JPH10231380A - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents
塩化ビニル系樹脂組成物Info
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- JPH10231380A JPH10231380A JP9033630A JP3363097A JPH10231380A JP H10231380 A JPH10231380 A JP H10231380A JP 9033630 A JP9033630 A JP 9033630A JP 3363097 A JP3363097 A JP 3363097A JP H10231380 A JPH10231380 A JP H10231380A
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- vinyl chloride
- chloride resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】耐衝撃性の改良され、且つ、押出成形性に優れ
た塩化ビニル系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】塩化ビニル系樹脂、該樹脂100重量部に
対し、平均粒子径が0.1μm以下の膠質炭酸カルシウ
ム及び平均粒子径が1〜3μmの重質炭酸カルシウム又
は平均粒子長径が1〜3μmの軟質炭酸カルシウムを重
量比3:7〜7:3の割合範囲で1〜25重量部を配合
してなる塩化ビニル系樹脂組成物。
た塩化ビニル系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】塩化ビニル系樹脂、該樹脂100重量部に
対し、平均粒子径が0.1μm以下の膠質炭酸カルシウ
ム及び平均粒子径が1〜3μmの重質炭酸カルシウム又
は平均粒子長径が1〜3μmの軟質炭酸カルシウムを重
量比3:7〜7:3の割合範囲で1〜25重量部を配合
してなる塩化ビニル系樹脂組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、押出成形性に優れ、且
つ、耐衝撃性の改良された塩化ビニル系樹脂組成物に関
する。
つ、耐衝撃性の改良された塩化ビニル系樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂は、一般に、耐衝撃
性、耐熱性、低吸湿性等の物理的性質に優れており、且
つ比較的安価であることから、硬質塩化ビニル樹脂組成
物としてあるいは軟質塩化ビニル樹脂組成物として建築
用内外装材、電線被覆材、自動車等車輌の内外装部材、
電気機器部材、家具等に広く利用されている。そして、
屋外に面して又は設置して使用される成形品、例えば、
窓枠やデッキ材等のように更に高い衝撃強度が要求され
る分野には、アルキルアクリルポリマー或いはエチレン
−酢酸ビニルコポリマー等の衝撃改良剤及び粒径の細か
い炭酸カルシウムを含む組成物を使用することが公知に
なっている。
性、耐熱性、低吸湿性等の物理的性質に優れており、且
つ比較的安価であることから、硬質塩化ビニル樹脂組成
物としてあるいは軟質塩化ビニル樹脂組成物として建築
用内外装材、電線被覆材、自動車等車輌の内外装部材、
電気機器部材、家具等に広く利用されている。そして、
屋外に面して又は設置して使用される成形品、例えば、
窓枠やデッキ材等のように更に高い衝撃強度が要求され
る分野には、アルキルアクリルポリマー或いはエチレン
−酢酸ビニルコポリマー等の衝撃改良剤及び粒径の細か
い炭酸カルシウムを含む組成物を使用することが公知に
なっている。
【0003】衝撃改良剤は、増量するに従って耐衝撃性
が向上するが、ビカット軟化温度、引張強さ等の物性が
低下する欠点がある。また、炭酸カルシウムは、ビカッ
ト軟化温度の低下は少なくなり、更に粒径を細かくする
に従い引張強さ等の物性は改良されるが、炭酸カルシウ
ムの樹脂への分散が均一でなくなり、耐衝撃性が向上し
ないばかりか、或いは逆に耐衝撃性を低下させるとい
う、粒径の大きい炭酸カルシウムを添加したときと同じ
ような問題が生ずる。
が向上するが、ビカット軟化温度、引張強さ等の物性が
低下する欠点がある。また、炭酸カルシウムは、ビカッ
ト軟化温度の低下は少なくなり、更に粒径を細かくする
に従い引張強さ等の物性は改良されるが、炭酸カルシウ
