JPH10231245A - アルキルアミン誘導体 - Google Patents

アルキルアミン誘導体

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Publication number
JPH10231245A
JPH10231245A JP5412497A JP5412497A JPH10231245A JP H10231245 A JPH10231245 A JP H10231245A JP 5412497 A JP5412497 A JP 5412497A JP 5412497 A JP5412497 A JP 5412497A JP H10231245 A JPH10231245 A JP H10231245A
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JP
Japan
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substituted
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nitrogen
alkylamine derivative
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Application number
JP5412497A
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English (en)
Inventor
Tamiki Nishimura
民樹 西村
Hiroyuki Katsumi
広幸 勝見
Hiroshi Nakayama
宏 中山
Jun Sunakawa
洵 砂川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シグマレセプターへの選択的な親和性を有
し、副作用のない精神および神経障害の治療剤の提供。 【解決手段】 一般式(1):R1 −Y−CH2 CH2
−R2 (式中、R1 は置換されてもよいフェニル、置換されて
もよいピリジルまたは置換されてもよいシクロアルキル
を表す。Yはエチレン、ビニレン、エチニレン、−CO
CH2 −、−OCH2 −、−S(O)p CH2 −(式
中、pは0、1または2を表す)または−CH(OH)
CH2 −を表す。R2 は窒素原子で結合する置換されて
もよい含窒素ヘテロ環基を表す。)で表されるアルキル
アミン誘導体またはその薬学上許容される塩を含有する
シグマレセプターに関与する疾患に対する治療剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシグマレセプターに
特異的に結合するアルキルアミン誘導体およびそれを含
有する精神および神経障害の治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】シグマ(σ)レセプターは、元来、ミュ
ー(μ)、デルタ(δ)、カッパ(κ)およびイプシロ
ン(ε)レセプターと共にオピオイドレセプターの一種
として定義されていた。しかし、オピオイドレセプター
の拮抗剤であるナロキソンがシグマレセプターに対して
親和性を持たないことから、最近では、オピオイドレセ
プターではなく、独立したレセプターとして分類されて
いる。シグマレセプターに関与する疾患としては、例え
ば、精神病、運動障害、緊張異常、ハンチントン舞踏
症、トゥーレット症候群、パーキンソン病、精神分裂
症、脳虚血症、健忘症、アルツハイマー等の老人性痴呆
症等が挙げられる。(Pharmacological Reviews, 42, 3
55 (1990); J. Neuropsychiatry, 1, 7 (1989); Molecu
lar Pharmacology, 37, 978 (1990); Brain Research,
546, 281 (1990); 同, 575, 315 (1992); Eur. J. Pha
rm. 200, 343 (1991))。シグマレセプターに対して親和
性を有し、芳香環部分と環状アミン部分を有する化合物
は、例えば、特開平4-321676号公報、特開平7-258233号
公報、J.Med.Chem, 35, 1526 (1992) 、FR 2681319、EP
572952 および WO 93-4053 等に記載されている。しか
し、これらの中でシグマレセプターに対して特異的な親
和性を有するものは知られていない。1−(4−クロロ
フェニルチオ)−3−ピペリジル−プロパンが精神安定
剤として有用であることは、特開昭47-38970号公報に記
載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】シグマレセプターへの
選択的な親和性を有し、副作用のない精神および神経障
害の治療剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、シグマレ
セプターに対する活性の能力を有する化合物を見出すべ
く種々の化合物を合成しその活性を試験した。その結
果、下記の一般式(2)で表されるアルキルアミン誘導
体が、優れたシグマレセプターに対する親和性を有し、
他のレセプターに対してはほとんど親和性を有しないこ
とを見出し、さらに、これらの化合物が、精神分裂症の
陽性症状のモデルとして有効な、ラットにPCPを投与
しときに生ずる異常行動(PCP誘発行動)に対して有
効性を示すことを見出した。これらの知見に基づき、本
発明者らは、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、 〔1〕一般式(1):R1 −Y−CH2 CH2 −R2 (式中、R1 は置換されてもよいフェニル、置換されて
もよいピリジルまたは置換されてもよいシクロアルキル
を表す。Yはエチレン、ビニレン、エチニレン、−CO
