JPH10223938A - 圧電トランス - Google Patents

圧電トランス

Info

Publication number
JPH10223938A
JPH10223938A JP9024000A JP2400097A JPH10223938A JP H10223938 A JPH10223938 A JP H10223938A JP 9024000 A JP9024000 A JP 9024000A JP 2400097 A JP2400097 A JP 2400097A JP H10223938 A JPH10223938 A JP H10223938A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric
piezoelectric transformer
laminated
thickness
ceramic body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9024000A
Other languages
English (en)
Inventor
Kensaku Murakawa
健作 村川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP9024000A priority Critical patent/JPH10223938A/ja
Publication of JPH10223938A publication Critical patent/JPH10223938A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶ディスプレイに用いるインバータ用の圧
電トランスでは、高い昇圧比と従来の圧電トランスで使
用されてきた駆動周波数よりも低い周波数が要求されて
くるようになった。昇圧比を得るための圧電トランスの
長手方向の長さを長くすると小型化が出来ず、また昇圧
比を得て小型化するために圧電トランスの厚さを薄くし
長手方向の長さを短くする方法では、圧電トランスの共
振周波数が高くなり、駆動周波数の低周波化が、出来な
いという問題があった。 【解決手段】 圧電トランスの入力側に圧電特性的な不
活性部を設け電気入力時に一様に変位しないようにし
て、圧電トランスに屈曲振動を励起させることによっ
て、駆動周波数を低周波化し、高い昇圧比を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電トランス、特に
内部電極と圧電セラミックスを交互に積層した構造の小
型で高い昇圧比を有する積層型の圧電トランスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】圧電トランスは、小型、軽量であり、電
磁ノイズが発生せず、効率が高い特徴を有していること
から、液晶ディスプレイのバックライトインバータ用の
トランス、オゾン発生装置の高圧トランス等として注目
されて来ている。
【0003】図3(a) 、(b) は従来の単層の圧電トラン
スの構造を示す模式的断面図及び略式斜視図であり、ロ
ーゼン(Rosen) によって提案された代表的な圧電トラン
スの例である。図中、30は圧電セラミックス体、32
は入力用外部電極、34は入出力用外部電極(出力電極
と共用で、いわゆるアース電極である)、36は出力用
外部電極である。図中白抜き矢印で示した様に中央部か
ら左側(入力側)は厚さ方向に、右側(出力側)は長さ
方向に分極して有る。
【0004】図3の単層の圧電トランスにおいて、入力
用外部電極32、入出力用外部電極(アース電極)34
の間に圧電トランスの長さで決まる共振周波数の入力電
圧Vinを印加すると圧電トランスの長さ方向の共振が起
こり、圧電縦効果によって入出力用外部電極(アース電
極)34と出力用外部電極36の間に電圧Vout が発生
する。この場合の出力端無負荷時の昇圧比(Vout /V
in)は下式で表される。
【0005】 Vout /Vin=4/π2・k31・k33・Qm ・l/T (1) k31:圧電横効果の電気機械結合係数 k33:圧電縦効果の電気機械結合係数 Qm:機械的品質係数 l :圧電トランスの長さ T :圧電トランスの厚さ この式から分かるように、この様なローゼンタイプの圧
電トランスではl/Tを大きくすると昇圧比が大きくな
