JPH07316374A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH07316374A
JPH07316374A JP11002294A JP11002294A JPH07316374A JP H07316374 A JPH07316374 A JP H07316374A JP 11002294 A JP11002294 A JP 11002294A JP 11002294 A JP11002294 A JP 11002294A JP H07316374 A JPH07316374 A JP H07316374A
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JP
Japan
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weight
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linear polymer
vinyl chloride
resin composition
Prior art date
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Pending
Application number
JP11002294A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroki Hatakeyama
宏毅 畠山
Yukio Kitaike
幸雄 北池
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07316374A publication Critical patent/JPH07316374A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 艶消性の優れた熱可塑性樹脂組成物を得るこ
と。 【構成】 塩化ビニル樹脂(A)100重量部と炭素数
1〜8のアルキル基を有するアクリル酸ヒドロキシアル
キルエステルまたはメタクリル酸ヒドロキシアルキルエ
ステル(b−1)1〜80重量%と、炭素数1〜13の
アルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル(b
−2)10〜99重量%と、炭素数1〜8のアルキル基
を有するアクリル酸アルキルエステル(b−3)0〜7
9重量%および共重合可能な他のビニル単量体の少なく
とも1種0〜50重量%からなる水酸基を有する直鎖状
重合体(B)1〜40重量部からなる熱可塑性樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は艶消し性に優れた熱可塑
性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に塩化ビニル樹脂等から得られる樹
脂成形品は艶があり、それが用途によっては重要な特性
とされるが、一方ではこのような艶が無い方が好まれる
用途も多い。とりわけ車両内装材、家具や電気機器のハ
ウジング、壁紙等の用途には艶消し性が好まれる。
【0003】従来の熱可塑性樹脂の艶消し方法は、大別
して(1)紋つけ加工、艶消し加工による方法と(2)
無機物又は有機物の艶消し剤を添加する方法に分けられ
る。(1)の方法は一般に物性の低下が少ないという利
点はあるものの生産性は悪く加工費がかさむ上、艶消し
効果も不十分であり、多くの場合二次加工を施す用途に
は不向きである。逆に(2)の方法は生産性がそれほど
低下せずに、艶消しの程度のコントロールも可能であ
り、二次加工を施す用途にも適用できるが、物性の低下
という大きな問題を含んでいる。特にシリカゲルなどの
無機物を艶消し剤として用いた場合には、耐衝撃性や強
伸度などの物性の低下が著しい。
【0004】一方、有機物特に高分子系の艶消し剤を用
いる方法が特開昭56−36535号公報に開示されて
いるが、その方法は懸濁重合することによって得られる
平均粒径35〜500μの架橋ポリマーを用いる方法で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
高分子系の艶消し剤を使用する方法では、艶消し効果が
不十分である上に、耐衝撃性や強伸度の物性も見られ
る。本発明はこれらの問題点を解決することを目的とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、塩化
ビニル樹脂(A)100重量部と炭素数1〜8のアルキ
ル基を有するアクリル酸ヒドロキシアルキルエステルま
たはメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル(b−
1)1〜80重量%と、炭素数1〜13のアルキル基を
有するメタクリル酸アルキルエステル(b−2)10〜
99重量%と、炭素数1〜8のアルキル基を有するアク
リル酸アルキルエステル(b−3)0〜79重量%およ
び共重合可能な他のビニル単量体の少なくとも1種0〜
50重量%からなる水酸基を有する直鎖状重合体(B)
1〜40重量部からなる熱可塑性樹脂組成物である。
【0007】本発明に用いる塩化ビニル樹脂(A)とし
ては公知のものが使用可能である。
【0008】次に、本発明に用いられる水酸基を有する
直鎖状重合体(B)を得るのに適した組成を示す。
【0009】アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、
