JPH10227U - 電池収納構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 収納した電池のがたつきの防止。 【解決手段】 電池収納部３に押圧片５および６を形成
し、押圧片５にて機器ケース１の一部を押圧し、押圧片
６にて電池カバー２の一部を押圧する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は電池を収納するための構造に関し、特に収納した電池のがたつきを防 止した構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、電子機器等の機器ケース内に設けた電池収納部の一つとして、図３に示 すものがある。同図において、電子機器の機器ケース１は、その一部が着脱可能 な電池カバー２として構成され、この電池カバー２と機器ケース１で画成される 空間を電池収納部３として構成している。この電池収納部３は内部が偏平な筒形 に形成され、この電池収納部３に電池４が収納される。電池４は複数本（ここで は４本）の電池を束ねて接続し、かつ収縮チューブ等を被せてパック化したもの として構成される。そして、電池カバー２を外して電池収納部３に電池４を差し 入れ、電池カバー２を機器ケース１に装着することで、電池収納部３に電池４を 収納することができる。

【０００３】 ところで、この種の構造では、電池単品の外径寸法に対する規格値は許容差が 大きいため、パック化した電池４の外径寸法にばらつきがある。また、電池収納 部３の内形寸法は電池４の外形の最大値に適合するように形成するため、電池寸 法のばらつきにより、電池４と電池収納部との間に隙間が生じ、がたつきが発生 して機器ケース１内で異音発生し易くなる。

【０００４】 これを防止するために、従来では、同図に示すように、機器ケース１の内面及 び電池カバー２の内面にそれぞれスポンジ等の弾性材９，１０を貼り付け、この 弾性材９，１０により電池収納部３と電池４との間の隙間を充填し、がたつきを 防止している。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 上述した従来の電池収納構造では、電池収納部３と電池４との間の隙間を充填 して両者間のがたつきを防止するために弾性材９，１０を貼り付けているため、 その貼り付け作業が面倒になるという問題がある。

【０００６】 即ち、１個の弾性材で対応しようとして電池カバー２の内側面に電池の長手方 向及び厚さ方向の２面にわたってＬ形に貼り付けても、電池収納部３内に入り込 む電池４の面積が大きいため、厚さ方向の押さえはあまり効果がなく不十分とな る。そのため、長手方向を電池カバー２に貼り付けた弾性材１０で、厚さ方向を 機器ケース１に貼り付けた弾性材９でそれぞれ押さえてがたつきを防止する必要 があり、特に機器ケース１内に貼り付ける弾性材９については、筒形をした空間 の内面に貼り付けるため、組立作業性が非常に悪くなる。

【０００７】 また、２個の弾性材９，１０を使用しているため、部品点数及び部品費用が増 加するという問題もある。

【０００８】 本考案の目的は、部品点数を低減し、かつ組立作業性を改善した電池収納構造 を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案の電池収納構造は、機器ケースと電池カバーとで画成した電池収納部に 臨む機器ケースの底面及び内奥側面のそれぞれに、機器ケースの一部を舌片状に 形成して弾性力を付与させた押圧部を設け、一方の押圧部は機器ケース側に押圧 し、他方の押圧部は電池カバー側に押圧する。

【００１０】 この構成では、電池収納部に収納された電池は、突起部に当接し、押圧部の弾 性力によって対向する機器ケース内面や電池カバー内面に押圧され、電池収納部 と電池との間のがたつきを防止する。

【００１１】

【考案の実施の形態】 次に、本考案を図面を参照して説明する。

【００１２】 図１は本考案の電池収納構造の一実施例の分解斜視図、図２はその一部破断側 面図である。これらの図において、１は樹脂等で形成した電子機器ケースであり 、その一部に開口を設けている。この開口には電池カバー２を着脱可能に設け、 この電池カバー２と前記機器ケース１とで偏平な筒形をした空間を画成し、この 空間を電池収納部３として構成している。また、４は電池であり、これまでと同 様に、複数本（ここでは４本）の電池を束ねて接続し、かつ収縮チューブ等を被 せてパック化したものとして構成される。

【００１３】 ここで、前記電池収納部３の内形寸法は、電池４の外形寸法の最大値よりも大 きく設定する一方で、機器ケース１の内部底面と内奥側面にはそれぞれ機器ケー ス１の一部を舌片状に切り欠いて形成した押圧片５，６を設けている。これら押 圧片５，６は機器ケース１の素材によって若干の弾力性を有しており、かつそれ ぞれの先端部には、電池４の外形寸法の最小値を想定して、この寸法よりも小さ い位置に先端縁を位置させた突起部７，８を一体に形成している。なお、これら 押圧片５，６及び突起部７，８は、機器ケース１の樹脂成型と同時に形成できる ことは言うまでもない。

【００１４】 したがって、この構成によれば、電池カバー２を外した上で、電池４を電池収 納部３に挿入し、電池カバー２を機器ケース１に装着することで電池の収納が実 現される。そして、このとき収納された電池４は、その奥面及び底面においてそ れぞれ押圧片５，６の各突起部７，８に当接され、押圧片５，６の弾性力によっ て対向する機器ケース１の内面及び電池カバー２の内面にそれぞれ押圧される。 これにより、電池収納部３の内形と電池４の外形との間の隙間を吸収し、両者間 でのがたつきを防止することが可能となる。

【００１５】 これにより、従来のように複数個の弾性材を接着する作業が不要とされ、部品 点数を削減するとともに、組立作業性を改善することが可能となる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、電池収納部に臨む機器ケースの一部に弾性力を 付与させた押圧部を設け、かつ電池の外面に当接される突起部を押圧部の先端に 設けているので、電池収納部に収納された電池は、突起部及び押圧部によって対 向する機器ケース内面や電池カバー内面に押圧され、電池収納部と電池との間の がたつきを防止することができる。これにより、がたつき防止のための複数個の 弾性材が不要となり、部品点数を削減するとともに、組立作業性の向上を図ると いう効果を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の一部破断斜視図。

【図２】その一部破断側面図。

【図３】従来の電池収納構造の一部破断側面図。

【符号の説明】

１ 機器ケース ２ 電池カバー ３ 電池収納部 ４ 電池 ５，６ 押圧片 ７，８ 突起部 ９，１０ 弾性材

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 機器ケースの一部に開口を設け、かつこ
   の開口を塞ぐ電池カバーと前記機器ケースとで筒形の電
   池収納部を画成し、この電池収納部に電池を収納するよ
   うにした電池収納構造において、前記電池収納部に臨む
   機器ケースの底面及び内奥側面のそれぞれに、機器ケー
   スの一部を舌片状に形成して弾性力を付与させた押圧部
   を設け、一方の押圧部にて前記電池を介して前記機器ケ
   ースを押圧し、他方の押圧部にて前記電池を介して前記
   電池カバーを押圧することを特徴とする電池収納構造。
2. 【請求項２】 前記一方の押圧部および他方の押圧部が
   直交する位置に配置されていることを特徴とする請求項
   １記載の電池収納構造。