るが、厚さを薄くすると機械的強度が低下するため、必
然的に厚さを薄くするには限界があり、小型化は困難で
あった。
【0006】また図4(a) 、(b) 、(c) に最近よく知ら
れている積層型の圧電トランスをそれぞれ模式的断面図
及び斜視図で示す。一般的には、積層型は図4(a) 、
(b) に示されているように、内部電極44と圧電セラミ
ックス体が交互に積み重ねられた積層構造のものを云
う。これは、前記ローゼンタイプの単層の圧電トランス
では充分大きい昇圧比が得られないため、昇圧比の向上
を目的として入力側の圧電セラミックス体を積層構造と
したものである。図中、40は圧電セラミックス体で、
入力電極である複数の内部電極44は順次それぞれ、入
力用外部電極42、入出力用外部電極(アース電極)4
3と接続されている。
【0007】所定の入力電圧が入力部に印加されると、
圧電セラミックス体の長さ方向に共振が励起され、出力
用外部電極46と入出力用外部電極(アース電極)43
の間に出力電圧が発生する。このタイプの圧電トランス
は、前記図3のタイプのものに比して、積層構造の一層
の厚さが薄い分、高い昇圧比が得られる。例えば、図3
の厚さに対し図4の一層の厚さが1/10であれば、前
記の(1)式より計算上10倍の出力電圧が得られるこ
とが分かる。しかしこのタイプでは、共振が図3に示さ
れた様な単層の圧電トランスと同様な長さ方向のため、
この様に10倍の昇圧比を維持して共振周波数を下げる
ことが困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年のように携帯型情
報端末等の携帯機器への液晶ディスプレイの使用が多く
なる状況から、これに使用される圧電トランスには小型
化の要求が高まっている。
【0009】しかしローゼンタイプでは、昇圧比を保っ
て小型化しようとすると、長さを短くするのと同時に薄
肉化もしなければならず、その為圧電トランスの強度が
低下してしまい、実用上使用できないという問題があっ
た。またこのローゼンタイプは、単層のため前記の液晶
ディスプレイに要求されているような高い昇圧比を、も
ともと得ることが困難であった。従来の積層構造のもの
では昇圧比を上げることは可能であるが、同時に共振周
波数を下げることはできない。
【0010】ところで、前記液晶ディスプレイに用いる
インバータ用のトランスなどでは、電気的な損失が大き
くなるので、従来圧電トランスで使用されてきた駆動周
波数(電気的には圧電トランスの固有振動である共振周
波数と同じ)よりも低い共振周波数である60〜70k
Hz以下が要求されてくるようになった。
【0011】しかし、前記した図3,図4に示されるよ
うな従来の圧電トランスでは、例えば圧電トランスの厚
さを薄くすることにより低背化、薄肉化が可能となった
としても、固有振動は圧電トランスの長さ方向の共振周
波数を利用している為、圧電トランスの長さは圧電トラ
ンスの長さ方向の音速によって決定され、圧電トランス
の長さ方向の長さを短くする、即ち本当の小型化を実現
することは困難であるという課題があった。他方、長さ
方向の長さを小型化の実現のため短くすると、共振周波
数は高くなってしまい、共振周波数の低周波化を実現す
るということも困難であるという課題があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決する為になされたものであって、圧電トランスの
長さ方向の長さを短縮し、小型化しながら共振周波数の
低周波化も実現することが可能な圧電トランスを提供す
る。
【0013】圧電トランスの形状が同じ場合には、屈曲
振動の振動モードの共振周波数の方が長さ方向の振動モ
ードの共振周波数より低い。したがって、同一の共振周
波数を得るには屈曲振動を利用する方が圧電トランスは
小さくなる。
【0014】このような着想に基づき、いろいろな形
状、方法を検討した結果、下記のような構造の圧電トラ
ンスで実現できることが判明した。即ち、電気的な入力
側が内部電極と圧電セラミックス層が交互に積層された
積層体で、その積層体の厚み方向に分極された部分と、
電気的な出力側がこの圧電トランスの長さ方向に分極さ
れた部分とからなり、入力側の積層体の一部に圧電特性
を持たないか又は、ほとんど有しないような、いわゆる
圧電特性の不活性な層を、圧電トランスの厚みの上下方
