JPH1022855A - 広帯域受信機における内部ビートの発生防止方法及び広帯域受信機 - Google Patents

広帯域受信機における内部ビートの発生防止方法及び広帯域受信機

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JPH1022855A
JPH1022855A JP19275696A JP19275696A JPH1022855A JP H1022855 A JPH1022855 A JP H1022855A JP 19275696 A JP19275696 A JP 19275696A JP 19275696 A JP19275696 A JP 19275696A JP H1022855 A JPH1022855 A JP H1022855A
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JP
Japan
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frequency
intermediate frequency
oscillator
reception
local oscillator
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JP19275696A
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Inventor
Shigeru Takano
高野  茂
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EE O R KK
Original Assignee
EE O R KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スーパーヘテロダイン方式を用いた広帯域受
信機において、いわゆるクロススプリアス妨害を、簡易
な構成で、確実に回避することができるようにする。 【解決手段】 第1局部発振器3の高調波と第2局部発
振器7の高調波との差が第1中間周波数と同一になるか
否かがCPU13により判定されるようになっており、
CPU13により同一となると判定された場合には、第
1中間周波増幅器4が有する周波数帯域の範囲内で、C
PU13により、第1局部発振器3を構成するPLL発
振回路が制御され、第1中間周波数の変更が行われて、
クロススプリアス妨害が確実に回避されるようになって
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線電波を受信す
るための受信機に係り、特に、広帯域、例えば、長波か
らサブミリ波に渡る広範な周波数範囲を連続して受信可
能な広帯域受信機における、いわゆる内部スプリアス等
に起因するビート妨害に対する改善を図ったものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の広帯域受信機としては、
例えば、本願発明者により発明され、米国特許第462
7100号として特許されたもの等種々のものが提案、
実用化されている。電波特性の異なる広い周波数範囲の
受信を可能とするこのようないわゆる広帯域受信機にお
いては、感度、選択度、安定度等の基本的特性に加え、
内部スプリアス妨害、イメージ信号妨害、クロススプリ
アス妨害に対する特性等の受信機として要求される諸特
性を、受信周波数に拘わらず如何に安定なものとするか
が、受信機の性能を決定する重要なポイントとなる。
【0003】一般に、この種の受信機では、いわゆるコ
ストパフォーマンス的観点からスーパーヘテロダイン方
式を採用するものが殆どであり、上述した米国特許第4
627100号に係る広帯域受信機もスーパーヘテロダ
イン方式を基本としてなるものである。ところで、広帯
域受信機の場合、いわゆる狭帯域受信機(中波帯専用、
短波帯専用又は、超短波帯専用というように比較的極限
られた周波数範囲での受信のみを可能とした受信機)と
同程度の感度、選択度、安定度等の諸特性を得ること
は、現実的には、種々の困難を伴うものである。
【0004】とりわけ、内部スプリアス妨害、イメージ
信号妨害、クロススプリアス妨害は、受信可能周波数の
拡張と共にこれらが発生する周波数条件が増えるため、
広帯域受信機においては、狭帯域受信機に比してより顕
著になる傾向にある。広帯域受信機において、このよう
な内部スプリアス妨害等を改善する方策としては、例え
ば、受信周波数範囲を複数の周波数範囲に分割し、各周
波数範囲毎に内部スプリアス妨害、イメージ信号妨害及
びクロススプリアス妨害を実用上問題のないレベルとで
きるように、第1中間周波数、第1局部発振周波数、第
2中間周波数、第2局部発振周波数をそれぞれ選定し、
受信周波数帯に応じてこれらを切り替える方法や、内部
スプリアス妨害やクロススプリアス妨害が生ずる周波数
を、使用頻度の低い受信周波数となるように、中間周波
数を所定の周波数に固定する方法等が種々提案されてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、受信周
波数範囲を複数の周波数範囲に分割する前者の方法の場
合、受信性能をより向上させようとすると、所望する性
能向上の程度に対応して周波数範囲の分割数を増さなけ
ればならず、回路構成を複雑化することとなるばかり
か、装置の高価格化を招くため、結局、得られる性能と
装置価格との妥協点において周波数範囲の分割数を設定
しなければならず、最善の解決策を与えるものではな
い。
【0006】また、後者の方法にあっては、受信周波数
の範囲において内部スプリアス妨害等が生ずることには
変わりはなく、本質的な解決を与えるものではない。本
願発明者により先に提案された広帯域受信機(米国特許
第4627100号)においても、第3中間周波数まで
を有するいわゆるトリプルスーパーヘテロダイン方式と
したり、高性能のフィルタを用いてスプリアスの除去を
