JPH10231242A - 持続性ジクロフェナクナトリウム組成物 - Google Patents
持続性ジクロフェナクナトリウム組成物Info
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- JPH10231242A JPH10231242A JP5113197A JP5113197A JPH10231242A JP H10231242 A JPH10231242 A JP H10231242A JP 5113197 A JP5113197 A JP 5113197A JP 5113197 A JP5113197 A JP 5113197A JP H10231242 A JPH10231242 A JP H10231242A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 長時間にわたってジクロフェナクナトリウム
を放出し、投与回数を減少せしめることのできる持続性
ジクロフェナクナトリウム組成物を提供すること。 【解決手段】 速放性ジクロフェナクナトリウム製剤
と、腸溶性物質および疎水性物質の混合物で被覆した1
種または2種以上の徐放性ジクロフェナクナトリウム製
剤とを含有する持続性ジクロフェナクナトリウム組成
物。
を放出し、投与回数を減少せしめることのできる持続性
ジクロフェナクナトリウム組成物を提供すること。 【解決手段】 速放性ジクロフェナクナトリウム製剤
と、腸溶性物質および疎水性物質の混合物で被覆した1
種または2種以上の徐放性ジクロフェナクナトリウム製
剤とを含有する持続性ジクロフェナクナトリウム組成
物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は持続性ジクロフェナ
クナトリウム組成物に関し、更に詳細には、長時間にわ
たってジクロフェナクナトリウムを放出し、投与回数を
減少せしめることのできる持続性ジクロフェナクナトリ
ウム組成物に関する。
クナトリウム組成物に関し、更に詳細には、長時間にわ
たってジクロフェナクナトリウムを放出し、投与回数を
減少せしめることのできる持続性ジクロフェナクナトリ
ウム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】非ステロイド系抗炎症剤
であるジクロフェナクナトリウムは抗炎症作用及び鎮痛
作用を有し、広く使用されている。しかし、血中消失半
減期が短く、1日3回の服用が必要である。このため慢
性関節リウマチなど慢性疾患では服用コンプライアンス
の向上が求められてきた。また、経口投与の場合、急激
な血中濃度の上昇による副作用を示すという問題があっ
た。
であるジクロフェナクナトリウムは抗炎症作用及び鎮痛
作用を有し、広く使用されている。しかし、血中消失半
減期が短く、1日3回の服用が必要である。このため慢
性関節リウマチなど慢性疾患では服用コンプライアンス
の向上が求められてきた。また、経口投与の場合、急激
な血中濃度の上昇による副作用を示すという問題があっ
た。
【0003】これらの問題を解決する方法としては、腸
溶性被膜製剤(特公平1−57090号)、マトリック
ス製剤、徐放性被膜製剤(特公平7−116028号)
あるいはこれらの組み合わせ(特開平8−175983
号)等が提案され、利用されてきた。しかしながら、こ
れら公知の手法を用いた場合でも、十分かつ適正な持続
効果を満足しつつ、製造が容易な製剤は得られていなか
った。
溶性被膜製剤(特公平1−57090号)、マトリック
ス製剤、徐放性被膜製剤(特公平7−116028号)
あるいはこれらの組み合わせ(特開平8−175983
号)等が提案され、利用されてきた。しかしながら、こ
れら公知の手法を用いた場合でも、十分かつ適正な持続
効果を満足しつつ、製造が容易な製剤は得られていなか
った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、長時間にわ
たり、ジクロフェナクナトリウムの血中濃度を一定に維
持できるジクロフェナクナトリウム製剤を開発するた
め、様々な検討を行った。 この結果、速放性ジクロフ
ェナクナトリウム製剤と、腸溶性物質と疎水性物質の混
合物を被覆した徐放性ジクロフェナクナトリウムを組み
合わせることにより、さらには、腸溶性物質と疎水性物
質の混合物量が異なる徐放性ジクロフェナクナトリウム
を組み合わせることにより、この目的が達成できること
を見い出し、本発明を完成した。
たり、ジクロフェナクナトリウムの血中濃度を一定に維
持できるジクロフェナクナトリウム製剤を開発するた
め、様々な検討を行った。 この結果、速放性ジクロフ
ェナクナトリウム製剤と、腸溶性物質と疎水性物質の混
合物を被覆した徐放性ジクロフェナクナトリウムを組み
合わせることにより、さらには、腸溶性物質と疎水性物
