JPH10227787A - 便採取用一時耐水性シート - Google Patents

便採取用一時耐水性シート

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JPH10227787A
JPH10227787A JP8293591A JP29359196A JPH10227787A JP H10227787 A JPH10227787 A JP H10227787A JP 8293591 A JP8293591 A JP 8293591A JP 29359196 A JP29359196 A JP 29359196A JP H10227787 A JPH10227787 A JP H10227787A
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water
stool
sheet
paper
temporary
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JP8293591A
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Motoaki Usami
元章 宇佐美
Katsuhiko Yamada
克彦 山田
Shigeyoshi Kori
成好 郡
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TOUSERO KK
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TOUSERO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 医学的諸検査用の便採取、特に軟便の採取に
おいて、便器内に敷いて採取ができ、使用後は水洗排水
が可能な便採取用一時耐水性シート、あるいはペットの
糞を採取した後、便器内で水洗排水可能な便処理用一時
耐水性シートの提供。 【解決手段】 部分ケン化ポリビニルアルコール等の水
溶性または水分散性フイルムの片面又は両面に水分散性
紙を積層してなり、水170グラムをしみこませた綿布
220グラムを使用する耐水性試験での浸水開始時間が
100〜200秒である便採取用一時耐水性シート。水
分散性紙として、紙にポリマーの溶液またはディスパー
ジョンをコーティングし、または抄紙時に内面サイズ剤
を添加する等の手段により得られた、一時的な耐水性を
有する水分散性紙を使用することにより上記一時耐水性
を有するシートが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は検便用の便採取用一
時耐水性シートあるいはペットの糞を便器内で処理する
に適した容易に水洗排水可能な便処理用一時耐水性シー
トである。
【0002】
【従来の技術】人間ドックその他の医学的諸検査におい
て検便は重要な検査項目であり、便検体の提出を求めら
れることは非常に多い。検便のための便の採取は、被検
者が採取することが一般的であり、また、採取する場合
には排泄した便器から直接採取することが望ましい。し
かし便器の種類並びに便の性状によっては直接採取は困
難である。水洗便器には和式と洋式があり、洋式便器で
は便器中の水たまり部分に便が排出されることによっ
て、より水洗効果を高めている方式になっている。日本
においても最近はこの洋式水洗便器の割合が増えてきて
おり、しかも近年水洗便器は臭気、水洗排水時の水洗効
果の問題から水たまりの面を広くする傾向がある。
【0003】このような状況で、医学的諸検査に供する
ための便を採取をしようとする場合、水洗便器、特に洋
式水洗便器での採取は次の問題があるため、適確な採取
は困難である。 1.比重の大きい便は便器中の水たまりに沈む。 2.下痢便では便器中の水に便が拡散されて採取便の成
分が希釈される。 3.便の最適採取は排泄された便の5〜6ケ所の部分か
ら採取することであるが、水洗便器ではこれが難しい。
【0004】そこで便が便器中の水たまりに沈む前に、
一旦適当なシート状物に採取し、これを提出用容器に移
し替えなければならないが、このシートの使用後の処理
方法を考えると採取用として便利なものは無く、後で水
