JPH10226692A - 不飽和ホスホニウム塩およびその製造方法 - Google Patents
不飽和ホスホニウム塩およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH10226692A JPH10226692A JP4496297A JP4496297A JPH10226692A JP H10226692 A JPH10226692 A JP H10226692A JP 4496297 A JP4496297 A JP 4496297A JP 4496297 A JP4496297 A JP 4496297A JP H10226692 A JPH10226692 A JP H10226692A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- phosphonium
- tri
- hydroxy
- methacryloyloxypropoxycarbonyl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 所望の有機酸又は無機酸の対アニオンを有す
ることが可能な不飽和第四級ホスホニウム塩の製造方法
を提供する。 【解決手段】 一般式1の不飽和ホスホニウム塩、およ
びその製造方法であってトリオルガノホスフィンと不飽
和カルボン酸化合物を反応させてベタイン構造を有する
ホスホニウム塩とし(第一工程)、該化合物と対アニオ
ンとなる任意の有機酸または無機酸を反応させてカルボ
キシル基を有する第四級ホスホニウム塩とし(第二工
程)、該化合物と特定のアクリレート化合物を反応させ
る(第三工程)方法。 (R1、R2、R3はC1〜8の直鎖状または分岐状の
アルキル基、Bは 、Xは水素、C1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキ
ル基またはフェニル基、Yは水素またはメチル基、Aは
有機酸アニオンまたは無機酸アニオンを示す)
ることが可能な不飽和第四級ホスホニウム塩の製造方法
を提供する。 【解決手段】 一般式1の不飽和ホスホニウム塩、およ
びその製造方法であってトリオルガノホスフィンと不飽
和カルボン酸化合物を反応させてベタイン構造を有する
ホスホニウム塩とし(第一工程)、該化合物と対アニオ
ンとなる任意の有機酸または無機酸を反応させてカルボ
キシル基を有する第四級ホスホニウム塩とし(第二工
程)、該化合物と特定のアクリレート化合物を反応させ
る(第三工程)方法。 (R1、R2、R3はC1〜8の直鎖状または分岐状の
アルキル基、Bは 、Xは水素、C1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキ
ル基またはフェニル基、Yは水素またはメチル基、Aは
有機酸アニオンまたは無機酸アニオンを示す)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不飽和ホスホニウ
ム塩およびその製造方法、詳しくは対アニオンとしてい
かなる有機酸あるいは無機酸のアニオンを有することが
可能な不飽和結合を有する第四級ホスホニウム塩及びそ
の製造方法に関するものである。
ム塩およびその製造方法、詳しくは対アニオンとしてい
かなる有機酸あるいは無機酸のアニオンを有することが
可能な不飽和結合を有する第四級ホスホニウム塩及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】不飽和ホスホニウム塩は、凝集剤、染色
改良剤、帯電防止剤、土壌改良剤、導電加工剤、紙力増
強剤などに用いられるカチオン性重合体の製造原料とな
るのは、もちろんのこと、さらにカチオン電着塗料に用
いられるカチオン性重合体の製造原料として、特に好適
である。カチオン電着塗料は、アニオン種に酢酸アニオ
ン、蟻酸アニオン、乳酸アニオンなどの有機酸アニオン
を使用する場合が多い。通常の方法で製造したホスホニ
ウム塩は、一般にアニオンはハロゲンに限定される場合
が多いが、ハロゲンイオンは、電着塗装した塗膜の耐腐
食性に乏しいため使用されない。
改良剤、帯電防止剤、土壌改良剤、導電加工剤、紙力増
強剤などに用いられるカチオン性重合体の製造原料とな
るのは、もちろんのこと、さらにカチオン電着塗料に用
いられるカチオン性重合体の製造原料として、特に好適
である。カチオン電着塗料は、アニオン種に酢酸アニオ
ン、蟻酸アニオン、乳酸アニオンなどの有機酸アニオン
を使用する場合が多い。通常の方法で製造したホスホニ
ウム塩は、一般にアニオンはハロゲンに限定される場合
が多いが、ハロゲンイオンは、電着塗装した塗膜の耐腐
食性に乏しいため使用されない。
【0003】不飽和ホスホニウム塩の製造方法として知
られている方法は、メタクリル酸クロライドのような不
飽和カルボン酸ハロゲン化物と2−クロロエタノールの
ようなハロゲンを有する脂肪族アルコールを、アミンの
存在下で反応させ、蒸留精製後、トリオルガノホスフィ
ンと反応させて不飽和ホスホニウム塩を製造する方法
(特開平7−25714号公報)や、トリオルガノホス
フィンをハロゲンを有する脂肪族アルコールと反応さ
せ、次にメタクリロイルクロライドと反応させることに
より、不飽和ホスホニウム塩を製造する方法(特願平8
−66592号公報)等が知られている。
られている方法は、メタクリル酸クロライドのような不
飽和カルボン酸ハロゲン化物と2−クロロエタノールの
ようなハロゲンを有する脂肪族アルコールを、アミンの
存在下で反応させ、蒸留精製後、トリオルガノホスフィ
ンと反応させて不飽和ホスホニウム塩を製造する方法
(特開平7−25714号公報)や、トリオルガノホス
フィンをハロゲンを有する脂肪族アルコールと反応さ
せ、次にメタクリロイルクロライドと反応させることに
より、不飽和ホスホニウム塩を製造する方法(特願平8
−66592号公報)等が知られている。
【0004】しかし、いずれの方法から製造される不飽
和ホスホニウム塩も、対アニオンがクロル、ブロム、ヨ
ードのハロゲンに限定され、本発明により製造されるよ
うに、対アニオンの種類を限定せずに、不飽和ホスホニ
ウム塩を製造する方法は、今までまったく知られていな
い。
和ホスホニウム塩も、対アニオンがクロル、ブロム、ヨ
ードのハロゲンに限定され、本発明により製造されるよ
うに、対アニオンの種類を限定せずに、不飽和ホスホニ
ウム塩を製造する方法は、今までまったく知られていな
い。
【0005】一般に、対アニオンをハロゲンから有機酸
または無機酸のアニオンに変換する方法としては、イオ
ン交換樹脂を用いる方法(特開昭52−108499号
公報)により、水酸化ホスホニウム塩を製造し、次に所
定の有機酸または無機酸で中和することにより対応する
アニオン種を持つホスホニウム塩を製造する方法が知ら
れている。
または無機酸のアニオンに変換する方法としては、イオ
ン交換樹脂を用いる方法(特開昭52−108499号
公報)により、水酸化ホスホニウム塩を製造し、次に所
定の有機酸または無機酸で中和することにより対応する
アニオン種を持つホスホニウム塩を製造する方法が知ら
れている。
【0006】しかし、共重合可能な不飽和結合を有する
ホスホニウム塩をイオン交換樹脂等で処理して水酸化ホ
スホニウム塩を製造する方法は、以下の理由により一般
に用いられていない。イオン交換カラムを通す時に、カ
ラム内で重合禁止剤と分離してしまい、また通常強アル
カリ性の条件下で処理するので、重合が進行するためで
ある。また、この方法は、希薄な水溶液でしか処理でき
ないために、工業的に実施する場合、製造装置や設備に
かかる費用が大きく、非常に高価なものとなり用途が限
定されている。また、イオン交換樹脂から遊離するアミ
ンが混入することや、ハロゲンが完全に除去されずに残
ってしまうことが多く、純度良く製造することができな
い。
ホスホニウム塩をイオン交換樹脂等で処理して水酸化ホ
スホニウム塩を製造する方法は、以下の理由により一般
に用いられていない。イオン交換カラムを通す時に、カ
ラム内で重合禁止剤と分離してしまい、また通常強アル
カリ性の条件下で処理するので、重合が進行するためで
ある。また、この方法は、希薄な水溶液でしか処理でき
ないために、工業的に実施する場合、製造装置や設備に
かかる費用が大きく、非常に高価なものとなり用途が限
定されている。また、イオン交換樹脂から遊離するアミ
ンが混入することや、ハロゲンが完全に除去されずに残
ってしまうことが多く、純度良く製造することができな
い。
【0007】そのほかに、ホスホニウムハロゲン化物を
アルカリ金属またはアルカリ土類金属の有機酸塩と反応
させる方法や、ホスホニウムハライド塩と有機酸銀化合
物を反応させる方法等が知られているが、これらの方法
では、得られたホスホニウム塩中の原料ハロゲンを完全
に除去することは困難であり、また有機酸銀化合物は、
非常に高価なので工業的に実施することは不適当であ
る。
アルカリ金属またはアルカリ土類金属の有機酸塩と反応
させる方法や、ホスホニウムハライド塩と有機酸銀化合
物を反応させる方法等が知られているが、これらの方法
では、得られたホスホニウム塩中の原料ハロゲンを完全
に除去することは困難であり、また有機酸銀化合物は、
非常に高価なので工業的に実施することは不適当であ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記課
題に鑑み、新規な不飽和ホスホニウム塩の製造方法につ
いて鋭意研究を重ねた結果、トリオルガノホスフィンと
不飽和カルボン酸化合物とを反応させることによリベタ
イン構造を有するホスホニウム塩を製造し、さらに該化
合物と任意の有機酸または無機酸を反応させることによ
リカルボキシル基を有するホスホニウム塩を製造し、さ
らに該化合物と特定のアクリレート化合物を反応させる
ことにより不飽和結合を有するホスホニウム塩が得られ
ることを知見し、本発明を完成させた。
題に鑑み、新規な不飽和ホスホニウム塩の製造方法につ
いて鋭意研究を重ねた結果、トリオルガノホスフィンと
不飽和カルボン酸化合物とを反応させることによリベタ
イン構造を有するホスホニウム塩を製造し、さらに該化
合物と任意の有機酸または無機酸を反応させることによ
リカルボキシル基を有するホスホニウム塩を製造し、さ
らに該化合物と特定のアクリレート化合物を反応させる
ことにより不飽和結合を有するホスホニウム塩が得られ
ることを知見し、本発明を完成させた。
【0009】即ち、本発明は、対アニオンとして所望の
有機酸あるいは無機酸のアニオンを有することが可能な
不飽和結合を有するホスホニウム塩及びその製造方法を
提供することを目的とする。
有機酸あるいは無機酸のアニオンを有することが可能な
不飽和結合を有するホスホニウム塩及びその製造方法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明が提供しようとす
る不飽和結合を有するホスホニウム塩は、下記一般式
(1)
る不飽和結合を有するホスホニウム塩は、下記一般式
(1)
【0011】
【化10】 (式中、R1 、R2 、R3 は炭素数1〜8の直鎖状また
は分岐状のアルキル基、Bは
は分岐状のアルキル基、Bは
【0012】
【化11】 、Xは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状
のアルキル基またはフェニル基、Yは水素原子またはメ
チル基、Aは有機酸アニオンまたは無機酸アニオンを示
す)で表される不飽和ホスホニウム塩である。
のアルキル基またはフェニル基、Yは水素原子またはメ
チル基、Aは有機酸アニオンまたは無機酸アニオンを示
す)で表される不飽和ホスホニウム塩である。
【0013】また、その製造方法は、下記一般式(2)
【0014】
【化12】 (式中、R1 、R2 、R3 は炭素数1〜8の直鎖状また
は分岐状のアルキル基を示す)で表されるトリオルガノ
ホスフィンと、下記一般式(3)
は分岐状のアルキル基を示す)で表されるトリオルガノ
ホスフィンと、下記一般式(3)
【0015】
【化13】 (式中、Xは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは
分岐状のアルキル基またはフェニル基、Yは水素原子ま
たはメチル基を示す)で表される不飽和カルボン酸化合
物を反応させて、下記一般式(4)
分岐状のアルキル基またはフェニル基、Yは水素原子ま
たはメチル基を示す)で表される不飽和カルボン酸化合
物を反応させて、下記一般式(4)
【0016】
【化14】 (式中、R1 、R2 、R3 、XおよびYは前記と同じも
のを示す)で表されるベタイン構造を有するホスホニウ
ム塩を製造する第一工程と、生成したベタイン構造を有
するホスホニウム塩をH+ A- (式中、Aは有機酸アニ
オンまたは無機酸アニオンを示す)で表される有機酸ま
たは無機酸と反応させて、下記一般式(5)
のを示す)で表されるベタイン構造を有するホスホニウ
ム塩を製造する第一工程と、生成したベタイン構造を有
するホスホニウム塩をH+ A- (式中、Aは有機酸アニ
オンまたは無機酸アニオンを示す)で表される有機酸ま
たは無機酸と反応させて、下記一般式(5)
【0017】
【化15】 (式中、R1 、R2 、R3 、X、YおよびAは前記と同
じものを示す)で表されるカルボキシル基を有するホス
ホニウム塩を製造する第二工程と、生成したカルボキシ
ル基を有するホスホニウム塩を下記一般式(6)
じものを示す)で表されるカルボキシル基を有するホス
ホニウム塩を製造する第二工程と、生成したカルボキシ
ル基を有するホスホニウム塩を下記一般式(6)
【0018】
【化16】 (式中、Dは
【0019】
【化17】 を示し、Yは前記と同じものを示す)で表されるアクリ
レート化合物と反応させる第三工程からなることを特徴
とする、下記一般式(1)で表される不飽和ホスホニウ
ム塩の製造方法である。
レート化合物と反応させる第三工程からなることを特徴
とする、下記一般式(1)で表される不飽和ホスホニウ
ム塩の製造方法である。
【0020】
【化18】 (式中、R1 、R2 、R3 、B、X、YおよびAは前記
と同じものを示す)
と同じものを示す)
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の不飽和ホスホニウム塩は、下記一般式(1)で
表される化合物である。
本発明の不飽和ホスホニウム塩は、下記一般式(1)で
表される化合物である。
【0022】
【化19】 (式中、R1 、R2 、R3 は炭素数1〜8の直鎖状また
は分岐状のアルキル基、Bは
は分岐状のアルキル基、Bは
【0023】
【化20】 、Xは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状
のアルキル基またはフェニル基、Yは水素原子またはメ
チル基、Aは有機酸アニオンまたは無機酸アニオンを示
す)
のアルキル基またはフェニル基、Yは水素原子またはメ
チル基、Aは有機酸アニオンまたは無機酸アニオンを示
す)
【0024】上記の一般式(1)で表される本発明の不
飽和ホスホニウム塩は、出発物質としてトリオルガノホ
スフィンを用いて、不飽和カルボン酸化合物と反応させ
る第一工程、次いで対アニオンとなる有機酸または無機
酸と反応させる第二工程、さらに不飽和結合を付与する
アクリレート化合物と反応させる第三工程により製造さ
れる。
飽和ホスホニウム塩は、出発物質としてトリオルガノホ
スフィンを用いて、不飽和カルボン酸化合物と反応させ
る第一工程、次いで対アニオンとなる有機酸または無機
酸と反応させる第二工程、さらに不飽和結合を付与する
アクリレート化合物と反応させる第三工程により製造さ
れる。
【0025】以下に上記の各反応物質について説明す
る。 (出発物質) (トリオルガノホスフィン)本発明の不飽和結合を有す
る不飽和ホスホニウム塩の製造に使用するトリオルガノ
ホスフィンは、下記一般式(2)
る。 (出発物質) (トリオルガノホスフィン)本発明の不飽和結合を有す
る不飽和ホスホニウム塩の製造に使用するトリオルガノ
ホスフィンは、下記一般式(2)
【0026】
【化21】
【0027】で表され、R1、R2、R3はそれぞれ炭
素数1〜8の直鎖状または分岐状のアルキル基からな
る。R1 、R2 及びR3 は、同一の基であっても、そう
でなくてもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、5
−メチルヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル
基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、イソヘキ
シル基等が挙げられる。
素数1〜8の直鎖状または分岐状のアルキル基からな
る。R1 、R2 及びR3 は、同一の基であっても、そう
でなくてもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、5
−メチルヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル
基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、イソヘキ
シル基等が挙げられる。
【0028】(不飽和カルボン酸化合物)本発明の製造
方法の第一工程で、トリオルガノホスフィンと反応させ
る不飽和カルボン酸は、下記一般式(3)
方法の第一工程で、トリオルガノホスフィンと反応させ
る不飽和カルボン酸は、下記一般式(3)
【0029】
【化22】
【0030】で表される構造を有し、式中、Xは水素原
子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル
基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基等のアルキル基、またはフェニ
ル基、Yとしては、水素原子、メチル基が挙げられる。
子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル
基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基等のアルキル基、またはフェニ
ル基、Yとしては、水素原子、メチル基が挙げられる。
【0031】(対アニオン)本発明の製造方法の第二工
程で使用されるアニオンは、H+ A- (式中、Aは有機
酸アニオンまたは無機酸アニオンを示す)で表される有
機酸または無機酸が用いられ、該有機酸アニオン、無機
酸アニオン等には広範囲のものを使用することができ、
特に制約はない。
程で使用されるアニオンは、H+ A- (式中、Aは有機
酸アニオンまたは無機酸アニオンを示す)で表される有
機酸または無機酸が用いられ、該有機酸アニオン、無機
酸アニオン等には広範囲のものを使用することができ、
特に制約はない。
【0032】有機酸のアニオンの具体例として、蟻酸、
酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナ
ント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウン
デカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、
ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステ
アリン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、イソ酪酸、ピ
バル酸、イソ吉草酸、イソカプロン酸、2−エチル酪
酸、3,3−ジメチル酪酸、イソカプリル酸、2−エチ
ルヘキサン酸、イソカプリン酸、アクリル酸、メタクリ
ル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、3−ブテン酸、ペ
ンテン酸、ヘキセン酸、ヘプテン酸、オクテン酸、ノネ
ン酸、デセン酸、ウンデセン酸、ドデセン酸、オレイン
酸、リノール酸、リノレイン酸、エライジン酸、2−メ
チルクロトン酸、3−メチルクロトン酸、チグリン酸、
シナモン酸、シクロプロパンカルボン酸、シクロブタン
カルボン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサ
ンカルボン酸、トリクロロ酢酸、トリブロモ酢酸、トリ
フルオロ酢酸、フェニル酢酸、グリコール酸、乳酸など
の脂肪族モノカルボン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸、
グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、マレイン酸、
フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、マレイン酸モノ
メチル、リンゴ酸、グルタミン酸、酒石酸、クエン酸な
どの脂肪族多価カルボン酸、安息香酸、トルイル酸、エ
チル安息香酸、プロピル安息香酸、ブチル安息香酸、ヒ
ドロキシ安息香酸、アニス酸、エトキシ安息香酸、プロ
ポキシ安息香酸、ブトキシ安息香酸、アミノ安息香酸、
N,N−ジメチルアミノ安息香酸、ニトロ安息香酸、フ
ロロ安息香酸、レゾルシン酸などの芳香族モノカルボン
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメッ
ト酸、トリメシン酸、ピロメット酸などの芳香族多価カ
ルボン酸、フェノール、o−フェニルフェノール、p−
アミノフェノール、p−ニトロフェノール、カテコー
ル、レゾルシン、β−ナフトール、2−クロロフェノー
ルなどの石炭酸類を例示することができる。
酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナ
ント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウン
デカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、
ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステ
アリン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、イソ酪酸、ピ
バル酸、イソ吉草酸、イソカプロン酸、2−エチル酪
酸、3,3−ジメチル酪酸、イソカプリル酸、2−エチ
ルヘキサン酸、イソカプリン酸、アクリル酸、メタクリ
ル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、3−ブテン酸、ペ
ンテン酸、ヘキセン酸、ヘプテン酸、オクテン酸、ノネ
ン酸、デセン酸、ウンデセン酸、ドデセン酸、オレイン
酸、リノール酸、リノレイン酸、エライジン酸、2−メ
チルクロトン酸、3−メチルクロトン酸、チグリン酸、
シナモン酸、シクロプロパンカルボン酸、シクロブタン
カルボン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサ
ンカルボン酸、トリクロロ酢酸、トリブロモ酢酸、トリ
フルオロ酢酸、フェニル酢酸、グリコール酸、乳酸など
の脂肪族モノカルボン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸、
グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、マレイン酸、
フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、マレイン酸モノ
メチル、リンゴ酸、グルタミン酸、酒石酸、クエン酸な
どの脂肪族多価カルボン酸、安息香酸、トルイル酸、エ
チル安息香酸、プロピル安息香酸、ブチル安息香酸、ヒ
ドロキシ安息香酸、アニス酸、エトキシ安息香酸、プロ
ポキシ安息香酸、ブトキシ安息香酸、アミノ安息香酸、
N,N−ジメチルアミノ安息香酸、ニトロ安息香酸、フ
ロロ安息香酸、レゾルシン酸などの芳香族モノカルボン
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメッ
ト酸、トリメシン酸、ピロメット酸などの芳香族多価カ
ルボン酸、フェノール、o−フェニルフェノール、p−
アミノフェノール、p−ニトロフェノール、カテコー
ル、レゾルシン、β−ナフトール、2−クロロフェノー
ルなどの石炭酸類を例示することができる。
【0033】無機酸のアニオンの具体例として、塩化水
素酸、臭化水素酸、沃化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、
亜硫酸、アミド硫酸、メタンスルホン酸、エタンスルホ
ン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ベンゼ
ンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、過塩素酸、過
沃素酸、オルト過沃素酸、過マンガン酸、硝酸、亜硝
酸、燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、砒酸、亜砒酸、ホウ酸、
ホウフッ化水素酸、六フッ化燐酸、六フッ化アンチモン
酸、六フッ化砒酸、クロム酸、亜塩素酸、次亜塩素酸、
セレン酸、亜セレン酸、シアン酸、チオシアン酸、テル
ル酸、亜テルル酸、珪酸、けいフッ化水素酸、ヘキサフ
ルオロ珪酸、ポリ燐酸、メタ燐酸、モリブデン酸などを
挙げることができる。
素酸、臭化水素酸、沃化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、
亜硫酸、アミド硫酸、メタンスルホン酸、エタンスルホ
ン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ベンゼ
ンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、過塩素酸、過
沃素酸、オルト過沃素酸、過マンガン酸、硝酸、亜硝
酸、燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、砒酸、亜砒酸、ホウ酸、
ホウフッ化水素酸、六フッ化燐酸、六フッ化アンチモン
酸、六フッ化砒酸、クロム酸、亜塩素酸、次亜塩素酸、
セレン酸、亜セレン酸、シアン酸、チオシアン酸、テル
ル酸、亜テルル酸、珪酸、けいフッ化水素酸、ヘキサフ
ルオロ珪酸、ポリ燐酸、メタ燐酸、モリブデン酸などを
挙げることができる。
【0034】(アクリレート化合物)本発明の製造方法
の第三工程で使用されるアクリレート化合物は、下記一
般式(6)
の第三工程で使用されるアクリレート化合物は、下記一
般式(6)
【0035】
【化23】 で表される構造を有する。式中、Dは
【0036】
【化24】 を示し、Yは水素原子またはメチル基を示す。
【0037】一般式(6)で表されるアクリレート化合
物の具体例を示すと下記の化合物が挙げられる。
物の具体例を示すと下記の化合物が挙げられる。
【0038】
【化25】
【0039】(生成物:不飽和結合を有するホスホニウ
ム塩)前記一般式(1)で表される本発明の不飽和結合
を有するホスホニウム塩は、例えば、トリエチル[2−
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキ
シカルボニル)エチル]ホスホニウム・アセタート、ト
リエチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイル
オキシプロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・
p−トルエンスルホネート、トリエチル[2−(2−ヒ
ドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボ
ニル)エチル]ホスホニウム・クロライド、トリエチル
[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプ
ロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・ベンゾエ
ート、トリエチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタク
リロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホスホ
ニウム・テトラフルオロボレート、トリ−n−ブチル
[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプ
ロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・アセター
ト、トリ−n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メ
タクリロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホ
スホニウム・p−トルエンスルホネート、トリ−n−ブ
チル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキ
シプロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・クロ
ライド、
ム塩)前記一般式(1)で表される本発明の不飽和結合
を有するホスホニウム塩は、例えば、トリエチル[2−
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキ
シカルボニル)エチル]ホスホニウム・アセタート、ト
リエチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイル
オキシプロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・
p−トルエンスルホネート、トリエチル[2−(2−ヒ
ドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボ
ニル)エチル]ホスホニウム・クロライド、トリエチル
[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプ
ロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・ベンゾエ
ート、トリエチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタク
リロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホスホ
ニウム・テトラフルオロボレート、トリ−n−ブチル
[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプ
ロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・アセター
ト、トリ−n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メ
タクリロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホ
スホニウム・p−トルエンスルホネート、トリ−n−ブ
チル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキ
シプロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・クロ
ライド、
【0040】トリ−n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ
−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)エ
チル]ホスホニウム・ベンゾエート、トリ−n−ブチル
[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプ
ロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・テトラフ
ルオロボレート、トリ−n−オクチル[2−(2−ヒド
ロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニ
ル)エチル]ホスホニウム・アセタート、トリ−n−オ
クチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオ
キシプロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・p
−トルエンスルホネート、トリ−n−オクチル[2−
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキ
シカルボニル)エチル]ホスホニウム・クロライド、ト
リ−n−オクチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタク
リロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホスホ
ニウム・ベンゾエート、トリ−n−オクチル[2−(2
−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカ
ルボニル)エチル]ホスホニウム・テトラフルオロボレ
ート、
−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)エ
チル]ホスホニウム・ベンゾエート、トリ−n−ブチル
[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプ
ロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・テトラフ
ルオロボレート、トリ−n−オクチル[2−(2−ヒド
ロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニ
ル)エチル]ホスホニウム・アセタート、トリ−n−オ
クチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオ
キシプロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・p
−トルエンスルホネート、トリ−n−オクチル[2−
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキ
シカルボニル)エチル]ホスホニウム・クロライド、ト
リ−n−オクチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタク
リロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホスホ
ニウム・ベンゾエート、トリ−n−オクチル[2−(2
−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカ
ルボニル)エチル]ホスホニウム・テトラフルオロボレ
ート、
【0041】トリエチル[2−(2−ヒドロキシ−3−
メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)1−メチ
