JPH10226706A - 光開始剤、光重合性組成物、ラジカル発生方法、平版印刷版作成用感光材料及び平版印刷版の作成方法 - Google Patents

光開始剤、光重合性組成物、ラジカル発生方法、平版印刷版作成用感光材料及び平版印刷版の作成方法

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JPH10226706A
JPH10226706A JP3020997A JP3020997A JPH10226706A JP H10226706 A JPH10226706 A JP H10226706A JP 3020997 A JP3020997 A JP 3020997A JP 3020997 A JP3020997 A JP 3020997A JP H10226706 A JPH10226706 A JP H10226706A
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JP
Japan
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photoinitiator
dye represented
substituent
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Application number
JP3020997A
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English (en)
Inventor
Noritaka Nakayama
憲卓 中山
Kimihiko Okubo
公彦 大久保
Shinji Matsumoto
晋治 松本
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 1つの感光性材料で488nm及び532n
m付近で書込が出来、解像度、感度の良好な画像を形成
でき、保存性の良好な光重合組成物、平版印刷版作成用
の感光性材料及びそれを用いた平版印刷版の作成方法を
提供する。 【解決手段】 例えば、下記一般式(1)及び(2)で
表される、特定のヘテロリデン型のジメチン色素を過酸
化物系及びチタノセン系のラジカル発生剤とを組み合わ
せた感光性材料及びそれを用いた平版印刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は波長の異なる色素と
ラジカル発生剤を用いた光開始剤、光重合組成物、ラジ
カル発生方法、平版印刷版作成用感光性材料及び平版印
刷版の作成方法に関し、ラジカル重合可能なエチレン性
不飽和結合を有する化合物を可視光線の露光により短時
間に重合させ、例えば、インキ、感光性印刷版、フォト
レジスト、ダイレクト刷版材料、製版用プルーフ材料、
ホログラム材料、封止剤、接着剤、光造形材料等の分野
において、良好な物性を持った硬化物を得るための光重
合組成物及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体レーザ、YAGレーザは、
安定性、小型、メンテナンスの容易性などの点から、画
像記録用光源としてレーザが用いられることが多くなっ
てきている。これらのレーザは低波長化がすすんでお
り、特に、YAG(1064nm)のSHGを用いたレ
ーザ(532nm)などが実用化されている。
【0003】半導体レーザやYAGレーザなどのレーザ
を用いて像様露光を行うことでラジカル重合させて露光
部を硬化し、未露光部との物性を変化させて現像により
画像形成する方法が知られている。
【0004】画像形成を行うためにはレーザ光源の波長
に適した感材を選択する必要があり、ラジカル重合の開
始剤として、ラジカル発生剤は数多く研究されている
が、何れも、単独では紫外部にしか吸収をもたないもの
が多く、通常は光源の波長にあわせた増感色素を組み合
わせて用いる。
【0005】488nmのアルゴンレーザや532nm
のW−YAGレーザの光源に対応した増感色素とラジカ
ル発生剤の組み合わせ(以下開始剤系)も、さまざまな
ものが知られている。
【0006】たとえば、米国特許第2,850,445
号にはある種の光還元性染料が効果的な増感色素として
記載されている。また、特公昭44−20189号には
染料とアミンの複合開始系、特公昭45−37377号
にはビイミダゾールとラジカル発生剤及び染料の系、特
公昭47−2528号、特開昭54−155292号に
はビイミダゾールとジアルキルアミノベンジリデンケト
ンの系、特開昭58−15503号にはケト置換クマリ
ン化合物と活性ハロゲン化物の系、特開昭54−151
02号には置換トリアジンとメロシアニン色素の系が提
案されているが、何れも、感度が低く、保存性が悪いな
どの問題があった。
【0007】また、これらの開始剤系を用いた感光性材
料も数多く提案されているが1つの感光性材料で488
nmと532nmの2つの光源に対応したものは知られ
ていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の問
題点を改良すべく為されたものである。
【0009】即ち、本発明の第1の目的は、1つの感光
性材料で488nm及び532nm付近で書込が出来、
解像度、感度の良好な画像を形成できる光重合組成物を
提供することにある。本発明の第2の目的は、保存性の
良好な光重合組成物の提供にある。本発明の第3の目的
は、488nm及び532nm付近の光により高感度に
ラジカルを発生するラジカル発生方法の提供にある。第
4の目的は488nm及び532nm付近の両波長域に
高い感光性を有し、かつ保存安定性に優れた平版印刷版
作成用の感光性材料及びそれを用いた平版印刷版の作成
方法を提供することにある。第5の目的は488nm及
び532nm付近で高感度の光開始剤を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、特定のヘテロリデン型のジメチン色素を従来用い
られている過酸化物系及びチタノセン系のラジカル発生
剤と組み合わせることにより488nm及び532nm
の両可視光で高感度にラジカル発生能を有し、チタノセ
ン系のラジカル発生剤と組み合わせた場合には重合禁止
剤を加えなくても残色性及び保存性にすぐれるという予
期せざる結果を見い出し本発明を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明の上記目的は、以下の構成に
より達成することができた。
【0012】(1) 最大吸収波長が450〜500n
mの増感色素を少なくとも1種と510〜560nmの
増感色素を少なくとも1種及びラジカル発生剤を含有す
ることを特徴とする光開始剤。
【0013】(2) 最大吸収波長が450〜500n
mの増感色素が下記一般式(1)で表されるジメチン色
素であることを特徴とする(1)記載の光開始剤。
【0014】
【化8】
【0015】〔式中、R1、R2及びR3は水素原子又は
置換基を表し、L1及びL2は置換していても良いメチン
基を表し、a1〜a6は炭素又は窒素原子を表し、a1
6のうち少なくとも1つは窒素原子であり、a1〜a6
により5員・5員の含窒素縮合ヘテロ環を構成する。m