図る等の方策を講じて、内部スプリアス妨害、クロスス
プリアス妨害等の低減を図ったものではあるが、現実に
は、受信周波数範囲の中で完全にこれらの問題を無くす
ことはできず、本質的な解決策が講じられたものではな
かった。
【0007】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
で、スーパーヘテロダイン方式を用いた広帯域受信機に
おける内部スプリアス妨害、クロススプリアス妨害の発
生を本質的になくすることのできる方法を提供すると共
に、広帯域な受信周波数範囲においても内部スプリアス
妨害、クロススプリアス妨害の発生を、回路構成を複雑
にすることなく、かつ、確実に回避することができ、し
かも比較的安価な広帯域受信機を提供するものである。
本発明の他の目的は、スーパーヘテロダイン方式を用い
た広帯域受信機において、特定の受信周波数の際に、第
1局部発振周波数の高調波と、第2局部発振周波数の高
調波との差が第1中間周波数と同一となることによるク
ロススプリアス妨害の発生を防止する方法及び第1局部
発振周波数の高調波と、第2局部発振周波数の高調波と
の差が第1中間周波数と同一となることによるクロスス
プリアス妨害の発生を、簡易な構成で、確実に回避する
ことができ、しかも比較的安価な広帯域受信機を提供す
ることにある。また、本発明の他の目的は、スーパーヘ
テロダイン方式を用いた広帯域受信機において、特定の
受信周波数の際に、第2局部発振器のスプリアスが受信
周波数と同一となることを防止し、いわゆる内部スプリ
アス妨害の発生を防止できる方法及び第2局部発振器の
スプリアスが受信周波数と同一となることによるいわゆ
るビート妨害の発生を、簡易な構成で、確実に回避する
ことができ、しかも比較的安価な広帯域受信機を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る広帯域受信機における内部ビートの発生防止方法は、
受信周波数を少なくとも第2中間周波数まで変換して復
調を行うスーパヘテロダイン方式の広帯域受信機におけ
る内部ビート発生防止方法であって、第1中間周波数の
高調波と第2中間周波数の高調波との差が第1中間周波
数と同一となる受信周波数において、第1中間周波数
を、前記広帯域受信機が有する第1中間周波数帯域の範
囲内で所定の周波数に変更するようにしてなるものであ
る。
【0009】かかる方法は、クロススプリアス妨害が生
ずる個々の受信周波数において、広帯域受信機が有する
第1中間周波数帯域の範囲内で、クロススプリアス妨害
がなくなるように第1中間周波数を変えるものであり、
第1中間周波数の変更に際して第1中間周波数帯域を調
整する必要がないので、構成を複雑することなく、クロ
ススプリアス妨害の本質的な解消をなし得るものであ
る。
【0010】請求項2記載の発明に係る広帯域受信機
は、受信周波数に対して所定の周波数の信号を出力する
第1局部発振器と、前記第1局部発振器の出力周波数と
受信周波数との周波数混合を行い、所定の第1中間周波
数を得る第1混合器と、前記第1混合器の出力信号を帯
域増幅する第1中間周波増幅器と、受信周波数に応じた
所定の周波数範囲の信号を出力する第2局部発振器と、
前記第1中間周波増幅器を介して入力される第1中間周
波数と、前記第2局部発振器の出力周波数との周波数混
合を行い所定の第2中間周波数を得る第2混合器と、受
信動作を制御する制御部とを具備し、スーパーヘテロダ
イン方式により受信信号を復調する広帯域受信機であっ
て、前記第1局部発振器は、外部から入力される基準周
波数に対して所定の周波数を出力するPLL発振回路
と、前記基準周波数を発振出力する基準周波数用発振器
とを有して構成され、制御部は、所定の受信周波数にお
いて、第1中間周波数を所定の周波数へ変更するべく前
記第1局部発振器を制御してその発振周波数を変えるも
のである。
【0011】かかる構成においては、第1中間周波数の
変更は、第1中間周波増幅増幅器の帯域周波数の範囲内
で行われるようにすると好適である。また、例えば、基
準周波数発振器は、制御部の制御により発振周波数が可
変される数値制御発振器を用いてなると共に、制御部
は、CPUにより構成され、第1中間周波数の高調波と
第2中間周波数の高調波との差が第1中間周波数と同一
となる受信周波数に関するデータが記憶されており、当
該データに基づいて数値制御発振器の周波数を変えるか
否かを判定し、その判定結果に応じて、数値制御発振器
の発振周波数が変えられるようなものが好適である。
【0012】このような構成により、クロススプリアス
妨害が生ずる個々の受信周波数において、広帯域受信機
が有する第1中間周波数帯域の範囲内で、クロススプリ
アス妨害がなくなるように第1中間周波数が変更される
が、第1中間周波数の変更に際して第1中間周波数帯域
を調整する必要がないので、構成を複雑することなく、
クロススプリアス妨害の本質的な解消をなし得る広帯域
受信機が提供されることとなるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1乃至図6を参照しつつ説明する。なお、以下に
説明する部材、配置等は本発明を限定するものではな
く、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができる
ものである。この発明の実施の形態における広帯域受信
機(以下「本機」と言う)は、スーパーヘテロダイン方
式を採用した受信機であって、具体的には、第1乃至第
3中間周波数までを有するいわゆるトリプルスーパーヘ
テロダイン方式を採用し、例えば、10KHz乃至260
0MHzの周波数範囲における連続受信を可能としたもの
である。
【0014】本発明は、特に、第2中間周波数を得る部
分までの回路部分に向けられたものであることを特徴と
するものであることから、図1においては、本機の主要
部の構成、具体的には第2中間周波数を得る部分までの
構成が示されており、後段の回路構成は省略されてい