ルエチル]ホスホニウム・アセタート、トリエチル[2
−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポ
キシカルボニル)1−メチルエチル]ホスホニウム・p
−トルエンスルホネート、トリエチル[2−(2−ヒド
ロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニ
ル)1−メチルエチル]ホスホニウム・クロライド、ト
リエチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイル
オキシプロポキシカルボニル)1−メチルエチル]ホス
ホニウム・ベンゾエート、トリエチル[2−(2−ヒド
ロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニ
ル)1−メチルエチル]ホスホニウム・テトラフルオロ
ボレート、トリ−n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−
3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)1−
メチルエチル]ホスホニウム・アセタート、トリ−n−
ブチル(2−カルボ(2−ヒドロキシ−3−メタクリロ
イルオキシ)プロポキ−1−メチルエチル)ホスホニウ
ム・p−トルエンスルホネート、トリ−n−ブチル[2
−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポ
キシカルボニル)1−メチルエチル]ホスホニウム・ク
ロライド、
メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)1−メチ
ルエチル]ホスホニウム・アセタート、トリエチル[2
−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポ
キシカルボニル)1−メチルエチル]ホスホニウム・p
−トルエンスルホネート、トリエチル[2−(2−ヒド
ロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニ
ル)1−メチルエチル]ホスホニウム・クロライド、ト
リエチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイル
オキシプロポキシカルボニル)1−メチルエチル]ホス
ホニウム・ベンゾエート、トリエチル[2−(2−ヒド
ロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニ
ル)1−メチルエチル]ホスホニウム・テトラフルオロ
ボレート、トリ−n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−
3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)1−
メチルエチル]ホスホニウム・アセタート、トリ−n−
ブチル(2−カルボ(2−ヒドロキシ−3−メタクリロ
イルオキシ)プロポキ−1−メチルエチル)ホスホニウ
ム・p−トルエンスルホネート、トリ−n−ブチル[2
−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポ
キシカルボニル)1−メチルエチル]ホスホニウム・ク
ロライド、
【0042】トリ−n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ
−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)1
−メチルエチル]ホスホニウム・ベンゾエート、トリ−
n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイ
ルオキシプロポキシカルボニル)1−メチルエチル]ホ
スホニウム・テトラフルオロボレート、トリ−n−オク
チル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキ
シプロポキシカルボニル)1−メチルエチル]ホスホニ
ウム・アセタート、トリ−n−オクチル[2−(2−ヒ
ドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボ
ニル)1−メチルエチル]ホスホニウム・p−トルエン
スルホネート、トリ−n−オクチル[2−(2−ヒドロ
キシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニ
ル)1−メチルエチル]ホスホニウム・クロライド、ト
リ−n−オクチル[2−(2−ヒドロキシー3−メタク
リロイルオキシプロポキシカルボニル)1−メチルエチ
ル]ホスホニウム・ベンゾエート、
−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)1
−メチルエチル]ホスホニウム・ベンゾエート、トリ−
n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイ
ルオキシプロポキシカルボニル)1−メチルエチル]ホ
スホニウム・テトラフルオロボレート、トリ−n−オク
チル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキ
シプロポキシカルボニル)1−メチルエチル]ホスホニ
ウム・アセタート、トリ−n−オクチル[2−(2−ヒ
ドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボ
ニル)1−メチルエチル]ホスホニウム・p−トルエン
スルホネート、トリ−n−オクチル[2−(2−ヒドロ
キシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニ
ル)1−メチルエチル]ホスホニウム・クロライド、ト
リ−n−オクチル[2−(2−ヒドロキシー3−メタク
リロイルオキシプロポキシカルボニル)1−メチルエチ
ル]ホスホニウム・ベンゾエート、
【0043】トリ−n−オクチル[2−(2−ヒドロキ
シー3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)
1−メチルエチル]ホスホニウム・テトラフルオロボレ
ート、トリエチル[2−(2−ヒドロキシー3−メタク
リロイルオキシプロポキシカルボニル)1−フェニルエ
チル]ホスホニウム・アセタート、トリエチル[2−
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキ
シカルボニル)1−フェニルエチル]ホスホニウム・p
−トルエンスルホネート、トリエチル[2−(2−ヒド
ロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニ
ル)1−フェニルエチル]ホスホニウム・クロライド、
トリエチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイ
ルオキシプロポキシカルボニル)1−フェニルエチル]
ホスホニウム・ベンゾエート、トリエチル[2−(2−
ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカル
ボニル)1−フェニルエチル]ホスホニウム・テトラフ
ルオロボレート、トリ−n−ブチル[2−(2−ヒドロ
キシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニ
ル)1−フェニルエチル]ホスホニウム・アセタート、
トリ−n−ブチル(2−カルボ(2−ヒドロキシ−3−
メタクリロイルオキシ)プロポキ−1−フェニルエチ
ル)ホスホニウム・p−トルエンスルホネート、
シー3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)
1−メチルエチル]ホスホニウム・テトラフルオロボレ
ート、トリエチル[2−(2−ヒドロキシー3−メタク
リロイルオキシプロポキシカルボニル)1−フェニルエ
チル]ホスホニウム・アセタート、トリエチル[2−
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキ
シカルボニル)1−フェニルエチル]ホスホニウム・p
−トルエンスルホネート、トリエチル[2−(2−ヒド
ロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニ
ル)1−フェニルエチル]ホスホニウム・クロライド、
トリエチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイ
ルオキシプロポキシカルボニル)1−フェニルエチル]
ホスホニウム・ベンゾエート、トリエチル[2−(2−
ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカル
ボニル)1−フェニルエチル]ホスホニウム・テトラフ
ルオロボレート、トリ−n−ブチル[2−(2−ヒドロ
キシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニ
ル)1−フェニルエチル]ホスホニウム・アセタート、
トリ−n−ブチル(2−カルボ(2−ヒドロキシ−3−
メタクリロイルオキシ)プロポキ−1−フェニルエチ
ル)ホスホニウム・p−トルエンスルホネート、
【0044】トリ−n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ
−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)1
−フェニルエチル]ホスホニウム・クロライド、トリ−
n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイ
ルオキシプロポキシカルボニル)1−フェニルエチル]
ホスホニウム・ベンゾエート、トリ−n−ブチル[2−
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキ
シカルボニル)1−フェニルエチル]ホスホニウム・テ
トラフルオロボレート、トリ−n−オクチル[2−(2
−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカ
ルボニル)1−フェニルエチル]ホスホニウム・アセタ
ート、トリ−n−オクチル[2−(2−ヒドロキシ−3
−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)1−フ
ェニルエチル]ホスホニウム・p−トルエンスルホネー
ト、
−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)1
−フェニルエチル]ホスホニウム・クロライド、トリ−
n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイ
ルオキシプロポキシカルボニル)1−フェニルエチル]
ホスホニウム・ベンゾエート、トリ−n−ブチル[2−
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキ
シカルボニル)1−フェニルエチル]ホスホニウム・テ
トラフルオロボレート、トリ−n−オクチル[2−(2
−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカ
ルボニル)1−フェニルエチル]ホスホニウム・アセタ
ート、トリ−n−オクチル[2−(2−ヒドロキシ−3
−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)1−フ
ェニルエチル]ホスホニウム・p−トルエンスルホネー
ト、
【0045】トリ−n−オクチル(2−カルボ(2−ヒ
ドロキシ−3−メタクリロイルオキシ)プロポキシ−1
−フェニルホスホニウム・クロライド、トリ−n−オク
チル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキ
シプロポキシカルボニル)1−フェニルエチル]ホスホ
ニウム・ベンゾエート、トリ−n−オクチル[2−(2
−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカ
ルボニル)1−フェニルエチル]ホスホニウム・テトラ
フルオロボレート、トリエチル[2−(2−ヒドロキシ
−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)2
−メチルエチル]ホスホニウム・アセタート、トリエチ
ル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシ
プロポキシカルボニル)2−メチルエチル]ホスホニウ
ム・p−トルエンスルホネート、トリエチル[2−(2
−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカ
ルボニル)2−メチルエチル]ホスホニウム・クロライ
ド、トリエチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリ
ロイルオキシプロポキシカルボニル)2−メチルエチ
ル]ホスホニウム・ベンゾエート、
ドロキシ−3−メタクリロイルオキシ)プロポキシ−1
−フェニルホスホニウム・クロライド、トリ−n−オク
チル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキ
シプロポキシカルボニル)1−フェニルエチル]ホスホ
ニウム・ベンゾエート、トリ−n−オクチル[2−(2
−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカ
ルボニル)1−フェニルエチル]ホスホニウム・テトラ
フルオロボレート、トリエチル[2−(2−ヒドロキシ
−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)2
−メチルエチル]ホスホニウム・アセタート、トリエチ
ル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシ
プロポキシカルボニル)2−メチルエチル]ホスホニウ
ム・p−トルエンスルホネート、トリエチル[2−(2
−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカ
ルボニル)2−メチルエチル]ホスホニウム・クロライ
ド、トリエチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリ
ロイルオキシプロポキシカルボニル)2−メチルエチ
ル]ホスホニウム・ベンゾエート、
【0046】トリエチル[2−(2−ヒドロキシ−3−
メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)2−メチ
ルエチル]ホスホニウム・テトラフルオロボレート、ト
リ−n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリ
ロイルオキシプロポキシカルボニル)2−メチルエチ
ル]ホスホニウム・アセタート、トリ−n−ブチル(2
−カルボ(2−ヒロドキシ−3−メタクリロイルオキ
シ)プロポキ−2−メチルシエチル)ホスホニウム・p
−トルエンスルホネート、トリ−n−ブチル[2−(2
−ヒロドキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカ
ルボニル)2−メチルエチル]ホスホニウム・クロライ
ド、トリ−n−ブチル[2−(2−ヒロドキシ−3−メ
タクリロイルオキシプロポキシカルボニル)2−メチル
エチル]ホスホニウム・ベンゾエート、トリ−n−ブチ
ル[2−(2−ヒロドキシ−3−メタクリロイルオキシ
プロポキシカルボニル)2−メチルエチル]ホスホニウ
ム・テトラフルオロボレート、
メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)2−メチ
ルエチル]ホスホニウム・テトラフルオロボレート、ト
リ−n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリ
ロイルオキシプロポキシカルボニル)2−メチルエチ
ル]ホスホニウム・アセタート、トリ−n−ブチル(2
−カルボ(2−ヒロドキシ−3−メタクリロイルオキ
シ)プロポキ−2−メチルシエチル)ホスホニウム・p
−トルエンスルホネート、トリ−n−ブチル[2−(2
−ヒロドキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカ
ルボニル)2−メチルエチル]ホスホニウム・クロライ
ド、トリ−n−ブチル[2−(2−ヒロドキシ−3−メ
タクリロイルオキシプロポキシカルボニル)2−メチル
エチル]ホスホニウム・ベンゾエート、トリ−n−ブチ
ル[2−(2−ヒロドキシ−3−メタクリロイルオキシ
プロポキシカルボニル)2−メチルエチル]ホスホニウ
ム・テトラフルオロボレート、
【0047】トリ−n−オクチル[2−(2−ヒロドキ
シ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)
2−メチルエチル]ホスホニウム・アセタート、トリ−
n−オクチル[2−(2−ヒロドキシ−3−メタクリロ
イルオキシプロポキシカルボニル)2−メチルエチル]
ホスホニウム・p−トルエンスルホネート、トリ−n−
オクチル[2−(2−ヒロドキシ−3−メタクリロイル
オキシプロポキシカルボニル)2−メチルエチル]ホス
ホニウム・クロライド、トリ−n−オクチル[2−(2
−ヒロドキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカ
ルボニル)2−メチルエチル]ホスホニウム・ベンゾエ
ート、トリ−n−オクチル[2−(2−ヒロドキシ−3
−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)2−メ
チルエチル]ホスホニウム・テトラフルオロボレート等
が挙げられる。
シ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)
2−メチルエチル]ホスホニウム・アセタート、トリ−
n−オクチル[2−(2−ヒロドキシ−3−メタクリロ
イルオキシプロポキシカルボニル)2−メチルエチル]
ホスホニウム・p−トルエンスルホネート、トリ−n−
オクチル[2−(2−ヒロドキシ−3−メタクリロイル
オキシプロポキシカルボニル)2−メチルエチル]ホス
ホニウム・クロライド、トリ−n−オクチル[2−(2
−ヒロドキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシカ
ルボニル)2−メチルエチル]ホスホニウム・ベンゾエ
ート、トリ−n−オクチル[2−(2−ヒロドキシ−3
−メタクリロイルオキシプロポキシカルボニル)2−メ
チルエチル]ホスホニウム・テトラフルオロボレート等
が挙げられる。
【0048】次に、本発明の不飽和ホスホニウム塩の製
造方法の各工程について説明する。 (第一工程)本発明の第一工程は、例えば、トリメチル
ホスフィン、トリエチルホスフィン、トリ−n−プロピ
ルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリ−n
−オクチルホスフィン等の前記一般式(2)で表される
トリオルガノホスフィンと、例えば、アクリル酸、クロ
トン酸、trans−桂皮酸、メタクリル酸等の前記一
般式(3)で表される不飽和カルボン酸化合物を反応さ
せて、例えば、3−トリエチルホスホニオプロパナー
ト、3−トリ−n−ブチルホスホニオプロパナート、3
−トリ−n−オクチルホスホニオプロパナート、3−ト
リエチルホスホニオブタナート、3−トリ−n−ブチル
ホスホニオブタナート、3−トリ−n−オクチルホスホ
ニオブタナート、3−フェニル−3−トリエチルホスホ
ニオプロパナート、3−フェニル−3−トリ−n−ブチ
ルホスホニオプロパナート、3−フェニル−3−トリ−
n−オクチルホスホニオプロパナート、2−メチル−3
−トリエチルホスホニオプロパナート、2−メチル−3
−トリ−n−ブチルホスホニオプロパナート、2−メチ
ル−3−トリ−n−オクチルホスホニオプロパナート等
の前記一般式(4)で表されるベタイン構造を有するホ
スホニウム塩を得る工程である。
造方法の各工程について説明する。 (第一工程)本発明の第一工程は、例えば、トリメチル
ホスフィン、トリエチルホスフィン、トリ−n−プロピ
ルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリ−n
−オクチルホスフィン等の前記一般式(2)で表される
トリオルガノホスフィンと、例えば、アクリル酸、クロ
トン酸、trans−桂皮酸、メタクリル酸等の前記一
般式(3)で表される不飽和カルボン酸化合物を反応さ
せて、例えば、3−トリエチルホスホニオプロパナー
ト、3−トリ−n−ブチルホスホニオプロパナート、3
−トリ−n−オクチルホスホニオプロパナート、3−ト
リエチルホスホニオブタナート、3−トリ−n−ブチル
ホスホニオブタナート、3−トリ−n−オクチルホスホ
ニオブタナート、3−フェニル−3−トリエチルホスホ
ニオプロパナート、3−フェニル−3−トリ−n−ブチ
ルホスホニオプロパナート、3−フェニル−3−トリ−
n−オクチルホスホニオプロパナート、2−メチル−3
−トリエチルホスホニオプロパナート、2−メチル−3
−トリ−n−ブチルホスホニオプロパナート、2−メチ
ル−3−トリ−n−オクチルホスホニオプロパナート等
の前記一般式(4)で表されるベタイン構造を有するホ
スホニウム塩を得る工程である。
【0049】第一工程の反応条件は、反応温度は通常1
0〜100℃、好ましくは30〜80℃であり、反応時
間は、通常1〜24時間、好ましくは2〜15時間であ
る。反応は、常圧または加圧のいずれで行っても良い
が、窒素、ヘリウム等の不活性気体中で反応させる。
0〜100℃、好ましくは30〜80℃であり、反応時
間は、通常1〜24時間、好ましくは2〜15時間であ
る。反応は、常圧または加圧のいずれで行っても良い
が、窒素、ヘリウム等の不活性気体中で反応させる。
【0050】トリオルガノホスフィンと不飽和カルボン
酸化合物との反応時のモル比は、1:1〜1:5、好ま
しくは1:1〜1:2モルが適当である。反応終了後、
析出する結晶を濾過するか、反応液を濃縮することによ
り、ベタイン構造を有するホスホニウム塩を得ることが
できる。
酸化合物との反応時のモル比は、1:1〜1:5、好ま
しくは1:1〜1:2モルが適当である。反応終了後、
析出する結晶を濾過するか、反応液を濃縮することによ
り、ベタイン構造を有するホスホニウム塩を得ることが
できる。
【0051】(第二工程)次いで、行う第二工程は、上
記で得られたベタイン構造を有するホスホニウム塩と、
上記で示したH+ A- (式中、Aは有機酸アニオンまた
は無機酸アニオンを示す)で表される所望の有機酸もし
くは無機酸とを反応溶媒中で反応させて、一般式(5)
で示されるカルボキシル基を有するホスホニウム塩を得
る工程である。
記で得られたベタイン構造を有するホスホニウム塩と、
上記で示したH+ A- (式中、Aは有機酸アニオンまた
は無機酸アニオンを示す)で表される所望の有機酸もし
くは無機酸とを反応溶媒中で反応させて、一般式(5)
で示されるカルボキシル基を有するホスホニウム塩を得
る工程である。
【0052】反応温度は、通常10〜100℃、好まし
くは20〜50℃である。反応時間は、通常0.1〜3
時間、好ましくは0.5〜2時間である。ベタイン構造
を有するホスホニウム塩と酸との反応時の当量比は、
1:1〜1:5、好ましくは1:1が適当である。反応
終了後、反応液を常法により、濃縮することにより、目
的とするカルボキシル基を有するホスホニウム塩を得る
ことができる。
くは20〜50℃である。反応時間は、通常0.1〜3
時間、好ましくは0.5〜2時間である。ベタイン構造
を有するホスホニウム塩と酸との反応時の当量比は、
1:1〜1:5、好ましくは1:1が適当である。反応
終了後、反応液を常法により、濃縮することにより、目
的とするカルボキシル基を有するホスホニウム塩を得る
ことができる。
【0053】(第三工程)次いで、行う第三工程は、上
記で得られたカルボキシル基を有するホスホニウム塩
と、一般式(6)で表されるアクリレート化合物とを反
応溶媒中で反応させて、一般式(1)で示される不飽和
結合を有するホスホニウム塩を得る工程である。反応温
度は、通常10〜100℃、好ましくは20〜80℃で
ある。反応時間は、通常1〜24時間、好ましくは1〜
5時間である。カルボキシル基を有するホスホニウム塩
と一般式(6)で表されるアクリレート化合物との反応
時のモル比は、1:1〜1:5、好ましくは1:1が適
当である。
記で得られたカルボキシル基を有するホスホニウム塩
と、一般式(6)で表されるアクリレート化合物とを反
応溶媒中で反応させて、一般式(1)で示される不飽和
結合を有するホスホニウム塩を得る工程である。反応温
度は、通常10〜100℃、好ましくは20〜80℃で
ある。反応時間は、通常1〜24時間、好ましくは1〜
5時間である。カルボキシル基を有するホスホニウム塩
と一般式(6)で表されるアクリレート化合物との反応
時のモル比は、1:1〜1:5、好ましくは1:1が適
当である。
【0054】また、この時必要に応じて重合禁止剤を添
加して反応を行う。重合禁止剤の種類は、例えば、ハイ
ドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、フェ
ノチアジン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレ
ゾール、チオ尿素、尿素、N−フェニル−N’−イソプ
ロピル−p−フェニルンジアミン等を挙げることができ
るが、これに特に制限されるものではない。
加して反応を行う。重合禁止剤の種類は、例えば、ハイ
ドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、フェ
ノチアジン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレ
ゾール、チオ尿素、尿素、N−フェニル−N’−イソプ
ロピル−p−フェニルンジアミン等を挙げることができ
るが、これに特に制限されるものではない。
【0055】また、重合禁止剤の添加量は、得られる目
的物に対して100〜10000ppm、好ましくは5
00〜5000ppm程度であるが、これらは特に制限
されるものではない。反応終了後、反応液を常法によ
り、濃縮することにより、目的とする不飽和結合を有す
るホスホニウム塩を得ることができる。
的物に対して100〜10000ppm、好ましくは5
00〜5000ppm程度であるが、これらは特に制限
されるものではない。反応終了後、反応液を常法によ
り、濃縮することにより、目的とする不飽和結合を有す
るホスホニウム塩を得ることができる。
【0056】なお、第一工程、第二工程及び第三工程の
反応溶媒としては、原料、生成物と反応しない不活性溶
媒であれば特に限定はないが、例えばアセトニトリル、
プロピオニトリル、ブチロニトリル等のニトリル化合
物、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコ
ール類、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、水が挙
げられる。また、溶媒量は、通常生成物に対して重量で
2〜10倍、好ましくは2〜5倍程度であるが、これは
特に制限されるものではない。
反応溶媒としては、原料、生成物と反応しない不活性溶
媒であれば特に限定はないが、例えばアセトニトリル、
プロピオニトリル、ブチロニトリル等のニトリル化合
物、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコ
ール類、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、水が挙
げられる。また、溶媒量は、通常生成物に対して重量で
2〜10倍、好ましくは2〜5倍程度であるが、これは
特に制限されるものではない。
【0057】本発明の製造方法で得られる不飽和結合を
有するホスホニウム塩は、各種のアクリル化合物、スチ
レン等のオレフィン、ビニル化合物、アリル化合物等と
容易に共重合することができる。得られたカチオン性重
合体は、凝集剤、染色改良剤、帯電防止剤、土壌改良
剤、導電加工剤、紙力増強剤などに用いることができ
る。さらに、アニオン種を限定されないので、酢酸アニ
オン、蟻酸アニオン、乳酸アニオンなどの有機酸アニオ
ンを有するカチオン電着塗料用途のカチオン性重合体の
製造原料として、特に好適である。
有するホスホニウム塩は、各種のアクリル化合物、スチ
レン等のオレフィン、ビニル化合物、アリル化合物等と
容易に共重合することができる。得られたカチオン性重
合体は、凝集剤、染色改良剤、帯電防止剤、土壌改良
剤、導電加工剤、紙力増強剤などに用いることができ
る。さらに、アニオン種を限定されないので、酢酸アニ
オン、蟻酸アニオン、乳酸アニオンなどの有機酸アニオ
ンを有するカチオン電着塗料用途のカチオン性重合体の
製造原料として、特に好適である。
【0058】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に説明す
る。
る。
【0059】実施例1 (トリ−n−ブチル[2−(2−ヒロドキシ−3−メタ
クリロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホス
ホニウム・アセタートの合成)温度計、コンデンサー、
撹拌機、滴下ロートを備えたlL四つ口フラスコを十分
に窒素で置換し、トリ−n−ブチルホスフィン202.
3g(1.0モル)、水300mlを仕込んだ。50℃
に昇温し、アクリル酸75.7g(1.05モル)を徐
々に滴下した。滴下終了後、液温を80℃にあげて、さ
らに3時間熟成した。冷却後、二硫化炭素で未反応のア
ルキルホスフィンをチェックしたが、検出されなかっ
た。反応液をエバポレーターで濃縮し、さらに真空ポン
プで乾燥することにより、白色固体278.5gを得
た。この固体を、酢酸エチルで再結精製し、真空ポンプ
で乾燥して白色結晶254.8gを得た。過塩素酸滴定
により求めた純度は、98.8%で、収率は91.7%
であった。結晶は、非常に吸湿性が強く、潮解しやすか
った。融点は、161.5〜162.8℃であった。分
析の結果、3−トリ−n−ブチルホスホニオプロパナー
トであった。
クリロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホス
ホニウム・アセタートの合成)温度計、コンデンサー、
撹拌機、滴下ロートを備えたlL四つ口フラスコを十分
に窒素で置換し、トリ−n−ブチルホスフィン202.
3g(1.0モル)、水300mlを仕込んだ。50℃
に昇温し、アクリル酸75.7g(1.05モル)を徐
々に滴下した。滴下終了後、液温を80℃にあげて、さ
らに3時間熟成した。冷却後、二硫化炭素で未反応のア
ルキルホスフィンをチェックしたが、検出されなかっ
た。反応液をエバポレーターで濃縮し、さらに真空ポン
プで乾燥することにより、白色固体278.5gを得
た。この固体を、酢酸エチルで再結精製し、真空ポンプ
で乾燥して白色結晶254.8gを得た。過塩素酸滴定
により求めた純度は、98.8%で、収率は91.7%
であった。結晶は、非常に吸湿性が強く、潮解しやすか
った。融点は、161.5〜162.8℃であった。分
析の結果、3−トリ−n−ブチルホスホニオプロパナー
トであった。
【0060】FAB−MS:275[M+H]+ 1 H−NMR(TMS、δ):0.96(9H、t、J
=7.lHz)、1.41〜1.63(12H、m)、
2.19〜2.35(6H、m)、2.35〜2.43
(2H、m)、2.43〜2.61(2H、m) FT−IR(KBr、cm-1):2961、2934、
2874、1584、1466、1391、1099、
918
=7.lHz)、1.41〜1.63(12H、m)、
2.19〜2.35(6H、m)、2.35〜2.43
(2H、m)、2.43〜2.61(2H、m) FT−IR(KBr、cm-1):2961、2934、
2874、1584、1466、1391、1099、
918
【0061】得られた3−トリ−n−ブチルホスホニオ
プロパナート138.7g(0.5モル)をlLのなす
型フラスコにいれ、メタノール400mlに溶解させ
た。この溶液に撹拌しながら、氷酢酸30.0g(0.
5モル)を滴下した。30分間室温で撹拌後、エバポレ
ーターで濃縮し、さらに真空ポンプで乾燥することによ
り、無色透明粘性液体168.7gを得た。過塩素酸に
よる非水中和滴定の純度は、99.0%であった。分析
の結果、トリ−n−ブチル(2−カルボキシエチル)ホ
スホニウム・アセタートであった。
プロパナート138.7g(0.5モル)をlLのなす
型フラスコにいれ、メタノール400mlに溶解させ
た。この溶液に撹拌しながら、氷酢酸30.0g(0.
5モル)を滴下した。30分間室温で撹拌後、エバポレ
ーターで濃縮し、さらに真空ポンプで乾燥することによ
り、無色透明粘性液体168.7gを得た。過塩素酸に
よる非水中和滴定の純度は、99.0%であった。分析
の結果、トリ−n−ブチル(2−カルボキシエチル)ホ
スホニウム・アセタートであった。
【0062】FAB−MS(Pos.):275 FAB−MS(Neg.):591 H−NMR(TMS、δ):0.97(9H、t、J
=7.lHz)、1.41〜1.60(12H、m)、
2.02(3H、s)、2.12〜2.31(6H、
m)、2.38〜2.51(2H、m)、2.56〜
2.72(2H、m)、11.55(lH、s) FT−IR(KBr、cm-1):2961、2935、
2875、1712、1584、1383、1256、
1096、824
=7.lHz)、1.41〜1.60(12H、m)、
2.02(3H、s)、2.12〜2.31(6H、
m)、2.38〜2.51(2H、m)、2.56〜
2.72(2H、m)、11.55(lH、s) FT−IR(KBr、cm-1):2961、2935、
2875、1712、1584、1383、1256、
1096、824
【0063】得られたトリ−n−ブチル(2−カルボキ
シエチル)ホスホニウム・アセタート33.lg(0.
1モル)を、脱水したアセトニトリル400mlに溶解
させ、重合禁止剤として、ヒドロキノンモノメチルエー
テル50mg添加して、常圧で容量が半分になるまで、
アセトニトリルを留去させ、系内の水分を除去した。次
に、グリシジルメタクリレート14.9g(0.1モ
ル)を添加し60℃で2時間熟成させた。エバポレータ
ーで濃縮した結果、無色透明な粘性液体を45.6g得
た。過塩素酸滴定で求めた純度は、96.3%であっ
た。分析の結果、生成物は、トリ−n−ブチル[2−
(2−ヒロドキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキ
シカルボニル)エチル]ホスホニウム・アセタートであ
った。
シエチル)ホスホニウム・アセタート33.lg(0.