は0〜4の整数を表し、mが2以上の時、複数のR3
同一であっても異なっていてもよい。〕 (3) 最大吸収波長が510〜560nmの増感色素
が下記一般式(2)で表されるジメチン色素であること
を特徴とする(1)記載の光開始剤。
【0016】
【化9】
【0017】〔式中、R1、R2及びR3は水素原子又は
置換基を表し、L1及びL2は置換していても良いメチン
基を表し、a1〜a6は炭素又は窒素原子を表し、a1
6のうち少なくとも1つは窒素原子であり、a1〜a6
により5員・5員の含窒素縮合ヘテロ環を構成する。m
は0〜4の整数を表し、mが2以上の時、複数のR3
同一であっても異なっていてもよく、更にそれらは結合
して環を形成してもよい。〕 (4) 一般式(1)で示される増感色素が下記一般式
(3)で表されるジメチン色素であることを特徴とする
(2)記載の光開始剤。
【0018】
【化10】
【0019】〔式中、R1、R2、R3及びR4は水素原子
又は置換基を表し、L1及びL2は置換していても良いメ
チン基を表す。mは0〜4の整数を表し、mが2以上の
時複数のR3は同一であっても異なっていてもよく、更
にそれらは結合して環を形成してもよい。〕 (5) 一般式(2)で示される増感色素が下記一般式
(4)で表されるジメチン色素であることを特徴とする
(3)記載の光開始剤。
【0020】
【化11】
【0021】〔式中、R1、R2、R3及びR4は水素原子
又は置換基を表し、L1及びL2は置換していても良いメ
チン基を表す。mは0〜4の整数を表し、mが2以上の
時複数のR3は同一であっても異なっていてもよく、更
にそれらは結合して環を形成してもよい。〕 (6) 最大吸収波長が450〜500nmの増感色素
が下記一般式(6)で表されるジメチン色素であること
を特徴とする(1)記載の光開始剤。
【0022】
【化12】
【0023】〔式中、R2、R3は水素原子又は置換基を
表し、L1及びL2は置換していても良いメチン基を表
す。mは0〜4の整数を表し、mが2以上の時、複数の
3は同一であっても異なっていてもよく、更にそれら
は結合して環を形成してもよい。Yは酸素原子、硫黄原
子又はNR9を表す。R7、R8、R9は水素原子又は置換
基を表す。〕 (7) 最大吸収波長が510〜560nmの増感色素
が下記一般式(7)で表されるジメチン色素であること
を特徴とする(1)記載の光開始剤。
【0024】
【化13】
【0025】〔式中、R2、R3は水素原子又は置換基を
表し、L1及びL2は置換していても良いメチン基を表
す。mは0〜4の整数を表し、mが2以上の時、複数の
3は同一であっても異なっていてもよく、更にそれら
は結合して環を形成してもよい。Yは酸素原子、硫黄原
子又はNR9を表す。R7、R8、R9は水素原子又は置換
基を表す。〕 (8) 一般式(1)で表される色素の少なくとも1種
と一般式(2)で表される色素の少なくとも1種及びラ
ジカル発生剤を含有することを特徴とする光開始剤。
【0026】(9) 一般式(2)で表される色素の少
なくとも1種と下記一般式(5)で表される色素の少な
くとも1種及びラジカル発生剤を含有することを特徴と
する光開始剤。
【0027】
【化14】
【0028】〔式中、R5及びR6は水素原子又は置換基
を表し、nは0〜5の整数を表し、nが2以上の時複数
のR5は同一であっても異なっていてもよく、更にそれ
らは結合して環を形成してもよい。Zは酸素原子又はイ
ミノ基を表す。〕 (10) 一般式(6)で表される色素の少なくとも1
種と、一般式(2)、一般式(4)又は一般式(7)で
表される色素の少なくとも1種及びラジカル発生剤を含
有することを特徴とする光開始剤。
【0029】(11) 重合促進剤としてアミン化合物
又はイオウ化合物を含有することを特徴とする(1)〜
(10)の何れか1項記載の光開始剤。
【0030】(12) エチレン性不飽和結合を有する
化合物、及び(1)〜(11)の何れか1項記載の光開
始剤を含有する光重合組成物。
【0031】(13) ラジカル発生剤が有機過酸化
物、チタノセン化合物から選ばれることを特徴とする
(12)記載の光重合組成物。
【0032】(14) ラジカル発生剤がチタノセン化
合物であることを特徴とする(12)記載の光重合組成
物。
【0033】(15) ラジカル発生剤がチタノセン化
合物であることを特徴とする(12)記載の光重合組成
物。
【0034】(16) 親水性支持体上に少なくとも感
光性層及び保護層とをこの順に設けてなる平版印刷版作
成用感光性材料において、前記感光性層はエチレン性不
飽和結合を少なくとも1つ有する化合物、バインダー成
分、(12)又は(13)記載の光重合組成物を含有し
ていることを特徴とする平版印刷版作成用感光性材料。
【0035】(17) 親水性支持体上に少なくとも感
光性層及び保護層とをこの順に設けてなる平版印刷版作
成用感光性材料において、前記感光層はエチレン性不飽
和結合を少なくとも1つ有する化合物、バインダー成
分、(12)又は(13)記載の光重合組成物を含有し
ていることを特徴とする平版印刷版作成用感光性材料を
用いる平版印刷版の作成方法において、前記感光層に4
88nm又は532nmの波長のレーザー光で像様に走
査露光を行なった後、保護層及び感光層の未露光部を溶
出除去することを特徴とする平版印刷版の作成方法。
【0036】まず、一般式(1)〜(7)で表される色
素について詳述する。
【0037】一般式(1)において、R1、R2及びR3
は置換基を表すが、代表的なものとしてアルキル基、ア
リール基、アルケニル基、ヘテロ環基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、
アシル基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコ
キシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ハロ
ゲン原子が挙げられる。
【0038】更に、アルキル基としては、炭素数1〜1
2の鎖状又は環状のアルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、ベンジル、フェネチル、プロピル、ブチル、イソブ
チル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、シクロ
プロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル)が好まし
く、置換基を有していてもよい。
【0039】アリール基としては、炭素数6〜12のア
リール基(例えば、フェニル、ナフチル)が好ましく、
置換基を有していてもよい。
【0040】複素環基としては、5又は6員の複素環
(例えば、オキサゾニル環、ベンゾオキサゾール環、チ
アゾール環、イミダゾール環、ピリジン環、フラン環、
チオフエン環、スルホラン環、ビラゾール環、ピロール
環、クロマン環、クマリン環)が好ましく、置換基を有
していてもよい。アルケニル基としては、炭素数2〜1
2のアルケニル基(例えば、ビニル、アリル、1−プロ
ペニル、2−ペンテニル、1,3−ブタジエニル)が好
ましい。
【0041】ハロゲン原子としては、フッ素、塩素又は
臭素が好ましい。
【0042】R3は特に電子供与性基が好ましく、特に
好ましくはアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル
アミノ基などが挙げられる。
【0043】L1及びL2はメチン基を表し、該メチン基
は置換基を有してもよく、置換基を有する場合、L1
2の置換基で環を形成してもよく、該置換基とR1又は
2とが環を形成してもよい。
【0044】a1〜a6は炭素原子又は窒素原子を表し、
1〜a6のうち少なくとも1つが窒素原子であるが、3
つ以上が窒素原子であることが好ましい。
【0045】一般式(2)においてR1、R2、R3
1、L2、m及びa1〜a6は一般式(1)のそれと同義
である。
【0046】一般式(3)及び(4)においてR1
2、R3、L1、L2及びmは一般式(1)のそれと同義
であり、R4は一般式(1)のR1と同義である。
【0047】一般式(5)においてR5及びR6は一般式
(1)のR1と同義である。R6はヘテロ環又はカルボニ
ル基を介してクマリン環に結合しているものがより好ま
しい。Zは酸素又はイミノ基を表す。nは0〜5の整数
を表し、nが2以上の時、複数のR5は同一であっても
異なっていても良く、更にそれらが結合して環を形成し
ても良い。
【0048】一般式(6)及び(7)においてR2
3、L1、L2、mは一般式(1)のそれと同義であ
る。Yは酸素原子、硫黄原子又はNR9を表す。R7、R
8、R9は一般式(1)のR2と同義である。
【0049】次に本発明の色素の化合物例を挙げる。
【0050】
【化15】
【0051】
【化16】
【0052】
【化17】
【0053】
【化18】
【0054】
【化19】
【0055】
【化20】
【0056】本発明の色素は従来公知の方法に準じて合
成できる次にラジカル発生剤について説明する。
【0057】ラジカル発生剤としては、具体的にハロゲ
ン化物(α−ハロアセトフェノン類、トリクロロメチル
トリアジン類等)、アゾ化合物、芳香族カルボニル化合
物(ベンゾインエステル類、ケタール類、アセトフェノ
ン類、o−アシルオキシイミノケトン類、アシルホスフ
ィンオキサイド類等)、ヘキサアリールビスイミダゾー
ル化合物、過酸化物などが挙げられる。
【0058】過酸化物としては、特開昭59−1504
号並びに特開昭61−240807号記載の有機過酸化
物を用いることができる。
【0059】具体的な化合物としては、メチルエチルケ
トンパーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキ
サイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシク
ロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチル
シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキ
サイド、アセチルパーオキサイド、プロピオニルパーオ
キサイド、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパ
ーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパ
ーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ウラロイル
パーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロ
ロベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾ
イルパーオキサイド、アセチルシクロヘキサンスルホニ
ルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド類、t
ert−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパ
ーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキ
サイド、p−メタンヒドロパーオキサイド、2,5−ジ
メチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、
1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサ
イドなどのヒドロパーオキサイド類、ジ−tert−ブ
チルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキ
サイド、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイ
ソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(tert−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4’−ビス(te
rt−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタ
ール類、tert−ブチルパーオキシアセテート、te
rt−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブ
チルパーオキシオクトエート、tert−ブチルパーオ
キシピバレート、tert−ブチルパーオキシネオデカ
ネート、tert−ブチルパーオキシ−3,5,5−ト
リメチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、ジ−tert−ブチルパーオキシフタレ
ート、tert−ブチルパーオキシイソフタレート、t
ert−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジベンゾイルパーオキシヘキサンなどのア
ルキルパーエステル類、ジ−2−エチルヘキシルパーオ
キシジカーボネート、ジ−イソプロピルパーオキシジカ
ーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシカーボネー
ト、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−
メトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−
3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ−2
−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ビス(4
−tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカー
ボネートなどのパーオキシカーボネート類、コハク酸パ
ーオキシキサイドに代表される水溶性パーオキサイド類
が挙げられる。
【0060】好ましくは、特に、下記の構造の有機過酸
化物を用いることができる。
【0061】
【化21】
【0062】本発明で用いることができる金属アレーン
錯体としては、以下のようなチタノセン化合物と鉄アレ
ーン錯体を用いることが可能である。鉄アレーン錯体と
しては下記の構造のものがあげられる。
