JPH10227231A - スロットル制御装置 - Google Patents
スロットル制御装置Info
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- JPH10227231A JPH10227231A JP3000597A JP3000597A JPH10227231A JP H10227231 A JPH10227231 A JP H10227231A JP 3000597 A JP3000597 A JP 3000597A JP 3000597 A JP3000597 A JP 3000597A JP H10227231 A JPH10227231 A JP H10227231A
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- throttle
- accelerator
- phase compensator
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- Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 アクセル全閉時のエンジンブレーキの応答性
を維持しながら、アクセル操作に対する駆動軸トルクま
たは車両の前後加速度の変化を振動のない滑らかな特性
とする。 【解決手段】 アクセルが全閉状態にあるか否かに応じ
て、アクセル開度θaからスロットルバルブ開度θtを決
定するための位相補償器の特性を切り換える。これによ
り、アクセル全閉状態では位相補償器における目標車両
の伝達特性を速応性の高い特性に切り換えることがで
き、スロットルバルブ開度θtが速やかに全閉になって
燃料カットが作動し、エンジンブレーキの遅れが小さく
なって良好な減速感を得ることができる。
を維持しながら、アクセル操作に対する駆動軸トルクま
たは車両の前後加速度の変化を振動のない滑らかな特性
とする。 【解決手段】 アクセルが全閉状態にあるか否かに応じ
て、アクセル開度θaからスロットルバルブ開度θtを決
定するための位相補償器の特性を切り換える。これによ
り、アクセル全閉状態では位相補償器における目標車両
の伝達特性を速応性の高い特性に切り換えることがで
き、スロットルバルブ開度θtが速やかに全閉になって
燃料カットが作動し、エンジンブレーキの遅れが小さく
なって良好な減速感を得ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクセル操作に対
し機械的リンクを介さずにスロットルバルブの開閉制御
を行なうスロットル制御装置に関する。
し機械的リンクを介さずにスロットルバルブの開閉制御
を行なうスロットル制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アクセルペダルから機械的リンクを介さ
ずにスロットルバルブを開閉制御し、アクセル操作に対
する駆動軸トルク(または車両の前後方向の加速度)の
減衰性(収れん性)と応答性(速応性)を両立させるよ
うにしたスロットル制御装置が知られている(例えば、
特開平3−271537号公報参照)。
ずにスロットルバルブを開閉制御し、アクセル操作に対
する駆動軸トルク(または車両の前後方向の加速度)の
減衰性(収れん性)と応答性(速応性)を両立させるよ
うにしたスロットル制御装置が知られている(例えば、
特開平3−271537号公報参照)。
【0003】この装置では、アクセルのオン、オフ操作
にともなって、ドライブシャフトのねじれなどに起因し
て発生する駆動系のガクガク振動を抑制しながら、アク
セル操作に対する駆動軸トルクの速応性を損わないよう
にしている。
にともなって、ドライブシャフトのねじれなどに起因し
て発生する駆動系のガクガク振動を抑制しながら、アク
セル操作に対する駆動軸トルクの速応性を損わないよう
にしている。
【0004】この装置の制御方法の概要を説明する。ま
ず、実験により求められたスロットルバルブ開度θtに
対する駆動軸トルクTdへの伝達特性Gp(s)と、アク
セル開度θaに対する駆動軸トルクの目標伝達特性Gm
(s)を求める。
ず、実験により求められたスロットルバルブ開度θtに
対する駆動軸トルクTdへの伝達特性Gp(s)と、アク
セル開度θaに対する駆動軸トルクの目標伝達特性Gm
(s)を求める。
【数1】Gp(s)=Td(s)/θt(s)=Hωp2exp
(−Ls)/(s2+2ζpωps+ωp2)
(−Ls)/(s2+2ζpωps+ωp2)
【数2】Gm(S)=Td(S)/θa(S)=Hωm2exp
(−Ls)/(s2+2ζmωms+ωm2), ここで、ωp,ωmは固有振動数、ζp,ζmは減衰係数、
sはラプラス演算子、Hは定常特性、Lはむだ時間であ
る。
(−Ls)/(s2+2ζmωms+ωm2), ここで、ωp,ωmは固有振動数、ζp,ζmは減衰係数、
sはラプラス演算子、Hは定常特性、Lはむだ時間であ
る。
【0005】さらに、それらの伝達関数を用いて下記に
示す位相補償器特性W(s)を求める。
示す位相補償器特性W(s)を求める。
【数3】W(s)=Gm(s)/Gp(s)=ωm2(s2
+2ζpωps+ωp2)/ωp2(s2+2ζmωms+ω
m2) この位相補償器特性にしたがってアクセル開度θaから
スロットルバルブ開度指令値θtcomを決定し、実際のス
ロットルバルブ開度θtが指令値θtcomに一致するよう
にスロットルアクチュエータを制御する。この位相補償
器特性W(s)は、実際の駆動系の振動特性Gp(s)
を打ち消し、その代りに目標特性Gm(s)を実現する
ように働くので、減衰性(収れん性)と応答性(速応
性)を両立できる。
+2ζpωps+ωp2)/ωp2(s2+2ζmωms+ω
m2) この位相補償器特性にしたがってアクセル開度θaから
スロットルバルブ開度指令値θtcomを決定し、実際のス