洗排水ができるトイレットペーパーが使われているにす
ぎない。しかしトイレットペーパーを使用する場合、水
に濡れないような状態で使用しなければならず、これを
深い水たまりのある洋式水洗便器中で行なうのはきわめ
て煩雑であり、また手を汚すことなく清潔な状態で行な
うことは困難である。
【0005】上記の問題を解決するためには、水洗便器
での便の採取に必要な耐水性と、水洗排水時のつまりの
防止という相反する性質を両立させる必要がある。これ
は水分散性の紙では湿潤時の強度が弱く、一方水溶性フ
ィルム、例えば水溶性ポリビニルアルコールフイルムで
は湿潤時の方法及び強度変化が大きいため、単体のシー
トを用いたのでは解決できず、非常に困難な問題と考え
られていた。
【0006】又、ペットとして飼育されている犬が路上
で排泄した糞は、衛生、美観上の点から、水洗可能なシ
ートに包み、これをポリエチレン等の容器に入れて自宅
に持ちかえり、便器内でシートを水洗排水するのが最も
望ましい方法であるが、臭気や汚れの心配なく持ち運び
ができて、しかもそのまま便器内で水洗排水が可能な容
器や袋はなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】先に本発明者らは、便
器内に水たまりがあっても便の採取が容易であり、便を
採取する程度の時間内での耐水性があり、しかも水中分
散性で使用後は便器中にて水洗排出でき、又、ペットの
糞を採取後、そのまま便器内で水洗排水できる用途にも
使える物質及び構成について種々検討を行い、水溶性フ
イルムと、該フィルムの片面又は両面に水分散性を有す
る紙を積層させてなるシートを用いれば、この目的を達
成し、便採取用シートとして使用できることを提案した
(特願平7−155004号)。
【0008】この提案において、水分散性を有する紙と
して、便器中での水洗排水を容易にするという観点か
ら、ほぐれやすいものを推奨し、JIS P4501
(1993)による「ほぐれやすさ」が100秒以内の
ものを用いることが好ましい実施態様として開示されて
いる。上記提案による便採取用シートは水中分散性が良
好であり、使用後の便器中での水洗排出において、つま
り等のトラブルはほとんど起こらず、その点では便採取
用シートとして優れたものである。またそこに具体的に
実施例等に開示された水溶性フイルムと水分散性紙との
積層シートでも、通常の便であれば便の採取にもほとん
ど支障はない。
【0009】しかし下痢便等の軟便を採取するために
は、耐水性がやや不足で、シート外部への滲出等によ
り、便の採取に不都合を来したり、手の汚れ等、衛生、
清潔面で充分ではないという懸念があった。そのため発
明者は上記複合シートの総合的物性の改良について、そ
の後更に研究を重ねた結果、便採取時には一定の耐水性
を示すが、便器中での水洗排水は支障なく行えるような
物性、すなわち一時的な耐水性を有する水分散性紙を用
いる等の手段により、シートの耐水性を適度に高くした
積層シートが、便の採取が容易であり、特に軟便を採取
する場合でもトラブルがなく、水洗排水も問題なく行え
る事を見出した。従って本発明の目的は、検便用便の採
取あるいはペットの糞の処理において、特に軟便の場合
でも便の採取が容易であり、又、糞便の包装、運搬が容
易でしかも便器内での水洗、排水に問題のないシートや
袋を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は水溶性または水
分散性フイルム(A)の片面又は両面に水分散性紙
(B)を積層してなり、水170グラムをしみこませた
綿布220グラムを使用する耐水性試験での浸水開始時
間が100〜200秒であることを特徴とする便採取用
一時耐水性シートであり、このような便採取用一時耐水
性シートは、水溶性または水分散性フイルムの片面又は
両面に一時的な耐水性を有する水分散性紙(B−1)を
積層させる等の手段によって得ることができる。
【発明の実施の形態】
【0011】本発明のシートは水分の多い便に対して適
度の耐水性を有するものであり、耐水性はシートの両面
での水との接触による浸水の開始時間により測定される
が、水分の多い便に対しての耐水性の尺度として、水を
多量に含ませた綿布を用いた浸水開始時間で評価され
