置決め用部材5を挿入し、万力等
を介して緊締して固定する。これにより、下から打ち上
がってくるコンクリートの圧力により、円筒部材11が
浮き上がるのを防止する。
【0018】(3)ついで、袋部材21のワイヤ等25
を緩めて袋部材21の上部を開口状態にし、ワイヤ等2
5の両端部を円筒部材11及び鋼管杭1の外部に取出
す。このとき、袋部材21はほぼ円筒状になり、円筒部
材11の内壁に沿って保持される。
【0019】(4)この状態で、図8に示すように、円
筒部材11から鋼管杭1内にコンクリートを打設する。
コンクリートの打設にあたっては、トレミー管を用いて
もよい。場所打ちコンクリート充填鋼管杭の施工におい
ては、コンクリートは下から打ち上げられるが、打ち上
げられたコンクリートの上部には、施工時に注入される
ベントナイト溶液や泥水、さらには、これらがコンクリ
ートと混り合ったスライムなどコンクリートにとって好
ましくない液状の不純物が含まれているが、これらは、
鋼管杭1と円筒部材11との間に形成されたすき間6か
ら鋼管杭1の外へオーバーフローさせて除去する。
【0020】(5)スライム等の不純物が完全に除去さ
れたときは、コンクリート3の打設を中止する。このと
き、円筒部材11内にもコンクリート3が打設されてい
る。ついで、棒状のバイブレーターを振動させながら円
筒部材11内に差し込んでコンクリート3に流動性を与
え、あらかじめ外部に取り出しておいたワイヤ等25を
上方に引き上げる。
【0021】(6)これにより、引掛けフック12に引
掛けられていた引掛け穴22は、コンクリート3がバイ
ブレーターにより柔らかくなっていること、及び引掛け
フック12が外開きであることから、引掛けフック12
から簡単に外れる。ワイヤ等25をさらに引き上げる
と、袋部材21の上部開口部が巾着絞りの要領で締り、
円筒部材11内のコンクリート3が漏れ出ない袋状にな
る(図9参照)。上方に引き上げられたワイヤ等25の
端部は、円筒部材11の上端部に渡し込んだ角材等7に
固定する。
【0022】(7)次に、鋼管杭1と円筒部材11との
間に介装した位置決め部材15を外し、クレーン等の重
機(図示せず)を用いて、図9に示すように、コンクリ
ート除去装置10を吊り上げて鋼管杭1内のコンクリー
ト3と切離し、鋼管杭1の杭頭に所定深さの空間部8を
確保する。
【0023】(8)コンクリート除去装置10が吊り上
げられると、図10に示すように、円筒部材11内のコ
ンクリート3の重量が下方に作用するため、巾着絞りと
なった袋部材21の口がさらに強く締まる。なお、袋部
材21を鎖又は網で構成した場合、目の荒さを3mm以
下にしてあるので、コンクリート3の中に含まれた砂や
砂利の細かい粒子が目を塞ぐため、袋部材21の口や目
からコンクリートが漏れ出すことがない。
【0024】(9)コンクリート除去装置10を所定の
場所に移動して、角材等7に固定されたワイヤ等25を
緩めると、図11に示すように、円筒部材11内のコン
クリート3の自重により、巾着絞りになっている袋部材
21の口が自然に開き、コンクリート3は簡単に外部に
排出される。
【0025】このようにして杭頭内のコンクリート3を
除去したのち、鋼管杭1の内壁に付着して残っているコ
ンクリートをブラシ等できれいに掻き落とし、コンクリ
ートの表面にバイブレータをかけて平坦にする。コンク
リートの除去後に、鋼管杭1内にしみ出してくるブリー
ジング水等による不純物によって生じるコンクリートレ
イタンスは、コンクリート打ち継ぎ面の弱点となるため
取り除く必要がある。このようなコンクリートレイタン
スは、平らに均したコンクリートの表面に、コンクリー
トの硬化を1日ないし2日程度遅らせることのできる超
遅延剤を噴霧し、コンクリート打設後1〜2日経過した
時点で、超遅延剤の作用でまだドロドロの状態にある厚
さ3〜5mm程度のコンクリート表面の未硬化部分を高
圧水で吹き飛ばして除去し、硬化したコンクリートの骨
材を露出させることにより、打ち継ぎ面の処理を行う。
【0026】このような処理により、鋼管杭1の杭頭内
に確保された中空部8に鉄骨柱を建て込んでコンクリー
トを打設すると、後から打ち足されるコンクリートと、
既に硬化している鋼管杭1内のコンクリートが一体化
し、打ち継ぎ面に弱点のないコンクリートとなすことが
できる。なお、超遅延剤はコンクリートの硬化時間を遅
らせるだけで、所定の時間経過すれば必ず硬化し、強度
発現性も超遅延剤を添加しないコンクリートと同等であ
る。
【0027】以上の説明から明らかなように、本発明に
よれば、鋼管杭1へのコンクリート3の打設にあたり、