ロットルバルブ開度θtが指令値θtcomに一致するよう
にスロットルアクチュエータを制御する。この位相補償
器特性W(s)は、実際の駆動系の振動特性Gp(s)
を打ち消し、その代りに目標特性Gm(s)を実現する
ように働くので、減衰性(収れん性)と応答性(速応
性)を両立できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
スロットル制御装置では、実際のアクセル開度に対して
スロットルバルブ開度が漸近的に収束するので、アクセ
ルを全閉位置に戻した場合に、スロットルバルブ全閉状
態を判断して実行される燃料カットのタイミングが遅
れ、エンジンブレーキの応答性が低下する。
スロットル制御装置では、実際のアクセル開度に対して
スロットルバルブ開度が漸近的に収束するので、アクセ
ルを全閉位置に戻した場合に、スロットルバルブ全閉状
態を判断して実行される燃料カットのタイミングが遅
れ、エンジンブレーキの応答性が低下する。
【0007】特に、ロックアップ機構つきトルクコンバ
ーターを有する駆動系(自動変速機)のロックアップ締
結状態に適用する場合には、アクセル踏み込みに対する
駆動軸トルクのガクガク振動を抑制しながら、加速時の
衝撃(駆動軸トルクの立ち上がり、または車両前後加速
度)をロックアップ解除時並みに緩和するために、速応
性が比較的緩慢な目標車両特性(規範モデル)に設定す
る場合があるので、上述したエンジンブレーキの応答性
がさらに低下する。
ーターを有する駆動系(自動変速機)のロックアップ締
結状態に適用する場合には、アクセル踏み込みに対する
駆動軸トルクのガクガク振動を抑制しながら、加速時の
衝撃(駆動軸トルクの立ち上がり、または車両前後加速
度)をロックアップ解除時並みに緩和するために、速応
性が比較的緩慢な目標車両特性(規範モデル)に設定す
る場合があるので、上述したエンジンブレーキの応答性
がさらに低下する。
【0008】本発明の目的は、アクセル全閉時のエンジ
ンブレーキの応答性を維持しながら、アクセル操作に対
する駆動軸トルクまたは車両の前後加速度の変化を振動
のない滑らかな特性としたスロットル制御装置を提供す
ることにある。
ンブレーキの応答性を維持しながら、アクセル操作に対
する駆動軸トルクまたは車両の前後加速度の変化を振動
のない滑らかな特性としたスロットル制御装置を提供す
ることにある。
【0009】
(1) 請求項1の発明は、アクセル開度θaを検出す
るアクセル開度検出手段と、スロットルバルブ開度θt
を検出するスロットル開度検出手段と、実車両の固有振
動数ωpと減衰係数ζpとを用いてモデル化したスロット
ル開度に対する駆動軸トルクまたは車両の前後加速度の
伝達特性Gpの逆系と、目標車両の固有振動数ωmと減衰
係数ζm(ただしζp<ζm)とを用いてモデル化したア
クセル開度に対する駆動軸トルクまたは車両の前後加速
度の伝達特性Gmとの積からなる位相補償器と、この位
相補償器の特性にしたがってアクセル開度検出値θaか
らスロットルバルブ開度指令値θtcomを決定するスロッ
トル開度指令値決定手段と、スロットルバルブ開度検出
値θtがスロットルバルブ開度指令値θtcomに一致する
ようにスロットルアクチュエータを駆動制御する駆動制
御手段とを備えたスロットル制御装置に適用される。そ
して、アクセル開度検出値θaに基づいてアクセル全閉
状態を判定する全閉状態判定手段と、この全閉状態判定
手段による判定結果に応じて位相補償器の特性を切り換
える特性切換手段とを備える。 (2) 請求項2のスロットル制御装置は、特性切換手
段によって、アクセルが全閉状態であると判定される
と、位相補償器に用いる目標車両の固有振動数ωmを高
い値に切り換えるようにしたものである。 (3) 請求項3のスロットル制御装置は、特性切換手
段によって、全閉状態判定手段による判定結果と自動変
速機からの変速ギア位置情報とに応じて位相補償器の特
性を切り換えるようにしたものである。 (4) 請求項4のスロットル制御装置は、特性切換手
段によって、アクセルが全閉状態であると判定されると
位相補償器を無効状態にしたものである。
るアクセル開度検出手段と、スロットルバルブ開度θt
を検出するスロットル開度検出手段と、実車両の固有振
動数ωpと減衰係数ζpとを用いてモデル化したスロット
ル開度に対する駆動軸トルクまたは車両の前後加速度の
伝達特性Gpの逆系と、目標車両の固有振動数ωmと減衰
係数ζm(ただしζp<ζm)とを用いてモデル化したア
クセル開度に対する駆動軸トルクまたは車両の前後加速
度の伝達特性Gmとの積からなる位相補償器と、この位
相補償器の特性にしたがってアクセル開度検出値θaか
らスロットルバルブ開度指令値θtcomを決定するスロッ
トル開度指令値決定手段と、スロットルバルブ開度検出
値θtがスロットルバルブ開度指令値θtcomに一致する
ようにスロットルアクチュエータを駆動制御する駆動制
御手段とを備えたスロットル制御装置に適用される。そ
して、アクセル開度検出値θaに基づいてアクセル全閉
状態を判定する全閉状態判定手段と、この全閉状態判定
手段による判定結果に応じて位相補償器の特性を切り換
える特性切換手段とを備える。 (2) 請求項2のスロットル制御装置は、特性切換手
段によって、アクセルが全閉状態であると判定される
と、位相補償器に用いる目標車両の固有振動数ωmを高
い値に切り換えるようにしたものである。 (3) 請求項3のスロットル制御装置は、特性切換手
段によって、全閉状態判定手段による判定結果と自動変
速機からの変速ギア位置情報とに応じて位相補償器の特
性を切り換えるようにしたものである。 (4) 請求項4のスロットル制御装置は、特性切換手
段によって、アクセルが全閉状態であると判定されると
位相補償器を無効状態にしたものである。
【0010】
(1) 請求項1の発明によれば、アクセルが全閉状態
にあるか否かに応じて、アクセル開度θaからスロット
