JPH1022638A - 多層プリント配線板の製造方法および多層プリント配 線板 - Google Patents

多層プリント配線板の製造方法および多層プリント配 線板

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JPH1022638A
JPH1022638A JP18694496A JP18694496A JPH1022638A JP H1022638 A JPH1022638 A JP H1022638A JP 18694496 A JP18694496 A JP 18694496A JP 18694496 A JP18694496 A JP 18694496A JP H1022638 A JPH1022638 A JP H1022638A
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wiring board
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Sandai Iwasa
山大 岩佐
Yoichi Oba
洋一 大場
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Asahi Chemical Research Laboratory Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高密度の多層プリント配線板を
製造する技術として有利なビルドアップ法による多層プ
リント配線板を、従来の工法より、より簡素化したプロ
セス(工数低減)によって安価に、しかも、より信頼性
の高いものとして提供しようとするものである。 【解決手段】 金属含有感光性樹脂を用いてパターン状
被膜を形成し、該被膜に金属メッキを施すことによって
導電体にする工程を含むことを特徴とする多層プリント
配線板の製造方法およびそれによって得られた多層プリ
ント配線板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規にして有用な
多層プリント配線板の製造方法およびその方法によって
得られた多層プリント配線板に関する。さらに詳述すれ
ば、新規なビルドアップ工法による多層プリント配線板
の製造方法およびそれによって得られた多層プリント配
線板に関する。本発明によれば、極めて安価にて高密度
の多層プリント配線板が提供される。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニクス機器の小型化、
薄型化、軽量化およびディジタル化に伴って、電子部品
の高密度実装が強く要求され、その結果としてプリント
配線板の高密度化に対する要求も厳しくなってきてい
る。プリント配線板の高密度化の手段として回路のファ
インパターン化、部品配置のファインピッチ化、高多層
化などがあり、これらの手段を使った高密度多層プリン
ト配線板を安価に製造する技術は工業的に極めて要求度
の高いものである。
【0003】多層プリント配線板の製造方法は大きく分
類して、サブトラクト法とビルドアップ法に分けられ
る。サブトラクト法は銅張積層板を用い、プリプレグで
導体層間を接着し、メッキスルーホールで層間接続する
ことによって多層プリント基板を製造する。これに対
し、ビルドアップ法は、基本的には従来のプリント配線
板の片面、または両面の表面に信号層を形成した後、そ
の表面に感光性樹脂または熱硬化性樹脂によって絶縁層
を形成し、感光性樹脂の場合にはフォトマスクを介して
の露光とその後の現像によってフォトバイアホールを形
成し、熱硬化性樹脂の場合には熱硬化被膜にレーザービ
ームによってバイアホールを形成した後、全面銅メッキ
を行い、この金属膜をフォトレジストを用いてパターン
化することにより部品/電源層を形成する。絶縁層の形
成とその表面への導体回路形成を繰り返すことによっ
て、配線層数を重ねることができる。
【0004】サブトラクト法では、スルーホールやバイ
アホールの穴加工は機械的なドリル法が主流で、ドリル
の下限径は0.3mmであること、また、銅箔のエッチ
ングにより形成される配線パターンも0.1mmが限度
であることなどから高密度の多層プリント配線板を作る
ことには限界があった。また、銅箔のエッチング設備お
よびエッチング廃液処理設備やプリプレグ製造のための
ホットプレス設備などが必要で多層プリント配線板のコ
ストが高くなる問題もあった。一方、ビルドアップ法に
おいては、100μmまたはそれ以下の微細穴加工が容
易にできることから部品配置をファインピッチで行える
ことが特徴である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高密度の多
層プリント配線板を製造する技術として有利なビルドア
ップ法による多層プリント配線板を、従来の工法より、
より簡素化したプロセス(工数低減)によって安価に、
しかも、より信頼性の高いものとして提供しようとする
ものである。
【0006】
