JPH10231442A - 水性塗料用樹脂およびそれを用いた水性塗料 - Google Patents

水性塗料用樹脂およびそれを用いた水性塗料

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JPH10231442A
JPH10231442A JP4855997A JP4855997A JPH10231442A JP H10231442 A JPH10231442 A JP H10231442A JP 4855997 A JP4855997 A JP 4855997A JP 4855997 A JP4855997 A JP 4855997A JP H10231442 A JPH10231442 A JP H10231442A
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Japan
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water
acid
anhydride
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JP4855997A
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Kenichi Tomihara
健一 冨原
Toshinao Harada
敏直 原田
Kazuhiko Hotta
一彦 堀田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属との密着性が良好で、塗膜硬度と耐衝撃
性のバランスが保たれており、優れた耐水性のある塗膜
を形成できるとともに、貯蔵安定性に優れた水性塗料を
得ることのできる水性塗料用樹脂の開発。 【解決手段】 分子内に2個以上の水酸基を有するポリ
オール化合物(a−1)と多塩基酸および/またはその
酸無水物(a−2)とを当量比でポリオール化合物の水
酸基1当量に対しカルボキシル基および/または酸無水
物基0.1〜1.2当量を反応させたカルボキシル基含
有化合物(A)5〜50重量%、カルボキシル基含有ビ
ニル系単量体(B)3〜20重量%、およびその他共重
合可能なビニル系単量体(C)30〜92重量%を共重
合して得られる共重合体で水性塗料用樹脂を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗膜の基材、特に
金属との密着性が良好であり、塗膜硬度と耐衝撃性のバ
ランスが保たれ、優れた耐水性のある塗膜を形成できる
とともに、貯蔵安定性に優れた水性塗料を得ることので
きる水性塗料用樹脂およびそれを用いた水性塗料に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】缶コーヒー、缶ジュース、缶ビール等に
用いられている飲料用缶をはじめとする食品用缶には、
内容物に対する耐腐食性を付与するために、レトルト食
品を入れた缶の場合には、殺菌処理に耐え得るよう塗装
が施されている。
【0003】従来より、上記缶用塗料としては、エポキ
シ樹脂/アミノ樹脂系塗料、アクリル樹脂/アミノ樹脂
系塗料、ポリエステル樹脂/アミノ樹脂系塗料等の有機
溶剤型塗料が使われており、塗装した塗膜の硬化には焼
付炉で熱硬化処理する方法が用いられている。しかし、
これらの溶剤型塗料より形成した塗膜は、その熱硬化処
理時に多量の有機溶剤が揮散し、これが大気汚染の原因
となるとともに、省資源という観点からも問題があると
されており、有機溶剤の含有量が少ない水性塗料用樹脂
の出現が望まれている。
【0004】水性塗料用樹脂としては、水分散性樹脂と
水溶性樹脂の2つのタイプがあり、水分散性樹脂は、乳
化剤を含む水性媒体を用いたビニル単量体の乳化重合法
によって製造されており、この水分散性樹脂より形成し
た塗膜中には、乳化剤として用いた界面活性剤が残存す
るために、塗膜の耐水性が劣り、また、その構造粘性に
よりロールコーターによる塗装が行いにくいという問題
を有している。
【0005】一方、水溶性樹脂としては、一般にアクリ
ル系樹脂が用いられているが、この水溶性樹脂の水溶化
を図るためには、その分子内にカルボキシル基を導入す
ることが必要である。ところが、樹脂の水溶性を高める
ために、多量のカルボキシル基を導入した水溶性樹脂よ
り形成された塗膜は、耐水性や、耐アルカリ性が不足す
るという問題点を有している。
【0006】これを解決するため、塗膜に架橋構造を与
えるアミノプラストを水溶性アクリル樹脂と併用する方
法がとられているが、水溶性アクリル樹脂とアミノプラ
ストとよりなる塗料で形成した塗膜は、被覆基材となる
金属との密着性は十分なものではない。そのために密着
性改善の方法として、さらにこの水溶性塗料にポリオー
ル樹脂を併用する方法がとられている。しかし、水溶性
アクリル樹脂、アミノプラストおよびポリオール樹脂よ
りなる水性塗料は、貯蔵中にポリオール樹脂が相分離し
たり、形成した塗膜が白濁する等の欠点を有しており、
未だ十分なものは得られていない。
【0007】また、特開昭63−230779号公報、
特開昭63−248874号公報には、ポリオール化合
物として構造の両末端にエチレングリコールまたは1,
2−プロピレングリコールが1〜20モル付加したポリ
エステルポリオールおよびポリエーテルポリオールが水