または/及びメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル
には、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル
酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2、3−ジヒ
ドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、
アクリル酸4−ヒドロキシブチル等が含まれる。これら
の中でも特にメタクリル酸2−ヒドロキシエチルが好ま
しい。
【0010】アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、
または/及びメタアクリル酸ヒドロキシアルキルエステ
ルの使用量は1〜80重量%の範囲である。1重量%未
満では艶消し効果は不十分である。一方、80重量%を
超えると伸度の低下あるいは表面状態が不良となる場合
がある。艶消し性発現のために好ましい使用範囲は、5
〜50重量%である。更に好ましくは20〜50重量%
の範囲で使用することが望ましい。
【0011】メタクリル酸アルキルエステルとしては、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸ブチル等の低級メタクリル酸アルキルエステルが好適
で、中でもメタクリル酸メチルが好ましい。メタクリル
酸アルキルエステルの使用量は10〜99重量%の範囲
であることが必要である。好ましくは30〜85重量%
の範囲で使用することが望ましい。
【0012】アクリル酸アルキルエステルは79重量%
までの範囲で使用でき、具体的にはアクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル等の低級アクリル酸アルキルエステルが
好適である。アクリル酸アルキルエステルは0.5〜4
0重量%の範囲で使用することが望ましい。さらに好ま
しくは5〜25重量%である。
【0013】さらに、本発明の直鎖状重合体(B)には
50重量%までの範囲でその他のビニル単量体の少なく
とも1種を使用できる。具体的には、公知のモノマーが
使用可能で例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メ
チルスチレン、ハロゲン化スチレン等のビニル芳香族モ
ノマー、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸および
共重合可能なカルボン酸とそのエステル類のうちアルキ
ル基の炭素数1〜13メタクリル酸アルキルエステル
、アルキル基の炭素数1〜8のアクリル酸アルキルエ
ステルを除いたもの、塩化ビニル、臭化ビニル等のハロ
ゲン化ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル類、アク
リロニトリル等が含まれる。
【0014】本発明の直鎖状重合体(B)の製造方法は
特に限定されないが、コスト面から懸濁重合による方法
が好ましい。
【0015】懸濁重合の開始剤としては通常の懸濁重合
に使用されるものが用いられ、有機過酸化物、アゾ化合
物を挙げることができる。
【0016】懸濁安定剤としては通常用いられるものが
用いられ、有機コロイド性高分子物質、無機コロイド性
高分子物質、無機微粒子及びこれらと界面活性剤との組
み合わせを挙げることができる。
【0017】メルカプタン等の重合度調節剤を用いるこ
とは可能であり、それらを用いて分子量分布を調節する
方がむしろ好ましい場合が多い。
【0018】懸濁重合は通常懸濁安定剤の存在下にモノ
マー類を重合開始剤とともに水性懸濁して行われる。そ
れ以外にもモノマーに可溶な重合物をモノマーに溶かし
込んで使用して行うこともできる。
【0019】この様にして得た直鎖状重合体(B)の配
合量は塩化ビニル樹脂(A)100重量部に対して1〜
40重量部の範囲である。1重量部未満の添加では十分
な艶消し効果が発現しない。
【0020】このような艶消し剤の添加は、必然的に成
形品の表面状態を粗とするため、ブロッキング防止に対
しても有効であることが多く、特に半硬質または硬質の
塩化ビニル樹脂には、その効果が顕著である。
【0021】本発明の樹脂組成物の混合方法としては、
混合物が同時にせん断圧縮される様なスクリュー型押出
機を通すとか、加熱ロール間での混練、バーバリー型ミ
キサーの如き、加熱高せん断混合装置中での混合等の適
当な方法が一般に用いられる。
【0022】本発明の樹脂組成物は必要に応じて一般の
配合剤、例えば安定剤、滑剤、加工助剤、耐衝撃助剤、
可塑剤、発泡剤、充填剤、着色剤などを含むことができ
る。このようにして得られる本発明樹脂組成物は、通常
の方法、例えばT−ダイ法、インフレーション法、カレ
ンダー法、押出成形法などで容易にフィルム、シート等
の成形が出来る。更にこの艶消し性に優れた熱可塑性樹
脂組成物及び積層物は容易に印刷を施すことが可能でそ
の意匠効果を著しく高めることができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、下記実施例における部数はすべて重量基
準である。
【0024】また、実施例中で用いた評価方法は下記の
通りである。
【0025】(1)60度表面光沢度は村上色彩研究所
製光沢計GM−26Dで評価した。
【0026】(2)表面状態:分散性の評価の目安とし
て表面状態(粗さ、均一性)を目視評価した。
