JPH1098267A - 感光性絶縁材料及びこれを用いた配線板の製造方法 - Google Patents

感光性絶縁材料及びこれを用いた配線板の製造方法

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JPH1098267A
JPH1098267A JP24983496A JP24983496A JPH1098267A JP H1098267 A JPH1098267 A JP H1098267A JP 24983496 A JP24983496 A JP 24983496A JP 24983496 A JP24983496 A JP 24983496A JP H1098267 A JPH1098267 A JP H1098267A
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resin layer
layer
insulating
insulating material
circuit
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JP24983496A
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English (en)
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Kazumasa Takeuchi
一雅 竹内
Kenichi Tomioka
健一 富岡
Masaki Morita
正樹 森田
Takashi Yamadera
隆 山寺
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マスクに異物が付着した場合の絶縁不良の低
減、補修可能な感光性絶縁材料とこれを用いた配線板の
製造方法を提供する。 【解決手段】ポジ型感光性樹脂層と現像液に溶解し熱に
より硬化する絶縁性樹脂層を積層してなる感光性絶縁材
料及びこの感光性絶縁材料を用いた配線板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポジ型感光性樹脂
層及び絶縁性樹脂層を積層してなる感光性絶縁材料及び
これを用いた配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷配線板の高密度化が進み、配
線層を複数備えた多層印刷配線板の比重が高まってい
る。従来、多層印刷配線板の製造には、あらかじめ配線
が形成された積層板の複数枚をプリプレグのような熱硬
化性の絶縁シートを介してプレス成形するという手段が
採用されてきたが、積層プレスでは、層間の位置合わせ
や積層板の収縮等には細心の注意が必要であり、多大な
時間を要するために高価なものとなりやすかった。これ
に対して、積層プレスの工程をとらず、第一の配線層の
上に絶縁層を形成し、その上に第二の配線層を形成して
いく、いわゆる積み上げ(ビルドアップ)方式の多層配
線板の製造法が提案されている。このような印刷配線板
の層間の電気的接続には、従来から一般に行われている
スルーホールによる接続の他に新たに非貫通型の接続法
が採用されている。例えば、ドリル寸止めにより非貫通
穴を形成しめっきを行う方法や、エキシマレーザにより
絶縁層に穴明けし、めっきを行う方法などが提案されて
いる。
【0003】このような非貫通型の層間接続では接続を
必要とする部分にだけ接続穴を配置させるため、配線の
自由度が高まり、多層印刷配線板の層数の低減、高密度
化に大きく寄与する。非貫通型の接続穴を形成する手段
としてフォト法により、接続穴の一括形成を行う、いわ
ゆるフォトビア法が提唱されている。フォトビア法は導
体パターン形成の際に用いられているフォトリソ加工を
層間絶縁膜に対して適用するものであり、写真法による
一括形成で穴数はコストに無関係であるとともに、ドリ
ルでは形成が困難な小径ビアホールが形成できることか
ら層間接続方法としては最も有望視されている。例えば
特開平4−148590号公報には感光性エポキシ樹脂
を用いてフォトビア形成を行う多層配線板の製造法が提
案されている。フォトビア法で使用する感光性材料には
感光性の他に電気的な絶縁性、上層回路を形成するため
のめっき銅との密着性、さらには難燃性、耐熱性等の諸
特性が要求され、当初市販レジストの転用で行われてき
たが、フォトビア専用の材料の開発が行われるようにな