【0063】
【化22】
【0064】式中、R10は水素原子又は置換基を表す。
10で表される置換基としてはアルキル基、アリール基
等が挙げられる。好ましくは炭素数1〜10のアルキル
基である。
【0065】特に好ましくは、
【0066】
【化23】
【0067】を用いる。
【0068】本発明で好ましく用いることが出来るチタ
ノセン化合物としては特に限定はされないが、例えば特
開昭59−152396号、特開昭61−151197
号各公報等に記載されている各種チタノセン化合物から
適宜選んで用いることができる。更に具体的には、ジ−
シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シ
クロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シク
ロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−
ペンタフルオロフェニル、ジシクロペンタジエニル−T
i−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル、
ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−
トリフルオロフェニル、ジ−シクロペンタジエニル−T
i−ビス−2,6−ジ−フルオロフェニル、ジ−シクロ
ペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジ−フルオロフ
ェニル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス
−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル、ジ−
メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,
5,6−テトラフルオロフェニル、ジ−メチルシクロペ
ンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ
ル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−
ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェニル(以
下、Ti−1と略記)等を挙げることができる。
【0069】特に好ましくは下記構造のTi−1であ
る。
【0070】
【化24】
【0071】本発明では以下のオニウム塩を用いること
ができる。
【0072】オニウム塩としては、ヨードニウム塩、ス
ルフォニウム塩、ホスフォニウム塩、スタンノニウム塩
などがあげられる。
【0073】特公昭55−39162号、特開昭59−
14023号並びに「マクロモレキュルス(Macro
molecules)、第10巻、第1307頁(19
77年)記載の各種オニウム化合物を用いることができ
る。ヨードニウム塩としては、好ましくは、ジアリール
ヨードニウム塩を用いることができる。
【0074】例えば、ジフェニルヨードニウム塩、ジト
リルヨードニウム塩、フェニル(pーメトキシフェニ
ル)ヨードニウム塩、ビス(m−ニトロフェニル)ヨー
ドニウム塩、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨ
ードニウム塩、ビス(p−シアノフェニル)ヨードニウ
ム塩等のクロリド、ブロミド、四フッ化ホウ素塩、六フ
ッ化ホウ素塩、六フッ化リン塩、六フッ化ヒ素塩、六フ
ッ化アンチモン塩、過塩素酸塩、ベンゼンスルホン酸
塩、p−トルエンスルホン酸塩、p−トリフルオロメチ
ルベンゼンスルホン酸塩、n−ブチルトリフェニルホウ
素塩等が挙げられる。
【0075】本発明では2,4,5−トリアリールイミ
ダゾール2量体を用いることもできる。特開昭55−1
27550号、特開昭60−202437号に記載され
ている下記の構造のものを用いることが好ましい。
【0076】
【化25】
【0077】本発明のラジカル発生剤の添加量は、ラジ
カル発生剤の種類及び使用形態により異なるが、エチレ
ン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物100重
量部に対して0.01〜10重量部が好ましい。
【0078】支持体としては、紙、合成紙(たとえばポ
リプロピレンを主成分とする合成紙)、樹脂のフィルム
或いはシート、更には樹脂を2層以上積層してなるプラ
スチックフィルム又はシート、或いは各種高分子材料、
金属、セラミックもしくは木材パルプやセルロースパル
プ、サルファイトパルプなどで抄造された紙等に、樹脂
層を積層したフィルム又はシートなどを挙げることがで
きる。
【0079】このようなを樹脂のフィルム或いはシート
を構成する樹脂としては、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル等のアクリル樹脂、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン
ナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート等の
ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン系樹脂、ナイ
ロン、芳香族ポリアミド等のポリアミド系樹脂、ポリエ
ーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルス
ルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリパラバ
ン酸、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、
メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フッ
素樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
【0080】本発明を平版印刷版作成用として用いる場
合の感光性層を設ける支持体としては、アルミニウム、
亜鉛、銅、鋼等の金属板、並びにクロム、亜鉛、銅、ニ
ッケル、アルミニウム、鉄等がメッキ又は蒸着された金
属板、紙、プラスチックフィルム及びガラス板、樹脂が
塗布された紙、アルミニウム等の金属箔が張られた紙、
親水化処理したプラスチックフィルム等が挙げられる。
これらの内好ましいのは、アルミニウム板である。本発
明の支持体としては、砂目立て処理、陽極酸化処理及び
必要に応じて封孔処理等の表面処理が施されたアルミニ
ウム板を用いることがより好ましい。これらの処理には
公知の方法を用いることができる。
【0081】砂目立て処理の方法としては、例えば、機
械的方法、電解によりエッチングする方法が挙げられ
る。機械的方法としては、例えば、ボール研磨法、ブラ
シ研磨法、液体ホーニングによる研磨法、バフ研磨法が
挙げられる。アルミニウム材の組成等に応じて上述の各
種方法を単独或いは組合せて用いることができる。好ま
しいのは、電解エッチングによる方法である。
【0082】電解エッチングは、燐酸、硫酸、塩酸、硝