1モル)を、脱水したアセトニトリル400mlに溶解
させ、重合禁止剤として、ヒドロキノンモノメチルエー
テル50mg添加して、常圧で容量が半分になるまで、
アセトニトリルを留去させ、系内の水分を除去した。次
に、グリシジルメタクリレート14.9g(0.1モ
ル)を添加し60℃で2時間熟成させた。エバポレータ
ーで濃縮した結果、無色透明な粘性液体を45.6g得
た。過塩素酸滴定で求めた純度は、96.3%であっ
た。分析の結果、生成物は、トリ−n−ブチル[2−
(2−ヒロドキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキ
シカルボニル)エチル]ホスホニウム・アセタートであ
った。
【0064】FAB−MS(Pos.):417 FAB−MS(Neg.):591 H−NMR(TMS、δ):0.97(9H、t、J
=6.9Hz)、1.36〜1.56(12H、m)、
1.94(3H、s)、1.97(3H、s)、2.1
5〜2.42(6H、m)、2.42〜2.99(4
H、m)、3.50(lH、s)、3.68〜3.80
(lH、m)、4.10〜4.41(4H、m)、5.
58(lH、s)、6.12(lH、s) FT−IR(液膜、cm-1):3175、2975、2
940、2890、1720、1540、1450、1
380、1295、1240、1168、814
=6.9Hz)、1.36〜1.56(12H、m)、
1.94(3H、s)、1.97(3H、s)、2.1
5〜2.42(6H、m)、2.42〜2.99(4
H、m)、3.50(lH、s)、3.68〜3.80
(lH、m)、4.10〜4.41(4H、m)、5.
58(lH、s)、6.12(lH、s) FT−IR(液膜、cm-1):3175、2975、2
940、2890、1720、1540、1450、1
380、1295、1240、1168、814
【0065】実施例2 (トリ−n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタ
クリロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホス
ホニウム・p−トルエンスルホネートの合成)実施例1
で得られた3−トリ−n−ブチルホスホニオプロパナー
ト138.7g(0.5モル)をlLのなす型フラスコ
にいれ、純水200mlに溶解させた。この溶液に撹拌
しながら、p−トルエンスルホン酸・一水塩95.lg
(0.5モル)を純水200mlに溶解させた溶液を添
加した。30分間室温で撹拌後、エバポレーターで濃縮
し、さらに真空ポンプで乾燥することにより、融点78
〜81℃の白色固体222.6gを得た。過塩素酸によ
る非水中和滴定の純度は、98.3%であった。分析の
結果、トリ−n−ブチル(2−カルボキシエチル)ホス
ホニウム・p−トルエンスルホネートであった。
クリロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホス
ホニウム・p−トルエンスルホネートの合成)実施例1
で得られた3−トリ−n−ブチルホスホニオプロパナー
ト138.7g(0.5モル)をlLのなす型フラスコ
にいれ、純水200mlに溶解させた。この溶液に撹拌
しながら、p−トルエンスルホン酸・一水塩95.lg
(0.5モル)を純水200mlに溶解させた溶液を添
加した。30分間室温で撹拌後、エバポレーターで濃縮
し、さらに真空ポンプで乾燥することにより、融点78
〜81℃の白色固体222.6gを得た。過塩素酸によ
る非水中和滴定の純度は、98.3%であった。分析の
結果、トリ−n−ブチル(2−カルボキシエチル)ホス
ホニウム・p−トルエンスルホネートであった。
【0066】FAB−MS(Pos.):275 FAB−MS(Neg.):1711 H−NMR(TMS、δ):0.92(9H、t、J
=6.8Hz)、1.31〜1.72(12H、m)、
2.19〜2.41(6H、m)、2.40(3H、
s)、2.50〜2.68(2H、m)、2.95〜
3.12(2H、m)、7.11〜7.29(2H、
m)、7.71〜7.89(2H、m)、9.8(l
H、s) FT−IR(KBr、cm-1):3450、2961、
2933、2874、1736、1240、1119、
1011、682
=6.8Hz)、1.31〜1.72(12H、m)、
2.19〜2.41(6H、m)、2.40(3H、
s)、2.50〜2.68(2H、m)、2.95〜
3.12(2H、m)、7.11〜7.29(2H、
m)、7.71〜7.89(2H、m)、9.8(l
H、s) FT−IR(KBr、cm-1):3450、2961、
2933、2874、1736、1240、1119、
1011、682
【0067】得られたトリ−n−ブチル(2−カルボキ
シエチル)ホスホニウム・p−トルエンスルホネート4
5.4g(0.1モル)を、脱水したアセトニトリル4
00mlに溶解させ、重合禁止剤として、ヒドロキノン
モノメチルエーテル50mgを添加して、常圧で容量が
半分になるまで、アセトニトリルを留去させ、系内の水
分を除去した。次に、グリシジルメタクリレート14.
9g(0.1モル)を添加し60℃で2時間熟成させ
た。エバポレーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液
体を57.6g得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、9
8.4%であった。分析の結果、生成物は、トリ−n−
ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオ
キシプロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・p
−トルエンスルホネートであつた。
シエチル)ホスホニウム・p−トルエンスルホネート4
5.4g(0.1モル)を、脱水したアセトニトリル4
00mlに溶解させ、重合禁止剤として、ヒドロキノン
モノメチルエーテル50mgを添加して、常圧で容量が
半分になるまで、アセトニトリルを留去させ、系内の水
分を除去した。次に、グリシジルメタクリレート14.
9g(0.1モル)を添加し60℃で2時間熟成させ
た。エバポレーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液
体を57.6g得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、9
8.4%であった。分析の結果、生成物は、トリ−n−
ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオ
キシプロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・p
−トルエンスルホネートであつた。
【0068】FAB−MS(Pos.):417 FAB−MS(Neg.):1711 H−NMR(TMS、δ):0.92(9H、t、J
=7.0Hz)、1.36〜1.56(12H、m)、
1.96(3H、s)、2.15〜2.35(6H、
m)、2.37(3H、s)、2.42〜2.99(4
H、m)、3.50(lH、s)、3.68〜3.80
(lH、m)、4.10〜4.41(4H、m)、5.
61(lH、s)、6.16(lH、s)、7.11〜
7.29(2H、m)、7.71〜7.89(2H、
m) FT−IR(液膜、cm-1):3210、2975、2
940、2890、1720、1540、1450、1
380、1295、1240、1168、814
=7.0Hz)、1.36〜1.56(12H、m)、
1.96(3H、s)、2.15〜2.35(6H、
m)、2.37(3H、s)、2.42〜2.99(4
H、m)、3.50(lH、s)、3.68〜3.80
(lH、m)、4.10〜4.41(4H、m)、5.
61(lH、s)、6.16(lH、s)、7.11〜
7.29(2H、m)、7.71〜7.89(2H、
m) FT−IR(液膜、cm-1):3210、2975、2
940、2890、1720、1540、1450、1
380、1295、1240、1168、814
【0069】実施例3 (トリ−n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタ
クリロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホス
ホニウム・クロライドの合成)実施例1で得られた3−
トリ−n−ブチルホスホニオプロパナート138.7g
(0.5モル)をlLのなす型フラスコにいれ、純水4
00mlに溶解させた。この溶液に撹拌しながら、35
%塩酸52.lg(0.5モル)を添加した。30分間
室温で撹拌後、エバポレーターで濃縮し、さらに真空ポ
ンプで乾燥することにより、融点80〜82℃の白色固
体153.7gを得た。過塩素酸による中和滴定の純度
は、99.0%であった。分析の結果、トリ−n−ブチ
ル(2−カルボキシエチル)ホスホニウム・クロライド
であった。
クリロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホス
ホニウム・クロライドの合成)実施例1で得られた3−
トリ−n−ブチルホスホニオプロパナート138.7g
(0.5モル)をlLのなす型フラスコにいれ、純水4
00mlに溶解させた。この溶液に撹拌しながら、35
%塩酸52.lg(0.5モル)を添加した。30分間
室温で撹拌後、エバポレーターで濃縮し、さらに真空ポ
ンプで乾燥することにより、融点80〜82℃の白色固
体153.7gを得た。過塩素酸による中和滴定の純度
は、99.0%であった。分析の結果、トリ−n−ブチ
ル(2−カルボキシエチル)ホスホニウム・クロライド
であった。
【0070】FAB−MS(Pos.):275 FAB−MS(Neg.):35、371 H−NMR(TMS、δ):0.92(9H、t、J
=6.6Hz)、1.31〜1.72(12H、m)、
2.29〜2.50(6H、m)、2.62〜2.80
(2H、m)、2.81〜3.05(2H、m)、8.
35(lH、s) FT−IR(KBr、cm-1):3450、2960、
2932、2873、1725、1465、1392、
1240、1189、816
=6.6Hz)、1.31〜1.72(12H、m)、
2.29〜2.50(6H、m)、2.62〜2.80
(2H、m)、2.81〜3.05(2H、m)、8.
35(lH、s) FT−IR(KBr、cm-1):3450、2960、
2932、2873、1725、1465、1392、
1240、1189、816
【0071】得られたトリ−n−ブチル(2−カルボキ
シエチル)ホスホニウム・クロライド31.4g(0.
1モル)を、脱水したアセトニトリル400mlに溶解
させ、重合禁止剤として、ヒドロキノンモノメチルエー
テル50mgを添加して、常圧で容量が半分になるま
で、アセトニトリルを留去させ、系内の水分を除去し
た。次に、グリシジルメタクリレート14.9g(0.
1モル)を添加し60℃で2時間熟成させた。エバポレ
ーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液体を46.l
g得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、94.4%であ
つた。分析の結果、生成物は、トリ−n−ブチル[2−
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキ
シカルボニル)エチル]ホスホニウム・クロライドであ
った。
シエチル)ホスホニウム・クロライド31.4g(0.
1モル)を、脱水したアセトニトリル400mlに溶解
させ、重合禁止剤として、ヒドロキノンモノメチルエー
テル50mgを添加して、常圧で容量が半分になるま
で、アセトニトリルを留去させ、系内の水分を除去し
た。次に、グリシジルメタクリレート14.9g(0.
1モル)を添加し60℃で2時間熟成させた。エバポレ
ーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液体を46.l
g得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、94.4%であ
つた。分析の結果、生成物は、トリ−n−ブチル[2−
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキ
シカルボニル)エチル]ホスホニウム・クロライドであ
った。
【0072】FAB−MS(Pos.):417 FAB−MS(Neg.):35、371 H−NMR(TMS、δ):0.97(9H、t、J
=7.0Hz)、1.36〜1.56(12H、m)、
1.94(3H、s)、2.18〜2.40(6H、
m)、2.40〜2.80(4H、m)、3.50(l
H、s)、3.68〜3.80(lH、m)、4.10
〜4.41(4H、m)、5.58(lH、s)、6.
13(lH、s) FT−IR(液膜、cm-1):3175、2975、2
940、2890、1720、1600、1450、1
380、1295、1240、1168、814
=7.0Hz)、1.36〜1.56(12H、m)、
1.94(3H、s)、2.18〜2.40(6H、
m)、2.40〜2.80(4H、m)、3.50(l
H、s)、3.68〜3.80(lH、m)、4.10
〜4.41(4H、m)、5.58(lH、s)、6.
13(lH、s) FT−IR(液膜、cm-1):3175、2975、2
940、2890、1720、1600、1450、1
380、1295、1240、1168、814
【0073】実施例4 (トリ−n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタ
クリロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホス
ホニウム・ベンゾエートの合成)実施例1の生成物であ
る3−トリ−n−ブチルホスホニオプロパナート13
8.7g(0.5モル)をlLのなす型フラスコにい
れ、メタノール200mlに溶解させた。この溶液に撹
拌しながら、安息香酸61.lg(0.5モル)をメタ
ノール200mlに溶解した溶液を滴下した。30分間
室温で撹拌後、エバポレーターで濃縮し、さらに真空ポ
ンプで乾燥することにより、無色透明粘性液体200.
0gを得た。過塩素酸による中和滴定の純度は、99.
1%であった。分析の結果、トリ−n−ブチル(2−カ
ルボキシエチル)ホスホニウム・ベンゾエートであっ
た。
クリロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホス
ホニウム・ベンゾエートの合成)実施例1の生成物であ
る3−トリ−n−ブチルホスホニオプロパナート13
8.7g(0.5モル)をlLのなす型フラスコにい
れ、メタノール200mlに溶解させた。この溶液に撹
拌しながら、安息香酸61.lg(0.5モル)をメタ
ノール200mlに溶解した溶液を滴下した。30分間
室温で撹拌後、エバポレーターで濃縮し、さらに真空ポ
ンプで乾燥することにより、無色透明粘性液体200.
0gを得た。過塩素酸による中和滴定の純度は、99.
1%であった。分析の結果、トリ−n−ブチル(2−カ
ルボキシエチル)ホスホニウム・ベンゾエートであっ
た。
【0074】FAB−MS(Pos.):275 FAB−MS(Neg.):1211 H−NMR(TMS、δ):0.91(9H、t、J
=6.8Hz)、1.32〜1.61(12H、m)、
2.05〜2.40(6H、m)、2.40〜2.61
(2H、m)、2.61〜2.83(2H、m)、7.
29〜7.51(3H、m)、8.01〜8.12(2
H、m)、12.38(1H、s) FT−IR(KBr、cm-1):3060、2961、
2933、2874、1702、1658、1383、
1241、718
=6.8Hz)、1.32〜1.61(12H、m)、
2.05〜2.40(6H、m)、2.40〜2.61
(2H、m)、2.61〜2.83(2H、m)、7.