質の混合物量が異なる徐放性ジクロフェナクナトリウム
を組み合わせることにより、この目的が達成できること
を見い出し、本発明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、速放性ジクロフェナク
ナトリウム製剤と、腸溶性物質および疎水性物質の混合
物で被覆した徐放性ジクロフェナクナトリウム製剤とを
含有する持続性ジクロフェナクナトリウム組成物であ
る。また本発明は、速放性ジクロフェナクナトリウム
と、腸溶性物質と疎水性物質の比が異なる別の混合物で
被覆された複数の徐放性ジクロフェナクナトリウム製剤
とを含有する持続性ジクロフェナクナトリウム組成物で
ある。
ナトリウム製剤と、腸溶性物質および疎水性物質の混合
物で被覆した徐放性ジクロフェナクナトリウム製剤とを
含有する持続性ジクロフェナクナトリウム組成物であ
る。また本発明は、速放性ジクロフェナクナトリウム
と、腸溶性物質と疎水性物質の比が異なる別の混合物で
被覆された複数の徐放性ジクロフェナクナトリウム製剤
とを含有する持続性ジクロフェナクナトリウム組成物で
ある。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いる速放性ジクロフェ
ナクナトリウム製剤は、ジクロフェナクナトリウムと公
知の医薬添加物を、通常の製剤手法により散剤、顆粒剤
としたものである。公知の医薬添加物としては、例え
ば、乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン類等の賦
形剤;ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロ
リドン、ゼラチン等の結合剤を用いることができる。な
お、場合によっては、ジクロフェナクナトリウムをその
まま使用してもよい。
ナクナトリウム製剤は、ジクロフェナクナトリウムと公
知の医薬添加物を、通常の製剤手法により散剤、顆粒剤
としたものである。公知の医薬添加物としては、例え
ば、乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン類等の賦
形剤;ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロ
リドン、ゼラチン等の結合剤を用いることができる。な
お、場合によっては、ジクロフェナクナトリウムをその
まま使用してもよい。
【0007】また、本発明の徐放性ジクロフェナクナト
リウム製剤は上記の散剤、顆粒に腸溶性物質と疎水性物
質の混合物を皮膜としてコーティングすることにより製
造される。
リウム製剤は上記の散剤、顆粒に腸溶性物質と疎水性物
質の混合物を皮膜としてコーティングすることにより製
造される。
【0008】腸溶性物質としては、ヒドロキシプロピル
メチルセルロースフタレート(商品名 HP)、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート
(商品名信越AQOAT)、セルロースアセテートフタ
レート(商品名 CAP)、カルボキシメチルエチルセ
ルロース(商品名 CMECAQ、OS)、メチルメタ
アクリレート・メタクリル酸共重合体(商品名 オイド
ラギットL、S)、エチルメタクリレート・メタクリル
酸重合体(商品名 オイドラギットL30D)などを利
用することができる。これら腸溶性物質は1種類または
2種類以上を使用することができる。腸溶性物質として
は、特に溶解pHが6.0以上のものを用いるのが好ま
しい。
メチルセルロースフタレート(商品名 HP)、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート
(商品名信越AQOAT)、セルロースアセテートフタ
レート(商品名 CAP)、カルボキシメチルエチルセ
ルロース(商品名 CMECAQ、OS)、メチルメタ
アクリレート・メタクリル酸共重合体(商品名 オイド
ラギットL、S)、エチルメタクリレート・メタクリル
酸重合体(商品名 オイドラギットL30D)などを利
用することができる。これら腸溶性物質は1種類または
2種類以上を使用することができる。腸溶性物質として
は、特に溶解pHが6.0以上のものを用いるのが好ま
しい。
【0009】疎水性物質としては、エチルセルロース
(商品名 エトセル)、エチルセルロース水分散体(商
品名 Aquacoat)、アミノアルキルメタアクリ
レートコポリマー(商品名 オイドラギットRS、NE
30D)等の疎水性高分子が挙げられる。これらも1種
類または2種類以上を併用することができる。
(商品名 エトセル)、エチルセルロース水分散体(商
品名 Aquacoat)、アミノアルキルメタアクリ
レートコポリマー(商品名 オイドラギットRS、NE
30D)等の疎水性高分子が挙げられる。これらも1種
