JPH10230894A - 自動二輪車の変速装置 - Google Patents

自動二輪車の変速装置

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JPH10230894A
JPH10230894A JP3614597A JP3614597A JPH10230894A JP H10230894 A JPH10230894 A JP H10230894A JP 3614597 A JP3614597 A JP 3614597A JP 3614597 A JP3614597 A JP 3614597A JP H10230894 A JPH10230894 A JP H10230894A
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Kazuhisa Fujita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジンオイル中に含まれる異物によって回転
シフター機構の作動性が損なわれることを防止し、変速
装置の操作フィーリングの劣化を回避する。 【解決手段】この変速装置1は、シフトレバーの回動力
をギヤシフトカム5に伝達する回転シフター機構28が、
ギヤシフトカム5に回転一体に設けられたシフターハウ
ジング5aと、シフトレバーの回動力を受けて回転する
カムシフター29と、カムシフター29の回転軸30を挟んで
設けられた一対の係合ポール31,32と、カムシフター29
の内部に形成された一対の摺動通路33,34内に摺動自在
に保持されたプッシュピン35,36と、同じく摺動通路3
3,34内に保持されてプッシュピン35,36を係合ポール3
1,32側に付勢するプッシュスプリング37,38とを備え
て構成されたものにおいて、カムシフター29の摺動通路
34の周面に外部へ通じる連通孔43を形成し、この連通孔
43の開口範囲Dをプッシュピン36の摺動範囲Eよりも摺
動通路34の奥寄りにずらして設定したことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動二輪車の変速装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車の変速装置の多くは、乗員が
爪先でシフトレバーを上下に回動させることによって1
段ずつシフトアップ、またはシフトダウンするように構
成されており、シフトレバーの他に、円筒カム状のギヤ
シフトカムと、回転シフター機構と、複数のシフトフォ
ークとを備えている。
【0003】回転シフター機構は、シフトレバーの回動
力をギヤシフトカムに伝達してギヤシフトカムを正逆方
向に段階的に回動させる機構である。ギヤシフトカムが
回動すると、複数のシフトフォークが所定の順序で移動
し、複数のドライブギヤとドリブンギヤの噛み合いを変
更させて変速させる。
【0004】図7は、回転シフター機構の一例を示す縦
断面図である。この回転シフター機構100 は、ギヤシフ
トカム101 の一端に回転一体に形成されたカップ状のシ
フターハウジング102 と、その内部に収容されたカムシ
フター103 と、このカムシフター103 の回転軸104 を挟
んで対称に設けられた一対の係合ポール105,106 と、カ
ムシフター103 の内部に形成された摺動通路107,108 内
に摺動自在に保持されたプッシュピン109,110 と、この
プッシュピン109,110 を係合ポール105,106 側に付勢す
るプッシュスプリング111,112 とを備えて構成されてい
る。
【0005】シフターハウジング102 の内周面には、変
速装置の変速段数に合わせて複数の係合凹部114 が刻設
されており、プッシュピン109,110 とプッシュスプリン
グ111,112 に押圧された係合ポール105,106 がカムシフ
ター103 の外周面から突出して各係合凹部114 に係合す
るようになっている。
【0006】カムシフター103 はシフトレバーの回動力
を受けて段階的に回動し、この回動が係合ポール105,10
6 を介してシフターハウジング102 、即ちギヤシフトカ
ム101 に伝達され、ギヤシフトカム101 が段階的に回動
して変速が行われる。
【0007】2つの摺動通路107,108 の奥部は給油ポー
ト115 に連通しており、この給油ポート115 からエンジ
ンオイルが摺動通路107,108 内に流入してプッシュピン
109,110 の動きが滑らかにされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、給油ポ
ート115 から摺動通路内107,108 内に流入するエンジン
オイルには金属粉等の異物が微量に含まれており、この