向に対して非対称な分布となるように組み込むことによ
り、屈曲振動を選択的に励振できることを見出し、本発
明を完成した。
【0015】言い換えると、前述の課題は、入力側に不
活性積層部を設け、前記不活性積層部が、前記セラミッ
クス体の厚さ方向に対して上下非対称に分布することを
特徴とする圧電トランスによって実現される。さらに、
入力電極と出力電極とを備えたセラミックス体からなる
屈曲振動型の圧電トランスによっても実現される。
【0016】ここで云う圧電特性が“不活性”、あるい
は“不活性”積層部の“不活性”とは、圧電セラミック
ス体が分極されていない状態、もしくは分極されている
が飽和分極まで達していない状態、あるいは個々の圧電
トランス内部に於いて入力側に用いられる圧電セラミッ
クス体の圧電特性よりも不活性積層部の圧電特性が劣っ
ている状態(この場合不活性積層部に異なる材料、たと
えば飽和分極に達しても入力される層の圧電定数よりも
劣る材料や、圧電特性を持たない誘電体材料などを用い
てもよく、要するに、圧電特性が、相対的に不活性積層
部の方が劣っている状態)を指す。また、圧電特性と
は、圧電定数、電気機械結合係数を指す。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明における圧電トランスは、
例えば図1(a) 、(b) 、(c) にそれぞれ模式的長手方向
断面図、横断面図、及び略式斜視図に示したような断面
構造を有している。図中12a、12bは入力用外部電
極、13a、13bは出力用外部電極、14は内部電
極、15は不活性積層部である。この様に電気的な入力
側17には、少なくとも分極されないかまたは、電気入
力される圧電セラミックス層の圧電特性より、圧電特性
が少なくとも劣っている不活性積層部が、少なくとも一
層、セラミックス体の厚さ方向に対して上下非対称に分
布するように備えられている。また図示したように電気
的な入力側17は、不活性積層部15を除いて各層毎に
素子の厚さ方向に分極され、各層が並列的に接続されて
いる。一方で電気的な出力側16は、素子の長さ方向に
分極されている。
【0018】この様にして構成される圧電トランス11
は、その厚さ方向に変位の分布をもたせることが出来る
ようになり、いわばバイメタルのような原理で屈曲振動
を励起させることが可能となった。これにより、圧電ト
ランス固有の共振周波数を低くすることが出来、周波数
を同じとすれば、圧電トランスの小型化が図れ、寸法を
同じにすれば、低周波化を図ることが出来る。
【0019】本発明の一実施態様によれば、図1の入力
用外部電極12a、12bの間に図2のように電圧を印
加すると、電気的な入力側17の圧電セラミックス体は
一様に変位しようとするが、不活性積層部15が分極さ
れていない圧電セラミックス体で構成されていると変位
しない為、圧電トランスとしては変位の不平衡を生じ、
ちょうどバイメタルが湾曲して変位するように屈曲変位
を生ずる。この時、印加する電圧の周波数を、圧電トラ
ンスの長さと厚さによってきまる屈曲振動の共振周波数
に合わせて印加すると、圧電トランスは屈曲モードで共
振し、圧電縦効果を介して出力用外部電極13a、13
bの間に電圧変換された高電圧が発生する。このときの
電気的結線の例を図2に模式的に示す。
【0020】本発明の別の実施態様によれば、図1の不
活性積層部15が、飽和分極されていない圧電セラミッ
クス体で構成されている為、不活性積層部15の変位量
が小さく、圧電トランスとしては変位の不平衡を生じ、
ちょうどバイメタルが湾曲して変位するように屈曲変位
を生ずる。印加する電圧の周波数を、圧電トランスの長
さと厚さによってきまる屈曲振動の共振周波数に合わせ
て印加すると、圧電トランスは屈曲モードで共振し、圧
電縦効果を介して出力用外部電極13a、13bの間に
電圧変換された高電圧が発生する。
【0021】さらに別の実施態様によれば、図1の不活
性積層部15が、入力側に用いられる圧電セラミックス
体の圧電特性よりも、劣っている状態(この場合不活性
積層部に異なる材料、たとえば圧電セラミックス体で飽
和分極に達しても入力される層の圧電定数よりも劣る材
料や、圧電特性を持たない誘電体材料などで構成され
る。)のセラミックス体で構成されている為、不活性積
層部15が変位しないかまたは変位量が小さく、圧電ト
ランスとしては変位の不平衡を生じ、ちょうどバイメタ