る。すなわち水170gをしみこませた綿布220グラ
ムを使用する耐水性試験での浸水開始時間が100〜2
00秒、好ましくは105〜150秒である。
【0012】本発明に使用する水溶性または水分散性フ
イルム(A)はポリビニルアルコール、カルボキシメチ
ルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレ
ンオキシド等の水溶性合成ポリマー、ビスコース、メチ
ルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース
誘導体、さつまいも澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、コー
ンスターチ、タピオカスターチ等の天然スターチ、可溶
性澱粉、カルボキシメチルスターチ等の加工スターチ、
にかわ、ゼラチン、カゼイン、コラーゲン等のたんぱく
質、キサンタンガム、アラビアゴム等の植物粘質物、寒
天、アルギン酸ナトリウム等の海藻類などの水溶性ある
いは水分散性物質を基材としたフィルムである。これら
の物質は単独でも、あるいは2種以上の混合物としても
用いられる。
【0013】上記水溶性または水分散性フイルムのう
ち、本発明においては特に部分ケン化ポリビニルアルコ
ールまたは前記ポリビニルアルコールを主体とするフィ
ルムが好適に使用される。部分ケン化ポリビニルアルコ
ールのケン化度(加水分解度)については、水に対する
溶解性、分散性から、40〜99.9モル%、好ましく
は70〜90モル%であることが好ましい。また分子量
はフィルム形成能あるいは複合フィルム加工時のプロセ
ス適正等から平均重合度が100〜3000、特に50
0〜2500が好ましい。平均重合度100以下ではフ
イルム形成能、強度あるいは複合加工時の適性等で問題
が生じやすく、又3000以上ではフイルム製造時の溶
融及び溶液粘度が高く、加工性に問題が生じやすい。
【0014】またこの水溶性または水分散性フィルムに
生分解性を与えるために、澱粉等の多糖類、生分解性ポ
リマー等を混合してもよい。澱粉としてはとうもろこ
し、さつまいも、小麦澱粉あるいは可溶性澱粉、化工澱
粉等が用いられる。またその他の多糖類としてはキサン
タンガム、アラビアゴム、キトサン等が用いられる。生
分解性ポリマーとしては共重合ポリエステル、ポリアミ
ノ酸、ポリカプロラクタム等が用いられる。
【0015】またこの水溶性または水分散性フイルムに
ポリマー、オリゴマー、ワックス、無機フィラー等を混
合することもできる。これらのポリマー等を添加すると
便採取時の耐水性は向上し、しかも便器内での水洗時に
は、経時による水中でのほぐれ性、分散性あるいは体積
の減少等の効果によって耐水性の向上に伴うつまり等水
洗排水時におけるトラブルが起こりにくい。
【0016】このような添加物として、ポリエチレン、
ポリプロピレン、フッ素樹脂等のポリマー粉末、パラフ
ィンワックス、炭酸カルシウム、酸化チタン、シリカ等
が挙げられる。
【0017】これらの添加物の添加量は水溶性または水
分散性フィルム100部に対し0.1部〜100部(重
量)程度である。
【0018】水溶性または水分散性フィルムの厚みは任
意であるが、経済性、水中溶解性または分散性の点で、
15μm〜100μm、特に20μm〜60μmのもの
を使用するのが好ましい。
【0019】本発明の便採取用シートは、上記水溶性ま
たは水分散性フイルム(A)の片面又は両面に水分散性
紙(B)を積層したものであるが、得られた積層シート
に、水170グラムをしみこませた綿布220グラムを
使用する耐水性試験での浸水開始時間が100〜200
秒である適度に高い耐水性を持たせるための1つの有力
な方法は、水分散性紙(B)として、便採取時には一定
の耐水性を示すが、水中でほぐれることによって便器中
での水洗に支障を来さない程度の耐水性、すなわち一時
的な耐水性を有するものを用いることである。
【0020】一時的な耐水性を有する水分散性紙(B−
1)は、水への適度の分散性を有することが必要であ
る。「ほぐれやすさ」の尺度としては、300ml常温
水を入れた300ml用のビーカーをマグネチックスタ
ーラーに載せ、回転子の回転数を600±10 r.p.m.