ような異物が摺動通路107,108 内に堆積することによっ
てプッシュピン109,110 の動きがスムーズ性を欠き、変
速装置の操作フィーリングが劣化するという問題が起き
ていた。特に、回転シフター機構100 の部分はエンジン
ケースの底部付近に設置されていることが多く、エンジ
ンケースの底部を流れるエンジンオイルには金属粉が多
く含まれているため、上記問題が助長されていた。
【0009】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、エンジンオイル中に含まれる異物
によって回転シフター機構の作動性が損なわれることを
防止し、操作フィーリングの劣化を回避することのでき
る自動二輪車の変速装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る自動二輪車の変速装置は、請求項1に
記載したように、乗員により回動操作されるシフトレバ
ーと、円筒カム状のギヤシフトカムと、シフトレバーの
回動力をギヤシフトカムに伝達してギヤシフトカムを正
逆方向に段階的に回動させて変速を行わせる回転シフタ
ー機構とを備え、回転シフター機構は、ギヤシフトカム
に回転一体に設けられたシフターハウジングと、シフト
レバーの回動力を受けて回転するカムシフターと、カム
シフターの回転軸を挟んで対称に設けられた一対の係合
ポールと、カムシフターの内部に形成された一対の摺動
通路内に摺動自在に保持されたプッシュピンと、同じく
摺動通路内に保持されてプッシュピンを係合ポール側に
付勢し、係合ポールをカムシフターの外周面から突出さ
せてシフターハウジングの内周面に形成された係合凹部
に係合させるプッシュスプリングとを備えて構成された
自動二輪車の変速装置において、カムシフターの摺動通
路の周面に外部へ通じる連通孔を形成したことを特徴と
する。
【0011】また、本発明に係る自動二輪車の変速装置
は、請求項2に記載したように、摺動通路における連通
孔の開口範囲をプッシュピンの摺動範囲よりも摺動通路
の奥寄りにずらして設定した。
【0012】請求項1のように自動二輪車の変速装置を
構成すれば、カムシフターの摺動通路内に流入するエン
ジンオイル中に金属粉等の異物が含まれていても、プッ
シュピンが摺動通路内を摺動する際に、摺動通路の周面
に形成した連通孔から異物が外部に押し出される。この
ため、プッシュピンの動きがスムーズに保たれて回転シ
フター機構の作動性が向上し、変速装置の操作フィーリ
ングの劣化が回避される。
【0013】また、請求項2のようにすれば、プッシュ
ピンが摺動通路内における摺動範囲のどの位置にあって
もプッシュピンにより連通孔が閉塞されることがない。
このため、摺動通路内に混入した異物の排出性が向上
し、プッシュピンの動きが一層スムーズに保たれる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1は、本発明が適用
された自動二輪車用の変速装置の平断面図であり、図2
はその作動部分の斜視図、図3は上記作動部分の分解斜
視図である。
【0015】この変速装置1は、エンジンケース2内に
収容されており、例えば第1速ポジションと第2速ポジ
ションとの間にニュートラルポジションが設けられたリ
ターン式のシフトパターンを有した6段変速式のもので
ある。この変速装置1は以下のように構成されている。
【0016】まず、エンジンケース2内には、エンジン
の動力が伝達される入力軸3と、後輪に動力を伝える出
力軸4とが平行に、かつ回転自在に軸支されている。入
力軸3には第1速から第6速に対応するドライブギヤA
1〜A6が設けられ、出力軸4には、ドライブギヤA1
〜A6に常時噛合するドリブンギヤB1〜B6が設けら
れている。なお、図1は変速装置1の展開平面図となっ
ているため、ドライブギヤA1〜A6とドリブンギヤB
1〜B6がそれぞれ噛合していない状態で示されてい
る。
【0017】また、エンジンケース2内には入力軸3お
よび出力軸4に平行する円筒カム状のギヤシフトカム5
が回転自在に軸支され、その前後にシフトフォークシャ
フト6,7が架設されている。シフトフォークシャフト
6にはシフトフォーク8が、またシフトフォークシャフ
ト7にはシフトフォーク9と10とがそれぞれ軸方向に摺
動自在に取り付けられており、これらのシフトフォーク
8,9,10に突設されたピン8a,9a,10aが、それ
ぞれギヤシフトカム5の周囲に刻設されたカム溝12,1
3,14に嵌合している。
【0018】シフトフォーク8,9,10には、それぞれ
フォーク部分8b,9b,10bが形成され、フォーク部
分8bはドライブギヤA3とA4との間に設けられたシ
フト溝15を回転自在に把持し、フォーク部分9bと10b