29〜7.51(3H、m)、8.01〜8.12(2
H、m)、12.38(1H、s) FT−IR(KBr、cm-1):3060、2961、
2933、2874、1702、1658、1383、
1241、718
【0075】得られたトリ−n−ブチル(2−カルボキ
シエチル)ホスホニウム・ベンゾエート40.0g
(0.1モル)を、脱水したアセトニトリル400ml
に溶解させ、重合禁止剤として、ヒドロキノンモノメチ
ルエーテル50mgを添加して、常圧で容量が半分にな
るまで、アセトニトリルを留去させ、系内の水分を除去
した。次に、グリシジルメタクリレート14.9g
(0.1モル)を添加し60℃で2時間熟成させた。エ
バポレーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液体を5
4.3g得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、98.4
%であつた。分析の結果、生成物は、トリ−n−ブチル
[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプ
ロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・ベンゾエ
ートであった。
シエチル)ホスホニウム・ベンゾエート40.0g
(0.1モル)を、脱水したアセトニトリル400ml
に溶解させ、重合禁止剤として、ヒドロキノンモノメチ
ルエーテル50mgを添加して、常圧で容量が半分にな
るまで、アセトニトリルを留去させ、系内の水分を除去
した。次に、グリシジルメタクリレート14.9g
(0.1モル)を添加し60℃で2時間熟成させた。エ
バポレーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液体を5
4.3g得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、98.4
%であつた。分析の結果、生成物は、トリ−n−ブチル
[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプ
ロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・ベンゾエ
ートであった。
【0076】FAB−MS(Pos.):417 FAB−MS(Neg.):1211 H−NMR(TMS、δ):0.97(9H、t、J
=7.0Hz)、1.35〜1.58(12H、m)、
1.93(3H、s)、2.18〜2.40(6H、
m)、2.40〜2.80(4H、m)、3.50(1
H、s)、3.68〜3.80(1H、m)、4.10
〜4.42(4H、m)、5.58(1H、s)、6.
13(1H、s)、7.29〜7.51(3H、m)、
8.01〜8.12(2H、m) FT−IR(液膜、cm-1):3200、3030、2
975、2940、2890、1720、1600、1
556、1450、1380、1295、1168、8
14
=7.0Hz)、1.35〜1.58(12H、m)、
1.93(3H、s)、2.18〜2.40(6H、
m)、2.40〜2.80(4H、m)、3.50(1
H、s)、3.68〜3.80(1H、m)、4.10
〜4.42(4H、m)、5.58(1H、s)、6.
13(1H、s)、7.29〜7.51(3H、m)、
8.01〜8.12(2H、m) FT−IR(液膜、cm-1):3200、3030、2
975、2940、2890、1720、1600、1
556、1450、1380、1295、1168、8
14
【0077】実施例5 (トリ−n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタ
クリロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホス
ホニウム・テトラフルオロボレートの合成)実施例1で
得られた3−トリ−n−ブチルホスホニオプロパナート
138.7g(0.5モル)をlLのなす型フラスコに
いれ、純水400mlに溶解させた。この溶液に撹拌し
ながら、42%ほうフッ化水素酸104.5g(0.5
モル)を添加した。30分間室温で撹拌後、エバポレー
ターで濃縮し、さらに真空ポンプで乾燥することによ
り、無色透明粘性液体180.2gを得た。過塩素酸に
よる中和滴定の純度は、98.5%であった。分析の結
果、トリ−n−ブチル(2−カルボキシエチル)ホスホ
ニウム・テトラフルオロボレートであった。
クリロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホス
ホニウム・テトラフルオロボレートの合成)実施例1で
得られた3−トリ−n−ブチルホスホニオプロパナート
138.7g(0.5モル)をlLのなす型フラスコに
いれ、純水400mlに溶解させた。この溶液に撹拌し
ながら、42%ほうフッ化水素酸104.5g(0.5
モル)を添加した。30分間室温で撹拌後、エバポレー
ターで濃縮し、さらに真空ポンプで乾燥することによ
り、無色透明粘性液体180.2gを得た。過塩素酸に
よる中和滴定の純度は、98.5%であった。分析の結
果、トリ−n−ブチル(2−カルボキシエチル)ホスホ
ニウム・テトラフルオロボレートであった。
【0078】FAB−MS(Pos.):275 FAB−MS(Neg.):86、871 H−NMR(TMS、δ):0.92(9H、t、J
=6.9Hz)、1.39〜1.72(12H、m)、
2.06〜2.31(6H、m)、2.48〜2.56
(2H、m)、2.66〜2.82(2H、m)、8.
08(1H、s) FT−IR(液膜、cm-1):3450、2963、2
937、2876、1740、1467、1418、1
240、1188、1061、821
=6.9Hz)、1.39〜1.72(12H、m)、
2.06〜2.31(6H、m)、2.48〜2.56
(2H、m)、2.66〜2.82(2H、m)、8.
08(1H、s) FT−IR(液膜、cm-1):3450、2963、2
937、2876、1740、1467、1418、1
240、1188、1061、821
【0079】得られたトリ−n−ブチル(2−カルボキ
シエチル)ホスホニウム・テトラフルオロボレート3
6.8g(0.1モル)を、脱水したアセトニトリル4
00mlに溶解させ、重合禁止剤として、ヒドロキノン
モノメチルエーテル50mgを添加して、常圧で容量が
半分になるまで、アセトニトリルを留去させ、系内の水
分を除去した。次に、グリシジルメタクリレート14.
9g(0.1モル)を添加し60℃で2時間熟成させ
た。エバポレーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液
体を49.lg得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、9
7.8%であった。分析の結果、生成物は、トリ−n−
ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオ
キシプロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・テ
トラフルオロボレートであった。
シエチル)ホスホニウム・テトラフルオロボレート3
6.8g(0.1モル)を、脱水したアセトニトリル4
00mlに溶解させ、重合禁止剤として、ヒドロキノン
モノメチルエーテル50mgを添加して、常圧で容量が
半分になるまで、アセトニトリルを留去させ、系内の水
分を除去した。次に、グリシジルメタクリレート14.
9g(0.1モル)を添加し60℃で2時間熟成させ
た。エバポレーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液
体を49.lg得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、9
7.8%であった。分析の結果、生成物は、トリ−n−
ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオ
キシプロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・テ
トラフルオロボレートであった。
【0080】FAB−MS(Pos.):417 FAB−MS(Neg.):86、871 H−NMR(TMS、δ):0.97(9H、t、J
=6.9Hz)、1.36〜1.56(12H、m)、
1.94(3H、s)、2.18〜2.40(6H、
m)、2.40〜2.82(4H、m)、3.41(1
H、s)、3.68〜3.80(1H、m)、4.09
〜4.41(4H、m)、5.58(1H、s)、6.
16(1H、s) FT−IR(液膜、cm-1):3550、2975、2
940、2890、1720、1640、1521、1
450、1380、1295、1168、814
=6.9Hz)、1.36〜1.56(12H、m)、
1.94(3H、s)、2.18〜2.40(6H、
m)、2.40〜2.82(4H、m)、3.41(1
H、s)、3.68〜3.80(1H、m)、4.09
〜4.41(4H、m)、5.58(1H、s)、6.
16(1H、s) FT−IR(液膜、cm-1):3550、2975、2
940、2890、1720、1640、1521、1
450、1380、1295、1168、814
【0081】実施例6 (トリ−n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタ
クリロイルオキシプロポキシカルボニル)1−メチルエ
チル]ホスホニウム・アセタートの合成)実施例1と同
様の装置を十分に窒素で置換し、トリ−n−ブチルホス
フィン202.3g(1.0モル)、クロトン酸86.
5g(1.0モル)、水400mlを仕込んだ。還流す
る温度で8時間反応させた。冷却後、二硫化炭素で未反
応のアルキルホスフィンをチェックしたが、検出されな
かった。反応液をエバポレーターで濃縮し、さらに真空
ポンプで乾燥することにより、融点158〜160℃の
白色固体263.3gを得た。過塩素酸滴定により求め
た純度は、98.1%で、収率は89.6%であった。
分析結果は、次のとおりで、生成物は、3−トリ−n−
ブチルホスホニオブタノエートであつた。
クリロイルオキシプロポキシカルボニル)1−メチルエ
チル]ホスホニウム・アセタートの合成)実施例1と同
様の装置を十分に窒素で置換し、トリ−n−ブチルホス
フィン202.3g(1.0モル)、クロトン酸86.
5g(1.0モル)、水400mlを仕込んだ。還流す
る温度で8時間反応させた。冷却後、二硫化炭素で未反
応のアルキルホスフィンをチェックしたが、検出されな
かった。反応液をエバポレーターで濃縮し、さらに真空
ポンプで乾燥することにより、融点158〜160℃の
白色固体263.3gを得た。過塩素酸滴定により求め
た純度は、98.1%で、収率は89.6%であった。
分析結果は、次のとおりで、生成物は、3−トリ−n−
ブチルホスホニオブタノエートであつた。
【0082】FAB−MS:289[M+H]+ 1 H−NMR(TMS、δ):0.97(12H、t、
J=6.0Hz)、1.23〜1.85(12H、
m)、1.93〜2.55(6H、m)、2.33〜
2.80(2H、m)、2.74〜3.37(1H、
m) FT−IR(KBr、cm-1):2960、1588、
1462、1382、1317、1237、1098、
915
J=6.0Hz)、1.23〜1.85(12H、
m)、1.93〜2.55(6H、m)、2.33〜
2.80(2H、m)、2.74〜3.37(1H、
m) FT−IR(KBr、cm-1):2960、1588、
1462、1382、1317、1237、1098、
915
【0083】3−トリ−n−ブチルホスホニオブタノエ
ート147.0g(0.5モル)をlLのなす型フラス
コにいれ、メタノール400mlに溶解させた。この溶
液に撹拌しながら、氷酢酸30.0g(0.5モル)を
滴下した。30分間室温で撹拌後、エバポレーターで濃
縮し、さらに真空ポンプで乾燥することにより、無色透
明粘性液体175.6gを得た。過塩素酸による中和滴
定の純度は、99.1%であった。分析の結果、トリ−
n−ブチル(2−カルボキシ−1−メチルエチル)ホス
ホニウム・アセタートであった。
ート147.0g(0.5モル)をlLのなす型フラス
コにいれ、メタノール400mlに溶解させた。この溶
液に撹拌しながら、氷酢酸30.0g(0.5モル)を
滴下した。30分間室温で撹拌後、エバポレーターで濃
縮し、さらに真空ポンプで乾燥することにより、無色透
明粘性液体175.6gを得た。過塩素酸による中和滴
定の純度は、99.1%であった。分析の結果、トリ−
n−ブチル(2−カルボキシ−1−メチルエチル)ホス
ホニウム・アセタートであった。
【0084】FAB−MS(Pos.):289 FAB−MS(Neg.):591 H−NMR(TMS、δ):0.97(9H、t、J
=7.1Hz)、1.37(3H、dd、J=17.
1、J=7.5Hz)、1.43〜1.62(12H、
m)、2.03(3H、s)、2.08〜2.40(6
H、m)、2.50〜2.71(2H、m)、2.83
〜2.99(1H、m)、11.97(1H、s) FT−IR(KBr、cm-1):2961、2935、
2875、1713、1594、1385、1256、
1099、1009、880
=7.1Hz)、1.37(3H、dd、J=17.
1、J=7.5Hz)、1.43〜1.62(12H、
m)、2.03(3H、s)、2.08〜2.40(6
H、m)、2.50〜2.71(2H、m)、2.83
〜2.99(1H、m)、11.97(1H、s) FT−IR(KBr、cm-1):2961、2935、
2875、1713、1594、1385、1256、
1099、1009、880
【0085】得られたトリ−n−ブチル(2−カルボキ
シ−1−メチルエチル)ホスホニウム・アセタート3
5.2g(0.1モル)を、脱水したアセトニトリル4
00mlに溶解させ、重合禁止剤として、ヒドロキノン
モノメチルエーテル50mgを添加して、常圧で容量が
半分になるまで、アセトニトリルを留去させ、系内の水
分を除去した。次に、グリシジルメタクリレート14.
9g(0.1モル)を添加し60℃で2時間熟成させ
た。エバポレーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液
体を49.6g得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、9
8.0%であつた。分析の結果、生成物は、トリ−n−
ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオ
キシプロポキシカルボニル)1−メチルエチル]ホスホ
ニウム・アセタートであつた。
シ−1−メチルエチル)ホスホニウム・アセタート3
5.2g(0.1モル)を、脱水したアセトニトリル4
00mlに溶解させ、重合禁止剤として、ヒドロキノン
モノメチルエーテル50mgを添加して、常圧で容量が
半分になるまで、アセトニトリルを留去させ、系内の水
分を除去した。次に、グリシジルメタクリレート14.
9g(0.1モル)を添加し60℃で2時間熟成させ
た。エバポレーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液
体を49.6g得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、9
8.0%であつた。分析の結果、生成物は、トリ−n−
ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオ
キシプロポキシカルボニル)1−メチルエチル]ホスホ
ニウム・アセタートであつた。
【0086】FAB−MS(Pos.):431 FAB−MS(Neg.):591 H−NMR(TMS、δ):0.97(9H、t、J
=6.9Hz)、1.28〜1.46(3H、m)、
1.46〜1.56(12H、m)、1.94(3H、
m)、1.97(3H、m)、2.15〜2.48(6
H、m)、2.50〜3.22(3H、m)、3.41
(1H、s)、3.68〜3.80(1H、m)、4.
10〜4.41(4H、m)、5.58(1H、s)、
6.12(1H、s) FT−IR(液膜、cm-1):3175、2975、2
940、2890、1720、1600、1450、1
380、1295、1242、1168、814
=6.9Hz)、1.28〜1.46(3H、m)、
1.46〜1.56(12H、m)、1.94(3H、
m)、1.97(3H、m)、2.15〜2.48(6
H、m)、2.50〜3.22(3H、m)、3.41
(1H、s)、3.68〜3.80(1H、m)、4.