ルが湾曲して変位するように屈曲変位を生ずる。印加す
る電圧の周波数を、圧電トランスの長さと厚さによって
きまる屈曲振動の共振周波数に合わせて印加すると、圧
電トランスは屈曲モードで共振し、圧電縦効果を介して
出力用外部電極13a、13bの間に電圧変換された高
電圧が発生する。
【0022】図1に示したような積層構造を得る方法と
しては、一例としてグリーンシートから製作する方法が
ある。まず内部電極14の有るところと、無いところを
描画したスクリーンマスクのパターンを起こす。次にそ
のスクリーンマスクを使用して、グリーンシート上に同
時焼成可能な導体ペーストを印刷する。積層時に圧電ト
ランスの不活性積層部が厚さ方向に対し上下非対称な分
布となるように積層するため、積層開始から少なくとも
一層は前記導体ペーストが印刷されていないグリーンシ
ートを積層し不活性積層部15を形成し、その後、前記
導体ペーストが印刷されたグリーンシートを必要な数だ
け積層する。それらを熱圧着後、焼成しセラミックス体
を得る。その後外部の入出力の電極12a、12b、1
3a、13bを導電性接着剤等で形成し、必要な部分に
分極を施し圧電トランス11を得る。
【0023】別の方法としては、表面に電極の形成され
ていない板状のセラミックス体を少なくとも一層積層し
不活性積層部を形成し、その後前記不活性積層部の上
に、蒸着、メッキ、焼付け等の方法で表面に電極を形成
した板状のセラミックス体を接着剤で貼り合わせるとい
う方法でも可能である。そしてその後外部の入出力の電
極12a、12b、13a、13bを導電性接着剤等で
形成し、必要な部分に分極を施し圧電トランス11を得
る。
【0024】なおセラミックス層の層数、層厚さは、所
望する昇圧比、周波数に応じて適宜調整されるが、好ま
しくは、前記セラミックス体の厚さをT、前記不活性積
層部の厚さをtとすると、t/Tが0.2〜0.8であ
る圧電トランスがよい。
【0025】ここで、セラミックス体とは、セラミック
スの積層体または、単板と積層体の複合体、あるいは単
体を示す。
【0026】
【実施例】以下、本発明に係わる圧電トランスの実施例
を図1に基づいてについて説明する。
【0027】まず、重量%での組成割合がPb{(Mg1/3Nb
2/3)0.325(Ni1/3Nb2/3)0.05Zr0.25Ti0.375}O3+0.02Mn
となるように、酸化鉛、酸化マグネシウム、酸化ニオ
ブ、酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、酸化チタニウ
ム、酸化マンガンをそれぞれ秤量、混合したのち、約90
0 ℃で仮焼し、その後粉砕して圧電材料粉とした。この
ようにして得られた圧電材料粉をトルエン、キシレン等
の有機溶剤と混合、ポリビニルブチラールをバインダと
して添加し、ドクターブレード法により厚さ約120〜370
μm(焼成後の厚さで100 〜300 μm)のグリーンシ
ートを成形した。
【0028】次にAg:70wt%、Pd:30wt%を含有する内
部電極形成用の導電性ペーストを前記グリーンシート上
にスクリーン印刷した。その際、入力側にのみ内部電極
14が形成できるように、印刷される部分とされない部
分を設けられる印刷パターン版を作り、その版で印刷し
た。
【0029】そして、積層時に圧電トランスの不活性積
層部15が厚さ方向に対し上下非対称な分布となるよう
に積層するため、積層開始から少なくとも一層、希望す
る不活性層の厚さになるように、前記導体ペーストが印
刷されていないグリーンシートを積層し不活性積層部1
5を形成する。その後印刷済みの前記グリーンシートを
順番に内部電極の露出方向が交互になるように積層し、
図1のような構造のセラミックス体とする。この積層体
に、温度120 ℃、圧力80kg/cm2の条件で熱圧着を施し成
形体とし、この成形体を約600 ℃で脱バインダ、1100℃
で焼結を行った。
【0030】次にこの焼結体に図1のような構造となる
ようにAgペーストを塗布、焼付けすることで外部電極を
形成した。さらに、前記セラミックス体の入力側は層厚
方向に、出力側はセラミックス体の長さ方向に分極(12
0 ℃のシリコンオイル中で、2.5kV/mmの電圧を印加)し
て圧電トランス11を得た。
【0031】この圧電トランス11の寸法は長さ(l)33m
m 、厚さ(T) 2mm、幅(w) 3mmであり、入力側の厚さ方