CH2 −、−OCH2 −、−S(O)p CH2 −(式
中、pは0、1または2を表す)または−CH(OH)
CH2 −を表す。R2 は窒素原子で結合する置換されて
もよい含窒素ヘテロ環基を表す。)で表されるアルキル
アミン誘導体またはその薬学上許容される塩を含有する
シグマレセプターに関与する疾患に対する治療剤、
〔2〕R1 が置換されてもよいフェニルまたは置換され
てもよいシクロアルキルを表し、Yがエチレン、ビニレ
ン、エチニレン、−OCH2 −または−SCH2−を表
し、R2 が窒素原子で結合する置換されてもよい5ない
し7員環である飽和含窒素ヘテロ環基を表す〔1〕記載
のシグマレセプターに関与する疾患に対する治療剤、
〔3〕一般式(2):
【化2】 (式中、R3 およびR4 は独立して水素原子、ハロゲン
原子または低級アルコキシを表す(ただし、R3 および
4 が共に水素原子となることはない)。Xはビニレン
または−OCH2 −を表す。R5 およびR6 は独立して
水素原子、水酸基、低級アルキル、シクロヘキシル、フ
ェニルまたは置換低級アルキルを表す。nは0、1また
は2を表す。)で表されるアルキルアミン誘導体または
その薬学上許容される塩、〔4〕R6 が水素原子であ
り、nが1である〔3〕記載のアルキルアミン誘導体ま
たはその薬学上許容される塩、および〔5〕R5 が−
(CH2 m OH(式中、mは0から5の整数を表
す。)であり、R6 が水素原子であり、nが1である
〔3〕記載のアルキルアミン誘導体またはその薬学上許
容される塩に関する。
【0006】ハロゲン原子としては、例えばフッ素原
子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子が挙げられ
る。低級アルキルとしては、例えば炭素数6以下の直鎖
または分岐鎖のアルキルが挙げられ、具体的には、メチ
ル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、2
−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチ
ル、2−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、ヘ
キシル、2−エチルブチル等が挙げられる。低級アルコ
キシとしては、例えば炭素数6以下の直鎖または分岐鎖
のアルコキシが挙げられる。置換低級アルキルにおける
置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子、低級
アルコキシ等が挙げられ、置換基が1つまたは複数独立
して置換してもよい。
【0007】置換されてもよいフェニル、置換されても
よいピリジルおよび置換されてもよいシクロアルキルに
おける置換基としては、例えばハロゲン原子、低級アル
コキシ、フェニル若しくは水酸基で置換された低級アル
キル、メチレンジオキシ、フェニル、低級アルカノイ
ル、低級アルキルスルホニル、フェニルスルホニル等が
挙げられ、置換基が1つまたは複数独立して置換しても
よい。低級アルカノイルとしては、例えば炭素数6以下
の直鎖または分岐鎖のアルカノイルが挙げられる。ピリ
ジルの置換位置は、2、3、4位のいずれでもよい。シ
クロアルキルとしては、例えば炭素数3ないし7のシク
ロアルキルが挙げられ、具体的には、シクロプロピル、
シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シク
ロヘプチル等が挙げられる。窒素原子で結合する置換し
てもよい含窒素ヘテロ環基における含窒素ヘテロ環とし
ては、例えば飽和または一部不飽和の5ないし7員環で
ある含窒素ヘテロ環が挙げられ、具体的には、ピペリジ
ン、ピロリジン、モルホリン、ピペラジン、イミダゾリ
ジン、ピラゾリジン、ピラゾリン等が挙げられる。さら
に、この含窒素ヘテロ環に飽和または不飽和環が縮合ま
たはスピロ結合するものも含まれ、具体的には、イソイ
ンドリン、1,3−ベンゾイミダゾリジン、2−ベンゾ
ピペリジン等が挙げられる。窒素原子で結合する置換し
てもよい含窒素ヘテロ環基における置換基としては、例
えば低級アルキル、低級アルコキシ、カルバモイル、低
級アルキルオキシカルボニル、水酸基、水酸基で置換さ
れた低級アルキル、低級アルカノイル、低級アルキルス
ルホニル、ハロゲン原子等が挙げられ、置換基が1つま
たは複数独立して置換してもよい。
【0008】一般式(1)または(2)で表される化合
物に不斉炭素が存在する場合には、いずれの異性体で
も、それらの混合物でもよく、また、不斉炭素が2個以
上存在する場合は、エナンチオマーとして、ジアステレ
オマーとして、また、それらの混合物、例えばラセミ体
として存在してもよい。薬学的に許容される塩として
は、酸付加塩の形態、および一般式(1)または(2)
で表される化合物の中に酸性基がある場合には、塩基付
加塩の形態をとることができる。酸付加塩としては、例
えば、塩酸塩、臭酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸付
加塩、およびメタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸
塩、p−トルエンスルホン酸塩、しゅう酸塩、クエン酸
塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、マレイン酸塩、フマ
ル酸塩、リンゴ酸塩等の有機酸付加塩等が挙げられる。
塩基付加塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム
塩、リチウム塩、カルシウム塩等の無機塩基塩、アミン
塩、リジン塩等の有機塩基付加塩等が挙げられる。ま
た、一般式(1)または(2)で表される化合物は、水
和物の形態をとることもできる。
【0009】一般式(1)または(2)で表される化合
物は、例えば、以下の製造法によって製造することがで