性塗料組成物の構成要素として好適であると示されてい
る。しかしながら、いずれの化合物とも水性媒体に対す
る溶解性、安定性には優れているが、この組成より得ら
れる塗膜は、その構造上、水に対する耐性が不十分であ
り、殊に蒸気殺菌工程に対する耐水性(以下、レトルト
性という)に劣る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、金属
に対する密着性、硬度と耐衝撃性のバランス、耐レトル
ト性に優れた塗膜を形成でき、かつ水溶性、貯蔵安定性
に優れた水性塗料を構成し得る水性塗料用樹脂を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するために、水性塗料用樹脂について鋭意検討
した結果、本発明に至ったものである。
【0010】すなわち本発明は、分子内に2個以上の水
酸基を有するポリオール化合物(a−1)と多塩基酸お
よび/またはその酸無水物(a−2)とを当量比でポリ
オール化合物の水酸基1当量に対しカルボキシル基およ
び/または酸無水物基0.1〜1.2当量を反応させた
カルボキシル基含有化合物(A)5〜50重量%、カル
ボキシル基含有ビニル系単量体(B)3〜20重量%お
よびその他の共重合可能なビニル系単量体(C)30〜
92重量%を共重合して得られる共重合体からなる水性
塗料用樹脂、および該水性塗料用樹脂100重量部に対
して水溶性アミノ樹脂10〜150重量部が配合されて
なる水性塗料である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の水性塗料用樹脂は、分子
内に2個以上の水酸基を有するポリオール化合物(a−
1)と多塩基酸および/またはその酸無水物(a−2)
を反応させて得られるカルボキシ基含有化合物(A)、
カルボキシル基含有ビニル系単量体(B)およびその他
の共重合可能なビニル系単量体(C)を共重合させて得
られる共重合体からなる。
【0012】本発明において用いられる分子内に2個以
上の水酸基を有するポリオール化合物(a−1)(以
下、ポリオール化合物(a−1)という。)は、水酸基
価が10〜600mgKOH/gの範囲であることが好
ましい。これは、水酸基価が10mgKOH/g未満で
は、カルボキシル基および/または酸無水物基との反応
点が少なく、得られるカルボキシル基含有化合物の水性
媒体に対する溶解性が低下する傾向があり、一方、水酸
基価が600mgKOH/gを超えると、架橋剤である
アミノ樹脂との架橋密度が大きくなり、得られる塗膜の
加工性に劣るようになる。より好ましくは30〜500
mgKOH/gの範囲である。
【0013】本発明において用いられるポリオール化合
物(a−1)としては、例えば、下記一般式(I)また
は下記一般式(II)に示す構造を主鎖に有するポリエス
テルポリオール、ポリエーテルポリオールを挙げること
ができる。
【0014】
【化7】
【0015】(式中、Xは水素原子または炭素数20以
下のエステル結合またはエーテル結合を含んでもよいア
ルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、シクロア
ルキレン基を示し、mは3以上の整数を表わし、aおよ
びbは1以上の整数を表わす。)
【0016】
【化8】
【0017】(式中、Yは水素原子または炭素数20以
下のエステル結合またはエーテル結合を含んでもよいア
ルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、シクロア
ルキレン基を示し、nは3以上の整数を表わし、cおよ
びdは1以上の整数を表わす。)
【0018】上記一般式(I)に示す構造を主鎖に有す
るポリオール化合物の具体例としては、例えば分子量5
000以下のエステル結合またはエーテル結合を含んで
もよいポリカプロラクトンポリオール、ポリブチロラク
トンポリオール等が挙げられる。ポリカプロラクトンポ
リオールあるいはポリブチロラクトンポリオールは、水
1モルに対しε−カプロラクトン1モルあるいはγ−ブ
チロラクトン1モルを常法によって開環付加させること
により容易に得ることができる。上記一般式(I)の構
造を主鎖に有するポリオール化合物の代表的なものとし
て、ダイセル化学工業(株)製品であるPLACCEL
(プラクセル)200シリーズおよびPLACCEL
(プラクセル)300シリーズ等が挙げられる。
【0019】また、上記一般式(II)に示す構造を主鎖
に有するポリオール化合物の具体例としては、例えば、
分子量5000以下のエステル結合またはエーテル結合
を含んでもよいポリテトラメチレンポリオール等が挙げ
られる。ポリテトラメチレンポリオールは、例えば、水
1モルに対しテトラヒドロフラン1モルを常法に従って
開環付加させることにより容易に得ることができる。上
記一般式(II)に示す構造を主鎖に有するポリオール化
合物の代表的なものとして、BASF Japan
(株)製品であるPoly THFが、そして保土谷化
学工業(株)製品であるPTMGが挙げられる。これら
ポリオール化合物(a−1)は、必要に応じて一種ある
いは二種以上を併用して使用することができる。
【0020】本発明において用いられる多塩基酸および
/またはその酸無水物(a−2)としては、分子量が3
000以下の範囲であり、かつα,β−モノエチレン性
不飽和基を含んでもよい化合物が好ましい例として挙げ