ルバルブ開度θtを決定するための位相補償器の特性を
切り換えるようにしたので、アクセル全閉状態では位相
補償器における目標車両の伝達特性を速応性の高い特性
に切り換えることができ、スロットルバルブ開度θtが
速やかに全閉になって燃料カットが作動し、エンジンブ
レーキの遅れが小さくなって良好な減速感を得ることが
できる。また、全閉戻し時以外のアクセル操作に対して
は駆動軸トルクまたは車両の前後加速度が滑らかに変化
し、駆動系の振動を抑制することができる。すなわち、
アクセル操作に対する駆動軸トルクまたは車両の前後加
速度の減衰性(収れん性)と応答性(速応性)を両立さ
せることができる。 (2) 請求項2の発明によれば、アクセルが全閉状態
になると位相補償器に用いる目標車両の固有振動数ωm
を高い値に切り換えるようにしたので、スロットルバル
ブ開度θtが速やかに全閉になって燃料カットが作動
し、エンジンブレーキの遅れが小さくなって良好な減速
感を得ることができる。 (3) 請求項3の発明によれば、アクセルの全閉状態
と変速ギア位置とに応じて、アクセル開度θaからスロ
ットルバルブ開度θtを決定するための位相補償器の特
性を切り換えるようにしたので、請求項1の効果に加
え、位相補償器における実車両の伝達特性を変速ギア位
置に応じた最適な特性に切り換えることができ、全閉戻
し時以外のアクセル操作に対して駆動軸トルクまたは車
両の前後加速度が滑らかに変化し、駆動系の振動を抑制
することができる。つまり、アクセル操作に対する駆動
軸トルクまたは車両の前後加速度の減衰性(収れん性)
をさらに向上させることができる。 (4) 請求項4の発明によれば、アクセルが全閉状態
になると位相補償器を無効状態にしたので、全閉戻し時
以外のアクセル操作に対しては駆動軸トルクまたは車両
の前後加速度が滑らかに変化し、駆動系の振動を抑制す
ることができる上に、アクセルの全閉戻し時には直ちに
スロットル開度が全閉となって燃料カットが作動し、エ
ンジンブレーキの遅れがなくなって良好な減速感を得る
ことができる。すなわち、アクセル操作に対する駆動軸
トルクまたは車両の前後加速度の減衰性(収れん性)と
応答性(速応性)を両立させることができる。
にあるか否かに応じて、アクセル開度θaからスロット
ルバルブ開度θtを決定するための位相補償器の特性を
切り換えるようにしたので、アクセル全閉状態では位相
補償器における目標車両の伝達特性を速応性の高い特性
に切り換えることができ、スロットルバルブ開度θtが
速やかに全閉になって燃料カットが作動し、エンジンブ
レーキの遅れが小さくなって良好な減速感を得ることが
できる。また、全閉戻し時以外のアクセル操作に対して
は駆動軸トルクまたは車両の前後加速度が滑らかに変化
し、駆動系の振動を抑制することができる。すなわち、
アクセル操作に対する駆動軸トルクまたは車両の前後加
速度の減衰性(収れん性)と応答性(速応性)を両立さ
せることができる。 (2) 請求項2の発明によれば、アクセルが全閉状態
になると位相補償器に用いる目標車両の固有振動数ωm
を高い値に切り換えるようにしたので、スロットルバル
ブ開度θtが速やかに全閉になって燃料カットが作動
し、エンジンブレーキの遅れが小さくなって良好な減速
感を得ることができる。 (3) 請求項3の発明によれば、アクセルの全閉状態
と変速ギア位置とに応じて、アクセル開度θaからスロ
ットルバルブ開度θtを決定するための位相補償器の特
性を切り換えるようにしたので、請求項1の効果に加
え、位相補償器における実車両の伝達特性を変速ギア位
置に応じた最適な特性に切り換えることができ、全閉戻
し時以外のアクセル操作に対して駆動軸トルクまたは車
両の前後加速度が滑らかに変化し、駆動系の振動を抑制
することができる。つまり、アクセル操作に対する駆動
軸トルクまたは車両の前後加速度の減衰性(収れん性)
をさらに向上させることができる。 (4) 請求項4の発明によれば、アクセルが全閉状態
になると位相補償器を無効状態にしたので、全閉戻し時
以外のアクセル操作に対しては駆動軸トルクまたは車両
の前後加速度が滑らかに変化し、駆動系の振動を抑制す
ることができる上に、アクセルの全閉戻し時には直ちに
スロットル開度が全閉となって燃料カットが作動し、エ
ンジンブレーキの遅れがなくなって良好な減速感を得る
ことができる。すなわち、アクセル操作に対する駆動軸
トルクまたは車両の前後加速度の減衰性(収れん性)と
応答性(速応性)を両立させることができる。
【0011】
−発明の第1の実施の形態− 図1は第1の実施の形態の構成を示す。アクセルセンサ
ー1は、乗員が操作するアクセルペダルの開度θa[de
g]を検出、エンジン回転数センサー2はエンジン回転
数Ne[rpm]を検出する。スロットルアクチュエータ3
は、エンジン4の吸入空気量を調節するスロットルバル
ブの開度θt[deg]をDCモーターなどにより電気的に
駆動制御する。トルクコンバーター5はロックアップ機
構付であり、低負荷域では燃費向上のためにロックアッ
プ機構が締結状態にされる。ロックアップ完全締結中は
ロックアップクラッチのみからトルクが伝達され、ロッ
クアップ完全解除状態ではトルクコンバーターのみから
トルクが伝達される。トルクコンバーター5の出力トル
クは自動変速機6を介して駆動輪7に伝達される。
ー1は、乗員が操作するアクセルペダルの開度θa[de
g]を検出、エンジン回転数センサー2はエンジン回転
数Ne[rpm]を検出する。スロットルアクチュエータ3
は、エンジン4の吸入空気量を調節するスロットルバル
ブの開度θt[deg]をDCモーターなどにより電気的に
駆動制御する。トルクコンバーター5はロックアップ機
構付であり、低負荷域では燃費向上のためにロックアッ
プ機構が締結状態にされる。ロックアップ完全締結中は
ロックアップクラッチのみからトルクが伝達され、ロッ
クアップ完全解除状態ではトルクコンバーターのみから
トルクが伝達される。トルクコンバーター5の出力トル