円筒部材11と袋部材21とからなる簡単な構造のコン
クリート除去装置10を鋼管杭1内に挿入し、コンクリ
ート打設後にコンクリート除去装置10を吊り上げるこ
とにより杭頭に空間部8を確保するようにしたので、従
来のように硬化した杭頭のコンクリートをはつり落す必
要がなく、このため工事の省力化、省人化及び作業環境
の向上がはかられ、建設工数及び建設費を大幅に低減す
ることができ、工期を短縮できる施工性にすぐれたコン
クリート充填鋼管杭の杭頭コンクリート除去方法及びそ
の装置を得ることができる。さらに、上部構造物の建て
込みの際の施工精度を向上させることができる。
【0028】上記の説明では、地盤中に埋設する杭とし
て鋼管杭を用いた場合を示したが、角形鋼管杭を用いて
もよく、あるいは、上部が円筒状のコンクリート杭を用
いてもよい。また、袋部材を、厚手で丈夫な布又は線材
を鎖状に編組した材料で構成した場合を示したが、金
属、合成樹脂等からなる線材を目の荒さがほぼ3mm以
下に編組した網を用いてもよい。さらに、袋部材の引掛
け穴に補強リングを取付け、この補強リングにワイヤ等
を挿通した場合を示したが、補強リングを省略し、引掛
け穴に直接ワイヤ等を挿通してもよい。
【0029】
【発明の効果】
(1)本発明に係るコンクリート充填鋼管杭の杭頭コン
クリート除去方法は、内壁に複数の引掛け部を有し外壁
下部に複数の係止部が設けられ、地盤中に埋設された鋼
管杭より小径の円筒部材に、上部に直接又は補強リング
を介してワイヤ等が挿通され円筒部材の引掛け部に引掛
けられる引掛け穴を有し、下部に係止部に係止する係止
穴を有する可撓性の袋部材を取付けたコンクリート除去
装置を、鋼管杭内に落下及び浮き上り防止手段を介して
挿入し、ワイヤ等を外部に取出す工程と、円筒部材から
鋼管杭内にコンクリートを打設する工程と、コンクリー
トの打設が終ったときは、ワイヤ等を引上げて袋部材の
上部の開口部を巾着状に締める工程と、コンクリート除
去装置を吊上げて鋼管杭の杭頭に空間部を形成する工程
とによって構成したことにより、従来、硬化コンクリー
トの杭頭のはつり落しなど多大の労力を費やしていた作
業をなくすことができるので、作業能率が大幅に向上
し、工期を短縮し工費を低減することができる。また、
狭い鋼管杭内における硬化コンクリートのはつり落とし
作業がないので、作業環境を改善することができる。さ
らに、上部構造物建て込みの際の施工精度を向上させる
ことができる。
【0030】(2)上記(1)の鋼管杭と円筒部材との
間に10cm以上のすき間を設けたので、コンクリート
打設時に注入されるベントナイト溶液や泥水、コンクリ
ートと泥水が混り合ったスライムなどのコンクリートに
とって好ましくない不純物を、このすき間から確実にオ
ーバーフローさせて外部に排出することができる。
【0031】(3)また、本発明に係るコンクリート充
填鋼管杭の杭頭コンクリート除去装置は、内壁に複数の
引掛け部を有し外壁下部に複数の係止部が設けられ、上
部外壁に複数の張出し部が設けられた地盤中に埋設され
た鋼管杭より小径で鉄骨柱の建て込み深さとほぼ同じ長
さの円筒部材と、上部に引掛け穴を有し下部に係止穴が
設けられ、引掛け穴又はこの引掛け穴に取付られた補強
リングにワイヤ等を挿通してその端部が外部に取出され
た可撓性を有する袋部材とを有し、円筒部材内に袋部材
を収容してその引掛け穴を引掛け部に引掛けると共に、
係止穴を係止部に係止させてコンクリート除去装置を構
成し、このコンクリート除去装置を鋼管杭内に挿入して
コンクリートを打設し、コンクリートの打設が終ったと
きはワイヤ等を引上げて袋部材の上部開口部を閉じてコ
ンクリート除去装置を吊上げ、鋼管杭の杭頭に空間部を
形成するようにしたので、簡単な装置で前記(1)と同
様の効果を得ることができる。
【0032】(4)上記(3)の円筒部材に設けた引掛
け部を、外開きのフックで構成したので、ワイヤ等を引
き上げて袋部材の上部開口部を閉じる際、引掛け穴を容
易に引掛け部から外すことができる。
【0033】(5)上記(3)の袋部材を、厚手で丈夫
な布をほぼ円筒状に形成し、又は目の荒さがほぼ3mm
以下の線材を鎖状又は網状に編組してほぼ円筒状に形成
したので、コンクリート除去装置を吊上げた際、袋部材
が破れたり、コンクリートが漏れ出したりするおそれが
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を説明するための模式図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の円筒部材の断面図である。
【図4】図1の袋部材の展開図である。