類または2種類以上を併用することができる。
【0010】上の腸溶性物質と疎水性物質の混合比率
は、1:4〜4:1が好ましく、これら腸溶性物質と疎
水性物質の混合物は、速放性ジクロフェナクナトリウム
製剤に対して通常15〜150w/w%コーティングす
ればよい。
は、1:4〜4:1が好ましく、これら腸溶性物質と疎
水性物質の混合物は、速放性ジクロフェナクナトリウム
製剤に対して通常15〜150w/w%コーティングす
ればよい。
【0011】コーティングに際しては、エタノール、メ
タノール、アセトン等の可溶化溶媒を使えばよい。ま
た、腸溶性物質の信越AQOAT、オイドラギットL3
0D、CMECAQのいずれかと疎水性物質のAqua
coat、オイドラギットNE30Dから選ばれる混合
物のコーティングは、水系コーティングが可能である。
このコーティング処理には、必要に応じて可塑剤、分散
剤、滑沢剤等を用いることができる。
タノール、アセトン等の可溶化溶媒を使えばよい。ま
た、腸溶性物質の信越AQOAT、オイドラギットL3
0D、CMECAQのいずれかと疎水性物質のAqua
coat、オイドラギットNE30Dから選ばれる混合
物のコーティングは、水系コーティングが可能である。
このコーティング処理には、必要に応じて可塑剤、分散
剤、滑沢剤等を用いることができる。
【0012】本発明の持続性ジクロフェナクナトリウム
組成物は、上記の速放性ジクロフェナクナトリウム製剤
と徐放性ジクロフェナクナトリウム製剤を混合すること
により得られる。この混合割合は、速放性ジクロフェナ
クナトリウム製剤と徐放性ジクロフェナクナトリウム製
剤をジクロフェナクナトリウムとして、2:8から4:
6の範囲にすることが好ましい。この範囲で混合した場
合、1日2回服用タイプの持続性製剤とすることが可能
である。さらに、1日2回服用タイプの製剤の徐放性ジ
クロフェナクナトリウムに代え、腸溶性物質と疎水性物
質の混合物のコーティング量を1.2〜2.5倍量とし
た徐放性ジクロフェナクナトリウムを利用することでで
1日1回服用の持続性製剤とすることもできる。
組成物は、上記の速放性ジクロフェナクナトリウム製剤
と徐放性ジクロフェナクナトリウム製剤を混合すること
により得られる。この混合割合は、速放性ジクロフェナ
クナトリウム製剤と徐放性ジクロフェナクナトリウム製
剤をジクロフェナクナトリウムとして、2:8から4:
6の範囲にすることが好ましい。この範囲で混合した場
合、1日2回服用タイプの持続性製剤とすることが可能
である。さらに、1日2回服用タイプの製剤の徐放性ジ
クロフェナクナトリウムに代え、腸溶性物質と疎水性物
質の混合物のコーティング量を1.2〜2.5倍量とし
た徐放性ジクロフェナクナトリウムを利用することでで
1日1回服用の持続性製剤とすることもできる。
【0013】
【発明の効果】本発明の持続性ジクロフェナクナトリウ
ム組成物は、後記試験例1、2に示すようにジクロフェ
ナクナトリウムの放出を制御し、最高血中濃度を低下さ
せ、長時間一定した血中濃度を維持できる製剤であるた
め、副作用の低減及び服用コンプライアンスの向上を実
現した極めて価値の高いものである。
ム組成物は、後記試験例1、2に示すようにジクロフェ
ナクナトリウムの放出を制御し、最高血中濃度を低下さ
せ、長時間一定した血中濃度を維持できる製剤であるた
め、副作用の低減及び服用コンプライアンスの向上を実
現した極めて価値の高いものである。
【0014】
【実施例】次に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるもの
ではない。
するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるもの
ではない。
【0015】実 施 例 1 (1)速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒Aの製造:
精製白糖球状顆粒1,410gを流動層コーティング装
置にいれ、ジクロフェナクナトリウム790g、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース166g、タルク34
g、D−マンニトール24gを10%(W/W)エタノ
ール6,000gに懸濁させた。この液を常法に従っ
て、精製白糖球状顆粒にスプレーコーティングし、60
℃にて1時間乾燥した。これを速放性ジクロフェナクナ
トリウム顆粒Aとしたが、その組成は次の通りである。 ジクロフェナクナトリウム 32.8% ヒドロキシプロピルメチルセルロース 6.3% D−マンニトール 0.9% タルク 1.3% 精製白糖球状顆粒 58.7% 合 計 100.0%
精製白糖球状顆粒1,410gを流動層コーティング装
