JP2740749B2 - オートフォーカス装置 - Google Patents

オートフォーカス装置

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JP2740749B2
JP2740749B2 JP6305774A JP30577494A JP2740749B2 JP 2740749 B2 JP2740749 B2 JP 2740749B2 JP 6305774 A JP6305774 A JP 6305774A JP 30577494 A JP30577494 A JP 30577494A JP 2740749 B2 JP2740749 B2 JP 2740749B2
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  • Automatic Focus Adjustment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、オートフォーカス装
置、詳しくはカメラ等に用いられる自動焦点調節装置に
関するものである。
【0002】
【従来技術】周知のように、一眼レフレックスカメラ等
のオートフォーカス装置(以下、AF装置という)に
は、図6に示すようなセパレータレンズを有するAFセ
ンサユニット8を用い、2像のズレ量からピントズレ量
を求める相関法によるAF装置が使用されている。即
ち、撮影レンズ1を透過してフィルムと共役な面2に結
像した光を、コリメータレンズ3および視野マスク4に
よって2つのセパレータレンズ5a、5bに導き、複数
の光電変換画素列よりなる第1の受光素子列6aおよび
第2の受光素子列6bを有するイメージセンサ6の上記
第1および第2の受光素子列6a、6b上に、それぞれ
上記各セパレータレンズ5a、5bによって結像させる
ようにしたものである。
【0003】このAF装置は2つの像のズレ量が撮影レ
ンズ1のピントズレ量にほぼ対応していることを利用
し、2つの像をイメージセンサ6でビデオ信号として取
り出し、そのデータから像ズレ量を求め、その算出値で
撮影レンズ1を合焦位置へ移動させるようにしたもので
ある。つまり、イメージセンサ6の第1受光素子列6a
と第2受光素子列6bからの出力信号よりイメージセン
サ6上の被写体像の合焦位置からのズレ量Δを算出し、
このズレ量と撮影レンズ1のデフォーカス量Dとの直線
近似の関係を用いてズレ量Δよりデフォーカス量Dを求
めて撮影レンズ1を合焦位置へ移動させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このAF装
置にあってはズレ量Δとデフォーカス量Dとの関係は、
合焦位置に対して±3〜5mm程度のズレた範囲内では
直線近似になるが、基本的には、双曲線の関係にあるか
ら像ズレ量Δとピントズレ量Dの関係は、図7に示すよ
うに直線に近似できなくなる。このために撮影レンズの
移動量が多くなり過ぎて一度での合焦動作では合焦しな
くなってしまう。即ち、一回目の測距結果で撮影レンズ
1を駆動した場合、直線近似のΔ−D特性の相違による
測距誤差分だけ合焦位置より行き過ぎた位置で撮影レン
ズが停止することになる。そこで、この問題を解決する
ために直線式でなく、デフォーカス量D=A2 /(Δ+
A1)−(A2 /A1 ) (ここで、A1 A2 :定数、
Δ:像ズレ量) なる式でピントズレ量を求めるように
した解決手段が特開昭62−100718号公報により
提案されている。
【0005】しかし、上式 D=A2 /(Δ+A1 )−
(A2 /A1 ) なる式は直線近似式とは異なり、複雑
な式であるために、演算時間が掛かるという欠点があ
る。本発明の目的は、この問題点を解消するために、直
線近似式を用いて、精度の高く像ズレ量Δからデフォー
カス量Dを求めることのできるオートフォーカス装置を
提供するにある。
【0006】
【課題を達成するための手段】本発明のオートフォーカ
ス装置は、撮影レンズの光軸を挟む異なる光路を通過し
た2つの像を受ける複数の画素よりなる第1の受光素子
列及び第2の受光素子列と、これらの受光素子列の上に
結像される2つの像の相対的位置関係から、上記撮影レ
ンズの合焦位置からのピントズレ量を演算する演算手段
と、上記ピントズレ量に基づいて上記撮影レンズを移動
する駆動手段と、を有するオートフォーカス装置におい
て、上記演算手段は、像ズレ量の領域を複数のエリアに
分割し各エリア毎に異なる傾きで直線近似するために記
憶された複数の係数の中から上記像ズレ量に基づいて対
応するエリアの係数を求め、この求められた係数を用い
て上記ピントズレ量を演算することを特徴とするまた、
上記演算手段は、上記像ズレ量から上記対応するエリア
に応じた値を減算し、この差分値に上記係数を乗算し、
この乗算値に上記対応するエリアに隣接するエリアのピ
ントズレ量を加算することにより求めることを特徴とす
る。また、上記直線近似のための係数を、上記演算手段
と上記駆動手段の合焦動作の結果に基づいて修正する修
正手段を有することを特徴とする。さらに、上記修正手
段による上記修正を禁止する禁止手段を有することを特
徴とする。
【0007】
【実施例】以下本発明の一実施例を図1乃至図5を参照
して説明をする。図1は、本発明の適用されたAF装置
の概略構成図であって、撮影レンズ1を透過した被写体
からの反射光は、ハーフミラー10で分割され、一方の
光は図示されないシャッタを介してフィルム面9に導か
れ、他方の光は上記フィルム面9と共役な位置に配設さ
れたAFセンサユニット8に導かれるようになってい
る。このAFセンサユニット8の構成は前記図6で説明