きる。
【化3】 (式中、Zはハロゲン原子または低級アルキルスルホニ
ルオキシ基を表し、R1、YおよびR2 は前記と同義で
ある。) 一般式(3)で表される化合物と一般式(4)で表され
る化合物とを炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナ
トリウム、3級アミン等の塩基存在下、反応させること
で、一般式(1)または(2)で表される化合物を製造
することができる。反応時にヨウ化カリウム等を添加す
るのも好ましい。反応溶媒としては、いずれの溶媒でも
使用できるが、好ましくは、ジメチルホルムアミド(D
MF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の極性有
機溶媒が挙げられる。一般式(3)で表される化合物お
よび一般式(4)で表される化合物は、通常の方法で製
造することができる。一般式(1)または(2)で表さ
れる化合物は、通常の精製法、例えば再結晶、薄層クロ
マトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等により
精製することができる。なお、一般式(1)または
(2)で表される化合物の薬理学的に許容される塩は、
通常の方法で製造することができる。
【0010】一般式(1)もしくは(2)で表される化
合物またはその薬学上許容される塩を含有する医薬は、
通常の投与経路、例えば経口、筋肉内、静脈内、皮下、
腹腔内、鼻腔内により行うことができる。投与量及び投
与回数は、投与経路、症状の程度、性差、体重等によっ
て異なり、特に制限されないが、ヒトにおいては、通常
成人1日あたり0.1〜100mgを1日1回もしくは
それ以上の回数で投与される。投与剤型としては、例え
ば散剤、丸剤、顆粒剤、細粒剤、錠剤、カプセル剤、坐
剤、注射剤、経鼻剤等が挙げられる。製剤化の際は、通
常の製剤担体を用い、常法により製造する。すなわち、
経口用製剤を調製する場合は、必要に応じて、結合剤、
崩壊剤、潤沢剤、着色剤等を加えた後、常法により、錠
剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等とする。注射剤を調製
する場合は、必要によりpH調製剤、緩衝剤、安定化
剤、可溶化剤等を添加し、常法により注射剤とする。
【0011】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例になんら限定される
ものではない。 参考例11−クロロ−4−(4−クロロフェニル)−3−ブテン 窒素気流下、クロロベンゼン 3.38gのおよび4−クロロ
ブタン酸クロリド 7.61gを二硫化炭素 20ml に溶解させ
た。ついで塩化アルミニウム 12gを加え、50℃で30分間
加熱した。反応液を室温まで冷却し、静かに氷水に注い
だ。トルエンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄のの
ち、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。乾燥剤をろ別
し、溶媒を減圧下留去し、油状物質 6.9g を得た。窒素
気流下、この油状物質 5.0g を乾燥エタノール 200mlに
溶かし、氷冷した。つぎに、水素化ホウ素ナトリウム
1.05gを加え、さらに室温で2時間撹拌した。10%クエ
ン酸水溶液を加え、トルエンで抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄ののち、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ
た。乾燥剤をろ別し、溶媒を減圧下留去し、油状物質
5.05gを得た。このうち、2.0gをジオキサン 30ml に溶
解させ、ついで、塩化亜鉛 1.25gおよび Amberlite IRC
50(登録商標)2.0gを加えて2時間加熱還流させた。放
冷後、固形物をろ別し、ろ液にトルエンを加えて抽出
し、有機層を飽和食塩水で洗浄のうえ、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥させた。乾燥剤をろ別し、溶媒を減圧下留
去させ、粗生成物 1.6g を得た。これをカラムクロマト
グラフィー(担体:シリカゲル 80g,展開溶媒:ヘキサ
ン−酢酸エチル=10:1)に付した。目的のフラクショ
ンについて、減圧下溶媒を留去し、目的物 0.62gを得
た。1 H-NMR (CDCl3:270MHz) 2.67 (2H, dtd, J=6.9, 6.9 and 1.3 Hz), 3.62 (2H,
t, J=6.9Hz), 6.18 (1H,dt, J=15.8 and 6.9 Hz), 6.44
(1H, dt, J=15.8 and 1.3 Hz), 7.16-7.29 (4H,m)
【0012】参考例21−クロロ−3−(4−クロロフェニルオキシ)−プロ
パン 窒素気流下、乾燥DMF 40ml に水素化ナトリウム(60%
oil dispersion) 10.4gを加え、氷冷した。ここに4−
クロロフェノール 25.7gのDMF 40ml 溶液を滴下し
た。滴下終了後、反応液を50℃で1時間撹拌した後、室
温まで冷却した。(溶液1)つぎに、1-ブロモ3-クロロ
プロパン 34.6gのDMF 160ml溶液をつくり(溶液
2)、溶液2に溶液1を滴下した。反応液を50℃で1時
間撹拌し、冷却後氷水にあけた。トルエンで抽出し、有
機層を分液した。有機層を2回水洗ののち、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥させた。乾燥剤をろ別し、ろ液を減圧
下濃縮して、粗生成物を得た。さらに減圧蒸留し、目的
物 34gを油状物質として得た。1 H-NMR (CDCl3:270MHz) 2.30-2.40 (2H, m), 3.83 (2H, t, J=6.6 Hz), 6.85-6.