は、それぞれドリブンギヤB5とB6に設けられたシフ
ト溝16,17を回転自在に把持している。
【0019】このため、ギヤシフトカム5が回転するこ
とによってシフトフォーク8,9,10がカム溝12,13,
14の形状に沿ってシフトフォークシャフト6,7の軸方
向に摺動し、これによってドライブギヤA3,A4およ
びドリブンギヤB5,B6が入力軸3あるいは出力軸4
沿いにスライドして動力を伝達するギヤの組合せが選択
され、変速が行なわれる。
【0020】エンジンケース2の後部には、一端にシフ
トレバー19が固定されたシフティングシャフト20が回転
自在に軸支されており、その他端にはシフトドライブギ
ヤ21が回転一体に設けられている。シフトドライブギヤ
21には、回動角規制孔22とストッパー23とが設けられて
いる。一方、エンジンケース2にはストッパー24が突設
されており、このストッパー24が回動角規制孔22に嵌ま
り込んでシフトドライブギヤ21の回動角を規制してい
る。
【0021】また、シフティングシャフト20に環装され
たリターンスプリング25のバー25aが両ストッパー23,
24を挟持しているため、シフトレバー19およびシフトド
ライブギヤ21は図2に示す中立位置Nに保たれ、この位
置から上下に所定角度まで弾性回動する。
【0022】そして、ギヤシフトカム5の反シフトレバ
ー19側の端部には回転シフター機構28が設けられてい
る。この回転シフター機構28は、シフトレバー19(シフ
トドライブギヤ21)の回動力をギヤシフトカム5に伝達
してギヤシフトカム5を正逆方向に段階的に回動させて
変速を行わせる機構であり、ギヤシフトカム5に回転一
体に設けられたカップ状のシフターハウジング5aと、
シフトレバー19の回動力を受けて回転するカムシフター
29とを備えている。
【0023】カムシフター29は、外側に位置するシフト
ドリブンギヤ29aと、内側(ギヤシフトカム5側)に位
置するポールホルダー29bとが回転一体に形成されたも
のであり、回転軸30によってギヤシフトカム5に同軸的
かつ相対回転自在に取り付けられている。ポールホルダ
ー29bの部分はシフターハウジング5aの内部に挿入さ
れ、シフトドリブンギヤ29aはシフトドライブギヤ21に
噛み合わされる。
【0024】図4(A),(B),(C) は図1の IV-IV線に沿う
回転シフター機構28の縦断面図である。図4(A) に示す
ように、シフターハウジング5aの内周面には60゜間隔
で6つの係合凹部C1〜C6が刻設されている。これら
の係合凹部C1〜C6は、それぞれ変速装置1の第1速
ポジションから第6速ポジションに対応する。
【0025】一方、ポールホルダー29bには回転軸30を
挟んで一対の係合ポール31,32が略「ハ」の字形に設け
られている。さらに、ポールホルダー29bの内部には一
対の摺動通路33,34が形成されており、この摺動通路3
3,34の内部にそれぞれプッシュピン35,36とプッシュ
スプリング37,38が嵌入されている。なお、2つの摺動
通路33,34の奥部は給油ポート39に連通しており、給油
ポート39はポールホルダー29bの外周面に開口してい
る。
【0026】プッシュピン35,36は摺動通路33,34内を
摺動自在であり、このプッシュピン35,36をプッシュス
プリング37,38が係合ポール31,32側に付勢している。
このため、2つの係合ポール31,32の先端は通常はカム
シフター29の外周面から突出した状態に保たれ、係合ポ
ール31,32の先端がシフターハウジング5a内周面の係
合凹部1〜6に係合可能になっている。
【0027】図3および図4に示すように、ポールホル
ダー29bの近傍には板金製のポールリフター41が2本の
ビス42でエンジンケース2に固定される。このポールリ
フター41にはカムシフター29のポールホルダー29bを取
り囲む形状の湾入部41a(図3参照)が形成されてお
り、この湾入部41aには1つの小径円弧部41bと2つの
大径円弧部41c,41dが形成されており、2つの大径円
弧部41c,41dの間にストッパー41eが突設されてい
る。
【0028】図4 (A)〜(C) に示すように、シフターハ
ウジング5a内でポールホルダー29bが回転すると、各
係合ポール31,32はポールリフター41の小径円弧部41b
に接触することにより押さえ付けられてポールホルダー
29bの外周面よりも没入し、大径円弧部41c,41dの位
置に来るとプッシュスプリング37,38の付勢力によりポ
ールホルダー29bの外周面から突出(リフト)する。な
お、各係合ポール31,32がストッパー41eに当接すると
ポールホルダー29b(カムシフター29)はそれ以上回転
できなくなる。
【0029】ところで、図4および図5に示すように、