置にいれ、ジクロフェナクナトリウム790g、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース166g、タルク34
g、D−マンニトール24gを10%(W/W)エタノ
ール6,000gに懸濁させた。この液を常法に従っ
て、精製白糖球状顆粒にスプレーコーティングし、60
℃にて1時間乾燥した。これを速放性ジクロフェナクナ
トリウム顆粒Aとしたが、その組成は次の通りである。 ジクロフェナクナトリウム 32.8% ヒドロキシプロピルメチルセルロース 6.3% D−マンニトール 0.9% タルク 1.3% 精製白糖球状顆粒 58.7% 合 計 100.0%
【0016】(2)徐放性ジクロフェナクナトリウム顆
粒aの製造:速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒80
0gを流動層コーティング装置に入れ、下記組成のコー
ティング液4,000gを使用し、常法に従ってコーテ
ィングを行い、徐放性ジクロフェナクナトリウム顆粒a
を得た。この顆粒の皮膜量は、速放性ジクロフェナクナ
トリウム顆粒Aに対して、約50%であった。 信越AQOAT AS−HF 4.5% エトセル 4.5% グリセリン脂肪酸エステル 0.7% タルク 0.7% エタノール 71.6% 精製水 18.0% 合 計 100.0%
粒aの製造:速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒80
0gを流動層コーティング装置に入れ、下記組成のコー
ティング液4,000gを使用し、常法に従ってコーテ
ィングを行い、徐放性ジクロフェナクナトリウム顆粒a
を得た。この顆粒の皮膜量は、速放性ジクロフェナクナ
トリウム顆粒Aに対して、約50%であった。 信越AQOAT AS−HF 4.5% エトセル 4.5% グリセリン脂肪酸エステル 0.7% タルク 0.7% エタノール 71.6% 精製水 18.0% 合 計 100.0%
【0017】(3)持続性ジクロフェナクナトリウム組
成物の製造:速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒Aと
徐放性ジクロフェナクナトリウム顆粒aをジクロフェナ
クナトリウム量として3:7の割合で硬カプセルに充填
することで、1カプセルジクロフェナクナトリウム3
7.5mgを含有するカプセル剤を得た。
成物の製造:速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒Aと
徐放性ジクロフェナクナトリウム顆粒aをジクロフェナ
クナトリウム量として3:7の割合で硬カプセルに充填
することで、1カプセルジクロフェナクナトリウム3
7.5mgを含有するカプセル剤を得た。
【0018】実 施 例 2 (1)徐放性ジクロフェナクナトリウム顆粒bの製造:
実施例1の速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒A80
0gを流動層コーティング装置に入れ、下記組成のコー
ティング液8,000gを常法に従ってコーティングを
行い、徐放性ジクロフェナクナトリウム顆粒bを得た。
この顆粒の皮膜量は、速放性ジクロフェナクナトリウム
顆粒に対して、約100%であった。 信越AQOAT AS−HF 4.5% エトセル 4.5% グリセリン脂肪酸エステル 0.7% タルク 0.7% エタノール 71.6% 精製水 18.0% 合 計 100.0%
実施例1の速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒A80
0gを流動層コーティング装置に入れ、下記組成のコー
ティング液8,000gを常法に従ってコーティングを
行い、徐放性ジクロフェナクナトリウム顆粒bを得た。
この顆粒の皮膜量は、速放性ジクロフェナクナトリウム
顆粒に対して、約100%であった。 信越AQOAT AS−HF 4.5% エトセル 4.5% グリセリン脂肪酸エステル 0.7% タルク 0.7% エタノール 71.6% 精製水 18.0% 合 計 100.0%
【0019】(2)持続性ジクロフェナクナトリウム組
成物の製造:速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒Aと
徐放性ジクロフェナクナトリウム顆粒a、徐放性ジクロ
フェナクナトリウム顆粒bをそれぞれジクロフェナクナ
トリウム量として3:7:10で硬カプセルに充填する
ことで、1カプセルジクロフェナクナトリウム75mg
を含有するカプセル剤を得た。
成物の製造:速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒Aと
徐放性ジクロフェナクナトリウム顆粒a、徐放性ジクロ
フェナクナトリウム顆粒bをそれぞれジクロフェナクナ