っている。これらの感光性材料は、露光部分が光反応に
より現像液に対して不溶化し、現像により未露光部に接
続穴を形成するネガ型感光性材料である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フォトビア法で多層配
線板を製造する場合、接続穴のイメージ露光は数十〜数
百μmφの層間接続穴を描画したマスクを介して行われ
る。マスクに異物が付着した場合、ネガ型感光性材料を
用いると異物がマスクとなって、その部分の感光性材料
が現像されてしまい絶縁不良を起こす可能性があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、光反応に
より感光性材料の現像液溶解性が高まり露光部分に接続
穴を形成するポジ型感光性材料をフォトビア法に適用で
きれば、上記の不良は激減することに着目した。すなわ
ち、接続穴のイメージ露光は、接続穴以外を描画したマ
スクを介して行われるので、接続穴部分に付着する異物
以外は不良の原因とはならず、接続穴の描画面積と接続
穴以外の描画面積では圧倒的に前者が小さいので、マス
クの異物の付着による不良が激減してしまう。また、マ
スクの接続穴部分に異物が付着した場合でも、異物を除
いて再度、露光する事で修復が可能となってしまう。さ
らに、一般にポジ型感光性材料は解像度が高く、小径の
接続穴形成に適していると考えられるので、絶縁性、め
っき銅密着性、難燃性、耐熱性を有するポジ型の感光性
材料が有用となり、それに使用できる感光性絶縁材料と
これを用いた配線板の製造方法を提供することができ
る。本発明は、ポジ型感光性樹脂層及び現像液に溶解し
熱により硬化する絶縁性樹脂層を積層してなる感光性絶
縁材料に関する。また、本発明は、以下の工程を含む配
線板の製造方法に関する。 (a)第一の回路基板上に上記の感光性絶縁材料を積層
し、第一の回路基板上の回路との接続穴を形成する箇所
に接続穴形状の光を照射し、さらに光照射を受けたポジ
型感光性樹脂層及び絶縁性樹脂層をそれぞれ又は同時に
溶解する現像液により溶解して、第一の回路との接続穴
を形成する工程、(b)ポジ型感光性樹脂層を除去する
工程、(c)絶縁性樹脂層を熱により硬化し、絶縁性樹
脂層が硬化した絶縁材層を形成する工程、(d)絶縁材
層を機械的又は化学的に粗化し、第2の回路となるめっ
き導体を形成する工程及び(e)フォトリソ工程により
第一の回路基板上の回路と接続穴を介して電気的に接続
された第二の回路を形成する工程。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、ポジ型感光性樹脂層及
び絶縁性樹脂層を積層してなる感光性絶縁材料及びそれ
を用いた配線板の製造方法に関するものであり、感光性
絶縁材料を構成するポジ型感光性樹脂層は、アルカリ可
溶性樹脂と感光物質、一般には置換されたナフトキノン
ジアジド基を有する化合物を含むものである。ナフトキ
ノンジアジドは、紫外線照射によりカルベンを経てケテ
ンを生じ、系中の水分と反応してインデンカルボン酸と
なり、これが現像液のアルカリに溶解する。本発明に用
いるポジ型感光性樹脂層としては、特に制限はないが、
絶縁性樹脂層の現像マスクとなるため、その厚みは通常
1〜100μm、好ましくは5〜30μmである。
【0007】感光性絶縁材料を構成する絶縁性樹脂層
は、熱硬化性、現像液溶解性及び粗化性を有する絶縁材
料が好ましい。このような絶縁材料として、酸変性エポ
キシ樹脂、ゴム及び熱硬化性樹脂を含むものが好まし
い。さらに好ましくは、酸変性エポキシ樹脂、ゴム、熱
硬化性樹脂及びフィラーを含むものである。酸変性エポ
キシ樹脂は硬化物の耐熱性、電気特性の向上及び現像性
の向上のために配合される。酸変性エポキシ樹脂として
はエポキシ樹脂のエポキシ基の一部又は全部及び水酸基
の一部又は全部を酸無水物で変性して得られる。エポキ
シ樹脂としてはビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラ
ック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、臭素
化ビスフェノール型エポキシ樹脂、臭素化ノボラック型
エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でもエポキシ
当量が200〜2000の範囲にあるビスフェノール型