95 (2H, m), 7.25-7.36(2H, m) 参考例31−クロロ−3−(4−フルオロフェニルオキシ)−プ
ロパン 参考例2と同様にして、表題の化合物を得た。1 H-NMR (CDCl3:270MHz) 2.21 (2H, m), 3.74 (2H, t, J=6.6Hz), 4.07 (2H, t,
J=5.9 Hz), 6.8-7.0 (4H, m)
【0013】参考例41−クロロ−3−(3−メトキシフェニルオキシ)−プ
ロパン 参考例2と同様にして、表題の化合物を得た。1 H-NMR (CDCl3:270MHz) 2.22 (2H, m), 3.73 (2H, t, J=6.6Hz), 3.78 (3H, s),
4.08 (2H, t, J=5.9Hz), 6.45-6.53 (3H, m), 7.12-7.
22 (1H, m) 参考例51−クロロ−3−(4−クロロフェニルチオ)−プロパ
窒素気流下、水素化ナトリウム(60% oil dispersion) 1
5.6gをDMF 100mlに溶解させ、氷冷した。これに4−
クロロチオフェノール 72.3gのDMF溶液(100ml) を滴
下した。滴下終了後、反応液を50℃で1時間撹拌した
後、室温まで冷却した(溶液1)。つぎに、1−ブロモ
−3−クロロプロパン 86.6gのDMF溶液を作り(溶液
2)、室温で、溶液1を溶液2へゆっくり滴下した。こ
の反応液を50℃で2時間撹拌し、冷却後氷水にあけ
た。トルエンで抽出し、有機層を分液した。この有機層
を2回水洗したのち、無水硫酸マグネシウムを加えて12
時間放置のうえ、乾燥させた。乾燥剤をろ別し、ろ液を
減圧下濃縮し、粗生成物を得た。減圧蒸留を行い、130
℃の留分(5mmHg )を分取して、目的物 100.4g を淡黄
色油状物質として得た。1 H-NMR (CDCl3:270MHz) 2.05 (2H, tt, J=6.3 and 6.9Hz), 3.04 (2H, t, J=6.9
Hz), 3.65 (2H, t, J=6.3Hz), 7.25-7.27 (4H, m)
【0014】実施例1N−(4−(4−クロロフェニル)−3−ブテニル)−
ピペリジン塩酸塩 参考例1で得た1−クロロ−4−(4−クロロフェニ
ル)−3−ブテン 620mgをDMF 20ml に溶解させた。
つぎにピペリジン 263mg、炭酸カリウム 852mgおよびヨ
ウ化カリウム 10mg を加え、80〜90℃で5時間加熱撹拌
した。反応液を冷却し、トルエンおよび水を加えた。つ
いで、有機層に1N塩酸を加えて酸性とし、水層を分液
した。この水層にアンモニア水を加えて塩基性とし、ト
ルエンで抽出した。トルエン層を少量の飽和食塩水で洗
浄のうえ、無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥させた。
乾燥剤をろ別し、溶媒を減圧下除去して、粗生成物を得
た。ここに、4N-ジオキサン塩酸を加え、塩酸塩を析出
させた。この固形物を回収し、エタノールから再結晶さ
せ、目的物 470mgを淡褐色の結晶として得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:270MHz) 1.23-1.45 (2H, m), 1.50-1.64 (4H, m), 2.28-3.48 (6
H, m), 6.17 (1H, dt, J=15.8 and 6.6 Hz), 6.36 (1H,
dd, J=15.8 and 1.3 Hz), 7.21-7.29 (4H, m)m.p.(塩
酸塩): 202〜204 ℃
【0015】実施例2N−(4−(3,4−ジクロロフェニル)−3−ブテニ
ル)−ピペリジン塩酸塩 実施例1と同様にして、表題の化合物を得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:270MHz) 1.36-1.49 (2H, m), 1.49-1.62 (4H, m), 1.95-2.06 (2
H, m), 2.29-2.45 (6H,m), 4.07 (2H, t, J=6.3 Hz),
6.83 (1H, dd, J=8.2 and 1.7 Hz), 7.05 (1H, d, J=1.