られる。これは分子量が3000を超えると得られる重
合体の粘度が高くなり、塗装作業性が低下するためであ
る。より好ましくは、分子量が2000以下の化合物が
よく、さらに好ましくは1500以下である。
【0021】その具体例として、(無水)コハク酸、
(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸および(無
水)フタル酸、(無水)トリメリット酸、(無水)ピロ
メリット酸およびその水添加物から選ばれる化合物であ
り、これらは一種あるいは二種以上を併用して使用する
ことができる。
【0022】さらに、多塩基酸および/またはその酸無
水物(a−2)として、α,β−モノエチレン性不飽和
基を有しスチレン、ビニルエーテル等のα,β−モノエ
チレン性不飽和化合物との共重合体、いわゆるポリ(無
水)カルボン酸化合物が挙げられる。
【0023】その具体例として例えば、メチルビニルエ
ーテルと無水マレイン酸とを常法に従って共重合させる
ことにより得られる共重合体であり、代表的になものと
してダイセル化学工業(株)よりVEMAの商品名で、
また、GAF CHEMICALS Co.よりGAN
TREZ ANの商品名で市販されているものを挙げる
ことができる。これらは一種あるいは二種以上を併用し
て使用することができる。
【0024】さらに上記の化合物の混合物での使用、例
えば(無水)コハク酸とVEMA(ダイセル化学工業
(株)製、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重
合体)との二種類の混合物として使用してもよく、さら
にはそれ以上の化合物との混合物であってもよい。
【0025】本発明において用いられるカルボキシル基
含有化合物(A)は、上記のポリオール化合物(a−
1)と上記の多塩基酸および/またはその酸無水物(a
−2)とを当量比でポリオール化合物の水酸基1当量比
に対しカルボキシル基および/または酸無水物基0.1
〜1.2当量の範囲で常法に従って反応させて得ること
が出来る。例えば、窒素パージを施した反応釜にポリオ
ール化合物(a−1)を仕込み、昇温撹拌し、系中の水
を系外に留去した後、多塩基酸および/またはその無水
物(a−2)を少量のトリエチルアミン等の3級アミン
またはオクチル酸錫等の金属化合物を投入し40℃〜2
50℃の温度で所定の反応時間経過後取り出せばよい。
さらに、反応条件の緩和および、反応の際の生成水を容
易に除去するためにトルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素化合物、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン等のケトン系炭化水素化合物、エチレングリコール
モノブチルアセテート、酢酸ブチル等のエステル系炭化
水素化合物、ジエチレングリコールジメチルエーテル等
のエーテル系炭化水素化合物を任意な割合で系中に入れ
所定の反応終了後、減圧留去すればよい。
【0026】なお反応の制御は、酸価測定、赤外線分光
光度計によるカルボキシル基や酸無水物基の追跡で行う
ことが出来る。反応に際しポリオール化合物の水酸基1
当量に対しカルボキシル基および/または酸無水物基が
0.1当量未満では得られるカルボキシル基含有化合物
の水性媒体に対する溶解性に乏しく、塗料安定性が低下
する傾向があり、一方、カルボキシル基および/または
酸無水物基が1.2当量を超えると過剰なカルボキシル
基が存在するため、耐水性が低下する。より好ましくは
0.2〜1.1当量の範囲であり、さらに好ましくは
0.3〜1.0当量の範囲である。
【0027】本発明の水性塗料用樹脂における共重合体
の構成成分である、カルボキシル基含有化合物(A)
は、共重合体成分中5〜50重量%の範囲で使用され
る。これは、5重量%未満では得られる塗膜の密着性が
不十分となり、一方、50重量%を超えると得られる重
合体の粘度が高くなり、塗装作業性が低下するためであ
る。より好ましくは10〜40重量%の範囲である。
【0028】本発明において用いられるカルボキシル基
含有ビニル系単量体(B)としては、例えば、下記一般
式(III) および下記一般式(IV)に示す構造を有するカ
ルボキシル基含有単量体を挙げることができる。
【0029】
【化9】 (R2 )CH=C(R1 )COOH (III)
【0030】[式中、R1 は水素原子またはメチル基ま
たはカルボキシメチル基を表わし、R2 は水素原子また
は−COOR3 (R3 は水素原子または炭素数1〜10
の炭化水素置換基を表わす)で示される酸素原子含有炭
化水素置換基を表わす。]
【0031】
【化10】 CH2 =C(R4 )COO−R5 −COOH (IV)
【0032】[式中、R4 は水素原子またはメチル基を
表わし、R5 は−R6 −(式中、R6 は炭素数1〜3の
直鎖状または分岐状のアルキレン基を表わす。)、下記
式(V)
【0033】
【化11】
【0034】(式中、R7 は炭素数1〜10の直鎖状ま
たは分岐状のアルキレン基を表わし、R8 は炭素数2〜
10の直鎖状または分岐状のアルキレン基またはアルケ
ニレン基、またはカルボキシル基またはハロゲン原子で
置換されてもよいアリーレン基またはシクロアルキレン
基を表わす。)または下記式(VI)
【0035】
【化12】