に調整し、114mm×114mmの試験片を入れ54
0 r.p.m. までに回復した時点までの時間を測定する
(JIS P4501)。本発明の水分散性紙は、この
「ほぐれやすさ」が好ましくは101〜250秒、より
好ましくは101〜200秒、最も好ましくは101〜
150秒のものである。また秤量は10g〜40g/m
2 、特に15〜30g/m2 程度のものが好ましい。
【0021】水分散性紙に一時的な耐水性を付与する方
法としては、 (1)抄紙時に付与する方法と (2)紙へのコーティングにより付与する方法 があり、本発明においてはいずれの方法を用いることも
できる。
【0022】抄紙時に耐水性を付与する方法は、サイズ
剤による紙の内面サイジング技術を適用することができ
る。例えばロジンを予めケン化して、これを紙料中に混
合し、ミョウバンを添加してロジンを遊離し、繊維に結
合させた後に抄造することにより耐水性を付与すること
ができる。この内面サイジングの際、填料を添加しても
よい。填料としては、白土、タルク、アスベスト、石
膏、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタン、ケイ藻土等が使用できる。填料の添加
量は目標とする「ほぐれやすさ」に応じて添加する。
【0023】紙にコーティングして耐水性を付与する場
合、使用する樹脂はフェノール樹脂、アルキッド樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化
ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル
樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エ
ステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコ
−ン樹脂、フッ素樹脂、ビニルアルキルカルバメート重
合体または共重合体樹脂等の合成樹脂、ニトロセルロー
ス、CMC、アセチルセルロース等のセルロース誘導
体、ロジン、コーパル、セラック等の天然樹脂、これら
の樹脂のオリゴマーやワックス等を例示することができ
るが、これらの中でビニルオクタデシルカルバメートの
ようなビニルアルキルカルバメートの重合体またはこれ
とエチレンとの共重合体は紙に一時的な耐水性を付与す
る樹脂として好ましい。この重合体または共重合体は、
ポリビニルアルコールまたはエチレンとビニルアルコー
ルとの共重合体にオクタデシルイソシアネートのような
アルキルイソシアネートを反応させて得ることができ
る。その他、ポリ酢酸ビニル樹脂及びシリコーン樹脂も
好適に使用できる。
【0024】これらは有機溶剤に溶解した溶液でも、水
性エマルジョンまたはディスパージョンとしても使用で
きるが有機溶剤に溶解した溶液の方が紙にしわがよりに
くく、成形速度の点で好ましい。また粉体でのコーテイ
ングも可能である。コート方法はグラビアコーター、ロ
ールコーター、スプレーコート等の通常の装置、方法が
使用できる。塗布量は目標とする「ほぐれやすさ」によ
って異なるが、通常0.001〜0.50g/m2 であ
る。塗布は全面均一塗布でもよいが、任意の模様形状と
することもできる。
【0025】本発明のシートは水溶性または水分散性フ
イルム(A)と水分散性を有する紙(B)とが積層され
た積層構造を有する複合体であるが、積層させる紙は上
記フイルムの片面でも両面でも良い。積層の方法として
は、フイルムと紙が全面で接着されていてもよいが、シ
ートの外周部のみがヒートシール又は接着剤等で接着さ
れ、他の部分は接着されていない積層構造とすることも
できる。このような積層構造のものは水が表面に浸透し
てくる時間が遅くなるため、シートを便器内においてか
ら便を採取するまでの時間を長くとることができるので
好ましい。またシートの外周部以外の部分がエンボスロ
ール等により、スポット接着や任意の模様をつけて接着
されていてもよい。接着剤により接着する場合、接着剤
としては、例えば水溶性有機物の接着剤あるいは無機系
塩類溶液を主成分とする接着剤などが使用される。ヒー
トシールやエンボスロール等による熱接着は通常100
〜250℃で行なわれる。
【0026】シートの大きさは使用目的によっても異な
るが、検便用の便採取の場合は水洗便器の大きさにあわ
せて一辺が300〜400mmの長方形又は正方形にし