エポキシ樹脂またはエポキシ当量が300〜20000
の範囲にある臭素化ビスフェノール型エポキシ樹脂が好
ましい。酸無水物としては無水マレイン酸、無水テトラ
ヒドロフタル酸等が挙げられる。酸変性エポキシ樹脂は
単独で使用しても数種を組み合わせて使用しても良い。
酸無水物の配合量は、硬化物の耐熱性、電気特性の向上
及び現像性の向上のためエポキシ樹脂100重量部に対
し、好ましくは5〜50重量部、さらに好ましくは10
〜35重量部である。
【0008】ゴムは後の工程の粗化処理により選択的に
反応を受け、絶縁性樹脂層の硬化した絶縁材層の表面に
微細な粗化形状を形成したり、可とう性を付与しフィル
ム形成性を向上させる。ゴムとしては天然ゴム、アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム、イソプレンニトリルゴ
ム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレン含有アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム、カルボキシル基含有アク
リロニトリル−ブタジエンゴム、エポキシ基含有アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム等が挙げられる。
【0009】熱硬化性樹脂としては、メラミン樹脂類、
ビスマレイミド類、シアネートエステル類等が挙げられ
る。これらの中で、耐熱性の点でビスマレイミド類、シ
アネートエステル類が好ましい。ビスマレイミド類とし
ては、ビス(p−マレイミジルフェニル)メタン、ビス
(m−マレイミジルフェニル)メタン、p,m’−ビス
マレイミジルフェニルメタンビス(p−マレイミジルメ
チルフェニル)メタン、ビス(p−マレイミジルジエチ
ルフェニル)メタンなどが挙げられる。芳香族をスルホ
ン基、スルホンエーテル基、エ一テル基、エ一テルーケ
トン基で連結した芳香族ジアミンを用いて合成したビス
マレイミド類が溶解性が向上するので好ましい。このよ
うなビスマレイミド類には、2、2−ビス(p−マレイ
ミジルフェノキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
シアネートエステル類には、ビスフェノールAジシア
ネート、へキサフルオロビスフェノールAジシアネート
等のモノマを基にしてできるトリアジン型のプレポリマ
ー等が挙げられる。市販品としては、チバガイギー社製
のB−40S、M−40S、F一40S等を用いること
ができる。
【0010】熱硬化性樹脂によっては、重合開始剤を用
いることが好ましい。ビスマレイミド類を用いた場合に
は、硬化温度により重合開始剤を選択して用いることが
必要である。重合開始剤には有機過酸化物を用いること
ができ、有機過酸化物は、硬化温度や絶縁性樹脂層材料
の保存条件を考慮して選定されるが、分解温度の高いも
のが好ましい。その例としては、メチルエチルケトンパ
ーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)へキサン、
a,a’ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピ
ル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジイ
ソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等が挙げら
れる。市販品としては、日本油脂(株)から市販されて
いるパーへキシン25B、パーメックN、パーブチル
O、パーブチルZ等を用いることができる。
【0011】フィラーは、絶縁材層に機械的強度、耐熱
性を与えるとともに後の工程の粗化処理によって選択的
に反応を受け、絶縁性樹脂層の硬化した絶縁材層の表面
に微細な粗化形状を形成しめっき金属との密着性を向上
させる。フィラーとしては、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、珪酸カルシウム、酸化珪素、ジルコニウムシ
リケート、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、
水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、タル
ク等が挙げられる。これらのフィラーは単独で又は組み
合わせて用いて用いられる。