ムの樹脂への分散が均一でなくなり、耐衝撃性が向上し
ないばかりか、或いは逆に耐衝撃性を低下させるとい
う、粒径の大きい炭酸カルシウムを添加したときと同じ
ような問題が生ずる。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】本発明者は、より少な
い衝撃改良剤でもって、優れた耐衝撃強度特性を有し、
押出成形性の良好な樹脂組成物を提供すべく、種々検討
した結果、平均粒子径の異なる炭酸カルシウムを併用す
ることにより、上述の目的を達成しうることを見出し、
本発明を完成するに到った。即ち、本発明の目的は、耐
衝撃性が改良され、且つ、押出成形性に優れた塩化ビニ
ル系樹脂組成物を提供するにある。
い衝撃改良剤でもって、優れた耐衝撃強度特性を有し、
押出成形性の良好な樹脂組成物を提供すべく、種々検討
した結果、平均粒子径の異なる炭酸カルシウムを併用す
ることにより、上述の目的を達成しうることを見出し、
本発明を完成するに到った。即ち、本発明の目的は、耐
衝撃性が改良され、且つ、押出成形性に優れた塩化ビニ
ル系樹脂組成物を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、塩化ビニル系樹脂、該樹脂100重量部に対し、
平均粒子径が0.1μm以下の炭酸カルシウム及び平均
粒子径が1〜3μmの重質炭酸カルシウム又は平均粒子
長径が1〜3μmの軽質炭酸カルシウムを重量比3:7
〜7:3の割合範囲で1〜25重量部を配合してなる塩
化ビニル系樹脂組成物にある。
ろは、塩化ビニル系樹脂、該樹脂100重量部に対し、
平均粒子径が0.1μm以下の炭酸カルシウム及び平均
粒子径が1〜3μmの重質炭酸カルシウム又は平均粒子
長径が1〜3μmの軽質炭酸カルシウムを重量比3:7
〜7:3の割合範囲で1〜25重量部を配合してなる塩
化ビニル系樹脂組成物にある。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明を詳細に説明するに、本発
明の塩化ビニル系樹脂組成物に使用される塩化ビニル系
樹脂は、塩化ビニル又は塩化ビニルとこれに共重合可能
なコモノマーとの混合物を懸濁重合法、塊状重合法、微
細懸濁重合法又は乳化重合法等通常の方法によって製造
されたもの全てが用いられる。
明の塩化ビニル系樹脂組成物に使用される塩化ビニル系
樹脂は、塩化ビニル又は塩化ビニルとこれに共重合可能
なコモノマーとの混合物を懸濁重合法、塊状重合法、微
細懸濁重合法又は乳化重合法等通常の方法によって製造
されたもの全てが用いられる。
【0007】コモノマーとしては、例えば、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のビニル
エステル類、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタク
リル酸エステル類、ジブチルマレエート、ジエチルマレ
エート等のマレイン酸エステル類、ジブチルフマレー
ト、ジエチルフマレート等のフマール酸エステル類、ビ
ニルメチルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニルオ
クチルエーテル等のビニルエーテル類、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル類、エチレ
ン、プロピオン、スチレン等のαーオレフィン類、塩化
ビニリデン、臭化ビニル等の塩化ビニル以外のハロゲン
化ビニル類、ジアリルフタレート、エチレングリコール
ジメタクリレートなどの多官能性モノマーが挙げられ
る。
ル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のビニル
エステル類、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタク
リル酸エステル類、ジブチルマレエート、ジエチルマレ
エート等のマレイン酸エステル類、ジブチルフマレー
ト、ジエチルフマレート等のフマール酸エステル類、ビ
ニルメチルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニルオ
クチルエーテル等のビニルエーテル類、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル類、エチレ
ン、プロピオン、スチレン等のαーオレフィン類、塩化
ビニリデン、臭化ビニル等の塩化ビニル以外のハロゲン