【図5】図1の袋部材の斜視図である。
【図6】袋部材の円筒部材への取付け手順を示す斜視図
である。
【図7】コンクリート除去装置を鋼管杭内にセットした
状態を示す断面図である。
【図8】本発明の作用説明図である。
【図9】本発明の作用説明図である。
【図10】本発明の作用説明図である。
【図11】本発明の作用説明図である。
【符号の説明】
1 鋼管杭 2 地盤 3 コンクリート 6 すき間 8 空間部 10 コンクリート除去装置 11 円筒部材 12 引掛けフック 13 係止フック 21 袋部材 22 引掛け穴 23 係止穴 24 補強リング 25 ワイヤ等

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内壁に複数の引掛け部を有し外壁下部に
    複数の係止部が設けられ、地盤中に埋設された鋼管杭よ
    り小径の円筒部材に、上部に直接又は補強リングを介し
    てワイヤ等が挿通され前記円筒部材の引掛け部に引掛け
    られる引掛け穴を有し、下部に前記係止部に係止する係
    止穴を有する可撓性の袋部材を取付けたコンクリート除
    去装置を、前記鋼管杭内に落下及び浮き上り防止手段を
    介して挿入し、前記ワイヤ等を外部に取出す工程と、 前記円筒部材から鋼管杭内にコンクリートを打設する工
    程と、 コンクリートの打設が終ったときは、前記ワイヤ等を引
    上げて前記袋部材の上部開口部を巾着状に締める工程
    と、 前記コンクリート除去装置を吊上げて前記鋼管杭の杭頭
    に空間部を形成する工程とからなるコンクリート充填鋼
    管杭の杭頭コンクリート除去方法。
  2. 【請求項2】 鋼管杭と円筒部材との間に10cm以上
    のすき間を設けたことを特徴とする請求項1記載のコン
    クリート充填鋼管杭の杭頭コンクリート除去方法。
  3. 【請求項3】 内壁に複数の引掛け部を有し外壁下部に
    複数の係止部が設けられ、上部外壁に複数の張出し部が
    設けられた地盤中に埋設された鋼管杭より小径で鉄骨柱
    の建て込み深さとほぼ同じ長さの円筒部材と、 上部に引掛け穴を有し下部に係止穴が設けられ、前記引
    掛け穴又は該引掛け穴に取付られた補強リングにワイヤ
    等を挿通してその端部が外部に取出された可撓性を有す
    る袋部材とを有し、 前記円筒部材内に袋部材を収容してその引掛け穴を前記
    引掛け部に引掛けると共に、前記係止穴を前記係止部に
    係止させてコンクリート除去装置を構成し、 該コンクリート除去装置を前記鋼管杭内に挿入してコン
    クリートを打設し、コンクリートの打設が終ったときは
    前記ワイヤ等を引上げて前記袋部材の上部開口部を閉じ
    て前記コンクリート除去装置を吊上げ、前記鋼管杭の杭
    頭に空間部を形成するようにしたコンクリート充填鋼管
    杭の杭頭コンクリート除去装置。
  4. 【請求項4】 円筒部材に設けた引掛け部を、外開きの
    フックで構成した請求項3記載のコンクリート充填鋼管
    杭の杭頭コンクリート除去装置。
  5. 【請求項5】 袋部材を、厚手で丈夫な布をほぼ円筒状
    に形成し、又は目の荒さがほぼ3mm以下の線材を鎖状
    又は網状に編組してほぼ円筒状に形成した請求項3記載
    のコンクリート充填鋼管杭の杭頭コンクリート除去装
    置。
JP3352897A 1996-12-19 1997-02-18 コンクリート充填鋼管杭の杭頭コンクリート除去方法及びその装置 Withdrawn JPH10231517A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3352897A JPH10231517A (ja) 1996-12-19 1997-02-18 コンクリート充填鋼管杭の杭頭コンクリート除去方法及びその装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-339180 1996-12-19
JP33918096 1996-12-19
JP3352897A JPH10231517A (ja) 1996-12-19 1997-02-18 コンクリート充填鋼管杭の杭頭コンクリート除去方法及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10231517A true JPH10231517A (ja) 1998-09-02

Family