【0036】(式中、R9 は炭素数1〜10の直鎖状ま
たは分岐状のアルキレン基を表わし、mは4〜6の整数
を表わし、R10は炭素数2〜10の直鎖状または分岐状
のアルキレン基またはアルケニレン基、またはカルボキ
シル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリ
ーレン基またはシクロアルキレン基を表わし、nは1〜
6の整数を表わす。)で示される構造を有する炭化水素
置換基またはヘテロ原子で置換された炭化水素置換基を
表わす。]
【0037】上記一般式(III) に示す構造を有するカル
ボキシル基含有単量体の具体例としては、メタクリル
酸、アクリル酸、クロトン酸、ビニル安息香酸、フマー
ル酸、イタコン酸、マレイン酸、シトラコン酸等の一塩
基酸または二塩基酸単量体類;マレイン酸モノメチル、
マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、マレイ
ン酸モノオクチル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸
モノエチル、イタコン酸モノブチル、イタコン酸モノオ
クチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フ
マル酸モノブチル、フマル酸モノオクチル、シトラコン
酸モノエチル等に代表される二塩基酸または酸無水物単
量体のモノエステル類等が挙げられるが、中でもメタク
リル酸、アクリル酸、マレイン酸モノエステル類が好ま
しい。
【0038】上記一般式(IV)に示す構造を有するカル
ボキシル基含有単量体の具体例としては、β−カルボキ
シエチル(メタ)アクリレート、β−カルボキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、β−(メタ)アクリロキシエ
チルアシッドサクシネート、β−(メタ)アクリロキシ
エチルアシッドマレエート、β−(メタ)アクリロキシ
エチルアシッドフタレート、β−(メタ)アクリロキシ
エチルアシッドヘキサヒドロフタレート、β−(メタ)
アクリロキシエチルアシッドヘキサヒドロフタレート、
γ−(メタ)アクリロキシプロピルアシッドサクシネー
ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートへのε
−カプロラクトンまたはγ−ブチロラクトンの開環付加
物の末端水酸基を無水コハク酸でエステル化して末端に
カルボキシル基を導入したコハク酸モノエステルや、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートへのε−カプ
ロラクトンまたはγ−ブチロラクトンの開環付加物(例
えば、ダイセル化学工業(株)製品のプラクセルF単量
体、UCC社製品のトーンM単量体)の末端水酸基を無
水フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸でエステル化し
たフタル酸モノエステル、無水ヘキサヒドロフタル酸モ
ノエステル等のカプロラクトン変性水酸基含有(メタ)
アクリル酸エステルと酸無水物の半エステル反応生成物
等の長鎖カルボキシル基含有単量体が挙げられるが、中
でも2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのよう
な1級水酸基を持つ単量体に、コハク酸やフタル酸を付
加させたコハク酸モノエステルおよびフタル酸モノエス
テルが好ましい。これらビニル系単量体(C)は、必要
に応じて一種あるいは二種を併用して使用することがで
きる。
【0039】本発明の水性塗料用樹脂における共重合体
の構成成分である、カルボキシル基含有ビニル系単量体
(B)は、共重合体成分中3〜20重量%の範囲で使用
される。これは、3重量%未満では、得られる共重合体
の水に対する溶解性が低下し、20重量%を超えると塗
膜の耐水性が低下するためである。好ましくは5〜15
重量%の範囲である。
【0040】本発明において用いられるビニル系単量体
(C)としては、アルキル基の炭素数が1〜18のアル
キル(メタ)アクリレート、例えば、(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリ
ル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)ア
クリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボル
ニル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。
【0041】さらに必要に応じ、スチレン、α−メチル
スチレン等の芳香族ビニル化合物、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル等のビニルエステル類、(メタ)アクリロ
ニトリル等のニトリル基含有モノマー、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレートや2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレートへのε−カプロラクトンまたはγ
−ブチロラクトンの開環付加物(例えば、ダイセル化学
工業(株)製品であるPLACCEL F単量体、UC