酸等の酸の単独ないし2種以上混合した浴で行われる。
砂目立て処理の後、必要に応じてアルカリ或いは酸の水
溶液によってデスマット処理を行い中和して水洗する。
【0083】陽極酸化処理には、電解液として、硫酸、
クロム酸、シュウ酸、燐酸、マロン酸等を1種又は2種
以上含む溶液を用いアルミニウム板を陽極として電解し
て行われる。形成された陽極酸化皮膜量は1〜50mg
/dm2が適当であり、好ましくは10〜40mg/d
2である。陽極酸化皮膜量は、例えば、アルミニウム
板を燐酸クロム酸溶液に浸積し、酸化皮膜を溶解し、板
の皮膜溶解前後の重量変化測定等から求められる。
【0084】封孔処理は、沸騰水処理、水蒸気処理、ケ
イ酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理などが具体例
として挙げられる。この他にアルミニウム板支持体に対
して、水溶性高分子化合物や、フッ化ジルコン等の金属
塩水溶液による下引処理を施すこともできる。
【0085】支持体の厚さは通常3〜1000μmがよ
く、8〜300μmがより好ましい。
【0086】感光層に用いられるバインダー樹脂として
は、公知の種々のポリマーを使用することができる。具
体的なバインダーの詳細は、米国特許4,072,52
7号に記載されており、より好ましくは特開昭54−9
8613号公報に記載されているような芳香族性水酸基
をを有する単量体、例えばN−(4−ヒドロキシフェニ
ル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)
メタクリルアミド、o−、m−、又はp−ヒドロキシス
チレン、o−、m−、又はp−ヒドロキシフェニルメタ
クリレート等と他の単量体との共重合物、米国特許第
4,123,276号明細書中に記載されているような
ヒドロキシエチルアクリレート単位又はヒドロキシエチ
ルメタクリレートを含むポリマー、シェラック、ロジン
等の天然樹脂、ポリビニルアルコール、米国特許第3,
751,257号明細書中に記載されているようなポリ
アミド樹脂、米国特許第3,660,097号明細書中
に記載されているような線状ポリウレタン樹脂、ポリビ
ニルアルコールのフタレート化樹脂、ビスフェノールA
とエピクロルヒドリンから縮合されたエポキシ樹脂、酢
酸セルロース、セルロースアセテートフタレート等のセ
ルロース樹脂が挙げられる。バインダー樹脂としては前
述の樹脂の中から、1種又は2種以上のものを組み合わ
せて用いることができる。
【0087】中でも塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリス
チレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリビニルブチラール、スチレン−アクリ
ロニトリル、ポリビニルアセタール、ニトロセルロー
ス、エチルセルロース等の溶剤可溶性ポリマーが好まし
い。
【0088】これらのバインダーは、1種又は2種以上
を有機溶媒に溶解して用いるだけでなく、ラテックス分
散の形で使用してもよい。バインダーの使用量として
は、本発明の画像形成材料の目的に応じて、又、単層構
成であるか重層構成であるかにより異なるが、支持体1
2当たり1.0〜20gが好ましい。
【0089】次にエチレン性不飽和結合を有する化合物
について詳述する。
【0090】重合可能な化合物としては公知のモノマー
が特に制限なく使用することができる。具体的モノマー
としては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート等の単官能アクリル酸エステル及び
その誘導体或いはこれらのアクリレートをメタクリレー
ト、イタコネート、クロトネート、マレエート等に代え
た化合物、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペ
ンタエリスリトールジアクリレート、ビスフェノールA
ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグ
リコールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート
等の2官能アクリル酸エステル及びその誘導体或いはこ
れらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、
クロトネート、マレエート等に代えた化合物、或いはト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート、ピロガロールトリアク
リレート等の多官能アクリル酸エステル及びその誘導体
或いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコ
ネート、クロトネート、マレエート等に代えた化合物等
を挙げることができる。
【0091】また適当な分子量のオリゴマーにアクリル
酸、又はメタアクリル酸を導入し、光重合性を付与し
た、いわゆるプレポリマーと呼ばれるものも好適に使用
できる。
【0092】この他に特開昭58−212994号、同
61−6649号、同62−46688号、同62−4
8589号、同62−173295号、同62−187
092号、同63−67189号、特開平1−2448
91号公報等に記載の化合物などを挙げることができ、
更に「11290の化学商品」化学工業日報社、p.2
86〜p.294に記載の化合物、「UV・EB硬化ハ
ンドブック(原料編)」高分子刊行会、p.11〜65
に記載の化合物なども本発明においては好適に用いるこ
とができる。
【0093】これらの中で、分子内に2個以上のアクリ
ル基又はメタクリル基を有する化合物が本発明において
は好ましく、更に分子量が10,000以下、より好ま
しくは5,000以下のものが好ましい。また本発明で
はこれらのモノマー或いはプレポリマーのうち1種又は
2種以上を混合して用いることができる。
【0094】上記エチレン性不飽和基を有する化合物は
本発明において感光層中に好ましくは20〜80重量
部、より好ましくは30〜70重量部含有される。
【0095】本発明の感光性層には目的を損なわない範
囲であれば、増感剤、重合促進剤、熱重合禁止剤、熱溶
融性化合物、酸素補足剤、可塑剤等の他の成分を含有せ
しめることは任意である。
【0096】増感剤としては特開昭64−13140号
に記載のトリアジン系化合物、特開昭64−13141
号に記載の芳香族オニウム塩、芳香族ハロニウム塩、特
開昭64−13143号に記載の有機過酸化物、特公昭
45−37377号、米国特許第3,652,275号
に記載のビスイミダゾール化合物、チオール類等が挙げ
られる。増感剤の添加量は、エチレン性不飽和結合を有
する重合可能な化合物とバインダーの合計量100重量
部に対して、10重量部以下、好ましくは0.01〜5
重量部程度添加される。
【0097】重合促進剤としては、アミン化合物やイオ
ウ化合物(チオール、ジスルフィド等)に代表される重
合促進剤や連鎖移動触媒等を添加することが可能であ
る。
【0098】本発明の光重合性組成物に添加可能な重合
促進剤や連鎖移動触媒の具体例としては、例えば、N−
フェニルグリシン、トリエタノールアミン、N,N−ジ
エチルアニリン等のアミン類、米国特許第4,414,