【0012】絶縁性樹脂層の構成成分である、酸変性エ
ポキシ樹脂、ゴム及び熱硬化性樹脂の配合は、耐熱性、
粗化性、電気特性及び現像性から、酸変性エポキシ樹脂
が50〜100重量部、ゴムが20〜50重量部、熱硬
化性樹脂が20〜50重量部であると好ましい。さら
に、フィラーを、酸変性エポキシ樹脂、ゴム及び熱硬化
性樹脂の総量100重量部に対し10〜40重量部添加
することが機械的強度、耐熱性及び粗化性から好まし
い。
【0013】本発明の感光性絶縁材料は、その構成成分
であるポジ型感光性樹脂層及び絶縁性樹脂層をワニスま
たはフィルム形態とする組合せが可能であり、特にポジ
型感光性樹脂層及び絶縁性樹脂層にフィルムを用いた場
合、あらかじめ積層したフィルムとして提供することが
でき、取扱性が良好となる。
【0014】本発明の感光性絶縁材料を用いたフォトビ
ア法による配線板の製造方法は、以下の工程により実施
することができる。所望により、これを繰り返して高多
層化することもできる。 (a)第一の回路基板上に上記の感光性絶縁材料を積層
し、第一の回路基板上の回路との接続穴を形成する箇所
に接続穴形状の光を照射し、さらに光照射を受けたポジ
型感光性樹脂層及び絶縁性樹脂層をそれぞれ又は同時に
溶解する現像液により溶解して、第一の回路との接続穴
を形成する工程、(b)ポジ型感光性樹脂層を除去する
工程、(c)絶縁性樹脂層を熱により硬化し、絶縁性樹
脂層が硬化した絶縁材層を形成する工程、(d)絶縁材
層を機械的又は化学的に粗化し、第2の回路となるめっ
き導体を形成する工程及び(e)フォトリソ工程により
第一の回路基板上の回路と接続穴を介して電気的に接続
された第二の回路を形成する工程。
【0015】第一の回路基板上に感光性絶縁材料を積層
する方法の一つとして、第一の配線を有する回路基板上
に絶縁性樹脂層を積層し、さらにポジ型感光性樹脂層を
積層する。各樹脂層の積層は、ワニスを使用した場合に
は、カーテンコート、ディップコート、ロールコート、
スクリーン印刷、スピンコート等の塗工方法を使用して
行うことができ、フィルムを使用した場合にはラミネー
トにより行うことができる。絶縁性樹脂層の厚みとして
は通常lμm〜200μm、好ましくは30μm〜10
0μmとされる。ポジ型感光性樹脂層は、ワニスを使用
した場合には、カーテンコート、ディップコート、ロー
ルコート、スクリーン印刷、スピンコート等の塗工方法
を使用して行うことができ、フィルムを使用した場合に
はラミネートにより行うことができる。ポジ型感光性樹
脂層の厚みは、通常lμm〜100μm、好ましくは5
〜30μmとされる。ポジ型感光性樹脂層及び絶縁性樹
脂層をあらかじめ積層したフィルムとして使用する場合
には、1回のラミネートにより第一の回路を有する回路
基板上に同時に積層することが可能である。次に所定の
マスクを介して活性光線による露光を行う。マスクは層
間接続穴以外の部分を遮光するように描画されたマスク
である。活性光線は使用するポジ型感光性樹脂層の感光
範囲の波長の光を含んでいれば、散乱光、平行光のいず
れも使用可能である。
【0016】露光後は、現像液により第一の回路との層
間接続穴を開ける。層間接続穴はポジ型感光性樹脂層が
現像された後に、このポジ型感光性樹脂層をエッチング
マスクとして絶縁性樹脂層が現像されることにより行わ
れる。従って、使用する材料及び現像液を適宜選択する
ことにより、1種類の現像液で一度に現像することも、
2種類の現像液によりポジ型感光性樹脂層と絶縁性樹脂
層をそれぞれ別に現像することも可能である。
【0017】現像後、ポジ型感光性樹脂層を除去する。
このためには、ポジ型感光性樹脂層の全面に再度、活性
光線を露光し、その後現像することによりポジ型感光性
樹脂層を除去することができる。ポジ型感光性樹脂層と
絶縁性樹脂層で異なる現像液を使用した場合には、ポジ
型感光性樹脂層のみの除去は容易に達成できる。ポジ型
感光性樹脂層と絶縁性樹脂層とが同種の現像液に溶解す
る場合、その現像液を用い、ポジ型感光性樹脂層のみを
除去するように現像時間を制御することによって達成す
ることができる。
【0018】ポジ型感光性樹脂層を除去したら、次に第
一の回路基板上に残された絶縁性樹脂層を熱により硬化
する。熱による硬化の場合、硬化温度は通常100〜2
50℃、好ましくは150〜180℃の範囲とされる。
【0019】絶縁性樹脂層を硬化し終えた絶縁材層は、
機械的又は化学的に粗化される。粗化することで表面に