7 Hz), 7.09 (1H, d, J=8.2 Hz) 実施例3N−(3−(3−メトキシフェニルオキシ)−プロピ
ル)−ピペリジン塩酸塩 実施例1と同様にして、表題の化合物を得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:270MHz) 1.35-1.48 (2H, m), 1.49-1.63 (4H, m), 1.86-1.96 (2
H, m), 2.31-2.49 (6H,m), 3.76 (3H, s), 3.95 (2H,
t, J=5.9 Hz), 6.42-5.52 (3H, m), 7.13-7.24 (1H, m) m.p.(塩酸塩): 158〜159 ℃ 実施例4N−(3−(3,4−メチレンジオキシフェニルオキ
シ)−プロピル)−ピペリジン塩酸塩 実施例1と同様にして、表題の化合物を得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:270MHz) 1.43-1.48 (2H, m), 1.56-1.65 (4H, m), 1.95 (2H, t
t, J=6.3 and 7.6 Hz), 2.44-2.53 (6H, m), 3.90 (2H,
t, J=6.3 Hz), 5.87 (2H, s), 6.29 (1H, dd, J=8.3 a
nd 2.3Hz), 6.46 (1H, d, J=2.3Hz), 6.66 (1H, d, J=
8.3Hz), m.p.(塩酸塩): 149〜151 ℃
【0016】実施例5N−(4−(4−クロロフェニル)−3−ブテニル)−
4−メチルピペリジン塩酸塩 実施例1と同様にして、表題の化合物を得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:270MHz) 0.92 (3H, d, J=6.3 Hz), 1.17-1.38 (2H, m), 1.57-1.
66 (3H, m), 1.91-1.99(2H, m), 2.38-2.48 (4H, m),
2.88-2.94 (2H, m), 6.15 (1H, dt, J=15.8 and6.6 H
z), 6.36 (1H, d, J=15.8 and 1.3 Hz), 7.2-7.3 (4H,
m) m.p.(塩酸塩): 264℃ (decompose) 実施例6N−(3−(4−クロロフェニルオキシ)−プロピル)
−4−メチルピペリジン塩酸塩 実施例1と同様にして、表題の化合物を得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:270MHz) 0.91 (3H, d, J=5.9 Hz), 1.14-1.34 (3H, m), 1.58-1.
64 (2H, m), 1.87-2.00(4H, m), 2.42-2.49 (2H, tt, J
=6.6 and 5.9 Hz), 2.85-2.90 (2H, m), 3.96 (2H, t,
J=6.6 Hz), 6.77-6.84 (2H, m), 7.17-7.24 (2H, m) m.p.(塩酸塩): 130〜132 ℃ 実施例7N−(3−(4−クロロフェニルオキシ)−プロピル)
−4−フェニルピペリジン塩酸塩 実施例1と同様にして、表題の化合物を得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:270MHz) 1.75-1.87 (4H, m), 1.94-2.11 (4H, m), 2.44-2.56 (3
H, m), 3.03-3.08 (2H,m), 4.00 (2H, t, J=6.5 Hz),
6.83 (2H, ddd, J=10.3, 3.3 and 2.2 Hz) m.p.(塩酸塩): 191〜192 ℃
【0017】実施例8N−(3−(4−クロロフェニルオキシ)−プロピル)
−パーヒドロアゼピン塩酸塩 実施例1と同様にして、表題の化合物を得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:270MHz) 1.50-1.68 (8H, m), 1.86-1.96 (2H, m), 2.59-2.65 (6
H, m), 3.97 (2H, t, J=6.3 Hz), 6.78-6.85 (2H, ddd,
J=10.3, 3.6 and 2.2Hz), 7.17-7.24 (2H, ddd,J=10.
3, 3.6 and 2.2Hz) m.p.(塩酸塩): 200〜201 ℃ 実施例9N−(4−(4−クロロフェニル)−3−ブテニル)−
4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン塩酸塩 実施例1と同様にして、表題の化合物を得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:270MHz) 1.18-1.57 (5H, m), 1.67-1.77 (2H, m), 1.93-2.04 (2
H, m), 2.38-2.51 (4H,m), 2.91-3.03 (2H, m), 3.69
(3H, t, J=6.5 Hz), 6.16 (1H, dt, J=15.9 and6.5 H
z), 6.36 (1H, dd, J=15.9 and 1.3 Hz), 7.24 (4H, br
s) 実施例10N−(3−(4−フルオロフェニルオキシ)−プロピ