10〜4.41(4H、m)、5.58(1H、s)、
6.12(1H、s) FT−IR(液膜、cm-1):3175、2975、2
940、2890、1720、1600、1450、1
380、1295、1242、1168、814
【0087】実施例7 (トリ−n−ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタ
クリロイルオキシプロポキシカルボニル)1−フェニル
エチル]ホスホニウム・アセタートの合成)実施例1と
同様の装置を十分に窒素で置換し、トリ−n−ブチルホ
スフィン202.3g(1.0モル)、trans−桂
皮酸148.2g(1.0モル)、純水300mlを仕
込んだ。還流する温度で8時間反応させた。冷却後、二
硫化炭素で未反応のアルキルホスフィンをチェックした
が、検出されなかつた。反応液をエバポレーターで濃縮
し、さらに真空ポンプで乾燥することにより、融点16
3〜164℃の白色固体366.0gを得た。過塩素酸
滴定により求めた純度は、95.2%で、収率は99.
4%であった。分析結果は、次のとおりで、生成物は、
3−フェニル−3−トリ−n−ブチルホスホニオプロパ
ナートであつた。
クリロイルオキシプロポキシカルボニル)1−フェニル
エチル]ホスホニウム・アセタートの合成)実施例1と
同様の装置を十分に窒素で置換し、トリ−n−ブチルホ
スフィン202.3g(1.0モル)、trans−桂
皮酸148.2g(1.0モル)、純水300mlを仕
込んだ。還流する温度で8時間反応させた。冷却後、二
硫化炭素で未反応のアルキルホスフィンをチェックした
が、検出されなかつた。反応液をエバポレーターで濃縮
し、さらに真空ポンプで乾燥することにより、融点16
3〜164℃の白色固体366.0gを得た。過塩素酸
滴定により求めた純度は、95.2%で、収率は99.
4%であった。分析結果は、次のとおりで、生成物は、
3−フェニル−3−トリ−n−ブチルホスホニオプロパ
ナートであつた。
【0088】FAB−MS:351[M+H]+ 1 H−NMR(TMS、δ):0.91(9H、t、J
=6.0Hz)、1.17〜1.83(12H、m)、
1.87〜2.53(6H、m)、2.68〜3.27
(2H、m)、3.92〜4.47(1H、m)7.2
9(5H、S) FT−IR(KBr、cm-1):2960、1590、
1500、1455、1382、705
=6.0Hz)、1.17〜1.83(12H、m)、
1.87〜2.53(6H、m)、2.68〜3.27
(2H、m)、3.92〜4.47(1H、m)7.2
9(5H、S) FT−IR(KBr、cm-1):2960、1590、
1500、1455、1382、705
【0089】3−フェニル−3−トリ−n−ブチルホス
ホニオプロパナート183.8g(0.5モル)をlL
のなす型フラスコにいれ、メタノール400mlに溶解
させた。この溶液に撹拌しながら、氷酢酸30.0g
(0.5モル)を滴下した。30分間室温で撹拌後、エ
バポレーターで濃縮し、さらに真空ポンプで乾燥するこ
とにより、無色透明粘性液体208.lgを得た。過塩
素酸による中和滴定の純度は、98.5%であった。分
析結果は、次のとおりで、生成物は、トリ−n−ブチル
(2−カルボキシ−1−フェニルエチル)ホスホニウム
・アセタートであつた。
ホニオプロパナート183.8g(0.5モル)をlL
のなす型フラスコにいれ、メタノール400mlに溶解
させた。この溶液に撹拌しながら、氷酢酸30.0g
(0.5モル)を滴下した。30分間室温で撹拌後、エ
バポレーターで濃縮し、さらに真空ポンプで乾燥するこ
とにより、無色透明粘性液体208.lgを得た。過塩
素酸による中和滴定の純度は、98.5%であった。分
析結果は、次のとおりで、生成物は、トリ−n−ブチル
(2−カルボキシ−1−フェニルエチル)ホスホニウム
・アセタートであつた。
【0090】FAB−MS(Pos.):351 FAB−MS(Neg.):591 H−NMR(TMS、δ):0.91(9H、t、J
=6.8Hz)、1.32〜1.61(12H、m)、
1.95〜2.26(9H、m)、2.92〜3.31
(2H、m)、4.31〜4.48(1H、m)、7.
25〜7.50(5H、m)、11.68(1H、s) FT−IR(KBr、cm-1):3061、3031、
2961、2934、2874、1713、1601、
1381、1251、1098、878、706
=6.8Hz)、1.32〜1.61(12H、m)、
1.95〜2.26(9H、m)、2.92〜3.31
(2H、m)、4.31〜4.48(1H、m)、7.
25〜7.50(5H、m)、11.68(1H、s) FT−IR(KBr、cm-1):3061、3031、
2961、2934、2874、1713、1601、
1381、1251、1098、878、706
【0091】得られたトリ−n−ブチル(2−カルボキ
シ−1−フェニルエチル)ホスホニウム・アセタート4
1.7g(0.1モル)を、脱水したアセトニトリル4
00mlに溶解させ、重合禁止剤として、ヒドロキノン
モノメチルエーテル50mgを添加して、常圧で容量が
半分になるまで、アセトニトリルを留去させ、系内の水
分を除去した。次に、グリシジルメタクリレート14.
9g(0.1モル)を添加し60℃で2時間熟成させ
た。エバポレーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液
体を56.4g得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、9
6.1%であつた。分析の結果、生成物は、トリ−n−
ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオ
キシプロポキシカルボニル)1−フェニルエチル]ホス
ホニウム・アセタートであつた。
シ−1−フェニルエチル)ホスホニウム・アセタート4
1.7g(0.1モル)を、脱水したアセトニトリル4
00mlに溶解させ、重合禁止剤として、ヒドロキノン
モノメチルエーテル50mgを添加して、常圧で容量が
半分になるまで、アセトニトリルを留去させ、系内の水
分を除去した。次に、グリシジルメタクリレート14.
9g(0.1モル)を添加し60℃で2時間熟成させ
た。エバポレーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液
体を56.4g得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、9
6.1%であつた。分析の結果、生成物は、トリ−n−
ブチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオ
キシプロポキシカルボニル)1−フェニルエチル]ホス
ホニウム・アセタートであつた。
【0092】FAB−MS(Pos.):493 FAB−MS(Neg.):591 H−NMR(TMS、δ):0.97(9H、t、J
=6.9Hz)、1.38〜1.66(12H、m)、
1.94(3H、m)、1.97(3H、m)、2.0
5〜2.51(6H、m)、2.85〜3.00(2
H、m)、3.39(1H、s)、3.68〜3.80
(1H、m)、4.00〜4.50(4H、m)、4.
89〜5.00(1H、m)、5.59(1H、s)、
6.12(1H、s)、7.23〜7.56(5H、
m) FT−IR(液膜、cm-1):3080、2975、2
940、2890、1720、1600、1500、1
450、1380、1295、1242、1168、8
15、705
=6.9Hz)、1.38〜1.66(12H、m)、
1.94(3H、m)、1.97(3H、m)、2.0
5〜2.51(6H、m)、2.85〜3.00(2
H、m)、3.39(1H、s)、3.68〜3.80
(1H、m)、4.00〜4.50(4H、m)、4.
89〜5.00(1H、m)、5.59(1H、s)、
6.12(1H、s)、7.23〜7.56(5H、
m) FT−IR(液膜、cm-1):3080、2975、2
940、2890、1720、1600、1500、1
450、1380、1295、1242、1168、8
15、705
【0093】実施例8 (トリ−n−オクチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メ
タクリロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホ
スホニウム・アセタートの合成)実施例1と同様の装置
を十分に窒素で置換し、トリオクチルホスフィン37
0.6g(1.0モル)を仕込んだ。アクリル酸75.
7g(1.05モル)を水300mlに溶解させ、約3
0分で滴下した。さらに、80℃で6時間熟成した。二
硫化炭素で未反応のアルキルホスフィンをチェックした
が、検出されなかった。反応液をエバポレーターで濃縮
し、さらに真空ポンプで乾燥すると、白色結晶430.
4gが得られた。過塩素酸滴定により求めた純度は、9
7.9%で、収率は95.2%であった。FAB−MS
で測定した結果、生成物は、3−トリ−n−オクチルホ
スホニオプロパナートであった。
タクリロイルオキシプロポキシカルボニル)エチル]ホ
スホニウム・アセタートの合成)実施例1と同様の装置
を十分に窒素で置換し、トリオクチルホスフィン37
0.6g(1.0モル)を仕込んだ。アクリル酸75.
7g(1.05モル)を水300mlに溶解させ、約3
0分で滴下した。さらに、80℃で6時間熟成した。二
硫化炭素で未反応のアルキルホスフィンをチェックした
が、検出されなかった。反応液をエバポレーターで濃縮
し、さらに真空ポンプで乾燥すると、白色結晶430.
4gが得られた。過塩素酸滴定により求めた純度は、9
7.9%で、収率は95.2%であった。FAB−MS
で測定した結果、生成物は、3−トリ−n−オクチルホ
スホニオプロパナートであった。
【0094】3−トリ−n−オクチルホスホニオプロパ
ナート226.lg(0.5モル)をlLのなす型フラ
スコにいれ、メタノール400mlに溶解させた。この
溶液に撹拌しながら、酢酸30.lg(0.5モル)を
添加した。30分間室温で撹拌後、エバポレーターで濃
縮し、さらに真空ポンプで乾燥することにより、無色透
明粘性液体256.2gを得た。過塩素酸による中和滴
定の純度は、98.1%であつた。分析の結果、生成物
は、トリ−n−オクチル(2−カルボキシエチル)ホス
ホニウム・アセタートであった。
ナート226.lg(0.5モル)をlLのなす型フラ
スコにいれ、メタノール400mlに溶解させた。この
溶液に撹拌しながら、酢酸30.lg(0.5モル)を
添加した。30分間室温で撹拌後、エバポレーターで濃
縮し、さらに真空ポンプで乾燥することにより、無色透
明粘性液体256.2gを得た。過塩素酸による中和滴
定の純度は、98.1%であつた。分析の結果、生成物
は、トリ−n−オクチル(2−カルボキシエチル)ホス
ホニウム・アセタートであった。
【0095】FAB−MS(Pos.):4431 H−NMR(TMS、δ):0.89(9H、t、J
=6.8Hz)、1.18〜1.62(36H、m)、
2.03(3H、s)、2.08〜2.30(6H、
m)、2.30〜2.42(2H、m)、2.59〜
2.78(2H、m)、10.90(1H、s) FT−IR(KBr、cm-1):2955、2927、
2874、1711、1592、1467、1380、
1258、1010、724
=6.8Hz)、1.18〜1.62(36H、m)、
2.03(3H、s)、2.08〜2.30(6H、
m)、2.30〜2.42(2H、m)、2.59〜
2.78(2H、m)、10.90(1H、s) FT−IR(KBr、cm-1):2955、2927、
2874、1711、1592、1467、1380、
1258、1010、724
【0096】得られたトリ−n−オクチル(2−カルボ
キシエチル)ホスホニウム・アセタート51.2g
(0.1モル)を、脱水したアセトニトリル400ml
に溶解させ、重合禁止剤として、ヒドロキノンモノメチ
ルエーテル50mgを添加して、常圧で容量が半分にな
るまで、アセトニトリルを留去させ、系内の水分を除去
した。次に、グリシジルメタクリレート14.9g
(0.1モル)を添加し60℃で2時間熟成させた。エ
バポレーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液体を6
5.8g得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、97.0
%であった。分析の結果、生成物は、トリ−n−オクチ
ル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシ
プロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・アセタ
ートであった。
キシエチル)ホスホニウム・アセタート51.2g
(0.1モル)を、脱水したアセトニトリル400ml
に溶解させ、重合禁止剤として、ヒドロキノンモノメチ
ルエーテル50mgを添加して、常圧で容量が半分にな
るまで、アセトニトリルを留去させ、系内の水分を除去
した。次に、グリシジルメタクリレート14.9g
(0.1モル)を添加し60℃で2時間熟成させた。エ
バポレーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液体を6
5.8g得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、97.0
%であった。分析の結果、生成物は、トリ−n−オクチ
ル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシ
プロポキシカルボニル)エチル]ホスホニウム・アセタ
ートであった。
【0097】FAB−MS(Pos.):585 FAB−MS(Neg.):591 H−NMR(TMS、δ):0.89(9H、t、J
=6.9Hz)、1.18〜1.62(36H、m)、
1.94(3H、m)、1.97(3H、s)、2.0
7〜2.50(6H、m)、2.50〜3.00(4
H、m)、3.40(1H、s)、3.68〜3.80
(1H、m)、4.06〜4.71(4H、m)、5.
57(1H、s)、6.12(1H、s) FT−IR(液膜、cm-1):3200、2930、2
890、1720、1590、1450、1380、1
295、1168、814
=6.9Hz)、1.18〜1.62(36H、m)、
1.94(3H、m)、1.97(3H、s)、2.0
7〜2.50(6H、m)、2.50〜3.00(4
H、m)、3.40(1H、s)、3.68〜3.80
(1H、m)、4.06〜4.71(4H、m)、5.