ポールホルダー29bに形成されている摺動通路33,34の
うち、下側に位置する摺動通路34には外部へ通じる連通
孔43が形成されている。この連通孔43は、摺動通路34の
周面からポールホルダー29bの外周面に通じており、そ
の開口範囲Dがプッシュピン36の摺動範囲Eよりも摺動
通路34の奥寄りにずらして設定されている。
【0030】一方、図6にも示すように、ギヤシフトカ
ム5のシフターハウジング5aと反対側の端部にはシフ
トカムストッパー45がピン46によって回転一体に固定さ
れている。このシフトカムストッパー45は、6つの突起
部F1〜F6が60゜の中心角を挟んで星形に配列された
形状であり、各突起部F1〜F6の間が係合凹部G1〜
G6となっている。
【0031】また、シフトカムストッパー45の1つの突
起部F1の頂部には係合凹部Gnが形成されている。こ
の係合凹部Gnは係合凹部G1とG2との間に位置して
いる。係合凹部Gnはニュートラルポジションに対応
し、係合凹部G1〜G6は、それぞれ第1速ポジション
から第6速ポジションに対応する。
【0032】例えば後側のシフトフォークシャフト7に
はロックレバー47が回動自在に軸支されており、このロ
ックレバー47の一端には回転自在なローラー48が設けら
れ、他端にはプルスプリング49が掛止されている。プル
スプリング49の他端はエンジンケース2に掛止され、プ
ルスプリング49の付勢力によってローラー48がシフトカ
ムストッパー45の係合凹部GnおよびG1〜G6に押し
付けられるようになっている。
【0033】ローラー48が係合凹部Gnに係合した時、
ギヤシフトカム5の回動位置はニュートラルポジション
に保持され、ローラー48が係合凹部G1〜G6に係合す
ると、ギヤシフトカム5の回動位置はそれぞれ第1速ポ
ジションから第6速ポジションに保持される。
【0034】以上のように構成された変速装置1におい
て、シフトレバー19が中立位置Nにある時、カムシフタ
ー29は図4(A) に示す位置にある。シフトレバー19を例
えば上方に1ストローク回動操作した場合、シフトドラ
イブギヤ21が上方に回動してカムシフター29のシフトド
リブンギヤ29aが前転方向Fに60°回動し、上側の係合
ポール31がポールリフター41のストッパー41eに当接し
た時点でカムシフター29の回動が停止し、カムシフター
29の位置は図4(B) のようになる。
【0035】このカムシフター29の回動は、上側の係合
ポール31がシフターハウジング5aの係合凹部C1〜C
6のいずれかに係合することによってギヤシフトカム5
に伝達され、ギヤシフトカム5が前転方向Fへ60°回転
して変速装置1が1段シフトアップされる。
【0036】また、シフトレバー19を下方に1ストロー
ク回動操作した場合、シフトドライブギヤ21が下方に回
動してカムシフター29のシフトドリブンギヤ29aが後転
方向Rに60°回動し、下側の係合ポール32がポールリフ
ター41のストッパー41eに当接した時点でカムシフター
29の回動が停止し、カムシフター29の位置は図4(C)の
ようになる。
【0037】このカムシフター29の回動は、下側の係合
ポール32がシフターハウジング5aの係合凹部C1〜C
6のいずれかに係合することによってギヤシフトカム5
に伝達され、ギヤシフトカム5が後転方向Rへ60°回転
して変速装置1が1段シフトダウンされる。
【0038】図4(B) および図4(C) の状態からシフト
レバー19がリターンスプリング25の力で中立位置Nに戻
されると、カムシフター29は図4(A) の位置に戻るが、
カムシフター29の上側または下側の係合ポール32がポー
ルリフター41の小径円弧部41bにより押さえ込まれるた
めにギヤシフトカム5には戻り方向の回動力が働かず、
ギヤシフトカム5は同じ位置に保持される。
【0039】このように、シフトレバー19を上方または
下方に1ストロークずつ回動することにより、ギヤシフ
トカム5が60°ずつ正逆方向へ段階的に回転し、変速装
置1が1段ずつシフトアップ、またはシフトダウンされ
る。
【0040】なお、ギヤシフトカム5が60°ずつ回転す
る毎にロックレバー47のローラー48がシフトカムストッ
パー45の各係合凹部G1〜G6に係合するため、ギヤシ
フトカム5の自然回転が防止されて節度の良い変速操作
が行われる。
【0041】ところで、エンジンケース2の内部には潤
滑用のオイルが貯溜されており、このオイルがカムシフ
ター29(ポールホルダー29b)の給油ポート39から各摺
動通路33,34内に流入することによってプッシュピン3
5,36が潤滑され、係合ポール31,32の回動に伴うプッ
シュピン35,36の摺動が円滑化されている。
【0042】この変速装置1によれば、下側の摺動通路