C社製トーンM単量体)等のヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート類、グリシジル(メタ)アクリレート
等のグリシジル基含有単量体、(メタ)アクリルアミド
等のアミド基含有単量体、またはこれらアミド類のメチ
ロール化変性物類および低級アルコールで変性したアル
コキシメチル(メタ)アクリルアミド類(例えば、日東
理研工業(株)製品であるNBMA)、ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有単量体、
イソボルニル(メタ)アクリレート(例えば、三菱レイ
ヨン(株)製品であるアクリルエステルIBX)、ベン
ジル(メタ)アクリレ−ト(例えば、三菱レイヨン
(株)製品であるアクリルエステルBZ)、ジシクロペ
ンテニル(メタ)アクリレート(例えば、日立化成工業
(株)製品であるFA−511A)、トリシクロデカニ
ル(メタ)アクリレート(例えば、日立化成工業(株)
製品であるFA−513M)等の環状(メタ)アクリレ
ート類など通常用いられる単量体類を併用することもで
きる。
【0042】本発明の水性塗料用樹脂における共重合体
の構成成分である、その他の共重合可能なビニル系単量
体(C)は、共重合体成分中30〜92重量%の範囲で
使用される。これは、30重量%未満では、共重合体よ
り得られる塗膜の硬度が不足するために、塗膜にキズや
欠落などが生じやすくなり、92重量%を超えると、塗
膜の可撓性の低下によって、塗膜の耐加工性が不十分と
なるためである。好ましくは45〜85重量%の範囲で
ある。
【0043】上記の成分(A)〜(C)を共重合する際
に用いられる重合開始剤は、特には限定されるものでは
なく、公知のものを用いることができる。例えば、過酸
化ラウリル、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオクト
エート等の過酸化物、2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリル等のアゾ系化合物であるラジカル重合開始剤が用
いられる。これらの重合開始剤は、一種または二種以上
を混合して使用される。
【0044】また、必要に応じて公知の連鎖移動剤を用
いてもよい。連鎖移動剤としては、n−ドデシルメルカ
プタン、n−オクチルメルカプタン、2−エチルヘキシ
ルチオグリコール酸エステル、チオフェノール、α−メ
チルスチレンダイマー等が挙げられる。
【0045】上記成分(A)〜(C)から共重合体を得
るための重合方法としては、特に限定されるものではな
いが、例えば、成分(A)を、成分(B)および成分
(C)に溶解した後、重合開始剤、連鎖移動剤等を加
え、それを所定の温度に昇温させた親水性有機溶剤の入
った反応容器中に滴下、重合させてもよいし、あらかじ
め成分(A)と親水性有機溶剤を混合して反応容器に入
れ、成分(B)および成分(C)、重合開始剤、連鎖移
動剤等の混合物を滴下、重合させてもよい。
【0046】さらに必要に応じてトルエン、キシレン等
の非親水性溶剤単独あるいは上記親水性溶剤との混合溶
剤下で重合後、非親水性溶剤を真空揮発あるいは減圧留
去して、親水性溶剤と置換してもよい。
【0047】本発明において用いることのできる親水性
有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、
t−ブタノール等のアルキル基の炭素数が4以下のアル
コール系有機溶剤、エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレ
ングリコールモノn−プロピルエーテル、エチレングリ
コールモノi−プロピルエーテル、エチレングリコール
モノn−ブチルエーテル、エチレングリコールモノi−
ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチル
エーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリ
プロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピ
レングリコールモノエチルエーテル等のエーテル結合部
のアルキル基の炭素数が4以下のモノアルキルグリコー
ルエーテル系有機溶剤、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピ
レングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコー
ルジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレング
リコールジエチルエーテル等のエーテル結合部のアルキ
ル基の炭素数が4以下のジアルキルグリコールエーテル
系有機溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテルア
セテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセ
テート等のモノアルキルグリコールエーテルアセテート
系有機溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
系有機溶剤、ジオキサン等が挙げられる。親水性有機溶