る。以下、図1を参照しつつ第2中間周波数を得るまで
の本機の第1の例における回路構成について説明すれ
ば、まず、本機は、高周波の受信信号を増幅する高周波
増幅器(図1においては「RF AMP」と表記)1を
有し、この高周波増幅器1で増幅された高周波の受信信
号は、第1混合器(図1においては「1stMIX」と
表記)2に入力されるようになっている。
【0015】第1混合器2は、高周波増幅器1から入力
された高周波の受信信号と、第1局部発振器3から入力
される所定の第1局部発振周波数を有する第1局部発振
信号とを周波数混合し、所定の第1中間周波数を有する
第1中間周波信号を得るためのものである。この第1混
合器2は、具体的には、例えばダイオードを用いて構成
されるいわゆるダブルバランスミキサにより構成される
もの等が好適である。
【0016】なお、本機においては、いわゆるイメージ
信号妨害に対する改善を図る観点から、1400MHz未
満の受信周波数に対しては、第1局部発振周波数を受信
周波数よりも高い周波数とするいわゆるアップコンバー
ジョン方式を採用し、1400MHz以上の受信周波数に
対しては、第1局部発振周波数を受信周波数よりも低い
周波数とするいわゆるダウンコンバージョン方式を採用
している。
【0017】そして、第1中間周波数は、具体的には、
後述するように受信周波数に応じて622.4MHzか又
は622.0MHzに変えられるようになっており、ま
た、第1局部発振器3は、622.4MHz乃至202
2.0MHzの範囲の第1局部発振周波数を出力するよう
になっている。第1混合器2の出力側には、第1中間周
波増幅器4が接続されており、第1混合器2によって得
られた第1中間周波信号は、所定の帯域制限を受けると
共に、信号増幅が施されて第2混合器(図1においては
「2nd MIX」と表記)5に入力されるようになっ
ている。
【0018】本機の第1中間周波増幅器4は、後述する
ように第1中間周波数が受信周波数に応じて変更されて
も、その変更後の第1中間周波数に対しても十分な増幅
特性を有する周波数帯域を有するものとなっている。換
言すれば、後述する第1中間周波数の変更は、この第1
中間周波増幅器4が有する周波数帯域内で行われるよう
になっているもので、このため、本機では、第1中間周
波数が変更されても、第1中間周波増幅器4の出力信号
レベルが低下することはなく、受信特性が低下するよう
なことはないようになっている。
【0019】第2混合器5は、第1中間周波増幅器4を
介して入力された第1中間周波信号と、第2局部発振器
7から入力される所定の第2局部発振周波数を有する第
2局部発振信号とを周波数混合し、所定の第2中間周波
数を有する第2中間周波信号を得るためのもので、例え
ば、第1混合器2と同様にいわゆるダブルバランスミキ
サにより構成されるものである。この発明の実施の形態
においては、第2局部発振周波数は、後述するように受
信周波数に応じて610.9MHz乃至611.7MHzの
範囲で変えられるようになっており、第2中間周波数
は、常に10.7MHzに固定されるようになっている。
【0020】第2混合器5の出力側には、第2中間周波
増幅器6が接続されており、第2混合器5によって得ら
れた第2中間周波信号は、所定の帯域制限を受けると共
に、信号増幅が施されて図示されない後段側の回路へ供
給されるようになっている。第2中間周波増幅器6は、
第2中間周波数としての所定の周波数(10.7MHz)
のみを通過させて、かつ、増幅させるものであればよい
ものなので、第1中間周波増幅器4と異なり、その帯域
周波数は狭いものとなっている。
【0021】なお、第2混合器5の後段側の構成を概略
的に述べれば、第2中間周波信号は、図示されな第3混
合器によって第3中間周波数(455KHz固定)に変換
されるようになっており、その後段側には、受信信号の
電波形式(SSB信号、狭帯域FM信号、広帯域FM信
号等)に応じた復調のための復調回路等が設けられてお
り、図示されない操作スイッチにより設定された受信電
波の形式に応じてこれらの復調回路等が選択的に動作
し、低周波信号出力が得られるようになっている。
【0022】第1局部発振器3は、いわゆるPLL(Ph
ase-Locked Loop)を用いた周波数シンセサイザにより
所望の第1局部発振周波数を得ることができるようにな
っており、第1局発用ローパスフィルタ(図1において
は「LPF1」と表記)8と、第1局発用電圧制御発振
器(図1においては「VCO1」と表記)9と、第1局
発用デバイダ10と、第1局発用位相比較器11と、数
値制御発振器(図1においては「NCO」と表記)12
と、を具備して構成されている。このようなPLLルー
プ自体の構成は、公知・周知であるのでここでの詳細な
説明は省略するが、2乃至3の構成要素について、若干
の説明を加えておくこととする。
【0023】まず、第1局発用デバイダ10は、第1局
発用電圧制御発振器9の出力周波数を1/N1に分周す
るもので、N1の値が可変できるようになっており、そ
の可変はCPU13によって制御されるようになってい
るものである。第1局発用位相比較器11は、第1局発
用デバイダ10で分周された信号に対して、さらに1/
M1の分周を施すと共に、この分周結果と、数値制御発
振器12から基準周波数として入力される信号とを位相
比較するようになっているものである。
【0024】数値制御発振器12は、一般にDDS(Di
gital Direct Synthesizer)と称される方式を用いてな
るもので、水晶発振子14で得られた信号を基に、CP
U13の制御により所定の上限周波数までの範囲におい
て、例えば、1KHzステップで任意の周波数信号が得ら
れるようになっているものである。本機の数値制御発振
器12は、上述したように第1局部発振器3を構成する
PLLループの基準周波数源として用いられると共に、
第2局部発振器7を構成するPLLループの基準周波数
源及びオフセット周波数源としても用いられるようにな
っている(詳細は後述)。そして、数値制御発振器12