したものと同様の構成を有しているのものであり、同セ
ンサユニット8からの測距出力はCPU7に入力され
る。そして、2つの像の相対位置関係と係数を用いて撮
影レンズ1の合焦位置からのズレ量を算出する演算、上
記ズレ量に基づいて撮影レンズ1を移動させる駆動手段
(図示されず)への出力信号の送出する動作がこのCP
U7で行われるようになっている。
【0008】この一実施例は、ピントズレ量Dの算出を
図2に示すように、各エリア毎に分けて、その中で直線
近似を行い、像ズレ量Δからピントズレ量Dを求めるよ
うにしたものである。即ち、図2は横軸に像ズレ量を、
縦軸にピントズレ量をとり、両者の関係が複数の直線近
似の集合体となっていることを示している。この場合、
横軸の像ズレ量の領域は、エリア1〜エリア4に分割さ
れ、各エリア毎に直線近似のための傾き係数a1〜a4
は異なっている。この場合のアルゴリズムをフローチャ
ート図3乃至図5に示してある。
【0009】ピントズレ量算出のアルゴリズムは、図5
のフローに示す如く、像ズレ量Δの検出を行い、上述し
た直線近似によるピントズレ量Dの演算によってレンズ
移動量をもとめこれによりレンズを移動させる。レンズ
の移動終了後、再度、像ズレ量Δを検出し、ピントズレ
量Dの演算を行い、レンズ移動を合焦するまで繰り返
す。そして、各繰り返し毎の像ズレ量Δとピントズレ量
Dを記憶しておく。また、合焦後、シャッタシーケンス
を終えた後、1回の合焦動作(K=1)で合焦点に達し
た場合は、そこでシーケンスは終了する。複数回の合焦
動作で合焦に達したときは、ピントズレ量演算の係数を
自己修正する。この修正データは、毎回の像ズレ量Δ、
ピントズレ量Dが使用される。
【0010】この一実施例のAF装置の動作を次に述べ
ると、AFスタートで像ズレ量Δを算出し、Δ1 に記憶
する。像ズレ量Δによってピントズレ量Dを算出する。
ピントズレ量Dの演算は、図3に示すように、像ズレ量
Δが正であるか負であるかを判断する。正負の符号によ
りレンズを繰り出すか繰り込むかが決められる。また、
前記図7から明らかなように、像ズレ量の正と負(繰り
出しか繰り込み)かにより傾きが異なる。このことによ
り正方向のエリアと負方向のエリアに分けて演算する
が、これは係数が異なるだけなので、ここでは正方向を
例にとって説明する。
【0011】先ず、像ズレ量がどのエリアにあるかを判
断する。例えば、図2に示すように像ズレがエリア3に
あるとすると、像ズレ量Δはe1 とe2 とe3 を引くま
で負にならない。エリア3のルーチンでは引きすぎたe
3 を加えエリア3内での大きさにエリア3での傾きa3
をかけてエリア2までのピントズレ量B2 を加えること
で、ピントズレ量Dを求める。像ズレ量Δが負の時は、
これらの符号が反対になる。ピントズレ量Dは、更にレ
ンズによる係数Lをかけて実際に移動させる量のピント
ズレ量Dになる。
【0012】ピントズレ量Dの算出に次いで、ズレ量の
記憶、そしてレンズの移動が行われ、これが合焦まで繰
り返させる。合焦後、シャッタシーケンスを行い、フィ
ルムへの露光等のCPUの必要な動作を終了する。その
のち、最後に合焦したかどうかの確認の像ズレ検出分の
ピント演算を行う(図5参照)。合焦判断は必ずしもピ
ッタリ合焦でなくても合焦とするので、そのズレ分を修
正に反映させるために最後のピントズレ量Dを求める。
【0013】もしここで、一度のAF動作で合焦した場
合(K=1)は、係数の修正の必要が無いとして全シー
ケンスを終了する。そうでない場合は、合焦点に近い測
距点(Kが大きい方)から順にそのΔのあるエリアの傾
きを修正する。この修正は図4に示す如く、修正するエ
リアより像ズレの少ないエリアの傾きは合っているとし
て、今回必要だった傾きaの値を求め、1/mの重みを
付けて係数an を修正する。またこの重み付け係数mを
繰り返しの数により、例えば、L=3K のようにするこ
とで各エリア毎に重み付けが異なり適切な修正が行え
る。この他、Kが一定以上のような合焦不能や合焦に不
安がある場合は修正を行わないようにしても良い。
【0014】以上のように本発明の一実施例によれば、 式が簡単でレンズの移動量が少ないときほど演算速
度が速くなるピントズレ演算の修正手段であり、自己修
正が可能となる。 エリアに分けた修正が行えるので、良く使うエリア
の修正を先に行えば、早く学習が終了する。 直線近似によるピントズレ演算を用いているので、
D=ΔA2 /(Δ+A1)の式に当て嵌まらないレンズ
の温度特性やズレ、経年変化等のAF装置による他の要
因も使用して行く度に修正され、製造時の調整無しに最
高の状態になじんでいく。 直線による近似であるが、曲線による近似で同様の
ことを行うのことで、よりエリア数の少ない誤差の少な
いものになる。等の効果を有する。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、複雑な演算式を用いる
ことなく、簡単な直線近似式を用いて、高精度で像ズレ
量Δからピントズレ量Dを求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用されたAF装置の概略
図である。
【図2】上記一実施例のピントズレ量−像ズレ量の特性
曲線におけるエリアを示す線図である。
【図3】上記実施例のフローチャートである。
【図4】上記実施例のフローチャートである。
【図5】上記実施例のフローチャートである。
【図6】AF装置におけるAFセンサユニットの構成図
である。
【図7】ピントズレ量−像ズレ量の特性線図である。
【符号の説明】
1 撮影レンズ 7 CPU 8 AFセンサユニット 9 フィルム面