向に分極された圧電的に不活性部分を除く、電気的駆動
部分厚みを約0.2 、0.5 、1 、1.5 、1.8mm となるよう
にし、一層の厚さも300 、200 、100 μmとした。ここ
で不活性層は、必ずセラミックス体の厚さ方向に対し
て、上下非対 称に分布するように、構成してある。
【0032】得られた圧電トランスの共振周波数はイン
ピーダンスアナライザーによって測定され、昇圧比は、
所定の測定回路によって入力電圧と、出力電圧の比によ
り計算された結果を以下の表1に示す。また比較例1と
して、図3の単板構造の圧電トランスを前記実施例と同
一の圧電セラミックの材質で、バルク材から加工して同
一寸法にし、所定の電極をつけ、分極を行い圧電トラン
スとしたものも合わせて記載した。さらに比較例2とし
て、図4の構造の圧電トランスを上記実施例と同様の方
法で一層厚さ300 μm、層数8層のものを作成し、表1
に合わせて記載した。また、比較例3として、不活性層
はあるが、厚さ方向に対して上下対称に配置された場合
を示した。
【0033】
【表1】
【0034】実施例1〜11に於いては屈曲振動が励起
され、周波数が低下したと考えられる (ただし基本波で
はなく、高周波と考えられる) 。しかしながら比較例1
及び2では、屈曲振動が出ずに素子の長手方向の振動が
励起されたため高い周波数を示した。また比較例3に示
したように不活性層の対称的な配置は全く屈曲振動を励
振出来なかった。
【0035】実施例の*を添えた実施例1、4、7、8
においては素子の全体の厚さに対して不活性層の厚さが
薄くなるために、若干屈曲振動の共振近傍にスプリアス
が発生したが、そのスプリアスの抑制にPLL回路を使
用する事により屈曲振動で強制的に励振出来た。しかし
ながら、比較例1、2、3において、前記のようにPL
L回路により強制的に励振しようとしたが、圧電トラン
ス素子の固有共振とはならず、非常に低い昇圧比しか実
現できなかった。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の圧電トラ
ンスにおいては屈曲振動モードを利用しているため、寸
法を同じとすれば従来の圧電トランスより低い周波数の
ものが得られる。また共振周波数を同じとすれば従来の
圧電トランスより素子の長さを短くすることができる。
したがって本発明によれば、小型の圧電トランスが得ら
れ、ひいては液晶ディスプレイインバータ等、圧電トラ
ンスが用いられる機器の小型化が可能となる。また、昇
圧比、周波数が設計の仕方で自由に変えられるので、装
着の機器個々の要求仕様に合わせて特性を調整できるこ
とや、そうした設計の自由度が圧電トランスの搭載可能
性を高め、全体の市場が拡大し大量に使われるようにな
ることから、将来のコストダウンの可能性も併せ持って
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a) 〜(c) は、それぞれ本発明の圧電トラ
ンスの一例を模式的に示す長手方向断面図、横断面図、
斜視図である。
【図2】本発明による圧電トランスの一つの電気的結線
図である。
【図3】図3(a) 、(b) は、それぞれ従来の圧電トラン
スの一例を模式的に示す断面図及び斜視図である。
【図4】図4(a) 、(b) 、(c) は、それぞれ従来の圧電
トランスの他の例を模式的に示す横断面図、縦断面図、
及び斜視図である。
【符号の説明】
1:圧電トランス 12a、12b :入力用外部電極 13a、13b :出力用外部電極 14:内部電極 15:不活性積層部 16:出力側 17:入力側 30:圧電トランス 32、34 :入力用外部電極 36:出力用外部電極 40:圧電トランス 42、43 :入力用外部電極 44:内部電極 46:出力用外部電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス体からなる圧電トランスで
    あって、入力側に不活性積層部を設け、前記不活性積層
    部が、セラミックス体の厚さ方向に対して上下非対称に
    分布することを特徴とする圧電トランス。
  2. 【請求項2】 前記不活性積層部が、少なくとも1層あ
    ることを特徴とする請求項1記載の圧電トランス。
  3. 【請求項3】 前記セラミックス体の厚さをT、前記不
    活性積層部の厚さをtとすると、t/Tが0.2〜0.