化ビニル類、ジアリルフタレート、エチレングリコール
ジメタクリレートなどの多官能性モノマーが挙げられ
る。
【0008】勿論、コモノマーは、上述のものに限定さ
れるものではない。コモノマーは、塩化ビニル樹脂の構
成成分中30重量%以下、好ましくは20重量%以下の
範囲である。また、塩化ビニル系樹脂は、グラフト重合
体であってもよく、塩化ビニル系樹脂を塩素化した塩素
化塩化ビニル系樹脂、又はこれら樹脂の混合物であって
も良い。塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、特に限定さ
れるものではないが、JISK6723に基づいて測定
した平均重合度が、500〜2300、好ましくは50
0〜1300、特に800〜1100の範囲にあるのが
望ましい。
れるものではない。コモノマーは、塩化ビニル樹脂の構
成成分中30重量%以下、好ましくは20重量%以下の
範囲である。また、塩化ビニル系樹脂は、グラフト重合
体であってもよく、塩化ビニル系樹脂を塩素化した塩素
化塩化ビニル系樹脂、又はこれら樹脂の混合物であって
も良い。塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、特に限定さ
れるものではないが、JISK6723に基づいて測定
した平均重合度が、500〜2300、好ましくは50
0〜1300、特に800〜1100の範囲にあるのが
望ましい。
【0009】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物に用いら
れる炭酸カルシウムは、塩化ビニル樹脂の充填剤として
使用されるものなら特に制限されないが、異なる平均粒
子径の炭酸カルシウム、即ち、粒子径の小さい膠質炭酸
カルシウムと粒子径の大きい重炭酸カルシウム又は軽質
炭酸カルシウムを併用することが必須である。粒子径に
小さい炭酸カルシウムは、その平均粒子径が0.1μm
以下であることが必要であり、特に、0.05μm以下
であるものが望ましい。ここで言う平均粒子径とは、電
子顕微鏡による1次粒子の平均径である。(以下、平均
粒子径0.1μm以下の炭酸カルシウムを膠質炭酸カル
シウムという。)
れる炭酸カルシウムは、塩化ビニル樹脂の充填剤として
使用されるものなら特に制限されないが、異なる平均粒
子径の炭酸カルシウム、即ち、粒子径の小さい膠質炭酸
カルシウムと粒子径の大きい重炭酸カルシウム又は軽質
炭酸カルシウムを併用することが必須である。粒子径に
小さい炭酸カルシウムは、その平均粒子径が0.1μm
以下であることが必要であり、特に、0.05μm以下
であるものが望ましい。ここで言う平均粒子径とは、電
子顕微鏡による1次粒子の平均径である。(以下、平均
粒子径0.1μm以下の炭酸カルシウムを膠質炭酸カル
シウムという。)
【0010】重質炭酸カルシウムは、その平均粒子径が
1〜3μmの範囲にあることが重要である。ここで言う
平均粒子径とは、遠心沈降法の粒度分布の50重量%通
過径を言う。該炭酸カルシウムは、石灰岩をローラーミ
ル、ボールミル等で粉砕した後、分級したものがよく、
特に、10μm以上の粗粒子のないものが望ましい。ま
た、軽質炭酸カルシウムは、通常、紡錘形又は柱形で採
取され、粒子長径の平均が1〜3μmあることが必要で
ある。ここで言う粒径は、電子顕微鏡の直接観察による
平均径である。重質炭酸カルシウムと軽質炭酸カルシウ
ムは、混合して用いても良い。(以下、重質炭酸カルシ
ウム及び軽質炭酸カルシウムを大粒径炭酸カルシウムと
いう。)
1〜3μmの範囲にあることが重要である。ここで言う
平均粒子径とは、遠心沈降法の粒度分布の50重量%通
過径を言う。該炭酸カルシウムは、石灰岩をローラーミ
ル、ボールミル等で粉砕した後、分級したものがよく、
特に、10μm以上の粗粒子のないものが望ましい。ま
た、軽質炭酸カルシウムは、通常、紡錘形又は柱形で採
取され、粒子長径の平均が1〜3μmあることが必要で
ある。ここで言う粒径は、電子顕微鏡の直接観察による
平均径である。重質炭酸カルシウムと軽質炭酸カルシウ
ムは、混合して用いても良い。(以下、重質炭酸カルシ
ウム及び軽質炭酸カルシウムを大粒径炭酸カルシウムと
いう。)
【0011】これら炭酸カルシウムは、通常の方法で表
面処理されているものを用いるのが、炭酸カルシウム同
士の凝集を防止し、又塩化ビニル系樹脂組成物中への分
散性の点から好ましい。炭酸カルシウムの表面処理剤
は、特に限定されるものではないが、例えば、脂肪酸、
