JPH10227971A - 焦点位置検出装置 - Google Patents

焦点位置検出装置

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JPH10227971A
JPH10227971A JP9032163A JP3216397A JPH10227971A JP H10227971 A JPH10227971 A JP H10227971A JP 9032163 A JP9032163 A JP 9032163A JP 3216397 A JP3216397 A JP 3216397A JP H10227971 A JPH10227971 A JP H10227971A
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JP
Japan
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focal plane
predetermined
light receiving
focus position
detecting device
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Application number
JP9032163A
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English (en)
Inventor
Kumiko Otaki
久美子 大瀧
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が単純で精度劣化が起きにくく、安価に
製作可能な焦点位置検出装置を提供する。 【解決手段】 対物レンズの結像面2の共役位置にある
予定焦点面4の近傍に設置された受光素子8は、その表
面8Sと予定焦点面4とが交差するように予定焦点面4
に対して所定角度θ傾けて配設される。受光素子8の表
面8Sと予定焦点面4との交線Cに関して互いに対称な
位置に配された受光素子上の複数のCCDアレイは、受
光素子8の傾斜によって予定焦点面4に対してそれぞれ
前側、後側に光軸方向のずれを生ずる。制御回路9は、
このずれをもとにこれら複数のCCDアレイで検出され
る信号から求められるコントラスト差を求め、その結果
をもとに対物レンズ1を光軸方向に駆動し、焦点調節を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焦点位置検出装置
に関するもので、特に顕微鏡、スチルカメラ、ビデオカ
メラ等のオートフォーカス装置に適用して好適な焦点位
置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術に係る焦点位置検出装置につ
いて図11を参照して説明する。図11は顕微鏡やスチ
ルカメラ等に組み込まれた焦点位置検出装置の概略の構
成を示す図であり、不図示の遠方物体からの光が対物レ
ンズ1によって撮像面2に形成される像の一部を、ハー
フミラー3により撮像面2の共役面上にある予定焦点面
4の上に導き、この予定焦点面4に形成される像5から
の光を再結像光学系45、ビームスプリッタ46によっ
て像47aおよび47bとして形成し、これらの像47
aおよび47bのコントラスト値をセンサ48と制御回
路9とで検出、比較することにより焦点の位置ずれ方向
を検出するものである。
【0003】ビームスプリッタ46により分割された光
束は異なる光路長L1、L2を経てセンサ48の受光面
48aおよび48bに到達するため、このセンサ48の
受光面48aおよび48bに形成される像から検出され
るコントラストに差を生ずる。そしてセンサ48の受光
面48aあるいは48bにおいて、よりシャープな像を
結ぶ側の受光面で検出されるコントラスト値が高くなる
ので、検出されたコントラスト値の比較結果に基づいて
焦点位置ずれの方向を制御装置9により判定し、撮像面
2と対物レンズ1の結像面とが一致するように対物レン
ズ1を光軸方向(図11のZ方向)に前後させる。そし