微細な凹凸形状を形成する。微細凹凸の形成により絶縁
材層の上に形成されるめっき銅の密着性を向上すること
ができる。粗化はバフ研磨、ベルトサンダー研磨、サン
ドブラスト、液体ホーニング等の機械的な研磨、クロム
酸や過マンガン酸等による化学粗化及びこれらの併用が
可能である。粗化を行った後は無電解めっきを行う際の
析出核となるめっき触媒を表面に担持させる。めっき触
媒としてはパラジウム等の金属コロイドを各種分散媒体
に分散させた各種の処理液が公知であり、この処理液に
清浄化のための前処理を行った基材を浸漬させることで
めっき触媒の担持が達成される。触媒を担持させた後は
無電解めっきを行うが、通常の無電解めっき処理条件が
そのまま適用される。
【0020】第二の回路を形成する第一の方法としては
触媒担持済みの基材に無電解めっきレジストを形成して
接続穴も含め無電解めっきのパターンめっきを行うもの
である。この方法では無電解めっきレジストをスクリー
ン印刷等の手段でパターン状に形成する方法、感光性液
状レジストをカーテンコータ等の塗工手段で形成し、フ
ォトリソ法でパターン形成を行って無電解めっきレジス
トを形成する方法、感光性無電解めっきレジストを積層
し、パターン形成する方法等が挙げられる。後者の方法
としては感光性ソルダマスクフィルムSR−3000、
SR−2300(日立化成工業(株)製商品名)等が各
種膜厚で市販されており本発明に用いることが可能であ
る。第二の回路を形成する第二の方法としては無電解め
っきレジストを使用せず、接続穴も含め全面に無電解め
っきを薄く付けた後に電解めっきを厚付けするいわゆる
パネルめっき法である。この方法ではめっき後、通常の
レジストでパターンを形成し、エッチング法でパターン
を形成するものである。めっきに要する時間が短縮され
るとともに無電解めっき時間が短いために、めっき液の
しみこみ等の問題を軽くすることができる。
【0021】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
る。 (実施例)クレゾールノボラック樹脂(プライオーフェ
ンKA−1165、軟化点125℃:大日本インキ化学
工業(株)製商品名)100重量部、ナフトキノンジア
ジドを含む感光剤(2−ジアゾ−1−ナフトール−5−
スルホン酸ナトリウム:ダイトーケミックス社製)10
重量部、メチルエチルケトン(溶剤)100重量部を混
合しポジ型感光性樹脂ワニスを配合した。ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(エピコート1001、油化シェル
エポキシ(株)製商品名)を樹脂分が50重量%になる
ようにシクロヘキサノンに溶解した。樹脂分中のエポキ
シ基と等モル量の無水テトラヒドロフタル酸を加え、1
40℃で10時間、窒素下で還流した。得られたテトラ
ヒドロフタル酸変性エポキシ樹脂の固形成分量は60重
量%、酸価は96であった。上記と同様に臭素化ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(プラサームEP16、大日
本インキ化学工業(株)製商品名)を樹脂分が60重量
%になるようにシクロヘキサノンに溶解した。樹脂分中
のエポキシ基と等モル量の無水テトラヒドロフタル酸を
加え、140℃で12時間、窒素下で還流した。得られ
たテトラヒドルフタル酸変性臭素化エポキシ樹脂の固形
成分量は68重量%、酸価は48であった。 上記で合成した無水テトラヒドロフタル酸変性エポキシ樹脂(酸価96) 50重量部 上記で合成した無水テトラヒドロフタル酸変性臭素化エポキシ樹脂(酸価48 ) 30重量部 アクリル酸変性アクリロニトリル−ブタジエンゴム(PNR−HT1L、日本 合成ゴム(株)製商品名) 50重量部 架橋アクリロニトリル−ブタジエンゴム(XER91、日本合成ゴム(株)製 商品名) 10重量部 2,2−ビス(p−マレイミジルフェノキシフェニル)プロパン 30重量部 有機過酸化物(パーヘキシン25B、日本油脂(株)製商品名)3重量部 水酸化アルミニウム(ハイジライトH−42M、昭和電工(株)製商品名) 20重量部 シクロヘキサノン 50重量部 を混合して絶縁性樹脂層用ワニスを配合した。
【0022】(A)積み上げ工法による方法 上記で配合した絶縁性樹脂層用ワニスを、厚み0.8m
mのガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層基板の両面