ル)−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン塩酸塩 実施例1と同様にして、表題の化合物を得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:270MHz) 1.54-1.83 (5H, m), 1.66-1.72 (2H, m), 1.92-2.01 (4
H, m), 2.49 (3H, t, J=7.3Hz), 2.85-2.96 (2H, m),
3.66 (2H, t, J=6.6Hz), 3.93 (2H, t, J=6.6Hz),6.77-
6.97 (4H, m)
【0018】実施例11N−(3−(4−クロロフェニルチオ)−プロピル)−
4−メチルピペリジン塩酸塩 参考例5で得た1−クロロ−3−(4−クロロフェニル
チオ)−プロパン 2.0g をDMF 40ml に溶解させた。
つぎに4−メチルピペリジン 1.02g、炭酸カリウム 2.5
g およびヨウ化カリウム 10mg を加え、80〜90℃で5時
間加熱撹拌した。反応液を冷却し、トルエンおよび水を
加えた。ついで、有機層に1N塩酸を加えて酸性とし、
水層を分液した。この水層にアンモニア水を加えて塩基
性とし、トルエンで抽出した。トルエン層を少量の飽和
食塩水で洗浄のうえ、無水硫酸マグネシウムを用いて乾
燥させた。乾燥剤をろ別し、溶媒を減圧下除去して、粗
生成物 2.1g を得た。ここに、4N塩酸/ジオキサンを
加え、塩酸塩を析出させた。この固形物を回収し、エタ
ノールから再結晶させ、目的物 1.7g を白色の結晶とし
て得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:300MHz) 0.91 (3H, d, J=6.2Hz), 1.10-1.41 (3H, m), 1.58-1.6
3 (2H, m), 1.75-1.92 (4H, m), 2.40 (2H, t, J=7.7H
z), 2.80-2.85 (2H, m), 2.92 (2H, t, J=7.3Hz),7.23-
7.25 (4H, m)
【0019】実施例12N−(3−(4−クロロフェニルチオ)−プロピル)−
3−ヒドロキシメチルピペリジン塩酸塩 実施例11と同様にして、以下の化合物を得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:300MHz) 1.07-1.21 (1H, m), 1.50-1.86 (6H, m), 1.87-2.16 (2
H, m), 2.41 (2H, t, J=6.9Hz), 2.55-2.65 (1H, m),
2.74-2.81 (1H, m), 2.92 (2H, t, J=7.1Hz), 3.52 (1
H, dd, J=10.4 and 4.9Hz), 3.64 (1H, dd, J=10.4 and
4.9Hz), 7.24-7.27(4H, m) 実施例13N−(3−(4−クロロフェニルチオ)−プロピル)−
2−メチルピペリジン塩酸塩 実施例11と同様にして、以下の化合物を得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:300MHz) 1.04 (3H, d, J=6.2Hz), 1.22-1.31 (2H, m), 1.42-1.6
8 (4H, m), 1.71-1.83 (2H, m), 2.05-2.15 (1H, m),
2.20-2.30 (1H, m), 2.35-2.46 (1H, m), 2.72-2.98 (4
H, m), 7.24-7.27 (4H, m)
【0020】実施例14N−(3−(4−クロロフェニルチオ)−プロピル)−
パーヒドロアゼピン塩酸塩 実施例11と同様にして、以下の化合物を得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:300MHz) 1.54-1.62 (10H, m), 1.74 (2H, tt, J=7.5 and 7.5H
z), 2.50-2.55 (6H, m), 2.99 (2H, t, J=7.5Hz), 7.23
-7.26 (4H, m) 実施例15N−(3−(4−クロロフェニルチオ)−プロピル)−
ピペリジン塩酸塩 実施例11と同様にして、以下の化合物を得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:300MHz) 1.41-1.45 (2H, m), 1.52-1.60 (4H, m), 1.80 (2H, t
t, J=7.3 and 7.3Hz), 2.33-2.41 (6H, m), 2.92 (2H,
t, J=7.3Hz), 7.21-7.28 (4H, m) 実施例16N−(3−(4−クロロフェニルチオ)−プロピル)−
4−エチルピペリジン塩酸塩 実施例11と同様にして、以下の化合物を得た。1 H-NMR (フリー体 D2O:270MHz) 0.80 (3H, d, J=7Hz), 1.13-1.42 (4H, m), 1.63-1.78
(1H, m), 1.82-1.98 (4H, m), 2.72-2.88 (2H, m), 2.9
8 (2H, t, J=7Hz), 3.08-3.18 (2H, m), 3.34-3.46 (2
H, m), 7.23-7.25 (4H, m)
【0021】実施例17N−(3−シクロヘキシルチオプロピル)−ピペリジン
塩酸塩 窒素気流下、水素化ナトリウム(60% oil dispersion)
1.56gをDMF 50ml に溶解させ、氷冷した。これにシ
クロヘキシルメルカプタン 50.8gのDMF溶液 (50ml)
を滴下した。滴下終了後、反応液を50℃で1時間撹拌し