312号や特開昭64−13144号記載のチオール
類、特開平2−29161号記載のジスルフィド類、米
国特許第3,558,322号や特開昭64−1704
8号記載のチオン類、特開平2−291560号記載の
o−アシルチオヒドロキサメートやN−アルコキシピリ
ジンチオン類があげられる。特に好ましくはアミン化合
物としてはN,N−ジエチルアニリンであり、イオウ化
合物としては2−メルカプトベンゾチアゾールである。
【0099】熱重合防止剤としては、キノン系、フェノ
ール系等の化合物が好ましく用いられる。例えば、ハイ
ドロキノン、ピロガロール、p−メチキシフェノール、
カテコール、β−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル
−p−クレゾール等が挙げられる。エチレン性不飽和結
合を有する重合可能な化合物とバインダーの合計量10
0重量部に対して、10重量部以下、好ましくは0.0
1〜5重量部程度添加される。
【0100】酸素クエンチャーとしてはN,N−ジアル
キルアニリン誘導体が好ましく、例えば米国特許第4,
772,541号の第11カラム58行目から第12カ
ラム35行目に記載の化合物が挙げられる。
【0101】可塑剤としては、フタル酸エステル類、ト
リメリット酸エステル類、アジピン酸エステル類、その
他飽和或いは不飽和カルボン酸エステル類、クエン酸エ
ステル類、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エ
ポキシステアリン酸エポキシ類、正リン酸エステル類、
亜燐酸エステル類、グリコールエステル類などが挙げら
れる。
【0102】熱溶融性化合物としては、常温で固体であ
り、加熱時に可逆的に液体となる化合物が用いられる。
前記熱溶融性物質としては、テルピネオール、メントー
ル、1,4−シクロヘキサンジオール、フェノール等の
アルコール類、アセトアミド、ベンズアミド等のアミド
類、クマリン、ケイ皮酸ベンジル等のエステル類、ジフ
ェニルエーテル、クラウンエーテル等のエーテル類、カ
ンファー、p−メチルアセトフェノン等のケトン類、バ
ニリン、ジメトキシベンズアルデヒド等のアルデヒド
類、ノルボルネン、スチルベン等の炭化水素類、マルガ
リン酸等の高級脂肪酸、エイコサノール等の高級アルコ
ール、パルミチン酸セチル等の高級脂肪酸エステル、ス
テアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、ベヘニルアミ
ン等の高級アミンなどに代表される単分子化合物、蜜ロ
ウ、キャンデリラワックス、パラフィンワックス、エス
テルワックス、モンタンロウ、カルナバワックス、アミ
ドワックス、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタ
リンワックスなどのワックス類、エステルガム、ロジン
マレイン酸樹脂、ロジンフェノール樹脂等のロジン誘導
体、フェノール樹脂、ケトン樹脂、エポキシ樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、テルペン系炭化水素樹脂、シクロ
ペンタジエン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカプロ
ラクトン系樹脂、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコールなどのポリオレフィンオキサイドなどに
代表される高分子化合物などを挙げることができる。
【0103】更に必要に応じて感光性層に酸化防止剤、
フィラー、帯電防止剤などをを添加しても良い。前記酸
化防止剤としては、クロマン系化合物、クラマン系化合
物、フェノール系化合物、ハイドロキノン誘導体、ヒン
ダ−ドアミン誘導体、スピロインダン系化合物、硫黄系
化合物、リン系化合物などが挙げられ、特開昭59−1
82785号、同60−130735号、同61−15
9644号、特開平1−127387号、「11290
の化学商品」化学工業日報社、p.862〜868等に
記載の化合物、及び写真その他の画像記録材料に耐久性
を改善するものとして公知の化合物を挙げることができ
る。
【0104】フィラーとしては、無機微粒子や有機樹脂
粒子を挙げることができる。この無機微粒子としてはシ
リカゲル、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫
酸バリウム、タルク、クレー、カオリン、酸性白土、活
性白土、アルミナ等を挙げることができ、有機微粒子と
してはフッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル
樹脂粒子、シリコン樹脂粒子等の樹脂粒子、帯電防止剤
としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性
剤、非イオン性界面活性剤、高分子帯電防止剤、導電性
微粒子などのほか「11290の化学商品」化学工業日
報社、p.875〜p.876などに記載の化合物など
も好適に用いることができる。
【0105】本発明において、感光性層は単層で形成さ
れても良いし、二層以上の複数層で構成されても良い。
また複数層で構成する場合は組成の異なる感光性層で構
成してもよく、この場合は着色剤を含有しない感光性層
を含んでいてもよい。
【0106】本発明において、感光性層の厚みは0.2
〜10μmが好ましく、より好ましくは0.5〜5μm
である。
【0107】感光性層は形成成分を溶媒に分散或いは溶
解して塗工液を調製し、この塗工液を前記中間層上に直
接積層塗布し乾燥するか又は後述するカバーシート上に
塗布し乾燥して形成される。
【0108】上記塗工法に用いる溶媒としては、水、ア
ルコール類(例えばエタノール、プロパノール)、セロ
ソルブ類(例えばメチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ)、芳香族類(例えばトルエン、キシレン、クロルベ
ンゼン)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケ
トン)、エステル系溶剤(例えば酢酸エチル、酢酸ブチ
ルなど)、エーテル類(例えばテトラヒドロフラン、ジ
オキサン)、塩素系溶剤(例えばクロロホルム、トリク
ロルエチレン)、アミド系溶剤(例えばジメチルホルム
アミド、N−メチルピロリドン)、ジメチルスルホキシ
ド等が挙げられる。
【0109】前記塗工には、従来から公知のグラビアロ
ールによる面順次塗り別け塗布法、押し出し塗布法、ワ
イヤーバー塗布法、ロール塗布法等を採用することがで
きる。
【0110】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【0111】(実施例1) [支持体の作成]厚さ0.24mmのアルミニウム板
(材質1050、調質H16)を65℃に保たれた5%
水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、1分間脱脂処理を行
なった後水洗した。この脱脂したアルミニウム板を、2
5℃に保たれた10%塩酸水溶液中に1分間浸漬して中
和した後水洗した。次いで、このアルミニウム板を1.