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズの光軸を挟む異なる光路を通
    過した2つの像を受ける複数の画素よりなる第1の受光
    素子列及び第2の受光素子列と、 これらの受光素子列の上に結像される2つの像の相対的
    位置関係から、上記撮影レンズの合焦位置からのピント
    ズレ量を演算する演算手段と、 上記ピントズレ量に基づいて上記撮影レンズを移動する
    駆動手段と、 を有するオートフォーカス装置において、 上記演算手段は、像ズレ量の領域を複数のエリアに分割
    し各エリア毎に異なる傾きで直線近似するために記憶さ
    れた複数の係数の中から上記像ズレ量に基づいて対応す
    るエリアの係数を求め、この求められた係数を用いて上
    記ピントズレ量を演算することを特徴とするオートフォ
    ーカス装置。
  2. 【請求項2】 上記演算手段は、上記像ズレ量から上記
    対応するエリアに応じた値を減算し、この差分値に上記
    係数を乗算し、この乗算値に上記対応するエリアに隣接
    するエリアのピントズレ量を加算することにより求める
    上記請求項1に記載のオートフォーカス装置。
  3. 【請求項3】 上記直線近似のための係数を、上記演算
    手段と上記駆動手段の合焦動作の結果に基づいて修正す
    る修正手段を有することを特徴とする請求項1に記載の
    オートフォーカス装置。
  4. 【請求項4】 上記修正手段による上記修正を禁止する
    禁止手段を有することを特徴とする請求項3に記載のオ
    ートフォーカス装置。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58224317A (ja) * 1982-06-23 1983-12-26 Minolta Camera Co Ltd 自動焦点カメラのレンズ繰り出し制御装置
JPS59151116A (ja) * 1983-02-17 1984-08-29 Canon Inc 自動合焦装置

Patent Citations (2)

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JPS59151116A (ja) * 1983-02-17 1984-08-29 Canon Inc 自動合焦装置

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