た後、室温まで冷却した(溶液1)。つぎに、1−ブロ
モ−3−クロロプロパン 7.88gのDMF溶液を作り(溶
液2)、室温で、溶液1を溶液2へゆっくり滴下した。
この反応液を50℃で2時間撹拌し、冷却後氷水にあけ
た。トルエンで抽出し、有機層を分液した。この有機層
を2回水洗したのち、無水硫酸マグネシウムを加えて12
時間放置のうえ、乾燥させた。乾燥剤をろ別し、ろ液を
減圧下濃縮し、粗生成物(1−クロロ−3−シクロヘキ
シルチオプロパン)を得た。このうち半量に乾燥DMF
を加え、25mlとした。ここにピペリジン 1.7g 、炭酸カ
リウム 5.53gおよびヨウ化カリウム 10mg を加え、80〜
90℃で5時間加熱撹拌した。反応液を冷却し、トルエン
および水を加えた。ついで、有機層に1規定塩酸を加え
て酸性とし、水層を分液した。この水層にアンモニア水
を加えて塩基性とし、トルエンで抽出した。トルエン層
を少量の飽和食塩水で洗浄のうえ、無水硫酸マグネシウ
ムを用いて乾燥させた。乾燥剤をろ別し、溶媒を減圧下
除去して、粗生成物を得た。ここに、4N塩酸/ジオキ
サンを加え、塩酸塩を析出させた。この固形物を回収
し、エタノールから再結晶させ、目的物 1.00gを白色の
結晶として得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:300MHz) 1.22-1.34 (4H, m), 1.40-1.46 (2H, m), 1.54-1.64 (6
H, m), 1.72-1.82 (4H,m), 1.93-2.01 (2H, m), 2.34-
2.39 (6H, m), 2.54 (2H, t, J=7.5Hz), 2.59-2.69 (1
H, m)
【0022】実施例18N−(4−(4−クロロフェニル)−4−オキソブチ
ル)−ピペリジン塩酸塩 窒素気流下、クロロベンゼン 2.58gおよび4−クロロブ
タン酸クロリド 5.84gを二硫化炭素 20ml に溶解させ
た。つぎに塩化アルミニウム 9.2g を加えた。反応液を
50℃で30分撹拌した後、この反応混合物を氷水にゆっく
りと滴下した。滴下終了後、トルエンで抽出し、有機層
を無水硫酸マグメシウムで乾燥させた。乾燥剤をろ別
し、溶媒を減圧下留去して、油状物質を得た。得られた
3−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1−ブタノ
ンに乾燥DMF 50ml を加え、ここにピペリジン 1.96
g、炭酸カリウム 6.36gおよびヨウ化カリウム 10mg を
加え、80〜90℃で5時間加熱撹拌した。反応液を冷却
し、トルエンおよび水を加えた。ついで、有機層に1N
塩酸を加えて酸性とし、水層を分液した。この水層にア
ンモニア水を加えて塩基性とし、トルエンで抽出した。
トルエン層を少量の飽和食塩水で洗浄のうえ、無水硫酸
マグネシウムを用いて乾燥させた。乾燥剤をろ別し、溶
媒を減圧下除去して、粗生成物を得た。ここに、4N塩
酸/ジオキサンを加え、塩酸塩を析出させた。この固形
物を回収し、エタノールから再結晶させ、目的物 1.45g
を白色の結晶として得た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:300MHz) 1.40-1.42 (2H, m), 1.48-1.56 (4H, m), 1.58-1.60 (2
H, m), 1.91 (2H, t, J=7Hz), 2.32-2.38 (6H, m), 7.4
3 (2H, ddd, J=9, 2 and 2Hz), 7.92 (2H, ddd,J=9, 2
and 2Hz)
【0023】実施例19N−(4−シクロヘキシル−4−ヒドロキシブチル)−
ピペリジン塩酸塩 ピリジニウムクロロクロマート 3.97gおよびシリカゲル
3.97gを混合し、乳ばちで粉砕、混合した。この粉末を
ジクロロメタン 30ml に懸濁させた。つぎに、4−クロ
ロブタノール 1.0g のジクロロメタン溶液(5ml) を滴下
し、さらに室温で2時間撹拌した。反応液をセライトを
通じて濾過し、無水硫酸マグネシウムを加えた。乾燥剤
をろ別し、溶媒を減圧下留去して、黒色の油状物質 1.2
2gを得た。つぎに、マグネシウム粉末 242mgを乾燥ジエ
チルエーテルに加えた。つぎに、ブロモシクロヘキサン
160mgを加え、撹拌を止めてしばらく静置した。反応液
より気体が発生しはじめてから、再び、ブロモシクロヘ
キサン 1.46gを滴下した。室温で4時間撹拌した。つぎ
に、この溶液にさきの黒色油状物質をジエチルエーテル
に溶解させたうえ滴下し、そのまま2時間穏やかに加熱
還流させた。反応液を室温に冷却したあと、ジエチルエ
ーテルを加え、水、1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液、および飽和食塩水の順で洗浄した。有機層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥させた。乾燥剤をろ別し、溶
媒を減圧下留去させて、無色の油状物質745mgを得
た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し
(展開溶媒:トルエン:酢酸エチル=30:1)、無色
油状物質 311mgを得た。得られた1−シクロヘキシル−
4−クロロ−1−ヒドロキシブタンに乾燥DMF 20ml
を加え、ここにピペリジン 134mg、炭酸カリウム 435mg
およびヨウ化カリウム 10mg を加え、80〜90℃で5時間
加熱撹拌した。反応液を冷却し、トルエンおよび水を加
えた。ついで、有機層に1規定塩酸を加えて酸性とし、