ID=26372235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3352897A Withdrawn JPH10231517A (ja) 1996-12-19 1997-02-18 コンクリート充填鋼管杭の杭頭コンクリート除去方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10231517A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014214443A (ja) * 2013-04-23 2014-11-17 株式会社サンエイ スライム除去バケットおよびこれを用いた杭頭処理工法
CN108515854A (zh) * 2018-03-02 2018-09-11 深圳市奈士迪技术研发有限公司 一种具有防水及收线功能的新能源汽车充电桩
CN116988524A (zh) * 2023-08-09 2023-11-03 中国电建集团重庆工程有限公司 一种滩涂光伏电站桩基的加固装置及其使用方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014214443A (ja) * 2013-04-23 2014-11-17 株式会社サンエイ スライム除去バケットおよびこれを用いた杭頭処理工法
CN108515854A (zh) * 2018-03-02 2018-09-11 深圳市奈士迪技术研发有限公司 一种具有防水及收线功能的新能源汽车充电桩
CN108515854B (zh) * 2018-03-02 2021-04-06 深圳市奈士迪技术研发有限公司 一种具有防水及收线功能的新能源汽车充电桩
CN116988524A (zh) * 2023-08-09 2023-11-03 中国电建集团重庆工程有限公司 一种滩涂光伏电站桩基的加固装置及其使用方法
CN116988524B (zh) * 2023-08-09 2024-05-14 中国电建集团重庆工程有限公司 一种滩涂光伏电站桩基的加固装置及其使用方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5961253A (en) Pile head dresser, pile head dressing method, and, placement of cast-in-place concrete piles
JP3582831B2 (ja) 鉄筋コンクリートパイル形成装置及び鉄筋コンクリートパイル形成方法
JPH05272134A (ja) 場所打ちコンクリート杭及びその形成方法
JP3625892B2 (ja) プレキャストコンクリート構真柱による地下構造物構築工法
JPH10231517A (ja) コンクリート充填鋼管杭の杭頭コンクリート除去方法及びその装置
JP4611108B2 (ja) 杭と柱の一体化施工方法
JPH08209686A (ja) 場所打杭の杭頭処理具及び杭頭処理工法
KR102016366B1 (ko) 현장타설 콘크리트파일의 두부정리장치 및 두부정리방법
CN108104135A (zh) 基坑支护格构柱的施工方法
JPS5837223A (ja) 場所打コンクリ−ト杭施工法
JPH08177044A (ja) 場所打ちコンクリート杭の構築方法およびその構築方法に使用する杭頭成形用の型枠装置
JP2564465B2 (ja) 既製杭埋設工法
JP3890426B2 (ja) 群杭の施工方法及び群杭構造並びに杭保持具
JP4683800B2 (ja) 杭頭処理具および杭頭処理方法
JPH042134B2 (ja)
JPH073781A (ja) 場所打ちコンクリート杭頭上の基礎フーチングの施工法
JPS5880020A (ja) 場所打ち杭の杭頭処理工法
JP2827770B2 (ja) 超流動コンクリートの打設方法
JPH07268866A (ja) 場所打ちコンクリート杭の杭頭処理方法
JPH035521A (ja) 場所打ち杭の杭頭処理工法
KR100224459B1 (ko) 탑다운 공법에 있어서 지하층 슬래브의 시공방법
JP2003027413A (ja) オーバーレイ工法、切削オーバーレイ工法及び舗装工法
JPH0544341A (ja) スラブにおける上下貫通穴の形成及び閉塞方法
JPH10205131A (ja) 基礎のコンクリート養生装置及び養生方法
JPH11247187A (ja) コンクリート充填鋼管杭の杭頭コンクリート除去方法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040511