脂肪酸のアルカリ金属塩、脂肪酸アルキルエステル、ワ
ックス等が挙げられる。特に、オレイン酸アルキルエス
テルで表面処理されているのが好ましい。
面処理されているものを用いるのが、炭酸カルシウム同
士の凝集を防止し、又塩化ビニル系樹脂組成物中への分
散性の点から好ましい。炭酸カルシウムの表面処理剤
は、特に限定されるものではないが、例えば、脂肪酸、
脂肪酸のアルカリ金属塩、脂肪酸アルキルエステル、ワ
ックス等が挙げられる。特に、オレイン酸アルキルエス
テルで表面処理されているのが好ましい。
【0012】膠質炭酸カルシウムは、塩化ビニル系樹脂
組成物中の含有量割合が少ないと耐衝撃性向上の効果が
小さく、一方、多すぎると分散性が悪くなり、逆に耐衝
撃強度を低下させる傾向がある。大粒径炭酸カルシウム
は、小粒径の膠質炭酸カルシウムと一緒になって、炭酸
カルシウムを塩化ビニル系樹脂組成物中へ均一に分散性
させる作用があり、両者を特定割合で併用することが必
要である。膠質炭酸カルシウムと大粒径炭酸カルシウム
の塩化ビニル系樹脂組成物中の含有量割合は、重量割合
で7:3〜3:7の範囲が適当である。
組成物中の含有量割合が少ないと耐衝撃性向上の効果が
小さく、一方、多すぎると分散性が悪くなり、逆に耐衝
撃強度を低下させる傾向がある。大粒径炭酸カルシウム
は、小粒径の膠質炭酸カルシウムと一緒になって、炭酸
カルシウムを塩化ビニル系樹脂組成物中へ均一に分散性
させる作用があり、両者を特定割合で併用することが必
要である。膠質炭酸カルシウムと大粒径炭酸カルシウム
の塩化ビニル系樹脂組成物中の含有量割合は、重量割合
で7:3〜3:7の範囲が適当である。
【0013】そして、炭酸カルシウムの含有量は、塩化
ビニル系樹脂100重量部に対して、1〜25重量部の
範囲であり、1重量部未満では、耐衝撃性向上の効果が
小さく、又、25重量部を超えると耐衝撃性が低下す
る。
ビニル系樹脂100重量部に対して、1〜25重量部の
範囲であり、1重量部未満では、耐衝撃性向上の効果が
小さく、又、25重量部を超えると耐衝撃性が低下す
る。
【0014】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物には、必
要に応じて、通常良く知られている熱安定剤、衝撃改良
剤、加工性改良剤、滑剤はもとより、可塑剤、耐熱向上
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、発泡剤、
難燃剤、顔料、防かび剤等、周知の各種添加剤を配合し
てもよい。
要に応じて、通常良く知られている熱安定剤、衝撃改良
剤、加工性改良剤、滑剤はもとより、可塑剤、耐熱向上
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、発泡剤、
難燃剤、顔料、防かび剤等、周知の各種添加剤を配合し
てもよい。
【0015】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、例え
ば、塩化ビニル系樹脂、上述の粒径の異なる炭酸カルシ
ウム及び必要に応じて各種添加剤を均一に混合すること
によって粉末状混合物として調製される。調製された本
発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、更に混練機に投入し
て充分に混練した後、ペレット状にしてもよい。
ば、塩化ビニル系樹脂、上述の粒径の異なる炭酸カルシ
ウム及び必要に応じて各種添加剤を均一に混合すること
によって粉末状混合物として調製される。調製された本
発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、更に混練機に投入し
て充分に混練した後、ペレット状にしてもよい。
【0016】上述の配合成分を混合するのに用いる装置
は、実質的に均一に混合できるなら如何なる装置でも良
く、例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、
プラネタリーミキサー、万能混合機等の混合機が、又、
混合物を混練するには、例えば、単軸押出機、二軸押出
機、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダー、
加圧ニーダー、インテンシブミキサー等の加熱しながら
剪断力下、混練出来る装置が使用される。
は、実質的に均一に混合できるなら如何なる装置でも良