剤の使用量は、特には限定されないが、単量体混合物1
00重量部に対して25〜400重量部の範囲である。
【0048】重合温度は、使用する重合開始剤の種類に
より一概には決められないが、40〜180℃の範囲で
行うことが好ましい。
【0049】上記のようにして得られる共重合体は、そ
の酸価が、20〜150mgKOH/gの範囲にあるこ
とが好ましい。これは、共重合体の酸価が20mgKO
H/g未満であると、水に対する溶解性が低下し水系溶
媒中で分離しやすくなる傾向にあり、150mgKOH
/gを超えると、得られる塗膜の耐水性が低下する傾向
にあるためである。より好ましくは30〜100mgK
OH/gの範囲である。
【0050】上記の共重合体は、塩基性化合物で中和
し、水で希釈して水性塗料用樹脂とされるが、共重合体
の塩基性化合物による中和は、他の樹脂、例えば水性ア
ミノ樹脂を加えて水性塗料を調製する際に行ってもよ
い。
【0051】本発明において用いることのできる塩基性
化合物としては、例えば、トリエチルアミン、トリメチ
ルアミン、ブチルアミン等のアルキルアミン類、2−ジ
メチルアミノエタノール、トリエタノールアミン、ジエ
チルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ア
ミノメチルプロパノール等のアルコールアミン類、モル
ホリン等を挙げることができる。これら塩基性化合物の
使用量は、共重合体の酸価50〜150%の範囲とする
のがよい。
【0052】本発明により得た水性塗料用樹脂は、水性
媒体に溶解して水性塗料とすることができるが、さらに
水性アミノ樹脂を加え、架橋硬化型の水性塗料とするこ
ともできる。ここに用い得る水性アミノ樹脂としては、
アルキルエーテル化メラミン樹脂、アルキルエーテル化
ベンゾグアナミン樹脂、アルキルエーテル化グリコール
ウリル樹脂、フェニレン核に2個のトリアジン環の結合
したジグアナミンのアルキルエーテル化樹脂等が挙げら
れるが、特に水溶性が良好なメチルエーテル化アミノ樹
脂が好ましい。これらのアミノ樹脂は、水性塗料用樹脂
100重量部に対し、10〜150重量部の割合で併用
するのがよい。
【0053】本発明の水性塗料用樹脂と、上記水性アミ
ノ樹脂とを含む水性塗料より形成された塗膜は、耐汚染
性、硬度、耐溶剤性、耐レトルト性等がさらに改善され
る。
【0054】また、本発明の水性塗料を得るに当って
は、従来公知のポリエーテルやポリエステル等を塗膜の
可撓性付与剤として併用することもできる。
【0055】さらに水性塗料の架橋速度の向上、および
塗膜の架橋密度の向上を図りたい場合には、酸触媒、例
えば、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスル
ホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、あるいはこれ
らスルホン酸類のアミノブロック化物等を併用すること
ができる。また、さらに従来公知のレベリング剤、消泡
剤、潤滑剤、顔料なども併用することができる。
【0056】水性塗料の塗装方法としては、ロールコー
ト法、スプレー塗装法、刷毛塗り等、公知の方法を用い
ることができる。
【0057】本発明の水性塗料用樹脂を用いて得られる
水性塗料は、特に缶用塗料として好適である。
【0058】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、実施例および比較例における「部」は
「重量部」、「%」は「重量%」を示す。
【0059】[参考例] (1)共重合体P−1の合成 撹拌機、温度計、窒素導入管およびデカンターを備えた
四つ口フラスコに、水酸基価112mgKOH/gのポ
リカプロラクトンポリオール(ダイセル化学工業(株)
製、PLACCEL 210)27.3部を注入撹拌し
120℃まで昇温した。続いて無水コハク酸2.7部
(OH基当量/酸無水物基当量=1/0.5)、トリエ
チルアミン0.3部を投入後、180℃まで昇温して系
中を減圧し、さらに撹拌を続けてこの条件で4時間保持
した。反応終了後、常圧に戻し130℃に降温後ブチル
セロソルブ66.7部を投入し、アクリル酸エチル23
部、メタクリル酸8部、マレイン酸モノメチル1部、ア
クリル酸n−ブチル13部、スチレン23部、アクリル
酸2−ヒドロキシエチル2部およびt−ブチルパーオク
トエート5部からなる混合物を3時間かけて滴下した。
滴下終了1時間後に、2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリル0.3部を加え、さらに2時間保持した後反応を
終了させて共重合体P−1を得た。得られた共重合体P
−1溶液の粘度はX(ガードナーホルト泡粘度計にて2
5℃で測定)、固形分は60.3%であり、共重合体P
−1の固形分酸価は70mgKOH/gであった。
【0060】(2)共重合体P−2〜P−8の合成 共重合体の原料組成を表1に示すようにした以外は、共
重合体P−1の合成と同様な重合および操作を行って、
共重合体P−2〜P−8を得た。表1にその得られた共
重合体についての物性値の測定結果を示した。
【0061】
【表1】
【0062】(3)共重合体P−9〜P−15の合成 共重合体の原料組成を表2に示すようにした以外は、共
重合体P−1の合成と同様な重合および操作を行って、
共重合体P−9〜P−15を得た。表2にその得られた