クは自動変速機6を介して駆動輪7に伝達される。
【0012】自動変速機コントローラー8は、アクセル
開度と車速とに基づいてトルクコンバーター5のロック
アップクラッチと自動変速機6を制御するとともに、ス
ロットルコントローラー9にロックアップ締結/解除情
報と変速ギア位置情報を送る。
開度と車速とに基づいてトルクコンバーター5のロック
アップクラッチと自動変速機6を制御するとともに、ス
ロットルコントローラー9にロックアップ締結/解除情
報と変速ギア位置情報を送る。
【0013】スロットルコントローラー9はスロットル
アクチュエータ3を駆動制御する。このスロットルコン
トローラー9はマイクロコンピュータとその周辺部品と
からなり、ソフトウエア形態で構成されるエンジン非線
形定常特性変換マップ9A、位相補償器9B、エンジン
非線形定常特性変換マップ9C、スロットル開度制御部
9D、アクセル全閉判定部9Fおよび特性切り換え部9
Gを有するとともに、モーター駆動回路9Eを有する。
アクチュエータ3を駆動制御する。このスロットルコン
トローラー9はマイクロコンピュータとその周辺部品と
からなり、ソフトウエア形態で構成されるエンジン非線
形定常特性変換マップ9A、位相補償器9B、エンジン
非線形定常特性変換マップ9C、スロットル開度制御部
9D、アクセル全閉判定部9Fおよび特性切り換え部9
Gを有するとともに、モーター駆動回路9Eを有する。
【0014】エンジン非線形定常特性変換マップ9A
は、図2に示すようなエンジン非線形定常特性マップに
基づいて作成された変換マップであり、図3に示すよう
にアクセルセンサー1により検出されたスロットル開度
θaをエンジン回転数Neに応じたエンジントルク指令値
Te1に変換する。
は、図2に示すようなエンジン非線形定常特性マップに
基づいて作成された変換マップであり、図3に示すよう
にアクセルセンサー1により検出されたスロットル開度
θaをエンジン回転数Neに応じたエンジントルク指令値
Te1に変換する。
【0015】位相補償器9Bは、ロックアップ締結状態
においてアクセルのオン、オフ操作にともなって発生す
る駆動系のガクガク振動を抑制するためのディジタルフ
ィルターであり、エンジントルク指令値Te1に施して
トルク指令値Te2を決定する。
においてアクセルのオン、オフ操作にともなって発生す
る駆動系のガクガク振動を抑制するためのディジタルフ
ィルターであり、エンジントルク指令値Te1に施して
トルク指令値Te2を決定する。
【0016】エンジン非線形特性変換マップ9Cは、図
2に示すようなエンジン非線形定常特性マップに基づい
て作成された変換マップであり、図4に示すように位相
補償器9Bの出力トルク指令値Te2をエンジン回転数
Neに応じたスロットル開度指令値θtcomに変換する。
2に示すようなエンジン非線形定常特性マップに基づい
て作成された変換マップであり、図4に示すように位相
補償器9Bの出力トルク指令値Te2をエンジン回転数
Neに応じたスロットル開度指令値θtcomに変換する。
【0017】スロットル開度制御部9Dは、実際のスロ
ットル開度θtをスロットル開度指令値θtcomに一致さ
せるためのモーター駆動回路9Eの駆動指令値を演算す
る。この駆動指令値はアクチュエータ3のモーターをP
WM駆動制御するためのデューティー比である。なお、
実スロットル開度θtはアクチュエータ3に内蔵される
スロットルセンサーにより検出される。モーター駆動回
路9EはHブリッジ回路から構成され、駆動指令値のデ
ューティー比によりアクチュエータ3のモーターをPW
M駆動する。
ットル開度θtをスロットル開度指令値θtcomに一致さ
せるためのモーター駆動回路9Eの駆動指令値を演算す
る。この駆動指令値はアクチュエータ3のモーターをP
WM駆動制御するためのデューティー比である。なお、
実スロットル開度θtはアクチュエータ3に内蔵される
スロットルセンサーにより検出される。モーター駆動回
路9EはHブリッジ回路から構成され、駆動指令値のデ
ューティー比によりアクチュエータ3のモーターをPW
M駆動する。
【0018】アクセル全閉判定部9Fは、アクセルセン
サー1により検出されたアクセル開度θaに基づいてア
クセルペダルが全閉状態か否かを判定する。特性切り換
え部9Gは、アクセル全閉判定部9Fの全閉判定情報と
自動変速機コントローラー8からの変速ギア位置情報と
に基づいて位相補償器9Bのディジタルフィルターの定
数を切り換え、目標車両の伝達特性を切り換える。
サー1により検出されたアクセル開度θaに基づいてア
クセルペダルが全閉状態か否かを判定する。特性切り換
え部9Gは、アクセル全閉判定部9Fの全閉判定情報と
自動変速機コントローラー8からの変速ギア位置情報と
に基づいて位相補償器9Bのディジタルフィルターの定
数を切り換え、目標車両の伝達特性を切り換える。
【0019】図5はスロットルコントローラー9の処理
を示すフローチャートである。このフローチャートによ
り、第1の実施の形態の動作を説明する。スロットルコ
ントローラー9は所定時間間隔、例えば10msごとに
この処理を実行する。ステップ1において、アクセルセ
ンサー1からアクセル開度θaを、スロットルアクチュ
エータ3のスロットルセンサー(不図示)からスロット
ル開度θtを、エンジン回転数センサー2からエンジン
回転数Neを読み込む。次に、ステップ2で自動変速機
コントローラー8から変速ギア位置情報を入力する。
を示すフローチャートである。このフローチャートによ
り、第1の実施の形態の動作を説明する。スロットルコ
ントローラー9は所定時間間隔、例えば10msごとに
この処理を実行する。ステップ1において、アクセルセ
ンサー1からアクセル開度θaを、スロットルアクチュ
エータ3のスロットルセンサー(不図示)からスロット
ル開度θtを、エンジン回転数センサー2からエンジン
回転数Neを読み込む。次に、ステップ2で自動変速機