【発明が解決するための手段】本発明者らはこれらの課
題を解決するため種々検討の結果、従来のプリント配線
板の片面、または両面の表面に信号層を形成した後、そ
の表面に感光性樹脂または熱硬化性樹脂によって絶縁層
を形成し、感光性樹脂の場合にはフォトマスクを介して
の露光と現像によってフォトバイアホールを形成し、熱
硬化性樹脂の場合にはレーザービームによってバイアホ
ールを形成した後、その表面全面に金属含有感光性樹脂
を被膜として形成し、これにフォトマスクを介して露光
することによってパターン状被膜とし、この表面を軽く
エッチングしてから該被膜に金属メッキを施すことによ
って導電体にする工程を含むことを特徴とする多層プリ
ント配線板の製造方法を考案して本発明を完成するに至
った。絶縁層の形成とその表面への金属含有感光性樹脂
を用いた導体回路形成を繰り返すことによって、配線層
数を重ねることができる。
【0007】本発明は、金属含有感光性樹脂を用いてパ
ターン状被膜を形成し、該被膜に金属メッキを施すこと
によって導電体にする工程を含む多層プリント配線板の
製造方法およびそれによって得られた多層プリント配線
板、および前記記載の金属含有感光性樹脂の金属が銅粉
または銀被覆銅粉である前記記載の多層プリント配線板
の製造方法およびそれによって得られた多層プリント配
線板、および金属含有感光性樹脂が有機溶剤または水性
溶液で現像可能な感光性樹脂である多層プリント配線板
の製造方法およびそれによって得られた多層プリント配
線板、並びに前記記載の金属メッキは、銅の化学メッキ
である前記記載の多層プリント配線板の製造方法および
それによって得られた多層プリント配線板である。
【0008】従来のビルドアップ法による多層プリント
配線板製造方法と対比して本発明のビルドアップ法によ
る多層プリント配線板製造法を図1に示した。図1にお
いて、説明上スケールは無視し、片面のみにビルドアッ
プする工法を示した。図1の(A)は、基材1表面に銅
箔をエッチングして作製した導電体2を信号層として形
成した後、絶縁性樹脂3に被覆し、バイアホール部分の
み穴(B)を開けたものである。従来のビルドアップ工
法では、(A)を表面化学研磨、活性化、銅メッキなど
の手段で銅メッキ膜4を形成し(a−1)、ついでこの
表面にエッチングフォトレジスト被膜5を形成し(a−
2)、露光、現像(a−3)し、不要の銅メッキ膜を除
去(a−4)してから、不要となったエッチングレジス
トを除去(a−5)して配線パターンを形成していた。
本発明のビルドアップ工法では、(A)の表面に金属
(銅)含有感光性樹脂被膜6を形成(b−1)し、フォ
トマスクを介して露光、現像をし(b−2)、ついで表
面化学研磨後、化学銅メッキなどの手段で銅メッキ膜4
をその上に形成(b−2)することで配線パターン(b
ー3)を形成する。
【0009】配線パターンを金属含有感光性樹脂を用い
てパターン状被膜として形成し、該被膜を金属メッキに
よって導電体にする工程を導入したことにより、従来の
メッキ導体のフォトレジストによるパターン化工程を不
要にしたばかりか、金属メッキ前処理としての活性化工
程をも不要にした、極めて経済的な多層プリント配線板
の製造方法を提供するものである。従来のビルドアップ
工法における大きな問題点の一つが、銅メッキ膜と絶縁
膜の密着性が悪いことにあった。密着性は、室温におけ
る密着性以外に部品の搭載あるいはリベアの際の熱に十
分耐えるように高温での密着性も要求されている。
【0010】従来のビルドアップ工法においては、図2
(c−1)に示すように、絶縁性樹脂3に含有される無
機または有機粒子7のうち表面に露出している部分を化
学処理によって除去して表面に凹凸を作製(c−2)し
てから、メッキ前処理(キャタライジング、アクセレー
ティングなど)と化学銅メッキ(無電解銅メッキ)を行
って銅メッキ膜4を形成(c−3)する。これに対し、
本発明の方法においては、図2(d−1)に示すよう
に、銅のような金属8を含有する感光性樹脂パターン6
の表面を化学処理および/または機械的処理によって、
表面に銅金属8を露出させて(d−2)、化学銅メッキ
を行って銅メッキ膜4を形成(d−3)する。
【0011】これらの図から明らかなように、本発明に
おいては、銅メッキ膜と絶縁性樹脂との接合が、絶縁樹
脂に強固に固定された銅金属粒子8と銅メッキ膜との直
接結合によるため、銅メッキの密着性が非常に良好にな
る。本発明に用いる金属含有感光性樹脂において、金属
としては銅粉、銀被覆銅粉、ニッケル粉、銀被覆ニッケ
ル粉、金粉などが単独あるいは混合して使用できるが、
一般には銅粉、銀被覆銅粉が好ましい。金属含有率は、
使用する金属粉末の種類、粒度およびその分布、表面処
理状態などによって異なるが、ペースト固形分全体の6
5〜95重量%好ましくは70〜90重量%が良い。こ
の値より低いと化学メッキの均一析出がしにくいし、高
いと絶縁層や銅箔との密着性が低下する傾向があるので
好ましくない。
【0012】本発明に用いる感光性樹脂は、感光性を利
用して十分な解像度でパターン化できること、ベアチッ