の銅箔を回路加工した第一の回路を有する配線板の回路
基板上にロールコータを用いて乾燥後の厚みが40μm
になるように塗工し80℃で15分乾燥した。さらにそ
の上に上記のポジ型感光性樹脂ワニスを乾燥後の厚さが
10μmになるように塗工し、80℃で10分乾燥しポ
ジ型感光性樹脂層を形成し、2層からなる感光性絶縁材
料を第一の回路基板上に形成した。接続穴部分以外を描
画したマスクを介して、第一の回路との接続穴を形成す
る箇所に紫外線を50mJ/cm2照射した。ポジ型感
光性樹脂層を3重量%のテトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド水溶液で現像し、続けて、ほう砂/アルコール
/水系現像液(1/20/79重量%)で絶縁性樹脂層
を現像した。その後、全面に紫外線100mJ/cm2
を照射し再度3重量%のテトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド水溶液でポジ型感光性樹脂層を除去した。残っ
た絶縁性樹脂層を180℃で30分、熱により硬化させ
接続穴を有する絶縁材層を形成した。絶縁材層の表面を
バフ研磨した後に過マンガン酸水溶液で化学粗化し、続
いて常法により食塩系シーディング工程を経て、無電解
銅めっきそして電気銅めっきを行った。そして第二の回
路を通常のフォトリソ工法により作製し、第一の回路と
接続穴を介して接続した配線板を作製した。
【0023】(B)フィルムによる方法 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ20μm)
上に上記のポジ型感光性樹脂ワニスを乾燥後の厚さが5
μmになるように塗布し、80℃で10分間乾燥した。
続けて、ポジ型感光性樹脂層の上に重ねて、絶縁性樹脂
層用ワニスを乾燥後の厚さが45μmになるように塗布
し、80℃で15分間乾燥して積層型の感光性絶縁材料
フィルムを得た。この感光性絶縁材料フィルムを110
℃、4kg/cmで、上記と同じ第一の回路を有する配
線板の回路基板上にラミネートした。そして、接続穴部
分以外を描画したマスクを介して紫外線を50mJ/c
2として照射した後、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを剥がし上記の配線板の作製と同様にして第一の
回路と接続穴を介して接続した第2の回路を有する配線
板を作製した。
【0024】(比較例)比較のためにネガ型感光性樹脂
ワニスを以下の手順で作製した。 実施例で得られた無水テトラヒドロフタル酸変性エポキシ樹脂(酸価96) 50重量部 実施例で得られた無水テトラヒドロフタル酸変性臭素化エポキシ樹脂(酸価4 8) 30重量部 アクリル酸変性アクリロニトリル−ブタジエンゴム(PNR−HT1L、日本 合成ゴム(株)製商品名) 50重量部 架橋アクリロニトリル−ブタジエンゴム(XER−91、日本合成ゴム(株) 製商品名) 10重量部 2,2−ビス(p−マレイミジルフェノキシフェニル)プロパン 30重量部 有機過酸化物(パーヘキシン25B、日本油脂(株)製商品名) 3重量部 水酸化アルミニウム(ハイジライトH−42M、昭和電工(株)) 20重量部 ジメタクリレートオリゴマー(BPE200、新中村化学工業(株) 20重量部 光開始剤(イルガキュアー651、日本チバガイギー(株)製商品名) 6重量部 シクロヘキサノン 50重量部 を混合してネガ型感光性樹脂ワニスを配合した。このネ
ガ型感光性樹脂ワニスをポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(厚さ20μm)上に乾燥後の厚みが50μmと
なるように塗布し、80℃で15分間乾燥しネガ型感光
性フィルムを作製した。このフィルムを、厚み0.8m
mのガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層基板の両面
の銅箔を回路加工した第一の回路を有する配線板の回路
基板上にロールラミネータを用いてラミネートし、接続
穴部分を描画したネガマスクを介して、紫外線を500
mJ/cm2として照射した。そしてほう砂/アルコー
ル/水系(1/20/79重量%)溶液で現像した。残
ったネガ型感光性樹脂層を180℃で30分、熱により
硬化させ、接続穴を有する絶縁材層を形成した。 絶縁
材層の表面をバフ研磨した後に過マンガン酸水溶液で化
学粗化し、続いて常法により食塩系シーディング工程を