コントローラー8から変速ギア位置情報を入力する。
【0020】ステップ3では、スロットルコントローラ
ー9のメモリ(不図示)に予め記憶したエンジン非線形
定常特性変換マップ(図3)を参照して、スロットル開
度θaをエンジン回転数Neに応じたエンジントルク指令
値Te1に変換する。ステップ4〜6においてアクセル
全閉状態判定結果と変速ギア位置情報とに応じて4通り
に条件分けし、続くステップ7〜10で離散時間系で記
述された位相補償器特性W(z-1)(ディジタルフィル
タ)の定数群を各条件に応じて設定する。
ー9のメモリ(不図示)に予め記憶したエンジン非線形
定常特性変換マップ(図3)を参照して、スロットル開
度θaをエンジン回転数Neに応じたエンジントルク指令
値Te1に変換する。ステップ4〜6においてアクセル
全閉状態判定結果と変速ギア位置情報とに応じて4通り
に条件分けし、続くステップ7〜10で離散時間系で記
述された位相補償器特性W(z-1)(ディジタルフィル
タ)の定数群を各条件に応じて設定する。
【0021】ここで、連続時間系で記述された数式3に
示す位相補償器特性W(s)の固有振動数ωと減衰係数
ζの設定例を示す。
示す位相補償器特性W(s)の固有振動数ωと減衰係数
ζの設定例を示す。
【数4】 自車両の固有振動数 ωp=34rad/s(3速の場合), ωp=40rad/s(ODの場合), 自車両の減衰係数 ζp=0, 目標車両の固有振動数 ωm=19rad/s(アクセル全閉でない場合), ωm=38rad/s(アクセル全閉の場合), 目標車両の減衰係数 ζm=1(振動を抑止するために必ずζp<ζm) ここで、自車両の固有振動数ωpは実験により求める。
自車両の固有振動数ωpはギア位置に応じて異なるの
で、ギア位置の変更に応じて位相補償器の特性を切り換
える必要がある。
自車両の固有振動数ωpはギア位置に応じて異なるの
で、ギア位置の変更に応じて位相補償器の特性を切り換
える必要がある。
【0022】連続時間系の位相補償器特性W(s)を離
散化した位相補償器特性W(z-1)は次式で表わされ
る。
散化した位相補償器特性W(z-1)は次式で表わされ
る。
【数5】W(z-1)=(k1+k2z-1+k3z-2)/
(1+k4z-1+k5z-2) 数式5をプログラミング可能な漸化式に変形すると次式
になる。
(1+k4z-1+k5z-2) 数式5をプログラミング可能な漸化式に変形すると次式
になる。
【数6】Te2(k)=k1Te1(k)+k2Te1(k-
1)+k3Te1(k-2)−k4Te2(k-1)−k5Te2
(k-2) ここで、位相補償器9Bの入力をエンジントルク指令値
Te1(k)、出力をTe2(k)とする。また、(k)は
現在値を表わし、(k-n)はnサンプル前の値を表わ
す。数式6に示す位相補償器特性W(z-1)の定数群k
1,k2,k3,k4,k5を、アクセル全閉判定結果
とギア位置情報とに応じて設定する。
1)+k3Te1(k-2)−k4Te2(k-1)−k5Te2
(k-2) ここで、位相補償器9Bの入力をエンジントルク指令値
Te1(k)、出力をTe2(k)とする。また、(k)は
現在値を表わし、(k-n)はnサンプル前の値を表わ
す。数式6に示す位相補償器特性W(z-1)の定数群k
1,k2,k3,k4,k5を、アクセル全閉判定結果
とギア位置情報とに応じて設定する。
【0023】ステップ11において、アクセル全閉判定
結果とギア位置情報とに応じて設定された定数群k1〜
k5を用いて、数式6のディジタルフィルター演算を行
ない、エンジントルク指令値Te2を求める。続くステ
ップ12では、スロットルコントローラー9のメモリ
(不図示)に予め記憶したエンジン非線形定常特性変換
マップ(図4)を参照して、エンジントルク指令値Te
2をエンジン回転数Neに応じたスロットル開度指令値
θtcomに変換する。さらにステップ13では、実スロッ
トル開度θtをスロットル開度指令値θtcomに一致させ
るためのPWM駆動制御用デューティー比Dutyを、
PID制御などの公知のフィードバック手法に基づいて
演算し、スロットルアクチュエータ3のモーターを駆動
する。
結果とギア位置情報とに応じて設定された定数群k1〜
k5を用いて、数式6のディジタルフィルター演算を行
ない、エンジントルク指令値Te2を求める。続くステ
ップ12では、スロットルコントローラー9のメモリ
(不図示)に予め記憶したエンジン非線形定常特性変換
マップ(図4)を参照して、エンジントルク指令値Te
2をエンジン回転数Neに応じたスロットル開度指令値
θtcomに変換する。さらにステップ13では、実スロッ
トル開度θtをスロットル開度指令値θtcomに一致させ
るためのPWM駆動制御用デューティー比Dutyを、
PID制御などの公知のフィードバック手法に基づいて
演算し、スロットルアクチュエータ3のモーターを駆動
する。
【0024】次に、第1の実施の形態によるスロットル
開度の制御結果を説明する。図6は従来のスロットル開
度制御のシミュレーション結果を示し、図7は第1の実
施の形態のスロットル開度制御のシミュレーション結果
を示す。いずれも、3速のロックアップ締結状態におい
てエンジン回転数1100rpmからアクセルをステッ
プ状に20度踏み込み、2秒後にステップ状に全閉位置
に戻した場合のシミュレーション結果である。図6、図
7とも、(a)はスロットル開度θtの変化を示し(ア
クセル開度θaを併記する)、(b)は車両の前後方向
の加速度Gの変化を示す。また、(c)は燃料カットフ
ラグの変化を示し、(d)はエンジントルクTeの変化
を示す。図中の破線はガクガク振動抑制制御を行なわな
い場合(アクセル開度θa=スロットル開度指令値θtco
m)のシミュレーション結果であり、実線がガクガク振
動抑制制御を行なった場合のシミュレーション結果であ
る。
開度の制御結果を説明する。図6は従来のスロットル開
度制御のシミュレーション結果を示し、図7は第1の実