0重量部の塩酸水溶液において、温度25℃、電流密度
100A/dm2の条件で交流電流により60秒間電解
粗面化を行なった後、60℃に保たれた5%水酸化ナト
リウム水溶液中で10秒間のデスマット処理を行なっ
た。デスマット処理を行なった粗面化アルミニウム板を
40%燐酸溶液中で、温度30℃、電流密度4A/dm
2の条件で6分間陽極酸化処理を行ない、更に硅酸ソー
ダで封孔処理を行なって支持体を作成した。
【0112】[感光層の作成]上記支持体上に下記処方
の感光層を付き量約1.3g/m2となるように塗布し
た。
【0113】感光層は塗布後に、80℃で3分間乾燥し
た。
【0114】 色素A(D−9) 1.5重量部 色素B(D−27) 1.5重量部 ラジカル開始剤(Ti−1) 8.0重量部 M450(ペンタエリスリトールテトラアクリレート:東亜合成(株)社製) 44.7重量部 フッ素系界面活性(メガファックF179:大日本インキ社製) 1.0重量部 メチルエチルケトン 450重量部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 450重量部 銅フタロシアニン系顔料(0.3μm) 5.8重量部 [保護層処方]下記、処方の保護層を付き量約1.3g
/m2となるように塗布した。保護層は塗布後に、80
℃で3分間乾燥した。
【0115】 ポリビニルアルコール (ゴーセノールGL−05) 99重量部 フッ素系界面活性剤(メガファックF120、大日本インキ社製) 1.0重量部 水 900重量部 (実施例2〜28)実施例1の組成を表1、2のように
代えて実施例2〜28を作成した。
【0116】重合禁止剤はスミライザーGS(住友化学
社製)を使用した。
【0117】このようにして作成した光重合型平版印刷
版について、明室プリンター[大日本スクリーン(株)
社製P−627−HA]を用い露光後、下記現像液を用
いて30℃、30秒浸漬して未露光部の感光層を溶出し
たものを、水洗後乾燥して画像を作成し確認した。
【0118】 現像液処方 A珪酸カリウム(日本化学工業社製:SiO2=26%,K2O=13.5%) 400重量部 水酸化カリウム(50%水溶液) 195重量部 N−フェニルエタノールアミン 6重量部 プロピレングリコール 50重量部 p−t−ブチル安息香酸 150重量部 亜硫酸カリウム 300重量部 ノニオン活性剤(エマルゲン147:花王社製) 5重量部 グルコン酸(50%水溶液) 100重量部 トリエタノールアミン 25重量部 水 11500重量部 pH=12.5に調整する。
【0119】得られた平版印刷版について以下の特性を
評価した。結果を表3に示す。
【0120】《汚れの評価》Ugraプレートコントロ
ールウェッジPCW82(ミカ電子社製)による画像
を、連続諧調ウェッジが3段となるような露光量で作成
し、印刷機(ハイデルGTO)で、コート紙、印刷イン
キ(東洋インキ製造社製:ハイプラスM紅)及び湿し水
(コニカ社製:SEU−3の2.5%水溶液)を用いて
印刷を行い、印刷初期段階(1000枚程の時点)での
印刷物の非画像部の汚れを目視で4段階評価した。
【0121】 ◎:全く汚れがなかった ○:僅かに汚れがあった △:×ほど全面に汚れは出ていないが実用上問題になる
程度の汚れが出た ×:全面に汚れが出た 実用上使用できるのは◎と○である。
【0122】《感度評価》作成した平版印刷用原版を、
保護層側が光源側になるようにドラムに巻き付け、ドラ
ムを回転しながら100mW高調波YAGレーザ(DP
Y315M,LD励起SHG,YAGレーザー(532
nm):ADLAS社製)を用いて露光した。レーザー
光強度はガウス分布していると考え、ドラムの回転数を
一定にしてレーザー光強度の1/e2に相当する所の線
幅と形成された画像の線幅が等しい所の光強度(μW/
cm2)を求め、照射時間との積からエネルギー値(m
J)を求めた。又、488nmはアルゴンレーザーを用
いて露光した。
【0123】《保存性評価》露光・現像処理する前の各
試料で作成した版を、55℃/20%RHでの強制劣化
を3日間行った後、上記と同様に露光・現像を行い、感
度を求めた。感度変動の少ない方が保存性は良好であ
る。
【0124】《耐刷性評価》得られた印刷版を使って印
刷を行い耐刷性を評価した。
【0125】平版印刷版上の画像部が摩耗又は剥離し
て、紙面上に画像の欠落が生じるまで印刷を継続し、そ
の時点までの印刷枚数で耐刷力を比較した。
【0126】 ◎:20万枚以下 ○:10万枚以下 △: 5万枚以下
【0127】
【表1】
【0128】
【表2】
【0129】
【表3】
【0130】なお、用いた比較化合物を下記に示した。
【0131】
【化26】
【0132】本発明の増感色素を用いることにより、4
88nm及び532nmにおける感度及び保存性、汚
れ、耐刷性の優れた平版印刷版が得られた。
【0133】
【発明の効果】1つの感光性材料で488nm及び53
2nm付近で書込が出来、解像度、感度の良好な画像を
形成でき、保存性の良好な平版印刷版が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/038 G03F 7/038

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最大吸収波長が450〜500nmの増
    感色素を少なくとも1種と最大吸収波長が510〜56
    0nmの増感色素を少なくとも1種及びラジカル発生剤
    を含有することを特徴とする光開始剤。
  2. 【請求項2】 最大吸収波長が450〜500nmの増
    感色素が下記一般式(1)で表されるジメチン色素であ
    ることを特徴とする請求項1記載の光開始剤。 【化1】 〔式中、R1、R2及びR3は水素原子又は置換基を表
    し、L1及びL2は置換していても良いメチン基を表し、
    1〜a6は炭素又は窒素原子を表し、a1〜a6のうち少
    なくとも1つは窒素原子であり、a1〜a6により5員・
    5員の含窒素縮合ヘテロ環を構成する。mは0〜4の整