の出力周波数をFNとし、第1局発用電圧制御発振器9
の出力周波数、すなわち、第1局部発振周波数をFL1
とすると、第1局部発振周波数FL1は、FL1=N1×
M1×FNとして得られるようになっている。
【0025】一方、第2局部発振器7は、PPLによる
周波数シンセサイザ方式によるものである点は、第1局
部発振器3と同様であるが、この第2局部発振器7は、
いわゆる周波数ミキシング方式を用いてなる点が第1局
部発振器3と異なっているものである。すなわち、第2
局部発振器7は、第2局発用ローパスフィルタ(図1に
おいては「LPF2」と表記)15と、第2局発用電圧
制御発振器(図1においては「VCO2」と表記)16
と、第2局発用混合器(図1においては「PLL MI
X」と表記)17と、帯域増幅器(図1においては「B
PF AMP」と表記)18と、第2局発用デバイダ1
9と、第2局発用位相比較器20と、NCO用ローパス
フィルタ21と、さらに、第1局部発振器3と共通に使
用される数値制御発振器12と、を具備して構成されて
いるものである。
【0026】第2局発用ローパスフィルタ15、第2局
発用電圧制御発振器16、第2局発用デバイダ19及び
第2局発用位相比較器20は、通常、この種のPLL回
路において用いられるものと特に変わるところがないも
のであるので、ここでの詳細な説明は省略する。なお、
第2局発用デバイダ19は、帯域増幅器18の出力周波
数を1/N1に分周するもので、N1の値がCPU13の
制御により可変されるようになっているものである。ま
た、第2局発用位相比較器20は、第1局発用位相比較
器11と同様に第2局発用デバイダ19で分周された信
号に対して、さらに1/M1の分周を施すと共に、この
分周結果と、数値制御発振器12から基準周波数として
入力される信号とを位相比較するようになっているもの
である。
【0027】第2局発用混合器17は、第2局発用電圧
制御発振器16の出力信号の周波数と、NCO用ローパ
スフィルタ21を介して数値制御発振器12からいわゆ
るオフセット周波数として入力される周波数との周波数
混合を行うものである。また、帯域増幅器18は、第2
局発用混合器17の出力信号に含まれる不要な高周波信
号を除去し、必要な周波数範囲の信号のみを増幅して通
過させるためのものである。かかる構成の第2局部発振
器7の出力周波数、すなわち第2局部発振周波数FL2
は、数値制御発振器12の出力周波数をFNとすると、
FL2=N1×M1×FN+FNとして得られるようにな
っている。
【0028】CPU13は、ROM、RAM等を内蔵し
てなるいわゆるワンチップ・マイコンであり、数値制御
発振器12の発振周波数の制御、第1局発用デバイダ1
0及び第2局発用デバイダ19の分周比の制御を行う
他、本機の図示されない他の回路部分の動作制御等を行
うようになっているものである。
【0029】次に、上記構成における受信周波数に応じ
た第1中間周波数の変更動作及び第2局部PLL入力周
波数の変更動作について説明する。最初に、第1中間周
波数の変更動作について説明する。まず、第1中間周波
数の変更は、第1局部発振周波数の高調波と、第2局部
発振周波数の高調波との差が第1中間周波数と同一とな
る場合があり、これが受信範囲内で生ずると、いわゆる
クロスビートとなり、受信の妨害となるために、このよ
うな状態を回避するために行われるものである。例え
ば、受信周波数Frが144.9MHzの場合を例に説明
すれば、第1中間周波数の変更を行わない場合の各主要
部の周波数は次のようになる。
【0030】 受信周波数Fr: 144.9MHz
【0031】 第1中間周波数FI1: 622.4MHz
【0032】 第2中間周波数FI2: 10.7MHz
【0033】 第1局部発振周波数FL1=Fr+FI1: 767.3MHz
【0034】 第2局部発振周波数FL2=FI1−FI2: 611.7MHz
【0035】 数値制御発振周波数FN: 5.9MHzとなる。
【0036】そして、この場合、第1局部発振周波数F
L1の4倍の高調波と、第2局部発振周波数FL2の4
倍の高調波との差が丁度、第1中間周波数FI1に等し
くなる。すなわち、具体的には、FL1×4=767.
3MHz×4=3069.2MHz、FL2×4=611.
7MHz×4=2446.8MHzとなる。したがって、F
L1×4−FL2×4=3069.2MHz−2446.
8MHz=622.4MHzとなり、丁度第1中間周波数F
L1に等しくなる。
【0037】そこで、本機では、第1中間周波数FL1
を上述の周波数より400KHz低くするべく、CPU1
3により数値制御発振器12の発振周波数が400KHz
高くされ、これにより第1局部発振周波数FL1が変更
される共に、第1局部発振周波数FL1の変更に伴い第
2局部発振周波数FL2も変更され、第2中間周波数F
L2が10.7MHzに維持されるようになっている。す
なわち、各主要部の周波数は次のようになる。
【0038】 受信周波数Fr: 144.9MHz
【0039】 第1中間周波数FI1: 622.0MHz
【0040】 第2中間周波数FI2: 10.7MHz
【0041】 第1局部発振周波数FL1=Fr+FI1: 766.9MHz
【0042】 第2局部発振周波数FL2=FI1−FI2: 611.3MHz
【0043】 数値制御発振周波数FN: 6.3MHzとなる。
【0044】したがって、FL1×4−FL2×4=3
067.6MHz−2445.2MHz×4=622.4M
Hzとなり、第1中間周波数FL1とは異なるため、受信
信号に対するクロススプリアス妨害が生ずることがない
ものとなっている。なお、第1中間周波数の変更は、あ
くまでも第1中間周波増幅器4の増幅帯域範囲内であ
り、しかも、クロススプリアス妨害を確実に回避できる
周波数幅で行われるために、第1中間周波数の変更によ
り、第1中間周波増幅器4の帯域を切り替える必要もな
く、また、受信感度が低下するようなことがないものと
なっている。