てこれら受光面48aおよび48bで検出される信号か
ら求められるコントラスト値が一致するとき、撮像2と
対物レンズ1の結像面とが一致、すなわち合焦状態とな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の焦点
位置検出装置では、予定焦点面4上に形成される像から
の光を再結像するための再結像光学系45、そして再結
像光学系45からの光束を分割するためのビームスプリ
ッタ46などの、比較的高価な光学部品を用いる必要が
あり、同時にこれらの光学部品を配設するための空間を
必要とし、装置の大型化を余儀なくされていた。また、
焦点位置検出精度を高精度に維持するために、精密な位
置調整を必要としていた。さらに、温度変化等によって
これらの光学部品を保持する枠体が熱膨張することによ
り、像面2とセンサ48の受光面48aおよび48bと
の共役性が保たれなくなって必要とする焦点位置検出精
度が得られないことがあった。
【0005】本発明の目的は、安価で設置スペースをと
らず、構成が簡単で精度の狂いにくい焦点位置検出装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1) 一実施の形態を示す図1および図3に対応づけ
て説明すると、請求項1に記載の発明は、物体からの光
を集光して所定像面2に像を形成する対物光学系1と;
所定像面2の光学的共役位置にある予定焦点面4の近傍
に配され、対物光学系1により形成された像5を検出す
るための光電検出手段8とを具備し、光電検出手段8の
所定面8Sを予定焦点面4と交差するように所定角度θ
傾斜して配設し、予定焦点面4と所定面8Sとの交線C
に関して互いに対称の位置に配設された所定面8Sの上
の複数の受光領域8aおよび8bで検出された信号に基
づき、予定焦点面4と対物光学系1による像5の結像位
置との位置ずれを検出することにより上述の目的を達成
する。 (2) 一実施の形態を示す図4および図6に対応づけ
て説明すると、請求項2に記載の発明は、予定焦点面4
と所定面80Sとの交線Cに関して互いに対称の位置に
ある所定面の上の複数の受光領域80aおよび80bで
検出された信号に加え、予定焦点面と所定面との交線C
の近傍の受光領域80cで検出された信号に基づき、予
定焦点面4と前記対物光学系の結像位置との位置ずれを
検出するものである (3) 一実施の形態を示す図4〜図6に対応づけて説
明すると、請求項3に記載の発明は、予定焦点面4に対
する所定面80Sの傾き角度θを、対物光学系11〜1
2の焦点深度に応じて可変に設定可能な可変傾斜手段2
30をさらに有するものである。
【0007】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0008】
【発明の実施の形態】
−第1の実施の形態− 図1〜図3を参照し、本発明の第1の実施の形態につい
て説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る焦
点位置検出装置の構成を示す概念図であり、8が焦点位
置検出用の受光素子である。図2(a)〜(c)は受光
素子8付近の拡大図、図3は受光素子8の図2(a)に
おけるIII方向矢視図であり、受光素子8の表面8S
上に距離dyをおいて配設された2列のCCDアレイ8
aおよび8bによって受光素子8が構成されている様子
を示す。なお、図1において、従来の技術に係る焦点位
置検出装置を示す図11と同様の部分には同じ番号を付
し、その説明を省略する。
【0009】図1において、図11に示す従来の技術に
係る焦点位置検出装置との相違点は、図11の再結像光
学系45およびビームスプリッタ46をなくし、予定焦
点面4の上に受光素子8が角度θ傾斜して設けられてい
る点である。そして、予定焦点面4と受光素子8の表面
8Sとの交線C(図1においては、交線Cは紙面直角方
向に延在しているため、点として表されている。)に関
して互いに対称の位置にCCDアレイ8aおよび8bが
配設されている。これにより、図2(a)に示すように
予定焦点面4を基準として光軸方向の前側、後側でそれ
