JPH10225999A - シールリングの製造方法 - Google Patents
シールリングの製造方法Info
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- JPH10225999A JPH10225999A JP4293797A JP4293797A JPH10225999A JP H10225999 A JPH10225999 A JP H10225999A JP 4293797 A JP4293797 A JP 4293797A JP 4293797 A JP4293797 A JP 4293797A JP H10225999 A JPH10225999 A JP H10225999A
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Abstract
具合により特定される戻り性の良いシールリングを製造
する方法を開示し、シールリングによる組み立て性の低
下を防止し得るシールリングを提供する。 【解決手段】 基材となる樹脂材料を押型により筒状
に圧縮予備成形し、これを加熱・冷却して焼成させる工
程を経て焼成された円筒形素材M3を製作し、この円筒
形素材M3の内周側領域R1をシールリング1として利
用するように切り出すことを特徴とするシールリングの
製造方法。
Description
戻り性の向上したシールリングの製造方法に関する。
工程の一部を説明する図である。シリンダ101に挿入
されるピストン102には、シリンダ101内周面とピ
ストン102外周面の環状隙間をシールするピストンリ
ング103を予めピストン102の外周面に周方向に形
成された溝102aに嵌挿する。
脂材料により加工されたもので、カット部103aを一
箇所備え、矢印A101のように溝102aに挿嵌する
時に、カット部103aを拡げることで内周寸法がピス
トン102の外周寸法よりも大きくなるように一旦拡張
される。
から図6(b)の変化のように、このように一旦拡張さ
れたピストンリング103には、拡張する際に加わった
応力がピストンリング103の内部に残留応力として残
り、拡張した後は、初期状態よりもカット部103aが
開いた状態となってしまう(図6(b)の状態)。尚、
バネ性の強いピストンリングでは、一旦拡張した後も図
6(c)のようにカット部103a’はほとんど拡がら
ない。
ピストンリング103においては、ピストン102の溝
102aに挿嵌されている状態で、図7(a)のように
ピストン102の外周面から大きくはみ出してしまう。
この状態のままピストン102挿入するために矢印A1
02の方向に移動すると(図7(b))、ピストンリン
グ103とシリンダ101の端面が干渉してかじりが発
生し、油圧シリンダ100の組み立て性が低下してしま
う。
めになされたもので、その目的とするところは、シール
リングを拡張した後のカット部の開き具合により特定さ
れる戻り性の良いシールリングを製造する方法を開示
し、シールリングによる組み立て性の低下を防止するこ
とにある。
に本発明にあっては、基材となる樹脂材料を押型により
内周壁面部を備える筒状に圧縮予備成形し、これを加熱
・冷却して焼成させる工程を経て筒状素材を製作し、前
記筒状素材の内周側領域をシールリングとして利用する
ように切り出すことを特徴とする。
は、加熱・冷却による焼成工程において、内周壁面部に
より筒状素材の内部よりも筒状素材の内周側領域が冷却
速度が大きく、収縮率が異なることから内周側領域に引
っ張り応力が蓄積された状態となり、シールリングを拡
張した後のカット部の開き具合は小さくなり、戻り性が
向上する。
グに、カット部を形成することを特徴とする。
拡張することができる。
系樹脂材料であることを特徴とする。
に基づいて説明する。
た第1の実施の形態のシールリングの製造方法の焼成工
程までの概略工程を説明する図である。この図1では、
PTFE等のフッ素系の樹脂粉末と、その他の微量な添
加物等を配合して基材M1を調合し(図1(a))、圧
縮成形機の下型K1のキャビィティ内に基材M1を充填
して押圧型K2(上型)により圧縮して粉末状態の基材
M1を固化する。下型K1と押圧型K2により形成され
る形状は内周壁面部を備える筒状であることが要求され
るが、この実施の形態では円筒形状としている(図1
(b))。
素材M2を取り出した状態であり、その後、図1(d)
のように焼成炉HCにより、融点以上の温度まで加熱し
た後に所定の降温速度で冷却して燒結させ、焼成した円
筒形素材M3とする。
材M3は、素材内部よりも円筒形素材の内周側領域R1
が冷却速度が大きく、収縮率が異なることから内周側領
域R1に引っ張り応力が蓄積された状態となっている。
成した円筒形素材M3の内周側領域R1(斜線で示され
る部分)をシールリング1として利用するように切削加
工により切り出すことで、初期から引っ張り応力を備え
たシールリングを製作することが可能となり、組み立て
時等に一旦拡張しても元の状態に戻り易く、戻り性に優
れたシールリングが得られる。
うにカット部1aを形成することも適宜行われる。この
カット部の形状は、図2(b)のようなラジアル方向に
直線的なものの他に、斜めにカットされるバイアスカッ
トや重なり部を持つステップカット等を使用目的に応じ
て採用することも可能である。
側と同様に内周側も切削加工を施しているが、引っ張り
応力による戻り性の効果が最も発揮されるのは、焼成し
た円筒形素材M3の内周壁面部を加工せずに残したまま
シールリングを使用する場合である。
比べて内周側の寸法精度が低下するが、内周面を非摺動
面とするシールリングでは、内周側の寸法精度や面粗度
は多少悪くても問題ないことが多く、内周面側を加工不
要とすることも可能となり、コスト低減にも寄与する。
1’の一部分を内周側領域R1に位置させ、反対側が内
周側領域R1から離れるように偏心させた状態で切削加