プ搭載やはんだ付け工程で軟化したり劣化しないような
耐熱性を有するものであれば、光架橋反応や光重合反応
を利用した感光性樹脂が使用できる。感光性樹脂は、有
機溶剤、アルカリ性または酸性の水性溶液で現像可能な
ものが用いられる。
【0013】有機溶剤可溶の感光性樹脂としては、エポ
キシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ア
クリレート化メラミン樹脂、アクリル系樹脂などが使用
できる。また、アルカリ性水溶液で現像可能な感光性樹
脂の例としては、エポキシアクリレートの酸無水物付加
物、無水マレイン酸を含むビニルまたはジエン系樹脂の
水酸基含有アクリレートハーフエステル、などがあり、
これらは単独または混合して用いられる。このような感
光性樹脂は、光重合開始剤と希釈剤としての光重合性モ
ノマーおよび/または有機溶剤と混合されて、感光性樹
脂組成物とされる。これを上記金属粉末と混合して金属
含有感光性樹脂ペーストが得られる。これを基材に塗布
して、紫外線を照射することによって硬化物が得られ
る。なお、紫外線照射の時、適当にマスキングすること
によって、未露光部は有機溶剤または希アルカリ水溶液
で容易に現像除去されるので硬化物をパターンとして形
成することができる。
【0014】本発明に用いられる光重合開始剤として
は、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピルエ
ーテル、ベンゾインブチルエーテルなどのベンゾインの
アルキルエーテル類、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息
香酸メチル、N,N’ーテトラエチルー4,4’ージア
ミノベンゾフェノン、ミヒラーケトンなどのベンゾフェ
ノン類、2,2’ージエトキシアセトフェノン、2,
2’ージメトキシー2ーフェニルアセトフェノン、αー
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2ーヒドロ
キシー2ーメチルー1ーフェニルプロパンー1ーオン、
2ーメチルー〔4ー(メチルチオ)フェニル〕ー2ーモ
ルフォリノー1ープロパノンなどのアセトフェノン類、
2,4ージエチルチオキサントンおよびカンファーキノ
ン類などがあげられる。
【0015】また、必要に応じ光重合開始剤に光増感剤
を添加して使用することができる。光増感剤としては、
トリエチルアミン、トリエタノールアミン、Nーメチル
ジエタノールアミン、エチルー4ージメチルアミノベン
ゾエート、ジメチルアミノエタノール、4ーベンゾイル
ー4’ーメチルジフェニルスルフィドなどがある。これ
らの光重合開始剤と光増感剤は通常混合して使用され
る。
【0016】本発明に用いられる希釈剤としての感光性
モノマーには、2ーヒドロキシエチルアクリレート、2
ーヒドロキシブチルアクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、2ーヒドロキシエチルメタアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリメタアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリメタアクリレートなどの(メタ)アクリル酸
エステル、Nーメチロールアクリルアミド、エチレンビ
ス(アクリルアミド)、ジアセトンアクリルアミドなど
の(メタ)アクリルアミドなどがあげられる。
【0017】また、本発明に用いられる希釈剤としての
溶剤は、感光性樹脂を溶解するものであれば特に制約は
ないが、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル
類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコールなどのエーテル類やそれのアセテート
類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メタ
ノール、エタノール、IPA、ジアセトンアルコールな
どのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトンなどのケトン類などがあり、これ
らを単独あるいは混合して使用する。
【0018】本発明の感光性樹脂組成物においては、不
飽和基含有感光性樹脂100重量部に対し光重合開始剤
および光増感剤が0.2〜30重量部好ましくは0.5
〜20重量部、希釈剤としての感光性モノマーが1〜2
00重量部好ましくは5〜100重量部、希釈剤として
の溶剤が0〜500重量部好ましくは0〜200重量部
の範囲で使用される。
【0019】本発明の不飽和基含有感光性樹脂組成物
に、熱硬化性樹脂や熱硬化触媒を配合して、耐熱性に優
れた感光性樹脂組成物を作ることができる。熱硬化性樹
脂としてはエポキシ樹脂やメラミン樹脂が好ましい。エ
ポキシ樹脂としてはビスフェノールA型エポキシ樹脂、
フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビキシレノール
型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、脂環式エポキシ樹脂、1,3,5ートリグリシジル
イソシアヌル酸などがある。メラミン樹脂としてはヘキ
サメトキシメラミン、ヘキサブトキシメラミンなどがあ
る。
【0020】また、熱硬化性樹脂の硬化触媒としては、
ジシアンジアミドおよびその誘導体(例えば、フェニル
ピグアニド)、有機酸ヒドラジド(例えば、アジピン酸
ジヒドラジド)、2ーエチルー4ーメチルイミダゾー
ル、2,4ージアミノー6ー(2’ーメチルイミダゾリ
ルー(1)ーエチルーsートリアジン、2,4ージアミ
ノー6ーメタクリロイルオキシエチルーsートリアジン
を2,4ージアミノー6ー(2’ーメチルイミダゾリル
ー(1)ーエチルーsートリアジン・イソシアヌル酸付
加物などのイミダゾール化合物類、2,4ージアミノー
6ービニルーsートリアジン・イソシアヌル酸付加物、
2ービニルー4,6ージアミノーsートリアジン、2,
4ージアミノー6ーメタクリロイルオキシエチルーsー
トリアジン、2ーメトキシエチルー4,6ージアミノー
sートリアジンなどのトリアジン化合物、4,4ージア
ミノジフェニルメタンのような芳香族アミンおよび光カ
チオン重合触媒(例えば、2,4ーシクロペンタジエン
ー1ーイル((1ーメチルエチル)ーベンゼン)ーFe
ーヘキサフルオロホスフェート)などがあげることがで
きる。
【0021】不飽和基含有感光性樹脂組成物に配合され
る熱硬化性樹脂の配合量は、不飽和基含有感光性樹脂組
成物100部に対し5〜100部が配合される。また、
熱硬化触媒の配合量は、熱硬化性樹脂100部に対し、
0.5〜50部好ましくは1〜30部である。
【0022】本発明の組成物には、更に、無機フィラ
ー、例えば、タルク、マイカ、シリカ、アルミナ、硫酸
バリウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウムなどを添
加したり、着色顔料としてシアニングリーン、シアニン
ブルーを使用することもできる。 また、必要に応じ、
分散剤、チクソトロピー剤、消泡剤、レベリング剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、重合禁止剤などを使用するこ
とができる。本発明の樹脂組成物は、配合成分をロール
ミル、サンドミルなどにより均一に混合することによっ
て得られる。
【0023】また、本発明の金属含有感光性樹脂組成物
の基材への塗布は、通常、スクリーン印刷、スプレーコ
ート、カーテンコートなどの方法で行う。塗膜の乾燥
は、熱風乾燥、遠赤外線等により通常120℃以下、好
ましくは60〜100℃の範囲で、10〜60分行う。
この時の温度と時間は用いる溶剤の種類と希釈率、塗膜
厚などによって異なるので、最適条件を選んで設定する
必要がある。ただし、乾燥温度が120℃を越えると、
熱硬化反応が始まり、露光・現像後パターンが形成され
なくなるので好ましくない。
【0024】こうして得られた塗膜は、常温で表面タッ
クがなく、フォトマスクと接触してもフォトマスクに粘
着することがない。乾燥後、塗膜とネガ型のフォトマス
クを密着させて、例えば水銀灯、キセノンランプ、メタ
ルハライドランプなどを用いて紫外線を照射する。
【0025】ついで、これを有機溶剤またはアルカリ性
水溶液で現像してパターンを形成する。現像液としての
有機溶剤にはトリエタン、セロソルブ系溶剤、ブチルラ
クトン、エチルカルビトールなどが、アルカリ性水溶液
として一般に1〜5重量%程度の炭酸ナトリウム水溶液
を用いる。
【0026】しかる後、熱硬化成分が配合された金属含
有感光性樹脂組成物については、熱風乾燥、遠赤外線等
の方法により、アフターキュアを行う。アフターキュア
は120〜180℃で、通常10〜60分間行う。これ
らの工程を経ることによって金属含有感光性樹脂のパタ
ーンが得られる。この工程の後、表面を機械的または化
学的に研磨してから常法に従って、化学銅メッキ(無電
解銅メッキ)を施して金属含有感光性樹脂のパターンを
導電性にする。機械的な研磨はバフ研磨が好ましく、化
学的な研磨は薬剤による表面粗化(ソフトエッチング)
で行われる。
【0027】(実施例)以下に本発明を実施例により具
体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定される
ものではない。 実施例 片面銅張り積層板にビルドアップ工法で2層の導体回路
を形成する例として、図3および図4に本発明の実施態
様の一例を工程順に示した。ガラスエポキシ基材1上の
銅箔をエッチングして銅箔導体回路2を形成したもの
(1)に、常法によりバイアホールのある絶縁膜3ー1
を形成した(2)。これの表面全体に金属含有感光性樹
脂被膜6ー1を形成し(3)、フォトマスクを介して露
光・現像・硬化して金属含有感光性樹脂パターンを形成
した(4)。これを表面粗化してから無電解銅メッキ