ぞれ等距離にCCDアレイ8aおよび8bは位置してい
る。そしてこれらCCDアレイ8aおよび8bは、図3
に示すように受光素子8の傾斜方向に対して直角方向に
その素子が配列されている。以上のような構成により、
従来の技術に係る焦点位置検出装置において、ビームス
プリッタ46によって設定していた対物レンズ1から受
光素子8までの光路長差を受光素子8の傾斜により設定
している。この光路長差によってCCDアレイ8aおよ
び8bから検出されるそれぞれの信号から求められるコ
ントラスト値の差をもとに制御回路9は前ピン、合焦、
後ピンの判定をし、その判定結果に基づいて対物レンズ
1をその光軸方向(図1のZ方向)に駆動して合焦動作
を行う。
【0010】この受光素子8を用いてどのように焦点検
出をするかについて説明する。例えば図2(a)のよう
に像5が予定焦点面4上に結像される状態にあるとき、
すなわち合焦状態にあるとき、CCDアレイ8aおよび
8bに形成される像はそれぞれ後ピン側、前ピン側にδ
/2ずつ焦点ずれを生じた状態となる。これらCCDア
レイ8aおよび8bで検出される信号から求められるコ
ントラスト値は、結像面とCCDアレイの受光面とのず
れ量が大きくなるにつれて低下する。従って図2(a)
に示す場合においてはCCDアレイ8aおよび8bのい
ずれもが同じずれ量となっているため、ほぼ同じコント
ラスト値が検出される。言い換えれば対物レンズ1の焦
点調節動作をしながらCCDアレイ8aおよび8bで得
られるコントラスト値を比較し、同じ値となるように対
物レンズ1を図1のZ方向に駆動することにより、焦点
調節動作がなされる。
【0011】像5が図2(b)に示すように予定焦点面
4に対して後ピン側にδ/2ずれた位置に結像する状態
にあるとき、図2(a)に示す状態と比べてCCDアレ
イ8a上に形成される像の焦点ずれ量は増し、CCDア
レイ8b上に形成される像の焦点ずれ量は減少する。こ
れによりCCDアレイ8aで検出される信号から求めら
れるコントラスト値は減少する一方、CCDアレイ8b
で検出される信号から求められるコントラスト値は増加
する。そして図1の制御装置9はCCDアレイ8bで検
出される信号から求められるコントラスト値の方が大き
いことを検出することにより対物レンズ1は合焦位置に
なく、かつ後ピン方向にずれていると判定する。制御装
置9は、この判定結果に基づき対物レンズ1を繰り出す
方向に駆動する。
【0012】逆に、像5が図2(c)に示すように予定
焦点面4に対して前ピン側にδ/2ずれた位置に結像す
る状態にあるときには、CCDアレイ8aで検出される
信号から求められるコントラスト値は増加する一方、C
CDアレイ8bで検出される信号から求められるコント
ラスト値は減少する。そして図1の制御装置9はCCD
アレイ8aで検出される信号から求められるコントラス
ト値の方が大きいことを検出することにより、対物レン
ズ1は合焦位置になく、かつ前ピン方向にずれていると
判定する。制御装置9は、この判定結果に基づき対物レ
ンズ1を繰り込む方向に駆動する。
【0013】以上のように本発明の第1の実施の形態に
係る焦点位置検出装置は、受光素子8を角度θ傾斜させ
て設置することによりそれぞれのCCDアレイ8a、8
bで検出される信号から求められるコントラスト値に差
が生じ、この差を比較することにより対物レンズ1の前
ピン、合焦、後ピンを判定することができるものである
が、ここで図2(a)に示すCCDアレイ8aと8bと
のずらし量δ、について説明する。ずらし量δはCCD
アレイ8aおよび8bのアレイ間ピッチdyと受光素子
8の傾斜角θとに依存し、以下の式で表される。
【数1】δ=dy・sinθ
【0014】そして、ずらし量δはCCDアレイ8aお
よび8bで検出される信号から求められるコントラスト
値の差によって、対物レンズ1が合焦位置あるいは非合
焦位置にあることを検出可能な程度に大きくされ、対物
レンズ1の焦点深度をεとしたときに以下の関係を満足
するように設定するのが望ましい。
【数2】2≦(δ/ε)
【0015】すなわち、ずらし量δをあまり小さくする
と受光素子8aおよび8bで検出される信号から求めら