経て、無電解銅めっきそして電気銅めっきを行った。そ
して第二の回路を通常のフォトリソ工法により作製し、
第一の回路と接続穴を介して接続した配線板を作製し
た。
【0025】実施例と比較例には、ネガに100μmφ
の接続穴となるように描画したポジ、ネガマスクをそれ
ぞれ用い、縦、横に50個づつ2500個の接続穴を形
成した。その穴の中から100個の回路基板に近い接続
穴の穴径を画像投影装置で測定した。また配線板を観察
し接続穴以外のマスクによる凹所の数を数えた。それら
の結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1から本発明によるとマスクの穴径に近
い接続穴を精度良く明けることができ、マスクに付着し
た異物による影響が顕著になくなることが示される。マ
スク以外の凹所は、硬化した絶縁材層の厚みの半分近く
に達していたものもあり、絶縁性に対して悪影響を及ぼ
す。また実施例の積み上げ工法による積層では第一の回
路基板上の配線による段差が吸収され表面が平滑であっ
た。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、マスクへの異物付着に
よる絶縁不良の低減や現像不良の補修が可能となり、品
質の優れたビルドアップ方式の多層配線板を製造するこ
とが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/027 G03F 7/027 (72)発明者 山寺 隆 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポジ型感光性樹脂層及び現像液に溶解し熱
    により硬化する絶縁性樹脂層を積層してなる感光性絶縁
    材料。
  2. 【請求項2】絶縁性樹脂層が、酸変性エポキシ樹脂、ゴ
    ム及び熱硬化性樹脂を含む請求項1に記載の感光性絶縁
    材料。
  3. 【請求項3】以下の工程を含む配線板の製造方法。 (a)第一の回路基板上に請求項1記載の感光性絶縁材
    料を積層し、第一の回路基板上の回路との接続穴を形成
    する箇所に接続穴形状の光を照射し、さらに光照射を受
    けたポジ型感光性樹脂層及び絶縁性樹脂層をそれぞれ又
    は同時に溶解する現像液により溶解して、第一の回路と
    の接続穴を形成する工程、(b)ポジ型感光性樹脂層を
    除去する工程、(c)絶縁性樹脂層を熱により硬化し、
    絶縁性樹脂層が硬化した絶縁材層を形成する工程、
    (d)絶縁材層を機械的又は化学的に粗化し、第2の回
    路となるめっき導体を形成する工程及び(e)フォトリ
    ソ工程により第一の回路基板上の回路と接続穴を介して
    電気的に接続された第二の回路を形成する工程。
  4. 【請求項4】第一の回路基板上に絶縁性樹脂層及びポジ
    型感光性樹脂層を積層してなる感光性絶縁材料を積層す
    る請求項3に記載の配線板の製造方法。
  5. 【請求項5】第一の回路基板上に絶縁性樹脂層及びポジ
    型感光性樹脂層をこの順番で積層し、感光性絶縁材料を
    積層する請求項3に記載の配線板の製造方法。
JP24983496A 1996-09-20 1996-09-20 感光性絶縁材料及びこれを用いた配線板の製造方法 Pending JPH1098267A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007079553A (ja) * 2005-08-19 2007-03-29 Jsr Corp ポジ型感光性絶縁樹脂組成物、その硬化物および回路基板
JP2007133258A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Fujifilm Corp プリント配線板用積層体、及び、それを用いたプリント配線板の作製方法
JP2011215360A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Toyobo Co Ltd 感光性樹脂組成物
KR101290041B1 (ko) * 2005-08-19 2013-07-30 제이에스알 가부시끼가이샤 포지티브형 감광성 절연 수지 조성물, 그 경화물 및 전자부품

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