4’ー1を施した(5)。続いて、(2)と同様にして
絶縁膜3ー2を形成(6)した後、金属含有感光性樹脂
被膜6ー2を形成し(7)、フォトマスクを介して露光
・現像・硬化して金属含有樹脂感光性樹脂パターンを形
成した(8)。これを表面粗化してから無電解銅メッキ
4’ー2を施した。このようにして銅箔をエッチングし
て銅箔導体回路が形成されたガラスエポキシ基材上にビ
ルドアップ工法で片面3層のプリント配線板が得られ
た。なお、本実施例は、第1層配線を銅箔のエッチング
で作る方法について述べたが、この第1層配線を金属含
有感光性樹脂パターン形成と無電解銅メッキで形成する
こともできる。
【0028】上記の工程の中で本発明に係わる実施条件
を以下に詳述する。金属含有感光性樹脂組成物として、
表1に示すペースト1〜6を作製した。数値はいずれも
重量部である。
【0029】
【表1】
【0030】配線パターンが形成された銅張り積層板
(ガラスエポキシ基材)に、予め感光性絶縁性樹脂を用
いてフォトバイアホールを形成された基板上の全面に上
記銅含有感光性樹脂をスクリーン印刷(150メッシ
ュ、ポリエステル板)で塗布し、70℃40分間乾燥し
た。これにフォトマスクを介して300mJ/cmの露
光を行った後、銅ペーストNo.1〜2については1%
炭酸ソーダ水溶液(30℃)で60秒現像を行い、水道
水でリンスした。また、銅ペーストNo.3〜6につい
てはブチルラクトン(30℃)で30秒現像し、エチル
カルビトールでリンスした。これらを150℃の熱風乾
燥機で30分硬化させて銅含有感光性樹脂硬化膜パター
ンを形成した。この基板を以下に示すソフトエッチング
液を用い30℃で3分間表面粗化を行った。
【0031】 純水 830ml 98%硫酸 70ml 35%過酸化水素水 100ml ついで、市販の無電解銅メッキ液(奥野製薬工業株式会
社、OPCカッパーT)で60℃2時間処理して10μ
mの銅メッキ膜を析出させた。本発明の方法によって得
られた銅メッキ膜の剥離(ビール)強度は、本発明の銅
ペーストNo.1〜6でいずれも約1.5〜2.0Kg
/cmであり、従来技術で得られる約0.5〜1.0K
g/cmに比べ著しく大きな値であった。
【0032】
【発明の効果】本発明の効果は、高密度の多層プリント
配線板を製造する技術として有利なビルドアップ法によ
る多層プリント配線板を、従来の工法より、より簡素化
したプロセス(工数低減)によって安価に、しかも、よ
り信頼性の高いものとして提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層プリント配線板の製造方法において、従来
の方法(aー1〜aー5)と本発明の方法(bー1〜b
ー3)の工法図である。
【図2】多層プリント配線板の製造方法において、従来
の方法(cー1〜cー3)と銅メッキ膜と絶縁膜の密着
性を向上するための本発明の方法(dー1〜dー3)の
説明図である。
【図3】本発明の3層プリント配線板の製造方法の1層
目および2層目のプリント配線板の工法図である。
【図4】本発明の3層プリント配線板の製造方法の3層
目のプリント配線板の工法図である。
【符号の説明】
1 基材 2 導電体 3 絶縁性樹脂 4 銅メッキ膜 5 エッチングレジスト被膜 6 銅含有感光性樹脂被膜 7 無機または有機粒子 8 銅粉

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属含有感光性樹脂を用いてパターン状
    被膜を形成し、該被膜に金属メッキを施すことによって
    導電体にする工程を含むことを特徴とする多層プリント
    配線板の製造方法およびそれによって得られた多層プリ
    ント配線板。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の金属含有感光性樹脂の
    金属が銅粉または銀被覆銅粉であることを特徴とする請
    求項1に記載の多層プリント配線板の製造方法およびそ
    れによって得られた多層プリント配線板。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の金属含有感光性樹脂が
    有機溶剤または水性溶液で現像可能な感光性樹脂を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線板
    の製造方法およびそれによって得られた多層プリント配
    線板。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の金属メッキは、銅の化
    学メッキであることを特徴とする請求項1に記載の多層
    プリント配線板の製造方法およびそれによって得られた
    多層プリント配線板。
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Cited By (3)

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