【0045】このようなクロスビートが発生する周波数
は、多数存在するため、実際には、如何なる受信周波数
において、第1局部発振周波数FL1の高調波と、第2
局部発振周波数FL2の高調波との差が、第1中間周波
数FI1の622.4MHzに等しくなり、いわゆるクロ
ススプリアス妨害が生ずるかを、本機にアンテナを接続
しない状態で、シールドルーム内で動作状態にして予め
調べ、クロススプリアス妨害が生ずる受信周波数のデー
タを取得しておく。
【0046】そして、このデータはCPU13に記憶さ
れており、CPU13による制御に利用されるようにな
っている。図2には、CPU13による第1中間周波数
の変更制御の概略手順を示すサブルーチンフローチャー
トが示されており、同図を参照しつつその制御手順につ
いて説明すれば、まず、最初に、CPU13により受信
周波数がクロススプリアス妨害が生ずる周波数となった
か否かが判断されるようになっている(図2のステップ
100参照)。そして、クロススプリアス妨害が生ずる
受信周波数ではないと判定された場合(NOの場合)に
は、このサブルーチン処理は終了されることとなる。
【0047】一方、受信周波数が、予めデータとして記
憶されているクロススプリアス妨害が発生する周波数で
あると判定された場合(YESの場合)には、CPU1
3により数値制御周波数FNが通常時の5.9MHzから
6.3MHzへ変更されることとなる(図2のステップ1
02参照)。また、第2局部発振器7の第2局発用デバ
イダ19がCPU13により制御されて、第2局部発振
周波数FL2が400KHz高い周波数に変更され、一連
のサブルーチン処理が終了することとなる(図2のステ
ップ104参照)。
【0048】なお、本機動作時の受信周波数が、クロス
スプリアス妨害が発生する周波数として予め記憶されて
いる周波数に一致するか否かの判断は、具体的には、C
PU13がPLLループへ対して出力する一般にN値と
称されている制御用の数値によって判断されるようにな
っている。すなわち、受信周波数は、第1局部発振周波
数FL1が変えられることによって変化するようになっ
ているが、第1局部発振周波数FL1は、先に述べたよ
うに、PLLループによる周波数シンセサイザによって
変化するようになっている。そして、この周波数変化
は、CPU13から第1局発用デバイダ10へ対して入
力される制御用の数値の変化によって生ずるものである
ので、この数値と受信周波数とが対応することとなるこ
とを利用して、この数値を判定することで間接的に受信
周波数の判定を行うようにしてあるものである。
【0049】次に、第2局発PLL入力周波数の変更動
作について説明する。これは、本機の受信周波数と第2
局部発振器7内部で生ずるスプリアス周波数とが同一と
なることによるスプリアス妨害の発生を回避するために
行われるようになっているものである。より具体的に
は、第2局発用デバイダ19の入力周波数、すなわち、
第2局発PLL入力周波数が、受信周波数と同一となる
ことによるスプリアス妨害の発生を回避するためのもの
である。
【0050】すなわち、例えば、受信周波数Frが61
7.6MHzである場合、何等スプリアス妨害対策を講じ
ないとすると各主要部の周波数は次のようになる。
【0051】 受信周波数Fr: 617.6MHz
【0052】 第1中間周波数FI1: 622.4MHz
【0053】 第2中間周波数FI2: 10.7MHz
【0054】 第1局部発振周波数FL1=Fr+FI1: 1240.0MHz
【0055】 第2局部発振周波数FL2=FI1−FI2: 611.7MHz
【0056】 数値制御発振周波数FN: 5.9MHz
【0057】 第2局発PLL入力周波数FP: 617.6MHz
【0058】そこで、本機では、この場合、第2局発P
LL入力周波数FPを400KHz高くするべく、CPU
13により数値制御発振周波数FNを400KHz高い
6.3MHzに設定されるようにしてある。したがって、
この場合、各主要部の周波数は次のようになる。
【0059】 受信周波数Fr: 617.6MHz
【0060】 第1中間周波数FI1: 622.4MHz
【0061】 第2中間周波数FI2: 10.7MHz
【0062】 第1局部発振周波数FL1=Fr+FI1: 1240.0MHz
【0063】 第2局部発振周波数FL2=FI1−FI2: 611.7MHz
【0064】 数値制御発振周波数FN: 6.3MHz
【0065】 第2局発PLL入力周波数FP: 618.0MHz
【0066】このような第2局発PLL入力周波数FP
に起因するクロススプリアス妨害が発生する周波数も、
先の第1局部発振周波数FL1の高調波と第2局部発振
周波数FL2の高調波との差によるクロススプリアス妨
害の場合と同様に、多数存在するものである。したがっ
て、先の第1局部発振周波数FL1の高調波と第2局部
発振周波数FL2の高調波との差によるクロススプリア
ス妨害回避のために第1中間周波数FI1を変更する場
合と同様、第2局発PLL入力周波数FPの変更は、C
PU13によって行われるようになっている。
【0067】すなわち、図3に示されたCPU13によ
る第2局発PLL入力周波数の変更制御の概略手順を示
すサブルーチンフローチャートを参照しつつその制御手
順について説明すれば、まず、最初に、CPU13によ
り受信周波数が第2局部発振器7のスプリアスによりス
プリアス妨害が生ずる周波数となったか否かが判断され
る(図3のステップ200参照)。なお、CPU13に
よるこの判定は、先の図2による制御の場合と同様に、
予めの調査により、第2局部PLL入力周波数と同一と
なる受信周波数に関するデータがCPU13に記憶され
ており、当該データを基になされるものである。
【0068】そして、スプリアス妨害が生ずる受信周波
数ではないと判定された場合(NOの場合)には、この
サブルーチン処理は終了されることとなる。一方、受信
周波数が、予めデータとして記憶されているスプリアス
妨害が発生する周波数であると判定された場合(YES