れるコントラスト値の差が小さくなり、精度の高い焦点
位置検出精度を維持することが困難になる。
【0016】逆にこのδ/εを大きくした場合、焦点位
置検出精度は高くなるが、δ/εを大きくするためには
アレイ間ピッチdyあるいは受光素子8の傾斜角θを大
きくする必要がある。アレイ間ピッチdyを大きくしす
ぎた場合、CCDアレイ8aおよび8bのそれぞれが対
物レンズ1を通して睨む視野が離れすぎてしまい、被写
体のまったく異なる部分からの光がそれぞれのCCDア
レイ8aあるいは8b上に形成されることになる。した
がって被写体が十分に大きいか、あるいは一様な繰り返
しパターンを有するものでない限り、コントラスト値の
比較による焦点位置検出が困難となる。また、受光素子
8の傾斜角θを大きくしすぎた場合には受光素子8への
入射光量が減少して低照度時の焦点検出精度が低下す
る。したがって、このδ/εは以下のような条件とする
ことが望ましい。
【数3】(δ/ε)≦30
【0017】−第2の実施の形態− 図4〜図6を参照して第2の実施の形態に係る焦点位置
検出装置について説明する。図4は第2の実施の形態に
係る焦点位置検出装置を顕微鏡用として応用したものの
構成を示す概略図であり、図5は図4の焦点位置検出装
置の要部を示す斜視図、図6はセンサホルダ81および
受光素子80の上面図である。なお、第1の実施の形態
に係る焦点位置検出装置を示す図1および図2と同様の
部分には同じ番号を付し、その説明を省略する。
【0018】図4において、第2の実施の形態に係る焦
点位置検出装置は、回転軸100aを中心として回転可
能なリボルバ100に予め取り付けられた複数の対物レ
ンズ11および12などの中から選択された対物レンズ
の焦点深度に応じて受光素子80の傾斜角を変え、受光
素子80からの信号をもとに最適のコントラスト差検出
精度が得られるようにする。そして検出されたコントラ
スト差をもとに対物レンズの焦点ずれ方向を求め、ステ
ージ320を昇降させて焦点調節をするものである。
【0019】図4に示す焦点位置検出装置について詳し
く説明すると、リボルバ100には上述のように複数の
対物レンズが取付け可能であり、選択された対物レンズ
に対応した信号がリボルバ100に取り付けられたエン
コーダ105を介して制御回路90に送られる。
【0020】制御回路90は選択された対物レンズ(図
4の例においては対物レンズ11が選択された状態にな
っている)に応じた焦点深度に基づき、ドライバ200
を介してステッピングモータ210を駆動し、受光素子
80の傾斜角度θを設定する。
【0021】ここで図5を参照して受光素子80の傾斜
角度θを設定する機構について説明すると、ステッピン
グモータ210の回転軸には偏心カム230と、偏心カ
ム230の原点位置信号を発生するためのエンコーダ板
225とが取り付けられている。偏心カム230のカム
面230aは、回動軸82を中心として揺動可能に設け
られたセンサホルダ81の一端で当接しており、センサ
ホルダ81の他端には付勢ばね85がセンサホルダ81
を図5のA視で反時計方向に付勢している。以上のよう
な構成により、ステッピングモータ210の軸の回転角
度によって偏心カム230とセンサホルダ81との当接
位置関係が変わり、受光素子80の傾斜角度が設定され
る。
【0022】受光素子80は、図6に示すように2つの
CCDアレイ80aおよび80bで構成されている。ま
た、受光素子80は、受光素子80の中心線と回動軸8
2の軸心とが一致するようにセンサホルダ81に載置さ
れている。CCDアレイ80aおよび80bは回動軸8
2の軸心に対してそれぞれdy/2のピッチで配設され
ている。さらに、回動軸82の軸心と受光素子80の受
光面との位置関係は、受光素子80の傾斜角度θが0゜
のとき、予定焦点面4と一致するように構成されてい
る。これにより受光素子80が傾斜したときにCCDア
レイ80aあるいは80bと予定焦点面4とのずれ量δ
/2は常に互いに等しくなる。CCDアレイ80aおよ
び80bからの信号はフレキシブルプリント基板(FP
C)86を経て図4で示す制御回路90に導かれる。