たものや、円形、楕円形のもの等が使用される。またペ
ットの糞処理用には用途に応じて適当なものが選択され
る。
【0027】本発明のシートはそのままでも便採取用に
使用できるが、必要に応じて袋状に加工することができ
る。特にペットの糞処理用には適当な大きさの袋に加工
したものが便利である。袋状に加工するにはフィルムの
両面に紙を積層するに際し、一方の面に積層される紙の
幅をヒートシール幅程度小さくして積層すると、ヒート
シールのみで袋状に加工することができ、袋の上部に感
圧性接着剤を塗布しておくと開閉が容易に行なえる。
【0028】本発明のシートを検便用の便採取に使用す
る場合は便採取用シートを和式あるいは洋式の便器内に
ひろげ、その上に便を排出させてから採取する。フイル
ム及び紙は水溶性あるいは水分散性を有するが、本発明
のように両者を積層させて複合シートとし、適度の耐水
性を持たせたことによって、軟便の場合でも便の採取と
水洗排水の両者を満足させることができ、一定時間以内
では検便用の便を適確に採取することができる。採取可
能時間は紙の坪量、ほぐれやすさ、フィルムの種類、厚
み等によりコントロールできる。
【0029】また本発明のシートでペットの糞を包んだ
ものは長時間臭気を感じず、内容物の滲み出しも認めら
れないので、ペットの散歩時間程度では、不潔感、不快
感を感じることなく持ち帰りができ、これをそのまま便
器内で水洗排水することができる。特にポリビニルアル
コールフイルムはガスバリアー性のきわめて優れたフィ
ルムであるので、これを水溶性フィルムとして用いた袋
は臭気が殆ど外へ洩れない。
【0030】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお本発明に用いた水分散性紙の「ほぐれやす
さ」及び積層シートの耐水性試験法は下記のとおりであ
る。
【0031】1.「ほぐれやすさ」 JIS P4501に準拠 2.耐水性試験 ポリビニルアルコールフイルムの両面に薄葉紙(16g
/m2 )を積層しヒートシールして得られた300mm
×300mmのシートを測定試料とし、直径30cm,
高さ15cmの水槽に高さ12cmの水を入れ、試料を
浮かべる。一方、12cm×6cmの綿布(タオル、重
量50g)に水170gを含ませて220g、厚さ約5
0mmとしたものを、試料中央に置き、水の流れ込み始
める時間(浸水開始時間)を測定する。
【0032】[実施例1]ポリビニルアルコールフイル
ム(東セロ株式会社製、商品名トスロンET−20、厚
さ35μ、平均重合度2000、ケン化度88モル%の
両面に、薄葉紙(16g/m2 、富士川製紙株式会社
製)に剥離処理剤アシオレジンRA−5855(アシオ
産業株式会社製、ポリビニルオクタデシルカルバメー
ト)のトルエン溶液をグラビアコーターにより固形分で
0.014g/m2 塗布したものをヒートシール(温度
200℃)により周辺部を接着加工し、300mm×3
00mmの便採取用シートを得た。水分散性紙の「ほぐ
れやすさ」及び積層シートの耐水性は表1のとおりであ
る。上記シートを洋式便器内に敷き、12分後に下痢便
を採取したところ、良好に便の採取ができ、又、水洗排
水に於ける排管のつまり等のトラブルもなかった。
【0033】[実施例2〜5]実施例1においてポリビ
ニルオクタデシルカルバメートの塗布量を表1のとおり
とした以外は実施例1と同様にして、300mm×30
0mmの便採取用シートを作成した。水分散性紙の「ほ
ぐれやすさ」及び積層シートの耐水性は表1のとおりで
ある。耐水性の測定は大量の水をしみこませた綿布を使
用して行われたもので、表1の結果から、本発明の便採
取用シートが、軟便に対しても採取が可能な適度の耐水
性を有することがわかる。また実施例1と同様にして下
痢便の採取と便器内での水洗排水を行った。いずれも良
好に便の採取ができ、又、水洗排水に於ける排管のつま
り等のトラブルもなかった。
【0034】[比較例1]実施例1においてポリビニル
オクタデシルカルバメートを塗布量しない薄葉紙を用い
た以外は実施例1と同様にして、300mm×300m
mの便採取用シートを作成した。水分散性紙の「ほぐれ
やすさ」及び積層シートの耐水性は表1のとおりであ
る。また、このシートを用いて実施例1と同様に便の採
取及び便器内での水洗を行った。便器での水洗排出に支
障はなかったが、便採取の際、水たまり部分に下痢便が
落下分散して便の採取ができない場合があった。