共重合体についての物性値の測定結果を示した。
【0063】
【表2】
【0064】なお、表1および表2中の略記号は以下に
示す化合物を表わす。 PLACCEL 210:ダイセル化学工業(株)製、
ポリカプロラクトンポリオール(水酸基価112mgK
OH/g、分子量1000) PLACCEL 230AL:ダイセル化学工業(株)
製、ポリカプロラクトンポリオール(水酸基価37mg
KOH/g、分子量3000) PLACCEL 303:ダイセル化学工業(株)製、
ポリカプロラクトンポリオール(水酸基価540mgK
OH/g、分子量300) Poly THF1000:BASF Japan
(株)製、ポリテトラメチレンポリオール(水酸基価1
13mgKOH/g、分子量1000) Poly THF2000:BASF Japan
(株)製、ポリテトラメチレンポリオール(水酸基価5
6mgKOH/g、分子量2000) BA−10グリコール:日本乳化剤(株)製、ビスフェ
ノールAのエチレンオキサイド付加型ポリオール(水酸
基価170mgKOH/g、分子量660) BPX−55:旭電化工業(株)製、ビスフェノールA
のプロピレンオキサイド付加型ポリオール(水酸基価1
43mgKOH/g、分子量790) GANTREZ AN−119:GAF CHMICA
LS CO.製メチルビニルエーテル/無水マレイン酸
共重合体(酸無水物当量156) アクリルエステルSA:三菱レイヨン(株)製、β−メ
タクリロキシエチルアシッドサクシネート アクリルエステルIBX:三菱レイヨン(株)製、イソ
ボルニルメタクリレート ファンアクリルFA−513M:日立化成工業(株)
製、トリシクロデカニルメタクリレート PLACCEL FA−1:ダイセル化学工業(株)
製、ε−カプロラクトン変成2−ヒドロキシエチルアク
リレート(平均分子量230)
【0065】[実施例1]上記の共重合体P−1 10
0部に、メチルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂(三井
サイテック(株)製、マイコート#106、固形分75
重量%、水溶性アミノ樹脂)53.3部、2−ジメチル
アミノエタノール(以下、DMAEと略記)6.7部、
ブチルセロソルブ3部、脱イオン水47部を加えよく撹
拌した後、シンナー(組成:脱イオン水/ブチルセロソ
ルブ=70:30)40部を加えて、塗料の固形分が4
0%となるように調整し塗料化した。塗料の外観は透明
であった。この塗料を厚さ0.3mmのアルミニウム板
上にドライ塗膜で8〜10ミクロンとなるようにバーコ
ーターで塗布し、乾燥オーブン中で200℃で10分間
焼き付けを行った。塗料組成、およびその得られた塗料
の特性についての評価結果を表3に示した。
【0066】[実施例2〜8および比較例1〜9]実施
例1と同様な方法によって、表3および表4に示した組
成の塗料を製造し、実施例1と同様な評価を行った。得
られた評価結果を表3および表4に示した。
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】なお、表3および表4に示す塗料特性の評
価は以下に示す方法で行った。
【0070】(1)塗料外観 塗料の外観を目視にて下記の基準で判定した。 ○…透明性良好 △…やや白濁 ×…白濁分離
【0071】(2)塗料安定性 塗料を60℃の雰囲気中に1ケ月間放置し、外観を目視
にて下記の基準で判定した。 ○…良好 △…多少白濁がみられる ×…分離が見
られる
【0072】(3)塗膜硬度 三菱鉛筆ユニを用い、JIS規格に準拠して測定した。
【0073】(4)密着性 JIS規格に準拠し、セロハンテープ剥離後の塗板の状
態を観察し下記の基準で判定した。 ◎…良好 ○…ごく僅かに塗膜の剥離がみられる
△:かなりの塗膜の剥離が見られる ×…全面に剥離
【0074】(5)耐衝撃性 デュポン衝撃試験機を使用し、撃芯棒1/2インチ、荷
重300g、高さ300cmの条件で評価し、評価後の
塗膜の状態を観察し下記の基準で判定した。 ◎…良好 ○…ごく僅かに塗膜に亀裂がみられる
△:かなりの塗膜の亀裂がみられる ×…全面に亀裂
がみられる
【0075】(6)耐レトルト性 プレッシャークッカー試験機を使用し、130℃の熱水
中に塗板を30分間浸漬した後、塗膜の白化状態を目視
し下記の基準で判定した。 ◎…良好 ○…ごく僅かに白化がみられる △:か
なりの白化がみられる ×…全面に白化がみられる
【0076】
【発明の効果】以上の実施例の結果からも明らかなよう
に、本発明の水性塗料用樹脂を含有する水性塗料は、金
属との密着性が良好であり、塗膜硬度と耐衝撃性のバラ
ンスが保たれ、優れた耐水性のある塗膜を形成できると
ともに、貯蔵安定性に優れており、工業上非常に有益な
ものである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に2個以上の水酸基を有するポリ
    オール化合物(a−1)と多塩基酸および/またはその
    酸無水物(a−2)とを当量比でポリオール化合物の水
    酸基1当量に対しカルボキシル基および/または酸無水
    物基0.1〜1.2当量を反応させたカルボキシル基含
    有化合物(A)5〜50重量%、カルボキシル基含有ビ
    ニル系単量体(B)3〜20重量%およびその他の共重
    合可能なビニル系単量体(C)30〜92重量%を共重