の場合)には、CPU13により数値制御周波数FNが
通常時の5.9MHzから6.3MHzへ変更されることと
なる(図2のステップ202参照)。これにより、第2
局発PLL入力周波数FL2は、400KHz高い周波数
となる。
【0069】さらに、数値制御周波数FNが変更されて
も、第1中間周波数FI1及び第2中間周波数FI2
は、それぞれ通常時と変わることのないように、第1局
部発振周波数FL1及び第2の局部発振周波数FL2が
CPU13により制御され、一連のサブルーチン処理が
終了することとなる(図3のステップ204参照)。
【0070】このように、本機においては、第1中間周
波数を、第1中間周波増幅器4の周波数帯域の範囲内
で、CPU13に記憶されたデータに基づいて、受信周
波数に応じて変更することで、第1中間周波数の高調波
と第2中間周波数の高調波との差が第1中間周波数と同
一とならないようし、特定の受信周波数におけるビート
妨害の発生を、簡易に、かつ、確実になくすることがで
きるようになっており、安定した広帯域受信が可能とな
るものである。
【0071】また、第2局部発振器7のスプリアス周波
数が、受信周波数と同一となる受信周波数においては、
CPU13に予め記憶されたデータに基づいて、数値制
御発振器12の周波数が変えられ、スプリアス周波数が
受信周波数と異なるようにすることで、第2局部発振器
7のスプリアスに起因するビート妨害の発生が、簡易
に、かつ、確実に無くされるので、より安定した広帯域
受信が可能となるものである。
【0072】次に、本発明の実施の形態における第2の
例について、図4乃至図6を参照しつつ説明する。な
お、図1に示された構成要素と同一の構成要素について
は、同一の符号を付してその説明を省略し、以下、異な
る点を中心に説明することとする。
【0073】この第2の例は、図1を参照しつつ説明し
た先の第1の例において、第1局部発振器3及び第2局
部発振器7のそれぞれの基準周波数源として、さらに
は、第2局部発振器7のオフセット周波数源として両者
に共通的に用いられていた数値制御発振器に代わって、
温度補償型水晶発振器を基準周波数源として、数値制御
発振器をオフセット周波数源として用いるように構成さ
れた点が異なるもので、他の構成部分は基本的に第1の
例と同様なものである。
【0074】すなわち、第1局部発振器3の第1局発用
位相比較器11及び第2局部発振器7の第2局発用位相
比較器20には、基準周波数源として温度補償型水晶発
振器(図4においては「TXCO」と表記)22の出力
段が接続されている。この温度補償型水晶発振器22
は、水晶発振子22aを用いて発振するもので、水晶の
温度特性を温度補償型セラミック・コンデンサ(図示せ
ず)により補償して、周波数変動を広い温度範囲に渡っ
て極めて小さくできるようにしてなる公知・周知のもの
である。一般には、水晶発振子22a及び発振回路等が
一つのケースに収納されたものとなっている。
【0075】このような温度補償型水晶発振器22を、
第1局部発振器3及び第2局部発振器7を構成するそれ
ぞれのPLL発振回路の基準周波数源とすることで、先
の図1に示された第1の例に比して、第1局部発振器3
及び第2局部発振器7の発振周波数の安定性がより向上
されることとなる。
【0076】一方、数値制御発振器12は、その出力段
が第2局部発振器7のNCO用ローパスフィルタ21に
接続されており、第2局部発振器7を構成するPLL発
振回路のいわゆるオフセット周波数源としてのみ用いら
れるようになっている。
【0077】また、第1局部発振器3の第1局発用デバ
イダ10及び第2局部発振器7の第2局発用デバイダ1
9並びに数値制御発振器12は、共にCPU13によ
り、その動作が制御されるようになっており、このCP
U13による動作制御によって、後述するように第1及
び第2局部発振周波数、数値制御発振周波数等が変えら
れるようになっている。
【0078】次に、上記構成における受信周波数に応じ
た第1中間周波数の変更動作及び第2局部PLL入力周
波数の変更動作について説明する。最初に、第1中間周
波数の変更動作について図5に示されたサブルーチンフ
ローチャートを参照しつつ説明する。なお、この第1の
中間周波数の変更動作を行う理由は、先の第1の例で説
明したと同様であるのでここでの詳細な説明は省略す
る。
【0079】まず、最初に、CPU13により受信周波
数がクロススプリアス妨害が生ずる周波数となったか否
かが判断されるようになっている(図5のステップ30
0参照)。そして、クロススプリアス妨害が生ずる受信
周波数ではないと判定された場合(NOの場合)には、
このサブルーチン処理は終了されることとなる。ここ
で、CPU13には、先の第1の例で述べたように、ク
ロススプリアス妨害が生ずる受信周波数のデータが予め
記憶されている。
【0080】一方、受信周波数が、予めデータとして記
憶されているクロススプリアス妨害が発生する周波数で
あると判定された場合(YESの場合)には、CPU1
3により第1中間周波数FI1を所定周波数へ変更する
べく、第1局部発振周波数FL1が変更される(図5の
ステップ302参照)。第1中間周波数FI1の変更
は、例えば、先の第1の例と同様に、通常時の周波数か
ら400KHz低い周波数へ変更されるようになってい
る。また、第1局部発振周波数FL1の変更は、具体的
には、CPU13による第1局発用デバイダ10へ所定
の制御データが入力されることにより行われるものであ
る。
【0081】そして、第1局部発振周波数FL1の変更
に伴い、第2局部発振周波数FL2の変更がなされ、一
連のサブルーチン処理が終了することとなる(図5のス
テップ304参照)。ここで、第2局部発振周波数FL
2の変更は、具体的には、CPU13により数値制御発
振器12及び第2局発用デバイダ19にそれぞれ所定の
制御データが入力され、数値制御発振器12は所定の発
振周波数(例えば、5.9MHzから6.3MHzへ変更)
となり、第2局発用デバイダ19は所定の分周比に設定