施の形態のスロットル開度制御のシミュレーション結果
を示す。いずれも、3速のロックアップ締結状態におい
てエンジン回転数1100rpmからアクセルをステッ
プ状に20度踏み込み、2秒後にステップ状に全閉位置
に戻した場合のシミュレーション結果である。図6、図
7とも、(a)はスロットル開度θtの変化を示し(ア
クセル開度θaを併記する)、(b)は車両の前後方向
の加速度Gの変化を示す。また、(c)は燃料カットフ
ラグの変化を示し、(d)はエンジントルクTeの変化
を示す。図中の破線はガクガク振動抑制制御を行なわな
い場合(アクセル開度θa=スロットル開度指令値θtco
m)のシミュレーション結果であり、実線がガクガク振
動抑制制御を行なった場合のシミュレーション結果であ
る。
【0025】図6に示す従来のスロットル開度制御で
は、アクセル踏み込み時のガクガク振動は良好に抑制さ
れて加速度Gの立ち上がりも滑らかになっている。しか
し、アクセル全閉戻し時にはスロットル開度θtが漸近
的に全閉に近づくので、燃料カットの作動、つまりエン
ジンブレーキによる減速が得られるまでに長い遅れ時間
Td(図6の例ではTd=約600ms)がかかってい
る。これに対し、第1の実施の形態によるスロットル開
度制御では、アクセル全閉戻し時にのみ、位相補償器の
特性を速応性の高い目標車両特性(規範モデル)切り換
えるので、速やかに(図7の例ではTd=約250m
s)スロットル開度θtが全閉に戻って燃料カットが作
動し、エンジンブレーキの遅れが小さく、良好な減速感
を得ることができる。
は、アクセル踏み込み時のガクガク振動は良好に抑制さ
れて加速度Gの立ち上がりも滑らかになっている。しか
し、アクセル全閉戻し時にはスロットル開度θtが漸近
的に全閉に近づくので、燃料カットの作動、つまりエン
ジンブレーキによる減速が得られるまでに長い遅れ時間
Td(図6の例ではTd=約600ms)がかかってい
る。これに対し、第1の実施の形態によるスロットル開
度制御では、アクセル全閉戻し時にのみ、位相補償器の
特性を速応性の高い目標車両特性(規範モデル)切り換
えるので、速やかに(図7の例ではTd=約250m
s)スロットル開度θtが全閉に戻って燃料カットが作
動し、エンジンブレーキの遅れが小さく、良好な減速感
を得ることができる。
【0026】このように、アクセルが全閉状態になる
と、位相補償器における目標車両の伝達特性を速応性の
高い特性に切り換えるようにしたので、スロットルバル
ブ開度θtが速やかに全閉になって燃料カットが作動
し、エンジンブレーキの遅れが小さくなって良好な減速
感を得ることができる。また、全閉戻し時以外のアクセ
ル操作に対しては駆動軸トルクまたは車両の前後加速度
が滑らかに変化し、駆動系の振動を抑制することができ
る。すなわち、アクセル操作に対する駆動軸トルクまた
は車両の前後加速度の減衰性(収れん性)と応答性(速
応性)を両立させることができる。また、変速ギア位置
に応じて位相補償器における実車両の伝達特性を変速ギ
ア位置に応じた最適な特性に切り換えるようにしたの
で、全閉戻し時以外のアクセル操作に対して駆動軸トル
クまたは車両の前後加速度が滑らかに変化し、駆動系の
振動を抑制することができる。つまり、アクセル操作に
対する駆動軸トルクまたは車両の前後加速度の減衰性
(収れん性)をさらに向上させることができる。
と、位相補償器における目標車両の伝達特性を速応性の
高い特性に切り換えるようにしたので、スロットルバル
ブ開度θtが速やかに全閉になって燃料カットが作動
し、エンジンブレーキの遅れが小さくなって良好な減速
感を得ることができる。また、全閉戻し時以外のアクセ
ル操作に対しては駆動軸トルクまたは車両の前後加速度
が滑らかに変化し、駆動系の振動を抑制することができ
る。すなわち、アクセル操作に対する駆動軸トルクまた
は車両の前後加速度の減衰性(収れん性)と応答性(速
応性)を両立させることができる。また、変速ギア位置
に応じて位相補償器における実車両の伝達特性を変速ギ
ア位置に応じた最適な特性に切り換えるようにしたの
で、全閉戻し時以外のアクセル操作に対して駆動軸トル
クまたは車両の前後加速度が滑らかに変化し、駆動系の
振動を抑制することができる。つまり、アクセル操作に
対する駆動軸トルクまたは車両の前後加速度の減衰性
(収れん性)をさらに向上させることができる。
【0027】−発明の第2の実施の形態− 上述した第1の実施の形態ではアクセルが全閉状態にな
ると位相補償器の特性を速応性の高い特性に切り換える
ようにしたが、アクセルが全閉状態になると位相補償器
を無効にして出力=入力とするようにした第2の実施の
形態を説明する。なお、この第2の実施の形態の構成は
図1に示す構成と同様であり、説明を省略する。
ると位相補償器の特性を速応性の高い特性に切り換える
ようにしたが、アクセルが全閉状態になると位相補償器
を無効にして出力=入力とするようにした第2の実施の
形態を説明する。なお、この第2の実施の形態の構成は
図1に示す構成と同様であり、説明を省略する。
【0028】図8は、第2の実施の形態のスロットルコ
ントローラー9の処理を示すフローチャートである。な
お、図5に示す第1の実施の形態の処理との相違点を中
心に説明する。この第2の実施の形態では、ステップ4
でアクセル開度の全閉状態が判定されるとステップ9へ
進み、位相補償器特性W(z-1)のディジタルフィルタ
ーの定数群[k1,k2,k3,k4,k5]を[0,
0,0,0,0]に設定し、位相補償器9Bを無効状態
にする。この結果、位相補償器9Bの出力は入力と等し
くなってTe2(k)=Te1(k)となる。
ントローラー9の処理を示すフローチャートである。な
お、図5に示す第1の実施の形態の処理との相違点を中
心に説明する。この第2の実施の形態では、ステップ4
でアクセル開度の全閉状態が判定されるとステップ9へ
進み、位相補償器特性W(z-1)のディジタルフィルタ