【0023】図4に戻って第2の実施の形態に係る焦点
位置検出装置について説明を続ける。制御回路90は所
定の傾斜角度θで傾けられた受光素子80のCCDアレ
イ80aおよび80bで検出される信号から求められる
コントラスト値の比較結果をもとに、第1の実施の形態
で説明した方法で前ピン、合焦、後ピンの判定をする。
そしてこの判定結果に基づき、ドライバ300を経てス
テージ駆動モータ310を駆動し、ステージ320を上
下させて焦点調節を行う。
【0024】以上、第1および第2の実施の形態ではア
レイ間ピッチdyで平行に配列された2列のCCDアレ
イを用い、これら2列のCCDアレイで検出された信号
からコントラスト値を求めて比較する例について説明し
た。しかし、このように2列のCCDアレイで検出され
る信号から求められるコントラスト値が等しいときに合
焦したと判定する場合、次に述べるような問題を生ずる
ときがある。すなわち、この例について図1を参照して
説明すると、像5が予定焦点面4から大きく離れたとこ
ろに結像していた場合、CCDアレイ8aおよび8bで
検出される信号から求められるコントラスト値は両方と
も大きく低下し、ほぼ等しいコントラスト値となってし
まう。このような場合、対物レンズを光軸方向に振って
みて、コントラスト値を再度比較し、このコントラスト
値の大小関係の変化から本当の合焦状態にあったのか、
あるいは偽合焦状態にあったのかを判断せねばならず、
焦点調節動作の迅速性を欠くことになる。
【0025】これに対して第3のCCDアレイを2列の
CCDアレイの中間に設けることにより、上述した問題
点を解決することができる。すなわち、図6に示すよう
にCCDアレイ80aおよび80bの受光面を、予定焦
点面4に対して前後にそれぞれδ/2ずつずらした位置
に配置するのに加えて第3のCCDアレイ80cを、図
6に破線で示すようにCCDアレイ80aおよび80b
の中間位置、すなわち受光素子80を傾斜させる際の軸
位置に配置する。これにより、第3のCCDアレイ80
cは受光素子8の傾斜角度θによらず常に予定焦点面上
に位置する。以下にCCDアレイ80aおよび80bに
加えて第3のCCDアレイ80cを用いたときの焦点位
置検出動作について図7を参照して説明する。
【0026】図7は対物レンズ1の光軸方向位置の変化
に対して、3つのCCDアレイで検出される信号から求
められるコントラスト値の変化を示すグラフであり、
a、b、cで示される曲線がCCDアレイ80a、80
b、そして第3のCCDアレイ80cで検出される信号
から求められるコントラスト値の変化をそれぞれ示して
いる。図7に示すグラフにおいて、対物レンズ1が合焦
位置にあるときに第3のCCDアレイ80cで検出され
る信号から求められるコントラスト値がピーク値pを示
す一方、予定焦点面4からそれぞれδ/2ずれた位置に
あるCCDアレイ80aおよび80bで検出される信号
で求められるコントラスト値は互いに等しくiとなる。
【0027】つまり、CCDアレイ80aおよび80b
で検出される信号から求められるコントラスト値iが等
しく、第3のCCDアレイ80cで検出される信号から
求められるコントラスト値がiよりも大きな値となれば
合焦状態であると判定することができる。逆に、3つの
CCDアレイで検出される信号から求められたコントラ
スト値に大きな差がなく、比較的低い値であった場合に
は偽合焦状態であると判定することができる。このとき
には対物レンズ1を所定量動かした上で再度コントラス
ト値を求めればよい。
【0028】また、以上で説明したような、平行に配列
された複数列のCCDアレイを用いるのに代えて1列の
CCDアレイを縦に分割して受光し、コントラスト差を
検出するものであってもよい。この例について図8を参
照して説明する。
【0029】図8は1列のCCDアレイで構成される受
光素子800が図1あるいは図4に示される焦点位置検
出装置の予定焦点面4に角度θ傾けて配設されている様
子を示す拡大図である。その他の構成については図1あ
るいは図4に示すものと同様であり、その説明を省略す
る。
【0030】図8の受光素子800において、1本のC