工を行うことで、内周側領域R1に位置した部分を高応
力領域1’aとし、内周側領域R1から離れた部分が低
応力領域1’bとすることが可能となる。そして、この
低応力領域1’bにカット部を形成することで、カット
部を形成した時に解放される引っ張り応力による変形
(主としてカット部の端部の内側への倒れ)を抑え、か
つ、一旦拡張した後に元の形態に戻ろうとする復元性は
高応力領域1’aにより維持されるので、カット部の端
部の内側方向の倒れによる変形が少なく、シールリング
を装着する際の組み立て性の低下が防止される。
形素材M103の内周面と外周面の間の略中央部を切削
により切り出してシールリング103としているので、
この実施の形態で利用した引っ張り応力の高い内周側領
域R1を備えるものではなく、図6(b)のように一旦
拡張するとカット部が大きく開いたままとなってしま
う。
施の形態を説明する図である。この実施の形態は、図1
と同様の工程により製作された焼成した筒状素材M3の
内周側領域R2をシールリング2として利用するように
切削加工により切り出している。
形状を呈しており、第1の実施の形態よりも大きな表面
積を備えている。従って、焼成工程における内周側領域
R2の冷却速度をより大きくすることができ、外周側領
域との収縮率の差により発生する引っ張り応力をより大
きくすることができる。
4(b)に示されるように、ミクロ的な観察を行うと円
周方向に、高応力領域2aと低応力領域2bが交互に現
れることになるが、シールリング2全体としては、一旦
拡張した後に元の形態に戻ろうとする復元性は維持され
る。
説明された低応力領域6bをシールリング6のカット部
7(外形の切削加工が終了した後にカットされる位置)
側に位置させ、またカット部7の反対側には高応力領域
6aが位置するように内周壁面部5を偏心させている。
れる引っ張り応力による変形(カット部7の端部の内側
への倒れ)を抑え、かつ、一旦拡張した後に元の形態に
戻ろうとする復元性は高応力領域6aにより維持され
る。
は、筒状素材の内周側領域を使用することで引っ張り応
力が蓄積された状態のシールリングを製造することが可
能となり、シールリングを拡張した後のカット部の開き
具合は小さくなり、戻り性が向上する。
状は元の状態に戻り、組み立て性を向上させる。
ルリングの製造方法の焼成工程までの概略工程を説明す
る図。
ルリングの図。
明する図。
ルリングの図。
時の問題を説明する図。
Claims (3)
- 【請求項1】 基材となる樹脂材料を押型により内周壁
面部を備える筒状に圧縮予備成形し、これを加熱・冷却
して焼成させる工程を経て筒状素材を製作し、 前記筒状素材の内周側領域をシールリングとして利用す
るように切り出すことを特徴とするシールリングの製造
方法。 - 【請求項2】 前記素材から切り出したシールリング
に、カット部を形成することを特徴とする請求項1に記
載のシールリングの製造方法。 - 【請求項3】 前記基材となる樹脂材料は、フッ素系樹
脂材料であることを特徴とする請求項1または2のいず
れかに記載のシールリングの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04293797A JP3582280B2 (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | シールリングの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04293797A JP3582280B2 (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | シールリングの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10225999A true JPH10225999A (ja) | 1998-08-25 |
JP3582280B2 JP3582280B2 (ja) | 2004-10-27 |
Family
ID=12649935
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04293797A Expired - Fee Related JP3582280B2 (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | シールリングの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3582280B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006083960A (ja) * | 2004-09-16 | 2006-03-30 | Ntn Corp | シールリングおよびその製造方法 |
JP2011094801A (ja) * | 2010-12-14 | 2011-05-12 | Ntn Corp | シールリングを用いた密封装置 |
-
1997
- 1997-02-12 JP JP04293797A patent/JP3582280B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006083960A (ja) * | 2004-09-16 | 2006-03-30 | Ntn Corp | シールリングおよびその製造方法 |
JP2011094801A (ja) * | 2010-12-14 | 2011-05-12 | Ntn Corp | シールリングを用いた密封装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3582280B2 (ja) | 2004-10-27 |
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