トリウム量として3:7:10で硬カプセルに充填する
ことで、1カプセルジクロフェナクナトリウム75mg
を含有するカプセル剤を得た。
【0020】実 施 例 3 (1)速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒Bの製造:
ジクロフェナクナトリウム315g、乳糖465g、コ
ーンスターチ120g、ヒドロキシプロピルセルロース
60gを混合した。これに50%(W/W)エタノール
を加え練合した後、押し出し造粒にて造粒し、60℃に
て12時間乾燥させる。これを24〜42メッシュに整
粒し、速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒Bを約80
0g得た。
ジクロフェナクナトリウム315g、乳糖465g、コ
ーンスターチ120g、ヒドロキシプロピルセルロース
60gを混合した。これに50%(W/W)エタノール
を加え練合した後、押し出し造粒にて造粒し、60℃に
て12時間乾燥させる。これを24〜42メッシュに整
粒し、速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒Bを約80
0g得た。
【0021】(2)徐放性ジクロフェナクナトリウム顆
粒cの製造:速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒B8
00gを流動層コーティング装置に入れ、下記組成のコ
ーティング液2,000gを常法に従ってコーティング
を行い、徐放性ジクロフェナクナトリウム顆粒cを得
た。この顆粒の皮膜量は、速放性ジクロフェナクナトリ
ウム顆粒に対して、約50%であった。 信越AQOAT AS−HF 5.0% Aquacoat 16.5% クエン酸トリエチル 3.5% タルク 3.0% 精製水 72.0% 合 計 100.0%
粒cの製造:速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒B8
00gを流動層コーティング装置に入れ、下記組成のコ
ーティング液2,000gを常法に従ってコーティング
を行い、徐放性ジクロフェナクナトリウム顆粒cを得
た。この顆粒の皮膜量は、速放性ジクロフェナクナトリ
ウム顆粒に対して、約50%であった。 信越AQOAT AS−HF 5.0% Aquacoat 16.5% クエン酸トリエチル 3.5% タルク 3.0% 精製水 72.0% 合 計 100.0%
【0022】(3)持続性ジクロフェナクナトリウム組
成物の製造:速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒A3
43g、徐放性ジクロフェナクナトリウム顆粒c800
g、結晶セルロース647g、低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロース200g、ステアリン酸マグネシウム1
0gを混合し、打錠することにより、1錠200mgの
錠剤を得た。
成物の製造:速放性ジクロフェナクナトリウム顆粒A3
43g、徐放性ジクロフェナクナトリウム顆粒c800
g、結晶セルロース647g、低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロース200g、ステアリン酸マグネシウム1
0gを混合し、打錠することにより、1錠200mgの
錠剤を得た。
【0023】実 施 例 4 持続性ジクロフェナクナトリウム組成物の製造:ジクロ
フェナクナトリウム112.5g、徐放性ジクロフェナ
クナトリウム顆粒c(実施例3で得たもの)1200
g、結晶セルロース477.5g、低置換度ヒドロキシ
プロピルセルロース200g、ステアリン酸マグネシウ
ム10gを混合し、打錠することにより、1錠200m
gの錠剤を得た。
フェナクナトリウム112.5g、徐放性ジクロフェナ
クナトリウム顆粒c(実施例3で得たもの)1200
g、結晶セルロース477.5g、低置換度ヒドロキシ
プロピルセルロース200g、ステアリン酸マグネシウ
ム10gを混合し、打錠することにより、1錠200m
gの錠剤を得た。
【0024】試 験 例 1 溶 出 試 験 :日本薬局方溶出試験器を用い、実施
例で製造したいくつかの製剤のジクロフェナクナトリウ
ムの溶出速度をパドル法で比較した。試験液はpH6.
2リン酸緩衝液900mlを用い、設定温度37℃、パ
ドル回転数100rpmで試験した。試験液に溶出した
ジクロフェナクナトリウムの定量は、吸光度法(測定波
長275nm、400nmの吸光度差)により、各時間
に採取した試料溶液をミリポアフィルター(0.45μ
m)にて濾過したのち測定した。
例で製造したいくつかの製剤のジクロフェナクナトリウ
ムの溶出速度をパドル法で比較した。試験液はpH6.