    8である請求項1または2記載の圧電トランス。
  4. 【請求項4】 入力側と出力側とを備えたセラミックス
    体からなる屈曲振動型の圧電トランス。
JP9024000A 1997-02-06 1997-02-06 圧電トランス Withdrawn JPH10223938A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9024000A JPH10223938A (ja) 1997-02-06 1997-02-06 圧電トランス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9024000A JPH10223938A (ja) 1997-02-06 1997-02-06 圧電トランス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10223938A true JPH10223938A (ja) 1998-08-21

Family

ID=12126311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9024000A Withdrawn JPH10223938A (ja) 1997-02-06 1997-02-06 圧電トランス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10223938A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017085055A1 (de) * 2015-11-20 2017-05-26 Epcos Ag Piezoelektrischer transformator

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017085055A1 (de) * 2015-11-20 2017-05-26 Epcos Ag Piezoelektrischer transformator
CN108352440A (zh) * 2015-11-20 2018-07-31 埃普科斯股份有限公司 压电变压器
KR20180107078A (ko) * 2015-11-20 2018-10-01 에프코스 아게 피에조 전기 변압기
JP2019503069A (ja) * 2015-11-20 2019-01-31 ティーディーケイ・エレクトロニクス・アクチェンゲゼルシャフトTdk Electronics Ag 圧電トランス

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3064458B2 (ja) 厚み縦振動圧電磁器トランスとその駆動方法
US5892318A (en) Piezoelectric transformer with multiple output
JP2001515279A (ja) 電圧フィードバックを有するピエゾ電気変成器
JP2606667B2 (ja) 圧電磁器トランス及びその駆動方法
JP3137063B2 (ja) 圧電トランス素子とその製造方法
KR100319501B1 (ko) 적층형압전변압기및그제조방법
JP3370982B2 (ja) 圧電セラミック組成物及びこれを用いた高出力圧電トランス
JP3706509B2 (ja) 圧電トランス
JPH10241993A (ja) 積層セラミック電子部品
JPH10223938A (ja) 圧電トランス
JPH07176804A (ja) 圧電磁器トランスとその駆動方法
JPS6261170B2 (ja)
JP2940282B2 (ja) 厚み縦振動圧電磁器トランス及びその駆動方法
JP3709114B2 (ja) 圧電トランス
JP2004031737A (ja) 積層型圧電トランス
JP3080033B2 (ja) 積層型圧電トランス
JP4831859B2 (ja) 圧電トランス
JP2655450B2 (ja) 厚み縦振動圧電磁器トランスとその製造方法および駆動方法
JPH08306984A (ja) 圧電トランス
JP3450689B2 (ja) 圧電磁器トランス
JP3510516B2 (ja) 圧電磁器トランス
JP2000294849A (ja) 圧電トランス
JP2757561B2 (ja) 厚み縦振動圧電磁器トランスとその駆動方法
JPH10270768A (ja) 積層型圧電トランス
JPH11154768A (ja) 圧電磁器トランス

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040406