    数を表し、mが2以上の時、複数のR3は同一であって
    も異なっていてもよい。〕
  3. 【請求項3】 最大吸収波長が510〜560nmの増
    感色素が下記一般式(2)で表されるジメチン色素であ
    ることを特徴とする請求項1記載の光開始剤。 【化2】 〔式中、R1、R2及びR3は水素原子又は置換基を表
    し、L1及びL2は置換していても良いメチン基を表し、
    1〜a6は炭素又は窒素原子を表し、a1〜a6のうち少
    なくとも1つは窒素原子であり、a1〜a6により5員・
    5員の含窒素縮合ヘテロ環を構成する。mは0〜4の整
    数を表し、mが2以上の時、複数のR3は同一であって
    も異なっていてもよく、環を形成してもよい。〕
  4. 【請求項4】 一般式(1)で示される増感色素が下記
    一般式(3)で表されるジメチン色素であることを特徴
    とする請求項2記載の光開始剤。 【化3】 〔式中、R1、R2、R3及びR4は水素原子又は置換基を
    表し、L1及びL2は置換していても良いメチン基を表
    す。mは0〜4の整数を表し、mが2以上の時、複数の
    3は同一であっても異なっていてもよく、更にそれら
    は結合して環を形成してもよい。〕
  5. 【請求項5】 一般式(2)で示される増感色素が下記
    一般式(4)で表されるジメチン色素であることを特徴
    とする請求項3記載の光開始剤。 【化4】 〔式中、R1、R2、R3及びR4は水素原子又は置換基を
    表し、L1及びL2は置換していても良いメチン基を表
    す。mは0〜4の整数を表し、mが2以上の時複数のR
    3は同一であっても異なっていてもよく、更にそれらは
    結合して環を形成してもよい。〕
  6. 【請求項6】 最大吸収波長が450〜500nmの増
    感色素が下記一般式(6)で表されるジメチン色素であ
    ることを特徴とする請求項1記載の光開始剤。 【化5】 〔式中、R2、R3は水素原子又は置換基を表し、L1
    びL2は置換していても良いメチン基を表す。mは0〜
    4の整数を表し、mが2以上の時、複数のR3は同一で
    あっても異なっていてもよく、更にそれらは結合して環
    を形成してもよい。Yは酸素原子、硫黄原子又はNR9
    を表す。R7、R8、R9は水素原子又は置換基を表
    す。〕
  7. 【請求項7】 最大吸収波長が510〜560nmの増
    感色素が下記一般式(7)で表されるジメチン色素であ
    ることを特徴とする請求項1記載の光開始剤。 【化6】 〔式中、R2、R3は水素原子又は置換基を表し、L1
    びL2は置換していても良いメチン基を表す。mは0〜
    4の整数を表し、mが2以上の時、複数のR3は同一で
    あっても異なっていてもよく、更にそれらは結合して環
    を形成してもよい。Yは酸素原子、硫黄原子又はNR9
    を表す。R7、R8、R9は水素原子又は置換基を表
    す。〕
  8. 【請求項8】 一般式(1)で表される色素の少なくと
    も1種と一般式(2)で表される色素の少なくとも1種
    及びラジカル発生剤を含有することを特徴とする光開始
    剤。
  9. 【請求項9】 一般式(2)で表される色素の少なくと
    も1種と下記一般式(5)で表される色素の少なくとも
    1種及びラジカル発生剤を含有することを特徴とする光
    開始剤。 【化7】 〔式中、R5及びR6は水素原子又は置換基を表し、nは
    0〜5の整数を表し、nが2以上の時複数のR5は同一
    であっても異なっていてもよく、更にそれらは結合して
    環を形成してもよい。Zは酸素原子又はイミノ基を表
    す。〕
  10. 【請求項10】 一般式(6)で表される色素の少なく
    とも1種と、一般式(2)、(4)又は(7)で表され
    る色素の少なくとも1種及びラジカル発生剤を含有する
    ことを特徴とする光開始剤。
  11. 【請求項11】 重合促進剤としてアミン化合物又はイ
    オウ化合物を含有することを特徴とする請求項1〜10
    の何れか1項記載の光開始剤。
  12. 【請求項12】 エチレン性不飽和結合を有する化合
    物、及び請求項1〜11の何れか1項記載の光開始剤を
    含有する光重合組成物。
  13. 【請求項13】 ラジカル発生剤が有機過酸化物、チタ
    ノセン化合物から選ばれることを特徴とする請求項12
    記載の光重合組成物。
  14. 【請求項14】 ラジカル発生剤がチタノセン化合物で
    あることを特徴とする請求項12記載の光重合組成物。
  15. 【請求項15】 請求項1〜11の何れか1項記載の光
    開始剤を488nm又は532nmの波長のレーザー光
    で露光することを特徴とするラジカル発生方法。
  16. 【請求項16】 親水性支持体上に少なくとも感光性層
    及び保護層とをこの順に設けてなる平版印刷版作成用感
    光性材料において、前記感光性層はエチレン性不飽和結
    合を少なくとも1つ有する化合物、バインダー成分、請
    求項12又は13記載の光重合組成物を含有しているこ
    とを特徴とする平版印刷版作成用感光性材料。
  17. 【請求項17】 親水性支持体上に少なくとも感光性層
    及び保護層とをこの順に設けてなる平版印刷版作成用感
    光性材料において、前記感光層はエチレン性不飽和結合
    を少なくとも1つ有する化合物、バインダー成分、請求
    項12又は13記載の光重合組成物を含有していること
    を特徴とする平版印刷版作成用感光性材料を用いる平版
    印刷版の作成方法において、前記感光層に488nm又
    は532nmの波長のレーザー光で像様に走査露光を行
    なった後、保護層及び感光層の未露光部を溶出除去する
    ことを特徴とする平版印刷版の作成方法。
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