ーの定数群[k1,k2,k3,k4,k5]を[0,
0,0,0,0]に設定し、位相補償器9Bを無効状態
にする。この結果、位相補償器9Bの出力は入力と等し
くなってTe2(k)=Te1(k)となる。
【0029】図9は、第2の実施の形態のスロットル開
度制御のシミュレーション結果を示す。シミュレーショ
ン条件、その他は図6および図7と同様であり説明を省
略する。この第2の実施の形態では、アクセル全閉戻し
時のみ位相補償器を無効状態にして出力=入力とするの
で、即座に(図9の例ではTd=約100ms)スロッ
トル開度θtが全閉に戻って燃料カットが作動し、エン
ジンブレーキの遅れが小さく、良好な減速感を得ること
ができる。
度制御のシミュレーション結果を示す。シミュレーショ
ン条件、その他は図6および図7と同様であり説明を省
略する。この第2の実施の形態では、アクセル全閉戻し
時のみ位相補償器を無効状態にして出力=入力とするの
で、即座に(図9の例ではTd=約100ms)スロッ
トル開度θtが全閉に戻って燃料カットが作動し、エン
ジンブレーキの遅れが小さく、良好な減速感を得ること
ができる。
【0030】このように、アクセルが全閉状態になると
位相補償器を無効状態にしたので、全閉戻し時以外のア
クセル操作に対しては駆動軸トルクまたは車両の前後加
速度が滑らかに変化し、駆動系の振動を抑制することが
できる上に、アクセルの全閉戻し時には直ちにスロット
ル開度が全閉となって燃料カットが作動し、エンジンブ
レーキの遅れがなくなって良好な減速感を得ることがで
きる。また、全閉戻し時以外のアクセル操作に対しては
駆動軸トルクまたは車両の前後加速度が滑らかに変化
し、駆動系の振動を抑制することができる。すなわち、
アクセル操作に対する駆動軸トルクまたは車両の前後加
速度の減衰性(収れん性)と応答性(速応性)を両立さ
せることができる。
位相補償器を無効状態にしたので、全閉戻し時以外のア
クセル操作に対しては駆動軸トルクまたは車両の前後加
速度が滑らかに変化し、駆動系の振動を抑制することが
できる上に、アクセルの全閉戻し時には直ちにスロット
ル開度が全閉となって燃料カットが作動し、エンジンブ
レーキの遅れがなくなって良好な減速感を得ることがで
きる。また、全閉戻し時以外のアクセル操作に対しては
駆動軸トルクまたは車両の前後加速度が滑らかに変化
し、駆動系の振動を抑制することができる。すなわち、
アクセル操作に対する駆動軸トルクまたは車両の前後加
速度の減衰性(収れん性)と応答性(速応性)を両立さ
せることができる。
【0031】以上の一実施形態の構成において、アクセ
ルセンサー1がアクセル開度検出手段を、スロットルア
クチュエータ3のスロットルセンサー(不図示)がスロ
ットル開度検出手段を、位相補償器9Bが位相補償器
を、エンジン非線形定常特性変換マップ9Aおよびエン
ジン非線形定常特性変換マップ9Cがスロットル開度指
令値決定手段を、スロットル開度制御部9Dおよびモー
ター駆動回路9Eが駆動制御手段を、アクセル全閉判定
部9Fが全閉状態判定手段を、特性切り換え部9Gが特
性切換部をそれぞれ構成する。
ルセンサー1がアクセル開度検出手段を、スロットルア
クチュエータ3のスロットルセンサー(不図示)がスロ
ットル開度検出手段を、位相補償器9Bが位相補償器
を、エンジン非線形定常特性変換マップ9Aおよびエン
ジン非線形定常特性変換マップ9Cがスロットル開度指
令値決定手段を、スロットル開度制御部9Dおよびモー
ター駆動回路9Eが駆動制御手段を、アクセル全閉判定
部9Fが全閉状態判定手段を、特性切り換え部9Gが特
性切換部をそれぞれ構成する。
【図1】 発明の第1の実施の形態の構成を示す図であ
る。
る。
【図2】 エンジン非線形定常特性を示す図である。
【図3】 エンジン非線形定常特性変換マップを用いて
スロットル開度θaをエンジン回転数Neに応じたエンジ
ントルクTe1に変換する図である。
スロットル開度θaをエンジン回転数Neに応じたエンジ
ントルクTe1に変換する図である。
【図4】 エンジン非線形定常特性変換マップを用いて
エンジントルクTe2をエンジン回転数Neに応じたスロ
ットル開度指令値θtcomに変換する図である。
エンジントルクTe2をエンジン回転数Neに応じたスロ
ットル開度指令値θtcomに変換する図である。
【図5】 発明の第1の実施の形態のスロットルコント
ローラーの処理を示すフローチャートである。
ローラーの処理を示すフローチャートである。
【図6】 従来のスロットル開度制御のシミュレーショ
ン結果を示す図である。
ン結果を示す図である。
【図7】 発明の第1の実施の形態のスロットル開度制
御のシミュレーション結果を示す図である。
御のシミュレーション結果を示す図である。
【図8】 発明の第2の実施の形態のスロットルコント
ローラーの処理を示すフローチャートである。
ローラーの処理を示すフローチャートである。
【図9】 発明の第2の実施の形態のスロットル開度制
御のシミュレーション結果を示す図である。
御のシミュレーション結果を示す図である。
1 アクセルセンサー 2 エンジン回転数センサー 3 スロットルアクチュエータ 4 エンジン 5 トルクコンバーター 6 自動変速機 7 車輪 8 自動変速機コントローラー 9 スロットルコントローラー 9A エンジン非線形特性変換マップ 9B 位相補償器 9C エンジン非線形定常特性変換マップ 9D スロットル開度制御部 9E モーター駆動回路 9F アクセル全閉判定部 9G 特性切り換え部
Claims (4)
- 【請求項1】 アクセル開度θaを検出するアクセル開
度検出手段と、 スロットルバルブ開度θtを検出するスロットル開度検
出手段と、 実車両の固有振動数ωpと減衰係数ζpとを用いてモデル
化したスロットル開度に対する駆動軸トルクまたは車両
の前後加速度の伝達特性Gpの逆系と、目標車両の固有
振動数ωmと減衰係数ζm(ただしζp<ζm)とを用いて
モデル化したアクセル開度に対する駆動軸トルクまたは