    合して得られる共重合体からなる水性塗料用樹脂。
  2. 【請求項2】 ポリオール化合物(a−1)が水酸基価
    10〜600mgKOH/gのポリオール化合物である
    ことを特徴とする請求項1記載の水性塗料用樹脂。
  3. 【請求項3】 ポリオール化合物(a−1)が下記一般
    式(I)または下記一般式(II)で示される構造を主鎖
    に有する化合物から選ばれるものであることを特徴とす
    る請求項1〜2のいずれかに記載の水性塗料用樹脂。 【化1】 (式中、Xは水素原子または炭素数20以下のエステル
    結合またはエーテル結合を含んでもよいアルキレン基、
    アルケニレン基、アリーレン基、シクロアルキレン基を
    示し、mは3以上の整数を表わし、aおよびbは1以上
    の整数を表わす。) 【化2】 (式中、Yは水素原子または炭素数20以下のエステル
    結合またはエーテル結合を含んでもよいアルキレン基、
    アルケニレン基、アリーレン基、シクロアルキレン基を
    示し、nは3以上の整数を表わし、cおよびdは1以上
    の整数を表わす。)
  4. 【請求項4】 ポリオール化合物(a−1)が分子量5
    000以下のエステル結合またはエーテル結合を含んで
    もよいポリカプロラクトンポリオール、ポリブチロラク
    トンポリオールおよびポリテトラメチレンポリオールか
    ら選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の水性塗料用樹脂。
  5. 【請求項5】 多塩基酸および/またはその酸無水物
    (a−2)が分子量3000以下であり、かつα,β−
    モノエチレン性不飽和基を含んでもよい化合物であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水性塗
    料用樹脂。
  6. 【請求項6】 多塩基酸および/またはその酸無水物
    (a−2)が(無水)コハク酸、(無水)マレイン酸、
    (無水)イタコン酸および(無水)トリメリット酸、
    (無水)ピロメリット酸およびその水添加物よりなる群
    から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれかに記載の水性塗料用樹脂。
  7. 【請求項7】 多塩基酸および/またはその酸無水物
    (a−2)がα,β−モノエチレン性不飽和基を有し、
    スチレン、ビニルエーテル等のα,β−モノエチレン性
    不飽和化合物との共重合体であることを特徴とする請求
    項1〜6のいずれかに記載の水性塗料用樹脂。
  8. 【請求項8】 カルボキシル基含有ビニル系単量体
    (B)が下記一般式(III) および下記一般式(IV)で示
    される化合物から選ばれるものであることを特徴とする
    請求項1記載の水性塗料用樹脂。 【化3】 (R2 )CH=C(R1 )COOH (III) [式中、R1 は水素原子またはメチル基またはカルボキ
    シメチル基を表わし、R2 は水素原子または−COOR
    3 (R3 は水素原子または炭素数1〜10の炭化水素置
    換基を表わす)で示される酸素原子含有炭化水素置換基
    を表わす。] 【化4】 CH2 =C(R4 )COO−R5 −COOH (IV) [式中、R4 は水素原子またはメチル基を表わし、R5
    は−R6 −(R6 は炭素数1〜3の直鎖状または分岐状
    のアルキレン基を表わす。)、下記式(V) 【化5】 (式中、R7 は炭素数1〜10の直鎖状または分岐状の
    アルキレン基を表わし、R8 は炭素数2〜10の直鎖状
    または分岐状のアルキレン基またはアルケニレン基、ま
    たはカルボキシル基またはハロゲン原子で置換されても
    よいアリーレン基またはシクロアルキレン基を表わ
    す。)または下記式(VI) 【化6】 (式中、R9 は炭素数1〜10の直鎖状または分岐状の
    アルキレン基を表わし、mは4〜6の整数を表わし、R
    10は炭素数2〜10の直鎖状または分岐状のアルキレン
    基またはアルケニレン基、またはカルボキシル基または
    ハロゲン原子で置換されていてもよいアリーレン基また
    はシクロアルキレン基を表わし、nは1〜6の整数を表
    わす。)で示される構造を有する炭化水素置換基または
    ヘテロ原子で置換された炭化水素置換基を表わす。]
  9. 【請求項9】 請求項1記載の水性塗料用樹脂100重
    量部に対し水溶性アミノ樹脂10〜150重量部が配合
    されてなる水性塗料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004188976A (ja) * 2002-11-29 2004-07-08 Jfe Steel Kk 黒色鋼板
JP2004250787A (ja) * 2003-01-31 2004-09-09 Jfe Steel Kk 黒色亜鉛系めっき鋼板
WO2005053950A1 (ja) * 2003-12-01 2005-06-16 Jfe Steel Corporation 黒色鋼板

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