2リン酸緩衝液900mlを用い、設定温度37℃、パ
ドル回転数100rpmで試験した。試験液に溶出した
ジクロフェナクナトリウムの定量は、吸光度法(測定波
長275nm、400nmの吸光度差)により、各時間
に採取した試料溶液をミリポアフィルター(0.45μ
m)にて濾過したのち測定した。
【0025】検体は、実施例1の速放性ジクロフェナク
ナトリウム顆粒Aをカプセルに充填したもの(1カプセ
ル中ジクロフェナクナトリウムとして25mg含有、
I;■)、実施例1で得られた製剤(1カプセル中ジク
ロフェナクナトリウムとして37.5mg含有、II;
○)、実施例2で得られた製剤(1カプセル中ジクロフ
ェナクナトリウムとして75mg含有、III;△)で行
った。試験結果は、図1に示すように実施例1、2では
ジクロフェナクナトリウムの溶出が制御された徐放性を
示した。
ナトリウム顆粒Aをカプセルに充填したもの(1カプセ
ル中ジクロフェナクナトリウムとして25mg含有、
I;■)、実施例1で得られた製剤(1カプセル中ジク
ロフェナクナトリウムとして37.5mg含有、II;
○)、実施例2で得られた製剤(1カプセル中ジクロフ
ェナクナトリウムとして75mg含有、III;△)で行
った。試験結果は、図1に示すように実施例1、2では
ジクロフェナクナトリウムの溶出が制御された徐放性を
示した。
【0026】試 験 例 2 吸 収 性 試 験 :試験例1で用いた各製剤を、健
常成人男子5名に食後経口投与し、血清中濃度を求め
た。結果を図2に示すが、これから実施例1の持続性ジ
クロフェナクナトリウム組成物は1日2回投与により、
実施例2の組成物は1日1回投与により、薬物の有効血
中濃度を維持できることが示された。
常成人男子5名に食後経口投与し、血清中濃度を求め
た。結果を図2に示すが、これから実施例1の持続性ジ
クロフェナクナトリウム組成物は1日2回投与により、
実施例2の組成物は1日1回投与により、薬物の有効血
中濃度を維持できることが示された。
【図1】ジクロフェナクナトリウムの溶出率と時間の関
係を示す図面である。
係を示す図面である。
【図2】ヒトに食後投与した場合のジクロフェナクナト
リウムの血清中濃度と時間の関係を示す図面である。 以 上
リウムの血清中濃度と時間の関係を示す図面である。 以 上
Claims (5)
- 【請求項1】 速放性ジクロフェナクナトリウム製剤
と、腸溶性物質および疎水性物質の混合物で被覆した徐
放性ジクロフェナクナトリウム製剤とを含有する持続性
ジクロフェナクナトリウム組成物。 - 【請求項2】 腸溶性物質がヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースアセテートサクシネート、セルロースアセテー
トフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、メ
チルメタアクリレート・メタクリル酸共重合体、エチル
メタアクリレート・メタクリル酸共重合体より選ばれる
化合物の1種類もしくは2種類以上である請求項1記載
の持続性ジクロフェナクナトリウム組成物。 - 【請求項3】 疎水性物質が非水溶性高分子である請
求項1記載の持続性ジクロフェナクナトリウム組成物。 - 【請求項4】 速放性ジクロフェナクナトリウム製剤
と徐放性ジクロフェナクナトリウム製剤のジクロフェナ
クナトリウムとしての重量比が1:9〜4:6である請
求項1記載の持続性ジクロフェナクナトリウム組成物。 - 【請求項5】 腸溶性物質と疎水性物質の比が異なる
別の混合物で被覆された複数の徐放性ジクロフェナクナ
トリウム製剤を含有する請求項1記載の持続性ジクロフ
ェナクナトリウム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5113197A JPH10231242A (ja) | 1997-02-20 | 1997-02-20 | 持続性ジクロフェナクナトリウム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5113197A JPH10231242A (ja) | 1997-02-20 | 1997-02-20 | 持続性ジクロフェナクナトリウム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10231242A true JPH10231242A (ja) | 1998-09-02 |
Family
ID=12878271
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5113197A Pending JPH10231242A (ja) | 1997-02-20 | 1997-02-20 | 持続性ジクロフェナクナトリウム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10231242A (ja) |
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