34の周面に外部へ通じる連通孔43が形成されているの
で、給油ポート39から摺動通路34内に流入するエンジン
オイル中に金属粉等の異物が含まれていても、プッシュ
ピン36が摺動通路34内を摺動する際に連通孔43から異物
が外部に押し出される。このため、プッシュピン36の動
きがスムーズに保たれて回転シフター機構28の作動性が
向上し、変速装置1の操作フィーリングの劣化が回避さ
れる。
【0043】また、連通孔43の開口範囲Dがプッシュピ
ン36の摺動範囲Eよりも摺動通路34の奥寄りにずらして
設定されているため、摺動範囲Eのどの位置にプッシュ
ピン36があっても、プッシュピン36により連通孔43が閉
塞されることがない。このため、摺動通路34内に混入し
た異物の排出性が向上しており、プッシュピン36の動き
を一層スムーズに保つことができる。
【0044】なお、本実施形態ではカムシフター29の下
側の摺動通路34にのみ連通孔43が形成されているが、上
側の摺動通路33にも連通孔43を形成してもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る自動
二輪車の変速装置は、カムシフターの摺動通路の周面に
外部へ通じる連通孔を形成したことにより、エンジンオ
イル中に含まれる金属粉等の異物を連通孔から外部に排
出させてプッシュピンの動きをスムーズに保ち、回転シ
フター機構の作動性を向上させて変速装置の操作フィー
リングの劣化を回避することができる。
【0046】また、摺動通路における連通孔の開口範囲
をプッシュピンの摺動範囲よりも摺動通路の奥寄りにず
らして設定したことにより、プッシュピンによる連通孔
の閉塞を防止して異物の排出性を向上させ、プッシュピ
ンの動きを一層スムーズにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された自動二輪車用変速装置の平
断面図。
【図2】変速装置の作動部分の斜視図。
【図3】変速装置の作動部分の分解斜視図。
【図4】図1の IV-IV線に沿う回転シフター機構の縦断
面図であり、本発明の一実施形態を示す図。
【図5】図4(A) のV部拡大図。
【図6】図1の VI-VI線に沿うシフトカムストッパーの
縦断面図。
【図7】従来の技術を示す回転シフター機構の縦断面
図。
【符号の説明】
1 変速装置 2 エンジンケース 3 入力軸 4 出力軸 5 ギヤシフトカム 5a シフターハウジング 6,7 シフトフォークシャフト 8,9,10 シフトフォーク 19 シフトレバー 28 回転シフター機構 29 カムシフター 29a シフトドリブンギヤ 29b ポールホルダー 30 回転軸 31,32 係合ポール 33,34 摺動通路 35,36 プッシュピン 37,38 プッシュスプリング 43 連通孔 A1〜A6 ドライブギヤ B1〜B6 ドリブンギヤ C1〜C6 係合凹部 D 連通孔の開口範囲 E プッシュピンの摺動範囲

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗員により回動操作されるシフトレバー
    19と、円筒カム状のギヤシフトカム5と、シフトレバー
    19の回動力をギヤシフトカム5に伝達してギヤシフトカ
    ム5を正逆方向に段階的に回動させて変速を行わせる回
    転シフター機構28とを備え、回転シフター機構28は、ギ
    ヤシフトカム5に回転一体に設けられたシフターハウジ
    ング5aと、シフトレバー19の回動力を受けて回転する
    カムシフター29と、カムシフター29の回転軸30を挟んで
    設けられた一対の係合ポール31,32と、カムシフター29
    の内部に形成された一対の摺動通路33,34内に摺動自在
    に保持されたプッシュピン35,36と、同じく摺動通路3
    3,34内に保持されてプッシュピン35,36を係合ポール3
    1,32側に付勢し、係合ポール31,32をカムシフター29
    の外周面から突出させてシフターハウジング5aの内周
    面に形成された係合凹部C1〜C6に係合させるプッシ
    ュスプリング37,38とを備えて構成された自動二輪車の
    変速装置において、カムシフター29の摺動通路34の周面
    に外部へ通じる連通孔43を形成したことを特徴とする自
    動二輪車の変速装置1。
  2. 【請求項2】 摺動通路34における連通孔43の開口範囲
    Dをプッシュピン36の摺動範囲Eよりも摺動通路34の奥
    寄りにずらして設定した請求項1に記載の自動二輪車の
    変速装置1。
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