【0035】
【表1】
【0036】[実施例6]ポリビニルアルコール(平均
重合度1500、ケン化度98、5モル%)100部に
可溶性澱粉(クリームデキストリン用、松谷化学工業株
式会社製)を40部添加混合し、溶液流延法により、厚
さ25μのフィルムを得た。実施例1と同様な方法でポ
リビニルオクタデシルカルバメートでコートされた薄葉
紙との積層シートを作成し、実施例1と同様の方法で便
の採取に使用したが、水洗、排水における排管のつまり
のトラブルもなく、良好に処理することができた。
【0037】[実施例7]実施例1で使用したと同一の
便採取用シートに犬の糞を採取した。約20分後にこれ
を便器内に廃棄し、水洗排水したが、それまでにシート
の破れはなく、またポリビニルアルコールフィルムによ
る臭気バリアー性により臭気の漏れ、外部への滲出は見
られず、また水洗排水に於ける排管のつまりのトラブル
もなく、良好に処理することができた。
【0038】
【発明の効果】本発明の便採取用一時耐水性シートは、
部分ケン化ポリビニルアルコールのごとき水溶性または
水分散性フイルム(A)と水分散性を有する紙(B)と
の積層構造とし、適度の耐水性をもたせたことにより、
便の採取、特に軟便の採取を洋式水洗便器内で容易に行
うことができ、しかも使用済みのシートの水洗排水がで
きる。またペットの糞を包んで臭気や汚れの心配なく持
ち帰りができ、しかもそのまま便器内で水洗排水ができ
るので、検便用の便の採取やペットの糞の処理を衛生的
に行なうことができ、衛生、環境面での価値が大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D21H 19/20 D21H 1/34 E 17/21 3/34 (72)発明者 郡 成好 静岡県浜松市早出町1500番地 東セロ株式 会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性または水分散性フイルム(A)の
    片面又は両面に水分散性紙(B)を積層してなり、水1
    70グラムをしみこませた綿布220グラムを使用する
    耐水性試験での浸水開始時間が100〜200秒である
    ことを特徴とする便採取用一時耐水性シート。
  2. 【請求項2】 水溶性または水分散性フイルム(A)が
    ポリ酢酸ビニルを加水分解してなる、加水分解度40〜
    99.9モル%、粘度平均重合度100〜3000の部
    分ケン化ポリビニルアルコールまたは前記ポリビニルア
    ルコールを主体とするものである請求項1記載の便採取
    用一時耐水性シート。
  3. 【請求項3】 水溶性または水分散性フイルム(A)の
    片面又は両面に一時的な耐水性を有する水分散性紙(B
    −1)を積層させてなる請求項1または2に記載の便採
    取用一時耐水性シート。
  4. 【請求項4】 一時的な耐水性を有する水分散性紙(B
    −1)がJIS P4501(1993)による「ほぐ
    れやすさ」が101〜250秒である請求項3記載の便
    採取用一時耐水性シート。
  5. 【請求項5】 一時的な耐水性を有する水分散性紙(B
    −1)が、紙にワックス、オリゴマー、またはポリマー
    の溶液またはディスパージョンをコーティングし、また
    は抄紙時に内面サイズ剤を添加して得られたものである
    ことを特徴とする請求項4記載の便採取用一時耐水性シ
    ート。
  6. 【請求項6】 ワックス、オリゴマーまたはポリマーが
    (a)ビニルアルキルカルバメートの重合体またはこれ
    とエチレンとの共重合体、(b)ポリ酢酸ビニル及び
    (c)シリコーン樹脂から選ばれるものであることを特
    徴とする請求項5に記載の便採取用一時耐水性シート。
  7. 【請求項7】 医学的検査のための便採取に使用される
    請求項1〜6のいずれかに記載の便採取用一時耐水性シ
    ート。
  8. 【請求項8】 ペットの糞採取に使用される請求項1〜
    6のいずれかに記載の便採取用一時耐水性シート。
JP8293591A 1996-11-06 1996-11-06 便採取用一時耐水性シート Pending JPH10227787A (ja)

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