く、例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、
プラネタリーミキサー、万能混合機等の混合機が、又、
混合物を混練するには、例えば、単軸押出機、二軸押出
機、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダー、
加圧ニーダー、インテンシブミキサー等の加熱しながら
剪断力下、混練出来る装置が使用される。
【0017】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、押出
成形法、射出成形法、プレス成形法、カレンダー加工、
ミルロール加工等の方法によって、建築用内外装資材、
車両用内外装部材、電気機器用部品、電線被覆材、家
具、玩具その他雑貨等に成形されて使用される。特に、
押出成形又は共押出成形によって、窓枠、デッキ材とし
ての利用価値が高い。
成形法、射出成形法、プレス成形法、カレンダー加工、
ミルロール加工等の方法によって、建築用内外装資材、
車両用内外装部材、電気機器用部品、電線被覆材、家
具、玩具その他雑貨等に成形されて使用される。特に、
押出成形又は共押出成形によって、窓枠、デッキ材とし
ての利用価値が高い。
【0018】
【実施例】次に、本発明の塩化ビニル系樹脂組成物を実
施例にて詳述するが、本発明はその要旨を逸脱しない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
施例にて詳述するが、本発明はその要旨を逸脱しない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0019】実施例1〜5、比較例1〜5 平均重合度1030の塩化ビニル樹脂100重量部、二
塩基性亜リン酸鉛3.5重量部、二塩基性ステアリン酸
鉛1.5重量部、ステアリン酸鉛1重量部、ステアリン
酸カルシウム0.5重量部、脂肪酸系滑剤(商標:ロキ
シオールVPG1781、ヘンケル白水(株)製)1重
量部及びアクリル系加工助剤(商標:メタブレンP55
1A、三菱レイヨン(株)製)1重量部並びに表−1に
示す種類及び量(重量部)の炭酸カルシウム及びアクリ
ル系衝撃改良剤(商標:メタブレンS2001、三菱レ
イヨン(株)製)をヘンシェルミキサーに投入して高速
攪拌混合し、均一に配合された塩化ビニル系樹脂組成物
を調製した。該組成物から試験片A及び試験片Bを次の
ようにして作成し、それぞれの試験片をJIS K−7
111に基づきシャルピー衝撃試験を行い、評価した。
塩基性亜リン酸鉛3.5重量部、二塩基性ステアリン酸
鉛1.5重量部、ステアリン酸鉛1重量部、ステアリン
酸カルシウム0.5重量部、脂肪酸系滑剤(商標:ロキ
シオールVPG1781、ヘンケル白水(株)製)1重
量部及びアクリル系加工助剤(商標:メタブレンP55
1A、三菱レイヨン(株)製)1重量部並びに表−1に
示す種類及び量(重量部)の炭酸カルシウム及びアクリ
ル系衝撃改良剤(商標:メタブレンS2001、三菱レ
イヨン(株)製)をヘンシェルミキサーに投入して高速
攪拌混合し、均一に配合された塩化ビニル系樹脂組成物
を調製した。該組成物から試験片A及び試験片Bを次の
ようにして作成し、それぞれの試験片をJIS K−7
111に基づきシャルピー衝撃試験を行い、評価した。
【0020】試験片Aの作成;樹脂組成物を直径9イン
チのロールを用い、170℃で6分間混練した後、19
5℃の温度で5分間プレス成形し、3mm厚のシートを
得た。このシートから試験片Aを作成した。 試験片Bの作成;樹脂組成物を単軸押出機(直径40m
mのフルフライトスクリュー)に供給し、C1:150
℃、C2:170℃、C3:190℃、D:195℃の
温度条件で3mm厚のシートを成形した。このシートか
ら試験片Bを作成した。
チのロールを用い、170℃で6分間混練した後、19
5℃の温度で5分間プレス成形し、3mm厚のシートを
得た。このシートから試験片Aを作成した。 試験片Bの作成;樹脂組成物を単軸押出機(直径40m
mのフルフライトスクリュー)に供給し、C1:150
℃、C2:170℃、C3:190℃、D:195℃の
温度条件で3mm厚のシートを成形した。このシートか
ら試験片Bを作成した。
【0021】なお、使用した炭酸カルシウムは、次の通