CDアレイは受光素子800の傾斜方向に沿う向きに配
列されている。そしてこのCCDアレイは800A、8
00B、800Cで示す領域に分割され、それぞれの分
割領域内での素子長は等しくなるようにして用いられ
る。そして、それぞれの分割領域で検出される信号から
コントラスト値を求めて比較することにより焦点ずれの
方向が判別される。図8においては分割領域をオーバー
ラップさせて用いているが、これに代えて1本のCCD
アレイを3等分してオーバーラップさせずに分割領域を
設けてもよいし、また分割数については2あるいは3に
限らず、任意の数に設定可能である。さらに、1本のC
CDアレイを分割して用いる代わりに縦列に並べられた
複数のCCDアレイを用いるものであってもよい。
【0031】なお、上述のように1本のCCDアレイあ
るいは縦列に並べられた複数のCCDアレイを傾斜させ
て用いた場合、図1に示す対物レンズ1などによって結
ばれる像5は、厳密にはCCDアレイ上のある1画素で
のみ先鋭なものとなり、この画素から離れるにつれて徐
々にぼけてゆき、これにともなって求められるコントラ
スト値も低下する。
【0032】この様子について図9を参照して説明す
る。図9は予定焦点面4と像5とが一致する状態におい
て、受光素子800の各画素に形成される像の焦点位置
ずれ量(デフォーカス量)を表したグラフである。図9
において、分割領域800Cの中点rでは予定焦点面4
と一致しているのでデフォーカス量は0となる。一方、
分割領域800Cの一方の端点qでは+δ/4、他方の
端点sでは−δ/4のデフォーカス量となる。同様に分
割領域800Aでは一方の端点pから他方の端点rに向
けてデフォーカス量が+δ/2から0に変化し、分割領
域800Bでは一方の端点rから他方の端点tに向けて
0から−δ/2に変化する。そして、これらの分割領域
における各画素ごとのデフォーカス量の積算値を考えた
場合、分割領域800Aおよび800Bにおける積算値
が等しくなる一方で分割領域800Cにおける積算値が
分割領域800Aおよび800Bにおける積算値よりも
小さくなる。
【0033】そして、所定の分割領域におけるデフォー
カス量の積算値が小さくなるほどその分割領域から求め
られるコントラスト値は高くなるので、図9で示す例に
おいては分割領域800Cで検出される信号から求めら
れるコントラスト値が分割領域800Aおよび800B
で検出される信号から求められるコントラスト値よりも
大きくなり、かつ分割領域800A、800Bのコント
ラスト値が等しくなるので、像5が予定焦点面4と一致
している状態、すなわち合焦状態にあることを判定する
ことができる。
【0034】なお、以上の実施の形態の説明において、
光電検出手段としてCCDを用いた例について説明した
が、これはシリコンフォトダイオード(SPD)などを
用いたものでもよく、また1次元に配列されたCCDア
レイに限らず、2次元に配列された受光素子を用いても
よい。
【0035】1次元に配列された受光素子を用いる場合
は、受光素子アレイの配列方向に広がる像のコントラス
ト成分のみから焦点位置検出を行うため、特定の方向に
のみコントラストを有する像に対しては焦点位置検出を
行えない場合があるが、2次元に配列された受光素子を
用いて2次元方向のコントラスト値を検出することによ
りこれを回避することができる。
【0036】また、1次元の受光素子アレイを互いに異
なる方向に配列して、2次元のエリアをカバーすること
により、2次元に配列された受光素子と同等の効果を得
ることができる。これについて例えば図10を参照して
説明すると、受光素子850は図5に示すようなセンサ
ホルダ81に載置して用いられる。そして、この受光素
子850は、略H形に配置された3本のCCDアレイ8
50a、850b、および850cで構成される。この
ような略H型の配置とすることにより、コントラスト検
出可能な方向に応じてCCDアレイ850aおよび85
0bを用いるか、あるいはCCDアレイ850cを用い
るかについて選択可能となり、焦点位置検出能力が増
す。
【0037】以上の発明の実施の形態と請求項との対応
において、対物レンズ1、11および12が対物光学系