されることにより実行されるようになっている。
【0082】なお、本機動作時の受信周波数が、クロス
スプリアス妨害が発生する周波数として予め記憶されて
いる周波数に一致するか否かの判断は、先の第1の例で
述べたと基本的に同様であるのでここでの詳細な説明は
省略することとする。
【0083】次に、第2局発PLL入力周波数の変更動
作について、図6に示されたサブルーチンフローチャー
トを参照しつつ説明する。なお、この第2局発PLL入
力周波数の変更動作を行う理由は、先の第1の例で説明
したと同様であるのでここでの詳細な説明は省略する。
まず、最初に、CPU13により受信周波数が第2局部
発振器7のスプリアスによりスプリアス妨害が生ずる周
波数となったか否かが判断される(図6のステップ40
0参照)。なお、CPU13によるこの判定は、先の図
1を参照しつつ説明した第1の例における制御の場合と
同様に、予めの調査により、第2局部PLL入力周波数
と同一となる受信周波数に関するデータがCPU13に
記憶されており、当該データを基になされるものであ
る。
【0084】そして、スプリアス妨害が生ずる受信周波
数ではないと判定された場合(NOの場合)には、この
サブルーチン処理は終了されることとなる。一方、受信
周波数が、予めデータとして記憶されているスプリアス
妨害が発生する周波数であると判定された場合(YES
の場合)には、第2局発PLL入力周波数FP(第2局
発用デバイダ19の入力周波数)を変更するべく、CP
U13により数値制御発振器12が制御されて、数値制
御発振周波数FNが、例えば、通常時に5.9MHzであ
るところ、この場合には6.3MHzに変更されることと
なる(図6のステップ402参照)。
【0085】そして、数値制御周波数FNが変更されて
も、第2中間周波数FI2は、通常時と変わることのな
いように、第2局発用デバイダ19がCPU13による
制御を受けて、第2の局部発振周波数FL2が所定の周
波数に維持されて、一連のサブルーチン処理が終了する
こととなる(図6のステップ404参照)。例えば、第
2局部発振周波数FL2は、受信周波数Frが617.
6MHzである場合、第2局発PLL入力周波数の変更の
有無に関係なく611.7MHzとされるようになってい
る。
【0086】なお、数値制御周波数FNが変更されて
も、第1局部発振周波数FL1は影響を受けないので、
第2局発PLL入力周波数の変更がなされても、そのこ
とによってCPU13により特別な制御を受けることは
なく、受信周波数によって定まる所定の周波数とされる
だけである。例えば、受信周波数Frが617.6MHz
である場合、第1局部発振周波数FL1は、1240.
0MHzとされる。
【0087】また、この第2の例においては、特に、第
1及び第2局部発振周波数FL1,FL2の安定度を高
めるため、温度補償型水晶発振器22をPLL発振回路
の基準周波数源として用いるような構成としたが、発振
周波数の安定性の高いものとしては、これに限定される
必要はなく、例えば、公知・周知の恒温漕型水晶発振器
のようなものを用いるような構成としてもよいものであ
る。
【0088】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明によれば、
クロススプリアス妨害が生ずる受信周波数において、第
1中間周波数を第1中間周波数帯域の範囲内で変えるよ
うな構成とすることにより、従来と異なり、受信周波数
の全域において、クロススプリアス妨害の発生を回避す
ることができ、クロススプリアス妨害の本質的な解決を
図ることができる。しかも、第1中間周波数の変更に伴
う第1中間周波数帯域の変更を必要としないので、構成
を複雑化することなく、クロススプリアス妨害を確実に
回避することができる比較的安価な広帯域受信機を提供
することができる。さらに、第2局部発振器内で発生す
るスプリアスにより生ずるビート妨害を、CPUによ
り、第2局部発振器の出力周波数を変えることなく、第
2局部発振器を構成するPLL発振回路内の周波数を変
えることにより、内部スプリアスによるビート妨害の解
消を、簡易な構成で確実に行え、より安定した受信特性
を有し、しかも、比較的安価な広帯域受信機を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における広帯域受信機の主
要部の構成の第1の例を示す構成図である。
【図2】図1に示された広帯域受信機に用いられるCP
Uによる第1中間周波数変更のための制御手順を示すサ
ブルーチンフローチャートである。
【図3】図1に示された広帯域受信機に用いられるCP
Uによる第2局発PLL入力周波数変更のための制御手
順を示すサブルーチンフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態における広帯域受信機の主
要部の構成の第2の例を示す構成図である。
【図5】図4に示された広帯域受信機に用いられるCP
Uによる第1中間周波数変更のための制御手順を示すサ
ブルーチンフローチャートである。
【図6】図4に示された広帯域受信機に用いられるCP
Uによる第2局発PLL入力周波数変更のための制御手
順を示すサブルーチンフローチャートである。
【符号の説明】
2…第1混合器 3…第1局部発振器 4…第1中間周波増幅器 5…第2混合器 7…第2局部発振器 9…第1局発用電圧制御発振器 10…第1局発用デバイダ 11…第1局発用位相比較器 12…数値制御発振器 16…第2局発用電圧制御発振器 17…第2局発用混合器 19…第2局発用デバイダ 20…第2局発用位相比較器 22…温度補償型水晶発振器

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信周波数を少なくとも第2中間周波数
    まで変換して復調を行うスーパヘテロダイン方式の広帯
    域受信機における内部ビート発生防止方法であって、 第1中間周波数の高調波と第2中間周波数の高調波との