57(1H、s)、6.12(1H、s) FT−IR(液膜、cm-1):3200、2930、2
890、1720、1590、1450、1380、1
295、1168、814
【0098】実施例9 (トリエチル[2−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロ
イルオキシプロポキシカルボニル)2−メチルエチル]
ホスホニウム・アセタートの合成) 温度計、コンデンサー、撹拌機、滴下ロートを備えたl
L四つ口フラスコを十分に窒素で置換し、22.2%ト
ルエン溶液トリエチルホスフィン532.3g(1.0
モル)を仕込んだ。室温でメタクリル酸90.4g
(1.05モル)を300mlの水で希釈した水溶液を
徐々に滴下したところ、45℃まで温度が上昇した。滴
下終了後、液温を80℃にあげて、さらに3時間熟成し
た。冷却後、二硫化炭素で未反応のアルキルホスフィン
をチェックしたが、検出されなかった。反応液をエバポ
レーターで濃縮し、さらに真空ポンプで乾燥することに
より、無色透明液体231.3gを得た。過塩素酸滴定
により求めた純度は、98.1%で、収率は99.2%
であった。分析の結果、2−メチルー3−トリエチルホ
スホニオプロパナートの1水和物であった。
イルオキシプロポキシカルボニル)2−メチルエチル]
ホスホニウム・アセタートの合成) 温度計、コンデンサー、撹拌機、滴下ロートを備えたl
L四つ口フラスコを十分に窒素で置換し、22.2%ト
ルエン溶液トリエチルホスフィン532.3g(1.0
モル)を仕込んだ。室温でメタクリル酸90.4g
(1.05モル)を300mlの水で希釈した水溶液を
徐々に滴下したところ、45℃まで温度が上昇した。滴
下終了後、液温を80℃にあげて、さらに3時間熟成し
た。冷却後、二硫化炭素で未反応のアルキルホスフィン
をチェックしたが、検出されなかった。反応液をエバポ
レーターで濃縮し、さらに真空ポンプで乾燥することに
より、無色透明液体231.3gを得た。過塩素酸滴定
により求めた純度は、98.1%で、収率は99.2%
であった。分析の結果、2−メチルー3−トリエチルホ
スホニオプロパナートの1水和物であった。
【0099】FAB−MS:205[M+H]+ 1 H−NMR(TMS、δ):1.18〜1.41(9
H、m)、1.85〜2.02(3H、m)、2.31
〜2.50(6H、m)、2.51〜2.73(1H、
m) FT−IR(KBr、cm-1):3420、2980、
2950、1580、1460、1400、1285、
1050、825、800、775
H、m)、1.85〜2.02(3H、m)、2.31
〜2.50(6H、m)、2.51〜2.73(1H、
m) FT−IR(KBr、cm-1):3420、2980、
2950、1580、1460、1400、1285、
1050、825、800、775
【0100】得られた2−メチル−3−トリエチルホス
ホニオプロパナート1水和物113.3g(0.5モ
ル)をlLのなす型フラスコにいれ、メタノール400
mlに溶解させた。この溶液に撹拌しながら、氷酢酸3
0.0g(0.5モル)を滴下した。30分間室温で撹
拌後、エバポレーターで濃縮し、さらに真空ポンプで乾
燥することにより、無色透明粘性液体140.lgを得
た。過塩素酸による非水中和滴定の純度は、100.1
%であった。分析の結果、トリエチル(2−メチル−2
−カルボキシエチル)ホスホニウム・アセタートであっ
た。
ホニオプロパナート1水和物113.3g(0.5モ
ル)をlLのなす型フラスコにいれ、メタノール400
mlに溶解させた。この溶液に撹拌しながら、氷酢酸3
0.0g(0.5モル)を滴下した。30分間室温で撹
拌後、エバポレーターで濃縮し、さらに真空ポンプで乾
燥することにより、無色透明粘性液体140.lgを得
た。過塩素酸による非水中和滴定の純度は、100.1
%であった。分析の結果、トリエチル(2−メチル−2
−カルボキシエチル)ホスホニウム・アセタートであっ
た。
【0101】FAB−MS(Pos.):205 FAB−MS(Neg.):591 H−NMR(TMS、δ):1.18〜1.41(9
H、m)、1.85〜2.10(6H、m)、2.11
〜2.50(6H、m)、2.50〜2.80(3H、
m)、11.14(1H、s) FT−IR(KBr、cm-1):3420、2980、
2950、1700、1580、1450、1380、
1250、1040、800、770
H、m)、1.85〜2.10(6H、m)、2.11
〜2.50(6H、m)、2.50〜2.80(3H、
m)、11.14(1H、s) FT−IR(KBr、cm-1):3420、2980、
2950、1700、1580、1450、1380、
1250、1040、800、770
【0102】得られたトリエチル(2−メチル−2−カ
ルボキシエチル)ホスホニウム・アセタート28.2g
(0.1モル)を、脱水したアセトニトリル400ml
に溶解させ、重合禁止剤として、ヒドロキノンモノメチ
ルエーテル50mgを添加して、常圧で容量が半分にな
るまで、アセトニトリルを留去させ、系内の水分を除去
した。次に、グリシジルメタクリレー卜14.9g
(0.1モル)を添加し60℃で2時間熟成させた。エ
バポレーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液体を4
1.7g得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、96.1
%であった。分析の結果、生成物は、トリエチル[2−
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキ
シカルボニル)2−メチルエチル]ホスホニウム・アセ
タートであった。
ルボキシエチル)ホスホニウム・アセタート28.2g
(0.1モル)を、脱水したアセトニトリル400ml
に溶解させ、重合禁止剤として、ヒドロキノンモノメチ
ルエーテル50mgを添加して、常圧で容量が半分にな
るまで、アセトニトリルを留去させ、系内の水分を除去
した。次に、グリシジルメタクリレー卜14.9g
(0.1モル)を添加し60℃で2時間熟成させた。エ
バポレーターで濃縮した結果、無色透明な粘性液体を4
1.7g得た。過塩素酸滴定で求めた純度は、96.1
%であった。分析の結果、生成物は、トリエチル[2−
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキ
シカルボニル)2−メチルエチル]ホスホニウム・アセ
タートであった。
【0103】FAB−MS(Pos.):347 FAB−MS(Neg.):591 H−NMR(TMS、δ):1.18〜1.41(1
2H、m)、1.94(3H、s)、1.97(3H、
m)、2.08〜2.58(9H、m)、3.41(1
H、s)、3.68〜3.80(1H、m)、4.00
〜4.71(4H、m)、5.58(1H、s)、6.
13(1H、s) FT−IR(液膜、cm-1):3200、2980、2
950、1720、1570、1450、1390、1
240、1165、805
2H、m)、1.94(3H、s)、1.97(3H、
m)、2.08〜2.58(9H、m)、3.41(1
H、s)、3.68〜3.80(1H、m)、4.00
〜4.71(4H、m)、5.58(1H、s)、6.
13(1H、s) FT−IR(液膜、cm-1):3200、2980、2
950、1720、1570、1450、1390、1
240、1165、805
【0104】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、対
アニオンとして所望の有機酸あるいは無機酸のアニオン
を有することが可能な不飽和結合を有するホスホニウム
塩を得ることができる。
アニオンとして所望の有機酸あるいは無機酸のアニオン
を有することが可能な不飽和結合を有するホスホニウム
塩を得ることができる。
【0105】また、本発明の製造方法で得られる不飽和
結合を有するホスホニウム塩は、単独重合及びに、各種
のアクリル化合物、スチレン等のオレフィン、ビニル化
合物、アリル化合物等と共重合することが容易にでき
る。得られたカチオン性重合体は、凝集剤、染色改良
剤、帯電防止剤、土壌改良剤、導電加工剤、紙力増強
剤、抗菌剤などに用いることができる。
結合を有するホスホニウム塩は、単独重合及びに、各種
のアクリル化合物、スチレン等のオレフィン、ビニル化
合物、アリル化合物等と共重合することが容易にでき
る。得られたカチオン性重合体は、凝集剤、染色改良
剤、帯電防止剤、土壌改良剤、導電加工剤、紙力増強
剤、抗菌剤などに用いることができる。
【0106】さらに、アニオン種を限定されないので、
酢酸アニオン、蟻酸アニオン、乳酸アニオンなどの有機
酸アニオンを有するカチオン電着塗料用途のカチオン性
重合体の製造原料として、特に好適である。
酢酸アニオン、蟻酸アニオン、乳酸アニオンなどの有機
酸アニオンを有するカチオン電着塗料用途のカチオン性
重合体の製造原料として、特に好適である。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 は炭素数1〜8の直鎖状また
は分岐状のアルキル基、Bは 【化2】 、Xは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状
のアルキル基またはフェニル基、Yは水素原子またはメ
チル基、Aは有機酸アニオンまたは無機酸アニオンを示
す)で表される不飽和ホスホニウム塩。 - 【請求項2】 下記一般式(2) 【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 は炭素数1〜8の直鎖状また
は分岐状のアルキル基を示す)で表されるトリオルガノ
ホスフィンと、下記一般式(3) 【化4】 (式中、Xは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは
分岐状のアルキル基またはフェニル基、Yは水素原子ま
たはメチル基を示す)で表される不飽和カルボン酸化合
物を反応させて、下記一般式(4) 【化5】 (式中、R1 、R2 、R3 、XおよびYは前記と同じも
のを示す)で表されるベタイン構造を有するホスホニウ
ム塩を製造する第一工程と、 生成したベタイン構造を有するホスホニウム塩をH+ A
- (式中、Aは有機酸アニオンまたは無機酸アニオンを
示す)で表される有機酸または無機酸と反応させて、下
記一般式(5) 【化6】 (式中、R1 、R2 、R3 、X、YおよびAは前記と同
じものを示す)で表されるカルボキシル基を有するホス
ホニウム塩を製造する第二工程と、 生成したカルボキシル基を有するホスホニウム塩を下記
一般式(6) 【化7】 (式中、Dは 【化8】 を示し、Yは前記と同じものを示す)で表されるアクリ
レート化合物と反応させる第三工程からなることを特徴
とする、下記一般式(1)で表される不飽和ホスホニウ
ム塩の製造方法。 【化9】 (式中、R1 、R2 、R3 、B、X、YおよびAは前記
と同じものを示す)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4496297A JPH10226692A (ja) | 1997-02-14 | 1997-02-14 | 不飽和ホスホニウム塩およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4496297A JPH10226692A (ja) | 1997-02-14 | 1997-02-14 | 不飽和ホスホニウム塩およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10226692A true JPH10226692A (ja) | 1998-08-25 |
Family
ID=12706117
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4496297A Pending JPH10226692A (ja) | 1997-02-14 | 1997-02-14 | 不飽和ホスホニウム塩およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10226692A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108299498A (zh) * | 2018-01-18 | 2018-07-20 | 暨南大学 | 一类对甲苯磺酸根为阴离子的季鏻盐及其合成方法、制备方法、应用 |
JP2020505364A (ja) * | 2017-01-20 | 2020-02-20 | レーム・ゲーエムベーハーRoehm GmbH | 貯蔵安定なグリセロール(メタ)アクリラートカルボン酸エステル |
US11884618B2 (en) | 2018-08-16 | 2024-01-30 | Evonik Operations Gmbh | Preparation of (meth)acrylic acid esters |
-
1997
- 1997-02-14 JP JP4496297A patent/JPH10226692A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020505364A (ja) * | 2017-01-20 | 2020-02-20 | レーム・ゲーエムベーハーRoehm GmbH | 貯蔵安定なグリセロール(メタ)アクリラートカルボン酸エステル |
US11414373B2 (en) | 2017-01-20 | 2022-08-16 | Evonik Operations Gmbh | Glycerol (meth)acrylate carboxylic ester having a long shelf life |
CN108299498A (zh) * | 2018-01-18 | 2018-07-20 | 暨南大学 | 一类对甲苯磺酸根为阴离子的季鏻盐及其合成方法、制备方法、应用 |
CN108299498B (zh) * | 2018-01-18 | 2020-06-16 | 暨南大学 | 一类对甲苯磺酸根为阴离子的季鏻盐及其合成方法、制备方法、应用 |
US11884618B2 (en) | 2018-08-16 | 2024-01-30 | Evonik Operations Gmbh | Preparation of (meth)acrylic acid esters |
US11958800B2 (en) | 2018-08-16 | 2024-04-16 | Evonik Operations Gmbh | Preparation of (meth)acrylic acid esters |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0093443B1 (de) | 4-Halomethylbenzoesäure-alkylester-imine und Verfahren zu deren Herstellung | |
JP5155406B2 (ja) | ベタインの製造方法 | |
US4228102A (en) | Preparation of carboxylic acid amides | |
JPH0832693B2 (ja) | アクリル酸グリシジルまたはメタクリル酸グリシジルの精製方法 | |
US6166232A (en) | Process for producing ester quats | |
JPH10226692A (ja) | 不飽和ホスホニウム塩およびその製造方法 | |
JPH10114782A (ja) | 第四級ホスホニウム有機酸塩及びその製造方法 | |
CN1208311C (zh) | 制备亚烷基二胺三乙酸的方法 | |
JP3504349B2 (ja) | イミダゾリニウム有機酸塩の製造方法 | |
JP3014180B2 (ja) | 結晶状n−メチロールアクリルアミドの製造法 | |
JP2886990B2 (ja) | 不飽和第四級アンモニウム塩の製造方法 | |
JP2793045B2 (ja) | アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルアミノアルキルエステル及びその第4級塩の製造方法 | |
JP3841860B2 (ja) | アリルアミン誘導体の製造方法 | |
JP2702249B2 (ja) | アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルアミノアルキルエステルの製造方法 | |
JP2926375B2 (ja) | ヒドロキシカルボン酸エステルの製造法 | |
JPS6318936B2 (ja) | ||
JP3442285B2 (ja) | N−置換(メタ)アクリルアミドの製造方法 | |
JP2705827B2 (ja) | 不飽和第四級アンモニウム塩の製造方法 | |
JPH0623130B2 (ja) | α−ケト酸の製造方法 | |
CN1244544C (zh) | (甲基)丙烯酸[2-(二甲基氨基)-1-(二甲基氨基甲基)乙基]酯的制备方法 | |
JP3336077B2 (ja) | α−ヒドロキシイソ酪酸エステルの製法 | |
JPH05170712A (ja) | 不飽和第4級アンモニウム塩の製造法 | |
JPH08239372A (ja) | グリシジルメタクリレートまたはグリシジルアクリレートの製造方法 | |
JP2622020B2 (ja) | 不飽和アミドの製造法 | |
JP2000229919A (ja) | 高純度不飽和第四級アンモニウム塩水溶液の製造方法 |