を、受光素子8、80、800および850が光電検出
手段を、偏心カム230が可変傾斜手段をそれぞれ構成
する。
【0038】
【発明の効果】
(1) 請求項1に記載の発明によれば、従来の技術に
係る焦点位置検出装置で必要とされていた再結像光学系
やビームスプリッタが不要となり、低コストで小型化に
適し、温度変化等による精度の狂いの少ない焦点位置検
出装置を提供することができる。 (2) 請求項2に記載の発明によれば、予定焦点面を
はさみ、この予定焦点面に対して等距離の位置に設けた
受光領域に加え、予定焦点面上に設けた受光領域で検出
される信号をもとに焦点位置を検出するので、より確実
な焦点位置検出を行うことができる。 (3) 請求項3に記載の焦点位置検出装置によれば、
使用する対物レンズの焦点深度に応じた焦点位置検出精
度を設定できるので、より正確な焦点位置検出が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態に係る焦点位置検出装置の
全体を示す概念図。
【図2】 第1の実施の形態に係る焦点位置検出装置の
要部を示す概念図であり、(a)は合焦状態を、(b)
は後ピン状態を、(c)は前ピン状態を示す。
【図3】 第1の実施の形態に係る焦点位置検出装置に
用いられる受光素子8の構成を示す図である。
【図4】 第2の実施の形態に係る焦点位置検出装置の
全体を示す概念図。
【図5】 第2の実施の形態に係る焦点位置検出装置の
要部を示す斜視図。
【図6】 第2の実施の形態に係る焦点位置検出装置の
要部を示す上面図。
【図7】 焦点位置ずれとコントラストの変化との関係
を示す図。
【図8】 本発明の実施の形態で用いられる受光素子の
別の例を示す図。
【図9】 図8に示す受光素子で生ずる焦点位置ずれ量
の変化を示す図。
【図10】 本発明の実施の形態で使用可能な受光素子
の配列に関する別の例を示す図。
【図11】 従来の技術に係る焦点位置検出装置を示す
概念図。
【符号の説明】
1 対物レンズ 2 結像面 4 予定焦点面 5 像 8、80、800、850 受光素子 8a、8b、80a、80b、80c CCDアレイ 8S、80S 受光素子の表面 9、90 制御回路 81 センサホルダ 210 ステッピングモータ 230 偏心カム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体からの光を集光して所定像面に像を形
    成する対物光学系と、 前記所定像面の光学的共役位置にある予定焦点面の近傍
    に配され、前記対物光学系により形成された像を検出す
    るための光電検出手段とを具備し、前記光電検出手段の
    所定面を前記予定焦点面と交差するように所定角度傾斜
    して配設し、前記予定焦点面と前記所定面との交線に関
    して互いに対称の位置に配設された前記所定面上の複数
    の受光領域で検出された信号に基づき、前記予定焦点面
    と前記対物光学系の結像位置との位置ずれを検出するこ
    とを特徴とする焦点位置検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の焦点位置検出装置にお
    いて、 前記予定焦点面と前記所定面との交線に関して互いに対
    称の位置にある前記所定面上の複数の受光領域で検出さ
    れた信号に加え、前記予定焦点面と前記所定面との交線
    近傍の受光領域で検出された信号に基づき、前記予定焦
    点面と前記対物光学系の結像位置との位置ずれを検出す
    ることを特徴とする焦点位置検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1〜2のいずれかに記載の焦点位
    置検出装置において、 前記予定焦点面に対する前記所定面の傾き角度を、前記
    対物光学系の焦点深度に応じて可変に設定可能な可変傾
    斜手段をさらに有することを特徴とする焦点位置検出装
    置。
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