    差が第1中間周波数と同一となる受信周波数において、 第1中間周波数を、前記広帯域受信機が有する第1中間
    周波数帯域の範囲内で所定の周波数に変更することを特
    徴とする広帯域受信機における内部ビート発生防止方
    法。
  2. 【請求項2】 受信周波数に対して所定の周波数の信号
    を出力する第1局部発振器と、 前記第1局部発振器の出力周波数と受信周波数との周波
    数混合を行い、所定の第1中間周波数を得る第1混合器
    と、 前記第1混合器の出力信号を帯域増幅する第1中間周波
    増幅器と、 受信周波数に応じた所定の周波数範囲の信号を出力する
    第2局部発振器と、 前記第1中間周波増幅器を介して入力される第1中間周
    波数と、前記第2局部発振器の出力周波数との周波数混
    合を行い所定の第2中間周波数を得る第2混合器と、 受信動作を制御する制御部とを具備し、スーパーヘテロ
    ダイン方式により受信信号を復調する広帯域受信機であ
    って、 前記第1局部発振器は、外部から入力される基準周波数
    に対して所定の周波数を出力するPLL発振回路と、前
    記基準周波数を発振出力する基準周波数用発振器とを有
    して構成され、 制御部は、所定の受信周波数において、第1中間周波数
    を所定の周波数へ変更するべく前記第1局部発振器を制
    御してその発振周波数を変えるものであることを特徴と
    する広帯域受信機。
  3. 【請求項3】 第1中間周波数の変更は、第1中間周波
    増幅増幅器の帯域周波数の範囲内で行われることを特徴
    とする請求項2記載の広帯域受信機。
  4. 【請求項4】 基準周波数発振器は、制御部の制御によ
    り発振周波数が可変される数値制御発振器であることを
    特徴とする請求項2又は3記載の広帯域受信機。
  5. 【請求項5】 制御部は、CPUにより構成され、第1
    中間周波数の高調波と第2中間周波数の高調波との差が
    第1中間周波数と同一となる受信周波数において、数値
    制御発振器の周波数を変えることを特徴とする請求項4
    記載の広帯域受信機。
  6. 【請求項6】 制御部は、CPUにより構成され、第1
    中間周波数の高調波と第2中間周波数の高調波との差が
    第1中間周波数と同一となる受信周波数に関するデータ
    が記憶されており、当該データに基づいて数値制御発振
    器の周波数を変えるか否かを判定することを特徴とする
    請求項5記載の広帯域受信機。
  7. 【請求項7】 第2局部発振器は、第1局部発振器と共
    用される数値制御発振器と、前記数値制御発振器の出力
    周波数を基準周波数として入力すると共に、オフセット
    周波数として入力して発振するPLL発振回路とを有し
    て構成され、 制御部は、前記PLL発振回路内の所定の箇所の周波数
    が受信周波数と同一となる場合に、前記PLL発振回路
    内の所定の箇所の周波数と受信周波数とが異なるよう
    に、前記数値制御発振器の発振周波数を変更することを
    特徴とする請求項4、5又は6記載の広帯域受信機。
  8. 【請求項8】 基準周波数発振器は、水晶発振子を有し
    てなり、所定の周波数を発振する水晶発振器であって、
    前記水晶発振子の発振周波数に対する温度特性が補償さ
    れてなる温度補償型水晶発振器であることを特徴とする
    請求項2又は3記載の広帯域受信機。
  9. 【請求項9】 制御部は、CPUにより構成され、第1
    中間周波数の高調波と第2中間周波数の高調波との差が
    第1中間周波数と同一となる受信周波数において、第1
    局部発振器を構成するPLL発振回路の動作を制御しそ
    の出力周波数を変えることを特徴とする請求項8記載の
    広帯域受信機。
  10. 【請求項10】 制御部は、CPUにより構成され、第
    1中間周波数の高調波と第2中間周波数の高調波との差
    が第1中間周波数と同一となる受信周波数に関するデー
    タが記憶されており、当該データに基づいてPLL発振
    回路の出力周波数を変えるか否かを判定することを特徴
    とする請求項9記載の広帯域受信機。
  11. 【請求項11】 第2局部発振器は、第1局部発振器と
    共用される温度補償型水晶発振器と、制御部により発振
    周波数が可変される数値制御発振器と、前記温度補償型
    水晶発振器の出力周波数を基準周波数として入力すると
    共に、前記数値制御発振器の出力周波数をオフセット周
    波数として入力して発振するPLL発振回路とを有して
    構成され、 制御部は、前記PLL発振回路内の所定の箇所の周波数
    が受信周波数と同一となる場合に、前記PLL発振回路
    内の所定の箇所の周波数と受信周波数とが異なるよう
    に、前記数値制御発振器の発振周波数を変更することを
    特徴とする請求項8、9又は10記載の広帯域受信機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003055088A1 (fr) * 2001-12-21 2003-07-03 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Recepteur
JP2008061205A (ja) * 2006-09-04 2008-03-13 Hitachi Kokusai Electric Inc 無線周波数制御回路
EP2677665A1 (en) * 2012-06-18 2013-12-25 Wistron Neweb Corporation Superheterodyne radio-frequency receiver device of wireless communication system

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