車両の前後加速度の伝達特性Gmとの積からなる位相補
償器と、 前記位相補償器の特性にしたがって前記アクセル開度検
出値θaからスロットルバルブ開度指令値θtcomを決定
するスロットル開度指令値決定手段と、 前記スロットルバルブ開度検出値θtが前記スロットル
バルブ開度指令値θtcomに一致するようにスロットルア
クチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを備えたス
ロットル制御装置において、 前記アクセル開度検出値θaに基づいてアクセル全閉状
態を判定する全閉状態判定手段と、 前記全閉状態判定手段による判定結果に応じて前記位相
補償器の特性を切り換える特性切換手段とを備えること
を特徴とするスロットル制御装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載のスロットル制御装置に
おいて、 前記特性切換手段は、アクセルが全閉状態であると判定
されると、前記位相補償器に用いる目標車両の固有振動
数ωmを高い値に切り換えることを特徴とするスロット
ル制御装置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のスロッ
トル制御装置において、 前記特性切換手段は、前記全閉状態判定手段による判定
結果と自動変速機からの変速ギア位置情報とに応じて前
記位相補償器の特性を切り換えることを特徴とするスロ
ットル制御装置。 - 【請求項4】 請求項1に記載のスロットル制御装置に
おいて、 前記特性切換手段は、アクセルが全閉状態であると判定
されると、前記位相補償器を無効状態にすることを特徴
とするスロットル制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3000597A JPH10227231A (ja) | 1997-02-14 | 1997-02-14 | スロットル制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3000597A JPH10227231A (ja) | 1997-02-14 | 1997-02-14 | スロットル制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10227231A true JPH10227231A (ja) | 1998-08-25 |
Family
ID=12291785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3000597A Pending JPH10227231A (ja) | 1997-02-14 | 1997-02-14 | スロットル制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10227231A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7317978B2 (en) | 2003-09-05 | 2008-01-08 | Nissan Motor Co., Ltd. | Driving force control apparatus for vehicle |
JP2009202665A (ja) * | 2008-02-26 | 2009-09-10 | Nissin Kogyo Co Ltd | 車両用ブレーキ力保持制御装置 |
US7904221B2 (en) | 2005-07-04 | 2011-03-08 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle control apparatus and vehicle control method |
CN102705085A (zh) * | 2012-06-27 | 2012-10-03 | 潍柴动力股份有限公司 | 一种油门控制装置及工程机械 |
JP2016205898A (ja) * | 2015-04-17 | 2016-12-08 | 株式会社豊田中央研究所 | トルク振動推定装置及びトルク振動推定プログラム |
-
1997
- 1997-02-14 JP JP3000597A patent/JPH10227231A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7317978B2 (en) | 2003-09-05 | 2008-01-08 | Nissan Motor Co., Ltd. | Driving force control apparatus for vehicle |
US7904221B2 (en) | 2005-07-04 | 2011-03-08 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle control apparatus and vehicle control method |
JP2009202665A (ja) * | 2008-02-26 | 2009-09-10 | Nissin Kogyo Co Ltd | 車両用ブレーキ力保持制御装置 |
CN102705085A (zh) * | 2012-06-27 | 2012-10-03 | 潍柴动力股份有限公司 | 一种油门控制装置及工程机械 |
CN102705085B (zh) * | 2012-06-27 | 2015-11-18 | 潍柴动力股份有限公司 | 一种油门控制装置及工程机械 |
JP2016205898A (ja) * | 2015-04-17 | 2016-12-08 | 株式会社豊田中央研究所 | トルク振動推定装置及びトルク振動推定プログラム |
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