り。 平均粒径 表面処理剤 A:膠質炭酸カルシウム 0.04μm ステアリン酸及びパルミチン酸混合 B:膠質炭酸カルシウム 0.04μm オレイン酸メチル C:小径炭酸カルシウム 0.15μm ステアリン酸及びパルミチン酸混合 D:重質炭酸カルシウム 1.5 μm ステアリン酸及びパルミチン酸混合 E:重質炭酸カルシウム 1.5μm オレイン酸メチル F:軽質炭酸カルシウム 2 μm(長径)、0.4μm(短径) 無処理 G:重質炭酸カルシウム 6.2 μm ステアリン酸及びパルミチン酸混合
り。 平均粒径 表面処理剤 A:膠質炭酸カルシウム 0.04μm ステアリン酸及びパルミチン酸混合 B:膠質炭酸カルシウム 0.04μm オレイン酸メチル C:小径炭酸カルシウム 0.15μm ステアリン酸及びパルミチン酸混合 D:重質炭酸カルシウム 1.5 μm ステアリン酸及びパルミチン酸混合 E:重質炭酸カルシウム 1.5μm オレイン酸メチル F:軽質炭酸カルシウム 2 μm(長径)、0.4μm(短径) 無処理 G:重質炭酸カルシウム 6.2 μm ステアリン酸及びパルミチン酸混合
【0022】
【表1】 表中、 NB: 完全破壊せず
【0023】
【表2】 表中、 NB: 完全破壊せず
【0024】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、粒
子径の異なる炭酸カルシウムを併用しているため、膠質
炭酸カルシウムが、大粒径炭酸カルシウムの分散作用に
助けられて、凝集することなく組成物中に均一に分散さ
れており、押出成形性に優れ、且つ、得られた成形品の
耐衝撃強度が良好である。従って、本発明に塩化ビニル
系樹脂組成物は、押出成形される窓枠、デッキ材、サイ
ジング材等の建築用資材としての利用価値が高い。
子径の異なる炭酸カルシウムを併用しているため、膠質
炭酸カルシウムが、大粒径炭酸カルシウムの分散作用に
助けられて、凝集することなく組成物中に均一に分散さ
れており、押出成形性に優れ、且つ、得られた成形品の
耐衝撃強度が良好である。従って、本発明に塩化ビニル
系樹脂組成物は、押出成形される窓枠、デッキ材、サイ
ジング材等の建築用資材としての利用価値が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 33:06) B29K 27:06 B29L 31:10
Claims (6)
- 【請求項1】塩化ビニル系樹脂、該樹脂100重量部に
対し、平均粒子径が0.1μm以下の炭酸カルシウム及
び平均粒子径が1〜3μmの重質炭酸カルシウム又は平
均粒子長径が1〜3μmの軽質炭酸カルシウムを重量比
3:7〜7:3の割合範囲で1〜25重量部を配合して
なる塩化ビニル系樹脂組成物。 - 【請求項2】炭酸カルシウムが脂肪酸又は脂肪酸アルキ
ルエステルで表面処理されている請求項1記載の塩化ビ
ニル系樹脂組成物。 - 【請求項3】衝撃改良剤を含む請求項1又は請求項2記
載の塩化ビニル系樹脂組成物。 - 【請求項4】請求項1、請求項2又は請求項3記載の押
出成形用塩化ビニル系樹脂組成物。 - 【請求項5】請求項1乃至請求項4何れかの項に記載の
塩化ビニル系樹脂組成物を成形してなる建築用資材。 - 【請求項6】窓枠又はデッキ材である請求項5記載の建
築用資材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9033630A JPH10231380A (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9033630A JPH10231380A (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10231380A true JPH10231380A (ja) | 1998-09-02 |
Family
ID=12391780
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9033630A Pending JPH10231380A (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10231380A (ja) |
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-
1997
- 1997-02-18 JP JP9033630A patent/JPH10231380A/ja active Pending
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