【0027】○:非常に良好 △:普通 ×:不良 (3)アイゾット衝撃強度:ASTMD−256Vノッ
チ付(kg・cm/cm2) 実施例1 (1)水酸基を有する直鎖状重合体(B)の製造 攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入口等の付いた反応容
器に次の混合物を仕込んだ。
【0028】 アクリル酸メチル 20部 メタクリル酸メチル 60部 メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 20部 t−ドデシルメルカプタン 0.5部 ラウロイルパーオキサイド 1部 第三リン酸カルシウム 5部 水 250部 容器内を十分に窒素ガスで置換した後、上記混合物の混
合物を攪拌しながら75℃まで加熱し、窒素ガス気流中
で重合を進めた。3時間後に90℃に昇温してさらに4
5分保持して重合を完了し、脱水、乾燥して直鎖状重合
体(B)を得た。
【0029】(2)艶消し性熱可塑性樹脂組成物の製造
(硬質塩化ビニルへの配合例) 塩化ビニル樹脂(P=720)100部に、安定剤(ジ
ブチルスズマレエート)3部、耐衝撃助剤(三菱レイヨ
ン、メタブレンC−102)10部、加工助剤(三菱レ
イヨン、メタブレンP−551)1部、滑剤(ブチルス
テアレート)1部と共に実施例1(1)で得られた直鎖
重合体(A)5部を混合し165℃のロールで混練し6
0度鏡面光沢度を測定した。次にロール混練したものを
165℃、70トン圧で2.5mm厚の板に加圧成形し
アイゾット衝撃強度を評価した。結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】実施例2(軟質塩化ビニルへの配合例) 塩化ビニル樹脂(P=1100)100部に可塑剤(ジ
オクチルフタレート)50部、Cd−Ba系安定剤2.
5部、ステアリン酸0.3部とともに実施例1で得られ
た直鎖状重合体(B)5部を混合し、155℃でロール
混練し、以下実施例1と同様な手順で60度鏡面光沢度
を測定し表1に示した。
【0032】実施例3〜8 直鎖状重合体(B)の組成及び塩化ビニル樹脂(A)へ
の配合量を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1
と同様に実験を行った。結果を表1に併記する。
【0033】比較例1 直鎖状重合体(B)を配合する替わりにシリカゲルを配
合する以外は、実施例1(2)と同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
【0034】比較例2 直鎖状重合体(B)の組成を表1に示す通りに変更した
以外は、実施例1と同様に実験を行った。結果を表1に
併記する。
【0035】比較例3 直鎖状重合体(B)を使用しない以外は、実施例1と同
様に実験を行った。結果を表1に併記する。
【0036】比較例4、5 直鎖状重合体(B)の組成及び塩化ビニル樹脂(A)へ
の配合量を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1
と同様に実験を行った。結果を表1に併記する。
【0037】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、表面状
態を損なわずに、従来の艶消剤を用いた場合には不十分
であった艶消性及び/叉は外観が大きく改善されるの
で、工業上優れた効果を奏する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル樹脂(A)100重量部と炭
    素数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸ヒドロキシ
    アルキルエステルまたはメタクリル酸ヒドロキシアルキ
    ルエステル(b−1)1〜80重量%と、炭素数1〜1
    3のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル
    (b−2)10〜99重量%と、炭素数1〜8のアルキ
    ル基を有するアクリル酸アルキルエステル(b−3)0
    〜79重量%および共重合可能な他のビニル単量体の少
    なくとも1種0〜50重量%からなる水酸基を有する直
    鎖状重合体(B)1〜40重量部からなる熱可塑性樹脂
    組成物。
JP11002294A 1994-05-24 1994-05-24 熱可塑性樹脂組成物 Pending JPH07316374A (ja)

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JP11002294A JPH07316374A (ja) 1994-05-24 1994-05-24 熱可塑性樹脂組成物

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008523232A (ja) * 2004-12-14 2008-07-03 イネオス ビニールズ ユーケイ リミテッド 塩化ビニルモノマーの重合
WO2009025334A1 (ja) 2007-08-21 2009-02-26 Umg Abs, Ltd. 肥大化ゴムの製造方法、グラフト共重合体、熱可塑性樹脂組成物および成形品
JP2019509388A (ja) * 2016-03-25 2019-04-04 アーケマ・インコーポレイテッド 光沢度および表面仕上げの改質のための官能化アクリル加工助剤

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