水層を分液した。この水層にアンモニア水を加えて塩基
性とし、トルエンで抽出した。トルエン層を少量の飽和
食塩水で洗浄のうえ、無水硫酸マグネシウムを用いて乾
燥させた。乾燥剤をろ別し、溶媒を減圧下除去して、粗
生成物を得た。ここに、4N−ジオキサン塩酸を加え、
塩酸塩を析出させた。この固形物を回収し、エタノール
から再結晶させ、目的物 120mgを白色の結晶として得
た。1 H-NMR (フリー体 CDCl3:300MHz) 0.95-1.85 (21H, m), 2.19-2.39 (4H, m), 2.39-2.54
(2H, m), 3.21 (1H, m)
【0024】以下に実施例1から19で製造された化合
物の構造を示す。
【化4】
【化5】
【化6】
【0025】実施例20シグマおよびドーパミンD2レセプター結合能の測定 本発明の一般式(1)またはその医薬上許容し得る塩の
シグマレセプターへの結合能、ならびに選択性の指標と
したドーパミンD2レセプターへの結合能を、以下の方
法によって測定した。シグマレセプターへの結合能の測
定は、ラジオバインディングアッセイ〔E. Weber et.a
l., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, (1986), 83, 8784-8
788〕に記載された方法を実質的に用いた。即ち測定サ
ンプルの他に、シグマレセプターとしてモルモット脳ホ
モジネートシナプス膜画分、放射能標識したリガンドと
して1,3−ジトリルグアニジン(3H-DTG)(4 nM)を
緩衝液 (Tris-HCl, pH 7.4) 中に加え、またディスプレ
ーサーとしてハロペリドール(10μM )を用いて 25 ℃
にて90分間反応させた。反応液はその後グラスフィルタ
ー濾過しフィルターに残った放射能量を測定した。これ
より、3H-DTG結合阻害率IC50を求め、シグマレセプター
への結合能の指標とした。D2レセプターへの結合能の
測定は、D2レセプターとしてラット脳線条体から得ら
れるシナプス膜画分を、放射能標識したリガンドとして
スピペロン(3H-Spiperone)(0.5 nM)を加え、ディス
プレーサーとしてスピペロン(10μM )を用い、上に示
したシグマレセプターへの結合能の測定法と同様に行
い、スピペロン結合阻害率IC50を求めた。その結果を表
1に示す。
【0026】
【表1】 表1:シグマ/D2レセプター結合能 (3H-DTG/スピペロン結合阻害率 IC50 [ng/ml]) 実施例の化合物 シグマ D2 ─────────────────────────────────── 1 1.1 >1000 6 0.6 >1000 7 1.0 >1000 9 1.0 >1000 15 0.8 >1000 ───────────────────────────────────
【0027】
【発明の効果】本発明によって、シグマレセプターへの
選択的な親和性を有し、副作用のない精神および神経障
害の治療剤を提供することが可能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 砂川 洵 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友製薬株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1):R1 −Y−CH2 CH2
    −R2 (式中、R1 は置換されてもよいフェニル、置換されて
    もよいピリジルまたは置換されてもよいシクロアルキル
    を表す。Yはエチレン、ビニレン、エチニレン、−CO
    CH2 −、−OCH2 −、−S(O)p CH2 −(式
    中、pは0、1または2を表す)または−CH(OH)
    CH2 −を表す。R2 は窒素原子で結合する置換されて
    もよい含窒素ヘテロ環基を表す。)で表されるアルキル
    アミン誘導体またはその薬学上許容される塩を含有する
    シグマレセプターに関与する疾患に対する治療剤。
  2. 【請求項2】 R1 が置換されてもよいフェニルまたは
    置換されてもよいシクロアルキルを表し、Yがエチレ
    ン、ビニレン、エチニレン、−OCH2 −または−SC
    2 −を表し、R2 が窒素原子で結合する置換されても
    よい5ないし7員環である飽和含窒素ヘテロ環基を表す
    請求項1記載のシグマレセプターに関与する疾患に対す
    る治療剤。
  3. 【請求項3】 一般式(2): 【化1】 (式中、R3 およびR4 は独立して水素原子、ハロゲン
    原子または低級アルコキシを表す(ただし、R3 および
    4 が共に水素原子となることはない)。Xはビニレン
    または−OCH2 −を表す。R5 およびR6 は独立して
    水素原子、水酸基、低級アルキル、シクロヘキシル、フ
    ェニルまたは置換低級アルキルを表す。nは0、1また
    は2を表す。)で表されるアルキルアミン誘導体または
    その薬学上許容される塩。
  4. 【請求項4】 R6 が水素原子であり、nが1である請
    求項3記載のアルキルアミン誘導体またはその薬学上許
    容される塩。
  5. 【請求項5】 R5 が−(CH2 m OH(式中、mは
    0から5の整数を表す。)であり、R6 が水素原子であ
    り、nが1である請求項3記載のアルキルアミン誘導体
    またはその薬学上許容される塩。
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